JP2004158444A - 防水ジョイントの製造方法及び検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被覆電線やジョイント部に損傷を与えずに防水ジョイントを製造する。
【解決手段】ジョイント部としての中間ジョイント部2及びその近傍を防水材料3で覆った状態で、被覆電線1の端末部にエアチューブ12を接続する。真空ポンプ13により被覆電線1の被覆部6の内部を真空引きする。該真空引きによる負圧により防水材料3を中間ジョイント部2及びその近傍に吸着させる。また、真空引き時の真空度を圧力センサ15で検出することにより、中間ジョイント部2のシール状態の良否を判定する。
【選択図】図6
【解決手段】ジョイント部としての中間ジョイント部2及びその近傍を防水材料3で覆った状態で、被覆電線1の端末部にエアチューブ12を接続する。真空ポンプ13により被覆電線1の被覆部6の内部を真空引きする。該真空引きによる負圧により防水材料3を中間ジョイント部2及びその近傍に吸着させる。また、真空引き時の真空度を圧力センサ15で検出することにより、中間ジョイント部2のシール状態の良否を判定する。
【選択図】図6
Description
本発明は、被覆電線同士や被覆電線と端子金具とを接続する防水ジョイントの製造方法及び検査方法に関する。
移動体としての自動車には、種々の電子機器が搭載されている。このため、自動車は、電子機器に電力や信号を伝送するために、ワイヤハーネスを配索している。ワイヤハーネスは、複数の被覆電線と、コネクタなどを備えている。被覆電線は、金属からなる芯線と、該芯線を被覆した被覆部とを備えている。
コネクタは、導電性の金属からなる端子金具と、コネクタハウジングとを備えている。端子金具は、被覆電線の端末の芯線に取り付けられる。コネクタハウジングは、絶縁性の合成樹脂からなり箱状に形成されている。コネクタハウジングは、端子金具を収容する端子収容室を備えている。
前述したワイヤハーネスは、コネクタが前述した電子機器のコネクタと嵌合して、前述した電子機器に所望の電力や信号を伝送する。また、前述したワイヤハーネスは、前述した被覆電線同士を電気的及び機械的に接続する中間ジョイント部や、被覆電線と前述した端子金具とを電気的及び機械的に接続する端末ジョイント部などが設けられている。
中間ジョイント部は、露出した芯線を加締めるなどして、互いに接続する被覆電線の芯線同士を電気的及び機械的に接続するジョイント端子が用いられる。また、端末ジョイントでは、被覆電線の端末で露出した芯線と前述した端子金具は、加締め又は溶接などにより互いに電気的及び機械的に接続する。このため、前述した中間ジョイント部や端末ジョイント部では、芯線が露出することとなる。
前述した中間ジョイント部や端末ジョイント部で露出した芯線と被覆部との間から被覆部内則ち被覆電線内に水などが侵入することを防止するために従来から種々の防水ジョイント(例えば、特許文献1参照)が用いられてきた。
例えば、被覆電線同士を接続する防水ジョイントを製造する場合、従来では、まず、図12に示すように、被覆電線101の中間ジョイント部102及びその近傍をブチルゴム等の粘弾性体を主材とした防水材料103で覆う。それを図13に示すように、加圧機の上型105と下型106間に挟んでプレスすることにより、防水材料103を、中間ジョイント部102及びその近傍に充填させて、隙間を洩れなく封じた構造の防水ジョイント104を得るのが一般的である。
特開平1−206573号公報
ところで、加圧機で機械的に防水ジョイント104を加圧することにより、防水材料103を中間ジョイント部102及びその近傍に充填する上記従来の方法は、被覆電線101や、中間ジョイント部102などを損傷する可能性があった。
また、被覆電線101の径や中間ジョイント部102の大きさの違いなどに応じて加圧力を調整しなければならないため、操作が面倒であった。
また、加圧して防水ジョイントを製作した場合に、簡単にシール性能の検査を行う方法がなかった。
