JP2004335465A - 高周波伝送線用の非対称支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べて、中心導体の機械的強度が優れた高周波伝送線を提供すること
【解決手段】本発明の同軸伝送線の支持構造体は、円形の外部断面と非対称の内部穴とを有し、前記内部穴の一部分が前記外部断面と同軸となっており、前記内部穴の残りの部分が、グランドプレーン(14)を形成する平坦部分により切り欠かれた形となっている外部導体(10)と、中心導体(11)を、前記外部導体の前記外部断面と同軸となるように前記グランドプレーン上から固定された高さで支持する誘電体材料(12)と、前記内部穴と前記誘電体の平行部分の間にある電磁吸収材料(13)とを具備する。
【選択図】図5

Description

本発明は高周波エレクトロニクス用の伝送線の分野に関するものであり、より具体的には同軸伝送線の中心導体の誘電体支持構造に関する。
高周波信号を伝播する為の伝送線は、一般に電荷を保持することが出来る材料(誘電体)により分離された2つの導体から成る。伝送線にはインピーダンスと最高作動周波数という2つの重要な特性があり、これらはいずれも導体の相対的なサイズ及び間隔と、これらを分離する材料の誘電率により決まる。
最高作動周波数の制約は、伝送線の寸法が伝播される波長の特定部分よりも大きい場合に致命的な望ましくないモードが生じるという事実により生じるものである。従って、伝送線の作動周波数が大きくなるに従い、伝送線部品の特性寸法は小さくしなければならない。インピーダンス不整合がある場合、信号の一部が反射されて戻ってしまうことから、ラインインピーダンスの制御は重要である。このことから、望まれない反射を最少化する上で、信号経路全体を通じて一定のインピーダンスを維持する必要があるのである。
同軸構造は、通常は空気を誘電体として用いる伝送線の一般的な形態である。標準的な分析結果から、同軸伝送線の特性インピーダンスは、内部導体の直径に対する外部導体の内径の対数に比例することが判明している。中心導体を外部導体中で同軸となるように維持する為には、中心導体を誘電材料で取り囲んだ上で支持構造体が用いられる。ガラス又は他のセラミックがしばしば用いられ、一般にガラス―金属封止が支持体として用いられる。中心導体を支持する為に用いられる材料の誘電率は空気よりも高いことから、支持構造体を通じて一定のインピーダンスを維持する為には、何かを変えなければならない。適正なインピーダンスを維持する為には、外部導体の直径を大きくするか、或いは内部導体の直径を小さくしなければならない。先にも述べたように、望ましくないモードの発生を防ぐ為に、内部導体の直径を小さくすることがより一般的である。80GHz以上のミリメートル範囲での周波数については、一般に50オーム程度の特性インピーダンスを維持する為に内部導体を小さくした場合、内部導体に必要とされる直径は数千分の1インチ程度である。この結果、中心導体の機械的強度が極度に損なわれるのである。
本発明は、高周波伝送線用の非対称支持構造体であって、グランドプレーンを提供する外部導体、誘電体を形成する電気絶縁材料によりグランドプレーン上に同軸となるように支持された、一定径を維持する中心導体と、そして誘電体と外部導体との間のグランドプレーンから離れた領域にある電磁吸収材料から成る。
本発明によれば、従来に比べて中心導体の機械的強度が優れた高周波伝送線を提供することができる。
本発明は、添付図を参照しつつ特定の実施例に基づいて説明する。
同軸構造体は、空気を誘電体として用いる伝送線の一般的な形態である。空気はE=1の誘電率を持つ。一般に誘電体として用いられる他の材料には、誘電率が約2.45のPTFE等のフッ素化ポリマーや、誘電率が4〜10のセラミック、ガラス及び失透ガラス(devitrified glass)(ガラス−セラミック)が含まれる。
中心導体を外部導体中で同軸に支持する為には、図1に示すように支持構造体が必要となる。このような構造体はコネクタにも必要である。中心導体200は、誘電体201及び外部導体202により囲まれている。中心導体200の支持に用いられる材料の誘電率は、その支持体周囲の空気よりも高いことから、一般に50Ω程度である適正なインピーダンスを維持する為には外部導体202の直径を大きくするか、内部導体200の直径を小さくしなければならない。より一般的なのは、図2に示したように内部導体200の直径を小さくすることである。外部導体202の直径を大きくした場合、望ましくないモードが生じる可能性が高い。中心導体の直径を小さくする場合、ミリメートル範囲以上の周波数であると、内部導体200に必要とされる直径は、数千分の1インチ程度である。この結果、中心導体200の機械的強度が極度に損なわれることになるのである。
