JP2004255433A - スライドゲートプレート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスチャンネルリング5に形成された複数のガス吹出口6から溶融金属流出口4に不活性ガスを吹き込む機構を備えたスライドゲートプレートにおいて、前記ガスチャンネルリング5底面とプレート本体1との接触面に形成されたリング状の溝に耐火物リング8が装入され、前記ガスチャンネルリング5底面と前記耐火物リング8とプレート本体1とが、モルタル3を介して接着固定されている構成を備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドゲートプレートに関し、より詳細には、ノズルの閉塞を防止するために、ガスチャンネルリングを介して不活性ガスが吹き込まれる構造を備えたスライドゲートプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
スライドゲートは、製鋼や鋳造工程において、取鍋、タンディシュ等の溶融金属容器から溶融金属を流出させる際、溶融金属の流出量を制御するものであり、鉄鋼業においては、取鍋での2次処理、連続鋳造が一般化していることから、必要不可欠な部材となっている。
【0003】
このスライドゲートは、溶融金属容器の底部に設置され、溶融金属流出口を有する耐火物からなる上プレートと下プレートとの間に、同様の溶融金属流出口を有する耐火物からなる中プレートが設けられた3枚プレート方式のものが、一般的に用いられている。
このような構成からなるスライドゲートにおいては、中プレートを摺動させて、溶融金属流出口の開口面積を変動させることにより、溶融金属の流出量の制御を行う。
【0004】
しかしながら、前記スライドゲートプレートの接合部または各プレートの摺動面は、耐火物同士が接触しており、溶融金属の流出時には、この部分の隙間から外気を巻き込み、溶融金属中に酸化物が生成したり、溶融金属の偏流を生じたりすることによって、付着物によるノズルの閉塞やアルミナ介在物等に起因する製鋼品の品質低下を招いていた。
【0005】
このため、上記のようなノズルの閉塞やアルミナ介在物等の生成付着等を防止するために、アルゴン、窒素等の不活性ガスを吹き込みながら、溶融金属を流出させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
図2に、不活性ガスの吹き込み手段を備えたスライドゲートプレートの一例を示す。図2に示すスライドゲートプレートは、上プレートであり、プレート本体11の側周部に、鉄皮17が焼き嵌めされており、また、側周部から中心に向かって通じるガス導入パイプ12が、モルタル13により接着固定されている。
また、前記プレートのダボ部(凸部)11aの開口部の内周面には、溶融金属流出口14に通じる複数のガス吹出口16が形成されたガスチャンネルリング15がモルタル13を介して嵌合接着されている。そして、前記ガスチャンネルリング15の下周部には、プレート本体11との間に、溶融金属流出口14と同心円筒状のガス溜室20が形成されている。
上記のような構成からなるスライドゲートプレートにおいては、前記ガス導入パイプ12から供給された不活性ガスは、ガス溜室20を経由して、前記ガス吹出口16から、溶融金属流出口14に吹き込まれる。
【0007】
また、前記ガスチャンネルリング15に代えて、多孔質耐火物を利用して不活性ガスを吹き込むように構成されたスライドゲートプレートも提案されている(例えば、特許文献2参照)。このようなスライドゲートプレートの一例を図3に示す。
【0008】
図3に示すスライドゲートプレートは、図2と同様に、鉄皮17およびガス導入パイプ12が設けられている。そして、溶融金属流出口14の周囲は、多孔質耐火物18により構成され、その外周域に金属ケース19が設けられ、これらの間に、ガス溜室20が形成されている。また、前記金属ケース19は、その外周部の隙間部に充填されたモルタル13により接着固定されている。
このような構成からなるスライドゲートプレートにおいては、不活性ガスは、前記ガス導入パイプ12を通じて供給され、ガス溜室20を経由して、多孔質耐火物18を介して、溶融金属流出口14に吹き込まれる。
【0009】
上記のように、スライドゲートプレートにおける各部材の接合部は、モルタルにより接着固定し、ガス溜室等における気密性を確保し、不活性ガスの漏れ防止を図っている。
【0010】
【特許文献1】
特開昭62−43655号公報
【特許文献2】
特公平6−5013号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、不活性ガスの漏れ防止効果を得るためには、前記モルタルの使用量の調整は非常に困難であった。
すなわち、図2に示したようなスライドゲートプレートにおいては、モルタルによる接着面は非常に狭小であるため、亀裂の発生拡大を十分に抑制することは困難であり、また、十分に接着させるために、モルタルを多量に使用すると、ガス溜室に余分なモルタルがはみ出し、ガス導入パイプやガス吹出口等が閉塞されてしまうことが懸念された。
一方、モルタルの使用量が少ない場合は、接着が不十分となり、十分な不活性ガスの漏れ防止効果は望めなかった。
【0012】
逆に、図3に示したような構成からなるスライドゲートプレートにおいては、金属ケース19とモルタル13との接触面積は大きいが、この場合は、金属ケース19とモルタル13との熱膨張係数差が大きく、熱応力により、金属ケース19が変形し、さらに、多孔質耐火物18とモルタル13との境界が剥離するおそれがある。
