JP2003292799A - 充填材マスターバッチ及び熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

充填材マスターバッチ及び熱可塑性エラストマー組成物

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JP2003292799A
JP2003292799A JP2002103932A JP2002103932A JP2003292799A JP 2003292799 A JP2003292799 A JP 2003292799A JP 2002103932 A JP2002103932 A JP 2002103932A JP 2002103932 A JP2002103932 A JP 2002103932A JP 2003292799 A JP2003292799 A JP 2003292799A
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thermoplastic elastomer
masterbatch
weight
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JP2002103932A
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English (en)
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Michihisa Tasaka
道久 田坂
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Riken Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性エラストマー組成物の製造において
充填材の分散が非常に良好になる充填材マスターバッチ
及びそれを含む熱可塑性エラストマー組成物の提供。 【解決手段】 (a)充填材、特に金属系、非金属系及
びカーボン系充填材からなる群から選択される少なくと
も1種の充填材100重量部、(b)飽和または不飽和
の脂肪族炭化水素基含有フェノール類5〜50重量部を
混合して得られる充填材マスターバッチ、及びそれを用
いた熱可塑性エラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充填材マスターバ
ッチ及びそれを用いた熱可塑性エラストマー組成物に関
し、特に充填材の分散性を改良した充填材マスターバッ
チ及びそれを用いた熱可塑性エラストマー組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴム弾性を有する軟質材料であっ
て、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様な成形
加工性及びリサイクルが可能な熱可塑性エラストマー
が、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、履
物、雑貨等の分野で多用されている。従来、熱可塑性エ
ラストマーは、スチレン系エラストマー、オレフィン系
エラストマー単体で用いられることもあるが、それらに
可塑剤としてオイル、樹脂成分としてオレフィン系樹脂
等を添加することにより所定の硬度を有するように製造
され、オイルとしては、パラフィン系オイルがよく用い
られている。また、これらの熱可塑性エラストマーに
は、充填材が添加されているものが多く、充填材は、単
に増量材として使用する場合の外に、導電性、磁性、熱
伝導性、圧電性、制振性、遮音性、摺動性、断熱性、電
磁波吸収性、難燃性、ガスバリア性などの機能を熱可塑
性エラストマーに付与する場合に用いられている。
【0003】充填材は、熱可塑性エラストマーの用途に
もよるが、高濃度で添加される場合が多く、その際、熱
可塑性エラストマー中への分散が重要になり、特に多量
のパラフィン系オイル等を配合した熱可塑性エラストマ
ーにおいては、その分散性が熱可塑性エラストマーの物
性上、非常に重要である。通常、充填材は、マスターバ
ッチを使用して熱可塑性エラストマーに添加されている
が、高濃度で充填材を添加する場合は、そのマスターバ
ッチの性状が熱可塑性エラストマー中での充填材の分散
性に及ぼす影響が大きく、特に、無機充填材は、分散不
良によって機械特性の低下や成形加工性の悪化を引き起
こし易いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、熱可塑性エラストマーに充填材を高濃度で添加
した場合においても、充填材の分散が非常に良好になる
充填材マスターバッチ及びそれを含む熱可塑性エラスト
マー組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、適当量の飽和または不飽
和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類を充填材と混合
すると、充填材表面が飽和または不飽和の脂肪族炭化水
素基含有フェノール類で処理されることにより、熱可塑
性エラストマーに高濃度で充填材を添加した場合でも、
機械特性の低下や成形加工性の悪化を生じることなく充
填材の有する機能を付与することが可能であることを見
