JP2004245128A - エンジンの排気消音装置 - Google Patents

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Hisao Ochiai
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Abstract

【課題】エンジンの状態に対応した冷却水の制御が可能なエンジンの排気冷却装置を提供することと、ラジエータに対する負荷を可及的に小さくしたエンジンの排気冷却装置を提供することにある。
【解決手段】排気通路1の排気コンバータ4下流に排気クーラー5を設けると共に、該排気クーラー5にエンジンの冷却水回路10から通水するように構成し、通水量をエンジン状態等に応じて制御するようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気通路に設けられた排気消音器の消音作用をより効果的に高めるエンジンの排気消音装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排気通路に設けられた排気消音器の上流側に排気ガス冷却装置を配設し、この排気ガス冷却装置に冷却水を循環させて排気ガス温度を低下させ、温度低下による排気ガス流量の減少によって排気騒音を低減させるエンジンの排気消音装置は公知である。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−70528号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のエンジンの排気消音装置にあっては、冷却水の供給源および供給回路に関しては何ら配慮されておらず、以下のような問題点を内包するものであった。
【0005】
即ち、一般に水冷エンジンではエンジンとラジエータ間に冷却水回路を構成しているので、排気消音装置の冷却水の供給源としてこの冷却水回路を利用するのは搭載設備の増加を伴わない点でも好ましいが、エンジン冷却水回路に排気消音装置を単に接続するだけではエンジン等に不具合をきたす恐れがある。例えば、エンジンの状態によって冷却水の循環量を制御する必要があるが、排気クーラーへの冷却水の循環を配慮した冷却水回路の構成が望まれるところ、このような構成が何ら開示されておらず、実用に供するには問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、排気冷却水回路をエンジン冷却水回路に接続したエンジンの排気冷却装置にあって、エンジンの状態に対応した冷却水の制御が可能なエンジンの排気冷却装置を提供することにある。
また他の目的は、ラジエータに対する負荷を可及的に小さくしてラジエータの大型化を極力回避することが可能なエンジンの排気冷却装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、エンジンからの排気を浄化する排気コンバータの下流の排気通路に設けられて排気音を低減する排気消音器を備えると共に、該排気消音器と前記排気コンバータとの間の排気通路にエンジンとラジエータとの間のエンジン冷却水回路に接続されてエンジン冷却水が循環する排気クーラーを設け、該排気クーラーで冷却した後の排気を前記排気消音器に流通させるエンジンの排気消音装置において、前記排気クーラーの冷却水導入ポートにはエンジンを冷却された後の冷却水を導入すると共に、該排気クーラーの排出ポートをラジエータからエンジンへの供給通路に接続して該接続部より上流の前記供給通路に冷却水制御弁を設け、該冷却水制御弁を冷却水の温度に応じて開閉制御することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、エンジンからの排気を浄化する排気コンバータの下流の排気通路に設けられて排気音を低減する排気消音器を備えると共に、該排気消音器と前記排気コンバータとの間の排気通路にエンジンとラジエータとの間のエンジン冷却水回路に接続されてエンジン冷却水が循環する排気クーラーを設け、該排気クーラーで冷却された後の排気を前記排気消音器に流通させるエンジンの排気消音装置において、前記排気コンバータの下流の排気通路の一部に並列通路を形成し、該並列通路のうち少なくとも一方の通路にエンジンの作動状態に応じて該通路を開閉制御する排気制御弁を設けると共に、他方の通路に前記排気クーラーを設け、前記排気制御弁の制御状態に応じて前記排気クーラーに流通させる排気流量を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明では、請求項2に記載されたエンジンの排気消音装置において、前記排気クーラーの冷却水導入ポートにはエンジンを冷却した後の冷却水を導入すると共に、該排気クーラーの排出ポートをラジエータからエンジンへの供給通路に接続して該接続部の上流の前記供給通路に冷却水制御弁を設け、該冷却水制御弁を冷却水の温度に応じて開閉制御することを特徴とする
