JP2004330130A - 凍結乾燥装置の竪型チューブの内壁面に対する液材料の凍結方法と凍結乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液材料をスプレーノズルdにより竪型チューブ1の内壁面10に対し散布してチューブ状の凍結層に凍結させ、未凍のまま流下する液材料を、竪型チューブ1の下端に接続する管路kの液溜部Lに集めて回収ラインeにより他方のタンクに回収させ、一方のタンク内の液材料が空になったところで、第1・第2のタンクa・bの給液ラインcおよび回収ラインeに対する接続を入れ換えて、スプレーノズルdからの液材料のスプレーと未凍液の回収を行い、これの繰り返しにより、竪型チューブ1の内壁面に液材料を中空パイプ状に凍結させる。
【選択図】 図3
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、原材料から調整した薬液等の液状の被乾燥材料を、外周面が不凍熱媒流体により加熱と冷却が可能となっている竪方向のチューブの内壁面に、所定厚さの凍結層に凍結させ、その凍結層を真空下において、昇華熱の供給により凍結乾燥させる凍結乾燥手段において、液状の被乾燥材料を、チューブの内壁面に凍結層として凍結させる凍結手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
液状の被乾燥材料を、竪方向のチューブの内壁面に凍結層として凍結させ、それを真空下において凍結乾燥させる凍結乾燥手段において、液状の被乾燥材料のチューブの内壁面に対する凍結は、従前にあっては、例えば、特公平6−35911号公報にある手段より行われている。
【0003】
この手段は、図1・および図2にあるように、被凍結乾燥材料に熱を供給する加熱面を兼ねる冷却面を、竪型チューブ1の内壁面10により構成し、これを収容する乾燥室の隔壁を竪型筒状体2の筒壁20により形成し、竪型チューブ1の内壁面10に凍結させた被乾燥材料から昇華させる水蒸気を捕集して真空に保つトラップ(蒸気凝結器)30を、前記乾燥室を形成する竪型筒状体2の筒壁20の外周に配設し、そのトラップ30の外周を、外筒状の機壁4で囲い、その機壁4と前記乾燥室の隔壁を形成する竪型筒状体2の筒壁20との間をトラップ室3に形成し、それの竪型筒状体2の筒壁20の内周面と竪型チューブ1の外周面との間の空間に、不凍熱媒流体を循環させて、竪型チューブ1の内壁面10の冷却面の加熱と冷却とを可能として、竪型チューブ1の内壁面10に凍結させる被乾燥材料を真空下において凍結乾燥させる形態の真空凍結乾燥装置Aに構成する。
【0004】
そして、これの竪型チューブ1の内周面10に対し被乾燥材料を凍結層として凍結させるのは、図1にあるように、竪型チューブ1の底面側の開口を、ヒンジ50中心に開閉回動する扉5の上面側との間に、液状に調整した被乾燥材料の流路51を形成して、この流路51に連通させておき、この流路51に供給管11から液状の被乾燥材料を供給して、竪型チューブ1の内腔に押し上げ、それのレベルが竪型チューブ1の上端側の開口近くになったところで、被乾燥材料の供給を停める。
【0005】
この状態で、竪型筒状体2の内周面20と竪型チューブ1の外周面との間に、ブラインノズル21から送給して排出管22から排出させる不凍熱媒流体の循環による冷却で、この液状の被乾燥材料を竪型チューブ1の内壁面10に凍結させる。
【0006】
これによる被乾燥材料の竪型チューブ1の内壁面に凍結する凍結層の厚さが所定の厚さに達したところで、凍結の行程を止め、未凍の被乾燥材料を供給管11から抜き出し、竪型チューブ1内に所定の厚さの凍結層が中空のパイプ状に残る状態として、凍結行程を終了させる。
【0007】
次いで、乾燥行程に移行させ、中空パイプ状の凍結層に凍結した被乾燥材料の内面から水蒸気を昇華させて乾燥させるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の、竪型チューブ1内に液状の被乾燥材料を押し上げるように、所定のレベルまで張り込んで、それを竪型チューブ1の内壁面10に凍結させ、その凍結層が所定の厚さになったところで、未凍液を落として、竪型チューブ1の内壁面10に、中空パイプ状に液材料を凍結させる手段には、液材料を凍結させたときに抜き出す未凍液がかなりの量となることで、この抜き出して廃棄することになる未凍液による損失が大きい問題がある。
