JP2004232591A - 船外機の吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気性能を向上するとともに省スペース化を有効に実現する船外機の吸気装置を提供する。
【解決手段】縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタ61が接続する。コレクタ61は、インテークマニホールドの吸気通路に連通する空気吸込通路69を持ち、コレクタ室に開口する空気吸込通路61の吸込口に別体のファンネル75が付設される。エンジンの気筒に対応して複数のファンネル75を有し、隣接するファンネルの流入口75aが隔置される。
【選択図】 図6
【解決手段】縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタ61が接続する。コレクタ61は、インテークマニホールドの吸気通路に連通する空気吸込通路69を持ち、コレクタ室に開口する空気吸込通路61の吸込口に別体のファンネル75が付設される。エンジンの気筒に対応して複数のファンネル75を有し、隣接するファンネルの流入口75aが隔置される。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に左右シリンダバンクによりV型をなし、縦置きに搭載されるエンジンを持つ船外機における吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気筒が形成された左右のシリンダをV字型をなすように配置してなる4サイクルV型エンジンを搭載する場合、航走時にクランク軸が略鉛直方向を向くように縦置きに配置される。この種の船外機において従来の縦置きV型エンジンでは、特に吸気系においてインテークマニホールドに空気を供給するためのコレクタもしくはサージタンクが、左右シリンダバンクそれぞれに対して設けられ、すなわち2つのコレクタを持っている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、左右シリンダバンクに対して単一のコレクタを持ち、このコレクタからエンジンのすべての気筒に空気を供給するようにしたものが開発されている。その場合、可変吸気長システムを持ち、吸気長を可変するためのバルブを作動制御するアクチュエータが配設される。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−41930号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の2つのコレクタを持つ吸気装置では、それらのコレクタが嵩張るため船外機全体が大型せざるを得ない。
また、単一コレクタを持つものにあっては、インテークマニホールドに連通する複数の吸気吸込通路の開口部が密集配置される。それらの開口部を吸気干渉することなく、しかもフペース効率よく配置するのは必ずしも容易でない。
【0006】
本発明はかかる実情に鑑み、吸気性能を向上するとともに省スペース化を有効に実現する船外機の吸気装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の船外機の吸気装置は、縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、前記シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタが接続する船外機の吸気装置であって、前記コレクタは、前記インテークマニホールドの吸気通路に連通する空気吸込通路を持ち、コレクタ室に開口する前記空気吸込通路の吸込口に別体のファンネルが付設されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記V型エンジンの気筒に対応して複数の前記ファンネルを有し、隣接する前記ファンネルの流入口が隔置されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の船外機の吸気装置において、複数の前記ファンネルは同一形状に形成され、前記ファンネル相互間でまたは前記コレクタ室と干渉しないように配向されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記ファンネルの所定部位に切欠きが設けられたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記ファンネルはその取付用ブラケットとの係合部を有し、この係合部を介して前記ブラケットに予組みされて前記空気吸込通路の吸込口に取り付けられることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記コレクタは吸気長可変に構成され、その吸気長を可変するためのアクチュエータが前記コレクタ上部に配設されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、典型的には複数の空気吸込通路の吸込口それぞれに、別体のファンネルが付設され、特に隣接するファンネルの流入口が隔置される。このようなファンネルを設けることで吸気効率を高め、エンジン出力を向上することができる。
【0014】
また、複数のファンネルを同一形状とすることで、製造が極めて容易になり、所定部位に切欠きが設けられているため、ファンネル相互間でまたはコレクタ室と干渉しないように配向されスペース効率よく配置することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基き本発明による好適な実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る船外機1の全体構成例を示す左側面図、図2は船外機1の上部に配置されるエンジンブロックの平面図である。なお、これらの図において矢印Frは船外機1の前方(船外機1が装備される船体の前進方向)側を、矢印Rrは船外機1の後方(船外機1が装備される船体の後進方向)側をそれぞれ表す。この場合、船外機1は図1のようにその前部側にて船体の後尾板Pに固定される。
【0016】
船外機1の概略構成において、上部に配置されたエンジン2を有するエンジンブロックAと、エンジン2の出力をプロペラ側へと伝達するドライブシャフト3を有するドライブシャフトハウジングBと、ドライブシャフト3の駆動力によりプロペラ4を回転駆動する駆動部5を有するギヤハウジングCとが上下に順に配置構成される。エンジンブロックA、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCにはそれぞれ、外殻としてのカバー6a,6b,6cが被着する。これらのカバー6a,6b,6cが相互に滑らかに接合することで、船外機1は全体として一体感のある形態を持つようにカバー6によって覆われ、たとえば特にエンジンブロックAまわりは優れた外観構成を有する概略卵形を呈する。その内部には吸気系や排気系あるいは潤滑系が配され、後に詳述するようにそれらの技術的効果に加えてコンパクトな構成となっており、これにより意匠的にも優れた効果を創出する。
【0017】
エンジン2はこの例ではV型6気筒(所謂、「V6」)エンジンを採用し、左右のシリンダバンクにおける各気筒のシリンダボア軸線Sが、V字型をなすように交差する。図2にも示されるようにエンジン2は、そのV字の尖端側が前方Frを向くように配置される。この場合、エンジン2のクランクシャフト7が鉛直方向を向くように縦置きすべく、エンジンベース8によってエンジン2を搭載支持する。
【0018】
エンジンベース8の前縁部には左右一対のアッパマウント9が配設され、またドライブシャフトハウジングBの前縁部には左右一対のロアマウント10が配設される。これらのマウント9,10を介してエンジンブロックA、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCが、スイベルブラケット11に設定された支軸12のまわりに一体に回動可能となるように支持される。スイベルブラケット11の左右両側にはクランプブラケット13が設けられ、このクランプブラケット13を介して船体の後尾板Pに固定されるようになっている。クランプブラケット13は、左右方向に設定されたチルト軸14のまわりに回動可能に支持される。
【0019】
ドライブシャフトハウジングB内の上部には、ドライブシャフト3の後側に隣接配置された冷却水用の水タンク15が装架され、さらにその後側には潤滑油用のオイルパン16が装架される。水タンク15の底部には冷却水パイプ17が垂下され、この冷却水パイプ17は、ギヤハウジングCに設けた水取入口18から取り込まれる水を給水する給水管19と接続する。冷却水パイプ17と給水管19の接続部には、ドライブシャフト3によって駆動される冷却水ポンプ20が取り付けられる。冷却水ポンプ20は、水取入口18に装着されたフィルタ21を介して船外機1外部から水を取り込んで冷却水パイプ17、さらに水タンク15へとその水を送り込む。
