JP2004167623A - 工具ホルダ及びコレット並びに係止部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回り止め部12を有する工具としての刃物10を、コレット20を介して把握する工具ホルダ1であり、コレット20を収容して把握する工具ホルダ本体31と、回り止め部12を係止すると共に、コレット20に係止される第1の係止部41と、工具ホルダ本体31に係止される第2の係止部42と、を有する係止部材32を備えてなる。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、回り止め部を有する工具を、コレットを介して把握する工具ホルダ、回り止め部を有する工具を装着し、工具ホルダに収容されて前記工具と共に把握されるコレット、及び前記工具を係止して工具の回り止めを行う係止部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、回り止め部を有する工具を工具ホルダで把握し、ワークの加工を行う際に高トルクが生じた場合、工具に滑りが発生することがある。この工具の滑りを防止する従来技術としては、例えば、特開平4−53624号公報、実開平5−29609号公報、及び実開平6−17827号公報等に記載されたものがある。
【0003】
特開平4−53624号公報には、タップを確実に挟着するタップ挟持装置が開示されている。このタップ挟持装置は、先端にチャックを設けたタップ保持筒に穿設した長窓に、係合窓を設けた係合板を嵌着し、この係合板の一部をタップ保持筒の長窓より外側に突出させ、タップ保持筒の長窓部に被嵌させた回動環の内周面の長窓外側部を偏心周面に形成した構成を備えている。そして、この偏心周面に前記係合板の突出部を当接させ、チャック内にタップを挿着し、タップの基端の角部を係合板の係合窓内に位置させて、回動環を回動させることにより、タップの角部を回り止め状態に保持するものである。(特許文献1)。
【0004】
また、実開平5−29609号公報には、大端側から小端側に向けて次第に小径となるテーパ形状をなし、外端側には丸穴に達する複数のスリットが長手方向に形成されており、タップのストレートシャンクを把持する断面円形の丸穴と、該丸穴に続きタップのタングを挿入する四角穴とが軸心に沿って連設された構成を備えることで、タップがコレットの内径面で滑ることを防止するテーパコレットが開示されている。(実用新案登録文献1)。
【0005】
また、実開平6−17827号公報には、タップが挿入される挿入孔が形成され、コレットホルダに着脱可能に装着されるタップコレット本体と、この本体に装着されて上記タップの根元部を着脱可能の挟持するクランプ機構と、を備えることで、高精度の雌ねじを刻設するコレットホルダのタップコレットが開示されている。(実用新案登録文献2)。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−53624号公報
【実用新案登録文献1】
実開平5−29609号公報
【実用新案登録文献2】
実開平6−17827号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平4−53624号公報に記載されたタップ挟持装置は、チャックでタップを挟持するが、タップの回り止めは、実質的に係合板の係合窓の一面で行うことになる。したがって、高トルクが生じた場合、タップ及びチャックに滑りが生じる虞がある。また、構成も複雑で、タップ保持筒に長窓が必要であり、保持力が低下する。
【0007】
また、実開平5−29609号公報に記載されたテーパコレットは、タップのシャンクを把持する丸穴に連続して形成された四角穴に、タップのタングを挿入することで、タップの回り止めを行うものである。すなわち、このテーパコレットは、タップの回り止めを実質的に四角穴のみによって行うことになり、高トルクが生じた場合、タップ及びコレットに滑りが生じる虞がある。
【0008】
そしてまた、実開平6−17827号公報に記載されたタップコレットは、クランプ機構を構成する2つのブロックでタップの根本部を隙間なく挟み込むことで、タップの回り止めを行っているため、高トルクが生じた場合、前記と同様に、タップ及びタップコレットに滑りが生じる虞がある。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点を解決することを課題とするものであり、工具の回り止めを確実に行い、把握した工具により高精度な加工を行うことが可能な工具ホルダ及びコレットを提供することを目的とする。
【0010】
