JP2004018698A - フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸触媒の存在下に、フェノール類とブタジエン(共)重合体とを反応させる場合において、フェノール類とブタジエン(共)重合体とが相溶して均一となるように接触、反応させることを特徴とするフェノール樹脂の製造方法。
【効果】誘電率や誘電正接等の電気特性に優れ、かつガラス転移温度が高く、しかも耐熱性、耐湿性、難燃性等の特性にも優れた積層板用樹脂組成物に好適なフェノール樹脂として、フェノール類付加ブタジエン(共)重合体をゲル状物の副生を抑制して効率的に製造することができる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス布や紙等を基材とするプリント配線基板に用いられる積層板用の樹脂組成物に好適なフェノール樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子素子の高密度化、信号の高速化、高周波数化等に伴ない、信号の遅延が問題となってきている。信号遅延時間は比誘電率の平方根に比例して大きくなるため、高速電子機器のプリント配線基板に用いられる積層板は誘電率の低いものが求められている。その他にも耐熱性、耐湿性、機械的強度、難燃性、成形性等が要求されており、これらの特性向上を図るため種々の積層板用樹脂組成物が提案されている。
【0003】
例えば、特開平1−163256号公報においては、数平均分子量が500〜5000で、結合ブタジエンユニットの50%以上が1,2結合であるブタジエン(共)重合体にフェノール類を付加させたフェノール類付加ブタジエン(共)重合体と、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂および/または臭素化ノボラック型エポキシ樹脂と硬化促進剤とからなる難燃化積層板用脂組成物が提案されている。
【0004】
フェノール類付加ブタジエン(共)重合体は、低誘電率化の点から積層板用樹脂組成物に好適であり、最近注目を集めている。その製造方法としては、例えばWO91/09062号公報において、フェノール類と三フッ化ホウ素および/または三フッ化ホウ素錯体とを含有する系に数平均分子量300〜3000のブタジエン重合体を分割して添加し、50〜120℃かつ反応系中の水分量が100重量ppm以下の条件下で反応させて、数平均分子量500〜5000のフェノール類付加ブタジエン重合体を製造する方法が開示されている。この方法ではフェノール類のブタジエン重合体への付加(アルキル化)およびブタジエン重合体の分子内環化が生じている。
【0005】
しかし、従来の製造方法においては、製造条件によっては反応中にゲル状物が生成し、反応後の濾過作業に長時間を要するため製造効率が著しく悪くなる場合があり、改善が求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、誘電率や誘電正接等の電気特性に優れ、かつガラス転移温度が高く、しかも耐熱性、耐湿性、難燃性等の特性にも優れた積層板用樹脂組成物に適したゲル状の生成物が少ないフェノール樹脂の効率的な製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ゲル状物の生成が少なく、効率的にフェノール類付加ブタジエン(共)重合体を製造することができる方法を見出した。
【0008】
すなわち本発明の第1は、酸触媒の存在下に、フェノール類とブタジエン(共)重合体とを反応させてフェノール樹脂を製造する場合において、フェノール類とブタジエン(共)重合体とを相溶させ均一状態で接触、反応させることを特徴とするフェノール樹脂の製造方法に関するものである。
本発明の第2は、フェノール類とブタジエン(共)重合体を接触、反応させる際の温度が85〜120℃であることを特徴とする本発明の第1に記載のフェノール樹脂の製造方法に関するものである。
本発明の第3は、フェノールとブタジエン(共)重合体とを、相溶化剤の存在下に接触、反応させることを特徴とする本発明の第1または第2に記載のフェノール樹脂の製造方法に関するものである。
