JP2003307818A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料Info
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Abstract
優れるハロゲン化銀カラー写真感光材料、およびそれを
用いた画像形成方法を提供する。 【解決手段】 支持体上にイエロー発色感光性ハロゲン
化銀乳剤層、マゼンタ発色感光性ハロゲン化銀乳剤層及
びシアン発色感光性ハロゲン化銀乳剤層の各層を少なく
とも一層ずつ有し、かつ感光性のない非発色性の親水性
コロイド層を少なくとも一層含有するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料において、該ハロゲン化銀粒子が塩化銀
含有率95mol%以上の高塩化銀乳剤からなり、該発
色感光性ハロゲン化銀乳剤層中に含まれる発色カプラー
の下記化合物(A)に対する平均相対カップリング速度
karを0.6以上2.0以下としたハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料。 【化1】
Description
写真感光材料に関し、銀利用効率、カプラー利用効率を
上げることにより材料塗設量を低減し、迅速高生産処理
適性、コストリダクションに優れるハロゲン化銀カラー
写真感光材料、及びそれを用いた画像形成法に関するも
のである。更に詳しくは、発色現像での画像形成時間、
漂白定着時間、水洗時間を弊害無く短縮できるハロゲン
化銀カラー写真感光材料、及びそれを用いた画像形成法
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、写真処理サービス業界において
は、ユーザーに対するサービス向上の一環として、また
生産性向上の手段として迅速に処理できる高画質な写真
感光材料が望まれている。この要望に応えるために、現
在は高塩化銀乳剤を含有する写真感光材料(以後「高塩
化銀プリント材料」とも呼ぶ)を発色現像時間45秒で
処理し、現像工程開始から乾燥工程完了までのトータル
処理時間を約4分で行う迅速処理が通常行われている
(例えば富士写真フイルム(株)製カラー処理CP−4
8S等)。しかしながら、他のカラー画像作製方式(例
えば静電転写方式、熱転写方式、インクジェット方式)
の画像作製の迅速性と比べれば、この高塩化銀プリント
材料の迅速現像処理システムでも、未だ満足のいく迅速
性とは言い難い。そのため、高塩化銀カラープリント材
料の現像開始から乾燥終了までのトータル処理時間が1
分を切るレベルの超迅速処理が望まれている。 【0003】そのために、当業界では超迅速化適性の向
上手段の様々な検討および努力が図られてきた。例え
ば、超迅速処理適性の向上の手段として、高活性カプ
ラーや発色色素の分子吸光係数の大きいカプラーの採用
による有機素材塗設量の減量、並びに親水性バインダー
塗設量の削減、現像速度の速いハロゲン化銀乳剤の採
用、などが検討されている。また、発色現像速度の最も
遅いハロゲン化銀乳剤層(従来のカラープリント材料で
はイエローカプラー含有層が当てはまる)を支持体から
遠い側に塗設することで現像の迅速化を図る方法が知ら
れており、例えば特開平7−239538号、特開平7
−239539号で提案されている。 【0004】更に、発色現像速度が遅いイエローカプラ
ー含有層に現像主薬が浸透しやすくするために、イエロ
ーカプラー含有層の位置を支持体から比較的遠い側に設
置したうえで親水性バインダー量を低減することによる
迅速化方法が、特開2000−284428号で提案さ
れている。しかし、各発色層でのカップリング活性のバ
ランスを考慮せずにイエローカプラー含有層を上層に設
置することにより、カプラーカップリングが混色防止層
との競争に勝てずに、現像主薬酸化体を損失することに
なり、究極のレベルでの省銀が行われていないのが実状
である。また、現像主薬酸化体利用効率やカップリング
活性のバランスを考慮せずに、バインダー量低減による
迅速薄層化を行うことは、バインダーの保護コロイド能
を低下させ、色像滲み等、画像保存性に破綻を来すこと
になる。 【0005】更に、特開平2−298936号では、イ
エローカプラーカップリング相対速度と油滴誘電率を、
シアンカプラーと共乳化することにより規定している。
しかし、イエローカプラー活性のみを大きくすること
は、バランス上好ましくなく、混色防止層が厚くなるこ
とや現像主薬によるステインを生じやすい等の欠点を有
することになる。また相対カップリング活性を規定する
手法において、共乳化することにより油滴の容積が増加
して現像主薬の取り込み量が変化し、正確な活性を見積
もれない場合がある。 【0006】また、特開平5−303182号では、カ
ップリング活性のバランス上、ピロロトリアゾール型シ
アンカプラーを、イエローカプラー発色層とマゼンタカ
プラー発色層の間に位置するように塗設する方法が提案
されているが、ピロロトリアゾール型シアンカプラーを
分散している高沸点有機溶媒の油溶分量が少なく、油滴
中での活性が低いことに起因して、本発明の意図を満た
すに至っていない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を克服したものである。すなわち、迅速高生産
処理適性、コストリダクションに優れるハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料、およびそれを用いた画像形成方法を
提供することにある。更に詳しくは、カプラーのカップ
リング速度のバランスを考慮した層設計を行うことで、
発色現像時に発生する現像主薬酸化体の反応効率を上げ
ることにより、素材塗設量を低減し、発色現像での画像
形成時間、漂白定着時間、水洗時間を弊害無く短縮でき
るハロゲン化銀カラー写真感光材料、及びそれを用いた
画像形成法に関するものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を重ね、本発明の上記課題が以下の構成により達成され
ることを見いだし、本発明を完成させるに至ったもので
ある。 (1)支持体上にイエロー発色感光性ハロゲン化銀乳剤
層、マゼンタ発色感光性ハロゲン化銀乳剤層及びシアン
発色感光性ハロゲン化銀乳剤層の各層を少なくとも一層
ずつ有し、かつ感光性のない非発色性の親水性コロイド
層を少なくとも一層含有するハロゲン化銀カラー写真感
光材料において、該ハロゲン化銀粒子が塩化銀含有率9
5mol%以上の高塩化銀乳剤からなり、該発色感光性
ハロゲン化銀乳剤層中に含まれる発色カプラーの下記化
合物(A)で表される化合物に対する平均相対カップリ
ング速度karが0.6以上2.0以下であることを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【0009】 【化2】 【0010】(2)前記ハロゲン化銀カラー写真感光材
料において、該発色感光性ハロゲン化銀乳剤層中に含ま
れる発色カプラーの該平均相対カップリング速度kar
が最大である層を、前記シアン、マゼンタおよびイエロ
ーの3色の発色感光性ハロゲン化銀乳剤層の中で、中間
に位置することを特徴とする(1)に記載のハロゲン化
銀カラー写真感光材料。 (3)前記イエロー発色感光性ハロゲン化銀乳剤層が、
支持体に最も近い側に位置していることを特徴とする
(2)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (4)銀総塗設量が0.25g/m2以上0.50g/
m2以下であることを特徴とする(1)から(3)のい
ずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (5)前記ハロゲン化銀乳剤含有層中のハロゲン化銀乳
剤の立方体粒子の平均辺長が0.10μm以上0.50
μm以下であることを特徴とする(1)から(4)のい
ずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (6)前記写真構成層の親水性バインダー量の総塗設量
が4.0g/m2以上5.7g/m2以下であることを特
徴とする(1)から(5)のいずれか1項に記載のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料。 (7)水膨潤率が200%以上300%以下であること
を特徴とする(1)から(6)のいずれか1項に記載の
ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (8)前記写真構成層の膜厚が5.0μm以上7.7μ
m以下であることを特徴とする(1)から(7)のいず
れか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 (9)前記(1)から(8)のいずれか1項に記載のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を、N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル−4
−アミノアニリンを含有する発色現像液で現像処理する
ことを特徴とする画像形成方法。 (10)前記(1)から(9)のいずれか1項に記載の
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を、1画素当たりの露
光時間1×10-3秒以下で走査露光し、その後カラー現
像処理することを特徴とする画像形成方法。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する。
まず最初に、本発明における相対カップリング速度につ
いて説明する。ハロゲン化銀によるp−フェニレンジア
ミン(以下PPD)の酸化は、カラー現像プロセス中、
一番最初に起こる過程で、かつこれが律速過程である。
PPDは2電子酸化を受けてキノンジイミン(以下QD
I+)となる。また、油滴中に存在するカプラーはアニ
オン解離し(Cp-)、QDI+と反応することで発色色
素(Dye)を生成する。この発色現像反応系に化合物
Aを共存させ、発色現像反応が化合物A(A-)とQD
I+の反応との競争により低下する程度を測定すること
により相対カップリング速度を算出することができる。
カップリング反応を以下のように仮定する。 【0012】 QDI+ + Cp- → Dye ………… 反応速度定数kCp QDI+ + A- → QDI−A ………… 反応速度定数kA QDI+ → 失活・流出他 ………… 反応速度定数kd 【0013】上記においてA-は化合物Aの解離体を表
し、QDI−Aは化合物AとQDIとのカップリング生
成物を表す。化合物Aが共存する系での色素生成収率φ
は、下記の(1)式で表される。 【0014】 φ = kCp/(kCp+kd+kA[A]) ……… (1) 【0015】(1)式の逆数をとると、下記の(2)式
になる。ただし、[A]は、系(発色現像液)に存在する
化合物Aの濃度(mol/L)である。なお、発色現像
液は以下に示すようにpH10.05であるため化合物
Aは全てA-として存在するため、[A-]は[A]と同
じであるため、本願では[A-]を[A]で代用して使
用する。 1/φ = 1+(kd+kA[A])/kCp =(1+kd/kCp)+kA[A]/kCp ……… (2) (2)式において、1/φを[A]の関数としてプロット
し、そのプロットした直線の傾きの逆数(kCp/kA)
を相対カップリング速度とする。色素生成収率φは、現
像銀量に対する発色色素モル数を、化合物Aの濃度[A]
を変化させてプロットし、その初期勾配tanθより、
実験的に得ることが出来る。 【0016】上記実験手法により得られた相対カップリ
ング速度は、発色現像処理により変動するため、本発明
における相対カップリング速度算出基準の発色現像処理
の処理液組成及び処理条件を以下に示す。 【0017】 トリエタノールアミン 8.1g/L 塩化カリウム 2.9g/L 臭化カリウム 0.02g/L 炭酸水素カリウム 4.8g/L 亜硫酸カリウム 0.1g/L N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
−3−メチル―4―アミノ−アニリン・3/2硫酸・1
水塩 4.5g/L 炭酸カリウム 18.4g/L 水を加えて 1000mL pH(25℃/水酸化カリウム及び硫酸にて調整 1
0.05) 温度 35℃ 処理時間 45秒 【0018】この後、脱銀のため、漂白定着および水洗
処理を行うが、通常に脱銀されていれば、相対カップリ
ング速度算出には影響を与えることがなく、例えば、標
準のRA−4〔イーストマン コダック社(株)〕処理
や本願の実施例3に記載の発色現像処理B(好ましくは
後者の方法)の漂白定着、水洗(リンス)を行い、乾燥
後の発色試料を以下に述べるようにして測定する。 【0019】具体的には、上記の発色現像処理液に、化
合物Aを1.0g/L以下で任意に添加(好ましくは、
上記の発色現像液にて、化合物Aを添加しないで得られ
る最大発色濃度から未露光部の濃度の濃度領域がほぼ等
間隔に区分できるように、化合物Aの添加量を調節し、
5個以上の測定点、好ましくは20個の測定点でプロッ
トする)し、その添加量に対して、測定するカプラーか
ら得られた色素濃度を測定し、化合物Aに対する相対カ
ップリング速度k(kCp/kA)を算出する。相対カッ
プリング速度を求める試料は、イエロー発色感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色感光性ハロゲン化銀乳剤
層及びシアン発色感光性ハロゲン化銀乳剤層の各層を少
なくとも一層ずつ有し、かつ、感光性のない非発色性の
親水性コロイド層を少なくとも一層含有する多層構成で
求め、イエロー発色カプラーの相対カップリング速度
は、青色露光を与えて算出し、マゼンタ発色カプラーの
相対カップリング速度は、緑色露光を与えて算出し、シ
アン発色カプラーの相対カップリング速度は、赤色露光
を与えて算出することで得られる。また、イエロー発色
感光性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層及びシアン発色感光性ハロゲン化銀乳剤層
は、発色カプラーと感光性ハロゲン化銀乳剤を同一層に
含有することが好ましく、各発色層は、薄層化の観点か
ら1層ずつ塗設されることが好ましい。 【0020】なお、現像銀量に対する発色色素モル数は
どのような方法で求めてもかまわないが、反射支持体の
場合の色素量は、発色した試料を抽出することによっ
て、求めることができる。また、各発色カプラー含有感
光性ハロゲン化銀乳剤層に含まれるカプラーは、複数で
も構わない。その際の生成色素モル数は、抽出色素の波
形分離や液相−液相クロマトグラフィーにより求めるこ
とができる。その際の平均相対カップリング速度ka
は、組成モル分率により加重平均して算出する。 【0021】各感光材料中のカプラーの平均相対カップ
リング速度kar’は、本願の実施例1に記載の試料0
01に青色露光を与え、イエローカプラーが発色する際
の平均相対カップリング速度kaを1.0とし、その相
対値を本発明が規定する平均相対カップリング速度ka
rとする。なお、ここで「平均」とは同一の感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層中に含まれるカプラーが複数の場合、前
記のように平均相対カップリング速度kaを、組成モル
分率により加重平均することから「平均」と称するが、
該乳剤層のカプラーが1種のみであっても、前記算出規
定における「平均」に含まれるとして使用する。 【0022】例えば、現在上市されているカラーペーパ
ーの平均相対カップリング速度karは、富士写真フイ
ルム社(株)製フジカラーエバービューティーペーパー
フォー レーザー(商品名)ではシアン1.23、マゼ
ンタ0.51、イエロー1.01であり、B社のものは
シアン0.99、マゼンタ0.45、イエロー1.48
であり、C社のものはシアン0.95、マゼンタ0.3
5、イエロー0.91であって、本発明の規定を満たさ
ない。 【0023】平均相対カップリング速度karの好まし
い範囲は、発色カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の全て
が0.6以上2.0以下であり、より好ましくは0.7
以上1.8以下である。更に好ましくは、0.7以上
1.5以下である。平均相対カップリング速度karが
本発明の範囲よりも高いと発色性は向上するが色分離能
を維持するために混色防止中間層を厚く設計する必要が
あり迅速高生産処理適性を損なうと同時に、現像主薬残
存によるステインやブリーチステインを悪化する。ま
た、平均相対カップリング速度karが低い場合には、
発色濃度を上げるために銀塗設量やカプラー塗設量を増
やす必要があり、迅速高生産適性を損なうと同時にブリ
ックス褪色等の弊害を来しやすいので好ましくない。 【0024】平均相対カップリング速度karのバラン
スとしては、発色感光性ハロゲン化銀乳剤層中に含まれ
る発色カプラーの該平均相対カップリング速度karが
最大である層を、3色発色感光性ハロゲン化銀乳剤層の
中で、中間に位置することが好ましい。 【0025】イエロー発色青感光性ハロゲン化銀乳剤層
中に含まれるハロゲン化銀乳剤は、ネガのイエローマス
クや露光時の光源であるハロゲンの分光特性上、緑感光
性ハロゲン化銀乳剤や赤感光性ハロゲン化銀乳剤に対し
て相対的に高感度であることが好ましい。そのため、青
感光性乳剤粒子の辺長が、他層と比較して大きくなる。
更に、一般に知られているイエローカプラー発色色素の
モル吸光係数は、マゼンタカプラー発色色素やシアンカ
プラー発色色素と比較して低く、イエローカプラー塗設
量増加に伴い青感光性乳剤塗設量も増加する。イエロー
発色青感光性層は、引っ掻き等、感光材料表面からの圧
力に対する耐性を考慮すると他層と比較して不利であ
り、支持体に近い側に位置することが好ましい。該イエ
ロー発色青感光性層は更に好ましくは、ハロゲン化銀乳
剤層のなかで最も支持体に近い位置である場合であり、
全ての層のうち最も支持体に近い位置に位置する場合が
最も好ましい。 【0026】本発明において好ましい銀総塗設量は、
0.25g/m2から0.50g/m2であり、更に好ま
しくは0.25g/m2から0.45g/m2である。更
には0.25g/m2から0.40g/m2が好ましい。 【0027】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料には親水性バインダーとしてゼラチンを用いるが、
必要に応じて他のゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分
子のグラフトポリマー、ゼラチン以外の蛋白質、糖誘導
体、セルロース誘導体、単一あるいは共重合体のごとき
合成親水性高分子物質等の親水性コロイドもゼラチンと
併せて用いることができる。本発明に係わるハロゲン化
銀カラー写真感光材料に用いられるゼラチンは、石灰処
理ゼラチン、酸処理ゼラチンのいずれでもよく、また牛
骨、牛皮、豚皮などのいずれを原料として製造されたゼ
ラチンでもよいが、好ましくは牛骨、豚皮を原料とした
石灰処理ゼラチンである。 【0028】本発明において、支持体よりハロゲン化銀
乳剤層を塗設した側にある支持体から最も離れた親水性
コロイド層までの感光性ハロゲン化銀乳剤層および非感
光性親水性コロイド層中に含有される親水性バインダー
の総量は、5.7g/m2以下4.0g/m2以上、好ま
しくは5.7g/m2以下4.5g/m2以上、最も好ま
しくは5.5g/m2以下5.0g/m2以上である。親
水性バインダー量が本発明の範囲よりも多いと発色現像
処理の迅速性を損なう、ブリックス褪色の悪化、水洗処
理工程の迅速処理性を損なう、などにより本発明の効果
が低下する。また、親水性バインダー量が本発明の範囲
よりも少ない場合には圧力かぶり筋など膜強度の不足に
伴う弊害を来しやすいので好ましくない。 【0029】本発明における水膨潤率は、25℃、相対
湿度55%の環境下において、支持体よりハロゲン化銀
乳剤層を塗設した側の膨潤率であり、35℃の水に浸漬
した場合の膨潤率を意味する。好ましくは200%以上
300%以下であり、220%以上280%以下であ
る。好ましい範囲以外の水膨潤率では、迅速処理性を失
ってしまう。 【0030】本発明における膜厚は、5.0μm以上
7.7μm以下であることが好ましく、より好ましくは
5.0μm以上7.0μm以下、更に好ましくは5.0
μm以上6.5μm以下であるである。 【0031】本発明の効果は、高照度露光時に相反則不
軌を生じ、シャドー部の銀現像が起こりにくい条件で、
より効果を発現しやすいが、低照度露光でも同様の効果
が得られる。 【0032】本発明を下記に挙げるいくつかの例により
さらに詳細に説明するが、特に断らない限りそれらの例
に限定されるものではない。 【0033】以下に本発明のハロゲン化銀カラー写真感
光材料について説明する。本発明においてハロゲン化銀
カラー写真感光材料(以下、単に「感光材料」という場
合がある)は、支持体上に、イエロー色素形成カプラー
を含有するハロゲン化銀乳剤層と、マゼンタ色素形成カ
プラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、シアン色素形
成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層とをそれぞれ
少なくとも一層有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
が好ましく用いられる。本発明において、前記イエロー
色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はイエ
ロー発色層として、前記マゼンタ色素形成カプラーを含
有するハロゲン化銀乳剤層はマゼンタ発色層として及び
前記シアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳
剤層はシアン発色層として機能する。該イエロー発色
層、マゼンタ発色層及びシアン発色層に各々含有される
ハロゲン化銀乳剤は、相互に異なる波長領域の光(例え
ば、青色領域、緑色領域及び赤色領域の光)に対して、
感光性を有しているのが好ましい。 【0034】本発明の感光材料は、前記イエロー発色
層、マゼンタ発色層及びシアン発色層以外に、少なくと
も一層の感光性のない非発色性の親水性コロイド層を有
するものであり、該層としては、後述するように、アン
チハレーション層、中間層、紫外線吸収層、保護層、着
色層などが挙げられる。 【0035】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
感光材料に関して以下に詳細に述べる。本発明に用いら
れるハロゲン化銀乳剤の粒子形状は、特に制限はない
が、実質的に{100}面を持つ立方体、14面体の結
晶粒子(これらは粒子頂点が丸みを帯び、さらに高次の
面を有していてもよい)、8面体の結晶粒子、主表面が
{100}面又は{111}面からなるアスペクト比2
以上の平板状粒子からなることが好ましい。アスペクト
比とは、投影面積に相当する円の直径を粒子の厚さで割
った値である。本発明では、立方体あるいは14面体粒
子であることが更に好ましい。 【0036】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
塩化銀を含有しており、該塩化銀の含有率は95モル%
以上である。迅速処理性の観点からは、塩化銀含有率は
96モル%以上がさらに好ましい。また、本発明に用い
られるハロゲン化銀乳剤は、臭化銀及び/又は沃化銀を
含有していることが好ましい。臭化銀含有率としては、
硬調で潜像安定性に優れることから、0.1〜7モル%
であることが好ましく、0.5〜5モル%であることが
更に好ましい。沃化銀含有率としては、高照度露光で高
感度かつ硬調であることから0.02〜1モル%である
ことが好ましく、0.05〜0.50モル%が更に好ま
しく、0.07〜0.40モル%が最も好ましい。本発
明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、沃臭塩化銀乳剤で
あることが好ましく、上記のハロゲン組成の沃臭塩化銀
乳剤が更に好ましい。 【0037】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
臭化銀含有相及び/又は沃化銀含有相を有することが好
ましい。ここで、臭化銀あるいは沃化銀含有相とは周囲
よりも臭化銀あるいは沃化銀の濃度が高い部位を意味す
る。臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相とその周囲との
ハロゲン組成は連続的に変化してもよく、また急峻に変
化してもよい。このような臭化銀あるいは沃化銀含有相
は、粒子内のある部分で濃度がほぼ一定の幅をもった層
を形成してもよく、広がりをもたない極大点であっても
よい。臭化銀含有相の局所的臭化銀含有率は、5モル%
以上であることが好ましく、10〜80モル%であるこ
とが更に好ましく、15〜50モル%であることが最も
好ましい。沃化銀含有相の局所的沃化銀含有率は、0.
