JP2004226507A - 有機elパネルの駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機EL素子の寿命の改善に寄与する機ELパネルの駆動回路を提供することを目的とする。
【解決手段】ガラス基板41上に透明電極(陽極電極)42,少なくとも発光層を有する有機層44及び背面電極(陰極電極)45を順次積層形成してなる有機EL素子46に定電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネル4の駆動装置1に関する。温度検出手段2は、周囲温度を検出する。制御手段3は、温度検出手段2からの検出信号に基づいて温度データを求めるとともに、前記温度データと任意に設定される設定値とを比較し、この比較結果に基づいて通常輝度を得るための第1の定電流値よりも少なくとも一段階小さな第2の定電流値を有機EL素子46に与えるように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】ガラス基板41上に透明電極(陽極電極)42,少なくとも発光層を有する有機層44及び背面電極(陰極電極)45を順次積層形成してなる有機EL素子46に定電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネル4の駆動装置1に関する。温度検出手段2は、周囲温度を検出する。制御手段3は、温度検出手段2からの検出信号に基づいて温度データを求めるとともに、前記温度データと任意に設定される設定値とを比較し、この比較結果に基づいて通常輝度を得るための第1の定電流値よりも少なくとも一段階小さな第2の定電流値を有機EL素子46に与えるように制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透光性の支持基板上に有機EL(electro luminescence)素子を配設してなる有機ELパネルの駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機ELパネルとしては、特許文献1に開示されるように、ガラス材料からなるガラス基板(透光性の支持基板)上に、ITO(indium tin oxide)等によって陽極となる透明電極(陽極電極)と、正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層からなる有機層と、陰極となるアルミニウム(Al)等の非透光性の背面電極(陰極電極)とを順次積層して積層体である有機EL素子を形成し、この有機EL素子によって所定の発光部を形成し、前記発光部を覆うガラス材料からなる凹部形状の封止部材を前記ガラス基板上に紫外線硬化性接着剤を介して気密的に配設する構造のものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−8855号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる有機ELパネルにおける有機EL素子は、周囲環境の温度(有機EL素子が高温)が高温であると寿命が短くなることが知られている。このような特性を有する有機ELパネルを過酷な条件下にさらされる2輪車や4輪車等の車両用計器として搭載する場合において、高温状態にさらされることが多く、更に寿命を低下させてしまう恐れがある。
【0005】
そこで本発明は、有機EL素子の寿命の改善に寄与する有機ELパネルの駆動回路を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、透光性の支持基板上に陽極電極,少なくとも発光層を有する有機層及び陰極電極を順次積層形成してなる有機EL素子に電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネルの駆動装置であって、周囲温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段からの検出信号に基づいて温度データを求めるとともに、前記温度データと任意に設定される設定値とを比較し、この比較結果に基づいて通常輝度を得るための第1の定電流値よりも少なくとも一段階小さな第2の定電流値を前記有機EL素子に与えるように制御する制御手段と、を備えてなるものである。
【0007】
また、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の有機ELパネルの駆動装置において、前記制御手段は、周囲温度が所定温度以上の際に前記第2の定電流値を前記有機EL素子に与えるように制御してなるものである。
【0008】
また、請求項3に記載の通り、請求項1もしくは請求項2に記載の有機ELパネルの駆動装置において、前記温度検出手段は、前記有機EL素子の近傍に配設されてなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき説明するが、車両に搭載され、車両情報を表示する有機ELパネルの駆動装置を例に挙げ説明する。