本発明の第4は、ブタジエン(共)重合体が、数平均分子量500〜5000であり、結合ブタジエンユニットの85%以下が1,2結合であることを特徴とする本発明の第1〜第3のいずれかに記載のフェノール樹脂の製造方法に関するものである。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるフェノール類とは、一価フェノール、多価フェノールあるいはこれらのアルキル置換体から選ばれた少なくとも一種の化合物をいう。前記アルキル置換体は炭素数1〜12のアルキル基が1〜3個置換したものである。具体的には、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、tert−ブチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール等の一価フェノール、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビスフェノール等の多価フェノール、あるいはこれらの混合物が挙げられる。特にフェノール、クレゾール、キシレノールが好ましく用いられる。
【0010】
本発明に用いられるブタジエン(共)重合体は、特開平3−55238号等に開示されているような従来公知の方法で製造することができる。例えば、炭化水素溶媒中でナトリウム等のアルカリ金属またはそれらの有機金属化合物を触媒として、またはテトラヒドロフランのような極性溶媒中でナトリウム等のアルカリ金属を触媒とし、ナフタレン等の多環芳香族化合物を活性化剤として、ブタジエンの単独重合、またはブタジエンと50モル%以下のスチレンあるいはイソプレン等の他のビニルモノマーとの共重合により得ることができる。本発明において使用するブタジエン(共)重合体は、硬化後の強度、耐熱性および成形性等の点から、数平均分子量が500〜5000、好ましくは600〜3000で、かつ1,2結合が85%以下、好ましくは50〜80%のものである。
【0011】
本発明に用いる酸触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸およびギ酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・エーテル錯体、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・水錯体、三フッ化ホウ素・アルコール錯体、三フッ化ホウ素・アミン錯体などのフリーデル・クラフツ触媒、または、これらの混合物等が用いられる。これらの中でも特に、触媒活性および触媒除去の容易さの点から、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体が好ましく用いられる。
【0012】
本発明においては、上記の酸触媒の存在下で上記のフェノール類とブタジエン(共)重合体とを反応させてフェノール樹脂の製造を行う。
反応方法としては、特に限定されるものではないが、反応器に所定のフェノール類および酸触媒を仕込み、次いでブタジエン(共)重合体を滴下するのが好ましい。
【0013】
使用するブタジエン(共)重合体とフェノール類のモル比は、目的とするフェノール樹脂の分子量および溶融粘度により、適宜に調節される。通常は、フェノール類/ブタジエン(共)重合体=1〜20(モル比)の範囲で調節され、特に分子量分布の制御という観点から、2〜15(モル比)が好ましく、さらには3〜10(モル比)とするのが好ましい。前記モル比は、触媒使用量や反応温度、時間等の反応条件に応じ、上述の範囲内で適宜調整することが可能である。
なお、ブタジエン(共)重合体のモル数は、ブタジエン(分子量54)を1単位として換算した値であり、例えば、数平均分子量540のブタジエン(共)重合体であれば10モルと換算される。
【0014】
触媒の濃度は、フェノール類、ブタジエン(共)重合体および酸触媒の合計量に対して0.01〜1質量%、さらには0.03〜0.5質量%とするのが好ましい。例えば、フェノールとブタジエン(共)重合体とを三フッ化ホウ素・フェノール錯体の存在下に反応させる場合は、フェノール、ブタジエン(共)重合体、および三フッ化ホウ素・フェノール錯体の合計量に対して、三フッ化ホウ素が上記範囲となるようにする。触媒濃度が1質量%より多い場合は、反応の進行が速くなりすぎるためフェノール付加量の制御が困難となり、また0.01質量%未満の場合は、反応の進行が著しく遅くなり製造効率が著しく悪化するため好ましくない。
なお、触媒濃度は反応の全工程にわたって維持する必要がある。したがって、フェノール類と酸触媒を先に反応器に仕込み、ブタジエン(共)重合体を滴下して反応させる場合、反応開始時点の触媒濃度は、実際上フェノールに対する濃度となるが、反応開始時から終了時まで上記の触媒濃度の範囲が維持されるようにする。