【0020】
ギヤハウジングCにおいて、ドライブシャフトハウジングBから下方に延出したドライブシャフト3は、駆動部5とギヤ結合する。ドライブシャフト3と直交して駆動部5から後方に延出するプロペラシャフト22は、たとえばボールベアリング23あるいはニードルベアリング24によりギヤハウジングC内で回転可能に支持され、その後端にプロペラ4が固着している。
【0021】
駆動部5において、プロペラシャフト22に遊嵌して回転自在に支持されるフォワード(前進)ギヤ25およびリバース(後進)ギヤ26を有し、これらのギヤ25,26は、ドライブシャフト3の下端に設けたドライブギヤ27と常時噛合している。この例ではフォワードギヤ25は前方Fr側に、リバースギヤ26は後方Rr側にそれぞれ配置され、これらのギヤ25,26にクラッチドッグ28が配設される。このクラッチドッグ28はフォワードギヤ25およびリバースギヤ26に選択的に連結し、この動作によりドライブシャフト3の駆動力をプロペラシャフト22に伝達させるようになっている。
【0022】
この場合、エンジンブロックAのエンジン2近傍から下方に延出したクラッチロッド29が、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCの接合部付近でシフトロッド30と連結する。なお、クラッチロッド29は操船者によるシフトレバーの操作で作動可能である。シフトロッド30は、クラッチ機構を構成するシフトカム31あるいはプッシュロッド32を介してクラッチドッグ28を作動させ、これによりプロペラシャフト22を正転または逆転させる。
【0023】
ここで、エンジンブロックAのエンジン2は図2に示されるように、この例では6つの気筒が上下方向順に左右交互にV字に沿って配列され、各気筒においてクランクシャフト7側からクランクケース33、シリンダブロック34、シリンダヘッド35およびシリンダヘッドカバー36が配置・結合される。なお、クランクシャフト7は、クランクケース33およびシリンダブロック34の合せ面に軸支される。このようにクランクシャフト7を基点して、各気筒が左右(平面視)に拡開するV6エンジンでは、左右3気筒によりV型のシリンダバンクが形成される。このシリンダバンクの内側には、後述するインテークマニホールド37が配設される。
【0024】
シリンダブロック34の内部には図3に示すように、各気筒毎にシリンダボア38が形成されるとともに、シリンダボア38にはピストン39が往復動可能に内嵌する。ピストン39はコンロッド40を介してクランクシャフト7のクランクピン7aに連結され、これによりシリンダボア38内のピストン39の往復運動がクランクシャフト7の回転運動に変換され、さらにエンジン2の出力としてドライブシャフト3に伝達される。
【0025】
シリンダヘッド35には、シリンダボア38に整合する燃焼室41とこの燃焼室41にそれぞれ連通するインテークポート42およびエクゾーストポート43が形成される。インテークポート42の入口は前述したシリンダバンクのV字内側に開口し、燃焼室41との連通部がインテークバルブ44によって開閉制御される。この場合インテークバルブ44は、カムシャフト45に設けたカム46によって駆動される。また、エクゾーストポート43の入口はシリンダバンクのV字外側に開口し、燃焼室41との連通部がエクゾーストバルブ47によって開閉制御される。この場合エクゾーストバルブ47は、カムシャフト48に設けたカム49によって駆動される。なお、この実施形態では各気筒において、吸気側および排気側にそれぞれ2つのバルブを持つ4バルブであってよい。
【0026】
カムもしくはカムシャフト駆動機構として、たとえば上下方向に延設された2つのカムシャフト45の下端部に設けたスプロケットと、ドライブシャフト3の上端部に設けたスプロケットとの間にカムチェーン50(図1参照)を装架し、ドライブシャフト3およびカムシャフト45を連結する。この場合、吸気側および排気側でそれぞれカムシャフト45およびカムシャフト48が、チェーン等を介して相互に連結される。また、ドライブシャフト3の上端部とクランクシャフト7の下端部は、図1のようにリダクションギヤ51を介して連結され、したがってクランクシャフト7によって駆動されるドライブシャフト3の動力を利用して、カムシャフト45およびカムシャフト48を回転駆動し、これにより複数のカム46,49を同期駆動することができる。
【0027】
各気筒の燃焼室41の頂部には点火プラグ52が装着され、インテークマニホールド37からは各インテークポート42に繋がる複数(この例では6つ)の吸気通路37a(37a1〜37a6;図4参照)が延出している。インテークマニホールド37に装着されたインジェクタ53からは、各インテークポート42の深部に向けて燃料が噴射されるようになっている。そして、シリンダ内で爆発・燃焼した燃焼ガスは、エクゾーストポート43から後述するエクゾーストマニホールド54へ排出される。
【0028】
V6エンジンの左右3気筒それぞれにおいて、各エクゾーストポート43にはエクゾーストマニホールド54が接続され、さらに集合排気通路となってエンジンベース8の左右側面部付近に接続されている。排気ガスは集合排気通路内を通って、ドライブシャフトハウジングB乃至ギヤハウジングC内に形成された排気通路を経て水中に排出される。
【0029】
図3に示されるように特にシリンダボア38および排気系、すなわちエクゾーストポート43乃至エクゾーストマニホールド54のまわりには、エンジンブロックAの上下方向に沿って冷却用のウォータジャケット55が付設形成される。ウォータジャケット55内を冷却水が流通するようになっているが、この場合、前述した冷却水ポンプ20によって水タンク15へ水を送り込み、水タンク15からウォータジャケット55へ水を送り出す。
【0030】
概略、図1の矢印Dのようにウォータジャケット55内を流通した冷却水は、エンジンブロックAの頂部から排水パイプ56を通って、ドライブシャフトハウジングB乃至ギヤハウジングC内に形成された排水通路を経て水中に排出される。このように構成される冷却系において、排水パイプ56は図1あるいは図2に示されるように、シリンダバンクのV字内側スペースにコンパクトに収容される。なお、排水パイプ56の接続部にはサーモスタット57が装着され、冷却水の流通を制御するようになっている。
【0031】
エンジンブロックAの下部には図1に示されるように、オイルポンプ58が取り付けられる。オイルポンプ58のオイル吸入口にはオイルパン16内に垂下されたオイル吸入パイプ59が接続されるとともに、オイル吐出口からはオイルが給送される。この潤滑系において、オイルパン16内のオイルをオイルポンプ58によって吸い上げ、エンジンブロックAに形成された各オイル通路に分配供給する。潤滑オイルはエンジンブロックA内の主要潤滑箇所を潤滑し、その後オイルパン16内に回収される。
【0032】
さて、吸気系においてさらに、エンジン2の中央部後方にはインテークマニホールド37を介してコレクタ61が設けられる。コレクタ61は典型的には合成樹脂材料により成形されたコレクタ本体62と、このコレクタ本体62に蓋着する金属製(典型的にはアルミニウム合金)カバー63が閉合してなる密閉構造を有し、内部にコレクタ室が形成される。図5に示されるようにコレクタ61の上部の左右両側に設けたスロットルボディ64からコレクタ室内に空気を取り込むようになっている。なお、後述するようにスロットルボディ64から取り込んだ空気は、可変吸気長システムにて高速用および低速用通路に切り替えられる。
【0033】
スロットルボディ64には図2〜図3あるいは図4等に示すようにバタフライ式のスロットルバルブ65が装着され、コントロールレバー66によってスロットルバルブ65の開度を制御するようになっている。また、図1に示されるようにスロットルボディ64は、エンジンブロックAの上部後方に装着されたサイレンサ67内に開口し、その開口部にて船外機1外部から取り込んだ空気を矢印Eのようにサイレンサ67を経て取り込む。なお、サイレンサ67は、後述する高低速切替用バルブを駆動するアクチュエータ68の収容部67aを有する。
【0034】
図6に示されるようにコレクタ本体62の左右中央部には上下方向に所定ピッチ間隔で、それぞれ前後方向に直線状に形成された複数(この例では6つ)の高速用空気吸込通路69(69A〜69F)が列設配置される。図6(b)に示したように各高速用空気吸込通路69はコレクタ本体62の前面から適度に延出して、インテークマニホールド37の対応する吸気通路37a1〜37a6と連通する。