【0010】
図1から図3において、駆動装置1は、温度検出手段2と、制御手段3と、駆動回路5とから主に構成され、有機ELパネル4を駆動する。
【0011】
温度検出手段2は、サーミスタから構成され、周囲温度に応じて変化する抵抗値(アナログ信号)を制御手段3に伝達するものである。温度検出手段2は、有機ELパネル5を構成する後述する有機EL素子の温度を検出するべく、有機ELパネル5の近傍に位置するように後述する回路基板上に配設される。
【0012】
制御手段3は、マイクロコンピュータから主に構成され、車両に搭載される車速センサからのSPパルスを入力するとともに、温度検出手段2からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部を備えた入力部、前記車速センサからのSPパルスに基づいて、所定の演算処理によって車速情報を求めるとともに、温度検出手段2からの前記アナログ信号を入力し、所定の演算処理によって温度情報を求める演算プログラムや前記温度情報に基づく調光プログラムを実行するCPU、前記各プログラムを記憶するROM、所定の設定値が記憶されるEEPROMやバックアップROM等からなる記憶手段、演算結果を一時的に記憶するRAM、前記車速情報に応じた駆動信号を駆動回路5に出力するための出力部等を備えるものである。尚、制御手段3の前記出力部から駆動回路5に出力される駆動信号はPWM信号であり、制御手段3は、前記PWM信号のデューティー比を可変することで有機ELパネル4の表示光の輝度調整を可能とする。
【0013】
有機ELパネル4は、透光性のガラス基板41上に、ITO等によって陽極となる透明電極42と、絶縁層43と、有機層44と、陰極となる非透光性の背面電極45とを順次積層して積層体である有機EL素子46を形成し、有機EL素子46を覆う封止部材47をガラス基板41上に気密的に配設してなるものである。
【0014】
透明電極42は、ガラス基板41上にITO等の導電性材料を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって形成されるもので、日の字型の表示セグメント部42aと、個々のセグメントからそれぞれ引き出し形成されたリード部42bと、リード部42bの終端部に設けられる電極部42cとを備えている。尚、電極部42cは、ガラス基板41の一辺に集中的に配設されている。
【0015】
絶縁層43は、例えば、ポリイミド系等の絶縁材料からなり、例えばフォトリソグラフィー法等の手段によって形成される。絶縁層43は、表示セグメント部42aに対応した窓部43aと、背面電極45の後述する電極部に対応する切り欠き部43bとを有し、発光領域の輪郭を鮮明に表示するため、透明電極42の表示セグメント部42aの周縁部と若干重なるように窓部43aが形成され、また、透明電極42と背面電極45との絶縁を確保するためにリード部42b上を覆うように配設される。
【0016】
有機層44は、少なくとも発光層を有するものであれば良いが、本発明の実施の形態においては正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって順次積層形成してなるものである。有機層44は、絶縁層43における窓部43aの形成箇所に対応するように所定の大きさをもって配設される。
【0017】
背面電極45は、アルミ(Al)やアルミリチウム(Al:Li),マグネシウム銀(Mg:Ag)等の金属性の導電性材料を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって形成されるものであり、有機層44上に配設される。背面電極45は、透明電極42における各電極部42cと隣接するようにガラス基板2の一辺に設けられるリード部45aと電気的に接続される。尚、リード部45aの終端部には、電極部45bが設けられ、リード部45a及び電極部45bは透明電極42と同材料により形成される。
【0018】
封止部材47は、例えばガラス材料からなる平板部材に凹部47aを形成してなるものであり、凹部47aを取り囲むように形成される支持部47bのガラス基板41との接合部47cに、紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤(図示しない)を所定量配設し、接合部47cをガラス基板41上に接合することで有機EL素子46を収納する収納空間を気密的に封止する構成である。尚、封止部材47は、透明電極42の電極部42c及び背面電極45の電極部45bが外部に露出するようにガラス基板41よりも若干小さめに構成されている。
【0019】
以上の各部によって有機ELパネル4が構成されるものである。
【0020】
駆動回路5は、制御手段3から発せられるPWM信号に応じた定電流値(駆動信号)を有機ELパネル4に付与するもので、制御手段3からのPWM信号のデューティー比に応じた定電流値を有機ELパネル4に付与する。
【0021】