また、工具を確実に係止して、当該工具の回り止めを行う係止部材を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、回り止め部を有する工具を、コレットを介して把握する工具ホルダであって、前記コレットを収容して把握する工具ホルダ本体と、前記工具の回り止め部を係止する第1の係止部と、前記工具ホルダ本体に係止される第2の係止部と、を有する係止部材と、を備えてなる工具ホルダを提供するものである。
【0012】
この構成を備えた工具ホルダは、工具の回り止め部を係止部材により工具ホルダ本体に係止するため、工具を確実に回り止めすることができる。また、本発明にかかる工具ホルダは、工具ホルダ本体に工具の回り止め部を直接係止(回り止め)させるのではなく、コレット及び係止部材を介して工具ホルダ本体に工具を係止(回り止め)させるため、工具のサイズが変更になっても、コレット及び/または係止部材のサイズを変更すれば、同一の工具ホルダ本体に適用させることができる。
【0013】
前記第1の係止部は、前記コレットの内側に配設されるよう構成することができる。
【0014】
また、前記第2の係止部は、前記工具ホルダ本体に直接係止されるよう構成することができる。
【0015】
そしてまた、前記工具ホルダ本体は、チャックを介して前記コレットを収容して把握することができる。
【0016】
また、前記コレットは、チャックを介して前記工具ホルダ本体に収容されて把握され、前記第2の係止部は、当該チャックを介して工具ホルダ本体に係止されるよう構成してもよい。
【0017】
そしてまた、前記チャックは、前記ホルダ本体に回り止めされるよう構成することもできる。
【0018】
また、本発明は、回り止め部を有する工具を装着し、工具ホルダに収容されて、前記工具と共に把握されるコレットであって、第1の係止部と、工具ホルダ本体に係止される第2の係止部と、を有する係止部材を介して、前記工具を係止する係止部を備えてなるコレットを提供するものである。
【0019】
この構成を備えたコレットは、係止部材が、工具の回り止め部を確実に係止(回り止め)することができる。
【0020】
また、前記第1の係止部は、前記コレットの内側に配設することができる。
【0021】
そしてまた、本発明は、回り止め部を有する工具を、コレットを介して工具ホルダに把握させた際に、当該工具の回り止めを行う係止部材であって、前記工具の回り止め部を係止する第1の係止部と、前記工具ホルダに係止される第2の係止部と、を備えてなる係止部材を提供するものである。
【0022】
この構成を備えた係止部材は、コレットと共に、工具と工具ホルダの回り止め部を係止(回り止め)することになるため、工具を確実に回り止めすることができる。
【0023】
前記第1の係止部は、前記コレットの内側に配設されるよう構成することができる。また、前記第2の係止部は、前記工具ホルダに直接係止されるよう構成することもできる。
【0024】
さらにまた、前記係止部材は、チャックを介して前記工具ホルダに収容されて把握され、前記第2の係止部は、当該チャックを介して工具ホルダに係止されるよう構成することもできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施形態にかかる工具ホルダ、コレット及び係止部材について、図面を参照して説明する。
【0026】
なお、以下に記載される実施の形態1〜3は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図、図2は、図1に示す工具ホルダに工具を把握させる前の状態を示す断面図である。なお、実施の形態1では、工具ホルダの工具が挿入される側を「先端側」、工作機械等に装着される側を「基端側」として説明する。
【0027】
図1及び図2に示すように、実施の形態1にかかる工具ホルダ1は、工具としての刃物10のシャンク部11を、コレット20と共に収容して把握する工具ホルダ本体31と、刃物10のシャンク部11の基端側に形成された回り止め部12を係止する係止部材32と、工具ホルダ本体31に対し刃物10を締め付けて固定する締付けナット33と、を備えて構成されている。
【0028】
刃物10は、コレット20と共に工具ホルダ本体31に把握されるシャンク部11と、シャンク部11の基端側に形成された角部からなる回り止め部12と、シャンク部11の先端側に形成された図示しない切刃部と、を備えて構成されている。
【0029】
