JP2004012741A - レンズ交換式カメラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像フォーマットを自由に設定できるようになると、同一の焦点距離のレンズを用いてもフォーマットにより撮影範囲すなわち画角が異なる。
【解決手段】それぞれ異なる撮像フォーマットサイズに対応した撮影レンズ1およびカメラ2を含み、これら撮影レンズとカメラのマウント形状が相互に共通であるレンズ交換式カメラシステムにおいて、電気的表示手段5と、撮影レンズの焦点距離と撮影可能な最大フォーマット情報を含む撮影レンズ固有の情報を記憶するレンズ側記憶手段3と、撮像フォーマットサイズを含むカメラ固有の情報を記憶するカメラ側記憶手段9と、撮影レンズおよびカメラの固有の情報から表示情報を演算もしくは選択し、電気的表示手段に表示する表示情報生成手段4とを設け、表示情報生成手段に、カメラと撮影レンズとの接合時にそれぞれの固有情報から表示情報を生成して電気的表示手段に表示させる
【選択図】 図1
【解決手段】それぞれ異なる撮像フォーマットサイズに対応した撮影レンズ1およびカメラ2を含み、これら撮影レンズとカメラのマウント形状が相互に共通であるレンズ交換式カメラシステムにおいて、電気的表示手段5と、撮影レンズの焦点距離と撮影可能な最大フォーマット情報を含む撮影レンズ固有の情報を記憶するレンズ側記憶手段3と、撮像フォーマットサイズを含むカメラ固有の情報を記憶するカメラ側記憶手段9と、撮影レンズおよびカメラの固有の情報から表示情報を演算もしくは選択し、電気的表示手段に表示する表示情報生成手段4とを設け、表示情報生成手段に、カメラと撮影レンズとの接合時にそれぞれの固有情報から表示情報を生成して電気的表示手段に表示させる
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のフォーマットのフィルムもしくは撮像素子が混在するレンズ交換式カメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の銀塩フィルムを用いる交換式レンズを備えたカメラシステムでは、そのフィルムサイズがシステムとしての画質と撮影範囲である撮影画角を決定する重要な要素であり、同一のシステムでは同一のフィルムサイズを用いることが一般的であった。
【0003】
近年、数百万画素を実現したCCDやCMOSセンサーなど高性能な電気的撮像素子の出現により、高画質を特徴とする1眼レフカメラなどの分野にも電子化の流れが加速している。
【0004】
電気的な撮像素子では、画素数が画質を決定する重要な要素であり、撮像範囲、すなわち画角を決める要素の1つである撮像素子のサイズは各種存在する。これは同一の画素数であっても撮像素子のサイズを小さくすることにより撮像素子全体としてのコストを削減するメリットがあったり、感度を得ようとすれば1画素の大きさを大きくする必要があるために結果として撮像素子のサイズが大きくなったり、用途によって多様なフォーマットが存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような撮像素子を交換レンズ式のカメラシステムに用いる場合、従来のフィルムようにフォーマットを固定すると、入門者レベルのカメラからプロユースのものまで撮像素子に関して同じコストが生じ、ユーザーの多様なニーズに答えることができなかったり、フォーマット毎に交換レンズシステムを複数構築したりする必要がある。
【0006】
また、技術の進歩によりフォーマットサイズが変わる度にシステムを変えてゆくことになり、長く発展してゆくシステムを否定することになる。
【0007】
一方、フォーマットを自由に設定すると同一の焦点距離のレンズを用いても撮像素子のフォーマットにより撮影範囲すなわち画角が異なったり、交換される撮影レンズとしては全ての撮像素子サイズに対して適用可能とするならば最大サイズの撮像素子サイズでの撮影を想定し、それに合わせた撮影可能なイメージサイズを確保する必要が生じる。これはシステム全体のコストアップを引き起こす要因となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、それぞれ異なる撮像フォーマットサイズに対応した撮影レンズおよびカメラを含み、これら撮影レンズとカメラのマウント形状が相互に共通であるレンズ交換式カメラシステムにおいて、電気的表示手段と、撮影レンズの焦点距離と撮影可能な最大フォーマット情報を含む撮影レンズ固有の情報を記憶するレンズ側記憶手段と、撮像フォーマットサイズを含むカメラ固有の情報を記憶するカメラ側記憶手段と、撮影レンズおよびカメラの固有の情報から表示情報を演算もしくは選択し、電気的表示手段に表示する表示情報生成手段とを設け、表示情報生成手段に、カメラと撮影レンズとの接合時にそれぞれの固有情報から表示情報を生成して電気的表示手段に表示させるようにしている。