【0013】
また、このスライドゲートプレートを作製するためには、金属ケース19にガス導入パイプ12を通すための穿孔加工および溶接等の工程も必要となり、製造上も時間およびコストを要するものであった。
【0014】
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、不活性ガスの吹き込み機構を備えたスライドゲートプレートにおいて、不活性ガスの漏れを効果的に防止することができ、しかも、簡易かつ低コストで作製することができるスライドゲートプレートを提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスライドゲートプレートは、ガスチャンネルリングに形成された複数のガス吹出口から溶融金属流出口に不活性ガスを吹き込む機構を備えたスライドゲートプレートであって、前記ガスチャンネルリング底面とプレート本体との接触面に形成されたリング状の溝に耐火物リングが装入され、前記ガスチャンネルリング底面と前記耐火物リングとプレート本体とが、モルタルを介して接着固定されていることを特徴とする。
スライドゲートプレートの内部をこのような構成とすることにより、ガスチャンネルリングとスライドゲートプレート本体とのモルタルによる接着面積が小さくても、不活性ガスの漏れを確実に防止することが可能となる。
【0016】
前記耐火物リングは、金属または緻密質セラミックスからなることが好ましい。
スライドゲートプレートの内部に装入される部材である耐火物リングを、上記のような通気性のない耐熱性材料により構成することにより、不活性ガスの漏れを効果的に防止することができる。
【0017】
また、前記耐火物リングは、厚さ1mm以下、高さ3mm以上であることが好ましい。
使用時の熱応力によるモルタルの剥離やスライドゲートプレートの変形防止、また、該耐火物リングの装入によるガスチャンネルリング底部およびプレート本体との接合部における不活性ガスの漏れ防止を十分に図る観点から、耐火物リングの寸法は上記範囲とすることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面を参照して、より詳細に説明する。
本発明に係るスライドゲートプレートは、ガスチャンネルリングに形成された複数のガス吹出口から溶融金属流出口に不活性ガスを吹き込む機構を備えたスライドゲートプレートであって、前記ガスチャンネルリング底面とプレート本体との接触面に形成されたリング状の溝に耐火物リングが装入され、前記ガスチャンネルリング底面と前記耐火物リングとプレート本体とが、モルタルを介して接着固定されているものである。
このように耐火物リングをスライドゲートプレートの内部に装入することにより、ガスチャンネルリングとスライドゲートプレート本体とのモルタルによる接着面積が小さくても、該接着面からの不活性ガスの漏れを確実に防止することが可能となる。
【0019】
図1に、本発明に係るスライドゲートプレートの構成を概略的に示す。
図1に示すスライドゲートプレートは、上プレートであり、プレート本体1の側周部に、鉄皮7が焼き嵌めされており、また、側周部から中心に向かって通じるガス導入パイプ2が、モルタル3により接着固定されている。
また、前記プレートのダボ部(凸部)1aの開口部の内周面には、溶融金属流出口4に通じる複数のガス吹出口6が形成されたガスチャンネルリング5が、モルタル3を介して嵌合接着されている。そして、前記ガスチャンネルリング5の下周部には、プレート本体1との間に、溶融金属流出口4と同心円筒状のガス溜室10が形成されている。
また、前記ガスチャンネルリング5底面と、プレート本体1との接触面には、同心リング状の溝が形成されており、該溝には、耐火物リング8が装入されている。これらのガスチャンネルリング5底面と耐火物リング8とプレート本体1は、モルタル3を介して接着固定されている。
【0020】
上記のような構成からなるスライドゲートプレートにおいては、前記ガス導入パイプ2から供給された不活性ガスは、ガス溜室10を経由して、前記ガス吹出口6から、溶融金属流出口4に吹き込まれる。
【0021】
前記ガスチャンネルリング5は、スライドゲートプレートのダボ部1a上面からの不活性ガスの漏れも防止し、かつ、溶融金属中に不純物が混入することなく、不活性ガスが、ガス吹出口6から溶融金属流出口4に確実に吹き込まれるようにするため、気孔率10%以下の緻密質耐火物からなることが好ましい。
その耐火物の材質としては、具体的には、アルミナ質、ジルコニア質、炭化ケイ素質、窒化ケイ素質、シリカ質等のセラミックスが好適に用いられる。
【0022】
前記耐火物リング8を装入するためのガスチャンネルリング5底部およびプレート本体1の溝は、該ガスチャンネルリング5およびプレート本体1を成形する際に、それぞれ形成しておいてもよい。
あるいはまた、タール・ピッチ等の含浸処理を行った後、ボーリングにより形成してもよい。ボーリングにより溝を形成する方法であれば、表層の焼成被膜や含浸物等が除去され、モルタル3との馴染みがよくなり、接着力をより向上させることができる。
【0023】
前記耐火物リング8の径の大きさは、特に限定されるものではなく、使用するスライドゲートプレートの大きさに応じて、適宜変更することができる。
ただし、該耐火物リング8の厚さは1mm以下であることが好ましい。