以上により有機ELパネル4の駆動装置1が構成されるものであるが、かかる駆動装置1はケース体7に収納されるものである。ケース体7は、制御手段3及び駆動回路5や他の電子部品を実装した硬質回路基板8を固定支持する複数の支持体71aを有する下ケース71と、有機ELパネル4からの表示光を外部に発するための開口部72aを有する上ケース72との2分割構造である。尚、上ケース72は、開口部72aを塞ぐように透光性の前面パネル9が接着剤を介して配設されている。
【0022】
また、有機ELパネル4は、枠状のホルダ部材10を介して回路基板8上に配設されるもので、有機ELパネル4は、有機ELパネル4の各電極部42c,45bと電気的に接続されるフレキシブル配線板(図示しない)によって回路基板8と電気的に接続される。また、有機ELパネル4の表示光の出射面側には、前記表示光を良好に視認するための円偏光板11が貼着される。
【0023】
次に、図4及び図5を用いて、有機ELパネル4の駆動装置1の作用について説明する。
【0024】
制御手段3は、有機ELパネル4の近傍に位置するように回路基板8上に配設される温度検出手段2からの入力情報(アナログ信号)に基づいて、有機ELパネル4の周囲の温度情報を得る。制御手段3は、周囲温度が所定温度、例えば60℃以上の高温状態に達したか否かを判定する。制御手段は3は、周囲温度が高温状態に達していない場合、通常駆動電流値(所定輝度を得るための定電流値(第1の定電流値))を駆動回路5を介して有機ELパネルに印加する。また制御手段3は、周囲温度が高温状態に達している場合、通常駆動電流を100%とした場合に70%の駆動電流値(第2の定電流値)を駆動回路5を介して有機ELパネル4に印加する(図4参照)。
【0025】
即ち、制御手段3は、周囲温度が高温状態になると、有機ELパネル4の発光輝度を低下させるべく駆動電流値を調整するものであり、この輝度調整にあっては、通常時の発光輝度を100%とすると、表示光の視認に影響を及ぼさない30%を低減させることが可能な駆動電流値を有機ELパネル4に印加するものである(図5参照)。
【0026】
かかる有機ELパネル4の駆動装置1は、有機ELパネル4に与える駆動電流値を低く保つことで有機EL素子45の寿命が延長できるといった有機EL素子の駆動特性に着目し、有機ELパネル4を取り巻く環境が有機EL素子46の寿命に影響を与える温度に達した場合に通常時よりも低い駆動電流値を印加することで、高温時の有機ELパネル46の劣化促進を抑制することができるため、有機EL素子の寿命の改善に寄与する機ELパネル4の駆動回路1を提供することができる。
【0027】
また、温度検出手段2を有機ELパネル4の近傍である回路基板8に配設することで、有機ELパネル4の温度を正確に検出することが可能となる。
【0028】
尚、前述した実施形態では周囲温度の設定値を60℃としたが、本発明の設定温度は有機EL素子46の寿命に影響を与える温度が好ましく、有機EL素子46を構成する材料によってその温度は異なるため、有機EL素子46の種類により適宜変更する必要がある。
【0029】
また、前述した実施形態では、設定温度を一段階に設定するものであったが、本発明にあっては、設定温度を複数段階に設定し、高温になるに連れて定電流値を次第に小さくするものであっても良い。
【0030】
また、前述した実施形態では、有機ELパネル4をセグメント表示式のものを用いて説明したが、本発明にあっては、複数の陽極ライン(陽極電極)と複数の陰極ライン(陰極電極)とが交差する状態で配設されるとともに、前記陽極ラインと前記陰極ラインとの間に有機層を挟持して発光部をマトリクス状に形成するドットマトリクス型の有機ELパネルに適用しても良い。
【0031】
また、前述した実施形態では、温度検出手段2を有機EL素子46の近傍の回路基板8に配設するものであったが、本発明の温度検出手段2の配設位置は前述の位置に限定されるものではなく、例えば有機ELパネル4におけるガラス基板41や封止部材47に温度検出手段を配設するものであっても良い。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、透光性の支持基板上に陽極電極,少なくとも発光層を有する有機層及び陰極電極を順次積層形成してなる有機EL素子に定電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネルの駆動装置に関し、有機EL素子の寿命の改善に寄与する機ELパネルの駆動回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の有機ELパネルの駆動装置を示すブロック図。
【図2】同上実施形態の有機ELパネルの斜視図。
【図3】同上実施形態の有機ELパネルの駆動装置の要部断面図。
【図4】同上実施形態の有機ELパネルの温度に対する駆動電流を示す図。
【図5】同上実施形態の有機ELパネルの温度に対する発光輝度を示す図。
【符号の説明】
1 駆動装置
2 温度検出手段
3 制御手段
4 有機ELパネル
41 ガラス基板(支持基板)
42 透明電極(陽極電極)
44 有機層