【0009】
これにより、複数の撮像フォーマット(サイズ)が混在するレンズ交換式カメラシステムであっても、撮影者が混乱しないように画角に関する適切な情報を表示したり、カメラとレンズの組み合わせによる使用の制限に関する情報を表示したりすることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施形態であるレンズ交換式のカメラシステムの構成を示している。
【0011】
1は撮影レンズであり、撮影レンズとしての基本的な機能である光学レンズは不図示である。
【0012】
2はカメラであり、カメラとしての撮影に関する基本的な要素は不図示となっている。
【0013】
まず、撮影レンズ1の構成について説明する。3は撮影レンズ1に内蔵された、この撮影レンズ1に関する光学的情報を記憶したメモリであり、光学的情報としての焦点距離情報、射出瞳位置情報、周辺光量変化に関するヴィネッティング情報、Fno情報、ディストーション情報などを含み、演算装置4に必要なデータを提供する。
【0014】
演算装置4は、撮影レンズ1の光学的情報およびカメラ2に設けられたメモリ9に記憶された撮像素子(図示せず)に関する情報を受け取り、電気的表示手段である表示装置5に表示するための情報(表示情報)を演算する。
【0015】
表示装置5は、演算装置4により演算された表示情報を表示するための液晶表示装置やLEDセグメントなどで構成されている。
【0016】
表示メモリ6は、演算装置4により演算された表示情報を記憶し、撮影レンズ1がカメラ2から取り外された後も表示情報を記憶保持しておく。
【0017】
7はレンズ側に設けられた情報伝達を行うための接点であり、電気的な接続部であったり光コネクターなどによる情報通信形態であったり、もしくは無線通信などの情報伝達手段でもよい。また、これらのうち複数の方式を備えていてもよい。
【0018】
無線による通信形態を採用する場合には、カメラとレンズが物理的なマウントの接合を行うことなく情報をやり取りすることができるため、後述する撮影者への撮影画角情報などの提供をより早く行うことができる。
【0019】
次に、カメラ2の構成について説明する。8はカメラ側に設けられた情報伝達を行うための接点であり、接点7と同様に、電気的な接続部であったり、光コネクターなどによる情報通信形態であったり、もしくは無線通信などの情報伝達手段でもよい。但し、撮影レンズ1と同じ方式を少なくとも1つ備える必要がある。
【0020】
メモリ9は、撮像素子に関する情報(以下、撮像素子情報という)であり、撮像素子の大きさから決まる撮像画面サイズの情報や素子前面に設けられたマイクロレンズによる設定入射瞳位置に関する情報などが記憶されている。
【0021】
本実施形態では、カメラ側のメモリ9に記憶された撮像素子情報が接点8,7を介して撮影レンズ1に内蔵された演算装置4に送られる。演算装置4は、送られてきた撮像素子情報とメモリ3に記憶された光学的情報とに基づいて表示情報を演算し、表示装置5に表示させる。
【0022】
なお、他の実施形態として、図2に示すように、演算装置4’をカメラ2側に内蔵し、撮影レンズ1の光学的情報を接点7,8を介してカメラ2側の演算装置4’に伝達されるようにしてもよい。この場合、演算装置4’は、メモリ9に記憶された撮像素子情報とレンズ側から送られてきた撮影レンズ1の光学的情報とに基づいて表示情報を演算し、演算した表示情報を接点8,7を介してレンズ側の表示装置5に表示させる。
【0023】
また、さらに別の実施形態として、図3に示すように、演算装置4’と表示装置5’とをカメラ2側に内蔵し、撮影レンズ1の光学的情報を接点7,8を介してカメラ2側の演算装置4’に伝達されるようにしてもよい。この場合、演算装置4’は、メモリ9に記憶された撮像素子情報とレンズ側から送られてきた撮影レンズ1の光学的情報とに基づいて表示情報を演算し、演算した表示情報を表示装置5’に表示させる。なお、このようにカメラ側に表示装置5’を設ける場合に、上記表示情報の表示を行わせる専用の表示装置を設けてもよいし、電子ビューファインダーに用いられるファインダー表示装置がある場合には、被写体の画像情報とともに、演算した表示情報をこのファインダー表示装置に表示することも可能である。
【0024】
ここで、表示装置5に表示情報としての画角情報を表示する場合について説明する。カメラ2に装着される撮影レンズ1の焦点距離をf、カメラ2に備えられる撮像素子の対角寸法をHとし、対角での撮影画角を片側(半画角)ωとすると、
ω=atan(H/2f) …(1)
となる。
【0025】