【0035】
また、各高速用空気吸込通路69に対応して6つの低中速用空気吸込通路70(70A〜70F)を有する。各低中速用空気吸込通路70は、対応する高速用空気吸込通路69側を向いて形成された開口70aを有し、図6(a)に示されるように開口70aから左または右外方へ概略U字状もしくは円弧状に湾曲してUターンするかたちで高速用空気吸込通路69に指向し、図6(b)のように対応する高速用空気吸込通路69に合流する。
【0036】
たとえば低中速用空気吸込通路70Aは図6(a)のように、その開口70aが高速用空気吸込通路69Bに対して船外機1の左右方向左側で、かつ上下方向略対応位置に開設され、開口70aから上方に湾曲して高速用空気吸込通路69に合流する。また、低中速用空気吸込通路70Bは、その開口70aが高速用空気吸込通路69Aに対して船外機1の左右方向右側で、かつ上下方向略対応位置に開設され、開口70aから下方に湾曲して高速用空気吸込通路69に合流する。低中速用空気吸込通路70C〜70Fについても同様に配置構成される。
【0037】
このように高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、低中速用空気吸込通路70A〜70Fが左右交互に配置される。前述したインテークマニホールド37の吸気通路37a1,37a3,37a5(図4参照)を介して右側のシリンダバンクの3つの気筒にそれぞれ接続する低中速用空気吸込通路70A,70C,70Eが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の左側部分に配設される。また、インテークマニホールド37の吸気通路37a2,37a4,37a6を介して左側のシリンダバンクの3つの気筒にそれぞれ接続する低中速用空気吸込通路70B,70D,70Fが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の右側部分に配設される。そして、図6(b)のように低中速用空気吸込通路70は高速用空気吸込通路69のインテークマニホールド37との接続部を指向して斜めに合流し、その合流部付近において低中速用空気吸込通路70A〜70Fは対応接続されるインテークマニホールド37の吸気通路37a1〜37a6と通路軸方向が略一致するように連通する。
【0038】
各高速用空気吸込通路69の吸込口側(低中速用空気吸込通路70との合流部上流側)には、図6(b)に示されるようにバタフライ式の高低速切替用バルブ71が装着される。各高低速切替用バルブ71は、高速用空気吸込通路69の上下列設方向に配置された駆動軸72によって、高速用空気吸込通路69内で回動可能に支持される。図2あるいは図5に示されるようにエンジンブロックAの上部後方には、コレクタ本体62の上部にアクチュエータ68が取り付けられ、駆動軸72はアクチュエータ68によって進退する駆動レバーもしくはロッド73およびクランク74を介して正逆回転される。したがって高低速切替用バルブ71は、アクチュエータ68の作動ですべての高速用空気吸込通路69を同期して開閉することができる。
【0039】
さて、本発明において特に各高速用空気吸込通路69の吸込口には、コレクタ本体62とは別体に吸気整流用のファンネル75(75A〜75F)が付設される。ファンネル75は、たとえば円形断面形状を持つエルボ型の合成樹脂製中空筒体であってよく、図7に示されるように特に配置方法(方向)が相違するが、単品では同一部品となっている。各ファンネル75はその基部で高速用空気吸込通路69の吸込口に接続し、ラッパ状に適度に拡開する流入口75aに空気が流入するようになっている。
【0040】
コレクタ本体62には高速用空気吸込通路69の吸込口に対応して、ファンネル装着用孔76aが形成されたブラケットもしくはプレート76が取り付けられる。ブラケット76はたとえばアルミニウム合金製であり、高速用空気吸込通路69の列設方向に沿った概略矩形状に成形される。ブラケット76は高速用空気吸込通路69あるいは低中速用空気吸込通路70と干渉しない複数位置で、ボルト77によってコレクタ本体62に締着固定される。各ファンネル75は後述するようにブラケット76に予め組み付けられ、ブラケット76を介してコレクタ本体62に固定される。
【0041】
ここで、図8は、ファンネル75の具体的な構成例を示している。ファンネル75の基部外周にはブラケット76のファンネル装着用孔76aとの係合用凹溝75bが形成され、基部におけるファンネル通路軸の延長線上に立設するリブ75cが一体成形されている。さらに、リブ75cには突起75dが突設されており、この突起75dは係止片78の係合穴78aと係合するようになっており、係止片78が係合されている。そして、カバー63を装着することでカバー63の内面が係止片78を介して、ファンネル75を押えて固定する。この例では平面視にてファンネル通路軸の左側で、前述したラッパ状流入口75aの開口縁部に切欠き75eが設けられている。
【0042】
ファンネル75をブラケット76に装着する場合、たとえば図9の矢印▲1▼のように係合用凹溝75bのラッパ状流入口75aとは反対側部分をブラケット76のファンネル装着用孔76aの周縁部に係合させ、つぎにラッパ状流入口75a側を矢印▲2▼のように押し込むことで組み付けることができる。係合用凹溝75bおよびファンネル装着用孔76aを係合させることで、ファンネル75をブラケット76に的確に装着固定することができる。
【0043】
ファンネル75は前述のように同一部品として形成され、配置方法特に配置方向が相違するが、図7に示されるように高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、ファンネル75A〜75Fが左右交互に配置される。すなわち、高速用空気吸込通路69A,69C,69Eに接続するファンネル75A,75C,75Eが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の右側に配設される。また、高速用空気吸込通路69B,69D,69Fに接続するファンネル75B,75D,75Fが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の左側に配設される。
【0044】
この場合、ファンネル75A〜75Fはそれぞれのラッパ状流入口75aからの流入効率を高めながら、省スペース化を図るようにファンネル通路軸を適宜傾斜させて配置される。たとえばファンネル75Aは、図7のようにカバー63の角部内壁63aを避けるようにそのファンネル通路軸が下方に傾斜する。このように配置することでラッパ状流入口75aからの流入が角部内壁63aによって邪魔されることなく、しかも角部内壁63a側に切欠き75eが位置するため相互の干渉をなくすることができる。さらに、角部内壁63aの外側にスペース効率よくスロットルボディ64を収容することができ、コンパクト化を図ることができる。またファンネル75Bは、カバー63の角部内壁63bを避けるようにそのファンネル通路軸が下方に傾斜する。このように配置することでラッパ状流入口75aが角部内壁63bと干渉するのを防止している。
【0045】
なお、インテークマニホールド37は、図2あるいは図3等に示されるように左右のシリンダバンクに向って吸気通路37aが拡開する概略楔状(上面視)を呈する。この場合、インテークマニホールド37は複数のボルト79によって、シリンダヘッド35の適所に前後方向(図2および図3では紙面上下方向)に締着固定される。シリンダヘッド35のインテークポート42は短くし、その分吸気通路37aにて実質的にインテークポートを形成するようにしている。
【0046】
また、図4に示されるように左右のシリンダバンクに向って拡開する吸気通路37a1,37a3,37a5と吸気通路37a2,37a4,37a6の分岐部にはそれらに挟まれるかたで上下方向に、典型的には直線状のウォータジャケット80が設けられる。ウォータジャケット80下端の給水口81から注入された冷却水は、ウォータジャケット80内を上方に流通してその上端の排水口82から排水される。
【0047】
上記構成においてエンジン2の作動時、船外機1外部から取り込まれた空気はスロットルボディ64を経て、コレクタ61内に吸入される。この場合、コレクタ61内の空気は高低速切替用バルブ71が閉じていれば、低中速用空気吸込通路70を通り、また高低速切替用バルブ71が開いていれば、高速用空気吸込通路69を通ってインテークマニホールド37に供給される。インテークマニホールド37に供給された空気は、吸気通路37a1〜37a6を通過する際にインジェクタ53から燃料が噴射供給され、混合気となってエンジン2の各気筒のインテークポート42に供給される。