本発明は、上記事情を考慮し、被覆電線やジョイント部に損傷を与えるおそれがなく、しかも、簡単・確実に高いシール性を有する防水ジョィントを作ることのできる防水ジョイントの製造方法を提供することを目的とする。また、簡単にシール性能の良否判定を行うことのできる防水ジョイントの検査方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、被覆電線と他の導体とを接続したジョイント部及びその近傍を防水材料で覆った状態で、前記被覆電線の端末部より被覆の内部を真空引きし、該真空引きによる負圧により前記ジョイント部及びその近傍を覆っている防水材料を、ジョイント部及びその近傍に吸着させることを特徴とする。
この発明の製造方法は、防水材料を外側から加圧してジョイント部及びその近傍の隙間に充填させるものではなく、防水材料を内側から吸引してジョイント部及びその近傍の隙間に充填させるものである。従って、被覆電線やジョイント部を損傷せずに、防水材料をジョイント部及びその近傍の隙間に、むら無く充填させることができる。このため、ジョイント部から芯線と被覆部との間に水などが侵入することを防止できる。また、損傷を与えないように加圧力を調節する等の操作も不要であるため、高いシール性能を有した防水ジョイントを簡単に製造することができる。また、その吸引を、被覆電線の被覆部の内部の隙間を通して、被覆電線の端末部から行うようにしているので、余計な構成を付加する必要もない。
請求項2の発明は、請求項1記載の防水ジョイントの製造方法であって、前記被覆電線の端末部に真空ポンプにつながるエアチューブを接続し、該エアチューブを介して被覆電線の被覆部の内部を真空引きすることを特徴とする。
この発明の製造方法では、被覆電線の端末部にエアチューブを接続し、エアチューブを介して、被覆電線の被覆部の内部を真空ポンプで吸引するようにしているので、従来のように大がかりな加圧機を用意する必要がなく、真空ポンプとエアチューブという簡単な設備を用意するだけで、シール性に優れた防水ジョイシトを製造することができる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の防水ジョイントの製造方法であって、前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての被覆電線の芯線とを接続した中間ジョイント部であることを特徴とする。
この発明の製造方法では、ジョイント部としての中間ジョイント部の防水を行う。このため、被覆電線や中間ジョイント部に損傷を与えることなく、中間ジョイント部から芯線と被覆部との間に水などが侵入することを防止できる。則ち、簡単・確実に中間ジョイント部を防水できる。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2記載の防水ジョイントの製造方法であって、前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての端子金具とを接続した端末ジョイント部であることを特徴とする。
この発明の製造方法では、ジョイント部としての端末ジョイント部の防水を行う。このため、被覆電線や端末ジョイント部に損傷を与えることなく、端末ジョイント部から芯線と被覆部との間に水などが侵入することを防止できる。則ち、簡単・確実に端末ジョイント部を防水できる。
請求項5の発明は、被覆電線と他の導体とを接続したジョイント部及びその近傍を防水材料で覆った防水ジョイントの検査方法において、前記被覆電線の端末部より被覆部の内部を真空引きし、該真空引き時の真空度を検出することにより、防水ジョイントのシール状態の良否を判定することを特徴とする。
この発明の検査方法では、被覆電線の端末部より被覆部の内部を真空引きするだけで、簡単且つ確実に防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。即ち、外気に通じる隙間が防水ジョイントの内部に存在する場合は、真空引きした際の真空度が高くならないので、そのことでシール性能が十分でないことが分かる。反対に、真空引きした際の真空度が高い場合は、外気に通じる隙間が防水材料によってすべて封止されていると判断することができるので、そのことでシール性能が十分に高いことが分かる。
請求項6の発明は、被覆電線と他の導体とを接続したジョイント部及びその近傍を防水材料で覆った状態で、前記被覆電線の端末部より被覆部の内部を真空引きし、該真空引きによる負圧によりジョイント部及びその近傍を覆っている防水材料を、ジョイント部及びその近傍に吸着させると共に、該真空引き時の真空度を検出することにより、防水ジョイントのシール状態の良否を判定することを特徴とする。