3モル%以上であることが好ましく、0.5〜8モル%
であることが更に好ましく、1〜5モル%であることが
最も好ましい。また、このような臭化銀あるいは沃化銀
含有相は、それぞれ粒子内に層状に複数個あってもよ
く、それぞれの臭化銀あるいは沃化銀含有率が異なって
よいが、少なくともいずれか最低1個の含有相、好まし
くはそれぞれ最低1個の含有相を有する必要がある。 【0038】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
乳剤の臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、それぞれ
粒子を取り囲むように層状にあることが好ましい。粒子
を取り囲むように層状に形成された臭化銀含有相あるい
は沃化銀含有相は、それぞれの相の中で粒子の周回方向
に均一な濃度分布を有することがひとつの好ましい態様
である。しかし、粒子を取り囲むように層状にある臭化
銀含有相あるいは沃化銀含有相の中は、臭化銀あるいは
沃化銀濃度の極大点又は極小点が粒子の周回方向に存在
し、濃度分布を有していてもよい。例えば、粒子表面近
傍に粒子を取り囲むように層状に臭化銀含有相あるいは
沃化銀含有相を有する場合、粒子コーナー又はエッジの
臭化銀あるいは沃化銀濃度は、主表面と異なる濃度にな
る場合がある。また、粒子を取り囲むように層状にある
臭化銀含有相と沃化銀含有相とは別に、粒子の表面の特
定部に完全に孤立して存在し、粒子を取り囲んでいない
臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相があってもよい。 【0039】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤が臭
化銀含有相を含有する場合、その臭化銀含有相は粒子の
内部に臭化銀濃度極大を有するように層状に形成されて
いることが好ましい。また、本発明のハロゲン化銀乳剤
が沃化銀含有相を含有する場合、その沃化銀含有相は粒
子の表面に沃化銀濃度極大を有するように層状に形成さ
れていることが好ましい。このような臭化銀含有相ある
いは沃化銀含有相は、より少ない臭化銀あるいは沃化銀
含有量で局所濃度を上げる意味から、粒子体積の3%以
上30%以下の銀量で構成されていることが好ましく、
3%以上15%以下の銀量で構成されていることが更に
好ましい。 【0040】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
臭化銀含有相及び沃化銀含有相を両方含むことが好まし
い。その場合、臭化銀含有相と沃化銀含有相は粒子の同
一個所にあっても、異なる場所にあってもよいが、異な
る場所にある方が、粒子形成の制御を容易にする点で好
ましい。また、臭化銀含有相に沃化銀を含有していても
よく、逆に沃化銀含有相に臭化銀を含有していてもよ
い。一般に、高塩化銀粒子形成中に添加する沃化物は臭
化物よりも粒子表面にしみだしやすいために沃化銀含有
相は粒子表面の近傍に形成されやすい。従って、臭化銀
含有相と沃化銀含有相が粒子内の異なる場所にある場
合、臭化銀含有相は沃化銀含有相より内側に形成するこ
とが好ましい。このような場合、粒子表面近傍の沃化銀
含有相よりも更に外側に、別の臭化銀含有相を設けても
よい。 【0041】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
乳剤の臭化銀含有量あるいは沃化銀含有量は、臭化銀含
有相あるいは沃化銀含有相を粒子内部に形成するほど増
加してしまい、必要以上に塩化銀含有量を落として迅速
処理性を損なってしまう恐れがある。従って、写真作用
を制御するこれらの機能を粒子内の表面近くに集約する
ために、臭化銀含有相と沃化銀含有相は隣接しているこ
とが好ましい。これらの点から、臭化銀含有相は内側か
ら測って粒子体積の50%から100%の位置のいずれ
かに形成し、沃化銀含有相は粒子体積の85%から10
0%の位置のいずれかに形成することが好ましい。ま
た、臭化銀含有相は粒子体積の70%から95%の位置
のいずれかに形成し、沃化銀含有相は粒子体積の90%
から100%の位置のいずれかに形成することが更に好
ましい。 【0042】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
乳剤に臭化銀あるいは沃化銀を含有させるための臭化物
あるいは沃化物イオンの導入は、臭化物塩あるいは沃化
物塩の溶液を単独で添加させるか、或いは銀塩溶液と高
塩化物塩溶液の添加と併せて臭化物塩あるいは沃化物塩
溶液を添加してもよい。後者の場合は、臭化物塩あるい
は沃化物塩溶液と高塩化物塩溶液を別々に、又は臭化物
塩あるいは沃化物塩と高塩化物塩の混合溶液として添加
してもよい。臭化物塩あるいは沃化物塩は、アルカリ若
しくはアルカリ土類臭化物塩あるいは沃化物塩のような
溶解性塩の形で添加する。あるいは米国特許第5,38
9,508号明細書に記載される有機分子から臭化物イ
オンあるいは沃化物イオンを開裂させることで導入する
こともできる。また別の臭化物あるいは沃化物イオン源
として、微小臭化銀粒子あるいは微小沃化銀粒子を用い
ることもできる。 【0043】臭化物塩あるいは沃化物塩溶液の添加は、
粒子形成の一時期に集中して行ってもよく、またある一
定期間かけて行ってもよい。高塩化物乳剤への沃化物イ
オンの導入位置は、高感度で低被りな乳剤を得る上で制
限される。沃化物イオンの導入は、乳剤粒子のより内部
に行うほど感度の増加が小さい。故に沃化物塩溶液の添
加は、粒子体積の50%より外側が好ましく、より好ま
しくは70%より外側から、最も好ましくは85%より
外側から行うのがよい。また沃化物塩溶液の添加は、好
ましくは粒子体積の98%より内側で、最も好ましくは
96%より内側で終了するのがよい。沃化物塩溶液の添
加は、粒子表面から少し内側で終了することで、より高
感度で低被りな乳剤を得ることができる。一方、臭化物
塩溶液の添加は、粒子体積の50%より外側が好まし
く、より好ましくは70%より外側から行うのがよい。 【0044】本明細書において粒子の球相当径とは、個
々の粒子の体積と等しい体積を有する球の直径で表され
る。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、粒子サイ
ズ分布が単分散な粒子からなることが好ましい。本発明
に用いられるハロゲン化銀乳剤に含まれる全粒子の球相
当径の変動係数は、20%以下であることが好ましく、
15%以下であることがより好ましく、10%以下であ
ることが更に好ましい。球相当径の変動係数とは、個々
の粒子の球相当径の標準偏差の球相当径の平均に対する
百分率で表される。このとき、広いラチチュードを得る
目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用す
ることや、重層塗布することも好ましく行われる。 【0045】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に含
まれる粒子の球相当径は、0.6μm以下であることが
好ましく、0.5μm以下であることが好ましく、0.
4μm以下であることが更に好ましい。なお、ハロゲン
化銀粒子の球相当径の下限は、0.05μmが好まし
く、0.1μmがより好ましい。球相当径0.6μmの
粒子は、辺長約0.48μmの立方体粒子に相当し、球
相当径0.5μmの粒子は辺長約0.4μmの立方体粒
子に相当し、球相当径0.4μmの粒子は辺長約0.3
2μmの立方体粒子に相当する。このうち、本発明にお
いては、特に立方体粒子の平均辺長が0.10μm〜
0.50μmであるものが好ましく、0.15μm〜
0.48μmであるものがさらに好ましい。 【0046】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
イリジウムを含有することが好ましい。イリジウムは、
イリジウム錯体を形成していることが好ましく、6個の
リガンドを有しイリジウムを中心金属とする6配位錯体
が、ハロゲン化銀結晶中に均一に取り込ませるために好
ましい。本発明で用いられるイリジウムの一つの好まし
い態様としては、Cl、Br又はIをリガンドとして有
するIrを中心金属とする6配位錯体が好ましく、6個
全てのリガンドがCl、Br又はIからなるIrを中心
金属とする6配位錯体が更に好ましい。この場合、6配
位錯体中にCl、Br又はIが混在していてもよい。C
l、Br又はIをリガンドとして有するIrを中心金属
とする6配位錯体は、臭化銀含有相に含まれることが、
高照度露光で硬調な階調を得るために特に好ましい。 【0047】6個全てのリガンドがCl、Br又はIか
らなるIrを中心金属とする6配位錯体の具体例として
は、[IrCl6]2-、[IrCl6]3-、[IrB
r6]2-、[IrBr6]3-および[IrI6]3-を挙げ
るが、これらに限定されない。 【0048】本発明で用いられるイリジウムの他の好ま
しい態様としては、ハロゲン及びシアン以外のリガンド
を少なくとも1個有するIrを中心金属とする6配位錯
体が好ましく、H2O、OH、O、OCN、チアゾール
又は置換チアゾール、チアジアゾール又は置換チアジア
ゾールをリガンドとして有するIrを中心金属とする6
配位錯体が好ましく、少なくとも1個のH2O、OH、
O、OCN、チアゾール又は置換チアゾールをリガンド
として有し残りのリガンドがCl、Br又はIからなる
Irを中心金属とする6配位錯体が更に好ましい。更
に、1個若しくは2個の5−メチルチアゾール、2−ク
ロロ−5フルオロチアジアゾールまたは2−ブロモ−5
フルオロチアジアゾールをリガンドとして有し残りのリ
ガンドがCl、Br又はIからなるIrを中心金属とす
る6配位錯体が最も好ましい。 【0049】少なくとも1個のH2O、OH、O、OC
N、チアゾール又は置換チアゾールをリガンドとして有
し残りのリガンドがCl、Br又はIからなるIrを中
心金属とする6配位錯体の具体例としては、[Ir(H
2O)Cl5]2-、[Ir(OH)Br5]3-、[Ir
(OCN)Cl5]3-、[Ir(thiazole)C
l 5]2-、[Ir(5−methylthiazol
e)Cl5]2-、[Ir(2−chloro−5−fl
uorothiadiazole)Cl5]2-および
[[Ir(2−blomo−5−fluorothia
diazole)Cl5]2 -を挙げるが、これらに限定
されない。 【0050】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
上記のイリジウム錯体以外に[Fe(CN)6]4-、
[Fe(CN)6]3-、[Ru(CN)6]4-、[Re
(CN)6]4-、[Os(CN)6]4-等のCNリガンド
を有するFe、Ru、ReまたはOsを中心金属とする
6配位錯体を含有することが好ましい。本発明に用いら
れるハロゲン化銀乳剤は、更にRu、ReまたはOsを
中心金属とするペンタクロロニトロシル錯体、ペンタク
ロロチオニトロシル錯体や、Cl、Br又はIをリガン
ドとして有するRhを中心金属とする6配位錯体を含有
することが好ましい。これらのリガンドは一部アクア化
していてもよい。 【0051】以上に挙げた金属錯体は陰イオンであり、
陽イオンと塩を形成した時にはその対陽イオンとして水
に溶解しやすいものが好ましい。具体的には、ナトリウ
ムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウ
ムイオン及びリチウムイオン等のアルカリ金属イオン、
アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオンが好
ましい。これらの金属錯体は、水のほかに水と混合し得
る適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル
類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類
等)との混合溶媒に溶かして使うことができる。これら
の金属錯体は、種類によって最適量は異なるが、粒子形
成中に銀1モル当たり1×10-10モルから1×10-3
モル添加することが好ましく、1×10-9モルから1×
10-5モル添加することが最も好ましい。 【0052】これらの金属錯体は、ハロゲン化銀粒子形
成時に反応溶液中に直接添加するか、ハロゲン化銀粒子
を形成するためのハロゲン化物水溶液中、あるいはそれ
以外の溶液中に添加し、粒子形成反応溶液に添加するこ
とにより、ハロゲン化銀粒子内に組み込むのが好まし
い。また、あらかじめ金属錯体を粒子内に組み込んだ微
粒子で物理熟成してハロゲン化銀粒子に組み込むことも
好ましい。さらにこれらの方法を組み合わせてハロゲン
化銀粒子内へ含有させることもできる。 【0053】これらの錯体をハロゲン化銀粒子に組み込
む場合、粒子内部に均一に存在させることも行われる
が、特開平4−208936号公報、特開平2−125
245号公報、特開平3−188437号公報に開示さ
れている様に、粒子表面層のみに存在させることも好ま
しく、粒子内部のみに錯体を存在させ粒子表面には錯体
を含有しない層を付加することも好ましい。また、米国
特許第5,252,451号明細書及び同第5,25
6,530号明細書に開示されているように、錯体を粒
子内に組み込んだ微粒子で物理熟成して粒子表面相を改
質することも好ましい。さらに、これらの方法を組み合
わせて用いることもでき、複数種の錯体を1つのハロゲ
ン化銀粒子内に組み込んでもよい。上記の錯体を含有さ
せる位置のハロゲン組成には特に制限はないが、6個全
てのリガンドがCl、Br又はIからなるIrを中心金
属とする6配位錯体は、臭化銀濃度極大部に含有させる
ことが好ましい。 【0054】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、通常
化学増感を施される。化学増感法については、不安定硫
黄化合物の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表さ
れる貴金属増感、あるいは還元増感等を単独若しくは併
用して用いることができる。化学増感に用いられる化合
物については、特開昭62−215272号公報の第1
8頁右下欄から第22頁右上欄に記載のものが好ましく
用いられる。このうち、特に、金増感を施したものであ
ることが好ましい。金増感を施すことにより、レーザー
光等によって走査露光したときの写真性能の変動を更に
小さくすることができるからである。 【0055】金増感を施すには、種々の無機金化合物や
無機配位子を有する金(I)錯体及び有機配位子を有す
る金(I)化合物を利用することができる。無機金化合
物としては、例えば塩化金酸もしくはその塩、無機配位
子を有する金(I)錯体としては、例えばジチオシアン
酸金(I)カリウム等のジチオシアン酸金化合物やジチ
オ硫酸金(I)3ナトリウム等のジチオ硫酸金化合物等
の化合物を用いることができる。 【0056】有機配位子(有機化合物)を有する金
(I)化合物としては、特開平4-267249号に記
載のビス金(I)メソイオン複素環類、例えばビス(1,
4,5-トリメチル-1,2,4-トリアゾリウム-3-チオラート)
オーレート(I)テトラフルオロボレート、特開平11
-218870号に記載の有機メルカプト金(I)錯
体、例えばカリウム ビス(1-[3-(2-スルホナートベン
ズアミド)フェニル]-5-メルカプトテトラゾールカリウ
ム塩)オーレート(I)5水和物、特開平4-2685
50号に記載の窒素化合物アニオンが配位した金(I)
化合物、例えば、ビス(1-メチルヒダントイナート)金
(I)ナトリウム塩四水和物、を用いることができる。
これらの有機配位子を有する金(I)化合物は、あらか
じめ合成して単離したものを使用する他に、有機配位子
とAu化合物(例えば塩化金酸やその塩)とを混合する
ことにより、発生させて単離することなく、乳剤に添加
することができる。更には、乳剤に有機配位子とAu化
合物(例えば塩化金酸やその塩)とを別々に添加し、乳
剤中で有機配位子を有する金(I)化合物を発生させて
もよい。 【0057】また、米国特許第3,503,749号に
記載されている金(I)チオレート化合物、特開平8-
69074号、特開平8-69075号、特開平9-26
9554号に記載の金化合物、米国特許第5,620,8
41号、同第5,912,112号、同第5,620,84
1号、同第5,939,245号、同第5,912,111
号に記載の化合物も用いることができる。これらの化合
物の添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲ
ン化銀1モルあたり5×10-7〜5×10-3モル、好ま
しくは5×10-6〜5×10-4モルである。 【0058】また、コロイド状硫化金を用いることも可
能であり、その製造方法はリサーチ・ディスクロージャ
ー(Reserch Disclosure, 371
54)、ソリッド ステート イオニクス(Solid
State Ionics)、第79巻、60〜66
頁、1995年刊、Compt.Rend.Hebt.Seances Acad.Sc
i.Sect.B、第263巻、1328頁、1966年刊等に
記載されている。硫化金コロイドの添加量は場合に応じ
て広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり金原
子として5×10-7〜5×10-3モル、好ましくは5×
10-6〜5×10-4モルである。 【0059】金増感と併せてカルコゲン増感も同一の分
子で行うことが可能であり、AuCh-を放出可能な分
子を用いることができる。ここでAuはAu(I)を表
し、Chは、硫黄原子、セレン原子、テルル原子を表
す。AuCh-を放出可能な分子とは、例えば、AuC
h−Lで表される金化合物が挙げられる。ここで、Lは
AuChと結合して分子を構成構成する原子団を表す。
また、Auに対して、Ch−Lとともに更にもう一つ以
上の配位子が配位してもよい。具体的な化合物の例とし
ては、チオ糖のAu(I)塩(金チオグルコース等の金
チオグルコース、金パーアセチルチオグルコース、金チ
オマンノース、金チオガラクトース、金チオアラビノー
ス等)、セレノ糖のAu(I)塩(金パーアセチルセレ
ノグルコース、金パーアセチルセレノマンノース等)、
テルロ糖のAu(I)塩、等である。ここでチオ糖、セ
レノ糖、テルロ糖とは、糖のアノマー位水酸基がそれぞ
れSH基、SeH基、TeH基に置き換わった化合物を
表す。これらの化合物の添加量は場合に応じて広範囲に
変わり得るが、ハロゲン化銀1モル当たり5×10-7〜
5×10-3モル、好ましくは3×10-6〜3×10-4モ
ルである。 【0060】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、上
記の金増感と他の増感法、例えば硫黄増感、セレン増
感、テルル増感、還元増感あるいは金化合物以外を用い
た貴金属増感等と組み合わせてもよい。特に、硫黄増
感、セレン増感と組み合わせることが好ましい。 【0061】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶり
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は、特開昭62−215
272号公報の第39頁〜第75頁に記載のものが好ま
しく用いられる。更にEP0447647号に記載され
た5−アリールアミノ−1,2,3,4−チアトリアゾ
ール化合物(該アリール残基には少なくとも一つの電子
吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。 【0062】また、本発明において、ハロゲン化銀乳剤
の保存性を高めるため、特開平11−109576号公
報に記載のヒドロキサム酸誘導体、特開平11−327
094号公報に記載のカルボニル基に隣接して、両端が
アミノ基もしくはヒドロキシル基が置換した二重結合を
有す環状ケトン類(特に一般式(S1)で表されるもの
で、段落番号0036〜0071は本願の明細書に取り
込むことができる。)、特開平11−143011号公
報に記載のスルホ置換のカテコールやハイドロキノン類
(例えば、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジ
スルホン酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼン
ジスルホン酸、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン
酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5
−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリ
ヒドロキシベンゼンスルホン酸およびこれらの塩な
ど)、米国特許第5,556,741号明細書の一般式
(A)で表されるヒドロキシルアミン類(米国特許第
5,556,741号明細書の第4欄の第56行〜第1
1欄の第22行の記載は本発明においても好ましく適用
され、本願の明細書の一部として取り込まれる)、特開
平11−102045号公報の一般式(I)〜(III)
で表される水溶性還元剤は、本発明においても好ましく
使用される。 【0063】また、本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に
は、所望の光波長域に感光性を示す、いわゆる分光感度
を付与する目的で、分光増感色素を含有させることがで
きる。青、緑、赤領域の分光増感に用いられる分光増感
色素としては、例えば、F.M.Harmer著 He
terocyclic compounds−Cyan
ine dyes and related comp
ounds (John Wiley & Sons
[New York, London] 刊行1964
年)に記載されているものを挙げることができる。具体
的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭6
2−215272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に
記載のものが好ましく用いられる。また、特に塩化銀含
有率の高いハロゲン化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色
素としては特開平3−123340号公報に記載された
分光増感色素が安定性、吸着の強さ、露光の温度依存性
等の観点から非常に好ましい。 【0064】これらの分光増感色素の添加量は場合に応
じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モル当り、0.5
×10-6モル〜1.0モル×10-2モルの範囲が好まし
い。更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×1
0-3モルの範囲である。 【0065】本発明に係わる感光材料には、イラジエー
ションやハレーションを防止したり、セーフライト安全
性等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許
EP0337490A2号明細書の第27〜76頁に記
載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール
染料、シアニン染料)を添加することが好ましい。さら
に、欧州特許EP0819977号明細書に記載の染料
も本発明に好ましく添加される。これらの水溶性染料の
中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を
悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用でき
る染料としては、特開平5−127324号、同5−1
27325号、同5−216185号に記載された水溶
性染料が好ましい。 【0066】本発明においては、水溶性染料の代わり、
あるいは水溶性染料と併用しての処理で脱色可能な着色
層が用いられる。用いられる処理で脱色可能な着色層
は、乳剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロ
キノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接す
るように配置されていてもよい。この着色層は、着色さ
れた色と同同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体
側)に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する
着色層を全て個々に設置することも、このうちに一部の
みを任意に選んで設置することも可能である。また複数
の原色域に対応する着色を行った着色層を設置すること
も可能である。着色層の光学反射濃度は、露光に使用す
る波長域(通常のプリンター露光においては400nm
〜700nmの可視光領域、走査露光の場合には使用す
る走査露光光源の波長)において最も光学濃度の高い波
長における光学濃度値が0.2以上3.0以下であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、
特に0.8以上2.0以下が好ましい。 【0067】着色層を形成するためには、従来公知の方
法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3
頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−79
31号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料の
ように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含
有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒
染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させ
て層中に固定する方法、特開平1−239544号に記
載されているようなコロイド銀を使用する方法などであ
る。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、例
えば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性であ
るが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性である
微粉末染料を含有させる方法が特開平2−308244
号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、ア
ニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法として