【0010】
【発明の作用および効果】
請求項1記載の発明にあっては、エンジンから排出された排気は排気コンバータで浄化された後で排気クーラーにて冷却されて体積を減少させるので、排気コンバータの排気浄化作用を阻害することなく、下流の排気消音器内での流量が減少して排気音が大幅に減少する。
一方、排気クーラー内での排気との熱交換によって昇温した冷却水はエンジンに戻されエンジンを冷却する。
このとき、排気クーラーからの冷却水の温度が高くなりすぎた場合には、冷却水制御弁を制御してラジエータにて冷却された冷却水を混流させ、エンジンを冷却する冷却水の温度を適正に制御して焼付き等を防止する。
【0011】
請求項2記載の発明にあっては、所定のエンジン回転数までは排気制御弁を閉制御してエンジンから排出された排気は排気コンバータで浄化された後で排気クーラーにて冷却されて体積を減少させるので、排気コンバータの排気浄化作用を阻害することなく、下流の排気消音器内での流量が減少して排気音が大幅に減少する。
所定のエンジン回転数以上では排気制御弁を開制御して排気クーラーの流量を減少させてラジエータの負担を軽減させることができてラジエータの大型化を回避できる。
【0012】
請求項3記載の発明にあっては、請求項2記載の発明と同じ作用効果を奏すると共に、排気クーラー内での排気との熱交換によって昇温した冷却水はエンジンに戻されエンジンを冷却する。
このとき、排気クーラーからの冷却水の温度が高くなりすぎた場合には、冷却水制御弁を制御してラジエータにて冷却された冷却水を混流させ、エンジンを冷却する冷却水の温度を適正に制御して焼付き等を防止する。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
【0014】
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例のシステム図、図2は第2実施例のシステム図、図3は第3実施例の排気制御弁の配置を示す部分システム図、図4は第4実施例の排気制御弁の配置を示す部分システム図、図5は排気クーラーへの通水の有無での排気クーラー直後の排気温度をエンジン回転数に応じて対比した排気温度比較図、図6(a)、図6(b)は第4実施例に適用される排気制御弁一体の排気クーラーの一実施例の概念図で、排気制御弁の開、閉の状態を示す作動説明図である。
【0015】
本発明の第1実施例を図1に基づいて説明する。
1は排気通路で、エンジン2に接続された排気マニホールド3から延出しており、上流から排気を浄化する排気コンバータ4、排気クーラー5、排気消音器6が設けられている。
エンジン2は水冷式でラジエータ7との間に設けられた供給通路8と排出通路9とからなる冷却水回路10が構成されており、供給通路8には該供給通路8を冷却水の温度に応じて開閉する冷却水制御弁11が設けられている。
【0016】
前記排気クーラー5は導入ポート5aがエンジン2冷却後の前記排出通路9に、排出ポート5bが前記冷却水制御弁11の下流の供給通路8にそれぞれ接続されている。
【0017】
次に、第一実施例の作用を説明する。
エンジン2からの排気は排気コンバータ4にて酸化あるいは還元されて浄化され、高温の状態で排気クーラー5に流入し、冷却されて体積を縮小し排気消音器6を通って排出される。
【0018】
前記排気クーラー5の直後の排気温度は図5にて明らかなように、排気クーラー5に毎分5リットルの流量で通水した場合には通水しないときよりも全エンジン回転数に亘って約200℃の温度低下になっており、このために排気クーラー5の下流において排気体積が大幅に減少し排気消音器6内の排気流量が減少するので、エンジン2の全回転数に亘って排気音を低減できる。
【0019】
一方、冷却水の通水制御は、冷却水温度が低い場合には冷却水制御弁11を閉じてエンジン2冷却後の冷却水を導入ポート5aから排気クーラー5に流入して排気を冷却した分温度を上昇させて排出ポート5bから排出されエンジン2に還流し、エンジン2を冷却して再び排気クーラー5へ送出される。
【0020】
以上のように冷却水制御弁11を閉じて冷却サイクルを行っていくと遂にはエンジン2が高温になり冷却水温も上昇し、冷却水が沸騰してエンジン2が焼きつく恐れが出てくる。
このような冷却水の高温状態に到ったときには冷却水制御弁11を開にしてラジエータ7からの通水が開始されて冷却水の過剰な温度上昇が防止される。
【0021】
即ち、排気クーラー5からの高温の帰還水はラジエータ7からの低温の冷却水と供給通路8にて合流してエンジン2内に送給され、エンジン2を冷却後に一部は排出通路9からラジエータ7に還流し他は排気クーラー5に再送給され、冷却サイクルが継続される。