この発明では、請求項1の発明と同様に、防水材料を内側から吸引してジョイント部及びその近傍の隙間に充填させるものであるから、電線やジョイント部を損傷せずに、防水材料をジョイント部及びその近傍の隙間にむら無く充填させることができ、ジョイント部から芯線と被覆部との間に水などが侵入することを防止できる。則ち、高いシール性能の防水ジョイントを製造することができる。また、真空引きの段階で同時に真空度を検出することにより、簡単且つ確実に防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。従って、シール性が十分でない場合は、即座に補修を加えて十分なシール性を確保することができ、製造と検査を同時に行うことができて、信頼性の高い防水ジョイントを提供することができる。
請求項7の発明は、請求項5または請求項6記載の防水ジョイントの検査方法であって、前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての被覆電線の芯線とを接続した中間ジョイント部であることを特徴とする。
この発明の製造方法では、ジョイント部としての中間ジョイント部を防水する防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。
請求項8の発明は、請求項5または請求項6記載の防水ジョイントの検査方法であって、前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての端子金具とを接続した端末ジョイント部であることを特徴とする。
この発明の製造方法では、ジョイント部としての端末ジョイント部を防水する防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、被覆電線の被覆部の内部の隙間を通して防水材料を内側から吸引し、それにより防水材料をジョイント部及びその近傍の隙間に充填させるようにしている。このため、型間に被覆電線やジョイント部を挟むことなく、これらの防水を行うことができる。したがって、電線やジョイント部を損傷せずに、防水材料を防水ジョイント内部の隙間にむら無く充填させることができ、ジョイント部から芯線と被覆部との間に水などが侵入することを防止できる。則ち、高いシール性を有した防水ジョイントを作ることができる。また、損傷を与えないように加圧力を調節する等の操作も不要であるため、防水ジョイントを簡単に製造することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、被覆電線の端末部にエアチューブを接続して真空引きするようにしているので、大がかりな設備を使用せずに、シール性に優れた防水ジョイントを製造することができる。
請求項3の発明によれば、ジョイント部としての中間ジョイント部の防水を行う。このため、被覆電線や中間ジョイント部に損傷を与えることなく、簡単・確実に中間ジョイント部を防水できる。
請求項4の発明によれば、ジョイント部としての端末ジョイント部の防水を行う。このため、被覆電線や端末ジョイント部に損傷を与えることなく、簡単・確実に端末ジョイント部を防水できる。
請求項5の発明によれば、被覆電線の端末部より被覆の内部を真空引きするだけで、簡単且つ確実に防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。
請求項6の発明によれば、請求項1の発明と同様に、電線や中間ジョイント部を損傷せずに、高いシール性能の防水ジョイントを製造することができると同時に、真空引きの段階で、防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。従って、シール性が十分でない場合は、即座に補修を加えることができるため、信頼性の高い防水ジョイントを提供することができ、不良品の流出防止を図ることができる。
請求項7の発明によれば、ジョイント部としての中間ジョイント部を防水する防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。従って、シール性が十分でない場合は、即座に補修を加えることができるため、信頼性の高い防水ジョイントを提供することができ、不良品の流出防止を図ることができる。
