JP2004232590A - 船外機の吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】縦置きに搭載されたV型エンジン2の左右シリンダバンクが後方に拡開し、シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポート42に対して後方から、インテークマニホールド37を介してコレクタ61が接続する。各気筒に対応する複数の吸気通路を有するインテークマニホールド37を平面視で楔状に形成し、吸気通路を対応するインテークポート42までその楔形状に沿って左右に延出させ、この延出部分にて実質的にインテークポートが形成されるようにした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に左右シリンダバンクによりV型をなし、縦置きに搭載されるエンジンを持つ船外機における吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気筒が形成された左右のシリンダをV字型をなすように配置してなる4サイクルV型エンジンを搭載する場合、航走時にクランク軸が略鉛直方向を向くように縦置きに配置される。この種の船外機において従来の縦置きV型エンジンでは、インテークマニホールドの構成として、たとえば吸気ポートがシリンダヘッドの略頂部付近まで長く延出し、その上にキャブレタ等が配置されるというものである(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−184122号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の吸気構造ではシリンダヘッドの吸気ポートが長くなり過ぎているため、ダイキャスト製のシリンダヘッドの成形および加工が困難にならざるを得なかった。また、エンジン作動時に発熱するシリンダヘッドと長い吸気ポートが一体成形されているため、吸気ポートによって吸気温度が必要以上に上昇してしまう。特に全体がエンジンカバーによって覆われる船外機にあっては、エンジンカバー内の温度が上り過ぎる場合がある。
【0005】
本発明はかかる実情に鑑み、加工性に優れるとともに熱対策を有効に実現する船外機の吸気装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の船外機の吸気装置は、縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、前記シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタが接続する船外機の吸気装置であって、前記各気筒に対応する複数の吸気通路を有する前記インテークマニホールドを平面視で楔状に形成し、前記吸気通路を対応する前記インテークポートまでその楔形状に沿って左右に延出させ、この延出部分にて実質的にインテークポートが形成されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記左右のシリンダバンクに向って延出する右側および左側の前記吸気通路の中央部において、上下方向にウォータジャケットが延設されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記左右シリンダバンクに向って前方に拡開する前記吸気通路の分岐部に、それらに挟まれるかたで上下方向に直線状の貫通孔が形成され、この貫通孔を前記ウォータジャケットの水路とすることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記インテークマニホールドと前記インテークポートの接合部に断熱手段を介挿することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、インテークマニホールドが楔状に形成され、シリンダヘッドのインテークポートを短く形成することでシリンダヘッドの形状を簡単化することができ、製造が容易になる。また、インテークポートに対して典型的には断熱手段を介して、別体のインテークマニホールドと接続することで、シリンダヘッドからの熱の影響を受け難い構造にすることができる。
【0011】
さらに、インテークマニホールドの吸気通路付近にウォータジャケットを設け、ウォータジャケット内で冷却水を流通させることで、吸気通路を有効に冷却することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基き本発明による好適な実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る船外機1の全体構成例を示す左側面図、図2は船外機1の上部に配置されるエンジンブロックの平面図である。なお、これらの図において矢印Frは船外機1の前方(船外機1が装備される船体の前進方向)側を、矢印Rrは船外機1の後方(船外機1が装備される船体の後進方向)側をそれぞれ表す。この場合、船外機1は図1のようにその前部側にて船体の後尾板Pに固定される。
【0013】