【0022】
次に第2実施例を図2に基づいて説明する。
この第2実施例の構成のうち第1実施例と共通の構成には同一の符番を付して説明する。
【0023】
この第2実施例が第1実施例と異なるのは、排気コンバータ4の下流で排気消音器6の上流の排気通路1に並列通路12の区間を設け、該並列通路12のうち一方の通路にエンジンの作動状態に応じて該通路を開閉制御する排気制御弁13を設けると共に、他方の通路に前記排気クーラー5を設け、前記排気制御弁13の制御状態に応じて前記排気クーラー5に流通させる排気流量を制御するようになっている。
前記排気制御弁13は比例式制御弁でエンジン回転数、スロットル弁開度、冷却水温度の条件に応じて比例制御される。
【0024】
次に第2実施例の作用を説明する。
【0025】
一般に排気流量はエンジン回転数の増加に伴って増大し、排気流量の増大に応じて背圧が増加して排気損失が増大するので、この排気損失が過大になって全体効率を悪化させないようにするために、所定のエンジン回転数になったら排気通路1を拡大して排気損失を抑制することが好ましい。
また回転数の増加と共に、図5からも明らかなように排気温度も上昇するので、排気クーラー5での熱交換によって、冷却水温度が上昇するためにラジエータ7の負担が増大する。従って、この点でもエンジン回転数に応じた制御が望まれる。
【0026】
本実施例では120ヘルツのエンジン回転数(4気筒エンジンの場合は3600rpm、6気筒エンジンの場合は2400rpm)までは排気制御弁13を閉として、排気の全量を排気クーラー5内を通過させて冷却し排気体積を減少させて排気音を低減させる。
【0027】
次に120ヘルツ以上のエンジン回転数では排気制御弁13の開度を徐々に大きくして、排気クーラー5を通過する排気流量を減少させる。
これによって背圧の上昇が抑制されると共に排気クーラー5での熱交換量が抑制されて冷却水温度の上昇が抑制される。
【0028】
上記作用では、エンジン回転数の大小に応じた制御を説明したが、スロットル開度の大小即ちエンジン負荷の大小や、冷却水温度の高低も加味して制御することが好ましい。
【0029】
図3は並列通路12の両方に排気制御弁13,14を介装した第3実施例で、これら排気制御弁13,14を開閉逆に切り替えることによって、ラジエータ7に対する負担をさらに軽減できる。
図4は排気制御弁14を排気クーラー5側の通路だけに設けた第4実施例で、略対応する図6(a),図6(b)を参照して説明する。
【0030】
図6(a)において排気クーラー5は両端が閉塞された円筒状の外筒5dと、該外筒5dの両閉塞端を貫通して両側に突出する複数の小排気管5cと、外筒5dの一側と他側の側面をそれぞれ貫通して固設された導入ポート5a,排出ポート5bと、外筒5dの外周面を囲繞して設けられた断熱材5eとから構成されている。
また前記導入ポート5aと排出ポート5bも内部の冷却水が排気熱によって加熱されて沸騰するのを防止するために、二重管構造になっている。
【0031】
このように構成された排気クーラー5は、排気通路1を構成する排気管1aの途中を分断し、分断された排気管1aの各端部が外筒5dの両端外周に嵌合して固定され、外筒5dの内部の前記複数の小排気管5cの間に導入ポート5aから排出ポート5bへの冷却水通路が形成されている。
【0032】
排気管1aの途中に固定された排気クーラー5および両側の排気管1aの各一部外周を囲繞して大排気管15が設けられ、その内周にはこれら排気クーラー5および両側の排気管1aの各一部外周との間に並列通路12の一方となる環状の排気通路が構成され、前記複数の小排気管5cが並列通路12の他方となる。分断された排気管1aの上流側および下流側の外周面には複数の小孔1b、1cが開口し、上流側の小孔1bから並列通路12の一方を通って下流側の小孔1cから再び下流側の排気管1aに到る排気通路となる。
【0033】
上流側の排気管1aの小孔1bの下流側には該排気管1a内の並列通路12の他方を開閉する円盤状の弁体13aが配設されている。該弁体13aは、大排気管15および排気管1aを直径方向に貫通して大排気管15に回動自在に支持された支軸13bに固設されて並列通路12の他方を開閉可能となっており、これら弁体13aと支軸13bとによって排気制御弁13が構成されている。
【0034】
また、前記排気管1aの上流側の小孔1bの断面積の総和、即ち、前記排気制御弁13を閉制御したときの並列通路12の最小通路断面積は上流側の排気管1aの断面積に等しいか、これよりも大きく設定されている。
【0035】