45 背面電極(陰極電極)
46 有機EL素子
5 駆動回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、透光性の支持基板上に有機EL(electro luminescence)素子を配設してなる有機ELパネルの駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機ELパネルとしては、特許文献1に開示されるように、ガラス材料からなるガラス基板(透光性の支持基板)上に、ITO(indium tin oxide)等によって陽極となる透明電極(陽極電極)と、正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層からなる有機層と、陰極となるアルミニウム(Al)等の非透光性の背面電極(陰極電極)とを順次積層して積層体である有機EL素子を形成し、この有機EL素子によって所定の発光部を形成し、前記発光部を覆うガラス材料からなる凹部形状の封止部材を前記ガラス基板上に紫外線硬化性接着剤を介して気密的に配設する構造のものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−8855号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる有機ELパネルにおける有機EL素子は、周囲環境の温度(有機EL素子が高温)が高温であると寿命が短くなることが知られている。このような特性を有する有機ELパネルを過酷な条件下にさらされる2輪車や4輪車等の車両用計器として搭載する場合において、高温状態にさらされることが多く、更に寿命を低下させてしまう恐れがある。
【0005】
そこで本発明は、有機EL素子の寿命の改善に寄与する有機ELパネルの駆動回路を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、透光性の支持基板上に陽極電極,少なくとも発光層を有する有機層及び陰極電極を順次積層形成してなる有機EL素子に電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネルの駆動装置であって、周囲温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段からの検出信号に基づいて温度データを求めるとともに、前記温度データと任意に設定される設定値とを比較し、この比較結果に基づいて通常輝度を得るための第1の定電流値よりも少なくとも一段階小さな第2の定電流値を前記有機EL素子に与えるように制御する制御手段と、を備えてなるものである。
【0007】
また、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の有機ELパネルの駆動装置において、前記制御手段は、周囲温度が所定温度以上の際に前記第2の定電流値を前記有機EL素子に与えるように制御してなるものである。
【0008】
また、請求項3に記載の通り、請求項1もしくは請求項2に記載の有機ELパネルの駆動装置において、前記温度検出手段は、前記有機EL素子の近傍に配設されてなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき説明するが、車両に搭載され、車両情報を表示する有機ELパネルの駆動装置を例に挙げ説明する。
【0010】
図1から図3において、駆動装置1は、温度検出手段2と、制御手段3と、駆動回路5とから主に構成され、有機ELパネル4を駆動する。
【0011】
温度検出手段2は、サーミスタから構成され、周囲温度に応じて変化する抵抗値(アナログ信号)を制御手段3に伝達するものである。温度検出手段2は、有機ELパネル5を構成する後述する有機EL素子の温度を検出するべく、有機ELパネル5の近傍に位置するように後述する回路基板上に配設される。
【0012】
制御手段3は、マイクロコンピュータから主に構成され、車両に搭載される車速センサからのSPパルスを入力するとともに、温度検出手段2からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部を備えた入力部、前記車速センサからのSPパルスに基づいて、所定の演算処理によって車速情報を求めるとともに、温度検出手段2からの前記アナログ信号を入力し、所定の演算処理によって温度情報を求める演算プログラムや前記温度情報に基づく調光プログラムを実行するCPU、前記各プログラムを記憶するROM、所定の設定値が記憶されるEEPROMやバックアップROM等からなる記憶手段、演算結果を一時的に記憶するRAM、前記車速情報に応じた駆動信号を駆動回路5に出力するための出力部等を備えるものである。尚、制御手段3の前記出力部から駆動回路5に出力される駆動信号はPWM信号であり、制御手段3は、前記PWM信号のデューティー比を可変することで有機ELパネル4の表示光の輝度調整を可能とする。
【0013】