は、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載さ
れている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法につい
ては米国特許第2,688,601号、同第3,45
9,563号に示されている。これらの方法のなかで微
粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法
などが好ましい。 【0068】本発明のカラー印画紙は、イエロー発色性
ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤
層及びシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少な
くとも1層ずつ有してなることが好ましく、一般には、
これらのハロゲン化銀乳剤層は支持体から近い順にイエ
ロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲ
ン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層であ
る。 【0069】しかしながら、これとは異なった層構成を
取っても構わない。イエローカプラーを含有するハロゲ
ン化銀乳剤層は支持体上のいずれの位置に配置されても
かまわないが、該イエローカプラー含有層にハロゲン化
銀平板粒子を含有する場合は、マゼンタカプラー含有ハ
ロゲン化銀乳剤層又はシアンカプラー含有ハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも一層よりも支持体から離れた位置に
塗設されていることが好ましい。また、発色現像促進、
脱銀促進、増感色素による残色の低減の観点からは、イ
エローカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン
化銀乳剤層より、支持体から最も離れた位置に塗設され
ていることが好ましい。更に、Blix退色の低減の観
点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他の
ハロゲン化銀乳剤層の中央の層が好ましく、光退色の低
減の観点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層
は最下層が好ましい。また、イエロー、マゼンタ及びシ
アンのそれぞれの発色性層は2層又は3層からなっても
よい。例えば、特開平4−75055号、同9−114
035号、同10−246940号、米国特許第5,5
76,159号等に記載のように、ハロゲン化銀乳剤を
含有しないカプラー層をハロゲン化銀乳剤層に隣接して
設け、発色層とすることも好ましい。 【0070】本発明において適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加剤など)及び写真構成層(層配
置など)、並びにこの感光材料を処理するために適用さ
れる処理法や処理用添加剤としては、特開昭62−21
5272号、特開平2−33144号、欧州特許EP
0,355,660A2号に記載されているもの、特に
欧州特許EP0,355,660A2号に記載されてい
るものが好ましく用いられる。更には、特開平5−34
889号、同4−359249号、同4−313753
号、同4−270344号、同5−66527号、同4
−34548号、同4−145433号、同2−854
号、同1−158431号、同2−90145号、同3
−194539号、同2−93641号、欧州特許公開
第0520457A2号等に記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料やその処理方法も好ましい。 【0071】特に、本発明においては、前記の反射型支
持体やハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中に
ドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保
存安定剤又はカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分
光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエロー
カプラー及びその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステ
イン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン
種、感光材料の層構成や感光材料の被膜pHなどについ
ては、下記表に示す特許の各箇所に記載のものが特に好
ましく適用できる。 【0072】 【表1】 【0073】本発明においては、色素形成カプラーは
(本明細書中、カプラーともいう)、写真性有用物質、
その他高沸点有機溶媒に加え、ともに乳化分散し、分散
物として感光材料に組み込む。この液を親水性コロイド
中、好ましくはゼラチン水溶液中に、界面活性剤の分散
剤と共に超音波、コロイドミル、ホモジナイザー、マン
トンゴーリン、高速ディゾルバー等の公知の装置により
微粒子状に乳化分散し、分散物を得る。本発明に用いら
れる高沸点有機溶媒は、特に制限するものではなく、通
常のものが用いられ、例えば米国特許第2,322,0
27号、特開平7−152129号に記載のものが挙げ
られる。また、高沸点有機溶媒と共に補助溶媒を用いる
ことができる。補助溶媒の例としては、酢酸エチル、酢
酸ブチル等の低級アルコールのアセテート、プロピオン
酸エチル、2級ブチルアセテート、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、β−エトキシエチルアセ
テート、メチルセロソルブアセテート、メチルカルビト
ールアセテートやシクロヘキサノン等が挙げられる。 【0074】更には必要に応じ、水と完全に混和する有
機溶媒、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、アセトン、テトラヒドロフランやジメチルホルムア
ミド等を一部併用する事が出来る。またこれらの有機溶
媒は2種以上を組み合わせて用いることもできる。ま
た、乳化分散物状態での保存時の経時安定性改良、乳剤
と混合した塗布用最終組成物での写真性能変化抑制・経
時安定性改良等の観点から必要に応じて乳化分散物か
ら、減圧蒸留、ヌードル水洗あるいは限外濾過などの方
法により、補助溶媒の全て又は一部を除去することがで
きる。この様にして得られる親油性微粒子分散物の平均
粒子サイズは、0.04〜0.50μmが好ましく、更
に好ましくは0.05〜0.30μmであり、最も好ま
しくは0.08〜0.20μmである。平均粒子サイズ
は、コールターサブミクロン粒子アナライザーmode
l N4(コールターエレクトロニクス社)等を用いて
測定できる。 【0075】高沸点有機溶媒を用いる水中油滴分散方法
において、全使用シアンカプラー質量に対する高沸点有
機溶媒の質量比は任意にとり得るが、好ましくは0.1
以上10.0以下であり、更に好ましくは0.3以上
7.0以下、最も好ましくは0.5以上5.0以下であ
る。また、高沸点有機溶媒を全く使用しないで用いるこ
とも可能である。 【0076】また、白地の色味調節のために本発明に用
いられる乳化物中に色味付け顔料を共乳化してもよく、
本発明の感光材料に使用するカプラー等の写真用有用化
合物を溶解する有機溶媒中に共存させ、共乳化して乳化
物として調製してもよい。 【0077】本発明において用いられるシアン、マゼン
タ及びイエローカプラーとしては、その他、特開昭62
−215272号の第91頁右上欄4行目〜121頁左
上欄6行目、特開平2−33144号の第3頁右上欄1
4行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目〜
35頁右下欄11行目やEP0355,660A2号の
第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行
目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜63
頁50行目に記載のカプラーも有用である。また、本発
明はWO98/33760号の一般式(II)及び(II
I)、特開平10−221825号の一般式(D)で表
される化合物を添加してもよく、好ましい。 【0078】本発明に使用可能なシアン色素形成カプラ
ー(単に、「シアンカプラー」という場合がある)とし
ては、ピロロトリアゾール系カプラーが好ましく用いら
れ、特開平5−313324号の一般式(I)又は(I
I)で表されるカプラー及び特開平6−347960号
の一般式(I)で表されるカプラー並びにこれらの特許
に記載されている例示カプラーが特に好ましい。また、
フェノール系、ナフトール系のシアンカプラーも好まし
く、例えば、特開平10−333297号に記載の一般
式(ADF)で表されるシアンカプラーが好ましい。上
記以外のシアンカプラーとしては、欧州特許EP048
8248号明細書及びEP0491197A1号明細書
に記載のピロロアゾール型シアンカプラー、米国特許第
5,888,716号に記載の2,5−ジアシルアミノ
フェノールカプラー、米国特許第4,873,183
号、同第4,916,051号に記載の6位に電子吸引
性基、水素結合基を有するピラゾロアゾール型シアンカ
プラー、特に、特開平8−171185号、同8−31
1360号、同8−339060号に記載の6位にカル
バモイル基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラー
も好ましい。 【0079】また、特開平2−33144号公報に記載
のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧
州特許EP0333185A2号明細書に記載の3−ヒ
ドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例と
して列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩
素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー
(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−322
60号公報に記載された環状活性メチレン系シアンカプ
ラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー例3、
8、34が特に好ましい)、欧州特許EP045622
6A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカプ
ラー、欧州特許EP0484909号に記載のピロロイ
ミダゾール型シアンカプラーを使用することもできる。 【0080】本発明において、好ましく用いることので
きるシアンカプラーはシアン色素を形成するカプラーで
あればどのようなものでもかまわない。例えばフェノー
ル系シアンカプラー、ナフトール系シアンカプラー、ヘ
テロ環系カプラー等が挙げられる。この中で、本発明で
は、好ましくはピロロアゾールカプラーであり、下記一
般式(PTA−I)又は一般式(PTA−II)で表され
るシアンカプラーである。 【0081】 【化3】 【0082】式中、Zc及びZdはそれぞれ−C
(R13)=又は−N=を表す。但し、Zc及びZdのい
ずれか一方は−C(R13)=であり、他方は−N=であ
る。R11およびR12は各々独立にハメットの置換基定数
σp値が、0.2以上の電子吸引性基を表し、かつR11
とR12のσp値の和は0.65以上である。R13は水素
原子又は置換基を表す。X10は水素原子又は芳香族第一
級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応
において離脱し得る基を表す。Yは水素原子又は発色現
像過程で離脱する基を表す。R11、R12、R13又はX10
の基が二価の基になり、二量体以上の多量体や高分子鎖
と結合して単重合体若しくは共重合体を形成しても良
い。その中でも、迅速処理性、色再現性、感光材料の未
露光状態での保存安定性等の点から、更に好ましく用い
ることのできるシアンカプラーは下記一般式(PTA−
III)で表されるシアンカプラーである。 【0083】 【化4】【0084】一般式(PTA−III)において、R1、R
2は各々独立にアルキル基またはアリール基を表し、
R3、R4、R5は各々独立に水素原子、アルキル基また
はアリール基を表し、Zは飽和環を形成するのに必要な
非金属原子群を表し、R6は置換基を表し、X20はヘテ
ロ環基、置換アミノ基またはアリール基を表し、Yは水
素原子または発色現像過程で離脱する基を表す。 【0085】一般式(PTA−III)において、R1〜R
5で表されるアルキル基は、炭素数1〜36の直鎖、分
岐または環状のアルキル基であり、好ましくは炭素数1
〜22の直鎖、分岐または環状のアルキル基であり、特
に好ましくは炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキ
ル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、
デシル、ドデシル、セチル、ステアリル、シクロヘキシ
ル、2−エチルヘキシルが挙げられる。 【0086】一般式(PTA−III)において、R1〜R
5で表されるアリール基は、炭素数6〜20のアリール
基であり、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であ
り、特に好ましくは炭素数6〜10のアリール基であ
り、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2
−フェナントリルが挙げられる。 【0087】一般式(PTA−III)において、Zで表
される飽和環を形成するのに必要な非金属原子群は、5
〜8員環を形成するのに必要な非金属原子群であり、こ
の環は置換されていてもよく、飽和環であっても不飽和
環であってもよく、環を形成する非金属原子は炭素原
子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が挙げられるが、好
ましくは6員環飽和炭素環であり、特に好ましくは4位
が炭素数1〜24のアルキル基で置換されたシクロヘキ
サン環である。 【0088】一般式(PTA−III)においてR6で表さ
れる置換基は、例えば、ハロゲン原子(例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子)、脂肪族基(例えば、炭素数
1〜36の直鎖または分岐鎖アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、
シクロアルケニル基で、詳しくは例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデシ
ル、t−アミル、t−オクチル、2−メタンスルホニル
エチル、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピ
ル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニル
スルホニル)フェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}
プロピル、2−エトキシトリデシル、トリフルオロメチ
ル、シクロペンチル、3−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシプロピル)、アリール基(炭素数6〜36のア
リール基であり例えば、フェニル、4−t−ブチルフェ
ニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テトラデ
カンアミドフェニル、2−メトキシフェニル)、ヘテロ
環基(炭素数1〜36のヘテロ環基であり例えば、2−
フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾ
チアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、
カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基(炭素数1〜3
6の直鎖、分岐鎖または環状のアルコキシ基であり例え
ば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−メトキシエト
キシ、2−ドデシルオキシエトキシ、 【0089】2−メタンスルホニルエトキシ)、アリー
ルオキシ基(炭素数6〜36のアリールオキシ基であり
例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−
ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブ
チルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカル
バモイル)、アシルアミノ基(炭素数2〜36のアシル
アミノ基であり例えば、アセトアミド、ベンズアミド、
テトラデカンアミド、2−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシ)ブタンアミド、4−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド、2−{4−(4
−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ}デカン
アミド)、アルキルアミノ基(炭素数1〜36のアルキ
ルアミノ基であり例えば、メチルアミノ、ブチルアミ
ノ、ドデシルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルア
ミノ)、アニリノ基(炭素数6〜36のアニリノ基であ
り例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−
クロロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ
−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチ
ルアニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリ
ノ)、ウレイド基(炭素数2〜36のウレイド基であり
例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−
ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(炭素数
1〜36のスルファモイルアミノ基であり例えば、N,
N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N
−デシルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(炭
素数1〜36のアルキルチオ基であり例えば、メチルチ
オ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシ
エチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−
t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ
基(炭素数6〜36のアリールチオ基であり例えば、フ
ェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニル
チオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキシ
フェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチ
オ)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2〜36
のアルコキシカルボニルアミノ基であり例えば、メトキ
シカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルア
ミノ)、スルホンアミド基(炭素数1〜36のアルキル
及びアリールスルホンアミド基であり例えば、メタンス
ルホンアミド、ブタンスルホンアミド、オクタンスルホ
ンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスル
ホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカ
ンスルホンアミド、 【0090】2−メトキシ−5−t−ブチルベンゼンス
ルホンアミド)、カルバモイル基(炭素数1〜36のカ
ルバモイル基であり例えば、N−エチルカルバモイル、
N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシルオ
キシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−ドデシル
カルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシ)プロピル}カルバモイル)、スルファモイル
基(炭素数1〜36のスルファモイル基であり例えば、
N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルフ
ァモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファ
モイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、
N,N−ジエチルスルファモイル)、スルホニル基(炭
素数1〜36のアルキル及びアリールスルホニル基であ
り例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベ
ンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、アルコキシ
カルボニル基(炭素数2〜36のアルコキシカルボニル
基であり例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカ
ルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオ
キシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(炭素数1〜36
のヘテロ環オキシ基であり例えば、1−フェニルテトラ
ゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフ
ェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−
ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシル
オキシ基(炭素数2〜36のアシルオキシ基であり例え
ば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(炭素数1〜
36のカルバモイルオキシ基であり例えば、N−メチル
カルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキ
シ)、シリルオキシ基(炭素数3〜36のシリルオキシ
基であり例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメ
チルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ
基(炭素数7〜36のアリールオキシカルボニルアミノ
基であり例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミ
ド基(炭素数4〜36のイミド基であり例えば、N−ス
クシンイミド、N−フタルイミド、3−オクタデセニル
スクシンイミド)、ヘテロ環チオ基(炭素数1〜36の
ヘテロ環チオ基であり例えば、2−ベンゾチアゾリルチ
オ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾー
ル−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基
(炭素数1〜36のスルフィニル基であり例えば、ドデ
カンスルフィニル、3−ペンタデシルフェニルスルフィ
ニル、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、 【0091】アルキル・アリール若しくは複素環オキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブトキシ
カルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシル
オキシカルボニル、フェニルオキシカルボニル、2−ペ
ンタデシルオキシカルボニル)、アルキル・アリール若
しくは複素環オキシカルボニルアミノ基(例えばメトキ
シカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルア
ミノ、フェノキシカルボニルアミノ、2,4−ジ−te
rt−ブチルフェノキシカルボニルアミノ)、スルホン
アミド基(例えばメタンスルホンアミド、ヘキサデカン
スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエ
ンスルホンアミド、オクタデカンスルホンアミド、2−
メトキシ−5−tert−ブチルベンゼンスルホンアミ
ド)、カルバモイル基(例えばN−エチルカルバモイ
ル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシ
ルオキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−ドデ
シルカルバモイル、N−〔3−(2,4−ジ−tert
−アミルフェノキシ)プロピル〕カルバモイル)、スル
ファモイル基(例えばN−エチルスルファモイル、N,
N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオ
キシエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシ
ルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイ
ル)、ホスホニル基(例えばフェノキシホスホニル、オ
クチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、スル
ファミド基(例えばジプロピルスルファモイルアミ