【0015】
上記触媒濃度領域においては、水分が触媒活性および樹脂組成に影響し、水分量が多い場合、触媒活性が低下し反応の進行が遅くなる結果、製造効率が悪くなり樹脂組成の制御も困難となる。そのため、反応開始前における触媒添加前のフェノール類およびブタジエン(共)重合体中の水分濃度を500ppm以下とすることが好ましい。特にフェノール類は、窒素気流下において必要に応じて有機溶剤とともに共沸する方法等により、適宜脱水操作を行うことが好ましい。
【0016】
上記酸触媒の使用量と原料中の水分量は、上記の範囲に限定されるものではなく、樹脂組成を制御しうる範囲で適宜そのバランスを調整することが好ましい。また通常、窒素等の不活性ガス雰囲気下で反応を行い、反応系内に水分が入らないようにして、反応系中の水分量を500ppm以下とすることが好ましい。
【0017】
続いて、本発明の特徴であるフェノール類とブタジエン(共)重合体の接触・反応条件の改善について説明する。
一般に、フェノール類に対するブタジエン(共)重合体の溶解性は高くないため、酸類が共存するような激しい条件下で両者を接触させた場合、ブタジエン(共)重合体どうしが反応して不溶不融のゲル状物が副生することがある。該ゲル状物は、反応器内に局所的に凝集して流通管を閉塞させたり、反応後の濾過処理において濾過効率を悪化させたりして、製造効率の著しい低下の原因となることがあるため好ましくない。
【0018】
本発明では、フェノール類とブタジエン(共)重合体とが相溶して均一となるように両者を接触させることにより、ゲル状物の副生を抑制することができるのである。両者が相溶して均一となる限り、接触条件は特に制限されるものではないが、接触時の温度および反応温度の制御や、相溶性を向上させる相溶化剤の添加、あるいは双方の併用等を行うのが好ましい。
本発明において、相溶して均一な状態とは、フェノール類とブタジエン(共)重合体の境界(不明瞭なものも含む)が存在しない状態を言う。この状態を判別するには、以下のような方法による。実際の反応系において最終的に用いる最大量のブタジエン(共)重合体をフェノール類に混合したもの(すなわち、フェノール類とブタジエン(共)重合体を60:40の質量比で混合したもの)を別途用意し、温度を徐々に上昇させて両者の境界を目視で観察することにより行う。例えば、フェノールとブタジエン(共)重合体を質量比60:40で混合した場合、80℃以下では上層のブタジエン(共)重合体と下層のフェノールの間に明確な境界が観察され、さらに温度を上げると境界が不明瞭となり、85℃では完全に境界が無くなり全体が均一であることが確認できる。実施例はこの判別方法によった。
【0019】
接触時の温度および反応温度は、85〜120℃、好ましくは85〜100℃の範囲で制御を行うのが肝要である。85℃未満の場合、ブタジエン(共)重合体のフェノール類に対する相溶性が著しく低下する結果、ブタジエン(共)重合体同士の反応が促進されてゲル状物の生成が多くなり、また120℃を超える場合、同様にブタジエン(共)重合体中の二重結合間の反応や他の副反応が多くなり好ましくない。
【0020】
相溶化剤としては、フェノール類とブタジエン(共)重合体の両方と相溶して両者を均一にすることができるものである限り特に限定されないが、反応に大きな影響を与えず、不活性であることが望ましい。そのような観点から、極性基を持たない炭化水素類等が好ましく用いられ、具体的にはシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタンおよびそれらのアルキル化物等のシクロパラフィン類を挙げることができる。特に汎用性の面でシクロペンタン、シクロヘキサンが好ましい。また、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒も併用することができる。
【0021】
相溶化剤の添加方法としては、フェノール類もしくはブタジエン(共)重合体またはそれらの両方に予め添加しておくか、あるいはブタジエン(共)重合体をフェノール類に滴下すると同時に別途添加する等の方法が挙げられる。
【0022】
相溶化剤の添加量は、フェノール類およびブタジエン(共)重合体の溶解度に応じて決定され、好ましくは使用するフェノール類とブタジエン(共)重合体および相溶化剤の合計量に対して2質量%以上、このましくは5質量%以上である。
【0023】