【0048】
各気筒ではインテークバルブ44およびエクゾーストバルブ47によって、それぞれインテークポート42およびエクゾーストポート43が開閉制御される。これにより所定タイミングで混合気が燃焼室41に供給され、爆発後の燃焼ガスがエクゾーストポート43からエクゾーストマニホールド54を経て、船外機1の外部へ排出される。
【0049】
本発明において特に、単一のコレクタ61を用いるためエンジン2において嵩張ることなく、コンパクトに配置することができる。この例では6つの高速用空気吸込通路69の吸込口それぞれに、別体のファンネル75が付設され、各高速用空気吸込通路69に吸い込まれるべき空気を整流し、吸気効率を高めエンジン出力を向上することができる。
【0050】
本実施形態のようにV6エンジンの場合そのままでは、インテークマニホールド37の吸気通路37a1〜37a6、したがってそれらに連通する高速用空気吸込通路69A〜69Fのうち隣接するもの同士で吸気干渉が発生し易くなる。つまりこの例ではクランク角120°の位相間隔で、高速用空気吸込通路69A〜69Fにおいて順次吸気タイミングが設定される。かかる場合、高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、ファンネル75A〜75Fが左右交互に配置し、すなわち隣接するファンネル75の流入口75aが隔置される。このようにファンネル75を設けることで、吸気干渉を有効に防止することができる。特にエンジン2が高回転し、大量の空気が吸い込まれる高速用空気吸込通路69A〜69Fにファンネル75A〜75Fを適用することで、吸気干渉の防止による高い吸気性能を得ることができる。
【0051】
この場合、各ファンネル75の通路軸を適度に傾斜させることで、前述したようにファンネル75相互間でまたはコレクタ室の角部内壁63a,63b等と干渉しないように配向される。この場合、各ファンネル75が切欠き75eを持つことで、限られたスペース内でかかる配向配置を実効あらしめ、これにより吸気効率を高めながら、スペース効率よく多数のファンネル75を配置することができ、有効にコンパクトを図ることができる。
【0052】
また、複数のファンネル75を同一形状とすることで、製造が極めて容易になり、部品種類の削減を図るとともに成形用型費用を低減することができる。さらに、実装に際しては係合用凹溝75bおよびファンネル装着用孔76aを係合させることで、ファンネル75をブラケット76に事前に組み付けておくことができる。これにより組付け性やメンテナンス性を向上させ、ボルト類等の部品を使用しないで済むため実質的に部品点数を削減することができる。
【0053】
さらに、本実施形態で採用する可変吸気長システムにおいて高速用空気吸込通路69および低中速用空気吸込通路70を切り替えるための高低速切替用バルブ71がアクチュエータ68がコレクタ61上部に配設される。このようにアクチュエータ68を船外機1の高所に設けることで、錆び等の塩害を防止し、装置の円滑かつ適正作動を保証することができる。
【0054】
以上、本発明を実施形態とともに説明したが、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえば上記実施形態において複数のファンネル75の配置方法は、図7等の例に限定されるものでなく、必要に応じて適宜変更可能である。
【0055】
また、V6エンジンの例を説明したが、本発明は6気筒以下および6気筒以上のエンジンに対しても有効に適用可能であり、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。さらに、本発明装置は船外機に限らず、車両その他の場合にも有効に適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にれば、複数の空気吸込通路の吸込口それぞれに、別体のファンネルが付設され、これにより吸気効率を高め、エンジン出力を向上することができる。また、複数のファンネルを同一形状とすることで、製造が極めて容易になり、所定部位に切欠きが設けられているため、ファンネル相互間でまたはコレクタ室と干渉しないように配向されスペース効率よく配置することができ、このように吸気性能を向上するとともに省スペース化を有効に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の船外機の吸気装置の実施形態における全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックまわりの平面図である。
【図3】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックの断面図である。
【図4】本発明の船外機の吸気装置に係るインテークマニホールドを示す側面図および断面図である。
【図5】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックまわりの後方から見た図である。
【図6】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタの平面図および断面図である。
【図7】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタの平面図である。
【図8】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタに設けたファンネルの構成例を示す図である。
【図9】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタに設けたファンネルの装着方法の例を示す図である。
【符号の説明】
1 船外機、2 エンジン、3 ドライブシャフト、4 プロペラ、5 駆動部、6 カバー、7 クランクシャフト、8 エンジンベース、9,10 マウント、11 スイベルブラケット、13 クランプブラケット、15 水タンク、16 オイルパン、 17 冷却水パイプ、19 給水管、20 冷却水ポンプ、21 フィルタ、22 プロペラシャフト、25 フォワード(前進)ギヤ、26 リバース(後進)ギヤ、27 ドライブギヤ、28 クラッチドッグ、29 クラッチロッド、30 シフトロッド、31 シフトカム、33 クランクケース、34 シリンダブロック、35 シリンダヘッド、36 シリンダヘッドカバー、37 インテークマニホールド、38 シリンダボア、39 ピストン、40 コンロッド、41 燃焼室、42 インテークポート、43 エクゾーストポート、44 インテークバルブ、45,48 カムシャフト、46,49 カム、47 エクゾーストバルブ、50 カムチェーン、51 リダクションギヤ、52 点火プラグ、53 インジェクタ、54 エクゾーストマニホールド、55 ウォータジャケット、56 排水パイプ、58 オイルポンプ、59 オイル吸入パイプ、61 コレクタ、62 コレクタ本体、63 カバー、64 スロットルボディ、65 スロットルバルブ、68 アクチュエータ、69 高速用空気吸込通路、70 速用空気吸込通路、71 高低速切替用バルブ、72 駆動軸、75 ファンネル、77 ウォータジャケット77、78 アクチュエータ、A エンジンブロック、B ドライブシャフトハウジング、C ギヤハウジングC。
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に左右シリンダバンクによりV型をなし、縦置きに搭載されるエンジンを持つ船外機における吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気筒が形成された左右のシリンダをV字型をなすように配置してなる4サイクルV型エンジンを搭載する場合、航走時にクランク軸が略鉛直方向を向くように縦置きに配置される。この種の船外機において従来の縦置きV型エンジンでは、特に吸気系においてインテークマニホールドに空気を供給するためのコレクタもしくはサージタンクが、左右シリンダバンクそれぞれに対して設けられ、すなわち2つのコレクタを持っている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、左右シリンダバンクに対して単一のコレクタを持ち、このコレクタからエンジンのすべての気筒に空気を供給するようにしたものが開発されている。その場合、可変吸気長システムを持ち、吸気長を可変するためのバルブを作動制御するアクチュエータが配設される。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−41930号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の2つのコレクタを持つ吸気装置では、それらのコレクタが嵩張るため船外機全体が大型せざるを得ない。