【0009】
この液材料を竪型チューブ1内面に凍結させた後に抜き出す未凍液の量の、竪型チューブ1内に供給する液材料の量に対する割合は、竪型チューブ1を直径85ミリとし、これに10数ミリの厚さに液材料を凍結させる場合でいえば、殆ど3分の2に近い量となる。
【0010】
この抜き出す未凍液の量は、竪型チューブ1の内周面に凍結させる液材料の凍結層の厚さを厚くすることで少なくし得るが、竪型チューブ1内面に凍結させる液材料を、中空のパイプ状に形成するのは、乾燥行程時にそれの内周面を水蒸気の昇華面とするためであり、凍結層からの昇華が、効率よく、かつ、凍結層の各部位から均一に行われるようにするには、中空のパイプ状に竪型チューブ1の内壁面10に凍結させる液材料の凍結層の中心穴の径を、凍結層の厚さに対し充分に広くしなければならないので、液材料を凍結させた後に抜き出す未凍液の量は、竪型チューブ1内に供給する液材料の全量に対してかなりの量となる。
【0011】
真空乾燥装置が多連に並設してあって、第1位の装置で抜き出した未凍液を、第2位の装置に供給することで、損失にならないようにはなるが、最後位の装置において抜き出した未凍液は、凍結させるべき竪型チューブ1がないことで、使用できない。そして、液材料が薬液のように、液材料に調整した後の品質変化などで保存期間に制約がある場合には、廃棄するより他はなく、凍結乾燥により製造する製品には、例えば耳かき一杯で数十万円もするものがあるので、この凍結させ得ないで廃棄することになる未凍液の量を少なくすることは、大きな問題となる。
【0012】
本発明は、この問題を解消するためになされたものであって、液材料を竪方向のチューブの内壁面に、中空のパイプ状に凍結させ、これを真空下において昇華熱の供給により、凍結乾燥させる凍結乾燥手段において、チューブ内に供給した液材料を、チューブの内壁面に中空のパイプ状に凍結させるのが、凍結行程の終了時に未凍のまま残す未凍液の量を、極く少なくして行えるようにする手段を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明は、この目的を達成するための手段として、請求項1に記載した、液状の被乾燥材料を、竪型チューブ1に供給してそれの内壁面10に中空パイプ状に凍結させ、これを真空下において凍結乾燥させる凍結乾燥手段において、竪型チューブ1に対して供給する液材料を一時貯溜しておくタンクに、少なくとも第1タンクaと第2タンクbとの2つ以上の複数を用意し、それらタンクa・bを、竪型チューブ1の上方乃至内腔に配設するスプレーノズルdに接続する給液ラインcに対し交互に切り替わって連通するよう接続し、竪型チューブ1の下端側に接続する管路kには、竪型チューブ1内を流過する液材料を回収する回収ラインeの上流側を接続連通し、その回収ラインeの下流側を、前記第1・第2のタンクa・bに対し交互に切り替わって連通するよう接続しておき、前記第1・第2のタンクa・bの一方に液材料の所定量を注入して、その液材料を給液ラインcを介しスプレーノズルdに送給し、そのスプレーノズルdにより竪型チューブ1の内壁面10に対し散布してチューブ状の凍結層に凍結させ、未凍のまま流下する液材料を、竪型チューブ1の下端に接続する管路kの液溜部Lに集めて回収ラインeにより他方のタンクに回収させ、一方のタンク内の液材料が空になったところで、第1・第2のタンクa・bの給液ラインcおよび回収ラインeに対する接続を入れ換えて、スプレーノズルdからの液材料のスプレーと未凍液の回収を行い、これの繰り返しにより、竪型チューブ1の内壁面に液材料を中空パイプ状に凍結させることを特徴とする凍結乾燥装置の竪型チューブの内壁面に対する液材料の凍結方法を提起するものである。
【0014】