請求項8の発明によれば、ジョイント部としての端末ジョイント部を防水する防水ジョイントのシール性能の良否を判定することができる。従って、シール性が十分でない場合は、即座に補修を加えることができるため、信頼性の高い防水ジョイントを提供することができ、不良品の流出防止を図ることができる。
以下、本発明の第1の実施形態を、図1ないし図6に基づいて説明する。
本実施形態では、図1ないし図5に示された防水ジョイント4を、組み立てる。防水ジョイント4は、図1ないし図5に示すように、ジョイント部としての中間ジョイント部2と、防水材料3と、ハーネス用テープ(以下、単にテープと呼ぶ)9と、を備えている。
中間ジョイント部2は、複数の被覆電線1の端末1aを互いに電気的及び機械的に接続している。被覆電線1は、図2及び図5に示すように、導電性の芯線5と、絶縁性の被覆部6とを備えている。芯線5は、複数の金属からなる素線が撚り合わされて構成されている。また、芯線5は、一本の素線から構成されても良い。被覆部6は、合成樹脂からなり円管状に形成されている。被覆部6は、芯線5を被覆している(収容している)。
被覆電線1の端末1aでは、芯線5が露出している。被覆電線1の端末1aは、本明細書に記したジョイント部としての中間ジョイント部2の近傍をなしている。また、図1中奥に位置する一本の被覆電線1は、図1中手前に位置する他の被覆電線1より太い。前述した複数の被覆電線1のうち少なくとも一本を除く他の被覆電線1の芯線5は、本明細書に記した他の導体をなしている。
中間ジョイント部2は、前述した複数の被覆電線1の端末1aと、ジョイント端子7を備えている。ジョイント端子7は、導電性の板金からなり、図3及び図4に示すように、略平坦な底壁16と、この底壁16の両縁から立設した一対の加締め片17とを備えている。ジョイント端子7は、加締め片17の底壁16から離れた側の縁が底壁16に近づく方向に曲げられて、加締め片17と底壁16との間に被覆電線1の芯線5を挟む。こうして、加締め片17は、被覆電線1の芯線5を加締める。中間ジョイント部2は、ジョイント端子7の加締め片17が複数の被覆電線1の芯線5を加締めて、これら複数の被覆電線1を互いに電気的及び機械的に接続する。
防水材料3は、ブチルゴム等の粘弾性体を主材としている。防水材料3は、図2ないし図5に示すように、中間ジョイント部2及び被覆電線1の端末1aの被覆部6を覆っている。防水材料3は、ジョイント端子7と、被覆電線1の端末1aの芯線5と、被覆電線1の端末1aの被覆部6と密に接触している。防水材料3は、ジョイント端子7と、被覆電線1の端末1aの芯線5と、被覆電線1の端末1aの被覆部6との間を水密に保っている。
テープ9は、図1中の二点鎖線及び図2ないし図5に示すように、防水材料3とこの防水材料3の近傍に位置する被覆電線1の外周に巻かれている。
本実施形態の製造方法では、まず、各被覆電線1の端末1aの被覆部6を除去して、芯線5を露出させる。そして、ジョイント端子7で、端末1aの露出した芯線5を加締めて、前述した中間ジョイント部2を組み立てる。その後、図6(a)及び図6(b)に示すように、中間ジョイント部2及びその近傍をブチルゴム等の粘弾性体を主材とする防水材料3で覆う。例えば、図6(a)のようにシート状の防水材料3の上に中間ジョイント部2を載せて、図6(b)のように防水材料3を折り曲げることにより、中間ジョイント部2及びその近傍を完全に挟み込む。
次に、図6(c)に示すように、全部の被覆電線1の端末部にエアチューブ12をエアが洩れないように接続する。各エアチューブ12は、真空ポンプ13につながるマニホールド11から延びており、真空ポンプ13を駆動することにより、エアチューブ12を介して、全部の被覆電線1の端末部より各被覆電線1の被覆部6の内部を真空引きする。
そうすると、被覆電線1の被覆部6の内部の微小な隙間(被覆部6と芯線5との間の微小な隙間)が負圧になることにより、防水材料3で覆った防水ジョイント4の内部空間が負圧になる。そして、該負圧によって中間ジョイント部2及びその近傍を覆っている防水材料3が、中間ジョイント部2及びその近傍に吸着され、防水ジョイント4の内部隙間が、浸入する防水材料3により埋められる。