船外機1の概略構成において、上部に配置されたエンジン2を有するエンジンブロックAと、エンジン2の出力をプロペラ側へと伝達するドライブシャフト3を有するドライブシャフトハウジングBと、ドライブシャフト3の駆動力によりプロペラ4を回転駆動する駆動部5を有するギヤハウジングCとが上下に順に配置構成される。エンジンブロックA、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCにはそれぞれ、外殻としてのカバー6a,6b,6cが被着する。これらのカバー6a,6b,6cが相互に滑らかに接合することで、船外機1は全体として一体感のある形態を持つようにカバー6によって覆われ、たとえば特にエンジンブロックAまわりは優れた外観構成を有する概略卵形を呈する。その内部には吸気系や排気系あるいは潤滑系が配され、後に詳述するようにそれらの技術的効果に加えてコンパクトな構成となっており、これにより意匠的にも優れた効果を創出する。
【0014】
エンジン2はこの例ではV型6気筒(所謂、「V6」)エンジンを採用し、左右のシリンダバンクにおける各気筒のシリンダボア軸線Sが、V字型をなすように交差する。図2にも示されるようにエンジン2は、そのV字の尖端側が前方Frを向くように配置される。この場合、エンジン2のクランクシャフト7が鉛直方向を向くように縦置きすべく、エンジンベース8によってエンジン2を搭載支持する。
【0015】
エンジンベース8の前縁部には左右一対のアッパマウント9が配設され、またドライブシャフトハウジングBの前縁部には左右一対のロアマウント10が配設される。これらのマウント9,10を介してエンジンブロックA、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCが、スイベルブラケット11に設定された支軸12のまわりに一体に回動可能となるように支持される。スイベルブラケット11の左右両側にはクランプブラケット13が設けられ、このクランプブラケット13を介して船体の後尾板Pに固定されるようになっている。クランプブラケット13は、左右方向に設定されたチルト軸14のまわりに回動可能に支持される。
【0016】
ドライブシャフトハウジングB内の上部には、ドライブシャフト3の後側に隣接配置された冷却水用の水タンク15が装架され、さらにその後側には潤滑油用のオイルパン16が装架される。水タンク15の底部には冷却水パイプ17が垂下され、この冷却水パイプ17は、ギヤハウジングCに設けた水取入口18から取り込まれる水を給水する給水管19と接続する。冷却水パイプ17と給水管19の接続部には、ドライブシャフト3によって駆動される冷却水ポンプ20が取り付けられる。冷却水ポンプ20は、水取入口18に装着されたフィルタ21を介して船外機1外部から水を取り込んで冷却水パイプ17、さらに水タンク15へとその水を送り込む。
【0017】
ギヤハウジングCにおいて、ドライブシャフトハウジングBから下方に延出したドライブシャフト3は、駆動部5とギヤ結合する。ドライブシャフト3と直交して駆動部5から後方に延出するプロペラシャフト22は、たとえばボールベアリング23あるいはニードルベアリング24によりギヤハウジングC内で回転可能に支持され、その後端にプロペラ4が固着している。
【0018】
駆動部5において、プロペラシャフト22に遊嵌して回転自在に支持されるフォワード(前進)ギヤ25およびリバース(後進)ギヤ26を有し、これらのギヤ25,26は、ドライブシャフト3の下端に設けたドライブギヤ27と常時噛合している。この例ではフォワードギヤ25は前方Fr側に、リバースギヤ26は後方Rr側にそれぞれ配置され、これらのギヤ25,26にクラッチドッグ28が配設される。このクラッチドッグ28はフォワードギヤ25およびリバースギヤ26に選択的に連結し、この動作によりドライブシャフト3の駆動力をプロペラシャフト22に伝達させるようになっている。
【0019】
この場合、エンジンブロックAのエンジン2近傍から下方に延出したクラッチロッド29が、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCの接合部付近でシフトロッド30と連結する。なお、クラッチロッド29は操船者によるシフトレバーの操作で作動可能である。シフトロッド30は、クラッチ機構を構成するシフトカム31あるいはプッシュロッド32を介してクラッチドッグ28を作動させ、これによりプロペラシャフト22を正転または逆転させる。
【0020】
ここで、エンジンブロックAのエンジン2は図2に示されるように、この例では6つの気筒が上下方向順に左右交互にV字に沿って配列され、各気筒においてクランクシャフト7側からクランクケース33、シリンダブロック34、シリンダヘッド35およびシリンダヘッドカバー36が配置・結合される。なお、クランクシャフト7は、クランクケース33およびシリンダブロック34の合せ面に軸支される。このようにクランクシャフト7を基点して、各気筒が左右(平面視)に拡開するV6エンジンでは、左右3気筒によりV型のシリンダバンクが形成される。このシリンダバンクの内側には、後述するインテークマニホールド37が配設される。
【0021】
シリンダブロック34の内部には図3に示すように、各気筒毎にシリンダボア38が形成されるとともに、シリンダボア38にはピストン39が往復動可能に内嵌する。ピストン39はコンロッド40を介してクランクシャフト7のクランクピン7aに連結され、これによりシリンダボア38内のピストン39の往復運動がクランクシャフト7の回転運動に変換され、さらにエンジン2の出力としてドライブシャフト3に伝達される。