すなわち、ここでの焦点距離fおよび対角寸法Hをそれぞれ、撮影レンズ1内のメモリ3およびカメラ2側のメモリ9から演算装置4が読み出して、上記(1)式を用いてωを計算し、ωもしくは2ωを表示装置5に表示する。これにより、画角に関する情報を撮影者に適切に知らせることができる。
【0026】
従来の交換レンズ式カメラシステムにおいては、撮像フィルムのフォーマットは固定であったため、撮影者は撮影画角をレンズの焦点距離で感覚的に捉らえており、撮影レンズに刻印された固定の焦点距離、ズームレンズにおいてもズーミングにより指標が変化して刻印された数値を指し示すだけで十分に画角に関する情報を撮影者に伝達することができた。
【0027】
一方、本実施形態では、先に画角に関する情報として画角そのものを角度として表示する場合について述べたが、従来のカメラシステムに慣れた撮影者には直感的に把握し難いことも予想される。このような場合は、(1)式で計算する画角情報の代わりに、従来の銀塩フィルムフォーマットに対応する画角の焦点距離に換算表示することも容易である。
【0028】
すなわち、レンズの実焦点距離をfとし、従来フォーマットに換算した焦点距離をfoとし、カメラの撮像素子の対角寸法をHとし、従来フォーマットの対角寸法をHoとすると、
fo=f×Ho/H …(2)
となるので、このfoを表示装置5に表示すればよい。
【0029】
従来の一眼レフカメラなどに用いる135フォーマットの対角寸法は43.2mmであり、これをHoとして計算し表示すれば、撮影者は従来と同じ感覚で焦点距離からその画角を推察することができる。これは従来のフォーマットに慣れた撮影者にとっては非常に重要なことである。
【0030】
これまでは、撮影可能な画像サイズすなわちフォーマットが撮像素子もしくはフィルムサイズによって決定される場合について説明したが、次に他の実施形態について説明する。
【0031】
すなわち、撮影レンズ1の撮影可能な画像サイズすなわちイメージサイズが撮像素子やフィルムの撮像サイズよりも小さく、撮影可能なフォーマットが撮影レンズ1のイメージサイズによって決まる場合、(2)式のHの代わりに撮影レンズ1のイメージサイズ対角寸法Hfを用いることにより、
fo=f×Ho/Hf …(3)
によって従来フォーマットへの換算焦点距離を計算すことができる。
【0032】
また、ズームレンズにおいてはズーミングにより焦点距離が変化するが、ズームポジションを検出するポジションセンサーなどを撮影レンズ1に設けてズームポジションから焦点距離情報を取り出し、またイメージサイズの情報をカメラ2内のメモリ9から取り出し、式(1),(2),(3)を用いて表示情報を計算し表示することも可能である。
【0033】
また、焦点距離を変換するエクステンダーが装着されたときにも、エクステンダーの倍率情報から換算焦点距離や画角の計算が可能となる。
【0034】
また、撮影レンズ1のフォーカスレンズの位置情報を検出し、撮影距離を検出可能としておけば、焦点距離情報とあわせて撮影倍率が計算が可能である。
【0035】
すなわち、焦点距離をf、被写体距離をLとすると、撮影倍率βは、
β=f/L …(4)
となる。
【0036】
ここで、fを従来フォーマット換算焦点距離foとすれば、従来フォーマット換算倍率を計算することができ、これを表示することにより撮影倍率決定の助けとすることができる。
【0037】
ところで、撮像素子固有の問題として、撮影光束を効率良く取り込むため、素子前面に設置されたマイクロレンズによる設定入射瞳位置の問題がある。従来、ビデオカメラの撮影レンズでは、撮影レンズの射出瞳を無限遠の状態、所謂テレセントリックな状態とし、撮像素子のマイクロレンズの入射瞳位置も無限遠に設定して撮像システムとしてのマッチングを図っている。
【0038】
しかしながら、撮像素子のサイズが大きくなると、それに対応するレンズをテレセントリックな構成とすることが困難であったり、従来のフィルムカメラシステムと撮影レンズとの共用を考慮すると、フィルム用撮影レンズは射出瞳位置が近いものから遠いものまで多様であり、それら全てに対応する撮像素子のマイクロレンズ入射瞳位置の設定は困難である。
【0039】
そこで、撮影レンズの射出瞳位置情報と撮像素子の入射瞳位置情報から撮影可能画角を決定し、表示装置5に表示することも本実施形態のシステムでは可能となる。
【0040】
具体的には、撮影レンズの射出瞳位置が撮像素子のマイクロレンズによって決定される入射瞳位置にある程度近い場合は、撮像素子の全面を有効な撮像領域として撮影画角もしくは換算焦点距離を計算して表示し、瞳位置が離れている場合にはその程度に応じて有効な撮像領域を決定し、撮影可能な撮影画角もしくは換算焦点距離を計算し表示すればよい。
【0041】