また、これに併せて、請求項2に記載した、外周を不凍熱媒流体が循環するジャケット囲い内壁面10を液状の被乾燥材料の凍結面とするとともに凍結した被乾燥材料に対し昇華熱を供給する加熱面とする竪型チューブ1と、その竪型チューブ1の上方に接続する気密室1aと、トラップiを収蔵して前記気密室1aに設けた真空引口fにバルブhを介して接続するトラップ室gと、調整した液材料を貯溜させる少なくとも2つ以上のタンクa・bと、竪型チューブ1の上方乃至内腔に配設する液材料スプレー用のスプレーノズルdと、タンクa・b内の液材料をスプレーノズルdに導く給液ラインcと、スプレーノズルdから散布されて竪型チューブ1内を流下する液材料の未凍部を回収して前記タンクa・bに送給する回収ラインeと、給液ラインcをタンクa・bに対し交互に接続する状態に切り替える切替バルブv1と、回収ラインeをタンクa・bに対し交互に接続す状態とに切り替える切替バルブv2と、からなり、切替バルブv1・v2は、給液ラインcを一方のタンクaに接続させたときに、回収ラインeが他方のタンクbと接続する状態となるように制御せしめてあることを特徴とする凍結乾燥装置を提起し、
【0015】
さらに、請求項3に記載の、竪型チューブ1の上方の気密室1aまたは竪型チューブ1の下端側の管路kに加圧空気を吐出するチューブ加圧弁v13を設けて、竪型チューブ1の内腔およびその下方に接続する管路k内を加圧し、タンクa・bにはベント弁v14を設けて、回収ラインeに接続させた側のタンク内を大気に開放させ、竪型チューブ1内を流過して管路kに流下してくる未凍の液材料を、竪型チューブ1および管路k内に与えるエアーの圧力により、回収ラインeでタンクa・bのうちの一方のタンクに向け圧送することを特徴とする請求項2記載の凍結乾燥装置、
【0016】
および請求項4に記載の、竪型チューブ1の下端側に接続する管路kに、略水平な液溜部Lの上流側を接続して設け、その液溜部Lの下流側に回収ラインeを接続したことを特徴とする請求項2または請求項3記載の凍結乾燥装置、
【0017】
および請求項5に記載の、竪型チューブ1の下端側に接続する管路kに流下してくる未凍の液材料を竪型チューブ1内のエアーの圧力によりタンクa・bのうちの一方のタンクに向け圧送する回収ラインeを、大径の回収ラインe1と小径の回収ラインe2とに分け、竪型チューブ1内のエアーの圧力の低下により大径の回収ラインe1に設けたバルブv9を閉じて小径の回収ラインe2により未凍液を圧送させることを特徴とする請求項2または請求項3記載の凍結乾燥装置、
【0018】
ならびに請求項6記載の、タンクa・b内に、側枝状のエアー吐出管91を設けた泡立ち防止管9を配設し、それのタンクa・bから上方に突出する上端側に回収ラインeの下流側を接続せしめることを特徴とする請求項2または請求項3記載の凍結乾燥装置を提起するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に本発明手段の実施の態様を、図面に随い実施例について説明する。
図3は本発明手段を実施せる凍結乾燥装置の全体の展開図で、同図において、1は、内壁面10に液材料を中空のパイプ状に凍結させる竪型チューブ、1aは竪型チューブ1の上方に接続する気密室、aはその竪型チューブ1に対して供給する液材料を一時貯溜させておく第1タンク、bはこれに並設しておく第2タンク、cは、第1タンクaおよび第2タンクbから液材料を竪型チューブ1に導く給液ライン、dはその給液ラインcで導かれれる液材料を竪型チューブ1内壁面に対しスプレーにより供給するよう竪型チューブ1内に配設したスプレーノズル、eはそのノズルdから竪型チューブ1の内壁面に供給されて、凍結しきれずに流下する未凍液を回収する回収ライン、fは竪型チューブ1の内壁面10への液材料の凍結行程が終えて、中空パイプ状に凍結した液材料の凍結層を、真空下において、昇華熱の供給により真空乾燥させるときに、昇華してくる水蒸気を引き出すよう気密室1aに設けた真空引口、gはこの真空引口fにバルブhを介して接続するトラップ室、iはトラップ室g内に設けた水蒸気を捕集するトラップ、jは凍結層の乾燥行程を終えて、竪型チューブ1の下方に接続する管路kに落下させる乾燥した凍結層を粉砕する粉砕装置で、微粉砕器60とサイクロン61とバッグフィルタ62とを具備する。