【0022】
シリンダヘッド35には、シリンダボア38に整合する燃焼室41とこの燃焼室41にそれぞれ連通するインテークポート42およびエクゾーストポート43が形成される。インテークポート42の入口は前述したシリンダバンクのV字内側に開口し、燃焼室41との連通部がインテークバルブ44によって開閉制御される。この場合インテークバルブ44は、カムシャフト45に設けたカム46によって駆動される。また、エクゾーストポート43の入口はシリンダバンクのV字外側に開口し、燃焼室41との連通部がエクゾーストバルブ47によって開閉制御される。この場合エクゾーストバルブ47は、カムシャフト48に設けたカム49によって駆動される。なお、この実施形態では各気筒において、吸気側および排気側にそれぞれ2つのバルブを持つ4バルブであってよい。
【0023】
カムもしくはカムシャフト駆動機構として、たとえば上下方向に延設された2つのカムシャフト45の下端部に設けたスプロケットと、ドライブシャフト3の上端部に設けたスプロケットとの間にカムチェーン50(図1参照)を装架し、ドライブシャフト3およびカムシャフト45を連結する。この場合、吸気側および排気側でそれぞれカムシャフト45およびカムシャフト48が、チェーン等を介して相互に連結される。また、ドライブシャフト3の上端部とクランクシャフト7の下端部は、図1のようにリダクションギヤ51を介して連結され、したがってクランクシャフト7によって駆動されるドライブシャフト3の動力を利用して、カムシャフト45およびカムシャフト48を回転駆動し、これにより複数のカム46,49を同期駆動することができる。
【0024】
各気筒の燃焼室41の頂部には点火プラグ52が装着され、インテークマニホールド37からは各インテークポート42に繋がる複数(この例では6つ)の吸気通路37a(37a1〜37a6;図4参照)が延出している。インテークマニホールド37に装着されたインジェクタ53からは、各インテークポート42の深部に向けて燃料が噴射されるようになっている。そして、シリンダ内で爆発・燃焼した燃焼ガスは、エクゾーストポート43から後述するエクゾーストマニホールド54へ排出される。
【0025】
V6エンジンの左右3気筒それぞれにおいて、各エクゾーストポート43にはエクゾーストマニホールド54が接続され、さらに集合排気通路となってエンジンベース8の左右側面部付近に接続されている。排気ガスは集合排気通路内を通って、ドライブシャフトハウジングB乃至ギヤハウジングC内に形成された排気通路を経て水中に排出される。
【0026】
図3に示されるように特にシリンダボア38および排気系、すなわちエクゾーストポート43乃至エクゾーストマニホールド54のまわりには、エンジンブロックAの上下方向に沿って冷却用のウォータジャケット55が付設形成される。ウォータジャケット55内を冷却水が流通するようになっているが、この場合、前述した冷却水ポンプ20によって水タンク15へ水を送り込み、水タンク15からウォータジャケット55へ水を送り出す。
【0027】
概略、図1の矢印Dのようにウォータジャケット55内を流通した冷却水は、エンジンブロックAの頂部から排水パイプ56を通って、ドライブシャフトハウジングB乃至ギヤハウジングC内に形成された排水通路を経て水中に排出される。このように構成される冷却系において、排水パイプ56は図1あるいは図2に示されるように、シリンダバンクのV字内側スペースにコンパクトに収容される。なお、排水パイプ56の接続部にはサーモスタット57が装着され、冷却水の流通を制御するようになっている。
【0028】
エンジンブロックAの下部には図1に示されるように、オイルポンプ58が取り付けられる。オイルポンプ58のオイル吸入口にはオイルパン16内に垂下されたオイル吸入パイプ59が接続されるとともに、オイル吐出口からはオイルが給送される。この潤滑系において、オイルパン16内のオイルをオイルポンプ58によって吸い上げ、エンジンブロックAに形成された各オイル通路に分配供給する。潤滑オイルはエンジンブロックA内の主要潤滑箇所を潤滑し、その後オイルパン16内に回収される。
【0029】
さて、吸気系においてさらに、エンジン2の中央部後方にはインテークマニホールド37を介してコレクタ61が設けられる。コレクタ61は典型的には合成樹脂材料により成形されたコレクタ本体62と、このコレクタ本体62に蓋着する金属製(典型的にはアルミニウム合金)カバー63が閉合してなる密閉構造を有し、図5に示されるように上部の左右両側に設けたスロットルボディ64から空気を取り込むようになっている。なお、後述するようにスロットルボディ64から取り込んだ空気は、可変吸気長システムにて高速用および低速用通路に切り替えられる。
【0030】
スロットルボディ64には図2〜図3あるいは図4等に示すようにバタフライ式のスロットルバルブ65が装着され、コントロールレバー66によってスロットルバルブ65の開度を制御するようになっている。また、図1に示されるようにスロットルボディ64は、エンジンブロックAの上部後方に装着されたサイレンサ67内に開口し、その開口部にて船外機1外部から取り込んだ空気を矢印Eのようにサイレンサ67を経て取り込む。なお、サイレンサ67は、後述する高低速切替用バルブを駆動するアクチュエータ68の収容部67aを有する。