ノ)、イミド基(例えばN−サクシンイミド、ヒダント
イニル、N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシ
ンイミド)、アゾリル基(例えばイミダゾリル、ピラゾ
リル、3−クロロ−ピラゾール−1−イル、トリアゾリ
ル)、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ
基、スルホ基、無置換のアミノ基などが挙げられる。 【0092】R6として好ましくは、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミ
ノ基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイル
アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキ
シカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オ
キシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チ
オ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アシル基、アゾ
リル基を挙げることができる。更に好ましくはアルキル
基、アリール基であり、より好ましくは少なくともp位
がアルキル基で置換されたアリール基である。 【0093】X20は、ヘテロ環、置換アミノ基、もしく
はアリール基を表し、ヘテロ環としては、窒素原子、酸
素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環で炭素数
1〜36のものが好ましい。更に好ましくは、窒素原子
で結合した5員または6員環で、そのうち6員環が特に
好ましい。具体例として、イミダゾール、ピラゾール、
トリアゾール、ラクタム化合物、ピペリジン、ピロリジ
ン、ピロール、モルホリン、ピラゾリジン、チアゾリジ
ン、ピラゾリンなどが挙げられ、好ましくはモルホリ
ン、ピペリジンが挙げらる。置換アミノ基の置換基とし
ては、脂肪族基、アリール基若しくはヘテロ環基が挙げ
られる。脂肪族基としては、先に挙げたR6で表される
置換基が挙げられ、更にこれらは、シアノ基、アルコキ
シ基(例えばメトキシ)、アルコキシカルボニル基(例
えばエトキシカルボニル)、クロル、水酸基、カルボキ
シル基で置換されていても良い。置換アミノ基として
は、1置換よりも2置換の方が好ましい。アリール基と
しては、炭素数6〜36のものが好ましく、更に単環が
より好ましい。具体例としては、フェニル、4−t−ブ
チルフェニル、2−メチルフェニル、2,4,6−トリ
メチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシ
フェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−クロロフェ
ニル、2,4−ジクロロフェニル等が挙げられる。 【0094】X20が、置換アミノ基の場合の好ましい具
体例を以下に示す。 【0095】 【化5】 【0096】 【化6】【0097】Yは、水素原子もしくは発色現像過程で脱
離するもので、例えばYが表す置換基としては、特開昭
61−228444号公報等に記載されている様なアル
カリ条件下で、離脱しうる基や特開昭56−13373
4号公報に記載されている様な現像主薬との反応によ
り、カップリングオフする置換基が挙げられるが、好ま
しくはYは、水素原子の場合である。 【0098】一般式(PTA−III)で表されるカプラ
ーは、R6が一般式(PTA−III)で表されるカプラー
残基を含有していて二量体以上の多量体を形成していた
り、R6が高分子鎖を含有していて単重合体若しくは共
重合体を形成していてもよい。高分子鎖を含有している
単重合体若しくは共重合体とは一般式(PTA−III)
で表されるカプラー残基を有する付加重合体エチレン型
不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典型例である。
この場合、一般式(PTA−III)で表されるカプラー
残基を有するシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種
類以上含有されていてもよく、共重合成分としてアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エス
テル類の如き芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカ
ップリングしない非発色性のエチレン型モノマーの1種
または1種以上を含む共重合体であってもよい。この一
般式(PTA−III)で表わされる化合物の使用量は、
好ましくは同一層の感光性ハロゲン化銀1モル当たり
0.01〜1.0モルであり、より好ましくは0.12
〜1.0モルであり、特に好ましくは0.25〜0.5
モルである。以下に本発明に用いられるシアンカプラー
の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。 【0099】 【化7】【0100】 【化8】【0101】 【化9】【0102】 【化10】【0103】 【化11】【0104】 【化12】【0105】 【化13】【0106】 【化14】【0107】 【化15】【0108】本発明に用いられる一般式(PTA−II
I)で表わされる化合物は、公知の方法、例えば、特開
平5−255333号、同5−202004号、同7−
48376号、同8−110623号に記載の方法にて
合成することができる。 【0109】また、シアンカプラーとして、下記一般式
(IA)で表される化合物が好ましく使用される。 【0110】 【化16】 【0111】式中、R’およびR’’は各々独立に置換
基を表し、Zは水素原子、または芳香族第一級アミンカ
ラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離
脱し得る基を表す。なお、R’およびR’’は、当該カ
プラーが、本明細書中に規定されている色相であるよう
に選ばれた置換基が好ましい。 【0112】本明細書において、明細書を通して使用さ
れているように、特に断らない限り、「アルキル」とい
う用語は、不飽和または飽和で直鎖または分岐鎖のアル
キル基(アルケニルおよびアラルキルを含む)を指し、
3〜8個の炭素原子を有する環式アルキル基(シクロア
ルケニルを含む)を含み、「アリール」という用語は、
具体的には、縮合アリールを含む。 【0113】一般式(IA)に関して、R’および
R’’は、未置換であるかまたは置換されているアルキ
ル基、アリール基、アミノ基、もしくはアルコキシ基、
あるいは窒素、酸素、および硫黄から選ばれる1種以上
のヘテロ原子を含有している5〜10員の複素環(この
環は未置換であるか、または置換されている)から独立
に選ばれるのが好ましい。 【0114】R’および/またはR’’がアミノまたは
アルコキシ基である場合、それらは、例えば、ハロゲ
ン、アリールオキシ、またはアルキル−もしくはアリー
ル−スルホニル基で置換されていてもよい。しかしなが
ら、好適には、R’およびR’’は、未置換であるかま
たは置換されているアルキルもしくはアリール基、ある
いはピリジル、モルホリノ、イミダゾリル、またはピリ
ダゾリル基などの5〜10員の複素環から独立に選ばれ
る。 【0115】R’は、例えば、ハロゲン、アルキル、ア
リールオキシ、またはアルキル−もしくはアリール−ス
ルホニル基(さらに置換されていてもよい)で置換され
ているアルキル基であるのがより好ましい。R’’がア
ルキル基である場合、それも同様に置換されていてもよ
い。 【0116】しかしながら、R’’は、好ましくは、未
置換アリールであるか、あるいは、例えばシアノ、クロ
ロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、アルキル−もしくはア
リール−カルボニル、アルキル−もしくはアリール−オ
キシカルボニル、アシルオキシ、カルボンアミド(ca
rbonamido)、アルキル−もしくはアリール−
カルボンアミド、アルキル−もしくはアリール−オキシ
カルボンアミド、アルキル−もしくはアリール−スルホ
ニル、アルキル−もしくはアリール−スルホニルオキ
シ、アルキル−もしくはアリール−オキシスルホニル、
アルキル−もしくはアリール−スルホキシド、アルキル
−もしくはアリール−スルファモイル、アルキル−もし
くはアリール−スルファモイルアミノ、アルキル−もし
くはアリール−スルホンアミド、アリール、アルキル、
アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、アルキル−もし
くはアリール−ウレイド、またはアルキル−もしくはア
リール−カルバモイル基(いずれもさらに置換されてい
てもよい)で置換されている複素環である。好ましい基
は、ハロゲン、シアノ、アルコキシカルボニル、アルキ
ルスルファモイル、アルキル−スルホンアミド、アルキ
ルスルホニル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、
またはアルキルカルボンアミドである。R’がアリール
または複素環である場合、それも同様に置換されていて
もよい。 【0117】好適には、R’’は4−クロロフェニル、
3,4−ジクロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニ
ル、4−シアノフェニル、3−クロロ−4−シアノ−フ
ェニル、ペンタフルオロフェニル、または3−もしくは
4−スルホンアミド−フェニル基である。 【0118】一般式(IA)において、Zは水素原子、
または芳香族第一級アミンカラー現像主薬の酸化体との
カップリング反応において離脱し得る基を表す。Zとし
ては、好ましくは水素、クロロ、フルオロ、置換アリー
ルオキシまたはメルカプトテトラゾール、より好ましく
は水素またはクロロであってもよい。 【0119】Zによって、カプラーの化学当量、すなわ
ち2当量カプラーであるか、または4当量カプラーであ
るかが決定し、またZの種類によって、カプラーの反応
性を変更することができる。このような基は、カプラー
からの放出後に、例えば色素形成、色素色相調製、現像
促進または現像抑制、漂白促進または漂白抑制、電子移
動容易化、および色補正などの機能を果たすことによっ
て、写真記録材料におけるカプラーが塗布される層、ま
たは他の層に好都合な影響を及ぼすことができる。 【0120】このようなカップリング離脱基の代表的な
部類には、例えば、ハロゲン、アルコキシ、アリールオ
キシ、ヘテロシクリルオキシ、スルホニルオキシ、アシ
ルオキシ、アシル、ヘテロシクリル、スルホンアミド、
ヘテロシクリルチオ、ベンゾ−チアゾリル、ホスホニル
オキシ、アルキルチオ、アリールチオ、およびアリール
アゾが含まれる。これらのカップリング離脱基は、例え
ば、米国特許第2,455,169号、同第3,22
7,551号、同第3,432,521号、同第3,4
67,563号、同第3,617,291号、同第3,
880,661号、同第4,052,212号、および
同第4,134,766号の各明細書;並びに英国特許
第1,466,728号、同第1,531,927号、
同第1,533,039号の各明細書、および英国特許
出願公開明細書第2,066,755A号、および同第
2,017,704A号(これらの開示は引用により本
明細書中に取り入れられる)に記載されている。ハロゲ
ン、アルコキシ基、およびアリールオキシ基が最も好適
である。 【0121】好適なカップリング離脱基の例は以下の通
りである。−Cl、−F、−Br、−SCN、−OCH
3、−OC6H5、−OCH2C(=O)NHCH2CH2O
H、−OCH2C(O)NHCH2CH2OCH3、−OC
H2C(O)NHCH2CH2OC(=O)OCH3、−P
(=O)(OC2H5)2、−SCH2CH2COOH、 【0122】 【化17】 【0123】概して、カップリング離脱基は、塩素原
子、水素、またはp−メトキシフェノキシ基である。 【0124】以下に一般式(IA)であらわされる化合
物の具体例を示すが、これによって本発明が限定される
ものではない。 【0125】 【化18】 【0126】 【化19】 【0127】 【化20】【0128】 【化21】【0129】 【化22】【0130】 【化23】【0131】 【化24】【0132】 【化25】【0133】 【化26】 【0134】 【化27】 【0135】本発明で好ましく使用する一般式(IA)
で表わされるシアン色素形成カプラーの感光材料中の含
有量は、1m2あたり0.01g〜10g、好ましくは
1m2あたり0.1g〜2gであり、同一感光性乳剤層
中のハロゲン化銀1モルあたり1×10-3モル〜1モル
が適当であり、好ましくは2×10-3モル〜3×10-1
モルである。 【0136】本発明に用いられるマゼンタ色素形成カプ
ラー(単に、「マゼンタカプラー」という場合がある)
としては、前記の表の公知文献に記載されたような5−
ピラゾロン系マゼンタカプラーやピラゾロアゾール系マ
ゼンタカプラーが用いられるが、中でも色相や画像安定
性、発色性等の点で特開昭61−65245号に記載さ
れたような2級又は3級アルキル基がピラゾロトリアゾ
ール環の2、3又は6位に直結したピラゾロトリアゾー
ルカプラー、特開昭61−65246号に記載されたよ
うな分子内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾー
ルカプラー、特開昭61−147254号に記載された
ようなアルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を
持つピラゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,8
49A号や同第294,785A号に記載されたような
6位にアルコキシ基やアリールオキシ基をもつピラゾロ
アゾールカプラーの使用が好ましい。特に、マゼンタカ
プラーとしては特開平8−122984号に記載の一般
式(M−I)で表されるピラゾロアゾールカプラーが好
ましく、該特許の段落番号0009〜0026はそのま
ま本願に適用され、本願の明細書の一部として取り込ま
れる。これに加えて、欧州特許第854384号、同第
884640号に記載の3位と6位の両方に立体障害基
を有するピラゾロアゾールカプラーも好ましく用いられ
る。 【0137】また、イエロー色素形成カプラー(本明細
書において、単に「イエローカプラー」という場合があ
る)としては、前記表中に記載の化合物の他に、欧州特
許EP0447969A1号明細書に記載のアシル基に
3〜5員の環状構造を有するアシルアセトアミド型イエ
ローカプラー、欧州特許EP0482552A1号明細
書に記載の環状構造を有するマロンジアニリド型イエロ
ーカプラー、欧州公開特許第953870A1号、同第
953871A1号、同第953872A1号、同第9
53873A1号、同第953874A1号、同第95
3875A1号等に記載のピロール−2又は3−イルも
しくはインドール−2又は3−イルカルボニル酢酸アニ
リド系カプラー、米国特許第5,118,599号明細
書に記載されたジオキサン構造を有するアシルアセトア
ミド型イエローカプラーが好ましく用いられる。その中
でも、アシル基が1−アルキルシクロプロパン−1−カ
ルボニル基であるアシルアセトアミド型イエローカプラ
ー、アニリドの一方がインドリン環を構成するマロンジ
アニリド型イエローカプラーの使用が好ましい。これら
のカプラーは、単独あるいは併用することができる。 【0138】本発明のおいては、イエロー色素形成カプ
ラーとして下記一般式(I)で表される化合物が好まし
い。以下に、一般式(I)で表される化合物を詳細に説
明する。 【0139】 【化28】 【0140】式中、R1は水素原子以外の置換基を表
す。この置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アル
キル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含
む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロア
ルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテ
ロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボ
キシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオ
キシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモ
イルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリー
ルオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アルキルアミノ
基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカル
ボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ
基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メル
カプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環
チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたは
アリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスル
ホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールまた
はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィ
ニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ
基、シリル基が挙げられる。 【0141】なお、上述の置換基はさらに置換基で置換
されていてもよく、該置換基としては上述の基が挙げら
れる。 【0142】好ましくはR1は、置換もしくは無置換の
アルキル基である。R1の総炭素数は1以上60以下が
好ましく、6以上50以下がより好ましく、11以上4
0以下がさらに好ましく16以上30以下が最も好まし
い。R1が置換アルキル基である場合の置換基としては
前述のR1の置換基として挙げた例が挙げられる。ま
た、R1のアルキル基自身の炭素数は1〜40が好まし
く、3〜36がより好ましく、さらに好ましくは8〜3
0である。この好ましい順は特に、Qには依存しない
が、特に以下に述べるQが−C(−R11)=C(−R
12)−CO−で表される基の場合に好ましい。 【0143】好ましくはR1は、炭素数11以上の無置
換アルキル基、もしくは2位、3位あるいは4位にアル
コキシ基またはアリールオキシ基が置換したアルキル基
であり、さらに好ましくは、炭素数16以上の無置換ア
ルキル基、もしくは3位にアルコキシ基またはアリール
オキシ基が置換したアルキル基であり、最も好ましくは
C16H33基、C18H37基、3−ラウリルオキシプロピル
基、もしくは3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキ
シ)プロピル基である 【0144】一般式(I)においてQは−N=C−N
(R1)−とともに5〜7員環を形成する非金属原子群
を表す。好ましくは形成される5〜7員環は置換もしく
は無置換、単環もしくは縮合環のヘテロ環であり、より
好ましくは、環構成原子が炭素原子、窒素原子および硫
黄原子から選択される。さらに好ましくはQは−C(−
R11)=C(−R12)−SO2−、もしくは−C
(−R11)=C(−R12)−CO−で表される基を
表す(本発明においてこれらの基の表記はこれらの基で
表される基の結合の向きを制限するものではない)。こ
のうち好ましくは、Qは−C(−R11)=C(−R1
2)−SO2−で表される基を表す。R11、R12は
互いに結合して−C=C−とともに5〜7員環を形成す
る基、もしくはそれぞれ独立に水素原子または置換基を
表す。形成される5員〜7員の環は飽和または不飽和環
であり、該環は脂環、芳香環、ヘテロ環であってもよ
く、例えば、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、シ
クロペンタン環、シクロヘキサン環が挙げられる。また
置換基としては前述のR1の置換基として挙げた例が挙
げられる。 【0145】これらの各置換基や複数の置換基が互いに
結合して形成した環は、更に置換基(前述のR1の置換
基として例示した基が挙げられる)で置換されてもよ
い。 【0146】一般式(I)において、R2は水素原子以
外の置換基を表す。この置換基の例としては前述のR1
の置換基の例として挙げたものが挙げられる。好ましく
はR2はハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、
臭素原子)、アルキル基(例えばメチル、イソプロピ
ル)、アリール基(たとえばフェニル、ナフチル)、ア
ルコキシ基(例えばメトキシ、イソプロピルオキシ)、
アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アシルオキシ
基(例えばアセチルオキシ)、アミノ基(例えばジメチ
ルアミノ、モルホリノ)、アシルアミノ基(例えばアセ
トアミド)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホン
アミド、ベンゼンスルホンアミド)、アルコキシカルボ
ニル基(例えばメトキシカルボニル)、アリールオキシ
カルボニル基(例えばフェノキシカルボニル)、カルバ
モイル基(例えば、N−メチルカルバモイル、N,N−
ジエチルカルバモイル)、スルファモイル基(例えばN
−メチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモ
イル)、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニ
ル)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニ
ル)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、ドデシルチ
オ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、ナフチル
チオ)、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基である。
なおR2が−CONH−基に対してオルト位にある場
合、好ましくはハロゲン原子、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基である。本発明においては少なくとも1つのR2が−
CONH−基に対してオルト位にある場合が好ましい。 【0147】一般式(I)において、mは0以上5以下
の整数を表す。mが2以上のとき複数のR2はそれぞれ
同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成
してもよい。mは好ましくは0〜3であり、0〜2がよ
り好ましく、1〜2がさらに好ましく、2である場合が
最も好ましい。 【0148】一般式(I)においてXは水素原子または
現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な
基を表す。Xが現像主薬酸化体とのカップリング反応に
より離脱可能な基である場合の例としては窒素原子で離
脱する基、酸素原子で離脱する基、イオウ原子で離脱す
る基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)など
が挙げられる。窒素原子で離脱する基としては、ヘテロ
環基(好ましくは5〜7員の置換もしくは無置換、飽和
もしくは不飽和、芳香族(本願では4n+2個の環状共
役電子を有するものを意味する)もしくは非芳香族、単
環もしくは縮合環のヘテロ環基であり、より好ましく
は、環構成原子が炭素原子、窒素原子および硫黄原子か
ら選択され、かつ窒素原子、酸素原子および硫黄原子の
いずれかのヘテロ原子を少なくとも一個有する5もしく
は6員のヘテロ環基であり、例えばスクシンイミド、マ
レインイミド、フタルイミド、ジグリコールイミド、ピ
ロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,4−トリ
アゾール、テトラゾール、インドール、ベンゾピラゾー
ル、ベンツイミダゾール、ベンゾトリアゾール、イミダ
ゾリン−2,4−ジオン、オキサゾリジン−2,4−ジ
オン、チアゾリジン−2−オン、ベンツイミダゾリン−
2−オン、ベンゾオキサゾリン−2−オン、ベンゾチア
ゾリン−2−オン、2−ピロリン−5−オン、2−イミ
ダゾリン−5−オン、インドリン−2,3−ジオン、
2,6−ジオキシプリンパラバン酸、1,2,4−トリ
アゾリジン−3,5−ジオン、2−ピリドン、4−ピリ
ドン、2−ピリミドン、6−ピリダゾン、2−ピラゾ
ン、2−アミノ−1,3,4−チアゾリジン−4−オ
ン)、カルボナミド基(例えばアセタミド、トリフルオ
ロアセタミド)、スルホンアミド基(例えばメタンスル
ホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、アリールアゾ
基(例えばフェニルアゾ、ナフチルアゾ)、カルバモイ
ルアミノ基(例えばN−メチルカルバモイルアミノ)な
どが挙げられる。 【0149】窒素原子で離脱する基のうち、好ましいも
のはヘテロ環基であり、さらに好ましいものは、環構成
原子として窒素原子を1、2、3または4個有する芳香
族ヘテロ環基、または下記一般式(L)で表されるヘテ
ロ環基である。 【0150】 【化29】 【0151】式中、Lは−NC(=O)−と共に5〜6
員環の含窒素ヘテロ環を形成する残基を表す。これらの
例示は上記ヘテロ環基の説明の中で挙げており、これら
が更に好ましい。なかでも、Lは5員環の含窒素ヘテロ
環を形成する残基が好ましい。 【0152】酸素原子で離脱する基としては、アリール
オキシ基(例えばフェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテ
ロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ、ピラゾリルオキ
シ)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ、ベンゾイル
オキシ)、アルコキシ基(例えばメトキシ、ドデシルオ
キシ)、カルバモイルオキシ基(例えばN,N−ジエチ
ルカルバモイルオキシ、モルホリノカルバモイルオキ