【0020】
v1は、給液ラインcの、第1タンクaおよび第2タンクbに対する接続状態を交互に切り替えるよう給液ラインcに設けた切替バルブ、v2は回収ラインeの第1タンクaおよび第2タンクbに対する接続を交互に切り替えるための切替バルブ、v3は常時は閉弁状態に保持せしめておいて、乾燥行程を終えて乾燥した凍結層を粉砕処理するときに、竪型チューブ1の下方の管路kが粉砕装置jに連通するよう開弁状態に切り替わるバルブ、v4は、常態において開弁状態に保持せしめておいて、乾燥し終えた液材料を竪型チューブ1内から落下させて粉砕処理するときに閉弁状態とするように回収ラインeに設けておくバルブである。
【0021】
竪型チューブ1は、ステンレスの金属材により軸線方向を鉛直方向としたシリンダ状に成形し、周囲を図4にあるように、熱媒流体を循環させるジャケット12で囲い、そのジャケット12内に循環させる熱媒流体の温度制御により、内壁面10の温度が所望に制御されるようにしておく。
【0022】
この竪型チューブ1の内壁面10に凍結させる液材料の供給は、竪型チューブ1の上部乃至内腔に配設しておくスプレーノズルdによる散布により行う。
【0023】
このスプレーノズルdは、液材料を竪型チューブ1の内壁面10に凍結させる際、それに先立ち、内壁面10に精製水を散布して薄い氷膜を形成し、その氷膜上に液材料を凍結させるようにする場合には、kの氷膜形成用に設けるスプレーノズルdを用い、さらに、精製水の収容しておくタンクおよび給水ラインも、液材料を貯溜せしめておくタンクおよび給水ラインcを共用するようにしてよい。
【0024】
しかして、スプレーノズルdは、図4に示す実施例においては、竪型チューブ1の上端側に拡径する拡径筒部状の気密室1aを接続して、それの内腔の中心部位にスプレーノズルdを配設し、かつ、この気密室1aの筒壁の下端側を下降側に向け次第に縮径する傾斜壁13に形成して、この傾斜壁13の下端縁を竪型チューブ1の周壁の上端縁に連続させておき、スプレーノズルdから散布される液材料が、この傾斜壁13をつたって竪型チューブ1の内壁面10およびその内壁面10に凍結した液材料の凍結層の表面に流れ込むようにしている。
【0025】
このスプレーノズルdにより竪型チューブ1の内壁面10に供給する液材料は、原材料から調整装置により調整して、竪型チューブ1内に中空パイプ状に凍結させるのに対応する所定量に計量し、これを、タンクに一時貯溜し、そのタンクからエアーの加圧による圧送で給液ラインcを経てスプレーノズルdに導き、そのスプレーノズルdで散布するようにするが、その散布は、ジャケット12内の熱媒流体により凍結温度に保持されている竪型チューブ1の内壁面10乃至それの凍結した液材料の凍結層に接触したときに、凍結しきれないで流下していく未凍部分が生ずる程度の量として散布するようにする。
【0026】
そして、この未凍のまま竪型チューブ1の内部を下方に流過する散布した液材料の未凍部分は、竪型チューブ1の下方に接続する管路kに形成する液溜まりに集め、そこから回収ラインeを介してタンクに戻し、再び竪型チューブ1に対し供給するようにすることから、タンクには、給液ラインcを介してスプレーノズルdに液材料を供給するための供給用タンクとなる第1タンクaと、回収ラインeを介して回収する液材料の未凍部を一時貯溜させるための回収タンクとなる第2タンクbとの少なくとも2つのタンクを用意する。
【0027】
そして、これら第1・第2のタンクa・bは、それらを、給液ラインcおよび回収ラインeに対して、交互に切り替わって接続するよう切替バルブv1・v2を介して接続しておき、第1タンクaに投入した液材料を、その第1タンクaから給液ラインcを経てスプレーノズルdに送給して竪型チューブ1に対し散布し、それにより未凍のまま竪型チューブ1内を流過する液材料の未凍部を、回収ラインeを介して第2タンクbに回収している状態において、第1タンクa内に投入した液材料の液量が空になったときに、切替バルブv1・v2を切り替えて、第1タンクaが回収ラインeに接続し、第2タンクbが給液ラインcに接続する状態とし、これにより、第2タンクbがそれに回収した未凍の液材料を給液ラインcを経てスプレーノズルdに送り出す供給タンクとなり、第1タンクaが未凍のまま竪型チューブ1内を流過する液材料を回収ラインeを介し回収する回収タンクの役割を果たすようにし、さらに、この第2タンクb内の液材料の液量が空になったとき、再び切替バルブv1・v2の切り替え作動で、第1タンクaと第2タンクbの役割の入れ換えが行えるようにする。