本発明は、中心導体の直径を小さくする必要性を排除する為に、伝送線のコネクタ又は支持体の誘電率が変化する領域において異なる形式を採用したものである。図3は、無限のグランドプレーン310上に円形導体300を浮かせた模範的な例を示すものである。この場合、特性インピーダンスは、グランドプレーン310から導体300までの高さ320を導体300の直径で割ったものの対数に比例すると概算される。この構成においては、最高作動周波数は中心導体とグランドプレーン間の距離の関数であり、これは容易かつ正確に制御することが出来る。この結果、支持体中において中心導体の直径を小さくする必要が回避されるのである。
本発明の一実施例を図4に示した。外部導体10は非対称の穴を含んでいるが、これは外部導体10の外側部分と同軸であり、そしてグランドプレーン14により切り欠かれている。中心導体11は誘電体12によりグランドプレーン14上に同軸となるように支持されている。電磁吸収材13が誘電体12と外部導体10間のグランドプレーン14から離れた領域に設けられている。
電界を発生させ、支持体の領域中において伝播する為に必要な領域を作る為に、グランドプレーンの幅は大きくしなければならない。この形状変化により、より高次のモードが発生して信号伝播を妨害する可能性がある。吸収材13は空洞の有効Q値を大幅に低下させ、このような高次モードの効果を取るに足らないものとすると考えられる。図4に示したように、吸収材13は誘電体12と外部導体10との間に同軸となるように配置されている。吸収材13の実際の構成及び組成は望ましくないモードを低減するのか、及び/又は排除するのかに応じて変化させることが可能であり、図示した構成とは異なっていても良い。電磁吸収材13はポリアイアンや非導電性基材(nonconductive carrier)中の微小な鉄粒子等の磁性損失材料(ferromagnetic lossy material)である。ガラスやセラミック、高分子バインダ基材(Polymeric binder matrix)又は当該分野において周知の他の材料を使用することも可能である。波長に関して言えば、吸収材13は導体11から離れている為、吸収材13の層厚及び配置は重要ではない。
図5は支持構造体を示す他の図である。110GHz領域に好適な本発明の一実施例においては、外部導体10の外側径は約4.76mmである。支持構造体の幅は約2.08mmとしたが、これは図示した支持構造体を伝送線として用いることが出来る範囲まで伸ばすことが出来るものである。中心導体11の直径は約0.254mmである。中心導体11からグランドプレーン14までの距離は約0.45mmである。4.9〜5.2の誘電率を持つ誘電体12(ガラス、失透ガラス(devitrified glass)又はセラミック)と、約0.60mm厚のポリアイアン製吸収バンド13と共に使用した場合、特性インピーダンスは50Ω程度となる。誘電率が2〜12の範囲であればフッ素化ポリマーからセラミックやガラスまで、一定範囲の誘電材料を使用することが可能であることは言うまでもない。しかしながら非常に高い周波数を使用する場合、使用される材料は安定性が高く、低い損失正接を持つものでなければならない。
図3の標準的構成によれば多数のモデリングと簡単な近似が可能であるが、図4の構成は閉じた形のソリューションを可能とするには複雑過ぎる。概念的には、図3の構成においては「無限の」導電性平面310上に導体300が浮遊した状態にあるが、結果的に得られる特性インピーダンスに寄与するのは導体に最も近い平面部分でなくてはならず、導体からの距離が増すにつれてその寄与度合いが減じていく。誘電体の周囲に吸収材13を付加したことでインピーダンスがある程度低下し、これにより実際上、中心導体11及びグランドプレーン14間の距離は吸収材13の効果を相殺する為に大きくしなければならない。
吸収材13の配置は、採用する製造プロセスにも依存する。図1や図2に示した従来から周知の支持構造は、ガラス−金属封止(整合式ガラス−金属封止または圧縮式ガラス−金属封止のいずれか)を一般に用いている。これらの場合においては、組立部品は中心導体200、ガラスビーズ(又はガラスフリット)誘電体201及び導電性外部導体スリーブ202から構成される。このような封止を作る場合には、従来から周知のように使用材料の熱膨張係数(CTE)が重要となる。この組立部品を焼成することによりガラスを融解して導電性素子へと融合させるのである。