このように、防水材料3を外側から加圧して中間ジョイント部2及びその近傍の隙間に充填させるのではなく、防水材料3を内側から吸引して中間ジョイント部2及びその近傍の隙間に充填させるので、被覆電線1や中間ジョイント部2を損傷することなく、防水材料3を中間ジョイント部2及びその近傍の隙間に、むら無く充填させることができる。中間ジョイント部2から芯線5と被覆部6との間に水などが侵入することを防止できる。則ち、防水ジョイント4の高いシール性を確保できる。
また、損傷を与えないように加圧力を調節する等の操作も不要であるため、高いシール性能を有した防水ジョイント4を簡単に製造することができる。また、被覆電線1の被覆部6の内部の隙間を通して、被覆電線1の端末部から真空引きを行うから、余計な構成を付加する必要がない。また、従来のように大がかりな加圧機を用意する必要がなく、真空ポンプ13とエアチューブ12という簡単な設備を用意するだけで足りるから、簡単に防水ジョイント4を製造することができる。
また、上記の真空引きの際に、圧力センサ15で真空度をチェックして、防水ジョイント4のシール状態の良否を判定する。例えば、所定の真空度になった場合は十分なシール性が確保されたと判定する。また、所定の真空度に達しなかった場合は、そのままでは十分なシール性が確保されていないと見なせるので、最終的に所定の真空度が確認されるまで作業者により修正を加える。
所定の真空度が確認されたら、真空ポンプ13を止めて、図6(d)に示すようにエアチューブ12を各被覆電線1の端末部から外し、防水材料3及びこの防水材料3の近傍に位置する被覆電線1の外周にテープ9を巻いて作業を終了し、前述した構成の防水ジョイント4が得られる。
このように、製造と検査を同時に行えるので、信頼性の高い防水ジョイント4を提供することができる。
さらに、ジョイント部としての中間ジョイント部2の防水を行う。このため、被覆電線1や中間ジョイント部2に損傷を与えることなく、中間ジョイント部2から芯線5と被覆部6との間に水などが侵入することを防止できる。したがって、簡単・確実に中間ジョイント部2を防水できる。
次に、本発明の第2の実施形態を、図7ないし図10に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、図7ないし図9に示された防水ジョイント20を、組み立てる。防水ジョイント20は、図7ないし図9に示すように、ジョイント部としての端末ジョイント部21と、防水材料3と、テープ9と、を備えている。
端末ジョイント部21は、被覆電線1の端末1aと、他の導体としてのLA端子(自動車用丸型板端子ともいう)22の後述の電線接続部24とを電気的及び機械的に接続している。被覆電線1の端末1aは、本明細書に記したジョイント部としての端末ジョイント部21の近傍をなしている。LA端子22は、勿論、他の導体としての端子金具をなしている。
端末ジョイント部21は、前述した被覆電線1の端末1aと、LA端子22の電線接続部24を備えている。LA端子22は、導電性の厚手の板金からなり、図7に示すように、電気接触部23と、電線接続部24とを備えている。電気接触部23は、円環状に形成されている。電気接触部23は、自動車に搭載されるバッテリなどの各種の電子機器と電気的及び機械的に接続される。電線接続部24は、前述した電気接触部23に連なる底壁25と、この底壁25の両縁から立設した一対の側壁26とを備えて、断面コ字型に形成されている。
電線接続部24は、図9に示すように、一つの側壁26間でかつ底壁25上に、被覆電線1の芯線5が溶接されるなどして取り付けられる。また、電線接続部24は、図8に示すように、底壁25上に被覆電線1の端末1aに位置する被覆部6を位置付ける。芯線5を底壁25に取り付ける際には、例えば、抵抗溶接、スポット溶接や超音波溶接などの周知の溶接方法を用いる。こうして、電線接続部24は、被覆電線1の芯線5と電気的及び機械的に接続する。
防水材料3は、前述した第1の実施形態と同様に、ブチルゴム等の粘弾性体を主材としている。防水材料3は、図7ないし図9に示すように、LA端子22の電線接続部24の一対の側壁26間に充填されて、端末ジョイント部21及び被覆電線1の端末1aの被覆部6を覆っている。防水材料3は、LA端子22と、被覆電線1の端末1aの芯線5と、被覆電線1の端末1aの被覆部6と密に接触している。防水材料3は、LA端子22と、被覆電線1の端末1aの芯線5と、被覆電線1の端末1aの被覆部6との間を水密に保っている。
