JP2004228471A - 半導体ウェハ保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】導通端子部での放電を防ぎ、かつ導通端子部がプロセスガスによって腐食し装置寿命が短くなることを防ぐのに加えて、半導体ウェハ保持部の加熱面の温度を迅速に変化させ得るのに加えて、保持部の半導体ウェハ加熱面の温度を均一化させる点で有効な保持装置を提供する。
【解決手段】半導体ウェハ保持装置20Aは、半導体ウェハ保持部1、半導体ウェハ保持部1の背面に気密に接合されている筒状支持部材9、保持部1を冷却するための冷却部材4、および保持部1と冷却部材4との間に設けられた伝熱空間12にガスAを供給することによって、保持部1からの放熱量を制御するためのガス供給手段6を備えている。伝熱空間12内に供給されたガスの排出は、排出防止手段5によって防止される。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハ保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エッチング、PVD、CVDやイオン注入等の半導体製造プロセスでは、デバイスのデザインルールの変化に伴い益々高度な特性が要求されている。半導体製造プロセスの特性を向上しかつ安定的に生産するためにはエッチング、成膜やイオン注入されるウェハの温度を高い精度で制御することが重要である。しかしながら、ウェハ温度はプロセス中で発生しているプラズマや成膜・注入物質の衝突による入熱によって上昇するため、その温度を制御することは容易ではない。特許文献1や特許文献2には、低温プロセスのウェハ保持装置を樹脂や低融点金属で冷却部材と接着又は接合し入熱を逃がす装置が記載されている。また、特許文献3には、半導体ウェハの冷却速度を向上させるための冷却機能付きの保持部材が記載されている。この装置は、最高1200℃まで加熱可能なサセプターと、サセプターの背面側に設置された冷却部材とを備えている。冷却部材は、例えばサセプターの背面へと冷却ガスを噴射するガス供給装置である。
【特許文献1】
特開平3−3249号公報
【特許文献2】
特開平4−287344号公報
【特許文献3】
特開平7−211606号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高温プロセスでプロセスからの入熱を逃がしながらウェハ温度を高い精度で制御できるウェハ保持装置の実現は困難であった。その理由は、ウェハ保持装置と冷却部材とを樹脂で接着した場合、接着樹脂の耐熱性から例えば200℃以上では使用できないからである。また、ウェハ保持装置と冷却部材を低融点金属で接合した場合、ウェハ保持装置を高温まで昇温するとウェハ保持装置と冷却部材との熱膨張差によってウェハ保持装置が破損してしまうという問題があった。また、半導体ウェハ用のサセプターにおいては、加熱面の温度を設定温度にしたときに、加熱面の温度差を高度に低減することが求められている。特許文献3に記載の半導体ウェハ保持装置は、高温から低温領域へと保持部材の加熱面の温度を急速に低下させ得る点で優れたものである。 しかし、サセプターの半導体ウェハ加熱面の温度を均一化させるという点は検討されていない。更に、保持部材背面に抵抗発熱体、静電チャック電極や高周波発生用電極から取り出した端子を備えた構造の場合、保持部材冷却のために例えば不活性ガスを導入すると端子部分で放電が発生し、電極が短絡して使用できないという問題があった。また、端子部がプロセスガスに曝されることによって腐食され装置寿命が短くなるという問題があった。
【0004】本発明の課題は、半導体ウェハ保持部の加熱面の温度を迅速に変化させ得るのに加えて、保持部の半導体ウェハ加熱面の温度を均一化させる点で有効な保持装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体ウェハ保持部、ウェハ保持部に気密に接合されている筒状支持部材、半導体ウェハ保持部を冷却するための冷却部材、および半導体ウェハ保持装置と冷却部材との間に設けられた伝熱空間にガスを供給することによって、半導体ウェハ保持部からの放熱量を制御するためのガス供給手段、および伝熱空間からのガス排出を防止する排出防止手段を備えていることを特徴とする、半導体ウェハ保持装置に係るものである。