【0031】
図6に示されるようにコレクタ本体62の左右中央部には上下方向に所定ピッチ間隔で、それぞれ前後方向に直線状に形成された複数(この例では6つ)の高速用空気吸込通路69(69A〜69F)が列設配置される。図6(b)に示したように各高速用空気吸込通路69はコレクタ本体62の前面から適度に延出して、インテークマニホールド37の対応する吸気通路37a1〜37a6と連通する。
【0032】
また、各高速用空気吸込通路69に対応して6つの低中速用空気吸込通路70(70A〜70F)を有する。各低中速用空気吸込通路70は、対応する高速用空気吸込通路69側を向いて形成された開口70aを有し、図6(a)に示されるように開口70aから左または右外方へ概略U字状もしくは円弧状に湾曲してUターンするかたちで高速用空気吸込通路69に指向し、図6(b)のように対応する高速用空気吸込通路69に合流する。
【0033】
たとえば低中速用空気吸込通路70Aは図6(a)のように、その開口70aが高速用空気吸込通路69Bに対して船外機1の左右方向左側で、かつ上下方向略対応位置に開設され、開口70aから上方に湾曲して高速用空気吸込通路69に合流する。また、低中速用空気吸込通路70Bは、その開口70aが高速用空気吸込通路69Aに対して船外機1の左右方向右側で、かつ上下方向略対応位置に開設され、開口70aから下方に湾曲して高速用空気吸込通路69に合流する。低中速用空気吸込通路70C〜70Fについても同様に配置構成される。
【0034】
このように高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、低中速用空気吸込通路70A〜70Fが左右交互に配置される。前述したインテークマニホールド37の吸気通路37a1,37a3,37a5(図4参照)を介して右側のシリンダバンクの3つの気筒にそれぞれ接続する低中速用空気吸込通路70A,70C,70Eが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の左側部分に配設される。また、インテークマニホールド37の吸気通路37a2,37a4,37a6を介して左側のシリンダバンクの3つの気筒にそれぞれ接続する低中速用空気吸込通路70B,70D,70Fが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の右側部分に配設される。そして、図6(b)のように低中速用空気吸込通路70は高速用空気吸込通路69のインテークマニホールド37との接続部を指向して斜めに合流し、その合流部付近において低中速用空気吸込通路70A〜70Fは対応接続されるインテークマニホールド37の吸気通路37a1〜37a6と通路軸方向が略一致するように連通する。
【0035】
各高速用空気吸込通路69の吸込口側(低中速用空気吸込通路70との合流部上流側)には、図6(b)に示されるようにバタフライ式の高低速切替用バルブ71が装着される。各高低速切替用バルブ71は、高速用空気吸込通路69の上下列設方向に配置された駆動軸72によって、高速用空気吸込通路69内で回動可能に支持される。図2あるいは図5に示されるようにエンジンブロックAの上部後方には、コレクタ本体62の上部にアクチュエータ68が取り付けられ、駆動軸72はアクチュエータ68によって進退する駆動レバーもしくはロッド73およびクランク74を介して正逆回転される。したがって高低速切替用バルブ71は、アクチュエータ68の作動ですべての高速用空気吸込通路69を同期して開閉することができる。
【0036】
なお、各高速用空気吸込通路69の吸込口には、コレクタ本体62とは別体に吸気整流用のファンネル75(75A〜75F)が付設される。ファンネル75は、たとえば円形断面形状を持つエルボ型の合成樹脂製中空筒体であってよく、特に配置方法(方向)が相違するが、単品では同一部品となっている。各ファンネル75はその基部で高速用空気吸込通路69の吸込口に接続し、ラッパ状に適度に拡開する流入口75aに空気が流入するようになっている。
【0037】
さてここで、本発明において特にかかるコレクタ61が接続されるインテークマニホールド37は、図2あるいは図3等に示されるように左右のシリンダバンクに向って吸気通路37aが拡開する概略楔状(上面視)を呈する。この場合、インテークマニホールド37は複数のボルト76によって、シリンダヘッド35の適所に前後方向(図2および図3では紙面上下方向)に締着固定される。吸気通路37aは対応するインテークポート42に向って上下方向順に、その楔形状に沿って左右交互に延出する。これによりシリンダヘッド35のインテークポート42は短くし、その分吸気通路37aにて実質的にインテークポートを形成するようにしている。
【0038】