コレット20は、テーパコレットであり、後に詳述する工具ホルダ本体31に形成されたテーパ孔34に装着される。このコレット20の中央部には、刃物10のシャンク部11が挿入される刃物挿入孔21が形成されている。また、コレット20には、先端側及び基端側より交互に軸方向に切り込まれた複数本のすり割り22が形成されている。そして、このすり割り22によって弾性変形を伴った径の拡縮を可能とし、刃物10のシャンク部11を良好に解放したり把持したりするよう構成されている。コレット20の先端側の外周面は、先端に向けて縮径するよう形成されたテーパ面23となっており、このテーパ面23の基端側には環状溝24が隣接されている。この環状溝24には、後に詳述する締付けナット33の内周面に形成された係合凸部35が遊嵌される。また、コレット20の基端側の内壁には、後に詳述する係止部材32の先端側に形成された第1の係止部41が挿入・配設される略円筒形の挿入孔25が形成されている。
【0030】
工具ホルダ本体31は、略中央部に設けられたフランジ部38と、フランジ部38の基端側に形成されたテーパシャンク部39と、フランジ部38の先端側に形成され、刃物10を把握する刃物把握部40と、を備えて構成されている。
【0031】
刃物把握部40には、先端側から基端側に向けて徐々に径が小さくなるテーパ孔34が形成されており、このテーパ孔34にコレット20が挿入される。刃物把握部40の先端側の外周面には、後に詳述する締付けナット33の内周面に形成されたねじ部37に螺合するねじ部36が形成されている。この構成により、工具ホルダ本体31は、締付けナット33と螺合し、締付けナット33により締め付けられて、テーパ孔34内に挿入されたコレット20を縮径させ、コレット20内に装着した刃物10のシャンク部11を強固に固定する。
【0032】
工具ホルダ本体31の、刃物把握部40の基端側近傍からテーパシャンク部38の先端側近傍には、係止部材32の略中央部分が配置される係止部材配置部43が形成されている。この係止部材配置部43の基端側には、係止部材32の基端側に形成された第2の係止部42を係止する略直方体の角孔からなる係止部44が連通形成されている。
【0033】
係止部材32は、先端側に形成されて刃物10の回り止め部12を係止する第1の係止部と、基端側に形成されて工具ホルダ本体31の係止部44に係止される第2の係止部42と、を備えている。係止部材32の内部には、基端側から先端側に向けて軸方向に、刃物10にクーラントを供給するためのクーラント供給路46が貫通形成されている。なお、このクーラント供給路46は、クーラントの供給を必要としない刃物を用いる場合には、必ずしも設ける必要はない。
【0034】
第1の係止部41の内側には、刃物10の回り止め部12に相補した形状の角孔45が形成され、ここに刃物10の回り止め部12が嵌合される。すなわち、この第1の係止部41は、角孔45の4面の内壁によって、刃物10の回り止め部12を拘束し、刃物10の滑りを確実に防止して、回り止めを行う。また、第1の係止部41の外側(外面)は、コレット20に形成された挿入孔25と相補した略円筒形状を備えており、挿入孔25に挿入されて配設される。このようにして、配設された係止部材32は、留め具48によって、軸方向に移動しないようにコレット20に固定されている。
【0035】
第2の係止部42は、略直方体の角部からなり、この角部は、工具ホルダ本体31に形成された係止部44に相補した形状を有し、係止部44の4面の内壁によって確実に拘束される。
【0036】
締付けナット33は、内周面の基端側に、工具ホルダ本体31の外周面に形成されたねじ部36に螺合するねじ部37が形成されている。また、内周面の先端側には、コレット20のテーパ面23と相補して、先端側に向けて内径が縮径するよう形成されたテーパ面47が形成されている。そしてまた、このテーパ面47の基端側には、コレット20の環状溝24に遊嵌される係合凸部35が形成されている。
【0037】
この構成を備えた工具ホルダ1に挿入された刃物10のシャンク部11は、回り止め部12が、係止部材32の第1の係合部41に形成された角孔45に嵌合され、前述したように確実に係止される。一方、係止部材32の第2の係止部42は、前述したように、工具ホルダ本体31に形成された係止部44に確実に係止される。したがって、刃物10を工具ホルダ本体31に対し確実に回り止めすることができる。そして、締付けナット33で工具ホルダ本体31を締め付けることで、テーパ孔34内に挿入されたコレット20を縮径させ、コレット20内に装着した刃物10のシャンク部11は強固に固定される。
【0038】
また、実施の形態1にかかる工具ホルダ1は、工具ホルダ本体31に刃物10の回り止め部12を直接係止(回り止め)させるのではなく、コレット20と係止部材32を介して工具ホルダ本体31に係止(回り止め)させる構成となっている。このため、刃物10の回り止め部12及びシャフト部11のサイズがある程度変更されても、コレット20と係止部材32のサイズを変更すれば、同一の工具ホルダ本体31に適用させることができ、汎用性が向上する。