テープ9は、図7中の二点鎖線及び図8及び図9に示すように、防水材料3とこの防水材料3の近傍に位置する被覆電線1とLA端子22の電線接続部24の外周に巻かれている。
本実施形態の製造方法では、まず、被覆電線1の端末1aの被覆部6を除去して、芯線5を露出させる。そして、LA端子22の電線接続部24の底壁25上に被覆部6を重ねて、該底壁25に芯線5を溶接して固定する。こうして、図10(a)に示す前述した端末ジョイント部21を組み立てる。その後、図10(b)及び図10(c)に示すように、LA端子22の電線接続部24の一対の側壁26間にブチルゴム等の粘弾性体を主材とする防水材料3を充填して、端末ジョイント部21及びその近傍を防水材料3で覆う。
次に、図10(d)に示すように、被覆電線1の端末部にエアチューブ12をエアが洩れないように接続する。エアチューブ12は、真空ポンプ13につながるマニホールド11から延びており、真空ポンプ13を駆動することにより、エアチューブ12を介して、被覆電線1の端末部より被覆電線1の被覆部6の内部を真空引きする。
そうすると、被覆電線1の被覆部6の内部の微小な隙間(被覆部6と芯線5との間の微小な隙間)が負圧になることにより、防水材料3で覆った防水ジョイント20の内部空間が負圧になる。そして、該負圧によって端末ジョイント部21及びその近傍を覆っている防水材料3が、端末ジョイント部21及びその近傍に吸着され、防水ジョイント20の内部隙間が、浸入する防水材料3により埋められる。
このように、防水材料3を外側から加圧して端末ジョイント部21及びその近傍の隙間に充填させるのではなく、防水材料3を内側から吸引して端末ジョイント部21及びその近傍の隙間に充填させるので、被覆電線1や端末ジョイント部21を損傷することなく、防水材料3を端末ジョイント部21及びその近傍の隙間に、むら無く充填させることができる。端末ジョイント部21から芯線5と被覆部6との間に水などが侵入することを防止できる。則ち、防水ジョイント20の高いシール性を確保できる。
また、損傷を与えないように加圧力を調節する等の操作も不要であるため、高いシール性能を有した防水ジョイント20を簡単に製造することができる。また、被覆電線1の被覆部6の内部の隙間を通して、被覆電線1の端末部から真空引きを行うから、余計な構成を付加する必要がない。また、従来のように大がかりな加圧機を用意する必要がなく、真空ポンプ13とエアチューブ12という簡単な設備を用意するだけで足りるから、簡単に防水ジョイント20を製造することができる。
また、上記の真空引きの際に、圧力センサ15で真空度をチェックして、防水ジョイント20のシール状態の良否を判定する。例えば、所定の真空度になった場合は十分なシール性が確保されたと判定する。また、所定の真空度に達しなかった場合は、そのままでは十分なシール性が確保されていないと見なせるので、最終的に所定の真空度が確認されるまで作業者により修正を加える。
所定の真空度が確認されたら、真空ポンプ13を止めて、図10(e)に示すようにエアチューブ12を被覆電線1の端末部から外し、防水材料3及びこの防水材料3の近傍に位置する被覆電線1及びLA端子22の電線接続部24の外周にテープ9を巻いて作業を終了し、前述した構成の防水ジョイント20が得られる。
このように、製造と検査を同時に行えるので、信頼性の高い防水ジョイント20を提供することができる。
さらに、ジョイント部としての端末ジョイント部21の防水を行う。このため、被覆電線1や端末ジョイント部21に損傷を与えることなく、端末ジョイント部21から芯線5と被覆部6との間に水などが侵入することを防止できる。したがって、簡単・確実に端末ジョイント部21を防水できる。
また、本実施形態では、図11に示すように、LA端子22の電線接続部24が被覆電線1の端末1aの芯線5を加締める加締め片27を一対備えても良い。この場合、勿論、加締め片27は、底壁25に向かって曲がられることにより、底壁25との間に芯線5を挟む。加締め片27は、こうして、芯線5を加締める。また、この場合、防水材料3は、上に端末ジョイント部21を載せて折り曲げることにより、電気接触部23を露出させて、端末ジョイント部21及びその近傍を完全に挟み込む。