また、図4に示されるように左右シリンダバンクに向って延出する右側および左側の吸気通路37a1,37a3,37a5および吸気通路37a2,37a4,37a6の中央部において、上下方向にウォータジャケット77が延設される。この場合、左右シリンダバンクに向って前方に拡開する吸気通路37aの分岐部に、それらに挟まれるかたちで上下方向に典型的には直線状の貫通孔が形成され、この貫通孔をウォータジャケット77の水路とする。ウォータジャケット77下端に設けた給水口78から注入された冷却水は、ウォータジャケット77内を上方に流通してその上端の排水口79から排水される。
【0039】
ウォータジャケット77に供給される冷却水として、前述の冷却水ポンプ20によって水タンク15に送り込まれた水を利用することができる。この場合、エンジンベース8の適所に冷却水通路を形成し、その冷却水通路から給水口78に冷却水を給送する。
【0040】
さらに、シリンダヘッド35とインテークマニホールド37の間、すなわちインテークポート42と吸気通路37の接合部には、図示しないガスケットが介挿され、このガスケットによってシールされる。この場合、インシュレータ等の断熱手段を用いたガスケットを使用すると、高い断熱効果が得られる。
【0041】
上記構成においてエンジン2の作動時、船外機1外部から取り込まれた空気はスロットルボディ64を経て、コレクタ61内に吸入される。この場合、コレクタ61内の空気は高低速切替用バルブ71が閉じていれば、低中速用空気吸込通路70を通り、また高低速切替用バルブ71が開いていれば、高速用空気吸込通路69を通ってインテークマニホールド37に供給される。インテークマニホールド37に供給された空気は、吸気通路37a1〜37a6を通過する際にインジェクタ53から燃料が噴射供給され、混合気となってエンジン2の各気筒のインテークポート42に供給される。
【0042】
各気筒ではインテークバルブ44およびエクゾーストバルブ47によって、それぞれインテークポート42およびエクゾーストポート43が開閉制御される。これにより所定タイミングで混合気が燃焼室41に供給され、爆発後の燃焼ガスがエクゾーストポート43からエクゾーストマニホールド54を経て、船外機1の外部へ排出される。
【0043】
本発明において特に、インテークマニホールド37が楔状に形成され、シリンダヘッド35のインテークポート42を短く形成している。これにより先ず、シリンダヘッド35の形状を簡単化することができ、ダイキャストによる製造が容易になる。また、インテークポート42を短くして、別体のインテークマニホールド37と接続することで、シリンダヘッド35からの熱の影響を受け難くすることができる。
【0044】
さらに、インテークマニホールド37の吸気通路37付近にウォータジャケット77を設け、ウォータジャケット77内で冷却水を流通させる。これにより吸気通路37を有効に冷却し、エンジン2がカバー6によって覆われ略密閉状態にありながらも、吸気温度を下げることができ、結果的に吸気効率を向上させることができる。
【0045】
この場合、シリンダヘッド35とインテークマニホールド37の間にガスケットを設け、さらにインシュレータ等の断熱手段を用いて両者を接続することで、高い断熱効果が得られる。これによりシリンダヘッド35からの熱の伝達を抑制し、吸気温度の上昇をさらに防止することができる。
【0046】
以上、本発明を実施形態とともに説明したが、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえば上記実施形態において吸気通路37aの分岐部に形成した貫通孔によってウォータジャケット77を構成する例を説明したが、貫通孔部分を凹状に形成してその凹部にカバーを被せて密閉構造とすることでウォータジャケットを構成することもできる。
【0047】
また、V6エンジンの例を説明したが、本発明は6気筒以下および6気筒以上のエンジンに対しても有効に適用可能であり、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。さらに、本発明装置は船外機に限らず、車両その他の場合にも有効に適用可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にれば、シリンダヘッドのインテークポートを短く形成することでシリンダヘッドの形状を簡単化することができ、製造が容易になり、結果的にコストダウンを図ることができる。また、インテークポートに対して典型的には断熱手段を介して、別体のインテークマニホールドと接続し、あるはインテークマニホールドの吸気通路付近にウォータジャケットを設けことで、吸気通路を有効に冷却して温度上昇を抑制することができる。このように特に吸気系において有効に熱対策を施すことでエンジン出力を高め、したがって船外機の性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の船外機の吸気装置の実施形態における全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックまわりの平面図である。
【図3】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックの断面図である。
【図4】本発明の船外機の吸気装置に係るインテークマニホールドを示す側面図および断面図である。
【図5】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックまわりの後方から見た図である。