本発明によれば、吸収材13はガラス融解処理中又はその後に所定位置にモールディングされる。ガラス融解処理後に配置する場合、外部導体10とガラス誘電体12のCTEは一致していなければならず、そうしないと冷却中に破断する可能性がある。吸収材13がガラス融解処理中に設けられる場合、使用する材料のCTEに関してはより自由度が高まり、圧縮式封止が可能となる。
図6に示したように、図5に示した支持構造体に適正な直径に穴をあけられた導電性スリーブ15、16を圧着することにより、空気―誘電体同軸伝送線を形成することが出来る。インピーダンスを50Ωとするには、空気誘電体とした場合、穴17の直径は0.585mm程度である。
上述した本発明の詳細な記載は、説明目的で提供したものであり、本発明を網羅することや、特定の実施例に限定することを意図したものではない。よって本発明の範囲は請求項に定義されるものである。念のため、以下に本発明の実施形態を列挙する。
(実施態様1)
同軸伝送線の支持構造体であって、
円形の外部断面と非対称の内部穴とを有し、前記内部穴の一部分が前記外部断面と同軸となっており、前記内部穴の残りの部分が、グランドプレーン(14)を形成する平坦部分により切り欠かれた形となっている外部導体(10)と、
中心導体(11)を、前記外部導体の前記外部断面と同軸となるように前記グランドプレーン上から固定された高さで支持する誘電体材料(12)と、
前記内部穴と前記誘電体の平行部分の間にある電磁吸収材料(13)と、
を具備した支持構造体。
(実施態様2)
前記支持構造体の特性インピーダンスが約50Ωであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
(実施態様3)
前記誘電体(12)がフッ素化ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
(実施態様4)
前記誘電体(12)がガラスであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
(実施態様5)
前記誘電体(12)がセラミックであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
(実施態様6)
前記誘電体(12)が失透ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
(実施態様7)
前記電磁吸収材(13)が非導電性バインダ中の鉄であることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
従来の同軸構造体を示す図である。 従来の同軸構造体の長手方向の図である。 本発明に基づく伝送線の一実施例を示す図である。 本発明に基づく支持構造体の断面図である。 本発明に基づく支持構造体の他の図である。 本発明に基づく伝送線の図である。
符号の説明
10 外部導体
11 中心導体
12 誘電体材料
13 電磁吸収材料
14 グランドプレーン

Claims (7)

  1. 同軸伝送線の支持構造体であって、
    円形の外部断面と非対称の内部穴とを有し、前記内部穴の一部分が前記外部断面と同軸となっており、前記内部穴の残りの部分が、グランドプレーンを形成する平坦部分により切り欠かれた形となっている外部導体と、
    中心導体を、前記外部導体の前記外部断面と同軸となるように前記グランドプレーン上から固定された高さで支持する誘電体材料と、
    前記内部穴と前記誘電体の平行部分の間にある電磁吸収材料と、
    を具備した支持構造体。
  2. 前記支持構造体の特性インピーダンスが約50Ωであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
  3. 前記誘電体がフッ素化ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
  4. 前記誘電体がガラスであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
  5. 前記誘電体がセラミックであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
  6. 前記誘電体が失透ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
  7. 前記電磁吸収材が非導電性バインダ中の鉄であることを特徴とする請求項1に記載の支持構造体。
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