シ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えばフェ
ノキシカルボニルオキシ)、アルコキシカルボニルオキ
シ基(例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカル
ボニルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(例えば
メタンスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ
基(例えばベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホ
ニルオキシ)などが挙げられる。酸素原子で離脱する基
のうち、好ましいものはアリールオキシ基、アシルオキ
シ基、ヘテロ環オキシ基である。 【0153】イオウ原子で離脱する基としては、アリー
ルチオ基(例えばフェニルチオ、ナフチルチオ)、ヘテ
ロ環チオ基(例えばテトラゾリルチオ、1,3,4−チ
アジアゾリルチオ、1,3,4−オキサゾリルチオ、ベ
ンツイミダゾリルチオ)、アルキルチオ基(例えばメチ
ルチオ、オクチルチオ、ヘキサデシルチオ)、アルキル
スルフィニル基(例えばメタンスルフィニル)、アリー
ルスルフィニル基(例えばベンゼンスルフィニル)、ア
リールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル)、ア
ルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル)などが
挙げられる。イオウ原子で離脱する基のうち、好ましい
ものはアリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、ヘテロ
環チオ基がより好ましい。 【0154】Xは置換基により置換されていてもよく、
Xを置換する置換基の例としては前述のR1の置換基の
例として挙げたものが挙げられる。Xは、現像主薬の酸
化体とのカップリング反応により離脱する基が好まし
く、このような離脱基の中でも、好ましくは窒素原子で
離脱する基、酸素原子で離脱する基、イオウ原子で離脱
する基であり、より好ましくは窒素原子で離脱する基で
あり、更に好ましくは、窒素原子で離脱する基で述べた
好ましい基の順に好ましい。Xの好ましい基をさらに説
明すると、窒素原子で離脱する基が好ましいが、窒素原
子を少なくとも2個(好ましくは2個)有する芳香族ヘ
テロ環基(好ましくは5員環の芳香族ヘテロ環基で、置
換基を有してもよいピラゾール基など)または前記一般
式(L)で表される基が特に好ましい。 【0155】またXは写真性有用基であってもよい。こ
の写真性有用基としては、現像抑制剤、脱銀促進剤、レ
ドックス化合物、色素、カプラー等、あるいはこれらの
前駆体が挙げられる。なお、本発明においては、好まし
くは上記のような写真性有用基でない方が好ましい。 【0156】カプラーを感光材料中で不動化するため
に、Q、R1、X、あるいはR2の少なくとも1つは置
換基を含めた総炭素数が8以上50以下であることが好
ましく、より好ましくは総炭素数が10以上40以下で
ある。 【0157】本発明の一般式(I)で表される化合物の
うち、好ましい化合物を下記一般式(II)で表すことが
できる。以下に本発明の一般式(II)で表される化合物
(本願では色素形成カプラーとも称す)を詳細に説明す
る。 【0158】 【化30】 【0159】一般式(II)において、R1、R2、m、
Xは一般式(I)において述べたものと同じものを表
し、好ましい範囲も同様である。 【0160】一般式(II)において、R3は置換基を表
す。この置換基の例としては前述のR1の置換基の例と
して挙げたものが挙げられる。好ましくはR3はハロゲ
ン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ア
ルキル基(例えばメチル、イソプロピル)、アリール基
(たとえばフェニル、ナフチル)、アルコキシ基(例え
ばメトキシ、イソプロピルオキシ)、アリールオキシ基
(例えばフェノキシ)、アシルオキシ基(例えばアセチ
ルオキシ)、アミノ基(例えばジメチルアミノ、モルホ
リノ)、アシルアミノ基(例えばアセトアミド)、スル
ホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ベンゼン
スルホンアミド)、アルコキシカルボニル基(例えばメ
トキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例
えばフェノキシカルボニル)、カルバモイル基(例え
ば、N−メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバ
モイル)、スルファモイル基(例えばN−メチルスルフ
ァモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、アルキ
ルスルホニル基(例えばメタンスルホニル)、アリール
スルホニル基(例えばベンゼンスルホニル)、シアノ
基、カルボキシル基、スルホ基である。nは0以上4以
下の整数を表す。nが2以上のとき複数のR3はそれぞ
れ同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形
成してもよい。 【0161】本発明において一般式(I)もしくは一般
式(II)で表されるカプラーのうち、好ましい具体例を
以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なおカップリング位の水素原子(Xが置換する炭素
原子上の水素原子)が、カップリング位に結合したC=
N部の窒素原子(環構成している、R1が結合していな
い窒素原子)上に移動した互変異性体も本発明に含まれ
ることとする。 【0162】 【化31】【0163】 【化32】 【0164】 【化33】【0165】 【化34】 【0166】 【化35】【0167】 【化36】 【0168】 【化37】【0169】 【化38】 【0170】 【化39】【0171】 【化40】 【0172】なお、以降の説明において、以上に示され
た例示化合物(色素形成カプラーとも称す)を引用する
場合、それぞれの例示化合物に付された括弧書きの番号
(x)を用いて、「カプラー(x)」と表示することと
する。 【0173】以下に上記一般式(I)もしくは一般式
(II)で表される化合物の具体的な合成例を示す。 【0174】合成例1:カプラー(1)の合成 カプラー(1)は、下記に示すルートにより合成した。 【0175】 【化41】【0176】40%メチルアミン水溶液38.8gとア
セトニトリル200mlの溶液に、氷冷下オルトニトロ
ベンゼンスルホニルクロライド44.3gを少量ずつ撹
拌しながら添加した。系の温度を室温まで昇温させ、さ
らに1時間撹拌した。酢酸エチル、水を加えて分液し、
有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸
エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析して28.6gの化
合物(A−1)を得た。 【0177】還元鉄44.8g、塩化アンモニウム4.
5gをイソプロパノール270ml、水45mlに分散
し、1時間加熱還流した。これに化合物(A−1)2
5.9gを少量ずつ撹拌しながら添加した。さらに1時
間加熱還流した後、セライトを通して吸引ろ過した。濾
液に酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を飽和食塩
水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去し、化合物(A−2)の油状物2
1.5gを得た。 【0178】化合物(A−2)18.9g、イミノエー
テル(A−0)の塩酸塩39.1g、エチルアルコール
200mlの溶液を加熱還流下1日撹拌した。更にイミ
ノエーテルの塩酸塩19.2gを加え加熱還流下さらに
1日撹拌した。酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層
を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチ
ル、ヘキサン混合溶媒から晶析して21.0gの化合物
(A−3)を得た。 【0179】化合物(A−3)5.6g、2−メトキシ
−5−テトラデシルオキシカルボニルアニリン7.2
g、m−ジクロルベンゼン20mlの溶液を加熱還流下
6時間撹拌した。冷却後ヘキサンを加えて晶析して8.
8gの化合物(A−4)を得た。 【0180】化合物(A−4)5.4gの塩化メチレン
110mlの溶液に、氷冷下、臭素0.45mlの塩化
メチレン溶液10mlを滴下した。室温にて30分撹拌し
た後、塩化メチレン、水を加えて分液し、有機層を飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を減圧留去し、化合物(A−5)の粗製物を得た。 【0181】5,5−ジメチルオキサゾリジン−2,4
−ジオン3.5g、トリエチルアミン3.8mlをN,
N−ジメチルアセトアミド110mlに溶解し、これに
室温下、先に合成した化合物(A−5)の粗製物すべて
をアセトニトリル25mlに溶解したものを10分間で
滴下し、室温にて2時間撹拌した。酢酸エチル、水を加
えて分液し、有機層を0.1規定水酸化カリウム水溶
液、希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより、アセトン、ヘキサ
ン混合溶媒を溶離液として用いて精製し、酢酸エチル、
ヘキサン混合溶媒から晶析してカプラー(1)4.7g
を得た。 【0182】合成例2:カプラー(3)の合成 カプラー(3)は、下記に示すルートにより合成した。 【0183】 【化42】 【0184】3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキ
シ)プロピルアミン438g、トリエチルアミン210
ml、アセトニトリル1lの溶液に、氷冷下オルトニト
ロベンゼンスルホニルクロライド333gを少量ずつ撹
拌しながら添加した。系の温度を室温まで昇温させ、さ
らに1時間撹拌した。酢酸エチル、水を加えて分液し、
有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸
エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析して588gの化合
物(B−1)を得た。 【0185】還元鉄84.0g、塩化アンモニウム8.
4gをイソプロパノール540ml、水90mlに分散
し、1時間加熱還流した。これに化合物(B−1)11
9gを少量ずつ撹拌しながら添加した。さらに2時間加
熱還流した後、セライトを通して吸引ろ過した。濾液に
酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を飽和食塩水で
洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を減圧留去し、化合物(B−2)の油状物111gを
得た。 【0186】化合物(B−2)111g、イミノエーテ
ル(A−0)の塩酸塩68.4g、エチルアルコール1
50mlの溶液を加熱還流下1時間撹拌した。更にイミ
ノエーテルの塩酸塩4.9gを加え加熱還流下さらに3
0分撹拌した。冷却後吸引濾過し、濾液にp−キシレン
100mlを加え、エタノールを留去しながら4時間加
熱還流した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒を溶離液と
して用いて精製し、メタノールから晶析して93.1g
の化合物(B−3)を得た。 【0187】化合物(B−3)40.7g、2−メトキ
シアニリン18.5g、p−キシレン10mlの溶液を
加熱還流下6時間撹拌した。酢酸エチル、水を加えて分
液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エ
チル、ヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製し、
油状の化合物(B−4)37.7gを得た。 【0188】化合物(B−4)24.8gの塩化メチレ
ン400mlの溶液に、氷冷下、臭素2.1mlの塩化
メチレン溶液35mlを滴下した。氷冷下30分撹拌し
た後、塩化メチレン、水を加えて分液し、有機層を飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を減圧留去し、化合物(B−5)の粗製物を得た。 【0189】5,5−ジメチルオキサゾリジン−2,4
−ジオン15.5g、トリエチルアミン16.8mlを
N,N−ジメチルアセトアミド200mlに溶解し、こ
れに室温下、先に合成した化合物(B−5)の粗製物す
べてをアセトニトリル40mlに溶解したものを10分
間で滴下し、40℃まで昇温して30分撹拌した。酢酸
エチル、水を加えて分液し、有機層を0.1規定水酸化
カリウム水溶液、希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り、アセトン、ヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて
精製し、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析してカ
プラー(3)23.4gを得た。 【0190】本発明で好ましく使用する一般式(I)ま
たは(II)で表わされるイエロー色素形成カプラーの感
光材料中の含有量は、1m2あたり0.01g〜10
g、好ましくは1m2あたり0.1g〜2gであり、同
一感光性乳剤層中のハロゲン化銀1モルあたり1×10
-3モル〜1モルが適当であり、好ましくは2×10-3モ
ル〜3×10-1モルである。 【0191】本発明に使用するカプラーは、前出表中記
載の高沸点有機溶媒の存在下で(又は不存在下で)ロー
ダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,20
3,716号)に含浸させて、又は水不溶性かつ有機溶
媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性コロイド水
溶液に乳化分散させることが好ましい。好ましく用いる
ことのできる水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー
は、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜
15欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第
12頁〜30頁に記載の単独重合体又は共重合体が挙げ
られる。より好ましくはメタクリレート系あるいはアク
リルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマー
の使用が色像安定性等の上で好ましい。 【0192】本発明においては公知の混色防止剤を用い
ることができるが、その中でも以下に挙げる特許に記載
のものが好ましい。例えば、特開平5−333501号
に記載の高分子量のレドックス化合物、WO98/33
760号、米国特許第4,923,787号等に記載の
フェニドンやヒドラジン系化合物、特開平5−2496
37号、特開平10−282615号及び独国特許第1
9629142A1号等に記載のホワイトカプラーを用
いることができる。また、特に現像液のpHを上げ、現
像の迅速化を行う場合には独国特許第19618786
A1号、欧州特許第839623A1号、欧州特許第8
42975A1号、独国特許19806846A1号及
び仏国特許第2760460A1号等に記載のレドック
ス化合物を用いることも好ましい。 【0193】本発明においては紫外線吸収剤としてモル
吸光係数の高いトリアジン骨核を有する化合物を用いる
ことが好ましく、例えば、以下の特許に記載の化合物を
用いることができる。これらは、感光性層又は/及び非
感光性に好ましく添加される。例えば、特開昭46−3
335号、同55−152776号、特開平5−197
074号、同5−232630号、同5−307232
号、同6−211813号、同8−53427号、同8
−234364号、同8−239368号、同9−31
067号、同10−115898号、同10−1475
77号、同10−182621号、独国特許第1973
9797A号、欧州特許第711804A号及び特表平
8−501291号等に記載されている化合物を使用で
きる。 【0194】本発明に係わる感光材料に用いることので
きる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用い
ることが有利であるが、それ以外の親水性コロイドを単
独であるいはゼラチンとともに用いることができる。好
ましいゼラチンとしては、鉄、銅、亜鉛、マンガン等の
不純物として含有される重金属は、好ましくは5ppm
以下、更に好ましくは3ppm以下である。また、感光
材料中に含まれるカルシウム量は、好ましくは20mg
/m2以下、更に好ましくは10mg/m2以下、最も好
ましくは5mg/m2以下である。 【0195】本発明においては、親水性コロイド層中に
繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐため
に、特開昭63−271247号公報に記載のような防
菌・防黴剤を添加するのが好ましい。さらに、感光材料
の被膜pHは4.0〜7.0が好ましく、より好ましく
は4.0〜6.5である。 【0196】本発明においては、感光材料の塗布安定性
向上、静電気発生防止、帯電量調節等の点から界面活性
剤を感光材料に添加することができる。界面活性剤とし
てはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ベ
タイン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤があり、例
えば特開平5−333492号に記載のものが挙げられ
る。本発明に用いる界面活性剤としてはフッ素原子含有
の界面活性剤が好ましい。特に、フッ素原子含有界面活
性剤を好ましく用いることができる。これらのフッ素原
子含有界面活性剤は単独で用いても、従来公知の他の界
面活性剤と併用してもかまわないが、好ましくは従来公
知の他の界面活性剤との併用である。これらの界面活性
剤の感光材料への添加量は特に限定されるものではない
が、一般的には、1×10-5〜1g/m2、好ましくは
1×10-4〜1×10-1g/m2、更に好ましくは1×
10-3〜1×10-2g/m2である。 【0197】本発明において、更に好ましい例として、
下記一般式(1)が挙げられる。 【0198】 【化43】 【0199】一般式(1)中、A、Bは各々独立にフッ
素原子または水素原子を表す。a、bは各々独立に1な
いし6の整数を表す。c、dは各々独立に4ないし8の
整数を表す。xは0または1を表す。Mはカチオンを表
す。A、Bとして好ましくはA、B共にフッ素原子、あ
るいは水素原子であり、より好ましくはA、B共にフッ
素原子である。a、bとして好ましくは1〜6の整数で
かつa=bであり、より好ましくは、2または3の整数
でかつa=bであり、更に好ましくはa=b=2である。
c、dとして好ましくは4〜6の整数でかつc=dであ
り、より好ましくは、4または6の整数でかつc=dで
あり、更に好ましくはc=d=4である。 【0200】xは0または1を表すが、どちらである場
合も同様に好ましい。 【0201】Mで表されるカチオンとしては、例えばア
ルカリ金属イオン(リチウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン等)、アルカリ土類金属イオン(バ
リウムイオン、カルシウムイオン等)、アンモニウムイ
オン等が好ましく適用される。これらのうち、特に好ま
しくはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイ
オン、アンモニウムイオンである。 【0202】一般式(1)で表される化合物としてより
好ましくは下記一般式(1−a)で表される化合物であ
る。 【0203】 【化44】 【0204】一般式(1−a)中、a、b、c、d、
M、xは一般式(1)におけるそれらと同義であり、ま
た好ましい範囲も同様である。 【0205】一般式(1)で表される化合物としてさら
に好ましくは下記一般式(1−b)で表される化合物で
ある。 【0206】 【化45】 【0207】一般式(1−b)中、a1は2ないし3の整
数を表す。c1は4ないし6の整数を表す。Mはカチオ
ンを表す。a1として好ましくは2である。c1として好
ましくは4である。xは0または1を表すが、どちらで
ある場合も同様に好ましい。 【0208】以下に一般式(1)で表される化合物(界
面活性剤)の具体例を以下に例示するが、本発明はこれ
ら具体例に限定されるものではない。 【0209】 【化46】【0210】 【化47】【0211】 【化48】 【0212】 【化49】【0213】本発明の上記一般式(1)、(1−a)お
よび(1−b)で表される化合物(界面活性剤)は一般
的なエステル化反応および、スルホン化反応を組み合わ
せて容易に合成可能である。また対カチオンの変換はイ
オン交換樹脂により容易に可能である。以下に代表的な
合成方法の例を挙げるが、本発明はこれら具体的合成例
に限定されるものではない。 【0214】合成例1 例示化合物FS−1の合成 1−1 マレイン酸 ジ(3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシル)の合成 無水マレイン酸9.8g(0.10モル)、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキサノー
ル52.8g(0.20モル)、p−トルエンスルホン
酸一水和物0.5gをトルエン30ミリリットル(以
下、ミリリットルを「mL」とも表記する。)中、生成
する水を留去しながら24時間加熱還流した。その後、
室温まで冷却し、ヘキサン、酢酸エチルを追加し、1mo
l/リットル(以下、リットルを「L」とも表記す
る。)の水酸化ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム
水溶液で有機相を洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾
燥させた後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:9/1〜8/
2 v/v)で精製操作を行い、白色固体として目的物
を53.2g(収率88%)得た。 【0215】1−2 FS−1の合成 マレイン酸 ジ(3,3,4,4,5,5,6,6,6
−ノナフルオロヘキシル)42.8g(69ミリモ
ル)、亜硫酸水素ナトリウム7.9g(76ミリモ
ル)、水−エタノール(1/1 v/v)50mLを加
え、3時間加熱還流した後、0℃まで冷却し、析出した
固体をろ過回収し、アセトニトリルで再結晶操作を行
い、得られた結晶を60℃で減圧乾燥し、白色の結晶とし
て目的化合物を27.0g(収率54%)得た。 【0216】得られた化合物の1H−NMRデータは以下の
通りである。 【0217】1H−NMR(DMSO-d6)δ2.49−2.62
(m,4H),2.85−2.99(m,2H),3.6
8(dd,1H),4.23−4.35(m,4H)。 【0218】合成例2 例示化合物FS−2の合成 2−1 マレイン酸 ジ(3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチ
ル)の合成 無水マレイン酸4.61g(47ミリモル)、3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデ
カフルオロオクチルアルコール34.1g(98ミリモ
ル)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.24gをト
ルエン140mL中、生成する水を留去しながら10時
間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、酢酸エチル
を追加し、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄
し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を
減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル:8/2 v/v)で精製操作を行
い、白色固体として目的物を19.7g(収率52%)
得た。 【0219】2−2 FS−2の合成 マレイン酸 ジ(3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル)1
0.0g(12.4ミリモル)、亜硫酸水素ナトリウム
1.55g(14.9ミリモル)、水−エタノール(1
/1 v/v)15mLを加え、7時間加熱還流した
後、室温まで冷却し、得られた結晶を60℃で減圧乾燥
し、白色の結晶として目的化合物を9.38g(収率8
1%)得た。 【0220】得られた化合物の1H−NMRデータは以下の
通りである。 【0221】1H−NMR(DMSO-d6)δ2.48(m,4
H),2.97(m,2H),3.82(m,1H),
4.18−4.58(m,4H)。 【0222】合成例3 例示化合物FS−4の合成 3−1 マレイン酸 ジ(4,4,5,5,6,6,
7,7,7−ノナフルオロヘプチル)の合成 無水マレイン酸17.6g(0.18モル)、4,4,
5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロヘプタノー
ル100g(0.36モル)、p−トルエンスルホン酸
一水和物0.5gをトルエン250mL中、生成する水
を留去しながら12時間加熱還流した。その後、室温ま
で冷却し、クロロホルムを追加し、1mol/Lの水酸化
ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相
を洗浄し、白色固体として目的物を114.1gを定量
的に得た。 【0223】3−2 FS−4の合成 マレイン酸 ジ(4,4,5,5,6,6,7,7,7
−ノナフルオロヘプチル)95.8g(156ミリモ
ル)、亜硫酸水素ナトリウム7.9g(172ミリモ
ル)、水−エタノール(1/1 v/v)100mLを
加え、20時間加熱還流した後、酢酸エチルを追加し、
飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄し、有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮した後、
アセトニトリルで再結晶操作を行い、得られた結晶を60
℃で減圧乾燥し、白色の結晶として目的化合物を95.