前記厚さが1mmを超える場合は、周囲に充填されるモルタル3が、該耐火物リング8の熱膨張を十分に吸収することが困難となり、熱応力によりモルタル3による接合部の剥離やスライドゲートプレートの変形を生じる。
【0024】
また、該耐火物リング8の高さは3mm以上であることが好ましい。
前記高さが3mm未満の場合には、該耐火物リング8を装入したことによるガスチャンネルリング5底部およびプレート本体1との接合部における不活性ガスの漏れ防止効果が十分に得られない。
【0025】
また、前記耐火物リング8の材質は、金属または緻密質セラミックスのいずれでもよく、通気性のない耐熱性材料であれば、特に限定されることなく用いることができる。例えば、金属の場合には、ステンレス、チタン等を用いることができ、また、緻密質セラミックスの場合には、前記チャンネルリングと同様に、アルミナ質、ジルコニア質、炭化ケイ素質、窒化ケイ素質、シリカ質等の耐熱性に優れたセラミックスを用いることができる。
【0026】
なお、金属製の耐火物リングの場合は、製造がより容易であり、かつ、低コストで作製することができるという利点を有している。
一方、緻密質セラミックス製の耐火物リングの場合は、通常、プレート本体1も耐熱性セラミックスにより構成されることから、該プレート1本体の材質に合わせて、熱膨張係数の近いセラミックス材料を選択使用することにより、熱応力による変形、接合部における剥離等を防止することができるという利点を有している。
【0027】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、不活性ガスの吹き込み機構を備えたスライドゲートプレートにおいて、ガスチャンネルリングとスライドゲートプレート本体とのモルタルによる接着面積が小さくても、不活性ガスの漏れを効果的に防止することができる。
しかも、本発明に係るスライドゲートプレートは、簡易かつ低コストで作製することができる。
したがって、本発明に係るスライドゲートプレートを用いれば、鋳造時における付着物によるノズルの閉塞の防止およびアルミナ介在物等に起因する製鋼品の品質低下の抑制を図ることができ、ひいては、生産効率の向上および生産コストの削減にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスライドゲートプレートの概略断面図である。
【図2】従来のスライドゲートプレートの一例を示した概略断面図である。
【図3】従来のスライドゲートプレートの一例を示した概略断面図である。
【符号の説明】
1、11 プレート本体
1a、11a ダボ部
2、12 ガス導入パイプ
3、13 モルタル
4、14 溶融金属流出口
5、15 ガスチャンネルリング
6、16 ガス吹出口
7、17 鉄皮
8 耐火物リング
10、20 ガス溜室
18 多孔質耐火物
19 金属ケース
Claims (3)
- ガスチャンネルリングに形成された複数のガス吹出口から溶融金属流出口に不活性ガスを吹き込む機構を備えたスライドゲートプレートであって、
前記ガスチャンネルリング底面とプレート本体との接触面に形成されたリング状の溝に耐火物リングが装入され、前記ガスチャンネルリング底面と前記耐火物リングとプレート本体とが、モルタルを介して接着固定されていることを特徴とするスライドゲートプレート。 - 前記耐火物リングは、金属または緻密質セラミックスからなることを特徴とする請求項1記載のスライドゲートプレート。
- 前記耐火物リングは、厚さ1mm以下、高さ3mm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のスライドゲートプレート。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003050284A JP4145164B2 (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | スライドゲートプレート |
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Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004255433A true JP2004255433A (ja) | 2004-09-16 |
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| JP2003050284A Expired - Fee Related JP4145164B2 (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | スライドゲートプレート |
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| CN110238376A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-09-17 | 维苏威高级陶瓷(中国)有限公司 | 一种中包滑板控流机构的下板结构及其制造方法 |
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| JP4145164B2 (ja) | 2008-09-03 |
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