出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の第1の発明は、(a)
充填材100重量部、(b)飽和または不飽和の脂肪族
炭化水素基含有フェノール類5〜50重量部を混合して
得られる充填材マスターバッチである。
【0007】また、本発明の第2の発明は、(a)充填
材が、金属系、非金属系及びカーボン系充填材からなる
群から選択される少なくとも1種の充填材であることを
特徴とする第1の発明に記載の充填材マスターバッチで
ある。
【0008】また、本発明の第3の発明は、(a)充填
材が、平均粒径が75μm以下であり、かつ、BET比
表面積が0.01m2/g以上であることを特徴とする
第1又は2の発明に記載の充填材マスターバッチであ
る。
【0009】また、本発明の第4の発明は、(b)飽和
または不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類が、
脂肪族炭化水素基の炭素数が5〜25である飽和または
不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類およびその
重合物からなる混合物であることを特徴とする第1〜3
のいずれかの発明に記載の充填材マスターバッチであ
る。
【0010】また、本発明の第5の発明は、(b)飽和
または不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類が、
カルダノール、カードール、およびそれらの重合物から
なる混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかの発明に記載の充填材マスターバッチである。
【0011】また、本発明の第6の発明は、(c)熱可
塑性エラストマー100重量部、(a)充填材3〜35
0重量部、及び(b)飽和または不飽和の脂肪族炭化水
素基含有フェノール類0.2〜120重量部を含有する
ことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物である。
【0012】また、本発明の第7の発明は、(c)熱可
塑性エラストマー100重量部に対して、第1〜5のい
ずれかの発明に記載の充填材マスターバッチ5〜350
重量部を配合し、混練することを特徴とする第6の発明
に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の充填材マスターバッチに
使用される各成分、製法及びそれを用いる熱可塑性エラ
ストマー組成物の成分、製法について説明する。
【0014】1.充填材マスターバッチ 本発明で用いる充填材(a)は、熱可塑性エラストマー
組成物の改質材として用いられている従来公知の充填材
であって、何等制限なく使用できる。その中でも、金属
系、非金属系、及びカーボン系充填材が好ましい。熱可
塑性エラストマー組成物における充填材は、単に増量材
として用いられる以外に、導電性、磁性、熱伝導性、圧
電性、制振性、遮音性、摺動性、断熱性、電磁波吸収
性、難燃性、ガスバリア性などの機能を熱可塑性樹脂に
付与する場合に用いられる。これらの機能を付与する具
体的な充填材を以下に挙げる。
【0015】導電性機能を付与する充填材としては、例
えば、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチ
ェンブラック等)、炭素繊維、カーボンウィスカー、
銀、銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属箔・粉等が
挙げられる。磁性機能を付与する充填材としては、例え
ば、各種フェライト、磁性酸化鉄等が挙げられる。熱伝
導性を付与する充填材としては、例えば、アルミナ、黒
鉛、酸化マグネシウム、銅などの金属箔・粉等が挙げら
れる。圧電性を付与する充填材としては、例えば、チタ
ン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛等が挙げられる。
制振性を付与する充填材としては、例えば、マイカ、黒
鉛、モンモリロナイト、バーミキュライト、炭素繊維、
ケブラー繊維等が挙げられる。遮音性を付与する充填材
としては、例えば、鉛粉、鉄粉、硫酸バリウム、フェラ
イト等が挙げられる。摺動性を付与する充填材として
は、例えば、黒鉛、二硫化モリブデン、タルク、ポリテ
トラフルオロエチレン樹脂粉等が挙げられる。断熱性を
付与する充填材としては、例えば、ガラスバルーン、シ
ラスバルーン、シリカバルーン等が挙げられる。電磁波
吸収を付与する充填材としては、例えば、フェライト、
黒鉛、炭素繊維、カーボンウィスカー等が挙げられる。
難燃性を付与する充填材としては、例えば、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、ホウ
酸亜鉛、ハイドロタルサイト、赤燐等が挙げられる。ガ
スバリア性を付与する充填材としては、例えば、マイ
カ、モンモリロナイト、カテキン等が挙げられる。
【0016】本発明で用いる充填材は、粉状の場合は、
平均粒径が75μm以下が好ましく、より好ましくは
0.1〜50μmである。平均粒径が75μmを超える
と、異物効果が顕著になり熱可塑性エラストマーの機械
特性が低下する。ここで、充填剤の平均粒径は、レーザ
ー回折・散乱法で測定した値である。
【0017】さらに、本発明で用いる充填材は、BET
法比表面積が0.01m2/g以上が好ましく、より好