8g(収率83%)得た。 【0224】得られた化合物の1H−NMRデータは以下の
通りである。 【0225】1H−NMR(DMSO-d6)δ1.80(m,4
H),2.19−2.34(m,4H),2.79−2.
97(m,2H),3.68(dd,1H),4.01−
4.29(m,4H)。 【0226】合成例4 FS−19の合成 4−1 イタコン酸 ジ(3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシル)の合成 無水イタコン酸13.5g(0.12モル)、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキサノー
ル69.8g(0.26モル)、p−トルエンスルホン
酸一水和物1.14g(6ミリモル)をトルエン500
mL中、生成する水を留去しながら12時間加熱還流し
た。その後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加し、1
mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で有機相を洗浄し、オイル状化合物として目的
物を51.3g(69%)を得た。 【0227】4−2 FS−19の合成 イタコン酸 ジ(3,3,4,4,5,5,6,6,6
−ノナフルオロヘキシル)20.0g(32ミリモ
ル)、亜硫酸水素ナトリウム4.0g(38ミリモ
ル)、水−エタノール(1/1 v/v)25mLを加
え、6時間加熱還流した後、酢酸エチルを追加し、飽和
塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄し、有機層を硫酸
ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧濃縮した後、アセ
トニトリルで再結晶操作を行い、得られた結晶を80℃
で2時間減圧乾燥し、白色の結晶として目的化合物を2
0.6g(収率89%)得た。 【0228】得られた化合物の1H−NMRデータは以下の
通りである。 【0229】1H−NMR(DMSO-d6)δ2.49−2.78
(m,5H),3.04−3.13(m,2H),3.4
7(br,2H)4.23(t,4H)。 【0230】本発明において、上記界面活性剤を写真感
光材料の層に用いる場合、界面活性剤を含む水性塗布組
成物は、本発明の界面活性剤と水のみからなっていても
良いし、目的に応じてその他の成分を適宜含んでいても
良い。 【0231】上記の水性塗布組成物において、本発明の
界面活性剤は1種類のみを用いても良いし、また2種以
上を混合して用いても良い。また、本発明の界面活性剤
とともに本発明の界面活性剤以外の界面活性剤を用いて
も良い。併用可能な界面活性剤としては、アニオン系、
カチオン系、ノニオン系の各種界面活性剤を挙げる事が
でき、高分子界面活性剤であっても良く、本発明の界面
活性剤以外のフッ素系界面活性剤であってもよい。この
うち、アニオン系もしくはノニオン系活性剤がより好ま
しい。併用可能な界面活性剤の例としては、例えば特開
昭62−215272号(649〜706頁)やリサー
チ・ディスクロージャ(RD)Item17643,26〜2
7頁(1978年12月)、同18716,650頁
(1979年11月),同307105,875〜87
6頁(1989年11月)等を挙げることができる。 【0232】上記水性塗布組成物中に含まれていても良
いものとして代表的なものはポリマー化合物である。ポ
リマー化合物は水性媒体可溶なポリマーであっても良い
し、ポリマーの水分散物(いわゆるポリマーラテック
ス)であっても良い。可溶性ポリマーとしては特に制限
は無いが、例えばゼラチン、ポリビニルアルコール、カ
ゼイン、寒天、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
等を挙げることができ、ポリマーラテックスとしては、
種々のビニルモノマー(例えば、アクリレート誘導体、
メタクリレート誘導体、アクリルアミド誘導体、メタク
リルアミド誘導体、スチレン誘導体、共役ジエン誘導
体、N-ビニル化合物、O-ビニル化合物、ビニルニトリ
ル、その他のビニル化合物(例えばエチレン、塩化ビニ
リデン))の単独もしくは共重合体、縮合系ポリマーの
分散物(例えばポリエステル、ポリウレタン、ポリカー
ボネート、ポリアミド)を挙げることができる。この種
のポリマー化合物の詳細例については、例えば特開昭6
2−215272号(707〜763頁)やリサーチ・
ディスクロージャ(RD)Item17643,651頁(1
978年12月)、同18716,650頁(1979
年11月),同307105,873〜874頁(19
89年11月)等を挙げることができる。 【0233】上記水性塗布組成物における媒体として
は、水単独であっても良いし、水以外の有機溶媒(例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、nーブタノール、メチルセロソルブ、ジメチルホル
ムアミド、アセトン等)と水との混合溶媒であっても良
い。水性塗布媒体における水の割合は、50%以上であ
ることが好ましい。 【0234】上記水性塗布組成物中には、用いる写真感
光材料の層に応じて種々の化合物を含んでいても良く、
またそれらは媒体に溶解していても良く、分散されてい
ても良い。それらの例としては、種々のカプラー、紫外
線吸収剤、混色防止剤、スタチック防止剤、スカベンジ
ャー、かぶり防止剤、硬膜剤、染料、防黴剤 等を挙げ
ることができる。また写真感光材料に用いて、効果的な
帯電防止能と塗布の均一性を得るためには、最上層の親
水性コロイド層に用いるのが好ましい。 【0235】この場合、該層の塗布組成物中には、親水
性コロイド(例えばゼラチン)や本発明のフッ素系界面活
性剤以外に、他の界面活性剤やマット剤、スベリ剤、コ
ロイダルシリカ、ゼラチン可塑剤等を含有することがで
きる。 【0236】一般式(1)、(1−a)および(1−
b)で表される化合物(界面活性剤)の使用量に特に制
約はなく、また該界面活性剤の構造やその用途、水性組
成物中に含まれる化合物の種類や量、媒体の構成等によ
って、その使用量を任意に変えることができる。例えば
本発明の界面活性剤を、本発明の好ましい態様である写
真感光材料の最上層の親水性コロイド(ゼラチン)層用
塗布液として用いる場合、塗布溶液中の濃度(質量%)
として0.003から0.5%であることが好ましく、
またゼラチン固形分に対しては0.03〜5%であるこ
とが好ましい。 【0237】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、カ
ラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フ
ィルム、カラー反転印画紙、カラー印画紙、映画用カラ
ーネガ、映画用カラーポジ、ディスプレイ感光材料、カ
ラープルーフ(特にデジタルカラープルーフ)感光材料
等に用いることができる。 【0238】本発明においては、直接鑑賞用に用いられ
る感光材料、カラー印画紙(カラーペーパー)、ディス
プレイ感光材料、カラープルーフ、カラー反転フイルム
(カラーリバーサル)、カラー反転印画紙、映画用カラ
ーポジで好ましく適用される。なかでも、カラー印画紙
やカラー反転フイルムが好ましい。本発明が、カラーペ
ーパーに適用される場合は、特開平11−7109号に
記載の感光材料等が好ましく、特に該特開平11−71
09号の段落番号0071〜0087の記載は本願の明
細書の一部としてそのまま取り込まれる。本発明が、カ
ラーネガフイルムに適用される場合は、特開平11−3
05396号の明細書の段落番号0115〜0217の
記載が好ましく適用され、本願の明細書の一部として取
り込まれる。本発明が、カラー反転フイルムに適用され
る場合は、特開2001−142181号に記載の感光
材料に好ましく、該明細書の段落番号0164〜018
8の記載および特開平11−84601号の明細書の段
落番号0018〜0021の記載が好ましく適用され、
本願の明細書の一部として取り込まれる。 【0239】本発明で用いられる写真用支持体として
は、透過型支持体や反射型支持体を用いることができ
る。透過型支持体としては、セルローストリアセテート
フィルムやポリエチレンテレフタレート、三酢酸セルロ
ースフイルムなどの透過フィルム、更には2,6−ナフ
タレンジカルボン酸(NDCA)とエチレングリコール
(EG)とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸と
EGとのポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設
けたものが好ましく用いられる。好ましくは反射型支持
体であり、該反射型支持体としては特に複数のポリエチ
レン層やポリエステル層でラミネートされ、このような
耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に酸化
チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好ましい。 【0240】更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感光材料
の親水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白剤と
して、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン
系、ピラゾリン系が用いる事ができる、更に好ましく
は、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサ
ゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。耐水性樹脂層
中に含有する蛍光増白剤の具体例としては、例えば、
4,4’−ビス(ベンゾオキサゾリル)スチルベンや
4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリル)スチ
ルベンおよびこれらの混合物などが挙げられる。使用量
は、特に限定されないが、好ましくは1〜100mg/
m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比は、好
ましくは樹脂に対して0.0005〜3質量%であり、
更に好ましくは0.001〜0.5質量%である。反射
型支持体としては、透過型支持体、または上記のような
反射型支持体上に、白色顔料を含有する親水性コロイド
層を塗設したものでもよい。また、反射型支持体は、鏡
面反射性または第2種拡散反射性の金属表面をもつ支持
体であってもよい。 【0241】本発明においてさらに好ましい反射支持体
としては、ハロゲン化銀乳剤層を設ける側の紙基体上に
微小空孔を有するポリオレフィン層を有しているものが
挙げられる。ポリオレフィン層は多層から成っていても
よく、その場合、好ましくはハロゲン化銀乳剤層側のゼ
ラチン層に隣接するポリオレフィン層は微小空孔を有さ
ず(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)、紙基体上
に近い側に微小空孔を有するポリオレフィン(例えばポ
リプロピレン、ポリエチレン)から成るものがより好ま
しい。紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層
もしくは一層のポリオレフィン層の密度は0.40〜
1.0g/mlであることが好ましく、0.50〜0.
70g/mlがより好ましい。また、紙基体及び写真構
成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレ
フィン層の厚さは10〜100μmが好ましく、15〜
70μmがさらに好ましい。また、ポリオレフィン層と
紙基体の厚さの比は0.05〜0.2が好ましく、0.
1〜0.15がさらに好ましい。 【0242】また、上記紙基体の写真構成層とは逆側
(裏面)にポリオレフィン層を設けることも、反射支持
体の剛性を高める点から好ましく、この場合、裏面のポ
リオレフィン層は表面が艶消しされたポリエチレン又は
ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ま
しい。裏面のポリオレフィン層は5〜50μmが好まし
く、10〜30μmがより好ましく、さらに密度が0.
7〜1.1g/mlであることが好ましい。本発明の反
射支持体において、紙基体上に設けるポリオレフィン層
に関する好ましい態様については、特開平10−333
277号、同10−333278号、同11−5251
3号、同11−65024号、EP0880065号、
及びEP0880066号に記載されている例が挙げら
れる。 【0243】本発明の感光材料は、画像情報に応じて光
を照射される露光工程と、前記光照射された感光材料を
現像する現像工程とにより、画像を形成することができ
る。本発明の感光材料は、通常のネガプリンターを用い
たプリントシステムに使用される以外に、陰極線(CR
T)を用いた走査露光方式にも適している。陰極線管露
光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつ
コンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の
調整も容易である。画像露光に用いる陰極線管には、必
要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用
いられる。例えば赤色発光体、緑色発光体、青色発光体
のいずれか1種、あるいは2種以上が混合されて用いら
れる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定され
ず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体
も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に
発光する陰極線管がしばしば用いられる。 【0244】感光材料が異なる分光感度分布を有する複
数の感光性層を持ち、陰極性管も複数のスペクトル領域
の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度
に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力して
管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次
入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカ
ットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)
を採ってもよく、一般には、面順次露光の方が、高解像
度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のた
めには好ましい。 【0245】本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光
ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは
半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線
形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)
等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が好ま
しく使用される。システムをコンパクトで、安価なもの
にするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは
固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波
発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコ
ンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を
設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露
光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用するこ
とが好ましい。 【0246】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、発光波長420nm〜460nmの青色レーザーの
コヒーレント光により像様露光することが好ましい。青
色レーザーの中でも、青色半導体レーザーを用いること
が特に好ましい。レーザー光源として具体的には、波長
430〜450nmの青色半導体レーザー(2001年
3月 第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学発
表)、半導体レーザー(発振波長 約940nm)を導
波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSH
G結晶により波長変換して取り出した約470nmの青
色レーザー、半導体レーザー(発振波長 約1060n
m)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO
3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530
nmの緑色レーザー、波長約685nmの赤色半導体レ
ーザー(日立タイプNo.HL6738MG)、波長約
650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.H
L6501MG)などが好ましく用いられる。 【0247】このような走査露光光源を使用する場合、
本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査
露光用光源の波長により任意に設定することができる。
半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるい
は半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られ
るSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできる
ので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の
分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持
たせることが可能である。このような走査露光における
露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素
サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光
時間としては10-3秒以下であるが、より好ましくは1
0-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。 【0248】露光を同一感光層に対し複数回行ってもよ
く、その場合は少なくとも3回以上行うことが好まし
い。特に好ましくは露光時間が10-3秒以上(好ましく
は10 -4ないし10-8秒)であり、露光時間が10-5な
いし10-8秒の場合は少なくとも8回の露光をすること
が好ましい。光源としては、ガスレーザー、固体レーザ
ー(LD)、LED(無機、有機)、スポットを絞った
Xe光源など何でも良いが、特に固体レーザー、LED
が好ましい。光源は、各色素形成層の感色波長に分光さ
れていることが必要であるが、このために適当なカラー
フィルター(色素含有、または蒸着など)やLDまたは
LEDの発振波長を選択して用いてもよい。更に、両者
を組み合わせて用いても良い。光源のスポット径は特に
限定はないが、光強度の半値巾で5ないし250μmが
好ましく、特に10ないし100μmが好ましい。スポ
ットの形状は、円形、楕円形、矩形の何れでも良い。1
スポットの光量分布はガウス分布になっていても良い
し、比較的強度の一定した台形になっていても良い。特
に、光源は1つでも良いが複数個の光源を並べたアレー
でもよい。 【0249】本発明において一般に露光は走査露光にて
行なわれ、光源を走査しても良いし感光材料を走査して
も良い。またその両者を走査しても良い。1回の露光時
間は、以下の式で定義される。 露光時間=スポット径/光源の移動速度(または感光材
料の移動速度) ここで、スポット径とは、走査露光に使用される光源が
露光時に移動する方向のスポットの径(半値幅、単位:
μm)をいう。また光源の移動速度とは、走査露光に使
用される光源が単位時間当たりに移動する速度(単位:
μm/秒)をいう。一般に、スポット径は画素の径と同
じである必要はなく、それより大きくても小さくても良
い。本発明で言う露光回数とは、感光材料上の1点(画
素)に対し同一感色性層に感ずる光の照射回数であり、
複数回照射の場合にはその中で最大露光強度の露光に対
し、1/5以上の強度の露光回数を言う。従って、1/
5未満の露光や迷光、スポット間の重なりは、回数に含
まない。 【0250】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、以下の公知資料に記載の露光、現像システムと組み
合わせることで好ましく用いることができる。前記現像
システムとしては、特開平10−333253号に記載
の自動プリント並びに現像システム、特開2000−1
0206号に記載の感光材料搬送装置、特開平11−2
15312号に記載の画像読取装置を含む記録システ
ム、特開平11−88619号並びに特開平10−20
2950号に記載のカラー画像記録方式からなる露光シ
ステム、特開平10−210206号に記載の遠隔診断
方式を含むデジタルフォトプリントシステム、及び特願
平10−159187号に記載の画像記録装置を含むフ
ォトプリントシステムが挙げられる。 【0251】本発明に適用できる好ましい走査露光方式
については、前記の表に掲示した特許に詳しく記載され
ている。 【0252】本発明の感光材料をプリンター露光する
際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドス
トップフィルターを用いることが好ましい。これによっ
て光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。本
発明においては、欧州特許EP0789270A1や同
EP0789480A1号に記載のように、画像情報を
付与する前に、予め、黄色のマイクロドットパターンを
前露光し、複写規制を施しても構わない。 【0253】本発明の感光材料の処理には、特開平2−
207250号の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄
9行目、及び特開平4−97355号の第5頁左上欄1
7行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理
方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用す
る保恒剤としては、前記の表に掲示した特許に記載の化
合物が好ましく用いられる。 【0254】代表的には、本発明における色相と白地を
規定する際の発色現像処理として、富士写真フイルム社
製ミニラボ「PP350」、処理剤としてCP48Sケ
ミカルを用い、感光材料試料に平均濃度のネガフイルム
から像様露光を行い発色現像補充液の容量が発色現像タ
ンク容量の2倍になるまで連続処理を行った処理液にて
処理を行うものがある。 【0255】処理剤のケミカルとしては、富士写真フイ