また、単一コレクタを持つものにあっては、インテークマニホールドに連通する複数の吸気吸込通路の開口部が密集配置される。それらの開口部を吸気干渉することなく、しかもフペース効率よく配置するのは必ずしも容易でない。
【0006】
本発明はかかる実情に鑑み、吸気性能を向上するとともに省スペース化を有効に実現する船外機の吸気装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の船外機の吸気装置は、縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、前記シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタが接続する船外機の吸気装置であって、前記コレクタは、前記インテークマニホールドの吸気通路に連通する空気吸込通路を持ち、コレクタ室に開口する前記空気吸込通路の吸込口に別体のファンネルが付設されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記V型エンジンの気筒に対応して複数の前記ファンネルを有し、隣接する前記ファンネルの流入口が隔置されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の船外機の吸気装置において、複数の前記ファンネルは同一形状に形成され、前記ファンネル相互間でまたは前記コレクタ室と干渉しないように配向されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記ファンネルの所定部位に切欠きが設けられたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記ファンネルはその取付用ブラケットとの係合部を有し、この係合部を介して前記ブラケットに予組みされて前記空気吸込通路の吸込口に取り付けられることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の船外機の吸気装置において、前記コレクタは吸気長可変に構成され、その吸気長を可変するためのアクチュエータが前記コレクタ上部に配設されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、典型的には複数の空気吸込通路の吸込口それぞれに、別体のファンネルが付設され、特に隣接するファンネルの流入口が隔置される。このようなファンネルを設けることで吸気効率を高め、エンジン出力を向上することができる。
【0014】
また、複数のファンネルを同一形状とすることで、製造が極めて容易になり、所定部位に切欠きが設けられているため、ファンネル相互間でまたはコレクタ室と干渉しないように配向されスペース効率よく配置することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基き本発明による好適な実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る船外機1の全体構成例を示す左側面図、図2は船外機1の上部に配置されるエンジンブロックの平面図である。なお、これらの図において矢印Frは船外機1の前方(船外機1が装備される船体の前進方向)側を、矢印Rrは船外機1の後方(船外機1が装備される船体の後進方向)側をそれぞれ表す。この場合、船外機1は図1のようにその前部側にて船体の後尾板Pに固定される。
【0016】
船外機1の概略構成において、上部に配置されたエンジン2を有するエンジンブロックAと、エンジン2の出力をプロペラ側へと伝達するドライブシャフト3を有するドライブシャフトハウジングBと、ドライブシャフト3の駆動力によりプロペラ4を回転駆動する駆動部5を有するギヤハウジングCとが上下に順に配置構成される。エンジンブロックA、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCにはそれぞれ、外殻としてのカバー6a,6b,6cが被着する。これらのカバー6a,6b,6cが相互に滑らかに接合することで、船外機1は全体として一体感のある形態を持つようにカバー6によって覆われ、たとえば特にエンジンブロックAまわりは優れた外観構成を有する概略卵形を呈する。その内部には吸気系や排気系あるいは潤滑系が配され、後に詳述するようにそれらの技術的効果に加えてコンパクトな構成となっており、これにより意匠的にも優れた効果を創出する。
【0017】
エンジン2はこの例ではV型6気筒(所謂、「V6」)エンジンを採用し、左右のシリンダバンクにおける各気筒のシリンダボア軸線Sが、V字型をなすように交差する。図2にも示されるようにエンジン2は、そのV字の尖端側が前方Frを向くように配置される。この場合、エンジン2のクランクシャフト7が鉛直方向を向くように縦置きすべく、エンジンベース8によってエンジン2を搭載支持する。
【0018】
エンジンベース8の前縁部には左右一対のアッパマウント9が配設され、またドライブシャフトハウジングBの前縁部には左右一対のロアマウント10が配設される。これらのマウント9,10を介してエンジンブロックA、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCが、スイベルブラケット11に設定された支軸12のまわりに一体に回動可能となるように支持される。スイベルブラケット11の左右両側にはクランプブラケット13が設けられ、このクランプブラケット13を介して船体の後尾板Pに固定されるようになっている。クランプブラケット13は、左右方向に設定されたチルト軸14のまわりに回動可能に支持される。
【0019】
ドライブシャフトハウジングB内の上部には、ドライブシャフト3の後側に隣接配置された冷却水用の水タンク15が装架され、さらにその後側には潤滑油用のオイルパン16が装架される。水タンク15の底部には冷却水パイプ17が垂下され、この冷却水パイプ17は、ギヤハウジングCに設けた水取入口18から取り込まれる水を給水する給水管19と接続する。冷却水パイプ17と給水管19の接続部には、ドライブシャフト3によって駆動される冷却水ポンプ20が取り付けられる。冷却水ポンプ20は、水取入口18に装着されたフィルタ21を介して船外機1外部から水を取り込んで冷却水パイプ17、さらに水タンク15へとその水を送り込む。
【0020】
ギヤハウジングCにおいて、ドライブシャフトハウジングBから下方に延出したドライブシャフト3は、駆動部5とギヤ結合する。ドライブシャフト3と直交して駆動部5から後方に延出するプロペラシャフト22は、たとえばボールベアリング23あるいはニードルベアリング24によりギヤハウジングC内で回転可能に支持され、その後端にプロペラ4が固着している。
【0021】
駆動部5において、プロペラシャフト22に遊嵌して回転自在に支持されるフォワード(前進)ギヤ25およびリバース(後進)ギヤ26を有し、これらのギヤ25,26は、ドライブシャフト3の下端に設けたドライブギヤ27と常時噛合している。この例ではフォワードギヤ25は前方Fr側に、リバースギヤ26は後方Rr側にそれぞれ配置され、これらのギヤ25,26にクラッチドッグ28が配設される。このクラッチドッグ28はフォワードギヤ25およびリバースギヤ26に選択的に連結し、この動作によりドライブシャフト3の駆動力をプロペラシャフト22に伝達させるようになっている。
【0022】
この場合、エンジンブロックAのエンジン2近傍から下方に延出したクラッチロッド29が、ドライブシャフトハウジングBおよびギヤハウジングCの接合部付近でシフトロッド30と連結する。なお、クラッチロッド29は操船者によるシフトレバーの操作で作動可能である。シフトロッド30は、クラッチ機構を構成するシフトカム31あるいはプッシュロッド32を介してクラッチドッグ28を作動させ、これによりプロペラシャフト22を正転または逆転させる。
【0023】
ここで、エンジンブロックAのエンジン2は図2に示されるように、この例では6つの気筒が上下方向順に左右交互にV字に沿って配列され、各気筒においてクランクシャフト7側からクランクケース33、シリンダブロック34、シリンダヘッド35およびシリンダヘッドカバー36が配置・結合される。なお、クランクシャフト7は、クランクケース33およびシリンダブロック34の合せ面に軸支される。このようにクランクシャフト7を基点して、各気筒が左右(平面視)に拡開するV6エンジンでは、左右3気筒によりV型のシリンダバンクが形成される。このシリンダバンクの内側には、後述するインテークマニホールド37が配設される。