【0028】
このときの、第1タンクaおよび第2タンクb内の液材料の液量が空になったときの検出は、図5示している例の如く、第1・第2の各タンクa・bの底部に接続する排出管70・70に、液量の有無を確認する液量センサs1・s2を、それら排出管70・70の給液ラインcに対する接続をオン・オフするドレン弁v5・v6の上流側に設けておいて、この液量センサs1・s2の検出作動で行うようにしてよい。
【0029】
この図5に示す実施例においては、第1タンクaの排出管70に設けた液量センサs1が液量無しを検出したときに、その排出管70に設けたドレン弁v5が閉じて第2タンクbの排出管70に設けたドレン弁v6を開として、給液ラインcに第2タンクbが接続し、同時に、第1タンクaの上部の給液管71に設けた給液弁v7およびベント弁v14が開き、第2タンクbの上部の給液管71に設けた給液弁v8およびベント弁v14が閉となって、回収ラインeが第1タンクaに接続する状態に切り替わり、また、第2タンクbの排出管70に設けた液量センサs2が液量無しを検出したときに、その排出管70に設けたドレン弁v6を閉じ、第1タンクaの排出管70に設けたドレン弁v5を開いて、給液ラインcに第1タンクaが接続し、同時に、第2タンクbの給液弁v8およびベント弁v14が開き、第1タンクaの給液弁v7およびベント弁v14が閉じて回収ラインeが第2タンクbに接続する状態に切り替わるように制御せしめている。
【0030】
給液ラインcを介してスプレーノズルdからの散布により、竪型チューブ1の内壁面10に対し液材料を供給したときに、未凍のまま竪型チューブ1内を流過する液材料の、回収ラインeにより回収タンクとする第1・第2タンクa・bの何れかへの回収は、この流過する未凍液を、竪型チューブ1の下端側に接続する管路kに適宜形成しておく液溜まりに集め、それを、エアーによる圧送またはポンプ装置によるポンプアップにより、回収ラインeを介し回収タンクとする第1・第2タンクa・bに送り上げるようにしてよいが、液材料が、ポンプ類の回転部分との接触を嫌う薬品である場合には、エアーの圧送により行うようにする。
【0031】
この回収ラインeにより第1・第2タンクa・bに回収される未凍液は、前述した如く、竪型チューブ の内壁面10にスプレーノズルdから液材料をスプレーして凍結させていく凍結行程の進行に伴い行う第1タンクaおよび第2タンクbの、給液ラインcおよび回収ラインeへの接続を交互に切り替える度ごとに、次第にその量が減少してくる。
【0032】
そして、その量が、エアーによる圧送、またはポンプアップによる揚送ができなくなるまで低下してきたときに、管路kおよび回収ラインeに残る液材料は、第1・第2タンクa・bの何れにも回収できないことで竪型チューブ1内に凍結させ得ないことから、廃棄する他はなく、これが損失となる。
【0033】
この最後に管路kよび回収ラインeに残る液材料の量を少なくするために、図6に示している実施例においては、管路kに接続させる回収ラインeを、それぞれが、バルブv9・v10を介して管路kに接続する大径のラインe1と小径のラインe2とに分け、かつ、これらラインe1・e2による液材料の揚送をエアーによる圧送で行うようにしておいて、竪型チューブ1内を流過してくる未凍液の量が多いときには、大径のラインe1と小径のラインe2のバルブv9・v10を開いて、両方のラインe1・e2で未凍液を圧送し、未凍液の量が少なくなってきたときには、大径のラインe1のバルブv9を閉じて、小径のラインe2だけで未凍液の圧送を行うようにしておくことで、この小径のラインe2による液材料の圧送が不能となってきたときに残る未凍液の量を極く少なくし得るようにしている。