例えば、瞳位置の関係から計算にて撮影可能範囲を求めるのであれば、結像面を基準としたレンズの射出瞳位置までの距離をLoとし、撮像素子の入射瞳位置までの距離をLinとし、撮像素子の像高をhとすると、以下の式を満たすhの範囲を撮影可能範囲として前述の方法で画角情報を表示する。
【0042】
0.25<atan(h/Lo)/atan(h/Lin)<10 ・・・(4)
この式(4)の値が1の時、撮影レンズ1の射出瞳と撮像素子の入射瞳とが一致していることを示している。なお、上限、下限を超えると、入射光量が減少し、撮影に不適となる。
【0043】
なお、表示装置5はカメラ側に設けてもよいが、カメラ側には露出や撮影データに関する様々な情報を表示する必要があるため、さらに画角情報まで表示すると煩雑になりやすい。したがって、表示装置はレンズ側に設けることが望ましい。これまでも、焦点距離など、撮影画角に関する情報は、レンズに固定的に表示されていたため、使用者にも違和感がない。
【0044】
また、メモリ9の機能により、レンズに表示した情報を、レンズ1をカメラ2から取り外した後も表示状態に保持するように構成することにより、再度のレンズ装着前に撮影画角に関する情報や焦点距離を撮影者が把握でき、混乱なくカメラへの装着が可能になる。
【0045】
また、複数のフォーマットのカメラを含む場合には、複数の表示情報を保持し、自動または手動で切り替えられるように構成しておくことも好ましい。また、表示情報の切り替え手段を設け、手動もしくは自動で切り替えるように構成すれば、装着直後は焦点距離もしくは必要に応じて撮影画角を表示し、撮影時にはフォーカスレンズの位置に応じた撮影距離を表示したり、またズームレンズにおいてはズーミング時には焦点距離を表示、撮影時には撮影距離を表示することを手動もしくは自動で切り替えることが可能となる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の撮像フォーマット(サイズ)が混在するレンズ交換式カメラシステムであっても、撮影者が混乱しないように画角に関する適切な情報を表示したり、カメラとレンズの組み合わせによる使用の制限に関する情報を表示したりすることができ、撮影者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるレンズ交換式カメラシステムの構成図。
【図2】本発明の他の実施形態であるレンズ交換式カメラシステムの構成図。
【図3】本発明のさらに別の実施形態であるレンズ交換式カメラシステムの構成図。
【符号の説明】
1 撮影レンズ
2 カメラ
3 光学的情報を記憶したメモリ
4,4’ 演算装置
5,5’ 表示装置
6 表示情報を記憶したメモリ
7,8 接点部
9 撮像素子情報を記憶したメモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のフォーマットのフィルムもしくは撮像素子が混在するレンズ交換式カメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の銀塩フィルムを用いる交換式レンズを備えたカメラシステムでは、そのフィルムサイズがシステムとしての画質と撮影範囲である撮影画角を決定する重要な要素であり、同一のシステムでは同一のフィルムサイズを用いることが一般的であった。
【0003】
近年、数百万画素を実現したCCDやCMOSセンサーなど高性能な電気的撮像素子の出現により、高画質を特徴とする1眼レフカメラなどの分野にも電子化の流れが加速している。
【0004】
電気的な撮像素子では、画素数が画質を決定する重要な要素であり、撮像範囲、すなわち画角を決める要素の1つである撮像素子のサイズは各種存在する。これは同一の画素数であっても撮像素子のサイズを小さくすることにより撮像素子全体としてのコストを削減するメリットがあったり、感度を得ようとすれば1画素の大きさを大きくする必要があるために結果として撮像素子のサイズが大きくなったり、用途によって多様なフォーマットが存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような撮像素子を交換レンズ式のカメラシステムに用いる場合、従来のフィルムようにフォーマットを固定すると、入門者レベルのカメラからプロユースのものまで撮像素子に関して同じコストが生じ、ユーザーの多様なニーズに答えることができなかったり、フォーマット毎に交換レンズシステムを複数構築したりする必要がある。
【0006】
また、技術の進歩によりフォーマットサイズが変わる度にシステムを変えてゆくことになり、長く発展してゆくシステムを否定することになる。
【0007】