【0006】これによって、本発明では、ガス導入量を制御することによって、ウェハ保持部から冷却部材への伝熱量を制御することができ、これによってウェハ温度を高い精度で制御できる。また、さらには、ウェハ保持部の加熱面の均熱性を改善することができる。特に、伝熱空間からのガス排出を防止する排出防止手段を設け、伝熱空間内にガスを密封することによって、伝熱空間における圧力を調整し、伝熱空間における熱伝達の度合いを容易かつ正確に制御し、加熱面の温度の均一性を向上させることができる。例えば特許文献3に記載の発明では、伝熱空間中に供給されたガスがそのまま排出されており、従ってサセプターを急速に冷却することには適している。しかし、伝熱空間内の圧力調整は考慮されていないので、伝熱空間における熱伝達を制御することで加熱面の温度を均一化することはできない。
【0007】また、ウェハ保持部に対して筒状支持部を気密に接合し、伝熱空間にガスを導入することができる。この実施形態では、導通端子部の放電やプロセスガスによる腐食を発生させることなく、ウェハ保持部からの伝熱量を制御することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係る保持装置20Aを概略的に示す断面図である。保持装置20Aは、略平板状のセラミックサセプター1と、サセプター1の背面2bに接合された支持部材9と、背面2b側に設置された冷却部材4とを備えている。
【0009】保持部1は、略平板状の基体2と、基体2内に埋設された機能性部材3と、部材3に接続された端子15とを備えている。サセプターの基体2は、平坦な加熱面2aと、加熱面2aの反対側の背面2bと、側面2cとを備えている。支持部材9は略円筒形状をなしている。支持部材9の一端9aが基体2の背面2bに接合されており、他端9bがチャンバー10に接合されている。この結果、チャンバー10の開口10aと支持部材9の内側空間17とが連通し、支持部材9の内側空間17がチャンバー10内に対して気密に封止される。端子15に対して、例えば棒状の電力供給手段11が接続されている。
【0010】基体2の背面2b側には冷却部材4が設置されている。本例では、冷却部材4は平面的に見て略リング状をしており、支持部材9を包囲するように設けられている。冷却部材4は基体2の背面2bに対して排出防止手段5によって封止されており、冷却部材4と背面2bとの間に伝熱空間12が形成されている。
【0011】稼働時には、加熱面2aや加熱面2上の半導体ウェハの温度分布を観測装置8によって観測する。そして、この観測結果を制御装置7に伝送し、制御装置7によってガス供給装置6の稼働状態を制御する。ガス供給装置6から矢印Aのようにガスを伝熱空間12内へと供給する。
【0012】以下、本発明の作用効果について更に述べる。チャンバー10内は減圧状態であるので、基体2の背面2bと冷却部材4との間の隙間も減圧状態になる。減圧状態ないし真空状態下では、基体2と冷却部材4との間で、対流による熱伝達がほとんどなく、ほぼ純粋に輻射による熱伝達しか行われないために、高い断熱効果がある。ここで、冷却部材4と背面2bとの間に伝熱空間12を設け、伝熱空間12内にガスを供給すると、冷却部材4と基体2の背面2bとの間で対流による熱伝達が行われる。この結果、基体2から冷却部材4への熱量の移動を、加熱面の温度分布が最小となるように制御することが可能になる。この際、伝熱空間からのガスの排出を排出防止手段5で防止することで、伝熱空間内の圧力を正確に調整でき、これによって基体2から冷却部材4への熱量の移動を、加熱面の温度分布が最小となるように制御できる。
【0013】ガスとしては不活性ガスが好ましい。特に、半導体ウェハを加熱する用途においては、気体とセラミックス等との反応を防止するという観点から、不活性ガスが特に好ましい。不活性ガスとしては、アルゴン、 ヘリウム、 窒素が好ましい。ガス導入時の温度は、室温であってよく、加熱されていてよく、室温よりも冷却されていてもよい。また、ウェハ冷却やウェハの均熱性改善等のためにウェハ裏面に導入されるガスを同時に伝熱空間12に導入してもよい。
【0014】伝熱空間12内の圧力は特に限定されない。なぜなら、断熱効果を優先したい場合には圧力を例えば10−2Torr以下と低くするか、ガスを導入しなくても良く、熱伝達を促進したい場合には圧力を増大させることが必要だからである。
【0015】図2の保持装置20Bは、図1の装置20Aとほぼ同様のものであるので、同じ構成部分には同じ符号を付け、その説明を省略する。図2の保持装置20Bにおいては、伝熱空間12内に伝熱補助プレート13が収容されている。本例では、プレート13は冷却部材4上に設置されている。
