JP2004228806A - 資料提示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で、聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを1つの記録資料に記録することができるとともに、これら画像をそれぞれ別個として聴衆およびプレゼンターに表示させることができる資料提示装置を提供する。
【解決手段】資料Sに、必要に応じて隠蔽したい被隠蔽画像S2を赤外光吸収塗料によって記録し、この他に、可視光で視認される主画像S1も記録する。赤外光ライト23で赤外光を資料Sに照射して資料Sを撮影し、撮影画像(主画像S1+被隠蔽画像S2)をプレゼンター用モニタ30に表示する。赤外光を照射せず、被隠蔽画像S2が隠蔽された撮影画像(主画像S1のみ)を聴衆向けのスクリーンに投影する。画像切換スイッチ44を切り換えることによって、モニタ30に表示されている撮影画像(主画像S1+被隠蔽画像S2)を必要に応じてスクリーンに表示させることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】資料Sに、必要に応じて隠蔽したい被隠蔽画像S2を赤外光吸収塗料によって記録し、この他に、可視光で視認される主画像S1も記録する。赤外光ライト23で赤外光を資料Sに照射して資料Sを撮影し、撮影画像(主画像S1+被隠蔽画像S2)をプレゼンター用モニタ30に表示する。赤外光を照射せず、被隠蔽画像S2が隠蔽された撮影画像(主画像S1のみ)を聴衆向けのスクリーンに投影する。画像切換スイッチ44を切り換えることによって、モニタ30に表示されている撮影画像(主画像S1+被隠蔽画像S2)を必要に応じてスクリーンに表示させることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿や写真等の資料を撮影し、その撮影画像をCRTや液晶ディスプレイ等のモニタやスクリーン等に表示させる資料提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン等に上記のような資料の画像を表示しながら、講演や商品の説明、あるいは授業等を行うにあたり(この種のパフォーマンスをここではプレゼンテーションと称する)、近年では資料提示装置が用いられている。資料提示装置は、一般に、資料を置く資料載置台、資料を被写体とする動画用のカメラ、資料を照明するランプ等を有しており、資料載置台に置いた資料がカメラで撮影される。カメラの撮影画像すなわち資料画像は、例えば液晶プロジェクタへ出力され、その場合には液晶プロジェクタからスクリーンに投影され、その画像を聴衆に表示しながらプレゼンターが資料の説明を行う。
【0003】
プレゼンテーションを行うにあたり、プレゼンターは資料を説明するためのメモや原稿等を資料とは別に用意し、これを見ながら、表示される資料画像を説明する場合が多い。しかしながらこのような方法はプレゼンターにとって負担になるとともに、不注意でメモや原稿等の順番が表示画像のそれと異なってしまい混乱を招くおそれがあった。そこで本出願人は、特願2002−177038で、聴衆向けのスクリーンとプレゼンターが視認するディスプレイの2系統に、カメラによる撮影画像と、記憶部の画像またはパソコン等の外部装置の画像を出力できるようにするとともに、例えば、スクリーンに映る外部装置からの資料画像のページ送りに連動して、資料画像に関する説明用のメモの画像がディスプレイに表示されるようにし、ディスプレイを見ながら、スクリーンに映る資料画像を説明することができるシステムを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の提案では、結局のところ資料の他に説明用のメモは作成せねばならず、しかも、これら2種類の画像が連動するように登録する作業も必要となってくるので、実際にプレゼンテーションを行う時には便利であるものの、準備作業が煩雑であるといった問題を有している。また、システムの構成が複雑になり、安価に製造しにくいといった欠点もある。
【0005】
よって本発明は、簡素な構成で、1つの資料に聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを記録することができるとともに、これら画像をそれぞれ別個として聴衆およびプレゼンターに表示させることができる資料提示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、隠蔽用記録手段によって記録され、必要に応じて隠蔽される被隠蔽画像を含む資料と、この資料が載置される資料載置台と、この資料載置台上に載置された資料を撮影する撮像部と、この撮像部による撮影画像を被隠蔽画像が隠蔽された状態と開示された状態とに切り換える隠蔽/開示切換手段と、撮像部の撮影画像が表示され、その表示画像が、被隠蔽画像が隠蔽されていない撮影画像とされるプレゼンター用モニタと、画像が表示される表示装置への画像信号出力手段と、この表示装置に出力する画像を、隠蔽/開示切換手段により被隠蔽画像が隠蔽された撮影画像か、被隠蔽画像が隠蔽されていない撮影画像かのいずれかに切り換える出力画像切換部とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明の資料提示装置は、資料載置台に置かれた資料を撮像部が撮影し、その撮影画像は、プレゼンター用モニタと、表示装置に出力される。ここで言う表示装置とは、聴衆向けのものであって、スクリーンに画像を投影するプロジェクタやスクリーン、CRT、液晶等のディスプレイが挙げられる。資料には、聴衆にとっては必要としないか、あるいは場合によっては必要とする被隠蔽画像(上記の説明メモ等)が、隠蔽用記録手段によって記録される。資料には被隠蔽画像の他に、聴衆とプレゼンターの双方に表示すべき画像(上記の資料画像等、ここでは主画像と称する)も記録される。
【0008】
撮像部による撮影画像は、隠蔽/開示切換手段によって、被隠蔽画像が隠蔽されて主画像のみが映った状態と、被隠蔽画像が開示されて主画像と被隠蔽画像の両者が映った状態のいずれかに切り換えられる。プレゼンター用モニタには、被隠蔽画像が開示された撮影画像(主画像+被隠蔽画像)が表示される。一方、表示装置には、撮像部による撮影画像が表示されるが、出力画像切換部によって、被隠蔽画像が開示された画像(主画像+被隠蔽画像)か、隠蔽された画像(主画像のみ)かのいずれかに切り換えることができる。よって本発明の資料提示装置によれば、聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを別個に用意することなく1つの資料に記録することができるとともに、これら画像を表示装置とプレゼンター用モニタとに分けて別々に表示させることができる。また、資料の撮影画像を被隠蔽画像が開示されたものか否かに切り換える隠蔽/開示切換手段と、表示装置に出力する撮影画像を選択する出力画像切換部とを具備させ、しかも資料は1つで賄うことができるので、比較的簡素に構成することができる。
【0009】
資料に被隠蔽画像を記録するための隠蔽用記録手段と隠蔽/開示切換手段との組み合わせは種々考えられるが、赤外光吸収塗料と、資料照明用照明光の赤外光成分比率変化および前記撮像部の撮影光路に対して挿脱される赤外光透過フィルタのうちの少なくとも1つとの組み合わせが挙げられる。隠蔽/開示切換手段が資料照明用照明光の赤外光成分比率の場合には、該比率を大きくすれば赤外光吸収塗料による被隠蔽画像は撮影されて開示され、小さくすれば撮影されず撮影画像は主画像のみとなる。隠蔽/開示切換手段が赤外光透過フィルタの場合には、このフィルタを撮影光路から外すと赤外光吸収塗料による被隠蔽画像は撮影されず隠蔽された状態となり、撮影光路中に挿入すると赤外光吸収塗料で記録された被隠蔽画像は撮影され、開示される。例えば、この画像を一旦記憶させた後に主画像に合成させることによって、「主画像+被隠蔽画像」をプレゼンター用モニタに表示させることができる。
【0010】
他の隠蔽用記録手段としては特定色による記録が挙げられ、この場合、隠蔽/開示切換手段は、特定色と同色で撮像部の撮影光路に対して挿脱される光学フィルタか、あるいは撮像部が撮影した撮影画像の画像信号から該特定色の色信号を除去したり残したりする色信号選別手段が用いられる。特定色を、例えば赤色とすると、赤色インク等で資料に記録した画像が被隠蔽画像となる。隠蔽/開示切換手段として光学フィルタを用いる場合には赤色の光学フィルタが用いられる。この赤色フィルタを撮像部の撮影光路に対し挿脱自在に設け、撮像部の撮影光路中に挿入すると、撮影画像は赤色フィルタによって赤色の被隠蔽画像が隠蔽され、主画像のみが映る。また、赤色フィルタを撮像部の撮影光路から外すと、赤色の被隠蔽画像も映る。
【0011】