ましくは0.05〜1300m2/gである。BET法
比表面積が0.01m2/g以下では、凝集により分散
性が悪化し熱可塑性エラストマーの機械特性が低下す
る。ここで、BET法比表面積は、N2ガスBET1点
法で測定した値である。
【0018】本発明で用いる飽和または不飽和の脂肪族
炭化水素基含有フェノール類(b)は、脂肪族炭化水素
基の炭素数が5〜25、好ましくは10〜20である化
合物、およびそれらの重合物からなる混合物である。ま
た、脂肪族炭化水素基は、直鎖であっても側鎖を含んで
も良いが好ましくは直鎖である。それらの中でも更に好
ましくは、カルダノール、カードール、およびそれらの
重合物からなる混合物である。カルダノール、カードー
ルは、カシューナット殻から抽出されたカシューナッツ
シェルリキッド中に存在する飽和または不飽和の脂肪族
炭化水素基含有フェノール類であり、その中でも不飽和
結合を一つ以上含んでいることが好ましい。更に好まし
くは1〜3個である。このカルダノールを主成分とする
カシューナッツシェルリキッドは、その単量体を、例え
ば、酸触媒下で加熱して二量体、またはそれ以上に重合
した重合体として用いられる。その重合度は、平均重合
度で2〜8である。平均重合度が低いと、カシューナッ
ツシェルリキッドの単量体の割合が増え、皮膚に触れる
とかぶれが生じ易くなる。逆に平均重合度が高いと、固
形になる。このため、カシューナッツシェルリキッドの
重合体は、その平均重合度が2〜8の範囲のものが使用
され、好ましくは、2〜4の範囲のものが使用される。
なお、この重合体は、その粘度においては0.5〜30
Pa・sが好ましく、さらに好ましくは1〜25Pa・
s、より更に好ましくは1〜20Pa・s程度であるこ
とが好ましい。また、好ましくはカルダノールとカード
ールの含有量は、それぞれ90重量%と10重量%であ
る。具体的な市販品としては、カシュー株式会社製のカ
シューオイルBX−3000(粘度:10〜20Pa・
s)、D−2000(粘度:0.7〜10Pa・s)、
PX−750(0.1〜0.7Pa・s)等がある。
【0019】成分(b)の配合量は、成分(a)100
重量部に対して、5〜50重量部であり、より好ましく
は5〜20重量部である。配合量が5重量部以下では、
充填材の分散性が改良されず、配合量が50重量部を超
えると、アルキルフェノール類が多くなりすぎて分離し
た状態になり、ハンドリング性が悪くなる。また、熱可
塑性エラストマーに添加したときに臭気が顕著になる。
【0020】本発明の充填材マスターバッチには、上記
の成分の他に、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防
止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑材、着色剤、増粘
材、老化防止剤等を添加することができる。
【0021】2.マスターバッチの製造 本発明の充填材マスターバッチは、上記(a)成分と
(b)成分、さらに必要に応じて、添加剤等を加え、均
一に混合、混練することにより得られる。混合、混練す
る方法としては、特に限定されず、一般的に行われてい
るヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、タンブラー
等の混合機でドライブレンドを行った後、単軸押出機、
二軸押出機等を用い混練して得ることができる。また、
加圧ニーダーと押出機が組合わさった装置(バッチ供給
型連続押出装置)を用い混練して得ることもできる。こ
こで、混練の温度は、好ましくは室温である。
【0022】3.熱可塑性エラストマー組成物 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、(c)熱可塑
性エラストマー、(b)充填材、及び(b)飽和または
不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類を含有する
樹脂組成物である。(b)飽和または不飽和の脂肪族炭
化水素基含有フェノール類が充填材の表面に介在するこ
とにより、充填材の分散性を改善し、高濃度の充填材を
配合する熱可塑性エラストマー組成物において、機械特
性の低下や成形加工性の悪化を生じることなく、充填材
が有する機能を発現させることを可能とすることができ
る。
【0023】本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお
いて用いられる(a)充填材としては、前述のマスター
バッチで用いた充填材と同様であり、(b)飽和または
不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類としては、
前述のマスターバッチで用いたものと同様である。
【0024】本発明に使用される熱可塑性エラストマー
(c)としては、例えば、スチレン系エラストマー、例
えばスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−
ブタジエン−スチレンゴム(SBS)、水素添加スチレ
ン−ブタジエンゴム(H−SBR)、スチレン−エチレ
ン・ブテン−スチレンゴム(SEBS)、部分水添スチ
レン−ブタジエン−スチレンゴム(SBBS)、スチレ
ン−イソプレン・ブタジエン−スチレンゴム(SIB
S)、水素添加スチレン−イソプレン・ブタジエン−ス
チレンゴム(SEEPS)、スチレン−イソプレン−ス