一方、フォーマットを自由に設定すると同一の焦点距離のレンズを用いても撮像素子のフォーマットにより撮影範囲すなわち画角が異なったり、交換される撮影レンズとしては全ての撮像素子サイズに対して適用可能とするならば最大サイズの撮像素子サイズでの撮影を想定し、それに合わせた撮影可能なイメージサイズを確保する必要が生じる。これはシステム全体のコストアップを引き起こす要因となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、それぞれ異なる撮像フォーマットサイズに対応した撮影レンズおよびカメラを含み、これら撮影レンズとカメラのマウント形状が相互に共通であるレンズ交換式カメラシステムにおいて、電気的表示手段と、撮影レンズの焦点距離と撮影可能な最大フォーマット情報を含む撮影レンズ固有の情報を記憶するレンズ側記憶手段と、撮像フォーマットサイズを含むカメラ固有の情報を記憶するカメラ側記憶手段と、撮影レンズおよびカメラの固有の情報から表示情報を演算もしくは選択し、電気的表示手段に表示する表示情報生成手段とを設け、表示情報生成手段に、カメラと撮影レンズとの接合時にそれぞれの固有情報から表示情報を生成して電気的表示手段に表示させるようにしている。
【0009】
これにより、複数の撮像フォーマット(サイズ)が混在するレンズ交換式カメラシステムであっても、撮影者が混乱しないように画角に関する適切な情報を表示したり、カメラとレンズの組み合わせによる使用の制限に関する情報を表示したりすることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施形態であるレンズ交換式のカメラシステムの構成を示している。
【0011】
1は撮影レンズであり、撮影レンズとしての基本的な機能である光学レンズは不図示である。
【0012】
2はカメラであり、カメラとしての撮影に関する基本的な要素は不図示となっている。
【0013】
まず、撮影レンズ1の構成について説明する。3は撮影レンズ1に内蔵された、この撮影レンズ1に関する光学的情報を記憶したメモリであり、光学的情報としての焦点距離情報、射出瞳位置情報、周辺光量変化に関するヴィネッティング情報、Fno情報、ディストーション情報などを含み、演算装置4に必要なデータを提供する。
【0014】
演算装置4は、撮影レンズ1の光学的情報およびカメラ2に設けられたメモリ9に記憶された撮像素子(図示せず)に関する情報を受け取り、電気的表示手段である表示装置5に表示するための情報(表示情報)を演算する。
【0015】
表示装置5は、演算装置4により演算された表示情報を表示するための液晶表示装置やLEDセグメントなどで構成されている。
【0016】
表示メモリ6は、演算装置4により演算された表示情報を記憶し、撮影レンズ1がカメラ2から取り外された後も表示情報を記憶保持しておく。
【0017】
7はレンズ側に設けられた情報伝達を行うための接点であり、電気的な接続部であったり光コネクターなどによる情報通信形態であったり、もしくは無線通信などの情報伝達手段でもよい。また、これらのうち複数の方式を備えていてもよい。
【0018】
無線による通信形態を採用する場合には、カメラとレンズが物理的なマウントの接合を行うことなく情報をやり取りすることができるため、後述する撮影者への撮影画角情報などの提供をより早く行うことができる。
【0019】
次に、カメラ2の構成について説明する。8はカメラ側に設けられた情報伝達を行うための接点であり、接点7と同様に、電気的な接続部であったり、光コネクターなどによる情報通信形態であったり、もしくは無線通信などの情報伝達手段でもよい。但し、撮影レンズ1と同じ方式を少なくとも1つ備える必要がある。
【0020】
メモリ9は、撮像素子に関する情報(以下、撮像素子情報という)であり、撮像素子の大きさから決まる撮像画面サイズの情報や素子前面に設けられたマイクロレンズによる設定入射瞳位置に関する情報などが記憶されている。
【0021】
本実施形態では、カメラ側のメモリ9に記憶された撮像素子情報が接点8,7を介して撮影レンズ1に内蔵された演算装置4に送られる。演算装置4は、送られてきた撮像素子情報とメモリ3に記憶された光学的情報とに基づいて表示情報を演算し、表示装置5に表示させる。
【0022】
なお、他の実施形態として、図2に示すように、演算装置4’をカメラ2側に内蔵し、撮影レンズ1の光学的情報を接点7,8を介してカメラ2側の演算装置4’に伝達されるようにしてもよい。この場合、演算装置4’は、メモリ9に記憶された撮像素子情報とレンズ側から送られてきた撮影レンズ1の光学的情報とに基づいて表示情報を演算し、演算した表示情報を接点8,7を介してレンズ側の表示装置5に表示させる。
【0023】