【図6】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタの平面図および断面図である。
【符号の説明】
1 船外機、2 エンジン、3 ドライブシャフト、4 プロペラ、5 駆動部、6 カバー、7 クランクシャフト、8 エンジンベース、9,10 マウント、11 スイベルブラケット、13 クランプブラケット、15 水タンク、16 オイルパン、 17 冷却水パイプ、19 給水管、20 冷却水ポンプ、21 フィルタ、22 プロペラシャフト、25 フォワード(前進)ギヤ、26 リバース(後進)ギヤ、27 ドライブギヤ、28 クラッチドッグ、29 クラッチロッド、30 シフトロッド、31 シフトカム、33 クランクケース、34 シリンダブロック、35 シリンダヘッド、36 シリンダヘッドカバー、37 インテークマニホールド、38 シリンダボア、39 ピストン、40 コンロッド、41 燃焼室、42 インテークポート、43 エクゾーストポート、44 インテークバルブ、45,48 カムシャフト、46,49 カム、47 エクゾーストバルブ、50 カムチェーン、51 リダクションギヤ、52 点火プラグ、53 インジェクタ、54 エクゾーストマニホールド、55 ウォータジャケット、56 排水パイプ、58 オイルポンプ、59 オイル吸入パイプ、61 コレクタ、62 コレクタ本体、63 カバー、64 スロットルボディ、65 スロットルバルブ、68 アクチュエータ、69 高速用空気吸込通路、70 速用空気吸込通路、71 高低速切替用バルブ、72 駆動軸、75 ファンネル、77 ウォータジャケット77、A エンジンブロック、B ドライブシャフトハウジング、C ギヤハウジングC。
Claims (4)
- 縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、前記シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタが接続する船外機の吸気装置であって、
前記各気筒に対応する複数の吸気通路を有する前記インテークマニホールドを平面視で楔状に形成し、前記吸気通路を対応する前記インテークポートまでその楔形状に沿って左右に延出させ、この延出部分にて実質的にインテークポートが形成されるようにしたことを特徴とする船外機の吸気装置。 - 前記左右のシリンダバンクに向って延出する右側および左側の前記吸気通路の中央部において、上下方向にウォータジャケットが延設されることを特徴とする請求項1に記載の船外機の吸気装置。
- 前記左右シリンダバンクに向って前方に拡開する前記吸気通路の分岐部に、それらに挟まれるかたちで上下方向に直線状の貫通孔が形成され、この貫通孔を前記ウォータジャケットの水路とすることを特徴とする請求項2に記載の船外機の吸気装置。
- 前記インテークマニホールドと前記インテークポートの接合部に断熱手段を介挿することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船外機の吸気装置。
Priority Applications (1)
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| JP2003023849A JP2004232590A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 船外機の吸気装置 |
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| JP2003023849A JP2004232590A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 船外機の吸気装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
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| JP2004232590A true JP2004232590A (ja) | 2004-08-19 |
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ID=32952542
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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| JP (1) | JP2004232590A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2016138465A (ja) * | 2015-01-26 | 2016-08-04 | 三菱重工業株式会社 | 吸気整流装置、これを備えたコンプレッサ |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023849A patent/JP2004232590A/ja active Pending
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