チレンゴム(SIS)、ABS等;非ジエン系ゴム、例
えば、オレフィン系エラストマー、例えばエチレン−プ
ロピレンゴム(EPR)、エチレン−ブテンゴム(EB
R)、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴム(EPD
M)、メタロセン触媒を用い合成したエチレン−α−オ
レフィン共重合体、エンプラ系エラストマー、例えばポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられる。上記
のうち、スチレン系エラストマー、並びにオレフィン系
エラストマーが好ましく使用される。また、これらにゴ
ム用軟化剤、ポリオレフィン系樹脂、その他の充填材、
架橋剤、架橋助剤等を添加したものでも良い。
【0025】本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお
ける各成分の配合割合は、(c)熱可塑性エラストマー
100重量部に対して、(a)充填材3〜350重量部
が好ましく、(b)飽和または不飽和の脂肪族炭化水素
基含有フェノール類0.2〜120重量部が好ましい。
【0026】4.熱可塑性エラストマー組成物の製造 本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、上
記(a)〜(c)成分を含有し、(a)充填材の分散性
を良くする方法であれば、特に、制限はないが、(c)
熱可塑性エラストマーに前述の本発明の充填材マスター
バッチを用いる方法が好ましく、充填材マスターバッチ
と熱可塑性エラストマー(c)とをブレンドした後、混
練装置を用いて混練することにより得られる方法が特に
好ましい。
【0027】マスターバッチを用いる場合は、(c)熱
可塑性エラストマー100重量部に対して、本発明の充
填材マスターバッチ5〜350重量部を配合し、混練す
ることが好ましい。
【0028】具体的には、本発明の充填材マスターバッ
チ及び熱可塑性エラストマーを配合し、160〜230
℃の混練温度で、混練装置にて溶融混練し、目的の熱可
塑性エラストマー組成物を得る。または、混練機能を持
った押出成形機、射出成形機で成形品を成形することも
できる。本発明で使用する混練装置としては、加圧ニー
ダー、バンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、
多軸押出機等を使用することが出来る。好ましくは、加
圧ニーダー、バンバリー等のバッチ式混練装置で混練す
る方法が良い。連続的に行う場合には、バッチ式混練装
置と押出機とが組み合わされた、例えば、加圧ニーダー
と押出機が組合わさった装置(バッチ供給型連続押出装
置)で混練する方法が良い。
【0029】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例によって具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。なお、本発明で用いた物性の測定法及
び試料を以下に示す。
【0030】1.物性測定方法 (1)引張強さ:JIS K 6251に準拠し、試験
片は1mm厚プレスシートを、3号ダンベル型試験片に
打ち抜いて使用した。引張速度は500mm/分とし
た。(室温及び100℃で測定) (2)100%伸び応力:JIS K 6251に準拠
し、試験片は1mm厚プレスシートを、3号ダンベル型
試験片に打ち抜いて使用した。引張速度は500mm/
分とした。 (3)破断伸び:JIS K 6251に準拠し、試験
片は1mm厚プレスシートを、3号ダンベル型試験片に
打ち抜いて使用した。引張速度は500mm/分とし
た。 (4)射出成形性:型締め圧120トンの射出成形機を
用い、成形温度220℃、金型温度40℃、射出速度5
5mm/秒、射出圧力600kg/cm2、保圧圧力4
00kg/cm2、射出時間6秒、冷却時間45秒で1
3.5×13.5×2mmのシートを成形した。デラミ
ネーション、表層剥離、変形及び著しく外観を悪化させ
るようなフローマークの有無を目視により判断し、次の
基準で評価した。 ○:良い ×:悪い (5)押出成形性:50mm×1mmのシートを押出成
形し、ドローダウン性、表面外観や形状を観察し、次の
基準で評価した。 ○:良い ×:悪い (6)耐ブリード性:折り曲げてクリップで固定した押
出シートを室温と110℃の雰囲気で168時間放置
し、低分子量物のブリード及びブルーミングの有無を目
視により観察し、次の基準で評価した。 ○:良い ×:悪い
【0031】2.実施例及び比較例において用いた試料 (1)酸化マグネシウム(a−1):スターマグSL
(MgO;神島化学工業株式会社製)、見かけ比重;
1.8g/ml、BET比表面積;2m2/g (2)電解銅粉(a−2):CE−115(Cu;福田
金属箔粉工業株式会社製)、見かけ比重;1.53g/
ml (3)水酸化マグネシウム(a−3):マグシーズN−
3(Mg(OH)2;神島化学工業株式会社製)、見か
け比重;0.6g/ml、平均粒子径;1.2μm、B
ET比表面積;5m2/g (4)飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノ
ール類(b):カシューオイルBX−3000(カシュ
ー株式会社製)、粘度(30℃);16Pa・s (5)スチレン系熱可塑性エラストマー(c−1):ア