有機ELパネル4は、透光性のガラス基板41上に、ITO等によって陽極となる透明電極42と、絶縁層43と、有機層44と、陰極となる非透光性の背面電極45とを順次積層して積層体である有機EL素子46を形成し、有機EL素子46を覆う封止部材47をガラス基板41上に気密的に配設してなるものである。
【0014】
透明電極42は、ガラス基板41上にITO等の導電性材料を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって形成されるもので、日の字型の表示セグメント部42aと、個々のセグメントからそれぞれ引き出し形成されたリード部42bと、リード部42bの終端部に設けられる電極部42cとを備えている。尚、電極部42cは、ガラス基板41の一辺に集中的に配設されている。
【0015】
絶縁層43は、例えば、ポリイミド系等の絶縁材料からなり、例えばフォトリソグラフィー法等の手段によって形成される。絶縁層43は、表示セグメント部42aに対応した窓部43aと、背面電極45の後述する電極部に対応する切り欠き部43bとを有し、発光領域の輪郭を鮮明に表示するため、透明電極42の表示セグメント部42aの周縁部と若干重なるように窓部43aが形成され、また、透明電極42と背面電極45との絶縁を確保するためにリード部42b上を覆うように配設される。
【0016】
有機層44は、少なくとも発光層を有するものであれば良いが、本発明の実施の形態においては正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって順次積層形成してなるものである。有機層44は、絶縁層43における窓部43aの形成箇所に対応するように所定の大きさをもって配設される。
【0017】
背面電極45は、アルミ(Al)やアルミリチウム(Al:Li),マグネシウム銀(Mg:Ag)等の金属性の導電性材料を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって形成されるものであり、有機層44上に配設される。背面電極45は、透明電極42における各電極部42cと隣接するようにガラス基板2の一辺に設けられるリード部45aと電気的に接続される。尚、リード部45aの終端部には、電極部45bが設けられ、リード部45a及び電極部45bは透明電極42と同材料により形成される。
【0018】
封止部材47は、例えばガラス材料からなる平板部材に凹部47aを形成してなるものであり、凹部47aを取り囲むように形成される支持部47bのガラス基板41との接合部47cに、紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤(図示しない)を所定量配設し、接合部47cをガラス基板41上に接合することで有機EL素子46を収納する収納空間を気密的に封止する構成である。尚、封止部材47は、透明電極42の電極部42c及び背面電極45の電極部45bが外部に露出するようにガラス基板41よりも若干小さめに構成されている。
【0019】
以上の各部によって有機ELパネル4が構成されるものである。
【0020】
駆動回路5は、制御手段3から発せられるPWM信号に応じた定電流値(駆動信号)を有機ELパネル4に付与するもので、制御手段3からのPWM信号のデューティー比に応じた定電流値を有機ELパネル4に付与する。
【0021】
以上により有機ELパネル4の駆動装置1が構成されるものであるが、かかる駆動装置1はケース体7に収納されるものである。ケース体7は、制御手段3及び駆動回路5や他の電子部品を実装した硬質回路基板8を固定支持する複数の支持体71aを有する下ケース71と、有機ELパネル4からの表示光を外部に発するための開口部72aを有する上ケース72との2分割構造である。尚、上ケース72は、開口部72aを塞ぐように透光性の前面パネル9が接着剤を介して配設されている。
【0022】
また、有機ELパネル4は、枠状のホルダ部材10を介して回路基板8上に配設されるもので、有機ELパネル4は、有機ELパネル4の各電極部42c,45bと電気的に接続されるフレキシブル配線板(図示しない)によって回路基板8と電気的に接続される。また、有機ELパネル4の表示光の出射面側には、前記表示光を良好に視認するための円偏光板11が貼着される。
【0023】
次に、図4及び図5を用いて、有機ELパネル4の駆動装置1の作用について説明する。
【0024】
制御手段3は、有機ELパネル4の近傍に位置するように回路基板8上に配設される温度検出手段2からの入力情報(アナログ信号)に基づいて、有機ELパネル4の周囲の温度情報を得る。制御手段3は、周囲温度が所定温度、例えば60℃以上の高温状態に達したか否かを判定する。制御手段は3は、周囲温度が高温状態に達していない場合、通常駆動電流値(所定輝度を得るための定電流値(第1の定電流値))を駆動回路5を介して有機ELパネルに印加する。また制御手段3は、周囲温度が高温状態に達している場合、通常駆動電流を100%とした場合に70%の駆動電流値(第2の定電流値)を駆動回路5を介して有機ELパネル4に印加する(図4参照)。
【0025】