【0034】
即ち、この実施例では、竪型チューブ1の下端部に、接続鍔80を組み付けて、それの下面側に、凍結した液材料の凍結層を粗粉砕するためのジェットノズル81を組み込んだノズル付きフランジ82を接合して組み付け、これの下面側に、ロート状の受け83を具備する管路kを接続して設け、その管路kの、チューブボトム弁v11を介して粉砕装置jに接続するエルボ状の屈曲部の終端で、前記チューブボトム弁v11の手前の位置に、竪型チューブ1の内腔を流過して管路kに流下してくる未凍液を排出する排出管84を設けて、これに、略水平な液溜部Lを、常時は開放しておき凍結し終えた液材料を凍結乾燥する乾燥工程時に閉めておく底弁v12を介して接続し、この液溜部Lの下流側に、回収ラインeの大径のラインe1と小径のラインe2とを、それぞれバルブv9・v10を介して接続しておき、流下してくる未凍液を、竪型チューブ1の上部側に接続しておくチューブ加圧弁v13により竪型チューブ1内に与えておくエアーの圧力で、この大径のラインe1および小径のラインe2に押し上げ、それらが接続するタンクに流入させるようにしている。
【0035】
このとき、第1・第2の各タンクa・bには、ベント弁v14を設けておき、回収ラインeに接続させた側のタンクのベント弁v14を開放して、タンク内を大気に開放しておくことで、未凍液は、加圧弁v13から竪型チューブ1内に与えられている圧力と大気開放のタンク内の圧力との圧力差によりタンク内に押し上げられる。
【0036】
このエアーによる未凍液の押し上げは、液溜管である液溜部L内に未凍液が満たされているときは、未凍液だけが、大径のラインe1および小径のラインe2を圧送されるようになるが、液量が少なくなってくると、エアーの一部が、未凍液を巻き込むように吹き上げられ、液を泡状にして押し上げていくようになり、同時に、竪型チューブ1内のエアーの圧力は低下してくる。
【0037】
竪型チューブ1またはこれに接続する管路kの適宜位置に、この竪型チューブ1内または管路k内の圧力を検出する圧力センサ(図示省略)を設けて、この圧力センサが、設定した一定の圧力以上の圧力を検出したときに、大径のラインe1のバルブv9を閉弁させるようにこの圧力センサによりバルブv9を制御させておき、これにより、液溜部の未凍液の量が少なくなってきたときは、小径のラインe2だけで液の押し上げを行わすようにし、これにより、液溜部に溜まる未凍液の量が増え、再び竪型チューブ1内の圧力が上昇してくれば、大径のラインe1のバルブv9が開弁し、大径のラインe1と小径のラインe2の両方で未凍液をタンクに押し上げていくようにし、この繰り返しで未凍液のタンクへの回収を行わせる。
【0038】
これによって、このエアーの圧送による未凍液のタンクへの回収は、最終的には、小径のラインe2の上流側の部位に数ccの未凍液を残すまで行われ、凍結させ得ないことで廃棄するようになる未凍液の量を極く少なくし得るようになる。
【0039】
次に、図7は、上述の如く、未凍液を回収ラインeでタンクa・bに回収するのに、エアーの圧送により未凍液を回収ラインeに押し上げていくようにしたとき、タンクa・bに戻された未凍液に、エアーによる圧送の際に未凍液中に包含されるようになる気泡によって、泡立ちが生ずるようになるのを防止するための手段を示している。
【0040】
同図において、9は、第1・第2の各タンクa・b内に挿し込んで、そのタンクa・b内の一隅に寄せた部位に配設した泡立ち防止管で、タンクの上部から上方に突出する上端側は、未凍液の回収ラインeの下流側に接続連通し、下端側は、それの開口90を、タンクa・bのロート状をなす底部の傾斜壁72の内壁面と平行して対向するようにし、かつ、管壁には、タンクa・bの内壁面に向けて、側枝管状に突出するエアーの吐出管91…を上下に多段に並列させて設け、それら各吐出管91の開口910…を、タンクa・bの機壁73の内壁面に接近する位置に開放させてある。
【0041】