【0024】
シリンダブロック34の内部には図3に示すように、各気筒毎にシリンダボア38が形成されるとともに、シリンダボア38にはピストン39が往復動可能に内嵌する。ピストン39はコンロッド40を介してクランクシャフト7のクランクピン7aに連結され、これによりシリンダボア38内のピストン39の往復運動がクランクシャフト7の回転運動に変換され、さらにエンジン2の出力としてドライブシャフト3に伝達される。
【0025】
シリンダヘッド35には、シリンダボア38に整合する燃焼室41とこの燃焼室41にそれぞれ連通するインテークポート42およびエクゾーストポート43が形成される。インテークポート42の入口は前述したシリンダバンクのV字内側に開口し、燃焼室41との連通部がインテークバルブ44によって開閉制御される。この場合インテークバルブ44は、カムシャフト45に設けたカム46によって駆動される。また、エクゾーストポート43の入口はシリンダバンクのV字外側に開口し、燃焼室41との連通部がエクゾーストバルブ47によって開閉制御される。この場合エクゾーストバルブ47は、カムシャフト48に設けたカム49によって駆動される。なお、この実施形態では各気筒において、吸気側および排気側にそれぞれ2つのバルブを持つ4バルブであってよい。
【0026】
カムもしくはカムシャフト駆動機構として、たとえば上下方向に延設された2つのカムシャフト45の下端部に設けたスプロケットと、ドライブシャフト3の上端部に設けたスプロケットとの間にカムチェーン50(図1参照)を装架し、ドライブシャフト3およびカムシャフト45を連結する。この場合、吸気側および排気側でそれぞれカムシャフト45およびカムシャフト48が、チェーン等を介して相互に連結される。また、ドライブシャフト3の上端部とクランクシャフト7の下端部は、図1のようにリダクションギヤ51を介して連結され、したがってクランクシャフト7によって駆動されるドライブシャフト3の動力を利用して、カムシャフト45およびカムシャフト48を回転駆動し、これにより複数のカム46,49を同期駆動することができる。
【0027】
各気筒の燃焼室41の頂部には点火プラグ52が装着され、インテークマニホールド37からは各インテークポート42に繋がる複数(この例では6つ)の吸気通路37a(37a1〜37a6;図4参照)が延出している。インテークマニホールド37に装着されたインジェクタ53からは、各インテークポート42の深部に向けて燃料が噴射されるようになっている。そして、シリンダ内で爆発・燃焼した燃焼ガスは、エクゾーストポート43から後述するエクゾーストマニホールド54へ排出される。
【0028】
V6エンジンの左右3気筒それぞれにおいて、各エクゾーストポート43にはエクゾーストマニホールド54が接続され、さらに集合排気通路となってエンジンベース8の左右側面部付近に接続されている。排気ガスは集合排気通路内を通って、ドライブシャフトハウジングB乃至ギヤハウジングC内に形成された排気通路を経て水中に排出される。
【0029】
図3に示されるように特にシリンダボア38および排気系、すなわちエクゾーストポート43乃至エクゾーストマニホールド54のまわりには、エンジンブロックAの上下方向に沿って冷却用のウォータジャケット55が付設形成される。ウォータジャケット55内を冷却水が流通するようになっているが、この場合、前述した冷却水ポンプ20によって水タンク15へ水を送り込み、水タンク15からウォータジャケット55へ水を送り出す。
【0030】
概略、図1の矢印Dのようにウォータジャケット55内を流通した冷却水は、エンジンブロックAの頂部から排水パイプ56を通って、ドライブシャフトハウジングB乃至ギヤハウジングC内に形成された排水通路を経て水中に排出される。このように構成される冷却系において、排水パイプ56は図1あるいは図2に示されるように、シリンダバンクのV字内側スペースにコンパクトに収容される。なお、排水パイプ56の接続部にはサーモスタット57が装着され、冷却水の流通を制御するようになっている。
【0031】
エンジンブロックAの下部には図1に示されるように、オイルポンプ58が取り付けられる。オイルポンプ58のオイル吸入口にはオイルパン16内に垂下されたオイル吸入パイプ59が接続されるとともに、オイル吐出口からはオイルが給送される。この潤滑系において、オイルパン16内のオイルをオイルポンプ58によって吸い上げ、エンジンブロックAに形成された各オイル通路に分配供給する。潤滑オイルはエンジンブロックA内の主要潤滑箇所を潤滑し、その後オイルパン16内に回収される。
【0032】
さて、吸気系においてさらに、エンジン2の中央部後方にはインテークマニホールド37を介してコレクタ61が設けられる。コレクタ61は典型的には合成樹脂材料により成形されたコレクタ本体62と、このコレクタ本体62に蓋着する金属製(典型的にはアルミニウム合金)カバー63が閉合してなる密閉構造を有し、内部にコレクタ室が形成される。図5に示されるようにコレクタ61の上部の左右両側に設けたスロットルボディ64からコレクタ室内に空気を取り込むようになっている。なお、後述するようにスロットルボディ64から取り込んだ空気は、可変吸気長システムにて高速用および低速用通路に切り替えられる。
【0033】
スロットルボディ64には図2〜図3あるいは図4等に示すようにバタフライ式のスロットルバルブ65が装着され、コントロールレバー66によってスロットルバルブ65の開度を制御するようになっている。また、図1に示されるようにスロットルボディ64は、エンジンブロックAの上部後方に装着されたサイレンサ67内に開口し、その開口部にて船外機1外部から取り込んだ空気を矢印Eのようにサイレンサ67を経て取り込む。なお、サイレンサ67は、後述する高低速切替用バルブを駆動するアクチュエータ68の収容部67aを有する。
【0034】
図6に示されるようにコレクタ本体62の左右中央部には上下方向に所定ピッチ間隔で、それぞれ前後方向に直線状に形成された複数(この例では6つ)の高速用空気吸込通路69(69A〜69F)が列設配置される。図6(b)に示したように各高速用空気吸込通路69はコレクタ本体62の前面から適度に延出して、インテークマニホールド37の対応する吸気通路37a1〜37a6と連通する。
【0035】
また、各高速用空気吸込通路69に対応して6つの低中速用空気吸込通路70(70A〜70F)を有する。各低中速用空気吸込通路70は、対応する高速用空気吸込通路69側を向いて形成された開口70aを有し、図6(a)に示されるように開口70aから左または右外方へ概略U字状もしくは円弧状に湾曲してUターンするかたちで高速用空気吸込通路69に指向し、図6(b)のように対応する高速用空気吸込通路69に合流する。
【0036】
たとえば低中速用空気吸込通路70Aは図6(a)のように、その開口70aが高速用空気吸込通路69Bに対して船外機1の左右方向左側で、かつ上下方向略対応位置に開設され、開口70aから上方に湾曲して高速用空気吸込通路69に合流する。また、低中速用空気吸込通路70Bは、その開口70aが高速用空気吸込通路69Aに対して船外機1の左右方向右側で、かつ上下方向略対応位置に開設され、開口70aから下方に湾曲して高速用空気吸込通路69に合流する。低中速用空気吸込通路70C〜70Fについても同様に配置構成される。
【0037】
このように高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、低中速用空気吸込通路70A〜70Fが左右交互に配置される。前述したインテークマニホールド37の吸気通路37a1,37a3,37a5(図4参照)を介して右側のシリンダバンクの3つの気筒にそれぞれ接続する低中速用空気吸込通路70A,70C,70Eが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の左側部分に配設される。また、インテークマニホールド37の吸気通路37a2,37a4,37a6を介して左側のシリンダバンクの3つの気筒にそれぞれ接続する低中速用空気吸込通路70B,70D,70Fが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の右側部分に配設される。そして、図6(b)のように低中速用空気吸込通路70は高速用空気吸込通路69のインテークマニホールド37との接続部を指向して斜めに合流し、その合流部付近において低中速用空気吸込通路70A〜70Fは対応接続されるインテークマニホールド37の吸気通路37a1〜37a6と通路軸方向が略一致するように連通する。
【0038】