即ち、制御手段3は、周囲温度が高温状態になると、有機ELパネル4の発光輝度を低下させるべく駆動電流値を調整するものであり、この輝度調整にあっては、通常時の発光輝度を100%とすると、表示光の視認に影響を及ぼさない30%を低減させることが可能な駆動電流値を有機ELパネル4に印加するものである(図5参照)。
【0026】
かかる有機ELパネル4の駆動装置1は、有機ELパネル4に与える駆動電流値を低く保つことで有機EL素子45の寿命が延長できるといった有機EL素子の駆動特性に着目し、有機ELパネル4を取り巻く環境が有機EL素子46の寿命に影響を与える温度に達した場合に通常時よりも低い駆動電流値を印加することで、高温時の有機ELパネル46の劣化促進を抑制することができるため、有機EL素子の寿命の改善に寄与する機ELパネル4の駆動回路1を提供することができる。
【0027】
また、温度検出手段2を有機ELパネル4の近傍である回路基板8に配設することで、有機ELパネル4の温度を正確に検出することが可能となる。
【0028】
尚、前述した実施形態では周囲温度の設定値を60℃としたが、本発明の設定温度は有機EL素子46の寿命に影響を与える温度が好ましく、有機EL素子46を構成する材料によってその温度は異なるため、有機EL素子46の種類により適宜変更する必要がある。
【0029】
また、前述した実施形態では、設定温度を一段階に設定するものであったが、本発明にあっては、設定温度を複数段階に設定し、高温になるに連れて定電流値を次第に小さくするものであっても良い。
【0030】
また、前述した実施形態では、有機ELパネル4をセグメント表示式のものを用いて説明したが、本発明にあっては、複数の陽極ライン(陽極電極)と複数の陰極ライン(陰極電極)とが交差する状態で配設されるとともに、前記陽極ラインと前記陰極ラインとの間に有機層を挟持して発光部をマトリクス状に形成するドットマトリクス型の有機ELパネルに適用しても良い。
【0031】
また、前述した実施形態では、温度検出手段2を有機EL素子46の近傍の回路基板8に配設するものであったが、本発明の温度検出手段2の配設位置は前述の位置に限定されるものではなく、例えば有機ELパネル4におけるガラス基板41や封止部材47に温度検出手段を配設するものであっても良い。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、透光性の支持基板上に陽極電極,少なくとも発光層を有する有機層及び陰極電極を順次積層形成してなる有機EL素子に定電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネルの駆動装置に関し、有機EL素子の寿命の改善に寄与する機ELパネルの駆動回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の有機ELパネルの駆動装置を示すブロック図。
【図2】同上実施形態の有機ELパネルの斜視図。
【図3】同上実施形態の有機ELパネルの駆動装置の要部断面図。
【図4】同上実施形態の有機ELパネルの温度に対する駆動電流を示す図。
【図5】同上実施形態の有機ELパネルの温度に対する発光輝度を示す図。
【符号の説明】
1 駆動装置
2 温度検出手段
3 制御手段
4 有機ELパネル
41 ガラス基板(支持基板)
42 透明電極(陽極電極)
44 有機層
45 背面電極(陰極電極)
46 有機EL素子
5 駆動回路
Claims (3)
- 透光性の支持基板上に陽極電極,少なくとも発光層を有する有機層及び陰極電極を順次積層形成してなる有機EL素子に電流を与えることで所定発光を得る有機ELパネルの駆動装置であって、
周囲温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段からの検出信号に基づいて温度データを求めるとともに、前記温度データと任意に設定される設定値とを比較し、この比較結果に基づいて通常輝度を得るための第1の定電流値よりも少なくとも一段階小さな第2の定電流値を前記有機EL素子に与えるように制御する制御手段と、
を備えてなることを特徴とする有機ELパネルの駆動装置。 - 前記制御手段は、周囲温度が所定温度以上の際に前記第2の定電流値を前記有機EL素子に与えるように制御してなることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネルの駆動装置。
- 前記温度検出手段は、前記有機EL素子の近傍に配設されてなることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の有機ELパネルの駆動装置。
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- 2003-01-21 JP JP2003011717A patent/JP2004226507A/ja active Pending
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