ルム社製CP45X、CP47L、イーストマンコダッ
ク社製RA−100、RA−4等でも構わない。 【0256】なお、本発明において使用される現像主薬
はp−フェニレンジアミン系の芳香族第一級アミン現像
主薬が好ましく、例えば、代表的には4−アミノ−3−
メチル−N−エチル―N―(β−メタンスルホンアミド
エチル)アニリン、 4−アミノ−3−メチル−N−エ
チル―N―(β−ヒドロキシエチル)アニリン、4−ア
ミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリンが挙げら
れるが、本発明においては、4−アミノ−3−メチル−
N−エチル―N―(β−メタンスルホンアミドエチル)
アニリンが最も好ましい。 【0257】本発明は迅速処理適性を有する感光材料に
も好ましく適用される。迅速処理を行う場合には、発色
現像時間は好ましくは60秒以下、更に好ましくは50
秒以下6秒以上、より好ましくは30秒以下6秒以上で
ある。同様に、漂白定着時間は好ましくは60秒以下、
更に好ましくは50秒以下6秒以上、より好ましくは3
0秒以下6秒以上である。また、水洗又は安定化時間
は、好ましくは150秒以下、更に好ましくは130秒
以下6秒以上である。尚、発色現像時間とは、感光材料
が発色現像液中に入ってから次の処理工程の漂白定着液
に入るまでの時間をいう。例えば、自動現像機などで処
理される場合には、感光材料が発色現像液中に浸漬され
ている時間(いわゆる液中時間)と、感光材料が発色現
像液を離れ、次の処理工程の漂白定着浴に向けて空気中
を搬送されている時間(いわゆる空中時間)との両者の
合計を発色現像時間という。同様に、漂白定着時間と
は、感光材料が漂白定着液中に入ってから次の水洗又は
安定浴に入るまでの時間をいう。また、水洗又は安定化
時間とは、感光材料が水洗又は安定化液中に入ってから
乾燥工程に向けて液中にある時間(いわゆる液中時間)
をいう。 【0258】本発明の感光材料を露光後、現像する方法
としては、従来のアルカリ剤と現像主薬を含む現像液で
現像する方法、現像主薬を感光材料に内蔵し、現像主薬
を含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像す
る方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像
方式などを用いることができる。特に、アクチベーター
方法は、現像主薬を処理液に含まないため、処理液の管
理や取扱いが容易であり、また廃液処理時の負荷が少な
く環境保全上の点からも好ましい方法である。アクチベ
ーター方法において、感光材料中に内蔵される現像主薬
又はその前駆体としては、例えば、特開平8−2343
88号、同9−152686号、同9−152693
号、同9−211814号、同9−160193号に記
載されたヒドラジン型化合物が好ましい。 【0259】また、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸
化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法
も好ましく用いられる。特に、この方法をアクチベータ
ー方法に用いることは好ましい。具体的には、特開平8
−297354号、同9−152695号に記載された
過酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方
法が好ましく用いられる。前記アクチベーター方法にお
いて、アクチベーター液で処理後、通常脱銀処理される
が、低銀量の感光材料を用いた画像増幅処理方法では、
脱銀処理を省略し、水洗又は安定化処理といった簡易な
方法を行うことができる。また、感光材料から画像情報
をスキャナー等で読み取る方式では、撮影用感光材料な
どの様に高銀量の感光材料を用いた場合でも、脱銀処理
を不要とする処理形態を採用することができる。 【0260】本発明で用いられるアクチベーター液、脱
銀液(漂白/定着液)、水洗及び安定化液の処理素材や
処理方法は公知のものを用いることができる。好ましく
は、リサーチ・ディスクロージャーItem 36544
(1994年9月)第536頁〜第541頁、特開平8
−234388号に記載されたものを用いることができ
る。 【0261】 【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0262】実施例1 (青感層乳剤Aの調製)5.7質量%の脱イオンゼラチ
ンを含む脱イオン蒸留水1.06リットルにNaClの
10%溶液を46.3mlを加え、さらにH2SO4(1
N)を46.4mlを添加し、さらに化合物(X)で示
される化合物を0.012g添加した後に60℃にを液
温度を調整したところで、高速攪拌を行いながら、直ち
に硝酸銀0.1モルとNaCl0.1モルを10分間か
けて反応容器中に添加した。引き続き、1.5モルの硝
酸銀とNaCl溶液を60分間かけて初期添加速度に対
し最終添加速度が、4倍になるように流量加速法で添加
した。次に、0.2モル%の硝酸銀とNaCl溶液を一
定添加速度で、6分間かけて添加した。このとき、Na
Cl溶液には、K3IrCl5(H2O)を全銀量に対し
て5×10-7モルになる量添加して、アコ化イリジウム
を粒子中にドープした。さらに0.2モルの硝酸銀と
0.18モルのNaCl並びに0.02モルのKBr溶
液を6分間かけて添加した。このときハロゲン水溶液中
に、全銀量に対して0.5×10-5モルに相当するK4
Ru(CN)6とK4Fe(CN)6を各々溶解してハロ
ゲン化銀粒子に添加した。また、この最終段の粒子成長
中に、全銀量に対し、0.001モルに相当するKI水
溶液を反応容器中に1分間かけて添加した。添加開始の
位置は、全粒子形成の93%が終了した時点から開始し
た。その後40℃にて化合物(Y)の沈降剤を加え、p
Hを3.5付近に調整して脱塩、水洗を行った。 【0263】 【化50】 【0264】脱塩水洗後の乳剤に、脱イオンゼラチンと
NaCl水溶液、並びにNaOH水溶液を加え、50℃
に昇温してpAg7.6、pH5.6に調整した。この
ようにして、塩化銀98.9モル% 臭化銀1モル%
沃化銀0.1モル%のハロゲン組成からなる、平均辺長
0.70μm、辺長の変動係数8%のハロゲン化銀立方
体粒子を含むゼラチン得た。 【0265】上記乳剤粒子を60℃に維持して、分光増
感色素−1および2をそれぞれ2.5×10-4モル/A
gモルと2.0×10-4モル/Agモル添加した。さら
に、チオスルフォン酸化合物−1を1×10-5モル/A
gモル添加し、平均粒子経0.05μmの臭化銀90モ
ル%塩化銀10モル%で六塩化イリジウムをドープした
微粒子乳剤を添加して、10分間熟成した。さらに平均
粒子径0.05μmの臭化銀40モル%、塩化銀60モ
ル%の微粒子を添加し10分間熟成した。微粒子は溶解
し、これによりホストの立方体粒子の臭化銀含有率は、
1.3モルに増加した。また六塩化イリジウムは、1×
10-7モル/Agモルドープされた。 【0266】引き続き、チオ硫酸ナトリウム 1×10
-5モル/Agモルと金増感剤−1を2×10-5モルを添
加した。そして直ちに、60℃に昇温し、引き続き40
分間熟成し、その後50℃に降温した。降温後直ちに、
メルカプト化合物−1、2をそれぞれ6×10-4モル/
Agモルになるように添加した。この後10分間の熟成
後、KBr水溶液を銀に対して、0.008モルになる
ように添加し、10分間の熟成後、降温して収納した。
この様にして、高感側乳剤A−1を作製した。上記乳剤
調製方法と粒子形成中の温度以外は、まったく同様にし
て、平均辺長0.55μm、辺長の変動係数9%の立方
体粒子を形成した。粒子形成中の温度は、55℃であっ
た。分光増感ならびに化学増感は、比表面積を合わせる
補正(辺長比0.7/0.55=1.27倍)を行なっ
た量で実施し、低感度側乳剤A−2を作製した。 【0267】 【化51】 【0268】(青感層乳剤Bの調製)乳剤A−1の乳剤
調製条件の中で、粒子形成時の温度を68℃にすること
で、粒子サイズを平均辺長0.85μmにした。辺長の
変動係数は、12%である。また粒子形成最終段のヨウ
ドイオン導入を止めClイオンに置き換えた。従って粒
子形成時終了時のハロゲン組成は、塩化銀99モル%臭
化銀1モル%である。分光増感色素−1および分光増感
色素−2の添加量は、乳剤A−1調製時の1.25倍に
した。チオスルフォン酸化合物−1は等量使用した。化
学増感は、以下の様に変更した。平均粒子経0.05μ
mの臭化銀90モル%、塩化銀10モル%で六塩化イリ
ジウムをドープした微粒子乳剤を添加して、10分間熟
成した。さらに平均粒子径0.05μmの臭化銀40モ
ル%、塩化銀60モル%の微粒子を添加し10分間熟成
した。微粒子は溶解し、これによりホストの立方体粒子
の臭化銀含有率は、2.0モル%に増加した。また六塩
化イリジウムは、2×10-7モル/Agモルドープされ
た。引き続き、チオ硫酸ナトリウム 1×10-5モル/
Agモルを添加した。そして直ちに、55℃に昇温し、
引き続き70分間熟成し、その後50℃に降温した。金
増感剤は、添加しなかった。降温後直ちに、メルカプト
化合物−1、2をそれぞれ4×10-4モル/Agモルに
なるように添加した。この後10分間の熟成後、KBr
水溶液を銀に対して、0.010モルになるように添加
し、10分間の熟成後、降温して収納した。この様にし
て比較 青感層用高感側乳剤B−1を作製した。乳剤B
−1と同様にして、ただし粒子形成時の温度を下げるこ
とで、平均辺長0.68μm 辺長の変動係数12%の
粒子を形成した。分光増感、化学増感剤は、表面積の比
率を考慮して乳剤B−1に対し、1.25倍し、低感側
乳剤B−2を作製した。 【0269】(緑感層用乳剤Cの調製)乳剤A−1と粒
子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種類を下記のご
とく変える以外は、乳剤A−1、2の調製条件と同様に
してGL緑感層用高感側乳剤C−1、低感側乳剤C−2
を作製した。 【0270】 【化52】 【0271】粒子サイズは高感側が、平均辺長0.40
μm 低感側が、平均辺長0.30μmである。その変
動係数は、いずれも8%であった。増感色素Dをハロゲ
ン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては3.0×1
0 -4モル、小サイズ乳剤に対しては3.6×10-4モ
ル、また、増感色素Eをハロゲン化銀1モル当り、大サ
イズ乳剤に対しては4.0×10-5モル、小サイズ乳剤
に対しては7.0×10-5モル添加した。 【0272】(緑感層用乳剤Dの調製)乳剤B−1と粒
子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種類を下記のご
とく変える以外は、乳剤B−1、2の調製条件と同様に
して緑感層用高感側乳剤D−1、低感側乳剤D−2を作
製した。粒子サイズは高感側が、平均辺長0.50μm
低感側が、平均辺長0.40μm、辺長の変動係数
は、いずれも10%である。増感色素Dをハロゲン化銀
1モル当り、大サイズ乳剤に対しては4.0×10 -4モ
ル、小サイズ乳剤に対しては4.5×10-4モル、ま
た、増感色素Eをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳
剤に対しては5.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対し
ては8.8×10-5モル添加した。 【0273】(赤感層用乳剤Eの調製)乳剤A−1と粒
子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種類を下記のご
とく変える以外は、乳剤A−1、2の調製条件と同様に
して赤感性乳剤用高感側乳剤E−1、低感側乳剤E−2
を作製した。 【0274】 【化53】【0275】粒子サイズは高感側が、平均辺長0.38
μm 低感側が、平均辺長0.32μmであり、辺長の
変動係数は、各々9%と10%であった。増感色素Gお
よびHをそれぞれ、ハロゲン化銀1モル当り、大サイズ
乳剤に対しては8.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対
しては10.7×10-5モル添加した。さらに、以下の
化合物Iを赤感性乳剤層にハロゲン化銀1モル当たり
3.0×10-3モル添加した。) 【0276】 【化54】 【0277】(赤感層用乳剤Fの調製)乳剤B−1と粒
子形成時の温度を下げ並びに増感色素の種類を下記のご
とく変える以外は、乳剤B−1、2の調製条件と同様に
して赤感性乳剤用高感側乳剤F−1、低感側乳剤F−2
を作製した。粒子サイズは高感側が、平均辺長0.57
μm 低感側が、平均辺長0.43μmであり、辺長の
変動係数は、各々9%と10%である。増感色素Gおよ
びHをそれぞれ、ハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳
剤に対しては1.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対し
ては1.34×10-4モル添加した。さらに、化合物I
を赤感性乳剤層にハロゲン化銀1モル当たり3.0×1
0-3モル添加した。) 【0278】第一層塗布液調製 後記の、イエローカプラー(ExY)57g、色像安定
剤(Cpd−1)7g、色像安定剤(Cpd−2)4
g、色像安定剤(Cpd−3)7g、色像安定剤(Cp
d−8)2gを溶媒(Solv−1)21g及び酢酸エ
チル80mlに溶解し、この液を4gのドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムを含む23.5質量%ゼラチン
水溶液220g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で
乳化分散し、水を加えて900gの乳化分散物Aを調製
した。一方、前記乳化分散物Aと前記乳剤A−1、A−
2を混合溶解し、後記組成となるように第一層塗布液を
調製した。乳剤塗布量は、銀量換算塗布量を示す。 【0279】第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液
と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤として
は、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナ
トリウム塩(H−1)、(H−2)、(H−3)を用い
た。また、各層にAb−1、Ab−2、Ab−3、及び
Ab−4をそれぞれ全量が15.0mg/m2、60.
0mg/m2、5.0mg/m2及び10.0mg/m2
となるように添加した。 【0280】 【化55】【0281】 【化56】 【0282】また、1−(3−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールを、第二層、第四
層、第六層および第七層に、それぞれ0.2mg/
m2、0.2mg/m2、0.6mg/m2、0.1mg
/m2となるように添加した。また、青感性乳剤層およ
び緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンを、それぞれハロ
ゲン化銀1モル当たり、1×10-4モル、2×10-4モ
ル添加した。また、赤感性乳剤層にメタクリル酸とアク
リル酸ブチルの共重合体ラテックス(質量比1:1、平
均分子量200000〜400000)を0.05g/
m2を添加した。また第二層、第四層および第六層にカ
テコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムをそれぞ
れ6mg/m2、6mg/m2、18mg/m2となるよ
うに添加した。また、イラジエーション防止のために、
以下の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。 【0283】 【化57】 【0284】(層構成)以下に、各層の構成を示す。数
字は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、
銀換算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレン樹脂ラミネート紙 [第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2;
含有率16質量%、ZnO;含有率4質量%)と蛍光増
白剤(4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリ
ル)スチルベン。含有率0.03質量%)、青味染料
(群青、含有率0.33質量%)を含む。ポリエチレン
樹脂の量は29.2g/m2] 第一層(青感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤A(金硫黄増感された立方体、大サイズ乳剤A−1と小サイ ズ乳剤A−2との3:7混合物(銀モル比)。) 0.24 ゼラチン 1.25 イエローカプラー(ExY−1) 0.57 色像安定剤(Cpd−1) 0.07 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 溶媒(Solv−1) 0.21 (乳化物平均粒子サイズは0.15μm) 【0285】 第二層(混色防止層) ゼラチン 1.15 混色防止剤(Cpd−4) 0.10 色像安定剤(Cpd−5) 0.018 色像安定剤(Cpd−6) 0.13 色像安定剤(Cpd−7) 0.07 溶媒(Solv−1) 0.04 溶媒(Solv−2) 0.12 溶媒(Solv−5) 0.11 【0286】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤C(金硫黄増感された立方体、大サイズ乳剤C−1と小サイ ズ乳剤C−2との1:3混合物(銀モル比)。) 0.14 ゼラチン 0.46 マゼンタカプラー(ExM) 0.15 紫外線吸収剤(UV−A) 0.14 色像安定剤(Cpd−2) 0.003 色像安定剤(Cpd−4) 0.002 色像安定剤(Cpd−6) 0.09 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−3) 0.09 溶媒(Solv−4) 0.18 溶媒(Solv−5) 0.17 (乳化物平均粒子サイズは0.25μm) 【0287】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.68 混色防止剤(Cpd−4) 0.06 色像安定剤(Cpd−5) 0.011 色像安定剤(Cpd−6) 0.08 色像安定剤(Cpd−7) 0.04 溶媒(Solv−1) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.07 溶媒(Solv−5) 0.065 【0288】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤E(金硫黄増感された立方体、大サイズ乳剤E−1と小サイ ズ乳剤E−2との5:5混合物(銀モル比)。) 0.16 ゼラチン 0.95 シアンカプラー(ExC−1) 0.023 シアンカプラー(ExC−2) 0.05 シアンカプラー(ExC−3) 0.17 紫外線吸収剤(UV−A) 0.055 色像安定剤(Cpd−1) 0.22 色像安定剤(Cpd−7) 0.003 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−12) 0.01 溶媒(Solv−8) 0.05 (乳化物平均粒子サイズは0.19μm) 【0289】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.46 紫外線吸収剤(UV−B) 0.35 化合物(S1−4) 0.0015 溶媒(Solv−7) 0.18 第七層(保護層) ゼラチン 1.00 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体 (変性度17%) 0.4 流動パラフィン 0.02 界面活性剤(Cpd−13) 0.02 【0290】 【化58】 【0291】 【化59】【0292】 【化60】 【0293】 【化61】 【0294】 【化62】【0295】 【化63】【0296】 【化64】【0297】 【化65】 【0298】 【化66】【0299】 【化67】【0300】 【化68】 【0301】以上のようにして作製した試料001に対
して下記の変更を行った試料を作製した。 【0302】試料101の作製 【0303】上記試料001に対して第一層、第三層、
第五層の組成を以下の様に変更した以外は試料001と
全く同様にして試料101を作製した。 【0304】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤B−Hと乳剤B−Lとの3:7混合物(銀モル比)。 ) 0.21 ゼラチン 1.00 イエローカプラー(ExY−1) 0.57 色像安定剤(Cpd−1) 0.07 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 溶媒(Solv−1) 0.35 (乳化物平均粒子サイズは0.08μm) 【0305】なお、上記の塩臭沃化銀乳剤は以下のよう
にして作製した。 (乳剤B−Hの調製)攪拌したゼラチン水溶液中に、硝
酸銀と塩化ナトリウムを同時添加して混合する定法で、
球相当径0.55μm、変動係数10%の立方体高塩化
銀乳剤を調製した。但し、硝酸銀の添加が80%の時点
から90%の時点にかけて、臭化カリウム(出来上がり
のハロゲン化銀1モルあたり3モル%)およびK4[R
u(CN)6]を添加した。硝酸銀の添加が90%終了し
た時点で沃化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1モ
ルあたり0.3モル%)を添加した。更に硝酸銀の添加
が92%の時点から98%の時点にかけて、K2[Ir
(5−methylthiazole)Cl5]およびK2
[Ir(H2O)Cl5]を添加した。得られた乳剤に脱塩
処理を施した後、ゼラチンを加え再分散した。この乳剤
にチオスルフォン酸ナトリウムと増感色素Aおよび増感
色素Bを添加し、硫黄増感剤としてチオ硫酸ナトリウム
5水和物と金増感剤としてビス(1,4,5−トリメチ
ル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オ
ーレート(I)テトラフルオロボレートを用い最適にな
るように熟成した。更に1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾールおよび1−(5−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールを添加した。このよ
うにして得られた乳剤を、乳剤B−Hとした。 【0306】(乳剤B−Lの調製)乳剤B−Hとは、硝
酸銀と塩化ナトリウムの添加速度のみを変えて、球相当
径0.45μm、変動係数10%の立方体高塩化銀乳剤
を調製した。得られた乳剤を、乳剤B−Lとした。 【0307】 【化69】 【0308】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤G−Hと乳剤G−Lとの1:3混合物(銀モル比)。 ) 0.12 ゼラチン 0.36 マゼンタカプラー(ExM) 0.12 色像安定剤(Cpd−2) 0.003 色像安定剤(Cpd−4) 0.002 色像安定剤(Cpd−6) 0.16 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−11) 0.08 溶媒(Solv−12) 0.16 溶媒(Solv−13) 0.11 (乳化物平均粒子サイズは0.08μm) 【0309】なお、上記の塩臭沃化銀乳剤は以下のよう