これにより、回収ラインeをエアーの圧送によって揚送されてくる未凍液は、タンクa・b内に放流されるときに、この泡立ち防止管9を経て、それの下端の開口90からタンクa・bの底部の傾斜壁72に当たるように放出されることで、タンクa・b内の未凍液に衝激を与えることなく放流され、また、未凍液中に含まれる気泡が、泡立ち防止管9内を流下する未凍液から分離して、側枝状に設けたエアーの吐出管91…から吐出するようになり、未凍液中のエアーを逃すようになるので、タンクa・b内に回収した未凍液に泡立ちが生ずるようになるのを防止し得るようになる。
【0042】
このように本発明手段は、竪型チューブ1の内壁面10に液状の被乾燥材料を中空パイプ状に凍結させて、それを真空下において凍結乾燥させる凍結乾燥手段において、竪型チューブ1の内壁面10に液材料を中空パイプ状に凍結させるのに、液材料の竪型チューブ1に対する供給は、調整そしてタンクに収蔵せしめた液材料を、給液ラインcにより竪型チューブ1の上方乃至内腔に配設したスプレーノズルdに導いて、そのスプレーノズルdよりの散布により行って、竪型チューブ1の内壁面10に凍結しきれない未凍液が流下していくようにする。
【0043】
そして、液材料を貯溜せしめるタンクは少なくとも2つ以上を用意しておいて、未凍のまま竪型チューブ1内を流過する液材料を回収ラインeにより別のタンクに回収していき、液材料を収蔵せしめたタンクが空になったときに、給液ラインcと回収ラインeのタンクに対する接続を入れ換えて、未凍液を回収したタンクからその未凍液をスプレーノズルdに供給し、竪型チューブ1内を流下する未凍液を空になったタンクに回収し、これを繰り返すことで、竪型チューブ1の内壁面に液材料を中パイプ状に凍結させるようにすることから、タンクに収蔵せしめる液材料の量を竪型チューブ1の内壁面10に中空パイプ状に凍結させる量と対応させておくことで、凍結を終えたときに抜き出す未凍液の量を著しく少なくし得るようになる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明手段によれば、竪型チューブ1の内壁面10に液材料を中空パイプ状に凍結させるのが、所定の厚さの凍結層に凍結させたときに抜き出して廃棄するようになる未凍液の量を少なくし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従前の凍結乾燥装置の縦断面図である。
【図2】同上の部分の横断面図である。
【図3】本発明手段を実施せる凍結乾燥装置の全体の概要展開図である。
【図4】同上の竪型チューブ部分の一部破断した正面図である。
【図5】同上のタンク部分の一部破断した正面図である。
【図6】同上の別の実施例の要部の一部破断した正面図である。
【図7】同上のさらに別の実施例のタンクの一部破断した正面図である。
【符号の説明】
A…真空凍結乾燥装置、a…第1タンク、b…第2タンク、c…給液ライン、d…スプレーノズル、e…回収ライン、e1…大径の回収ライン、e2…小径の回収ライン、f…真空引口、g…トラップ室、h…バルブ、i…トラップ、j…粉砕装置、k…管路、L…貯溜部、s1・s2…液量センサ、v1・v2…切替バルブ、v3・v4…バルブ、v5・v6…ドレン弁、v7・v8…給液弁、v9v・v10…バルブ、v11…チューブボトム弁、v12…底弁、v13…チューブ加圧弁、v14…ベント弁、1…竪型チューブ、1a…気密室、10…内壁面、11…供給管、12…ジャケット、13…傾斜壁、2…竪型筒状体、20…筒壁、21…ブラインノズル、22…排出管、3…トラップ室、30…トラップ(蒸気凝結器)、4…機壁、5…扉、50…ヒンジ、51…流路、60…微粉砕器、61…サイクロン、62…バッグフィルタ、7…排出管、71…給液管、72…傾斜壁、73…機壁、80…接続鍔、81…ジェットノズル、82…フランジ、83…ロート状の受け、84…排出管、9…泡立ち防止管、90…開口、91…エアー吐出管、910…開口。
Claims (6)