【0039】
なお、実施の形態1では、第1の係止部41を、コレット20の内部に形成した挿入孔25に挿入して配設させた場合について説明したが、これに限らず、第1の係止部材41は、コレット20の他の位置に配設されるように構成してもよい。
【0040】
また、実施の形態1では、刃物10にクーラントを供給するためのクーラント供給路が形成されていない場合について説明したが、これに限らず、本発明は、例えば、図3に示すように、クーラント供給路13が形成された刃物10に応用することもできる。この場合、刃物10の回り止め部12の基端と、係止部材32に形成された角孔45の底面に、シール部材26を配設し、係止部材32と回り止め部12との隙間からクーラントが漏れ出ることを防止すればよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2にかかる工具ホルダ、コレット及び係止部材について、図面を参照して説明する。
【0041】
図4は、実施の形態2にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図である。なお、実施の形態2では、実施の形態1で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
実施の形態2にかかる工具ホルダ2の、実施の形態1にかかる工具ホルダ1との異なる主な点は、工具ホルダ本体51とコレット20との間にチャック52を配設し、第2の係止部42をチャック52に係止させた点である。
【0043】
工具ホルダ本体51は、略中央部に設けられたフランジ部38と、フランジ部38の基端側に形成されたテーパシャンク部39と、フランジ部38の先端側に形成され、刃物10を把握する刃物把握部53と、を備えて構成されている。
【0044】
工具ホルダ本体51の内部には、刃物把握部53の先端側からフランジ部38を越えて、チャック52が挿入される略円筒形のチャック挿入孔54が形成されている。工具ホルダ本体51の基端側には、後に詳述するチャック52の基端側を保持する保持部材55がねじ56によって固定されている。このねじ56には、クーラントを通過させるためのクーラント供給路56Aが形成されており、ここから供給されたクーラントは、係止部材32に形成されたクーラント供給路46を介して、刃物10のクーラント供給路13に供給される。この保持部材55とチャック52との間には、フロートを持たせるための弾性部材57が配設されている。
【0045】
チャック52の基端側には、工具ホルダ本体51に配設された保持部材55及び弾性部材57が挿入可能な開口部58が形成されており、チャック52の基端側は、工具ホルダ本体51と保持部材55によって形成される空間に、弾性部材57を介して挿入される。また、このチャック52には、先端側から基端側に向けて徐々に径が小さくなるテーパ孔59が形成されており、このテーパ孔59にコレット20が挿入される。チャック52の先端側の外周面には、締付けナット33の内周面に形成されたねじ部37に螺合するねじ部36が形成されている。この構成により、チャック52は、締付けナット33と螺合し、締付けナット33により締め付けられて、テーパ孔59内に挿入されたコレット20を縮径させ、コレット20内に装着した刃物10のシャンク部11を強固に固定する。
【0046】
チャック52のテーパ孔59の基端には、テーパ孔59に連通して、係止部材配置部43が形成されている。また、係止部材配置部43の基端側には、第2の係止部42を係止する略直方体の角孔からなる係止部44が連通形成されている。
【0047】
工具ホルダ本体51の先端側と、チャック52との間には、チャック52にフロートを持たせるための弾性部材60が配設されている。また、弾性部材60の先端側には、チャック52を工具ホルダ本体51に対して回り止めさせるためのキー61が配設されている。
【0048】
この構成を備えた工具ホルダ2に挿入された刃物10のシャンク部11は、実施の形態1と同様に、回り止め部12が、係止部材32の第1の係合部41に形成された角孔45に嵌合されて、確実に係止される。一方、係止部材32の第2の係止部42は、チャック52に形成された係止部44に確実に係止される。さらに、このチャック52は、キー61により、工具ホルダ本体51に対して、確実に回り止めがなされている。したがって、刃物10を工具ホルダ本体51に対し確実に回り止めすることができる。そして、締付けナット33でチャック52を締め付けることで、テーパ孔59内に挿入されたコレット20を縮径させ、コレット20内に装着した刃物10のシャンク部11は強固に固定される。