また、さらに別の実施形態として、図3に示すように、演算装置4’と表示装置5’とをカメラ2側に内蔵し、撮影レンズ1の光学的情報を接点7,8を介してカメラ2側の演算装置4’に伝達されるようにしてもよい。この場合、演算装置4’は、メモリ9に記憶された撮像素子情報とレンズ側から送られてきた撮影レンズ1の光学的情報とに基づいて表示情報を演算し、演算した表示情報を表示装置5’に表示させる。なお、このようにカメラ側に表示装置5’を設ける場合に、上記表示情報の表示を行わせる専用の表示装置を設けてもよいし、電子ビューファインダーに用いられるファインダー表示装置がある場合には、被写体の画像情報とともに、演算した表示情報をこのファインダー表示装置に表示することも可能である。
【0024】
ここで、表示装置5に表示情報としての画角情報を表示する場合について説明する。カメラ2に装着される撮影レンズ1の焦点距離をf、カメラ2に備えられる撮像素子の対角寸法をHとし、対角での撮影画角を片側(半画角)ωとすると、
ω=atan(H/2f) …(1)
となる。
【0025】
すなわち、ここでの焦点距離fおよび対角寸法Hをそれぞれ、撮影レンズ1内のメモリ3およびカメラ2側のメモリ9から演算装置4が読み出して、上記(1)式を用いてωを計算し、ωもしくは2ωを表示装置5に表示する。これにより、画角に関する情報を撮影者に適切に知らせることができる。
【0026】
従来の交換レンズ式カメラシステムにおいては、撮像フィルムのフォーマットは固定であったため、撮影者は撮影画角をレンズの焦点距離で感覚的に捉らえており、撮影レンズに刻印された固定の焦点距離、ズームレンズにおいてもズーミングにより指標が変化して刻印された数値を指し示すだけで十分に画角に関する情報を撮影者に伝達することができた。
【0027】
一方、本実施形態では、先に画角に関する情報として画角そのものを角度として表示する場合について述べたが、従来のカメラシステムに慣れた撮影者には直感的に把握し難いことも予想される。このような場合は、(1)式で計算する画角情報の代わりに、従来の銀塩フィルムフォーマットに対応する画角の焦点距離に換算表示することも容易である。
【0028】
すなわち、レンズの実焦点距離をfとし、従来フォーマットに換算した焦点距離をfoとし、カメラの撮像素子の対角寸法をHとし、従来フォーマットの対角寸法をHoとすると、
fo=f×Ho/H …(2)
となるので、このfoを表示装置5に表示すればよい。
【0029】
従来の一眼レフカメラなどに用いる135フォーマットの対角寸法は43.2mmであり、これをHoとして計算し表示すれば、撮影者は従来と同じ感覚で焦点距離からその画角を推察することができる。これは従来のフォーマットに慣れた撮影者にとっては非常に重要なことである。
【0030】
これまでは、撮影可能な画像サイズすなわちフォーマットが撮像素子もしくはフィルムサイズによって決定される場合について説明したが、次に他の実施形態について説明する。
【0031】
すなわち、撮影レンズ1の撮影可能な画像サイズすなわちイメージサイズが撮像素子やフィルムの撮像サイズよりも小さく、撮影可能なフォーマットが撮影レンズ1のイメージサイズによって決まる場合、(2)式のHの代わりに撮影レンズ1のイメージサイズ対角寸法Hfを用いることにより、
fo=f×Ho/Hf …(3)
によって従来フォーマットへの換算焦点距離を計算すことができる。
【0032】
また、ズームレンズにおいてはズーミングにより焦点距離が変化するが、ズームポジションを検出するポジションセンサーなどを撮影レンズ1に設けてズームポジションから焦点距離情報を取り出し、またイメージサイズの情報をカメラ2内のメモリ9から取り出し、式(1),(2),(3)を用いて表示情報を計算し表示することも可能である。
【0033】
また、焦点距離を変換するエクステンダーが装着されたときにも、エクステンダーの倍率情報から換算焦点距離や画角の計算が可能となる。
【0034】
また、撮影レンズ1のフォーカスレンズの位置情報を検出し、撮影距離を検出可能としておけば、焦点距離情報とあわせて撮影倍率が計算が可能である。
【0035】
すなわち、焦点距離をf、被写体距離をLとすると、撮影倍率βは、
β=f/L …(4)
となる。
【0036】
ここで、fを従来フォーマット換算焦点距離foとすれば、従来フォーマット換算倍率を計算することができ、これを表示することにより撮影倍率決定の助けとすることができる。
【0037】
ところで、撮像素子固有の問題として、撮影光束を効率良く取り込むため、素子前面に設置されたマイクロレンズによる設定入射瞳位置の問題がある。従来、ビデオカメラの撮影レンズでは、撮影レンズの射出瞳を無限遠の状態、所謂テレセントリックな状態とし、撮像素子のマイクロレンズの入射瞳位置も無限遠に設定して撮像システムとしてのマッチングを図っている。
【0038】