各高速用空気吸込通路69の吸込口側(低中速用空気吸込通路70との合流部上流側)には、図6(b)に示されるようにバタフライ式の高低速切替用バルブ71が装着される。各高低速切替用バルブ71は、高速用空気吸込通路69の上下列設方向に配置された駆動軸72によって、高速用空気吸込通路69内で回動可能に支持される。図2あるいは図5に示されるようにエンジンブロックAの上部後方には、コレクタ本体62の上部にアクチュエータ68が取り付けられ、駆動軸72はアクチュエータ68によって進退する駆動レバーもしくはロッド73およびクランク74を介して正逆回転される。したがって高低速切替用バルブ71は、アクチュエータ68の作動ですべての高速用空気吸込通路69を同期して開閉することができる。
【0039】
さて、本発明において特に各高速用空気吸込通路69の吸込口には、コレクタ本体62とは別体に吸気整流用のファンネル75(75A〜75F)が付設される。ファンネル75は、たとえば円形断面形状を持つエルボ型の合成樹脂製中空筒体であってよく、図7に示されるように特に配置方法(方向)が相違するが、単品では同一部品となっている。各ファンネル75はその基部で高速用空気吸込通路69の吸込口に接続し、ラッパ状に適度に拡開する流入口75aに空気が流入するようになっている。
【0040】
コレクタ本体62には高速用空気吸込通路69の吸込口に対応して、ファンネル装着用孔76aが形成されたブラケットもしくはプレート76が取り付けられる。ブラケット76はたとえばアルミニウム合金製であり、高速用空気吸込通路69の列設方向に沿った概略矩形状に成形される。ブラケット76は高速用空気吸込通路69あるいは低中速用空気吸込通路70と干渉しない複数位置で、ボルト77によってコレクタ本体62に締着固定される。各ファンネル75は後述するようにブラケット76に予め組み付けられ、ブラケット76を介してコレクタ本体62に固定される。
【0041】
ここで、図8は、ファンネル75の具体的な構成例を示している。ファンネル75の基部外周にはブラケット76のファンネル装着用孔76aとの係合用凹溝75bが形成され、基部におけるファンネル通路軸の延長線上に立設するリブ75cが一体成形されている。さらに、リブ75cには突起75dが突設されており、この突起75dは係止片78の係合穴78aと係合するようになっており、係止片78が係合されている。そして、カバー63を装着することでカバー63の内面が係止片78を介して、ファンネル75を押えて固定する。この例では平面視にてファンネル通路軸の左側で、前述したラッパ状流入口75aの開口縁部に切欠き75eが設けられている。
【0042】
ファンネル75をブラケット76に装着する場合、たとえば図9の矢印▲1▼のように係合用凹溝75bのラッパ状流入口75aとは反対側部分をブラケット76のファンネル装着用孔76aの周縁部に係合させ、つぎにラッパ状流入口75a側を矢印▲2▼のように押し込むことで組み付けることができる。係合用凹溝75bおよびファンネル装着用孔76aを係合させることで、ファンネル75をブラケット76に的確に装着固定することができる。
【0043】
ファンネル75は前述のように同一部品として形成され、配置方法特に配置方向が相違するが、図7に示されるように高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、ファンネル75A〜75Fが左右交互に配置される。すなわち、高速用空気吸込通路69A,69C,69Eに接続するファンネル75A,75C,75Eが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の右側に配設される。また、高速用空気吸込通路69B,69D,69Fに接続するファンネル75B,75D,75Fが、高速用空気吸込通路69を挟んでコレクタ61の左側に配設される。
【0044】
この場合、ファンネル75A〜75Fはそれぞれのラッパ状流入口75aからの流入効率を高めながら、省スペース化を図るようにファンネル通路軸を適宜傾斜させて配置される。たとえばファンネル75Aは、図7のようにカバー63の角部内壁63aを避けるようにそのファンネル通路軸が下方に傾斜する。このように配置することでラッパ状流入口75aからの流入が角部内壁63aによって邪魔されることなく、しかも角部内壁63a側に切欠き75eが位置するため相互の干渉をなくすることができる。さらに、角部内壁63aの外側にスペース効率よくスロットルボディ64を収容することができ、コンパクト化を図ることができる。またファンネル75Bは、カバー63の角部内壁63bを避けるようにそのファンネル通路軸が下方に傾斜する。このように配置することでラッパ状流入口75aが角部内壁63bと干渉するのを防止している。
【0045】
なお、インテークマニホールド37は、図2あるいは図3等に示されるように左右のシリンダバンクに向って吸気通路37aが拡開する概略楔状(上面視)を呈する。この場合、インテークマニホールド37は複数のボルト79によって、シリンダヘッド35の適所に前後方向(図2および図3では紙面上下方向)に締着固定される。シリンダヘッド35のインテークポート42は短くし、その分吸気通路37aにて実質的にインテークポートを形成するようにしている。
【0046】
また、図4に示されるように左右のシリンダバンクに向って拡開する吸気通路37a1,37a3,37a5と吸気通路37a2,37a4,37a6の分岐部にはそれらに挟まれるかたで上下方向に、典型的には直線状のウォータジャケット80が設けられる。ウォータジャケット80下端の給水口81から注入された冷却水は、ウォータジャケット80内を上方に流通してその上端の排水口82から排水される。
【0047】
上記構成においてエンジン2の作動時、船外機1外部から取り込まれた空気はスロットルボディ64を経て、コレクタ61内に吸入される。この場合、コレクタ61内の空気は高低速切替用バルブ71が閉じていれば、低中速用空気吸込通路70を通り、また高低速切替用バルブ71が開いていれば、高速用空気吸込通路69を通ってインテークマニホールド37に供給される。インテークマニホールド37に供給された空気は、吸気通路37a1〜37a6を通過する際にインジェクタ53から燃料が噴射供給され、混合気となってエンジン2の各気筒のインテークポート42に供給される。
【0048】
各気筒ではインテークバルブ44およびエクゾーストバルブ47によって、それぞれインテークポート42およびエクゾーストポート43が開閉制御される。これにより所定タイミングで混合気が燃焼室41に供給され、爆発後の燃焼ガスがエクゾーストポート43からエクゾーストマニホールド54を経て、船外機1の外部へ排出される。
【0049】
本発明において特に、単一のコレクタ61を用いるためエンジン2において嵩張ることなく、コンパクトに配置することができる。この例では6つの高速用空気吸込通路69の吸込口それぞれに、別体のファンネル75が付設され、各高速用空気吸込通路69に吸い込まれるべき空気を整流し、吸気効率を高めエンジン出力を向上することができる。
【0050】
本実施形態のようにV6エンジンの場合そのままでは、インテークマニホールド37の吸気通路37a1〜37a6、したがってそれらに連通する高速用空気吸込通路69A〜69Fのうち隣接するもの同士で吸気干渉が発生し易くなる。つまりこの例ではクランク角120°の位相間隔で、高速用空気吸込通路69A〜69Fにおいて順次吸気タイミングが設定される。かかる場合、高速用空気吸込通路69A〜69Fに対して順次、ファンネル75A〜75Fが左右交互に配置し、すなわち隣接するファンネル75の流入口75aが隔置される。このようにファンネル75を設けることで、吸気干渉を有効に防止することができる。特にエンジン2が高回転し、大量の空気が吸い込まれる高速用空気吸込通路69A〜69Fにファンネル75A〜75Fを適用することで、吸気干渉の防止による高い吸気性能を得ることができる。
【0051】
この場合、各ファンネル75の通路軸を適度に傾斜させることで、前述したようにファンネル75相互間でまたはコレクタ室の角部内壁63a,63b等と干渉しないように配向される。この場合、各ファンネル75が切欠き75eを持つことで、限られたスペース内でかかる配向配置を実効あらしめ、これにより吸気効率を高めながら、スペース効率よく多数のファンネル75を配置することができ、有効にコンパクトを図ることができる。
【0052】
また、複数のファンネル75を同一形状とすることで、製造が極めて容易になり、部品種類の削減を図るとともに成形用型費用を低減することができる。さらに、実装に際しては係合用凹溝75bおよびファンネル装着用孔76aを係合させることで、ファンネル75をブラケット76に事前に組み付けておくことができる。これにより組付け性やメンテナンス性を向上させ、ボルト類等の部品を使用しないで済むため実質的に部品点数を削減することができる。