色信号選別手段は、撮影画像の画像信号から特定色の色信号を除去したり残したりするものである。特定色としては、色信号であるR(赤)・G(緑)・B(青)から選択されるが、Rが最も好適である。特定色を赤色とした場合、撮影画像の画像信号(RGB信号)からR信号が除去されるとGおよびBの信号を含む画像、すなわち被隠蔽画像が除去された主画像のみが映る。そして、R信号を除去せず残すと全ての色信号により撮影画像が表示されるので、赤色の被隠蔽画像が開示される。
【0012】
本発明では、資料載置台および/またはプレゼンター用モニタに仮想スクリーンが設定されるとともに、この仮想スクリーンに対してポインティングするための指示マークを備え、撮像部で撮影された指示マークの仮想スクリーン上での座標に対応する表示装置の画像の座標に所定のポイント画像を合成するポインタ機能を有する形態を含む。ポイント画像は画像処理によって形成され、例えば資料のある部分を特定する矢印が一般的であるが、この他に、線、手の形、円等、様々な形状に表示することができ、さらに、ポイント座標の動きをつないで描画することも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1)第1実施形態
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1は第1実施形態に係るプレゼンテーション用の資料提示装置を示しており、図2は該装置の構成ならびに機能を系統的に現したブロック図である。図1に示すように、本実施形態の資料提示装置は、上面に資料Sが置かれる資料載置台10と、この資料載置台10にアーム11を介して支持された撮像部20と、プレゼンター用のモニタ30とを備えており、さらに資料載置台10に置かれる資料Sを照明する図示せぬランプを有している。アーム11は、資料載置台10の左奥端部から立設された支柱部11aの上端にL字状の水平部11bが固定されたもので、水平部11bの先端は資料載置台10のほぼ中央上方に位置しており、その先端に、撮像部20が取り付けられている。
【0014】
モニタ30は、ヒンジ31を介して資料載置台10の奥端部に開閉自在に取り付けられており、図1に示す開いた状態で、画面が前方を向き、プレゼンターがその画面を視認する。モニタ30の開き角度は手動で適宜に調整できるようになっている。
【0015】
撮像部20は、図2に示すように、カメラ21、光学フィルタ22および赤外光ライト23からなるもので、被写体方向が下方の資料載置台10に向いてセットされている。光学フィルタ22は、不可視光である赤外光のみを撮影可能とするもので、カメラ21の撮影光路に対して挿脱自在にセットされている。また、赤外光ライト23は赤外光を含む光を被写体に向けて照射するものである。カメラ21は、ズーム機構およびオートフォーカス機能を備えている。図2に示すように、撮像部20の撮影画像は制御部40に入力されて処理され、資料載置台10に内蔵された制御部40の出力端子(画像信号出力手段)に接続された液晶プロジェクタ50および上記モニタ30に出力される。液晶プロジェクタ50からは、撮影画像が図示せぬスクリーンに投影される。なお、撮像部20は、モニタ30の画面も撮影できるように、アーム11に回動自在に装着されていても良い。
【0016】
図1の60は、プレゼンターが手に持って使用するポインティング用のライトペンである。このライトペン60の先端部には、LED等で構成され、図示せぬスイッチを押すことによって赤外光が発光する発光部(指示マーク)61が設けられている。発光部61の発光は、上記光学フィルタ22を透過する不可視光である。プレゼンターは資料S中の指示したい部分にライトペン60の発光部61を当てて発光させ、これによってスクリーンに映る画像中の同じ位置にポイント画像が映るポインティングを行うことができる。このポインタ機能は、制御部40によりなされる。なお、発光部61を発光させるスイッチとしては、発光部61を押し付けると発光する押圧スイッチでもよい。
【0017】
さて、この場合の資料Sには、主画像と被隠蔽画像とが記録される。主画像は、聴衆とプレゼンターの双方に表示すべき画像であり、プリンタや手書き等の可視光で視認される通常の記録手段で記録される。被隠蔽画像は、聴衆にとっては必要とせずプレゼンターのみに必要であったり、場合によっては聴衆にも必要であったりする画像であり、透明な赤外光吸収塗料(隠蔽用記録手段)によって記録される。赤外光吸収塗料により記録されたこの被隠蔽画像は、赤外光ライト23が照射されると赤外光を吸収し、赤外光吸収塗料のない部分は赤外光を反射するので、光学フィルタ22を通して撮影すると、撮影された画面内では赤外光吸収塗料を塗った部分が黒く、塗ってない部分が白くなって像が映し出される。主画像および被隠蔽画像は、プレゼンテーションの内容によって様々なものが考えられるが、例えば主画像は聴衆に発表する文字や表、写真といった資料類であり、被隠蔽画像はそれらを説明するためにプレゼンターが参照する説明メモといった場合が挙げられる。また、例えば数学の教育授業で、主画像が問題となる数式、被隠蔽画像がその解答といった場合も想定される。
【0018】
上記制御部40は、例えば資料載置台10に内蔵されており、以下に、この制御部40による制御内容を図2を参照して説明する。
a.撮影画像の取り込み
撮像部20によって撮影された資料Sの撮影画像は制御部40に取り込まれるが、撮影画像は、赤外光ライト23を消灯して赤外光を照射せず、かつ光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路から外した「可視光状態での撮影画像」と、赤外光ライト23を点灯して赤外光を照射し、かつ光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路中に挿入したときの「赤外光照射状態での撮影画像」との2種類がある。
【0019】
可視光状態での撮影画像(図2のAで示す)は、赤外光が照射されていないから上記被隠蔽画像は映らず上記主画像のみが映ったものとなる。また、赤外光照射状態での撮影画像(図2のBで示す)は、赤外光が照射され、かつ光学フィルタ22が挿入されていることにより、被隠蔽画像が撮影される。このとき、主画像用のインクの種類により、赤外光の吸収率が大きい場合には、主画像も撮影される。本実施例(多くの場合)では、黒インクは赤外光を吸収するがその吸収率は赤外光吸収塗料よりも小さいものとする。したがって、主画像の中の黒インクで描かれた部分は赤外光吸収塗料で描かれた部分よりも薄く映るものとする。撮影画像Aは第1画像合成部41に入力され、ここで静止画像に処理される。次いで撮影画像Aは画像出力部43から第2画像合成部42と画像切換スイッチ(出力画像切換部)44とに出力される。
【0020】
一方、撮影画像Bは記憶部45に入力され、静止画像として第2画像合成部42に入力される。第2画像合成部42では撮影画像A,Bが合成され、その合成画像A+Bは、モニタ30と画像切換スイッチ44とに出力される。画像切換スイッチ44には液晶プロジェクタ50が接続されており、この画像切換スイッチ44により、液晶プロジェクタ50に出力する画像が、画像出力部43から直接出力される撮影画像Aか、第2画像合成部42で合成された合成画像A+Bかのいずれかに切り換えられる。この画像切換スイッチ44は、例えば資料載置台10の適宜な箇所に配置されている。
【0021】
b.ライトペンを用いたポインタ機能
本実施形態では、上述したように、液晶プロジェクタ50からスクリーンに投影される画像にライトペン60によってポイント画像を映すポインティングを行うことができる。それには、一般的な画像処理方式により、撮像部20で撮影される資料載置台10上の撮影範囲に、仮想スクリーンのXY座標を予め生成しておく。仮想スクリーンの生成法としては、例えば、撮影範囲の画面の四隅に配した赤外光の発光点を、光学フィルタ22がカメラ21の撮影光路中に挿入された撮像部20により撮影し、その画像データから各発光点の位置を認識し、これに基づいて撮影範囲にXY座標を生成するといった方法が挙げられる。
【0022】
ポイント画像は次のようにしてスクリーンに生成される。撮像部20をライトペン(指示マーク)撮影状態(光学フィルタ22挿入、赤外光ライト23消灯)とし、仮想スクリーン上、すなわち資料載置台10上の撮影範囲で、発光させたライトペン60の発光部61を任意の位置に当てたり移動させたりする。ライトペン60の発光部61の位置は撮像部20で撮影され、その画像データに基づき、座標生成部46において仮想スクリーンの座標上での発光部61の座標が逐一算出される。そして、画像データと発光部61の座標データが処理され、算出された発光部61の座標にポイント画像生成部47でポイント画像(図2のPで示す)が生成される。このポイント画像Pは第1画像合成部41に入力され、ここで上記撮影画像Aと合成される。
【0023】
第1画像合成部41で合成された合成画像A+Pは、画像出力部43から第2画像合成部42と画像切換スイッチ44とに出力される。第2画像合成部42では撮影画像Bと合成画像A+Pとが合成され、その合成画像A+B+Pはモニタと画像切換スイッチ(出力画像切換部)44とに出力される。