また、本発明では、検査だけを独立して行うこともできる。即ち、予め完成した防水ジョイント4,20の検査を行う場合には、被覆電線1の端末部よりエアチューブ12を介して被覆部6の内部を真空引きする。真空引き時の真空度を圧力センサ15で確認することにより、防水ジョイント4,20のシール状態の良否を判定することができる。
前述した実施形態では、粘弾性体を主材とする防水材料3を用いている。しかしながら、本発明では、防水材料3を構成する主材を、粘性と弾性のうち少なくとも一方を有する材料としても良い。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 被覆電線
1a 端末(ジョイント部の近傍)
2 中間ジョイント部(ジョイント部)
3 防水材料
4 防水ジョイント
5 芯線(他の導体)
6 被覆部
12 エアチューブ
13 真空ポンプ
20 防水ジョイント
21 端末ジョイント部(ジョイント部)
22 LA端子(他の導体,端子金具)
1a 端末(ジョイント部の近傍)
2 中間ジョイント部(ジョイント部)
3 防水材料
4 防水ジョイント
5 芯線(他の導体)
6 被覆部
12 エアチューブ
13 真空ポンプ
20 防水ジョイント
21 端末ジョイント部(ジョイント部)
22 LA端子(他の導体,端子金具)
Claims (8)
- 被覆電線と他の導体とを接続したジョイント部及びその近傍を防水材料で覆った状態で、前記被覆電線の端末部より被覆部の内部を真空引きし、該真空引きによる負圧により前記ジョイント部及びその近傍を覆っている防水材料を、ジョイント部及びその近傍に吸着させることを特徴とする防水ジョイントの製造方法。
- 請求項1記載の防水ジョイントの製造方法であって、
前記被覆電線の端末部に真空ポンプにつながるエアチューブを接続し、該エアチューブを介して被覆電線の被覆部の内部を真空引きすることを特徴とする防水ジョイントの製造方法。 - 請求項1または請求項2記載の防水ジョイントの製造方法であって、
前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての被覆電線の芯線とを接続した中間ジョイント部であることを特徴とする防水ジョイントの製造方法。 - 請求項1または請求項2記載の防水ジョイントの製造方法であって、
前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての端子金具とを接続した端末ジョイント部であることを特徴とする防水ジョイントの製造方法。 - 被覆電線と他の導体とを接続したジョイント部及びその近傍を防水材料で覆った防水ジョイントの検査方法において、
前記被覆電線の端末部より被覆部の内部を真空引きし、該真空引き時の真空度を検出することにより、防水ジョイントのシール状態の良否を判定することを特徴とする防水ジョイントの検査方法。 - 被覆電線と他の導体とを接続したジョイント部及びその近傍を防水材料で覆った状態で、前記被覆電線の端末部より被覆部の内部を真空引きし、該真空引きによる負圧により前記ジョイント部及びその近傍を覆っている防水材料を、ジョイント部及びその近傍に吸着させると共に、該真空引き時の真空度を検出することにより、防水ジョイントのシール状態の良否を判定することを特徴とする防水ジョイントの検査方法。
- 請求項5または請求項6記載の防水ジョイントの検査方法であって、
前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての被覆電線の芯線とを接続した中間ジョイント部であることを特徴とする防水ジョイントの検査方法。 - 請求項5または請求項6記載の防水ジョイントの検査方法であって、
前記ジョイント部は、前記被覆電線の芯線と、他の導体としての端子金具とを接続した端末ジョイント部であることを特徴とする防水ジョイントの検査方法。
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| JP2003355054A JP2004158444A (ja) | 2002-10-15 | 2003-10-15 | 防水ジョイントの製造方法及び検査方法 |
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