しかしながら、撮像素子のサイズが大きくなると、それに対応するレンズをテレセントリックな構成とすることが困難であったり、従来のフィルムカメラシステムと撮影レンズとの共用を考慮すると、フィルム用撮影レンズは射出瞳位置が近いものから遠いものまで多様であり、それら全てに対応する撮像素子のマイクロレンズ入射瞳位置の設定は困難である。
【0039】
そこで、撮影レンズの射出瞳位置情報と撮像素子の入射瞳位置情報から撮影可能画角を決定し、表示装置5に表示することも本実施形態のシステムでは可能となる。
【0040】
具体的には、撮影レンズの射出瞳位置が撮像素子のマイクロレンズによって決定される入射瞳位置にある程度近い場合は、撮像素子の全面を有効な撮像領域として撮影画角もしくは換算焦点距離を計算して表示し、瞳位置が離れている場合にはその程度に応じて有効な撮像領域を決定し、撮影可能な撮影画角もしくは換算焦点距離を計算し表示すればよい。
【0041】
例えば、瞳位置の関係から計算にて撮影可能範囲を求めるのであれば、結像面を基準としたレンズの射出瞳位置までの距離をLoとし、撮像素子の入射瞳位置までの距離をLinとし、撮像素子の像高をhとすると、以下の式を満たすhの範囲を撮影可能範囲として前述の方法で画角情報を表示する。
【0042】
0.25<atan(h/Lo)/atan(h/Lin)<10 ・・・(4)
この式(4)の値が1の時、撮影レンズ1の射出瞳と撮像素子の入射瞳とが一致していることを示している。なお、上限、下限を超えると、入射光量が減少し、撮影に不適となる。
【0043】
なお、表示装置5はカメラ側に設けてもよいが、カメラ側には露出や撮影データに関する様々な情報を表示する必要があるため、さらに画角情報まで表示すると煩雑になりやすい。したがって、表示装置はレンズ側に設けることが望ましい。これまでも、焦点距離など、撮影画角に関する情報は、レンズに固定的に表示されていたため、使用者にも違和感がない。
【0044】
また、メモリ9の機能により、レンズに表示した情報を、レンズ1をカメラ2から取り外した後も表示状態に保持するように構成することにより、再度のレンズ装着前に撮影画角に関する情報や焦点距離を撮影者が把握でき、混乱なくカメラへの装着が可能になる。
【0045】
また、複数のフォーマットのカメラを含む場合には、複数の表示情報を保持し、自動または手動で切り替えられるように構成しておくことも好ましい。また、表示情報の切り替え手段を設け、手動もしくは自動で切り替えるように構成すれば、装着直後は焦点距離もしくは必要に応じて撮影画角を表示し、撮影時にはフォーカスレンズの位置に応じた撮影距離を表示したり、またズームレンズにおいてはズーミング時には焦点距離を表示、撮影時には撮影距離を表示することを手動もしくは自動で切り替えることが可能となる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の撮像フォーマット(サイズ)が混在するレンズ交換式カメラシステムであっても、撮影者が混乱しないように画角に関する適切な情報を表示したり、カメラとレンズの組み合わせによる使用の制限に関する情報を表示したりすることができ、撮影者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるレンズ交換式カメラシステムの構成図。
【図2】本発明の他の実施形態であるレンズ交換式カメラシステムの構成図。
【図3】本発明のさらに別の実施形態であるレンズ交換式カメラシステムの構成図。
【符号の説明】
1 撮影レンズ
2 カメラ
3 光学的情報を記憶したメモリ
4,4’ 演算装置
5,5’ 表示装置
6 表示情報を記憶したメモリ
7,8 接点部
9 撮像素子情報を記憶したメモリ
Claims (8)
- それぞれ異なる撮像フォーマットサイズに対応した撮影レンズおよびカメラを含み、これら撮影レンズとカメラのマウント形状が相互に共通であるレンズ交換式カメラシステムであって、
電気的表示手段と、
撮影レンズの焦点距離と撮影可能な最大フォーマット情報を含む撮影レンズ固有の情報を記憶するレンズ側記憶手段と、
撮像フォーマットサイズを含むカメラ固有の情報を記憶するカメラ側記憶手段と、
撮影レンズおよびカメラの固有の情報から表示情報を演算もしくは選択し、前記電気的表示手段に表示する表示情報生成手段とを備え、
前記表示情報生成手段は、カメラと撮影レンズとの接合時にそれぞれの固有情報から表示情報を生成して前記電気的表示手段に表示することを特徴とするレンズ交換式カメラシステム。 - 前記表示情報は、撮影画角に関する情報であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式カメラシステム。
- 前記表示情報は、換算焦点距離に関する情報であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式カメラシステム。