【0024】
ライトペン60を用いてポインティングする場合において、画像切換スイッチ44が画像出力部43側に接続されていると、合成画像A+Pがスクリーンに映る。また、画像切換スイッチ44が第2画像合成部42側に切り換えられると、モニタ30に表示される画像と同様の合成画像A+B+Pがスクリーンに投影される。なお、以下の説明での画像切換スイッチ44の位置は、画像出力部43側を隠蔽側、第2画像合成部42側を公開側と称する。
【0025】
次に、上記資料提示装置の作用を具体的に説明する。
図3(a)は、用いる資料Sの具体例であって、この資料Sには、通常のプリンタによって「1.データ」、「2.構成」の文字と、構成を示す図面Mがプリントされている。これらプリント画像は可視光で視認されるものであり、文字は黒色で、図面Mは黒色および赤色以外の色で記録されている。これらをここでは一括して主画像S1とする。また、資料Sには、「1.データ」の右横に「データの詳細文」が、また、「2.構成」の右横に「構成の説明文」が、それぞれ赤外光吸収塗料によって記録されている。これら「データの詳細文」および「構成の説明文」の画像は、可視光では透明な赤外光吸収塗料で記録されているから、図示はしたものの可視光のもとでは実際には視認できないものであり、これらの画像を、ここでは一括して被隠蔽画像S2とする。
【0026】
上記資料Sを用いてプレゼンテーションを行う動作例を、図2〜図5を参照して説明する。資料Sを資料載置台10上に置き、さらに、はじめは被隠蔽画像S2を聴衆には表示しないことから、図2に示すように画像切換スイッチ44を隠蔽側にしておく。次いで、資料Sを、撮像部20で可視光撮影、すなわち赤外光ライト23による赤外光の照射はせず、光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路から外した状態で撮影する(図4:ステップS101)。可視光撮影では、図3(b)の撮影画像Aに示すように、被隠蔽画像S2は映らず主画像S1のみが映ったものとなり、この撮影画像Aは、図2に示すように制御部40の第1画像合成部41に入力され、ここで静止画像に処理される。撮影画像Aは、画像出力部43から第2画像合成部42と画像切換スイッチ44とに出力される。画像切換スイッチ44は、図2に示すように隠蔽側にセットされているから、撮影画像Aが液晶プロジェクタ50へ出力され、スクリーンに投影される。
【0027】
続いて、赤外光ライト23を照射し、光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路中に挿入した状態の撮像部20で、資料Sを撮影する(図4:ステップS102)。このときの撮影画像は、図3(b)の撮影画像Bに示すように、主画像S1のうちの黒文字(1.データ 2.構成)と、被隠蔽画像S2が映り、主画像S1の図面Mは映っていないものとなる。ここでは黒文字を表記する黒インクは赤外線もある程度吸収するものを想定しているので、黒文字も被隠蔽画像よりも薄くなってはいるが映されている。被隠蔽画像S2は赤外光ライト23で照明され、光学フィルタ22が撮影光路に挿入されているのでコントラストの高い像として映される。黒色以外の色でプリントされている図面Mの部分は、赤外光を反射するので何も描かれていない紙面と同じであり、映らない。撮影画像Bは記憶部45に入力され、ここで、被隠蔽画像S2を黒色とし、他の部分を白色とする画像の二値化処理を行い、この二値化した撮影画像Bを静止画像に処理する(図4:ステップS103)。二値化処理により、被隠蔽画像S2のみが明確に映った画像に処理される。次に、二値化されて静止画像に処理された撮影画像Bは、第2画像合成部42に入力される。第2画像合成部42では撮影画像A,Bが合成され(図4:ステップS104)、その合成画像A+Bがモニタ30へ出力される。なお、この場合の画像合成は、二値化させた撮影画像Bの黒部分を撮影画像Bとして用い、黒以外の部分は撮影画像Aを用いる。
【0028】
以上により、聴衆が見るスクリーンには主画像S1のみが映った撮影画像Aが表示され、モニタ30には図3(b)に示す合成画像A+Bが表示される。したがって、この時点で聴衆には「データの詳細文」や「構成の説明文」は判らず、一方、プレゼンターはモニタ30によってこれらの被隠蔽画像S2を見ながらデータや構成を説明することができる。
【0029】
上記の状態から、画像切換スイッチ44を公開側に切り換えると、第2画像合成部42で合成されている合成画像A+Bがスクリーンにも投影され、聴衆はこの合成画像A+Bを見ることになる。すなわち、聴衆は、今まで表示されていなかった被隠蔽画像S2である「データの詳細文」や「構成の説明文」を、この段階で見ることができる。
【0030】
プレゼンターがライトペン60によってスクリーンに映る画像にポインティングを行う場合には、撮像部20をライトペン撮影状態(赤外光ライト23消灯、光学フィルタ22挿入)として、発光させたライトペン60の発光部61を資料Sの所望の位置に当てたり移動させたりする。すると、図2に示したようにポイント画像Pは第1画像合成部41に入力され、ここで撮影画像Aと合成される。図5(a)はポイント画像Pの例を示しており、画像切換スイッチ44が隠蔽側にある場合には、図5(b)に示すように撮影画像Aにポイント画像Pが合成された合成画像A+Pがスクリーンに投影される。また、画像切換スイッチ44が公開側に切り換えられると、図5(c)に示すように合成画像A+Pに撮影画像Bが合成された合成画像A+B+Pがスクリーンに投影される。このようにプレゼンターはスクリーンに投影される画像が撮影画像A(主画像S1のみ)、合成画像A+B(主画像S1+被隠蔽画像S2)のいずれの場合も、ポインティングを行うことができる。
【0031】
上記第1実施形態によれば、はじめはスクリーンに表示する主画像S1と、モニタ30に常時表示するプレゼンター向けの主画像S1+被隠蔽画像S2とを、別個に用意することなく1つの資料Sで賄うことができるとともに、これら2種の画像をスクリーンとモニタ30とに分けて別々に表示させることができる。そして、スクリーンに映る画像を、画像切換スイッチ44によって、主画像S1のみか、主画像S1+被隠蔽画像S2のいずれかに瞬時に切り換えることができる。このため、プレゼンターにあっては、資料Sとは別に説明メモ等を作成する手間が省かれ、しかも、モニタ30に表示される説明文を見ながら聴衆に表示した資料Sの内容を説明することができるので、プレゼンテーションを円滑に進行させることができる。
【0032】
また、装置の構成としては、撮像部20に光学フィルタ22および赤外光ライト23を具備させ、制御部40で画像を適宜に処理して画像切換スイッチ44によりスクリーンに映る画像を切り換えるものであるから、例えば、パソコン等の画像生成装置を外付けして別の画像を取り込むといった必要がないので、比較的簡素に構成することができる。
【0033】
上記第1実施形態では、被隠蔽画像S2を必要に応じて隠蔽したり表示したりする作用を、資料Sに記録する赤外光吸収塗料と、撮像部20の赤外光ライト23および光学フィルタ22との組み合わせで達成しているが、この他の手段として、被隠蔽画像S2を特定色でプリントする第2および第3実施形態を、以下に説明する。
【0034】
(2)第2実施形態
第2実施形態において資料に記録する被隠蔽画像は、上記第1実施形態の赤外光吸収塗料の代わりに、赤色のペンで書いたり赤色のインクでプリントしたりして赤色の画像(隠蔽用記録手段)とする。一方、撮像部20には、赤外光ライト23および光学フィルタ(赤外光透過フィルタ)22の代わりに赤色フィルタ(隠蔽/開示切換手段)をカメラ21の撮影光路に対して挿脱自在にセットする。
【0035】
第2実施形態でのプレゼンテーションを行う動作例としては、図6に示すように、まず赤色フィルタをカメラ21の撮影光路から外し、この状態の撮像部20で資料を撮影する(図6:ステップS201)。このときの撮影画像は資料の画像そのままであって、図7に示す撮影画像C、すなわち、主画像S1+被隠蔽画像S2である。この場合、撮影画像Cは記憶部45、第2画像合成部42を経てモニタ30へ出力される。次いで、赤色フィルタをカメラ21の撮影光路中に挿入し、この状態の撮像部20で資料を撮影する(図6:ステップS202)。このときの撮影画像は、図7の撮影画像D、すなわち被隠蔽画像S2が隠蔽されて主画像S1のみが映った画像となる。これは、赤色フィルタによって赤色の被隠蔽画像S2が撮影されないからであり、撮影画像Dは、赤色フィルタによって全体が赤色を呈している(図7の撮影画像Dでは、その状態を多数のドットで示している)。
【0036】
撮影画像Dは第1画像合成部41に入力され、ここで画像データから赤色成分が削除される(ステップS203)。これによって撮影画像Dは、図7に示す黒白画像の撮影画像D’となり、この撮影画像D’は画像出力部43へ出力され、画像切換スイッチ44が隠蔽側である場合、液晶プロジェクタ50へ出力されてスクリーンに投影される。すなわち、スクリーンを見る聴衆は主画像S1のみを見ることになる。