【0016】図3は、プレート13の拡大図である。伝熱補助プレート13は、複数の凸部13と複数の凹部13bとを備えており、凸部13aと凹部13bとが交互に設けられている。ここで、凸部13aと背面2bとの間隔aは、凹部13bと背面2bとの間隔bに比べて小さくする必要がある。この結果、凸部13aでは、伝熱補助プレート13と背面2bとの間隔aが小さく、基体2から冷却部材4への放熱量が大きい。凹部13bでは、伝熱補助プレート13と背面2bとの間隔bが相対的に大きく、基体2から冷却部材4への放熱量が相対的に小さくなる。このため、凸部13aの個数、高さ、平面形状、凹部13bの個数、高さ、平面形状を変更することによって、平面的に見て基体2から冷却部材4への放熱量の大きい部分と小さい部分とを生じさせることができる。この結果、ウェハ保持部1の加熱面の温度が高いホットな部分では、基体2から冷却部材4への放熱量を大きくし、クールな部分では基体2から冷却部材4への放熱量を小さくすることによって、ウェハ保持部1の均熱性を改善することができる。
【0017】伝熱空間12の幅tは、伝熱の促進という観点からは、ガスの平均自由工程以下が好ましい。ここで言う平均自由工程は、伝熱空間に気体分子が圧力P(10−3mmHg)で封止された場合を仮定している。この時、ガスの平均自由工程L(cm)は以下のように表される。
L = 8.6×10η/P√(T/M)
η: ガスの粘性度(poise)
T: 絶対温度
M: 分子量
【0018】例えば、室温のヘリウムガスを使用すると平均自由工程Lは15μm程度になる。
【0019】この平均自由工程が伝熱空間の幅tと同等以上の場合、ガスによる伝熱は気体分子と物体(ここではウェハ保持部と冷却部材)との間の熱交換が支配的となる。逆に平均自由工程が幅tよりもはるかに小さい場合、伝熱は気体分子間の熱伝導が支配的になる。一般に前者の方が後者よりも伝熱量が大きいので幅tがガスの平均自由工程と同程度以下にすることによって伝熱量を大きくすることができる。ただし、伝熱空間12の幅tが小さくなりすぎると、冷却部材4の表面と背面12aとが部分的に接触したり、あるいは局所的に伝熱量が著しく大きくなるおそれがある。これを防止するという観点からは、伝熱空間12の幅tは、0.005mm以上が好ましい。
【0020】半導体ウェハ保持部の材質は用途に応じて選択できるので、特に限定されない。ただし、ハロゲン系腐食性ガスに対して耐蝕性を有するセラミックスが好ましく、特に窒化アルミニウムまたは緻密質アルミナが好ましく、95%以上の相対密度を有する窒化アルミニウム質セラミックス、アルミナが一層好ましい。半導体ウェハ保持部中には、抵抗発熱体、静電チャック用電極、プラズマ発生用電極などの機能性部品を埋設することができる。機能性部品の材質は限定されないが、高融点金属であることが好ましく、モリブデン、タングステン、モリブデン−タングステン合金が特に好ましい。
【0021】支持部材の材質は特に限定しないが、ハロゲン系腐食性ガスに対して耐蝕性を有するセラミックスが好ましく、特に窒化アルミニウムまたは緻密質アルミナが好ましい。半導体ウェハ保持部と支持部材との接合方法は限定されず、固相接合、固液接合、ろう付け、ねじ止めなどの機械的締結であってよい。固液接合法は、特開平10−273370号公報に記載された方法である。
【0022】また、冷却装置4の種類は特に限定されない。好ましくは、冷媒を循環させるタイプの冷却装置である。この冷媒は、空気、不活性ガスのような気体や、水、オイルなどの液体であってよい。
【0023】好適な実施形態においては、チャンバー10と冷却部材との間を封止する封止手段を設けることができ、または、筒状支持部材と冷却部材との間を封止する封止手段を設けることができる。この実施形態の作用効果について、図4の例を参照しつつ説明する。
【0024】図4においては、冷却装置4Aの寸法が比較的に大きくなっている。そして、冷却装置4Aとチャンバー10の内壁面10bとの間が封止部材21によって封止されており、冷却装置4Aと支持部材9との間が封止部材22によって封止されている。
【0025】こうした例によれば、図1〜3の実施形態に比べて、伝熱空間12の封止が容易になる。なぜなら、稼働時には、サセプター1は通常は高温となるので、排出防止手段5には耐熱性が必要である。しかし、高度の耐熱性と気密性とを併有する封止材料は少なく、また高価である。これに対して、本実施形態では、排出防止手段5ではなく、別の封止部材21、22によって、チャンバー10内の雰囲気とチャンバー外とを封止している。そして、封止部材21、22は比較的に低温である。従って、冷却部材と支持部材およびチャンバーとの間の封止部材は耐熱性は低くともよく、従って気密性が高くかつ低コストの封止部材を採用できる。また、排出防止手段5は、耐熱性は必要であるが、封止性能はさほど高い必要はない。