反応時間は、ブタジエン(共)重合体に対するフェノール類の付加量の設定値に応じて適宜調整されるが、通常10分〜60時間の範囲で選択され、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは2〜10時間の範囲で反応を行うことにより、効率的に反応を制御することが可能となる。
【0024】
フェノール類の付加量は特に制限されるものではないが、硬化特性と流動性のバランスおよび成型時のハンドリング性の点から、樹脂中の水酸基当量が100g/eq〜1000g/eq、特に200g/eq〜500g/eqの範囲になるように調整するのが好ましい。なお、前記の水酸基当量はピリジン−無水酢酸溶液中でのアセチル化物のアルカリ逆滴定法による測定値である。フェノール樹脂の分子量(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法によるポリスチレン換算数平均分子量)は500〜5000が好ましく、さらに好ましくは1000〜4000である。この範囲未満では耐熱性および硬化性が十分でなく、この範囲を超えると粘度が高く成形性が低下するのでいずれも好ましくない。また、フェノール樹脂の軟化点は、好ましくは130℃〜200℃であり、さらに好ましくは100℃〜180℃である。この範囲未満では耐熱性および硬化性が十分でなく、この範囲を超えると成形性が低下するのでいずれも好ましくない。フェノール樹脂の1分子当たりの好ましい二重結合数(13C−NMR法による)は、0〜50モル%、さらに好ましくは0〜30モル%である。この範囲を超えると十分な硬化特性が得られないので好ましくない。
【0025】
反応終了後の反応混合物中のゲル状物の含有量としては、後述するろ過工程でのろ過速度に影響を与えない範囲で低いことが望まれるが、反応液に対し1vol%以下、特に0.5vol%以下であることが好ましく、本発明によればそのような範囲に制御することが可能である。
【0026】
反応は、フェノール類の付加量が所望の値となった時点で触媒を失活させることにより終了させる。その際、反応を確実に停止させることが重要である。失活の手段は特に制限されないが、失活処理が速く簡潔であり、最終的に得られるフェノール樹脂中のホウ素、フッ素等のイオン性不純物の残存量が100ppm以下となるような手段を用いるのが好ましい。そのような観点から、ハイドロタルサイト類を失活剤として用いるのが好ましい。
【0027】
失活処理後は、失活剤等を反応混合物から除去するためろ過を行う。ろ過方法は特に制限されるものではなく、従来公知の方法により行うことができる。本発明の製造方法によれば、ゲル状物が少ないため、ろ過効率が著しく向上する。また、溶剤を添加したり,ろ過物の温度を高くしたり,系内を加圧または減圧にすることにより作業性をさらに良好にすることができる。
濾過後は、蒸留濃縮により、未反応のフェノール類等が除去、回収されフェノール樹脂が得られる。蒸留は従来公知の方法により行うことができる。
【0028】
本発明においては、上記のようにブタジエン(共)重合体の結合様式、フェノール類とブタジエン(共)重合体の反応モル比、触媒使用量および接触・反応条件をバランス良く調整することにより、ゲル状物の副生が少なく製造効率に優れ、かつ所望の物性(水酸基当量、分子量分布等)を有するフェノール樹脂を製造することが可能となるのである。
上記の製造方法により得られたフェノール樹脂を原料とする積層板は、電気特性、とりわけ誘電特性に優れ、ガラス転移温度が高く、かつ吸湿性、耐化学薬品性、耐熱性にも優れたものである。
【0029】
【実施例】
<実施例1>
フェノール2700gおよび三フッ化ホウ素・フェノール錯体10gを還流冷却器および撹拌機を付した容量10Lの反応器に仕込み、日石ポリブタジエンB−1000(数平均分子量1000、1,2結合63%)1000gを85℃で3時間かけて滴下した。この時、ポリブタジエンとフェノールは相溶して均一となっていた。滴下終了後温度を変えずにさらに2時間攪拌して反応を続けた後、ハイドロタルサイト(協和化学製、商品名KW−1000)を50gを加え、90℃で30分間撹拌し、触媒を失活させた。
得られた反応混合物の全量を容量5Lの加圧ろ過器中に充填し、0.1MPaの加圧下でろ過作業を行ったところ、とくに詰まることなく、510秒で全量のろ過を終了した。
このろ液100mlを採取し、遠心分離処理を行ったところ、分離管下部に凝集したゲル状物の量は0.1ml以下であった。