【0037】
また、撮影画像D’は第2画像合成部42で撮影画像Cと合成され、画像切換スイッチ44が公開側に切り換えられると、合成画像C+D’がスクリーンに投影され、聴衆は被隠蔽画像S2も見ることができる。この第2実施形態は、赤色で記録した被隠蔽画像S2を赤色フィルタによって隠蔽する例であるが、被隠蔽画像S2は赤色以外(勿論、主画像S1の黒色を除くことが前提であるが)の色で記録しても良く、その場合には赤色フィルタの代わりに被隠蔽画像S2と同色のフィルタを用いる。
【0038】
(3)第3実施形態
第3実施形態において資料に記録する被隠蔽画像S2は、第2実施形態と同様に赤色の画像である。また、撮像部20は、第1実施形態の赤外光ライト23と赤外光透過の光学フィルタ22、第2実施形態の赤色フィルタを備えてはいない。第3実施形態では、これらの代わりに、撮影画像の色信号であるRGB信号から必要に応じて被隠蔽画像S2と同色のR信号を除去したり残したりするR信号選別部(隠蔽/開示切換手段)を有している。このR信号選別部は、例えば制御部40内の第1画像合成部41に備えられる。
【0039】
第3実施形態でのプレゼンテーションを行う動作例としては、図8に示すように、まずR信号選別部がR信号を除去せず残す状態とし、撮像部20により資料を撮影する(図8:ステップS301)。このときの撮影画像は資料の画像そのままであって、図9の撮影画像E、すなわち、主画像S1+被隠蔽画像S2である。この場合、撮影画像Eは記憶部45、第2画像合成部42を経てモニタ30へ出力される。次いで、R信号選別部によりR信号を除去する状態で撮像部20により資料を撮影する(図8:ステップS302)。このときの撮影画像は第1画像合成部41に入力され、ここでR信号が除去される(図8:ステップS303)。その撮影画像は図9の撮影画像F、すなわち被隠蔽画像S2が隠蔽されて主画像S1のみが映った画像となる。これは、R信号が除去され、GおよびBの信号を含む信号のみが出力されるからである。
【0040】
撮影画像Eは画像出力部43へ出力され、画像切換スイッチ44が隠蔽側である場合、液晶プロジェクタ50へ出力されてスクリーンに投影される。すなわち、スクリーンを見る聴衆は主画像S1のみを見ることになる。
【0041】
また、撮影画像Fは第2画像合成部42で撮影画像Eと合成され、画像切換スイッチ44が公開側に切り換えられると、合成画像E+Fがスクリーンに投影され、聴衆は被隠蔽画像S2も見ることができる。この第3実施形態は、赤色で記録した被隠蔽画像S2をR信号選別部によって隠蔽する例である。被隠蔽画像S2はRGBのうちのG(緑)かB(青)の色で記録しても良く、その場合には、その色信号を除去するようにすれば良い。
【0042】
上記第2および第3実施形態では、第1実施形態よりもさらに構成を簡素化することができ、被隠蔽画像S2も特定色で記録すればよいことから資料の作成もより簡単であるといった利点がある。また、第1実施形態と同様にしてライトペン60によるポインティングを行うことができることは言うまでもない。
【0043】
(4)第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
第4実施形態では、上記制御部40に記憶させた複数の資料画像の中から、1つの資料画像を、撮像部20で撮影したバーコードで呼び出し、その資料画像をスクリーンに投影させるものである。画像呼び出し用のバーコードは、資料画像に対応する固有情報として制御部40が認識し、資料画像はこのバーコードにリンクして登録される。バーコードは聴衆にとっては不要であり、かつ、プレゼンターには視認されるべきものであるから、モニタ30のみに表示される。
【0044】
この場合の撮像部20は、上記第1実施形態と同様に、カメラ21、光学フィルタ22および赤外光ライト23からなるものとする。図10はバーコードシート70であり、このバーコードシート70には、複数のバーコード71が赤外光吸収塗料で記録されている。制御部40に各バーコード71を認識させるには、資料載置台10に置いたバーコードシート70を、赤外光ライト23によって赤外光を照射し、かつ光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路中に挿入した状態の撮像部20で撮影する。各バーコード71は撮像部20で撮影され、画像データが保存される。
【0045】
引き続き同じ撮影状態を保持し、次のようにしてバーコード71と資料画像をリンクさせて登録する。撮像部20の赤外光ライト23を消灯し、光学フィルタ22は撮影光路内に挿入してライトペン撮影状態に設定し、モニタ30に表示されるバーコードシート70を見ながら、1つのバーコード71をライトペン60の発光部61で指示する。制御部40は、発光部61の周辺の画像データからバーコード71を認識してコード変換し、1つの固有情報として認識する。次いで、可視光撮影、すなわち赤外光ライト23は消灯したまま光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路から外した状態で、資料を撮影し、この撮影画像と、先ほど認識したバーコード71とをリンクさせて登録する。以上の登録作業を、バーコード71と資料の1組ごとに行う。
【0046】
プレゼンテーションに際しては、最初にバーコードシート70を赤外光照射状態の撮像部20で撮影して保存する。次に、撮像部20はライトペン撮影状態に、また、プレゼンター用モニタ30には保存されたバーコードシート70の画像とライトペン60で指示されるポイントを合成して表示する状態にセットして、プレゼンターは、この画像が表示されるモニタ30を見ながら、バーコードシート70のバーコード71をライトペン60の発光部61で指示する。すると、そのバーコード71にリンクする資料画像がスクリーンに投影される。赤外光吸収塗料で記録されたバーコード71は可視光では見えないが、モニタ30には表示されるので、そのモニタ30を見ながらバーコード71の位置が容易に判り、指示することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡素な構成で、聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを1つの記録媒体に記録することができるとともに、これら画像をそれぞれ別個として聴衆およびプレゼンターに表示させることができ、その結果、プレゼンターへの負担の軽減および円滑なプレゼンテーションの進行が図られるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る資料提示装置の斜視図である。
【図2】資料提示装置の構成ならびに機能を系統的に現したブロック図である。
【図3】(a)は資料、(b)は資料の各種撮影画像である。
【図4】第1実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図5】(a)はポイント画像、(b),(c)はポイント画像を含む各種撮影画像である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態の資料の各種撮影画像である。
【図8】本発明に係る第3実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図9】第3実施形態の資料の各種撮影画像である。
【図10】本発明の第4実施形態に用いるバーコードシートである。
【符号の説明】
10…資料載置台、20…撮像部、21…カメラ、22…光学フィルタ、
23…赤外光ライト、30…プレゼンター用モニタ、
44…画像切換スイッチ(出力画像切換部)、50…液晶プロジェクタ、
61…ライトペンの発光部(指示マーク)、S…資料、S1…主画像、
S2…被隠蔽画像。
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿や写真等の資料を撮影し、その撮影画像をCRTや液晶ディスプレイ等のモニタやスクリーン等に表示させる資料提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン等に上記のような資料の画像を表示しながら、講演や商品の説明、あるいは授業等を行うにあたり(この種のパフォーマンスをここではプレゼンテーションと称する)、近年では資料提示装置が用いられている。資料提示装置は、一般に、資料を置く資料載置台、資料を被写体とする動画用のカメラ、資料を照明するランプ等を有しており、資料載置台に置いた資料がカメラで撮影される。カメラの撮影画像すなわち資料画像は、例えば液晶プロジェクタへ出力され、その場合には液晶プロジェクタからスクリーンに投影され、その画像を聴衆に表示しながらプレゼンターが資料の説明を行う。
【0003】