- 前記表示情報は、装着された撮影レンズの使用の可否を含む制限に関する情報であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式カメラシステム。
- 前記電気的表示手段が撮影レンズに設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレンズ交換式カメラシステム。
- 前記電気的表示手段は、撮影レンズをカメラから取り外した後も表示情報の表示を保持することを特徴とする請求項5に記載のレンズ交換式カメラシステム。
- 撮影レンズの固有情報には該撮影レンズの射出瞳位置情報が含まれ、カメラの固有情報には撮像素子に設けられたマイクロレンズによる設定入射瞳位置の情報が含まれ、撮影レンズおよびカメラの固有情報から撮影可能なフォーマットサイズを演算もしくは選択し、このフォーマットサイズ情報を前記電気的表示手段に表示することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレンズ交換式カメラシステム。
- 結像面を基準として、撮影レンズの射出瞳位置までの距離をLoとし、前記撮像素子の入射瞳位置までの距離をLinとし、前記撮像素子での像高をhとしたとき、
0.25<atan(h/Lo)/atan(h/Lin)<10
を満たすhの範囲を撮影可能範囲として、この撮影可能範囲に関する情報を前記電気的表示手段に表示することを特徴とする請求項7に記載のレンズ交換式カメラシステム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002165141A JP2004012741A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | レンズ交換式カメラシステム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002165141A JP2004012741A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | レンズ交換式カメラシステム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004012741A true JP2004012741A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30433050
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002165141A Pending JP2004012741A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | レンズ交換式カメラシステム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004012741A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006098567A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Sigma Corp | デジタル一眼レフカメラの情報伝達機構 |
| JP2006191282A (ja) * | 2005-01-05 | 2006-07-20 | Pentax Corp | デジタル一眼レフカメラ |
| JP2006215327A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 撮像装置 |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002165141A patent/JP2004012741A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006098567A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Sigma Corp | デジタル一眼レフカメラの情報伝達機構 |
| JP2006191282A (ja) * | 2005-01-05 | 2006-07-20 | Pentax Corp | デジタル一眼レフカメラ |
| JP2006215327A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 撮像装置 |
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