- 液状の被乾燥材料を、竪型チューブ1に供給してそれの内壁面10に中空パイプ状に凍結させ、これを真空下において凍結乾燥させる凍結乾燥手段において、竪型チューブ1に対して供給する液材料を一時貯溜しておくタンクに、少なくとも第1タンクaと第2タンクbとの2つ以上の複数を用意し、それらタンクa・bを、竪型チューブ1の上方乃至内腔に配設するスプレーノズルdに接続する給液ラインcに対し交互に切り替わって連通するよう接続し、竪型チューブ1の下端側に接続する管路kには、竪型チューブ1内を流過する液材料を回収する回収ラインeの上流側を接続連通し、その回収ラインeの下流側を、前記第1・第2のタンクa・bに対し交互に切り替わって連通するよう接続しておき、前記第1・第2のタンクa・bの一方に液材料の所定量を注入して、その液材料を給液ラインcを介しスプレーノズルdに送給し、そのスプレーノズルdにより竪型チューブ1の内壁面10に対し散布してチューブ状の凍結層に凍結させ、未凍のまま流下する液材料を、竪型チューブ1の下端に接続する管路kの液溜部Lに集めて回収ラインeにより他方のタンクに回収させ、一方のタンク内の液材料が空になったところで、第1・第2のタンクa・bの給液ラインcおよび回収ラインeに対する接続を入れ換えて、スプレーノズルdからの液材料のスプレーと未凍液の回収を行い、これの繰り返しにより、竪型チューブ1の内壁面に液材料を中空パイプ状に凍結させることを特徴とする凍結乾燥装置の竪型チューブの内壁面に対する液材料の凍結方法。
- 外周を不凍熱媒流体が循環するジャケット囲い内壁面10を液状の被乾燥材料の凍結面とするとともに凍結した被乾燥材料に対し昇華熱を供給する加熱面とする竪型チューブ1と、その竪型チューブ1の上方に接続する気密室1aと、トラップiを収蔵して前記気密室1aに設けた真空引口fにバルブhを介して接続するトラップ室gと、調整した液材料を貯溜させる少なくとも2つ以上のタンクa・bと、竪型チューブ1の上方乃至内腔に配設する液材料スプレー用のスプレーノズルdと、タンクa・b内の液材料をスプレーノズルdに導く給液ラインcと、スプレーノズルdから散布されて竪型チューブ1内を流下する液材料の未凍部を回収して前記タンクa・bに送給する回収ラインeと、給液ラインcをタンクa・bに対し交互に接続する状態に切り替える切替バルブv1と、回収ラインeをタンクa・bに対し交互に接続す状態とに切り替える切替バルブv2と、からなり、切替バルブv1・v2は、給液ラインcを一方のタンクaに接続させたときに、回収ラインeが他方のタンクbと接続する状態となるように制御せしめてあることを特徴とする凍結乾燥装置。
- 竪型チューブ1の上方の気密室1aまたは竪型チューブ1の下端側の管路kに加圧空気を吐出するチューブ加圧弁v13を設けて、竪型チューブ1の内腔およびその下方に接続する管路k内を加圧し、タンクa・bにはベント弁v14を設けて、回収ラインeに接続させた側のタンク内を大気に開放させ、竪型チューブ1内を流過して管路kに流下してくる未凍の液材料を、竪型チューブ1および管路k内に与えるエアーの圧力により、回収ラインeでタンクa・bのうちの一方のタンクに向け圧送することを特徴とする請求項2記載の凍結乾燥装置。
- 竪型チューブ1の下端側に接続する管路kに、略水平な液溜部Lの上流側を接続して設け、その液溜部Lの下流側に回収ラインeを接続したことを特徴とする請求項2または請求項3記載の凍結乾燥装置。
- 竪型チューブ1の下端側に接続する管路kに流下してくる未凍の液材料を竪型チューブ1内のエアーの圧力によりタンクa・bのうちの一方のタンクに向け圧送する回収ラインeを、大径の回収ラインe1と小径の回収ラインe2とに分け、竪型チューブ1内のエアーの圧力の低下により大径の回収ラインe1に設けたバルブv9を閉じて小径の回収ラインe2により未凍液を圧送させることを特徴とする請求項2または請求項3記載の凍結乾燥装置。
- タンクa・b内に、側枝状のエアー吐出管91を設けた泡立ち防止管9を配設し、それのタンクa・bから上方に突出する上端側に回収ラインeの下流側を接続せしめることを特徴とする請求項2または請求項3記載の凍結乾燥装置。
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