プレゼンテーションを行うにあたり、プレゼンターは資料を説明するためのメモや原稿等を資料とは別に用意し、これを見ながら、表示される資料画像を説明する場合が多い。しかしながらこのような方法はプレゼンターにとって負担になるとともに、不注意でメモや原稿等の順番が表示画像のそれと異なってしまい混乱を招くおそれがあった。そこで本出願人は、特願2002−177038で、聴衆向けのスクリーンとプレゼンターが視認するディスプレイの2系統に、カメラによる撮影画像と、記憶部の画像またはパソコン等の外部装置の画像を出力できるようにするとともに、例えば、スクリーンに映る外部装置からの資料画像のページ送りに連動して、資料画像に関する説明用のメモの画像がディスプレイに表示されるようにし、ディスプレイを見ながら、スクリーンに映る資料画像を説明することができるシステムを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の提案では、結局のところ資料の他に説明用のメモは作成せねばならず、しかも、これら2種類の画像が連動するように登録する作業も必要となってくるので、実際にプレゼンテーションを行う時には便利であるものの、準備作業が煩雑であるといった問題を有している。また、システムの構成が複雑になり、安価に製造しにくいといった欠点もある。
【0005】
よって本発明は、簡素な構成で、1つの資料に聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを記録することができるとともに、これら画像をそれぞれ別個として聴衆およびプレゼンターに表示させることができる資料提示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、隠蔽用記録手段によって記録され、必要に応じて隠蔽される被隠蔽画像を含む資料と、この資料が載置される資料載置台と、この資料載置台上に載置された資料を撮影する撮像部と、この撮像部による撮影画像を被隠蔽画像が隠蔽された状態と開示された状態とに切り換える隠蔽/開示切換手段と、撮像部の撮影画像が表示され、その表示画像が、被隠蔽画像が隠蔽されていない撮影画像とされるプレゼンター用モニタと、画像が表示される表示装置への画像信号出力手段と、この表示装置に出力する画像を、隠蔽/開示切換手段により被隠蔽画像が隠蔽された撮影画像か、被隠蔽画像が隠蔽されていない撮影画像かのいずれかに切り換える出力画像切換部とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明の資料提示装置は、資料載置台に置かれた資料を撮像部が撮影し、その撮影画像は、プレゼンター用モニタと、表示装置に出力される。ここで言う表示装置とは、聴衆向けのものであって、スクリーンに画像を投影するプロジェクタやスクリーン、CRT、液晶等のディスプレイが挙げられる。資料には、聴衆にとっては必要としないか、あるいは場合によっては必要とする被隠蔽画像(上記の説明メモ等)が、隠蔽用記録手段によって記録される。資料には被隠蔽画像の他に、聴衆とプレゼンターの双方に表示すべき画像(上記の資料画像等、ここでは主画像と称する)も記録される。
【0008】
撮像部による撮影画像は、隠蔽/開示切換手段によって、被隠蔽画像が隠蔽されて主画像のみが映った状態と、被隠蔽画像が開示されて主画像と被隠蔽画像の両者が映った状態のいずれかに切り換えられる。プレゼンター用モニタには、被隠蔽画像が開示された撮影画像(主画像+被隠蔽画像)が表示される。一方、表示装置には、撮像部による撮影画像が表示されるが、出力画像切換部によって、被隠蔽画像が開示された画像(主画像+被隠蔽画像)か、隠蔽された画像(主画像のみ)かのいずれかに切り換えることができる。よって本発明の資料提示装置によれば、聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを別個に用意することなく1つの資料に記録することができるとともに、これら画像を表示装置とプレゼンター用モニタとに分けて別々に表示させることができる。また、資料の撮影画像を被隠蔽画像が開示されたものか否かに切り換える隠蔽/開示切換手段と、表示装置に出力する撮影画像を選択する出力画像切換部とを具備させ、しかも資料は1つで賄うことができるので、比較的簡素に構成することができる。
【0009】
資料に被隠蔽画像を記録するための隠蔽用記録手段と隠蔽/開示切換手段との組み合わせは種々考えられるが、赤外光吸収塗料と、資料照明用照明光の赤外光成分比率変化および前記撮像部の撮影光路に対して挿脱される赤外光透過フィルタのうちの少なくとも1つとの組み合わせが挙げられる。隠蔽/開示切換手段が資料照明用照明光の赤外光成分比率の場合には、該比率を大きくすれば赤外光吸収塗料による被隠蔽画像は撮影されて開示され、小さくすれば撮影されず撮影画像は主画像のみとなる。隠蔽/開示切換手段が赤外光透過フィルタの場合には、このフィルタを撮影光路から外すと赤外光吸収塗料による被隠蔽画像は撮影されず隠蔽された状態となり、撮影光路中に挿入すると赤外光吸収塗料で記録された被隠蔽画像は撮影され、開示される。例えば、この画像を一旦記憶させた後に主画像に合成させることによって、「主画像+被隠蔽画像」をプレゼンター用モニタに表示させることができる。
【0010】
他の隠蔽用記録手段としては特定色による記録が挙げられ、この場合、隠蔽/開示切換手段は、特定色と同色で撮像部の撮影光路に対して挿脱される光学フィルタか、あるいは撮像部が撮影した撮影画像の画像信号から該特定色の色信号を除去したり残したりする色信号選別手段が用いられる。特定色を、例えば赤色とすると、赤色インク等で資料に記録した画像が被隠蔽画像となる。隠蔽/開示切換手段として光学フィルタを用いる場合には赤色の光学フィルタが用いられる。この赤色フィルタを撮像部の撮影光路に対し挿脱自在に設け、撮像部の撮影光路中に挿入すると、撮影画像は赤色フィルタによって赤色の被隠蔽画像が隠蔽され、主画像のみが映る。また、赤色フィルタを撮像部の撮影光路から外すと、赤色の被隠蔽画像も映る。
【0011】
色信号選別手段は、撮影画像の画像信号から特定色の色信号を除去したり残したりするものである。特定色としては、色信号であるR(赤)・G(緑)・B(青)から選択されるが、Rが最も好適である。特定色を赤色とした場合、撮影画像の画像信号(RGB信号)からR信号が除去されるとGおよびBの信号を含む画像、すなわち被隠蔽画像が除去された主画像のみが映る。そして、R信号を除去せず残すと全ての色信号により撮影画像が表示されるので、赤色の被隠蔽画像が開示される。
【0012】
本発明では、資料載置台および/またはプレゼンター用モニタに仮想スクリーンが設定されるとともに、この仮想スクリーンに対してポインティングするための指示マークを備え、撮像部で撮影された指示マークの仮想スクリーン上での座標に対応する表示装置の画像の座標に所定のポイント画像を合成するポインタ機能を有する形態を含む。ポイント画像は画像処理によって形成され、例えば資料のある部分を特定する矢印が一般的であるが、この他に、線、手の形、円等、様々な形状に表示することができ、さらに、ポイント座標の動きをつないで描画することも可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1)第1実施形態
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1は第1実施形態に係るプレゼンテーション用の資料提示装置を示しており、図2は該装置の構成ならびに機能を系統的に現したブロック図である。図1に示すように、本実施形態の資料提示装置は、上面に資料Sが置かれる資料載置台10と、この資料載置台10にアーム11を介して支持された撮像部20と、プレゼンター用のモニタ30とを備えており、さらに資料載置台10に置かれる資料Sを照明する図示せぬランプを有している。アーム11は、資料載置台10の左奥端部から立設された支柱部11aの上端にL字状の水平部11bが固定されたもので、水平部11bの先端は資料載置台10のほぼ中央上方に位置しており、その先端に、撮像部20が取り付けられている。
【0014】
モニタ30は、ヒンジ31を介して資料載置台10の奥端部に開閉自在に取り付けられており、図1に示す開いた状態で、画面が前方を向き、プレゼンターがその画面を視認する。モニタ30の開き角度は手動で適宜に調整できるようになっている。
【0015】
撮像部20は、図2に示すように、カメラ21、光学フィルタ22および赤外光ライト23からなるもので、被写体方向が下方の資料載置台10に向いてセットされている。光学フィルタ22は、不可視光である赤外光のみを撮影可能とするもので、カメラ21の撮影光路に対して挿脱自在にセットされている。また、赤外光ライト23は赤外光を含む光を被写体に向けて照射するものである。カメラ21は、ズーム機構およびオートフォーカス機能を備えている。図2に示すように、撮像部20の撮影画像は制御部40に入力されて処理され、資料載置台10に内蔵された制御部40の出力端子(画像信号出力手段)に接続された液晶プロジェクタ50および上記モニタ30に出力される。液晶プロジェクタ50からは、撮影画像が図示せぬスクリーンに投影される。なお、撮像部20は、モニタ30の画面も撮影できるように、アーム11に回動自在に装着されていても良い。