【0049】
なお、工具ホルダ2も、実施の形態1にかかる工具ホルダ1と同様に、工具ホルダ本体51に刃物10の回り止め部12を直接係止(回り止め)させるのではなく、コレット20、係止部材32、チャック52を介して工具ホルダ本体51に係止(回り止め)させる構成となっている。このため、刃物10の回り止め部12及びシャフト部11のサイズがある程度変更されても、コレット20、係止部材32、あるいはチャック52のサイズや形状等を変更すれば、同一の工具ホルダ本体51に適用させることができ、汎用性が向上する。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3にかかる工具ホルダ、コレット及び係止部材について、図面を参照して説明する。
【0050】
図5は、実施の形態3にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図である。なお、実施の形態3では、実施の形態1及び2で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0051】
実施の形態3にかかる工具ホルダ3の、実施の形態2にかかる工具ホルダ2との異なる主な点は、チャック62の形状と、係止部材32の第2の係止部42を保持部材65に係止させた点である。
【0052】
工具ホルダ本体51の内部には、刃物把握部53の先端側からフランジ部38を越えて、チャック62が挿入される略円筒形のチャック挿入孔54が形成されている。工具ホルダ本体51の基端側には、後に詳述する保持部材65がねじ66によって固定されている。このねじ66には、クーラントを供給するためのクーラント供給路66Aが形成されている。
【0053】
保持部材65の先端側には、係止部材32の第2の係止部42を係止する略直方体の角孔からなる係止部44が貫通形成されている。また、この保持部材65の基端側には、ねじ66と螺合するねじ孔67が形成されており、このねじ孔67にねじ66を螺合させることで、保持部材65は、工具ホルダ本体51に固定される。保持部材65のねじ孔67の外周部近傍には、工具ホルダ本体51に対して保持部材65を回り止めさせるためのピン68が、互いに間隔をあけて複数形成配設されている。なお、このピン68は、差動するねじ66の回転止めの役割も果たしている。
【0054】
チャック62の基端側には、工具ホルダ本体51に固定された保持部材65、係止部材32及び弾性部材57が挿入可能な開口部69が形成されており、チャック62の基端側は、工具ホルダ本体51と保持部材65によって形成される空間に、弾性部材57を介して挿入される。また、このチャック62には、実施の形態2にかかるチャック52と同様に、テーパ孔59及びねじ部36が形成されている。この構成により、チャック62は、締付けナット33と螺合し、締付けナット33により締め付けられて、テーパ孔59内に挿入されたコレット20を縮径させ、コレット20内に装着した刃物10のシャンク部11を強固に固定する。
【0055】
この構成を備えた工具ホルダ3に挿入された刃物10のシャンク部11は、実施の形態1及び2と同様に、回り止め部12が、係止部材32の第1の係合部41に形成された角孔45に嵌合されて、確実に係止される。一方、係止部材32の第2の係止部42は、保持部材65に形成された係止部44に確実に係止される。さらに、この保持部材65は、ピン68により、工具ホルダ本体51に対して、確実に回り止めがなされている。したがって、刃物10を工具ホルダ本体51に対し確実に回り止めすることができる。そして、締付けナット33でチャック62を締め付けることで、テーパ孔59内に挿入されたコレット20を縮径させ、コレット20内に装着した刃物10のシャンク部11は強固に固定される。
【0056】
なお、工具ホルダ3も、実施の形態1及び2と同様に、工具ホルダ本体51に刃物10の回り止め部12を直接係止(回り止め)させるのではなく、コレット20、係止部材32、チャック62、保持部材65、ピン68を介して工具ホルダ本体51に係止(回り止め)させる構成となっている。このため、刃物10の回り止め部12及びシャフト部11のサイズがある程度変更されても、コレット20、係止部材32、チャック62、あるいは保持部材65のサイズや形状等を変更すれば、同一の工具ホルダ本体51に適用させることができ、汎用性が向上する。
【0057】
なお、実施の形態3では、クーラント供給路が形成されていない刃物10を把握させる場合について説明したが、実施の形態3にかかる工具ホルダ3に、クーラント供給路13が形成されている刃物10(図3及び図4参照)を把持させることもできる。この場合、前述した実施の形態で説明したシール部材26を配設させればよい。