このように構成された排気制御弁一体型の排気クーラー5は例えば、エンジン2の低回転時には排気制御弁13の弁体13aは図6(a)のように並列通路12の他方を開として排気の大部分を排気クーラー5の小排気管5cを通って下流に流すので、排気は小排気管5c通過時に冷却水と熱交換を行い冷却されて体積を減少し、下流の排気消音器6を介して大気に放出されるときの排気音は低減される。
【0036】
次にエンジン2が高回転になった場合には図6(b)のように弁体13aを駆動して並列通路12の他方を閉じる。
この場合、排気の全量は小孔1bから並列通路12の一方を通り、該一方の通路は断熱材5eによって排気クーラー5と隔成されているので排気クーラー5と熱交換を行うことはなく、冷却水温度が高温となったときにラジエータ7の負荷を大きくすることが回避される。
【0037】
また、小孔1b、1cを通過する際に排気は縮小、拡張を繰り返すので並列通路12は縮小拡張型消音器として作用する。
さらに、小孔1b(1c) の総面積は排気管1aの断面積と同じか、これよりも大きく設定されているので、排気流量の大きいエンジン高回転時にも排気圧力の上昇が防止され、エンジン性能を低下させることがない。
【0038】
なお、排気制御弁13を開と閉の状態の切換弁として説明したが、支軸13bの回動制御を比例制御すれば任意の開度に制御する比例制御弁として電子制御することは可能である。また、切換弁の場合には排気圧応動弁とすることも可能である。
【0039】
以上本発明の実施例を説明したが、本発明の構成は実施例のみではなく、例えば、排気クーラー5と排気制御弁13を別体に構成してもよく、排気クーラー5と排気消音器6を一体に構成してもよい。
要は本発明の目的を逸脱しない限りにおける設計の変更は本発明の範疇にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施例のシステム図である。
【図2】図2は第2実施例のシステム図である。
【図3】図3は第3実施例の排気制御弁の配置を示す部分システム図である。
【図4】図4は第3実施例の排気制御弁の配置を示す部分システム図である。
【図5】図5は排気クーラーへの通水の有無での排気クーラー直後の排気温度をエンジン回転数に応じて対比した排気温度比較図である。
【図6】図6(a)、図6(b)は第4実施例に適用される排気制御弁一体の排気クーラーの一実施例の概念図で、それぞれ排気制御弁の開、閉の状態を示す作動説明図である。
【符号の説明】
1 排気通路
2 エンジン
3 エキゾーストマニホールド
4 触媒コンバータ
5 排気クーラー
5a 導入ポート
5b 排出ポート
6 排気消音器
7 ラジエータ
8 供給通路
9 排出通路
10 冷却水回路
11 冷却水制御弁
12 並列通路
13,14 排気制御弁

Claims (3)

  1. エンジンからの排気を浄化する排気コンバータの下流の排気通路に設けられて排気音を低減する排気消音器を備えると共に、該排気消音器と前記排気コンバータとの間の排気通路にエンジンとラジエータとの間のエンジン冷却水回路に接続されてエンジン冷却水が循環する排気クーラーを設け、該排気クーラーで冷却した後の排気を前記排気消音器に流通させるエンジンの排気消音装置において、前記排気クーラーの冷却水導入ポートにはエンジンを冷却された後の冷却水を導入すると共に、該排気クーラーの排出ポートをラジエータからエンジンへの供給通路に接続して該接続部より上流の前記供給通路に冷却水制御弁を設け、該冷却水制御弁を冷却水の温度に応じて開閉制御することを特徴とするエンジンの排気消音装置。
  2. エンジンからの排気を浄化する排気コンバータの下流の排気通路に設けられて排気音を低減する排気消音器を備えると共に、該排気消音器と前記排気コンバータとの間の排気通路にエンジンとラジエータとの間のエンジン冷却水回路に接続されてエンジン冷却水が循環する排気クーラーを設け、該排気クーラーで冷却された後の排気を前記排気消音器に流通させるエンジンの排気消音装置において、前記排気コンバータの下流の排気通路の一部に並列通路を形成し、該並列通路のうち少なくとも一方の通路にエンジンの作動状態に応じて該通路を開閉制御する排気制御弁を設けると共に、他方の通路に前記排気クーラーを設け、前記排気制御弁の制御状態に応じて前記排気クーラーに流通させる排気流量を制御することを特徴とするエンジンの排気消音装置。
  3. 請求項2に記載されたエンジンの排気消音装置において、前記排気クーラーの冷却水導入ポートにはエンジンを冷却した後の冷却水を導入すると共に、該排気クーラーの排出ポートをラジエータからエンジンへの供給通路に接続して該接続部の上流の前記供給通路に冷却水制御弁を設け、該冷却水制御弁を冷却水の温度に応じて開閉制御することを特徴とするエンジンの排気消音装置。
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