得られたろ液を減圧下で蒸留濃縮して未反応フェノールを除去し、フェノール付加ポリブタジエンを得た。この樹脂のOH当量は415g/eqであり、分子量は3500、二重結合数は8モル%、軟化点は152℃であった。
【0030】
<実施例2>
フェノール2700gおよび三フッ化ホウ素・フェノール錯体10gを還流冷却器および撹拌機を付した容量10Lの反応器に仕込み、日石ポリブタジエンB−1000(数平均分子量1000、1,2結合63%)1000gにシクロヘキサン200gを添加して充分に攪拌混合したものを80℃で3時間かけて滴下した。この時、ポリブタジエンとフェノールは相溶して均一となっていた。滴下終了後温度を変えずにさらに2時間攪拌して反応を続けた後、ハイドロタルサイト(協和化学製、商品名KW−1000)50gを加え、90℃で30分間撹拌し、触媒を失活させた。
得られた反応混合物の全量を容量5Lの加圧ろ過器中に充填し、0.1MPaの加圧下でろ過作業を行ったところ、とくに詰まることなく、480秒で全量のろ過を終了した。
このろ液100mlを採取し、遠心分離処理を行ったところ、分離管下部に凝集したゲル状物の量は0.1ml以下であった。
得られたろ液を減圧下で蒸留濃縮して未反応フェノールを除去し、フェノール付加ポリブタジエンを得た。この樹脂のOH当量は420g/eqであり、分子量は3400、二重結合数は8モル%、軟化点は150℃であった。
【0031】
<比較例1>
ポリブタジエンの滴下および反応の温度を80℃に変えた以外は、実施例1と同様に行った。なお、滴下・反応の際、ポリブタジエンとフェノールは一部相溶しておらず均一となっていなかった。
得られた反応混合物を0.1MPaの加圧下でろ過したところ、約500g程度ろ過した時点で著しくろ過速度が低下し、最終的に全量ろ過が終了するまでに1830秒の時間を要した。
このろ液100mlを採取し、遠心分離処理を行ったところ、分離管下部に凝集したゲル状物の量は2.2mlであった。
得られたろ液を減圧下で蒸留濃縮して未反応フェノールを除去し、フェノール付加ポリブタジエンを得た。この樹脂のOH当量は、415g/eqであり、分子量は3500、二重結合数は7モル%、軟化点は153℃であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、ゲル状物の副生が抑制され、誘電率や誘電正接等の電気特性に優れ、かつガラス転移温度が高く、しかも耐熱性、耐湿性、難燃性等の特性にも優れた積層板用樹脂組成物に好適なフェノール樹脂を効率的に製造することができる。
Claims (4)
- 酸触媒の存在下にフェノール類とブタジエン(共)重合体とを反応させてフェノール系樹脂を製造する場合において、フェノール類とブタジエン(共)重合体とを相溶させ均一状態で接触、反応させることを特徴とするフェノール樹脂の製造方法。
- フェノール類とブタジエン(共)重合体を接触、反応させる際の温度が85〜120℃であることを特徴とする請求項1に記載のフェノール樹脂の製造方法。
- フェノールとブタジエン(共)重合体とを、相溶化剤の存在下に接触、反応させることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のフェノール樹脂の製造方法。
- ブタジエン(共)重合体が、数平均分子量500〜5000であり、結合ブタジエンユニットの85%以下が1,2結合であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフェノール樹脂の製造方法。
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Cited By (1)
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|---|---|---|---|---|
| CN115286358A (zh) * | 2022-08-31 | 2022-11-04 | 常熟东南塑料有限公司 | 一种碳纳米纤维气凝胶及其在防火绝热材料中的应用 |
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2002
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Cited By (1)
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