【0053】
さらに、本実施形態で採用する可変吸気長システムにおいて高速用空気吸込通路69および低中速用空気吸込通路70を切り替えるための高低速切替用バルブ71がアクチュエータ68がコレクタ61上部に配設される。このようにアクチュエータ68を船外機1の高所に設けることで、錆び等の塩害を防止し、装置の円滑かつ適正作動を保証することができる。
【0054】
以上、本発明を実施形態とともに説明したが、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえば上記実施形態において複数のファンネル75の配置方法は、図7等の例に限定されるものでなく、必要に応じて適宜変更可能である。
【0055】
また、V6エンジンの例を説明したが、本発明は6気筒以下および6気筒以上のエンジンに対しても有効に適用可能であり、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。さらに、本発明装置は船外機に限らず、車両その他の場合にも有効に適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にれば、複数の空気吸込通路の吸込口それぞれに、別体のファンネルが付設され、これにより吸気効率を高め、エンジン出力を向上することができる。また、複数のファンネルを同一形状とすることで、製造が極めて容易になり、所定部位に切欠きが設けられているため、ファンネル相互間でまたはコレクタ室と干渉しないように配向されスペース効率よく配置することができ、このように吸気性能を向上するとともに省スペース化を有効に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の船外機の吸気装置の実施形態における全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックまわりの平面図である。
【図3】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックの断面図である。
【図4】本発明の船外機の吸気装置に係るインテークマニホールドを示す側面図および断面図である。
【図5】本発明の船外機の吸気装置の実施形態におけるエンジンブロックまわりの後方から見た図である。
【図6】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタの平面図および断面図である。
【図7】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタの平面図である。
【図8】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタに設けたファンネルの構成例を示す図である。
【図9】本発明の船外機の吸気装置に係るコレクタに設けたファンネルの装着方法の例を示す図である。
【符号の説明】
1 船外機、2 エンジン、3 ドライブシャフト、4 プロペラ、5 駆動部、6 カバー、7 クランクシャフト、8 エンジンベース、9,10 マウント、11 スイベルブラケット、13 クランプブラケット、15 水タンク、16 オイルパン、 17 冷却水パイプ、19 給水管、20 冷却水ポンプ、21 フィルタ、22 プロペラシャフト、25 フォワード(前進)ギヤ、26 リバース(後進)ギヤ、27 ドライブギヤ、28 クラッチドッグ、29 クラッチロッド、30 シフトロッド、31 シフトカム、33 クランクケース、34 シリンダブロック、35 シリンダヘッド、36 シリンダヘッドカバー、37 インテークマニホールド、38 シリンダボア、39 ピストン、40 コンロッド、41 燃焼室、42 インテークポート、43 エクゾーストポート、44 インテークバルブ、45,48 カムシャフト、46,49 カム、47 エクゾーストバルブ、50 カムチェーン、51 リダクションギヤ、52 点火プラグ、53 インジェクタ、54 エクゾーストマニホールド、55 ウォータジャケット、56 排水パイプ、58 オイルポンプ、59 オイル吸入パイプ、61 コレクタ、62 コレクタ本体、63 カバー、64 スロットルボディ、65 スロットルバルブ、68 アクチュエータ、69 高速用空気吸込通路、70 速用空気吸込通路、71 高低速切替用バルブ、72 駆動軸、75 ファンネル、77 ウォータジャケット77、78 アクチュエータ、A エンジンブロック、B ドライブシャフトハウジング、C ギヤハウジングC。
Claims (6)
- 縦置きに搭載されたV型エンジンの左右シリンダバンクが後方に拡開し、前記シリンダバンクの内側に開口する各気筒のインテークポートに対して後方から、インテークマニホールドを介してコレクタが接続する船外機の吸気装置であって、
前記コレクタは、前記インテークマニホールドの吸気通路に連通する空気吸込通路を持ち、コレクタ室に開口する前記空気吸込通路の吸込口に別体のファンネルが付設されることを特徴とする船外機の吸気装置。 - 前記V型エンジンの気筒に対応して複数の前記ファンネルを有し、隣接する前記ファンネルの流入口が隔置されることを特徴とする請求項1に記載の船外機の吸気装置。
- 複数の前記ファンネルは同一形状に形成され、前記ファンネル相互間でまたは前記コレクタ室と干渉しないように配向されることを特徴とする請求項2に記載の船外機の吸気装置。
- 前記ファンネルの所定部位に切欠きが設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船外機の吸気装置。
- 前記ファンネルはその取付用ブラケットとの係合部を有し、この係合部を介して前記ブラケットに予組みされて前記空気吸込通路の吸込口に取り付けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の船外機の吸気装置。
- 前記コレクタは吸気長可変に構成され、その吸気長を可変するためのアクチュエータが前記コレクタ上部に配設されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の船外機の吸気装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003023850A JP2004232591A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 船外機の吸気装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2003023850A JP2004232591A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 船外機の吸気装置 |
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| JP2004232591A true JP2004232591A (ja) | 2004-08-19 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7247065B2 (en) | 2005-05-16 | 2007-07-24 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Outboard motor |
| JP2007297954A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Suzuki Motor Corp | 船外機の吸気装置 |
| US7503302B2 (en) | 2006-04-18 | 2009-03-17 | Suzuki Motor Corporation | Intake device for outboard motors |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023850A patent/JP2004232591A/ja active Pending
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| US7503302B2 (en) | 2006-04-18 | 2009-03-17 | Suzuki Motor Corporation | Intake device for outboard motors |
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