【0026】図5の例においては、図4の例において、前述した伝熱補助プレート13を伝熱空間12内に設置している。
【0027】排出防止手段5としては、例えばC−リング、O−リング等が使用可能で、カーボンシートのようなシート材であっても良い。伝熱空間の封止は気密な封止である必要はなく、多少のガスリークがあってもよい。例えば、ウェハ裏面へ導入するガスを同時に伝熱空間にも導入し冷却する場合には、ウェハとウェハ保持装置との間でのガスリーク量と同等のガスリーク量を許容できる。筒状支持部材と冷却部材との間の封止部材21、22は気密性が必要であるので、O−リング等の高度に気密性の封止部材を使用する。
【0028】
【実施例】図1に示す保持装置20Aを作製した。ただし、基体2内に、抵抗発熱体としてMo製のコイルを埋設すると共に、φ0.12mm、#50メッシュのMo製メッシュ状静電チャック電極を埋設した。この其体2の背面には窒化アルミニウムからなる筒状指示部材を接合した。この基体2の背面2b側に冷却部材4を設置し、冷却部材4と背面2bとの間に伝熱空間12を設け、C−リング5でシールした。筒状支持部材の側面と冷却部材の間をO−リングで気密にシールし、チャンバー外気と伝熱空間を隔離した。冷却装置4は水冷フランジである。伝熱空間12の幅tは0.1mmであった。基体2の加熱面2aの平均温度を300 ℃に加熱した。また、ガスAとしてはヘリウムを使用し、ガスを伝熱空間12内に供給した。導通端子部で放電や腐食が発生することなく運転が可能で、導入ガス圧や伝熱プレート等の制御によって熱逃げ量は約0.2W/mm2で制御できた。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、導通端子部で放電や腐食が発生することなく半導体ウェハ保持部の加熱面の温度を迅速に変化させ得るのに加えて、保持部の半導体ウェハ加熱面の温度を均一化させる点で有効な保持装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る保持装置20Aを概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る保持装置20Bを概略的に示す断面図である。
【図3】伝熱補助プレート13を示す拡大図である。
【図4】本発明の更に他の実施形態に係る保持装置20Cを概略的に示す断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態に係る保持装置20Dを概略的に示す断面図である。
【符号の説明】1 半導体ウェハ保持部 2 基体 2a 加熱面2b 背面 2c 側面 3 機能性部材 4 冷却装置 5 排出防止部材 6 ガス供給装置 7 ガス供給の制御装置 8 加熱面の温度観測装置 9 支持部材 10 チャンバー 12 伝熱空間 13 伝熱補助プレート 13a 伝熱補助プレートの凸部 13b 伝熱補助プレートの凹部 20A、20B、20C、20D 半導体ウェハ保持装置 21、22 封止部材 A ガス

Claims (7)

  1. 半導体ウェハ保持部、前記半導体ウェハ保持部を冷却するための冷却部材、および前記半導体ウェハ保持部と前記冷却部材との間に設けられた伝熱空間にガスを供給することによって、前記半導体ウェハ保持部からの放熱量を制御するためのガス供給手段、および前記伝熱空間からの前記ガスの排出を防止する排出防止手段を備えていることを特徴とする、半導体ウェハ保持装置。
  2. 前記伝熱空間に収容されている伝熱補助プレートを備えていることを特徴とする、請求項1記載の装置。
  3. チャンバーと前記冷却部材との間を封止する封止手段を備えていることを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
  4. 半導体ウェハ保持部の背面に気密に接合されている筒状支持部材を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の装置。
  5. 前記筒状支持部材と前記冷却部材との間を封止する封止手段を備えていることを特徴とする、請求項4記載の装置。
  6. 前記半導体ウェハ保持装置が、燒結セラミックスからなる基体を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載の装置。
  7. 前記基体に、抵抗発熱体、静電チャック電極および高周波発生用電極のうち少なくとも一つが設けられていることを特徴とする、請求項6記載の装置。
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