【0016】
図1の60は、プレゼンターが手に持って使用するポインティング用のライトペンである。このライトペン60の先端部には、LED等で構成され、図示せぬスイッチを押すことによって赤外光が発光する発光部(指示マーク)61が設けられている。発光部61の発光は、上記光学フィルタ22を透過する不可視光である。プレゼンターは資料S中の指示したい部分にライトペン60の発光部61を当てて発光させ、これによってスクリーンに映る画像中の同じ位置にポイント画像が映るポインティングを行うことができる。このポインタ機能は、制御部40によりなされる。なお、発光部61を発光させるスイッチとしては、発光部61を押し付けると発光する押圧スイッチでもよい。
【0017】
さて、この場合の資料Sには、主画像と被隠蔽画像とが記録される。主画像は、聴衆とプレゼンターの双方に表示すべき画像であり、プリンタや手書き等の可視光で視認される通常の記録手段で記録される。被隠蔽画像は、聴衆にとっては必要とせずプレゼンターのみに必要であったり、場合によっては聴衆にも必要であったりする画像であり、透明な赤外光吸収塗料(隠蔽用記録手段)によって記録される。赤外光吸収塗料により記録されたこの被隠蔽画像は、赤外光ライト23が照射されると赤外光を吸収し、赤外光吸収塗料のない部分は赤外光を反射するので、光学フィルタ22を通して撮影すると、撮影された画面内では赤外光吸収塗料を塗った部分が黒く、塗ってない部分が白くなって像が映し出される。主画像および被隠蔽画像は、プレゼンテーションの内容によって様々なものが考えられるが、例えば主画像は聴衆に発表する文字や表、写真といった資料類であり、被隠蔽画像はそれらを説明するためにプレゼンターが参照する説明メモといった場合が挙げられる。また、例えば数学の教育授業で、主画像が問題となる数式、被隠蔽画像がその解答といった場合も想定される。
【0018】
上記制御部40は、例えば資料載置台10に内蔵されており、以下に、この制御部40による制御内容を図2を参照して説明する。
a.撮影画像の取り込み
撮像部20によって撮影された資料Sの撮影画像は制御部40に取り込まれるが、撮影画像は、赤外光ライト23を消灯して赤外光を照射せず、かつ光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路から外した「可視光状態での撮影画像」と、赤外光ライト23を点灯して赤外光を照射し、かつ光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路中に挿入したときの「赤外光照射状態での撮影画像」との2種類がある。
【0019】
可視光状態での撮影画像(図2のAで示す)は、赤外光が照射されていないから上記被隠蔽画像は映らず上記主画像のみが映ったものとなる。また、赤外光照射状態での撮影画像(図2のBで示す)は、赤外光が照射され、かつ光学フィルタ22が挿入されていることにより、被隠蔽画像が撮影される。このとき、主画像用のインクの種類により、赤外光の吸収率が大きい場合には、主画像も撮影される。本実施例(多くの場合)では、黒インクは赤外光を吸収するがその吸収率は赤外光吸収塗料よりも小さいものとする。したがって、主画像の中の黒インクで描かれた部分は赤外光吸収塗料で描かれた部分よりも薄く映るものとする。撮影画像Aは第1画像合成部41に入力され、ここで静止画像に処理される。次いで撮影画像Aは画像出力部43から第2画像合成部42と画像切換スイッチ(出力画像切換部)44とに出力される。
【0020】
一方、撮影画像Bは記憶部45に入力され、静止画像として第2画像合成部42に入力される。第2画像合成部42では撮影画像A,Bが合成され、その合成画像A+Bは、モニタ30と画像切換スイッチ44とに出力される。画像切換スイッチ44には液晶プロジェクタ50が接続されており、この画像切換スイッチ44により、液晶プロジェクタ50に出力する画像が、画像出力部43から直接出力される撮影画像Aか、第2画像合成部42で合成された合成画像A+Bかのいずれかに切り換えられる。この画像切換スイッチ44は、例えば資料載置台10の適宜な箇所に配置されている。
【0021】
b.ライトペンを用いたポインタ機能
本実施形態では、上述したように、液晶プロジェクタ50からスクリーンに投影される画像にライトペン60によってポイント画像を映すポインティングを行うことができる。それには、一般的な画像処理方式により、撮像部20で撮影される資料載置台10上の撮影範囲に、仮想スクリーンのXY座標を予め生成しておく。仮想スクリーンの生成法としては、例えば、撮影範囲の画面の四隅に配した赤外光の発光点を、光学フィルタ22がカメラ21の撮影光路中に挿入された撮像部20により撮影し、その画像データから各発光点の位置を認識し、これに基づいて撮影範囲にXY座標を生成するといった方法が挙げられる。
【0022】
ポイント画像は次のようにしてスクリーンに生成される。撮像部20をライトペン(指示マーク)撮影状態(光学フィルタ22挿入、赤外光ライト23消灯)とし、仮想スクリーン上、すなわち資料載置台10上の撮影範囲で、発光させたライトペン60の発光部61を任意の位置に当てたり移動させたりする。ライトペン60の発光部61の位置は撮像部20で撮影され、その画像データに基づき、座標生成部46において仮想スクリーンの座標上での発光部61の座標が逐一算出される。そして、画像データと発光部61の座標データが処理され、算出された発光部61の座標にポイント画像生成部47でポイント画像(図2のPで示す)が生成される。このポイント画像Pは第1画像合成部41に入力され、ここで上記撮影画像Aと合成される。
【0023】
第1画像合成部41で合成された合成画像A+Pは、画像出力部43から第2画像合成部42と画像切換スイッチ44とに出力される。第2画像合成部42では撮影画像Bと合成画像A+Pとが合成され、その合成画像A+B+Pはモニタと画像切換スイッチ(出力画像切換部)44とに出力される。
【0024】
ライトペン60を用いてポインティングする場合において、画像切換スイッチ44が画像出力部43側に接続されていると、合成画像A+Pがスクリーンに映る。また、画像切換スイッチ44が第2画像合成部42側に切り換えられると、モニタ30に表示される画像と同様の合成画像A+B+Pがスクリーンに投影される。なお、以下の説明での画像切換スイッチ44の位置は、画像出力部43側を隠蔽側、第2画像合成部42側を公開側と称する。
【0025】
次に、上記資料提示装置の作用を具体的に説明する。
図3(a)は、用いる資料Sの具体例であって、この資料Sには、通常のプリンタによって「1.データ」、「2.構成」の文字と、構成を示す図面Mがプリントされている。これらプリント画像は可視光で視認されるものであり、文字は黒色で、図面Mは黒色および赤色以外の色で記録されている。これらをここでは一括して主画像S1とする。また、資料Sには、「1.データ」の右横に「データの詳細文」が、また、「2.構成」の右横に「構成の説明文」が、それぞれ赤外光吸収塗料によって記録されている。これら「データの詳細文」および「構成の説明文」の画像は、可視光では透明な赤外光吸収塗料で記録されているから、図示はしたものの可視光のもとでは実際には視認できないものであり、これらの画像を、ここでは一括して被隠蔽画像S2とする。
【0026】
上記資料Sを用いてプレゼンテーションを行う動作例を、図2〜図5を参照して説明する。資料Sを資料載置台10上に置き、さらに、はじめは被隠蔽画像S2を聴衆には表示しないことから、図2に示すように画像切換スイッチ44を隠蔽側にしておく。次いで、資料Sを、撮像部20で可視光撮影、すなわち赤外光ライト23による赤外光の照射はせず、光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路から外した状態で撮影する(図4:ステップS101)。可視光撮影では、図3(b)の撮影画像Aに示すように、被隠蔽画像S2は映らず主画像S1のみが映ったものとなり、この撮影画像Aは、図2に示すように制御部40の第1画像合成部41に入力され、ここで静止画像に処理される。撮影画像Aは、画像出力部43から第2画像合成部42と画像切換スイッチ44とに出力される。画像切換スイッチ44は、図2に示すように隠蔽側にセットされているから、撮影画像Aが液晶プロジェクタ50へ出力され、スクリーンに投影される。
【0027】