にして作製した。 (乳剤G−Hの調製)攪拌したゼラチン水溶液中に、硝
酸銀と塩化ナトリウムを同時添加して混合する定法で、
球相当径0.35μm、変動係数10%の立方体高塩化
銀乳剤を調製した。但し、硝酸銀の添加が80%の時点
から90%の時点にかけて、K4[Ru(CN)6]を添加
した。硝酸銀の添加が80%の時点から100%の時点
にかけて、臭化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1
モルあたり4モル%)を添加した。硝酸銀の添加が90
%終了した時点で沃化カリウム(出来上がりのハロゲン
化銀1モルあたり0.2モル%)を添加した。硝酸銀の
添加が92%の時点から95%の時点にかけて、K
2[Ir(5−methylthiazole)Cl5]を
添加した。更に硝酸銀の添加が92%の時点から98%
の時点にかけて、K 2[Ir(H2O)Cl5]を添加し
た。得られた乳剤に脱塩処理を施した後、ゼラチンを加
え再分散した。この乳剤にチオスルフォン酸ナトリウム
を添加し、硫黄増感剤としてチオ硫酸ナトリウム5水和
物と金増感剤としてビス(1,4,5−トリメチル−
1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレ
ート(I)テトラフルオロボレートを用い最適になるよ
うに熟成した。更に増感色素D、1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾール、1−(5−メチルウレイドフェ
ニル)−5−メルカプトテトラゾールおよび臭化カリウ
ムを添加した。このようにして得られた乳剤を、乳剤G
−Hとした。 【0310】(乳剤G−Lの調製)乳剤G−Hとは、硝
酸銀と塩化ナトリウムの添加速度のみを変えて、球相当
径0.28μm、変動係数10%の立方体高塩化銀乳剤
を調製した。得られた乳剤を、乳剤G−Lとした。 【0311】 【化70】 【0312】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤R−Hと乳剤R−Lとの5:5混合物(銀モル比)。 ) 0.10 ゼラチン 0.95 シアンカプラー(ExC−1) 0.10 シアンカプラー(ExC−3) 0.05 シアンカプラー(ExC−5) 0.01 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−7) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.04 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−15) 0.16 色像安定剤(Cpd−18) 0.04 色像安定剤(Cpd−20) 0.01 紫外線吸収剤(UV−7) 0.07 溶媒(Solv−5) 0.19 (乳化物平均粒子サイズは0.15μm) 【0313】なお、上記の塩臭沃化銀乳剤は以下のよう
にして作製した。 (乳剤R−Hの調製)攪拌したゼラチン水溶液中に、硝
酸銀と塩化ナトリウムを同時添加して混合する定法で、
球相当径0.35μm、変動係数10%の立方体高塩化
銀乳剤を調製した。但し、硝酸銀の添加が80%の時点
から90%の時点にかけて、K4[Ru(CN)6]を添加
した。硝酸銀の添加が80%の時点から100%の時点
にかけて、臭化カリウム(出来上がりのハロゲン化銀1
モルあたり4.3モル%)を添加した。硝酸銀の添加が
90%終了した時点で沃化カリウム(出来上がりのハロ
ゲン化銀1モルあたり0.15モル%)を添加した。硝
酸銀の添加が92%の時点から95%の時点にかけて、
K2[Ir(5−methylthiazole)Cl5]
を添加した。更に硝酸銀の添加が92%の時点から98
%の時点にかけて、K2[Ir(H2O)Cl5]を添加し
た。得られた乳剤に脱塩処理を施した後、ゼラチンを加
え再分散した。この乳剤にチオスルフォン酸ナトリウム
を添加し、硫黄増感剤としてチオ硫酸ナトリウム5水和
物と金増感剤としてビス(1,4,5−トリメチル−
1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレ
ート(I)テトラフルオロボレートを用い最適になるよ
うに熟成した。更に増感色素H、1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾール、1−(5−メチルウレイドフェ
ニル)−5−メルカプトテトラゾール、化合物Iおよび
臭化カリウムを添加した。このようにして得られた乳剤
を、乳剤R−Hとした。 【0314】(乳剤R−Lの調製)乳剤R−Hとは、硝
酸銀と塩化ナトリウムの添加速度のみを変えて、球相当
径0.28μm、変動係数10%の立方体高塩化銀乳剤
を調製した。得られた乳剤を、乳剤R−Lとした。 【0315】 【化71】 【0316】試料201の作製 試料101に対して第一層の組成を以下の様に変更した
以外は試料101と全く同様にして試料201を作製し
た。 【0317】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤B−Hと乳剤B−Lとの3:7混合物(銀モル比)。 ) 0.13 ゼラチン 1.00 イエローカプラー(ExY−2) 0.34 色像安定剤(Cpd−2) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.08 色像安定剤(Cpd−20) 0.08 溶媒(Solv−11) 0.35 (乳化物平均粒子サイズは0.08μm) 【0318】試料301の作製 試料101に対して第三層の組成を以下の様に変更した
以外は試料101と全く同様にして試料301を作製し
た。 【0319】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤G−Hと乳剤G−Lとの1:3混合物(銀モル比)。 ) 0.10 ゼラチン 0.36 マゼンタカプラー(ExM) 0.14 色像安定剤(Cpd−2) 0.004 色像安定剤(Cpd−4) 0.002 色像安定剤(Cpd−6) 0.19 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−11) 0.10 溶媒(Solv−12) 0.19 溶媒(Solv−13) 0.13 (乳化物平均粒子サイズは0.08μm) 【0320】試料401の作製 試料101に対して第三層の組成を以下の様に変更した
以外は試料101と全く同様にして試料401を作製し
た。 【0321】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤G−Hと乳剤G−Lとの1:3混合物(銀モル比)。 ) 0.08 ゼラチン 0.36 マゼンタカプラー(ExM) 0.18 色像安定剤(Cpd−2) 0.004 色像安定剤(Cpd−4) 0.002 色像安定剤(Cpd−6) 0.19 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−11) 0.20 溶媒(Solv−12) 0.32 溶媒(Solv−13) 0.50 (乳化物平均粒子サイズは0.06μm) 【0322】試料501の作製 試料101に対して第一層、第五層の組成を以下の様に
変更した以外は試料101と全く同様にして試料501
を作製した。 【0323】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤B−Hと乳剤B−Lとの3:7混合物(銀モル比)。 ) 0.21 ゼラチン 1.00 イエローカプラー(ExY−3) 0.42 色像安定剤(Cpd−1) 0.07 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.07 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 溶媒(Solv−1) 0.35 (乳化物平均粒子サイズは0.08μm) 【0324】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭沃化銀乳剤(乳剤R−Hと乳剤R−Lとの5:5混合物(銀モル比)。 ) 0.09 ゼラチン 1.11 シアンカプラー(ExC−1) 0.14 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−9) 0.04 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−15) 0.20 色像安定剤(Cpd−18) 0.07 紫外線吸収剤(UV−7) 0.07 溶媒(Solv−5) 0.50 (乳化物平均粒子サイズは0.07μm) 【0325】各試料は、塗布後25℃−55%RHで1
0日で保存した後に、赤色、緑色、青色に分解するフィ
ルターと20段ウエッジを通して富士写真フイルム社製
HIE型感光計でコンデンサーに1000V電圧を掛
け、0.0001秒200000ルクス・秒(lx・s
ec)相当の露光を与え、Xe常用光源露光した。25
℃−55%RHの条件下で30分間保存後、後述の発色
現像処理Aで処理した。 【0326】発色現像処理A上記の感光材料試料を12
7mm幅のロール状に加工し、処理時間、処理温度を変
えられるように富士写真フイルム(株)製ミニラボプリ
ンタープロセッサーPP350を改造した実験処理装置
用いて感光材料試料に平均濃度のネガティブフイルムか
ら像様露光を行い、下記処理工程にて使用した発色現像
補充液の容量が発色現像タンク容量の2倍となるまで連
続処理(ランニングテスト)を行った。このランニング
処理液を用いた処理を処理Aとした。 【0327】 処理工程 温度 時間 補充量* 発色現像 45.0℃ 15秒 45mL 漂白定着 40.0℃ 15秒 35mL リンス1 40.0℃ 6秒 − リンス2 40.0℃ 6秒 − リンス3** 40.0℃ 6秒 − リンス4** 38.0℃ 6秒 121mL 乾燥 80℃ 15秒 (注) * 感光材料1m2あたりの補充量 **富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシス
テムRC50D(商品名)をリンス3に装着し、リンス
3からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モジュ
ール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水はリ
ンス4に供給し、濃縮液はリンス3に戻す。逆浸透モジ
ュールへの透過水量は50〜300mL/分を維持する
ようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させ
た。リンスは1から4への4タンク向流方式とした。 【0328】各処理液の組成は以下の通りである。 [発色現像液] [タンク液] 〔補充液〕 水 800mL 800mL 蛍光増白剤(FL−3) 4.0g 8.0g 残色低減剤(SR−1) 3.0g 5.5g トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g p−トルエンスルホン酸ナトリウム 10.0g 10.0g エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g 亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.10g 塩化カリウム 10.0g − 4,5−ジヒドロキシベンゼン− 1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン ・3/2硫酸塩・モノハイドレード 7.0g 19.0g 炭酸カリウム 26.3g 26.3g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硫酸とKOHで調整) 10.25 12.6 【0329】 [漂白定着液] [タンク液] [補充液] 水 800mL 800mL チオ硫酸アンモニウム(750g/L) 107mL 214mL コハク酸 29.5g 59.0g エチレンジアミン4酢酸鉄(III)アンモニウム 47.0g 94.0g エチレンジアミン4酢酸 1.4g 2.8g 硝酸(67%) 17.5g 35.0g イミダゾール 14.6g 29.2g 亜硫酸アンモニウム 16.0g 32.0g メタ重亜硫酸カリウム 23.1g 46.2g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硝酸とアンモニア水で調整) 6.00 6.00 【0330】 [リンス液] [タンク液] [補充液] 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g 脱イオン水(電導度5μS/cm以下) 1000mL 1000mL pH(25℃) 6.5 6.5 【0331】処理された各試料は、X−riteを用い
て段露光された各パッチを濃度測定し、イエロー成分濃
度Dy、マゼンタ成分濃度Dm、シアン成分濃度Dcを
測定し、各測定点の間は補完してセンシトメトリー曲線
を作成した。同様に、色分解せずにゼラチン色フィルタ
ーで調整することにより、上記発色現像処理Aを通すこ
とで濃度0.7でニュートラルになるようなグレー段露
光を行い、発色現像処理Bを行いX−riteで濃度測
定し、イエロー成分濃度をDgy、マゼンタ成分濃度を
Dgm、シアン成分濃度をDgcとした。 【0332】迅速高生産処理適性の指標として、発色現
像処理の線速度を10秒から1秒刻みで30秒まで設定
し、Dgy、Dgm、Dgc値のうち、全ての濃度が
2.0に到達するまでの時間t2.0を調べた。t2.0が小
さいほど迅速高生産処理適性を有することになる。ここ
で、t2.0は、実験値から内挿または外挿して求めた。 【0333】また、色分解の指標として、緑色分解露光
されたパッチのDm=2.0を与える濃度点でのDc値
をDc/m、Dy値をDy/m、青色分解露光されたパッチの
Dy=2.0を与える濃度点でのDm値をDm/yとして
混色評価を行った。 【0334】経時着色ステイン評価のために、未露光試
料を発色現像処理Aに通したあと、白地部分の濃度測定
をX−riteで行い、初期白地濃度Dsy、Dsm、Dsc
とした。更に35℃60%で3ヶ月暗所保管した後に、
再度X−rite濃度測定し、各色成分、濃度上昇差分
をそれぞれDΔsy、DΔsm、DΔscとした。初期白地濃
度が低いほど、及び濃度上昇変化が少ないほど好まし
い。 【0335】試料001〜501の混色防止層の塗布流
量を各々に対して変更(流量の変更は塗設量の変更であ
る)して、表2に示す試料102、103、202、2
03、302、303、402、403、502および
503を作製し、迅速処理性t2.0、混色濃度Dc/m、D
y/m、Dm/y、白地濃度Dsy、Dsm、Dsc、経時着色D
Δsy、DΔsm、DΔscステイン、イエロー発色層、マゼ
ンタ発色層、シアン発色層各層の平均相対カップリング
速度kar(本文記載の方法で求めたが、測定点は20
点で色素濃度は抽出することにより、また漂白定着以降
は、以後に記載する実施例3の処理Bで行った。)を求
めた。表3にこれらの結果を示す。 【0336】 【表2】 【0337】 【表3】【0338】なお、表中のRはシアン発色層、Gはマゼ
ンタ発色層、Bはイエロー発色層である。表3中の試料
001、002と比較して、試料101から403は、
t2.0が短縮化しながらがDc/m、Dy/m、Dm/y低下し、
色分離能を改良しながら迅速処理適性を有していること
がわかった。さらに白地濃度Dsy、Dsm、Dsc、経時着
色DΔsy、DΔsm、DΔscステインの悪化は認められな
かった。一方、試料501、502はt2.0の短縮化は
認められるが、色分離能が悪化していることが判った。
更に色分離能を良化するために混色防止能を上げた試料
503は、t2.0が悪化し迅速処理適性を有しておら
ず、平均相対カップリング速度karを高く設定するこ
とが好ましくないことが判った。平均相対カップリング
速度karを本発明で規定する範囲に設定することで、
色分離を良化しつつ迅速処理適性を付与できることが明
らかになった。 【0339】実施例2 実施例1に記載の試料101、201のハロゲン化銀乳
剤含有層の層構成順を、表4に示す様に変化させ、迅速
処理性t2.0、混色濃度Dc/m、Dy/m、Dm/yを測定し
た。その結果を表5に示す。 【0340】 【表4】 【0341】 【表5】 【0342】表5中の試料101〜103と試料104
〜106を比較するとDc/m、Dy/m、Dm/yが低下しな
がらt2.0が大きく短縮化していることより、平均相対
カップリング速度kar 値が高い赤感光性乳剤層を第
三層に位置したことで、更に色分離能を良化しながら迅
速処理適性を有していることが判った。更に試料201
〜203と試料204〜208を比較しても同様の効果
が認められた。以上より、3層のハロゲン化銀含有乳剤
層中、平均相対カップリング速度kar値が最も高い乳
剤層を、混色防止剤含有層に挟まれる中間に位置するこ
とにより、色分離能を良化しながら迅速処理適性を付与
することが可能であることが判った。 【0343】実施例3 実施例1、2に記載の発色現像処理Aを、以下に示す発
色現像処理Bに変更して同様の評価を行ったところ同様
の効果が得られた。 【0344】発色現像処理B 上記の感光材料試料を127mm幅のロール状に加工
し、富士写真フイルム(株)製ミニラボプリンタープロ
セッサー PP350を用いて感光材料試料に平均濃度
のネガティブフイルムから像様露光を行い、下記処理工
程にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タンク
容量の2倍となるまで連続処理(ランニングテスト)を
行った。このランニング処理液を用いた処理を処理Bと
した。 【0345】 処理工程 温度 時間 補充量* 発色現像 38.5℃ 45秒 45mL 漂白定着 38.0℃ 45秒 35mL リンス1 38.0℃ 20秒 − リンス2 38.0℃ 20秒 − リンス3** 38.0℃ 20秒 − リンス4** 38.0℃ 20秒 121mL 乾燥 80℃ (注) * 感光材料1m2あたりの補充量 **富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシス
テムRC50D(商品名)をリンス3に装着し、リンス
3からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モジュ
ール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水はリ
ンス4に供給し、濃縮液はリンス3に戻す。逆浸透モジ
ュールへの透過水量は50〜300mL/分を維持する
ようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させ
た。リンスは1から4への4タンク向流方式とした。 【0346】各処理液の組成は以下の通りである。 [発色現像液] [タンク液] 〔補充液〕 水 800mL 800mL 蛍光増白剤(FL−1) 2.2g 5.1g 蛍光増白剤(FL−2) 0.35g 1.75g トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g ポリエチレングリコール平均分子量300 10.0g 10.0g エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g 亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.20g 塩化カリウム 10.0g − 4,5−ジヒドロキシベンゼン− 1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン ・3/2硫酸塩・モノハイドレード 4.8g 14.0g 炭酸カリウム 26.3g 26.3g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硫酸とKOHで調整) 10.15 【0347】 [漂白定着液] [タンク液] [補充液] 水 800mL 800mL チオ硫酸アンモニウム(750g/L) 107mL 214mL m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 8.3g 16.5g エチレンジアミン4酢酸鉄(III)アンモニウム 47.0g 94.0g エチレンジアミン4酢酸 1.4g 2.8g 硝酸(67%) 16.5g 33.0g イミダゾール 14.6g 29.2g 亜硫酸アンモニウム 16.0g 32.0g メタ重亜硫酸カリウム 23.1g 46.2g 水を加えて全量 1000mL 1000mL pH(25℃、硝酸とアンモニア水で調整) 6.5 6.5 【0348】 [リンス液] [タンク液] [補充液] 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g 脱イオン水(電導度5μS/cm以下) 1000mL 1000mL pH(25℃) 6.5 6.5 【0349】実施例4 実施例1から3に記載の感光材料を下記露光方法におい
て露光した場合においても本発明の効果は実施例1と同
様に得られた。 【0350】(露光方法)実施例1ないし2で作製した
感光材料に特開平11−88619号の図1の走査露光
装置を用いて露光した。走査露光装置は光源として半導
体レーザーを用いて688nmの光源(R光)を得た。
半導体レーザーにSHGを組み合わせることで532n
mの光源(G光)、473nm(B光)の光源を得た。
各波長のレーザー光を外部変調器を用いて光量を変調
し、回転多面体に反射させることにより、走査方向に対
して垂直に移動する塗布サンプル上に順次走査露光し
た。この走査露光は400dpiで行い、1画素あたり
の平均露光時間は8×10-8秒であった。半導体レーザ
ーは、温度による光量変化を押さえるためにペルチェ素
子を用いて温度を一定に保った。 【0351】実施例5 実施例1〜4で作製した各感光材料を以下に示す装置を
用いて走査露光を与え、実施例1〜4に準じた評価を行
ったところ、本発明の構成の試料を用いると色分解能に
優れ迅速処理適性を有するという本発明の効果が特に顕
著に得られることが分かった。 【0352】デジタルミニラボ フロンティア330
(商品名、富士写真フイルム社製)、Lambda 1
30(商品名、Durst社製)、LIGHTJET
5000(商品名、Gretag社製)。 【0353】 【発明の効果】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材
料は、発色現像時に発生する現像主薬酸化体の反応効率
を上げることができ、素材塗設量を低減し、発色現像で
の画像形成時間、漂白定着時間、水洗時間を弊害無く短
縮できるという優れた効果を奏する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 支持体上にイエロー発色感光性ハロゲン
化銀乳剤層、マゼンタ発色感光性ハロゲン化銀乳剤層及
びシアン発色感光性ハロゲン化銀乳剤層の各層を少なく
とも一層ずつ有し、かつ感光性のない非発色性の親水性
コロイド層を少なくとも一層含有するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料において、該ハロゲン化銀粒子が塩化銀
含有率95mol%以上の高塩化銀乳剤からなり、該発
色感光性ハロゲン化銀乳剤層中に含まれる発色カプラー
の下記化合物(A)に対する平均相対カップリング速度
karを0.6以上2.0以下としたことを特徴とする
ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】
Priority Applications (11)
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