【0058】
また、実施の形態1〜3では、刃物10に、略直方体形状を備えた角部からなる回り止め部12が形成され、第1の係止部41に、この回り止め部12に相補した形状の係止部45を形成した場合について説明したが、これに限らず、回り止め部12の形状は、刃物10の回り止めを行うことが可能な形状であれば、例えば、長方体や三角柱、五角柱等、その形状を限定するものではない。また、係止部45の形状も、回り止め部12の形状に相補させればよい。
【0059】
そしてまた、実施の形態1〜3では、第2の係止部42の形状を略直方体形状とした場合について説明したが、これに限らず、第2の係止部42の形状は、係止部材32の回り止めを行うことが可能な形状であれば、例えば、長方体や三角柱、五角柱等、その形状を限定するものではない。また、係止部44の形状も、第2の係止部42の形状に相補させればよい。
【0060】
さらにまた、実施の形態1〜3では、工具として刃物10を使用した場合について説明したが、これに限らず、工具全般にわたって適用可能であることは勿論である。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、工具の回り止め部を、工具ホルダ本体に対し、コレットと係止部材とによって係止するため、工具を確実に回り止めすることができる。また、工具ホルダ本体に工具の回り止め部を直接係止(回り止め)させるのではなく、コレット及び係止部材を介して工具ホルダ本体に工具を係止(回り止め)させるため、工具のサイズが変更になっても、コレット及び/または係止部材のサイズを変更すれば、同一の工具ホルダ本体に適用させることができ、汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図である。
【図2】図1に示す工具ホルダに工具を把握させる前の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図である。
【図5】実施の形態3にかかる工具ホルダに、工具を把握させた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、2、3 工具ホルダ
10 刃物
12 回り止め部
20 コレット
31、51 工具ホルダ本体
32 係止部材
41 第1の係止部
42 第2の係止部
52 チャック
Claims (12)
- 回り止め部を有する工具を、コレットを介して把握する工具ホルダであって、
前記コレットを収容して把握する工具ホルダ本体と、
前記工具の回り止め部を係止する第1の係止部と、前記工具ホルダ本体に係止される第2の係止部と、を有する係止部材と、
を備えてなる工具ホルダ。 - 前記第1の係止部は、前記コレットの内側に配置されてなる請求項1記載の工具ホルダ。
- 前記第2の係止部は、前記工具ホルダ本体に直接係止されてなる請求項1または請求項2に記載の工具ホルダ。
- 前記工具ホルダ本体は、チャックを介して前記コレットを収容して把握する請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
- 前記コレットは、チャックを介して前記工具ホルダ本体に収容されて把握され、前記第2の係止部は、当該チャックを介して工具ホルダ本体に係止される請求項1または請求項2に記載の工具ホルダ。
- 前記チャックは、前記ホルダ本体に回り止めされてなる請求項4または請求項5記載の工具ホルダ。
- 回り止め部を有する工具を装着し、工具ホルダに収容されて、前記工具と共に把握されるコレットであって、
第1の係止部と、工具ホルダ本体に係止される第2の係止部と、を有する係止部材を介して、前記工具を係止する係止部を備えてなるコレット。 - 前記第1の係止部は、前記コレットの内側に配設されてなる請求項7記載のコレット。
- 回り止め部を有する工具を、コレットを介して工具ホルダに把握させた際に、当該工具の回り止めを行う係止部材であって、
前記工具の回り止め部を係止する第1の係止部と、
前記工具ホルダに係止される第2の係止部と、
を備えてなる係止部材。 - 前記第1の係止部は、前記コレットの内側に配設される請求項9記載の係止部材。
- 前記第2の係止部は、前記工具ホルダに直接係止されてなる請求項9または請求項10記載の係止部材。
- 前記コレットは、チャックを介して前記工具ホルダに収容されて把握され、前記第2の係止部は、当該チャックを介して工具ホルダに係止される請求項9または請求項10に記載の係止部材。
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