続いて、赤外光ライト23を照射し、光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路中に挿入した状態の撮像部20で、資料Sを撮影する(図4:ステップS102)。このときの撮影画像は、図3(b)の撮影画像Bに示すように、主画像S1のうちの黒文字(1.データ 2.構成)と、被隠蔽画像S2が映り、主画像S1の図面Mは映っていないものとなる。ここでは黒文字を表記する黒インクは赤外線もある程度吸収するものを想定しているので、黒文字も被隠蔽画像よりも薄くなってはいるが映されている。被隠蔽画像S2は赤外光ライト23で照明され、光学フィルタ22が撮影光路に挿入されているのでコントラストの高い像として映される。黒色以外の色でプリントされている図面Mの部分は、赤外光を反射するので何も描かれていない紙面と同じであり、映らない。撮影画像Bは記憶部45に入力され、ここで、被隠蔽画像S2を黒色とし、他の部分を白色とする画像の二値化処理を行い、この二値化した撮影画像Bを静止画像に処理する(図4:ステップS103)。二値化処理により、被隠蔽画像S2のみが明確に映った画像に処理される。次に、二値化されて静止画像に処理された撮影画像Bは、第2画像合成部42に入力される。第2画像合成部42では撮影画像A,Bが合成され(図4:ステップS104)、その合成画像A+Bがモニタ30へ出力される。なお、この場合の画像合成は、二値化させた撮影画像Bの黒部分を撮影画像Bとして用い、黒以外の部分は撮影画像Aを用いる。
【0028】
以上により、聴衆が見るスクリーンには主画像S1のみが映った撮影画像Aが表示され、モニタ30には図3(b)に示す合成画像A+Bが表示される。したがって、この時点で聴衆には「データの詳細文」や「構成の説明文」は判らず、一方、プレゼンターはモニタ30によってこれらの被隠蔽画像S2を見ながらデータや構成を説明することができる。
【0029】
上記の状態から、画像切換スイッチ44を公開側に切り換えると、第2画像合成部42で合成されている合成画像A+Bがスクリーンにも投影され、聴衆はこの合成画像A+Bを見ることになる。すなわち、聴衆は、今まで表示されていなかった被隠蔽画像S2である「データの詳細文」や「構成の説明文」を、この段階で見ることができる。
【0030】
プレゼンターがライトペン60によってスクリーンに映る画像にポインティングを行う場合には、撮像部20をライトペン撮影状態(赤外光ライト23消灯、光学フィルタ22挿入)として、発光させたライトペン60の発光部61を資料Sの所望の位置に当てたり移動させたりする。すると、図2に示したようにポイント画像Pは第1画像合成部41に入力され、ここで撮影画像Aと合成される。図5(a)はポイント画像Pの例を示しており、画像切換スイッチ44が隠蔽側にある場合には、図5(b)に示すように撮影画像Aにポイント画像Pが合成された合成画像A+Pがスクリーンに投影される。また、画像切換スイッチ44が公開側に切り換えられると、図5(c)に示すように合成画像A+Pに撮影画像Bが合成された合成画像A+B+Pがスクリーンに投影される。このようにプレゼンターはスクリーンに投影される画像が撮影画像A(主画像S1のみ)、合成画像A+B(主画像S1+被隠蔽画像S2)のいずれの場合も、ポインティングを行うことができる。
【0031】
上記第1実施形態によれば、はじめはスクリーンに表示する主画像S1と、モニタ30に常時表示するプレゼンター向けの主画像S1+被隠蔽画像S2とを、別個に用意することなく1つの資料Sで賄うことができるとともに、これら2種の画像をスクリーンとモニタ30とに分けて別々に表示させることができる。そして、スクリーンに映る画像を、画像切換スイッチ44によって、主画像S1のみか、主画像S1+被隠蔽画像S2のいずれかに瞬時に切り換えることができる。このため、プレゼンターにあっては、資料Sとは別に説明メモ等を作成する手間が省かれ、しかも、モニタ30に表示される説明文を見ながら聴衆に表示した資料Sの内容を説明することができるので、プレゼンテーションを円滑に進行させることができる。
【0032】
また、装置の構成としては、撮像部20に光学フィルタ22および赤外光ライト23を具備させ、制御部40で画像を適宜に処理して画像切換スイッチ44によりスクリーンに映る画像を切り換えるものであるから、例えば、パソコン等の画像生成装置を外付けして別の画像を取り込むといった必要がないので、比較的簡素に構成することができる。
【0033】
上記第1実施形態では、被隠蔽画像S2を必要に応じて隠蔽したり表示したりする作用を、資料Sに記録する赤外光吸収塗料と、撮像部20の赤外光ライト23および光学フィルタ22との組み合わせで達成しているが、この他の手段として、被隠蔽画像S2を特定色でプリントする第2および第3実施形態を、以下に説明する。
【0034】
(2)第2実施形態
第2実施形態において資料に記録する被隠蔽画像は、上記第1実施形態の赤外光吸収塗料の代わりに、赤色のペンで書いたり赤色のインクでプリントしたりして赤色の画像(隠蔽用記録手段)とする。一方、撮像部20には、赤外光ライト23および光学フィルタ(赤外光透過フィルタ)22の代わりに赤色フィルタ(隠蔽/開示切換手段)をカメラ21の撮影光路に対して挿脱自在にセットする。
【0035】
第2実施形態でのプレゼンテーションを行う動作例としては、図6に示すように、まず赤色フィルタをカメラ21の撮影光路から外し、この状態の撮像部20で資料を撮影する(図6:ステップS201)。このときの撮影画像は資料の画像そのままであって、図7に示す撮影画像C、すなわち、主画像S1+被隠蔽画像S2である。この場合、撮影画像Cは記憶部45、第2画像合成部42を経てモニタ30へ出力される。次いで、赤色フィルタをカメラ21の撮影光路中に挿入し、この状態の撮像部20で資料を撮影する(図6:ステップS202)。このときの撮影画像は、図7の撮影画像D、すなわち被隠蔽画像S2が隠蔽されて主画像S1のみが映った画像となる。これは、赤色フィルタによって赤色の被隠蔽画像S2が撮影されないからであり、撮影画像Dは、赤色フィルタによって全体が赤色を呈している(図7の撮影画像Dでは、その状態を多数のドットで示している)。
【0036】
撮影画像Dは第1画像合成部41に入力され、ここで画像データから赤色成分が削除される(ステップS203)。これによって撮影画像Dは、図7に示す黒白画像の撮影画像D’となり、この撮影画像D’は画像出力部43へ出力され、画像切換スイッチ44が隠蔽側である場合、液晶プロジェクタ50へ出力されてスクリーンに投影される。すなわち、スクリーンを見る聴衆は主画像S1のみを見ることになる。
【0037】
また、撮影画像D’は第2画像合成部42で撮影画像Cと合成され、画像切換スイッチ44が公開側に切り換えられると、合成画像C+D’がスクリーンに投影され、聴衆は被隠蔽画像S2も見ることができる。この第2実施形態は、赤色で記録した被隠蔽画像S2を赤色フィルタによって隠蔽する例であるが、被隠蔽画像S2は赤色以外(勿論、主画像S1の黒色を除くことが前提であるが)の色で記録しても良く、その場合には赤色フィルタの代わりに被隠蔽画像S2と同色のフィルタを用いる。
【0038】
(3)第3実施形態
第3実施形態において資料に記録する被隠蔽画像S2は、第2実施形態と同様に赤色の画像である。また、撮像部20は、第1実施形態の赤外光ライト23と赤外光透過の光学フィルタ22、第2実施形態の赤色フィルタを備えてはいない。第3実施形態では、これらの代わりに、撮影画像の色信号であるRGB信号から必要に応じて被隠蔽画像S2と同色のR信号を除去したり残したりするR信号選別部(隠蔽/開示切換手段)を有している。このR信号選別部は、例えば制御部40内の第1画像合成部41に備えられる。
【0039】
第3実施形態でのプレゼンテーションを行う動作例としては、図8に示すように、まずR信号選別部がR信号を除去せず残す状態とし、撮像部20により資料を撮影する(図8:ステップS301)。このときの撮影画像は資料の画像そのままであって、図9の撮影画像E、すなわち、主画像S1+被隠蔽画像S2である。この場合、撮影画像Eは記憶部45、第2画像合成部42を経てモニタ30へ出力される。次いで、R信号選別部によりR信号を除去する状態で撮像部20により資料を撮影する(図8:ステップS302)。このときの撮影画像は第1画像合成部41に入力され、ここでR信号が除去される(図8:ステップS303)。その撮影画像は図9の撮影画像F、すなわち被隠蔽画像S2が隠蔽されて主画像S1のみが映った画像となる。これは、R信号が除去され、GおよびBの信号を含む信号のみが出力されるからである。
【0040】
撮影画像Eは画像出力部43へ出力され、画像切換スイッチ44が隠蔽側である場合、液晶プロジェクタ50へ出力されてスクリーンに投影される。すなわち、スクリーンを見る聴衆は主画像S1のみを見ることになる。
【0041】
また、撮影画像Fは第2画像合成部42で撮影画像Eと合成され、画像切換スイッチ44が公開側に切り換えられると、合成画像E+Fがスクリーンに投影され、聴衆は被隠蔽画像S2も見ることができる。この第3実施形態は、赤色で記録した被隠蔽画像S2をR信号選別部によって隠蔽する例である。被隠蔽画像S2はRGBのうちのG(緑)かB(青)の色で記録しても良く、その場合には、その色信号を除去するようにすれば良い。