クティマー AJ−1050S(リケンテクノス株式会
社製)、MFR;2.3g/10min、比重;0.9
4、硬さ;50A
【0032】実施例1〜3、比較例1〜2 充填材として、成分(a−1)、成分(a−2)、及び
成分(a−3)、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基
含有フェノール類として、成分(b)を用い、表1に示
す量を配合し、20リットルの加圧ニーダーに配合物を
投入して、蒸気圧はゲージ圧で3.0kg/cm2、1
10℃になるまで、6分間混練を行った。その後、先端
部に回転式カッターを有するL/D=20、混練温度5
0℃、スクリュー回転数80rpmで単軸押出機にてマ
スターバッチを得て、ペレット化した。得られたマスタ
ーバッチ100重量部と成分(c)スチレン系エラスト
マー50重量部をドライブレンドしたものを用い、射出
成形装置にて、(縦)130mm×(横)130mm×
(厚さ)2mmの試験片を下記の条件で成形し、夫々の
試験に供した。評価結果を表1に示す。
【0033】 成形温度 220℃ 金型温度 30℃ 射出速度 15mm/秒 射出圧力 800kg/cm2 保圧圧力 200kg/cm2 射出時間 5秒 冷却時間 20秒
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、本発明の充填材
マスターバッチを用いた高充填材濃度のスチレン系熱可
塑性エラストマー組成物は、優れた物性を示し、充填材
の分散性が優れていることがわかる(実施例1〜3)。
一方、成分(b)を用いないマスターバッチは、充填材
の分散性が劣り射出・押出成形品の表面性が悪化した
(比較例1)。また、成分(b)が多すぎるマスターバ
ッチは機械特性が劣った(比較例2)。
【0036】
【発明の効果】本発明のマスターバッチは、充填材表面
が飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール
類で表面処理されているので、熱可塑性エラストマーに
高濃度で充填材を添加した場合においても、充填剤の分
散性に優れ、エラストマー組成物の機械特性の低下や成
形加工性の悪化を生じることのない優れた熱可塑性エラ
ストマー組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA04 AA08 AA18 AC13 AC28 AC37 AC65 AD10 AE01 FA03 FA12 FB03 FB06 FB07 4J002 AC081 BB151 BC051 BN151 BP011 DA016 DA026 DA036 DA076 DA086 DA096 DE076 DE096 DE146 DE186 DE286 DJ006 DJ036 DJ056 EJ027 FA036 FA046 FD016 FD116 FD177

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)充填材100重量部と(b)飽和
    または不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類5〜
    50重量部とを混合して得られる充填材マスターバッ
    チ。
  2. 【請求項2】 (a)充填材が、金属系、非金属系及び
    カーボン系充填材からなる群から選択される少なくとも
    1種の充填材であることを特徴とする請求項1に記載の
    充填材マスターバッチ。
  3. 【請求項3】 (a)充填材が、平均粒径が75μm以
    下であり、かつ、BET比表面積が0.01m2/g以
    上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の充填
    材マスターバッチ。
  4. 【請求項4】 (b)飽和または不飽和の脂肪族炭化水
    素基含有フェノール類が、脂肪族炭化水素基の炭素数が
    5〜25である飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基含
    有フェノール類およびその重合物からなる混合物である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    充填材マスターバッチ。
  5. 【請求項5】 (b)飽和または不飽和の脂肪族炭化水
    素基含有フェノール類が、カルダノール、カードール、
    およびそれらの重合物からなる混合物であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の充填材マス
    ターバッチ。
  6. 【請求項6】 (c)熱可塑性エラストマー100重量
    部、(a)充填材3〜350重量部、及び(b)飽和ま
    たは不飽和の脂肪族炭化水素基含有フェノール類0.2
    〜120重量部を含有することを特徴とする熱可塑性エ
    ラストマー組成物。
  7. 【請求項7】 (c)熱可塑性エラストマー100重量
    部に対して、請求項1〜5のいずれか1項に記載の充填
    材マスターバッチ5〜350重量部を配合し、混練する
    ことを特徴とする請求項6に記載の熱可塑性エラストマ
    ー組成物の製造方法。
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