【0042】
上記第2および第3実施形態では、第1実施形態よりもさらに構成を簡素化することができ、被隠蔽画像S2も特定色で記録すればよいことから資料の作成もより簡単であるといった利点がある。また、第1実施形態と同様にしてライトペン60によるポインティングを行うことができることは言うまでもない。
【0043】
(4)第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
第4実施形態では、上記制御部40に記憶させた複数の資料画像の中から、1つの資料画像を、撮像部20で撮影したバーコードで呼び出し、その資料画像をスクリーンに投影させるものである。画像呼び出し用のバーコードは、資料画像に対応する固有情報として制御部40が認識し、資料画像はこのバーコードにリンクして登録される。バーコードは聴衆にとっては不要であり、かつ、プレゼンターには視認されるべきものであるから、モニタ30のみに表示される。
【0044】
この場合の撮像部20は、上記第1実施形態と同様に、カメラ21、光学フィルタ22および赤外光ライト23からなるものとする。図10はバーコードシート70であり、このバーコードシート70には、複数のバーコード71が赤外光吸収塗料で記録されている。制御部40に各バーコード71を認識させるには、資料載置台10に置いたバーコードシート70を、赤外光ライト23によって赤外光を照射し、かつ光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路中に挿入した状態の撮像部20で撮影する。各バーコード71は撮像部20で撮影され、画像データが保存される。
【0045】
引き続き同じ撮影状態を保持し、次のようにしてバーコード71と資料画像をリンクさせて登録する。撮像部20の赤外光ライト23を消灯し、光学フィルタ22は撮影光路内に挿入してライトペン撮影状態に設定し、モニタ30に表示されるバーコードシート70を見ながら、1つのバーコード71をライトペン60の発光部61で指示する。制御部40は、発光部61の周辺の画像データからバーコード71を認識してコード変換し、1つの固有情報として認識する。次いで、可視光撮影、すなわち赤外光ライト23は消灯したまま光学フィルタ22をカメラ21の撮影光路から外した状態で、資料を撮影し、この撮影画像と、先ほど認識したバーコード71とをリンクさせて登録する。以上の登録作業を、バーコード71と資料の1組ごとに行う。
【0046】
プレゼンテーションに際しては、最初にバーコードシート70を赤外光照射状態の撮像部20で撮影して保存する。次に、撮像部20はライトペン撮影状態に、また、プレゼンター用モニタ30には保存されたバーコードシート70の画像とライトペン60で指示されるポイントを合成して表示する状態にセットして、プレゼンターは、この画像が表示されるモニタ30を見ながら、バーコードシート70のバーコード71をライトペン60の発光部61で指示する。すると、そのバーコード71にリンクする資料画像がスクリーンに投影される。赤外光吸収塗料で記録されたバーコード71は可視光では見えないが、モニタ30には表示されるので、そのモニタ30を見ながらバーコード71の位置が容易に判り、指示することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡素な構成で、聴衆向けの画像とプレゼンター向けの画像とを1つの記録媒体に記録することができるとともに、これら画像をそれぞれ別個として聴衆およびプレゼンターに表示させることができ、その結果、プレゼンターへの負担の軽減および円滑なプレゼンテーションの進行が図られるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る資料提示装置の斜視図である。
【図2】資料提示装置の構成ならびに機能を系統的に現したブロック図である。
【図3】(a)は資料、(b)は資料の各種撮影画像である。
【図4】第1実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図5】(a)はポイント画像、(b),(c)はポイント画像を含む各種撮影画像である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態の資料の各種撮影画像である。
【図8】本発明に係る第3実施形態の動作例を示すフローチャートである。
【図9】第3実施形態の資料の各種撮影画像である。
【図10】本発明の第4実施形態に用いるバーコードシートである。
【符号の説明】
10…資料載置台、20…撮像部、21…カメラ、22…光学フィルタ、
23…赤外光ライト、30…プレゼンター用モニタ、
44…画像切換スイッチ(出力画像切換部)、50…液晶プロジェクタ、
61…ライトペンの発光部(指示マーク)、S…資料、S1…主画像、
S2…被隠蔽画像。
Claims (5)
- 隠蔽用記録手段によって記録され、必要に応じて隠蔽される被隠蔽画像を含む資料と、
この資料が載置される資料載置台と、
この資料載置台上に載置された前記資料を撮影する撮像部と、
この撮像部による撮影画像を前記被隠蔽画像が隠蔽された状態と開示された状態とに切り換える隠蔽/開示切換手段と、
前記撮像部の撮影画像が表示され、その表示画像が、前記被隠蔽画像が隠蔽されていない撮影画像とされるプレゼンター用モニタと、
画像が表示される表示装置への画像信号出力手段と、
この表示装置に出力する画像を、前記隠蔽/開示切換手段により被隠蔽画像が隠蔽された撮影画像か、被隠蔽画像が開示された撮影画像かのいずれかに切り換える出力画像切換部と
を備えることを特徴とする資料提示装置。 - 前記隠蔽用記録手段は赤外光吸収塗料であり、前記隠蔽/開示切換手段は、資料照明用照明光の赤外光成分比率変化と、前記撮像部の撮影光路に対して挿脱される赤外光透過フィルタとのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の資料提示装置。
- 前記隠蔽用記録手段は特定色であり、前記隠蔽/開示切換手段は、該特定色と同色で、前記撮像部の撮影光路に対して挿脱される光学フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の資料提示装置。
- 前記隠蔽用記録手段は特定色であり、前記隠蔽/開示切換手段は、前記撮像部が撮影した撮影画像の画像信号から該特定色の色信号を除去したり残したりする色信号選別手段であることを特徴とする請求項1に記載の資料提示装置。
- 前記資料載置台および/または前記プレゼンター用モニタに仮想スクリーンが設定されるとともに、この仮想スクリーンに対してポインティングするための指示マークを備え、前記撮像部で撮影された指示マークの仮想スクリーン上での座標に対応する前記表示装置の画像の座標に所定のポイント画像を合成するポインタ機能を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の資料提示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003012773A JP2004228806A (ja) | 2003-01-21 | 2003-01-21 | 資料提示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003012773A JP2004228806A (ja) | 2003-01-21 | 2003-01-21 | 資料提示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004228806A true JP2004228806A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32901278
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003012773A Pending JP2004228806A (ja) | 2003-01-21 | 2003-01-21 | 資料提示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004228806A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011030031A (ja) * | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Elmo Co Ltd | 資料提示装置 |
-
2003
- 2003-01-21 JP JP2003012773A patent/JP2004228806A/ja active Pending
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