JP2004509251A - キー製造方法 - Google Patents

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Abstract

複製キー(22)を製造する方法は、マスターキー(10)の物理的輪郭を捕捉するために、もしくはマスターキー(10)を使用することなくデータ構造として輪郭を定式化するために、走査装置(100)の使用を採用する。このデータ構造は、固有のコードが割当てられ、後の検索のためにデータベース(200)に格納されることができる。一たびキーの輪郭が捕捉され、もしくはデータベース記憶装置(200)内で定式化されると、伝統的なキーブランクを必要とすることなく、輪郭データや例えばモデリング装置等々を使用して、キーを製作することができる。ミリング装置(300)は、金属スラグと共に用いて、キーを複製することができる。高密度成形用樹脂を使用する射出成形機(300)は、複製キー(22)を作製するために使用できる。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、一般的にキー複製方法に関し、より具体的には、マスターキーなしに複製キーを製作するための方法、並びにキー製作工程に特別なキーブランク及び熟練者を必要とすることなく自動的にキーを作るのに適合できるような製作方法に関する。
【0002】
(背景技術)
当技術分野の現況について以下に説明する。
米国特許第3,796,130号(Gartner)は、一般大衆の使用に供する無人半自動のコイン作動式キー複製機について記載している。このキー複製機は、様々な断面形状をもつブレード状のキーブランクの供給源を貯蔵室内に有する。客は自分のキーを複数のスロット又はセレクタ開口の1つに置くことにより、正しいキーブランクを即座に選ぶことができる。各々のスロットは、その断面が貯蔵室内のキーブランクの1つの形状に対応する、様々な形状のキーブレードを受入れるようになっている。
【0003】
米国特許第4,062,261号(Stahl)は、キー製造業者のコードブックに記載された仕様に従い、キーブランクのブレードに一連の長手方向に間隔を置いたノッチを切削するためのキー切削装置について記載している。このキー切削装置は、基台上に取付けられたカッターと、該カッターに対し接近したり離れたりする制御可能な運動ができるように基台上に可動に取付けられた往復台アセンブリとを含む。往復台アセンブリは、該往復台アセンブリの運動に対して垂直方向に制御可能な独立した運動をするようにされたサブ往復台を含む。
【0004】
米国特許第4,117,763号(Uyeda)は、キー軸部のノッチが所定のコード化された深さと間隔にコード化されているキーを、解読し複製するための方法と装置について記載している。所定のコード化された深さに対応する一連のインデックスをその上に有するインデックスカードが、ハウジング内に挿入され、複製しようとするキーがハウジングのスロット内に挿入される。スロット内に挿入されたキーは、割出し部材(indexing member)に係合し、この割出し部材がキーのノッチの1つに入り、そのノッチのコード化された深さをカード上で示す。
【0005】
米国特許第4,143,582号(Heimann)は、弾性的な押圧部材を採用した小形の簡単な操作の記録装置について記載している。この弾性押圧部材は、二次キーがそれから製造されることになる一次キーの2つの側面の各々から、薄い金属箔内に3次元の記録をとるために使用され、これらの記録は解釈装置内に格納される。解釈装置は、記録装置から遠隔位置に配置可能であって、該記録装置内に格納された正確な3次元データを取出すことを可能にする。その後、取出されたデータは、二次キーを製造するために、キー切削装置内で使用される。これらの記録装置、解釈装置、及びキー切削装置全てが、キー製造システムを構成する。
【0006】
米国特許第4,251,173号(Saucedo)は、殆どのピンタンブラー又はディスクタンブラー錠用のキーを切削するための機械を含むキーカッターについて記載している。この機械は複製装置ではなく、コード又は番号によりキーを切削加工するための機械である。この機械は、基台と、タレットアセンブリと、切削ホイールを作動又は駆動するためのモータとを含む。
【0007】
米国特許第4,526,498号(Fieldhouse)は、機械フレームと、該機械フレーム上に装着され、キーブランク内の所定位置において所定の深さに噛み合わせの歯を刻んでキーを形成するように作動可能なキー切削手段と、キーブランクを支持し、該キーブランクをキー切削手段に当てるために運動するよう機械フレーム上に取付けられた往復台アセンブリとを含む。第1と第2の割出し機構が機械フレーム上に装着され、これらの割出し機構は、支持されたキーブランクをキー切削手段に当てるために、それぞれ所定の刻み位置と刻み深さとに対応する割出し位置へと往復台アセンブリを運動させるように作動可能である。
【0008】
米国特許第4,657,448号(Alexander)は、パンタグラフ形傾斜刻み式のキー切削機械について記載している。この機械は、各歯の位置と深さと角度とを自動的に複写することにより、通常Medeco(登録商標)キーという名で知られている傾斜刻み式キーの複製を容易にする。傾斜した歯壁の回転中心線が切削ヘッドの半径に対して確実に垂直となるようにすることにより、最も難しい角度変化の正確な複製が保証される。この米国特許には、2つの主要な実施形態が開示されている。第1の実施形態においては、原型キーに位置合わせされた切削ヘッドと案内部材とが、同一線内に固定される。第2の実施形態においては、案内部材と原型キーとが、切削ヘッドと複製用キーブランクとの直ぐ背後に置かれる。
【0009】
米国特許第4,780,032号(Ueda他)は、往復台アセンブリを支持する基台及びプラットフォームと、旋回自在に取付けられたハウジングとを含むキー複製装置について記載している。往復台アセンブリはキー固定手段を有し、このキー固定手段は、キーブランクとテンプレートキーとをそれぞれノッチ切削手段とノッチ深さ表示手段とに対して位置決めするように整列させて固定し、キーブランク軸部の所定位置に所定の深さのノッチを切削することによりテンプレートキーを複製することができるようにする。
【0010】
米国特許第5,042,330号(Lo)は、キー製造方法について記載している。この方法は、材料の形状成形、側縁部切削加工、厚さと湾曲と長さを整えるフライス加工、刻み目形成加工、並びに刻み目の形状に応じた番号付け及び分類工程によりキー本体を製造する第1の段階と、銅棒平削り加工、円錐形前端部フライス加工、溝切り旋盤加工、及び反対側内壁のトリミング加工によりシースを製造する第2の段階と、一体的な丸形キーを形成するためにシース内にキー本体を固定する第3の段階とを含む。
【0011】
米国特許第5,128,531号(Fadel)は、特にキー複製機のための光学的な輪郭読取り装置について記載している。この装置は、読取ろうとする輪郭の一方の側に発光装置を、又読取ろうとする輪郭の反対側に発光装置と対向させて光検知装置を組込んでいる。読取ろうとする輪郭に当たる光線の方向に直交して読取ろうとする輪郭を運動させるために、ステッパモータが含まれる。また、光検知装置の出力信号により制御される電子回路が設けられる。この電子回路は、光検知装置の最大及び最小照度状態に対応する2つの値の間にある値に設定された閾値弁別器を使用する。この閾値弁別回路はまた、ステッパモータの作動も制御する。
【0012】
米国特許第3,826,555号(Matsumoto)は、光線源からの入射光線の光路内に配置された光線スプリッタからなるホログラフィ装置について記載しており、この光線スプリッタは、該入射光線を少なくとも3つの光線、つまり少なくとも1つの透過光線と少なくとも2つの反射光線とに分割する。この透過光線と反射光線のうちの少なくとも1つとは物体を照らす光線とされ、また他の反射光線は基準光線として使用され、物体はこれを照らす光線を信号光線に変える。
【0013】
従来のキー複製機は、一般的には手動的に操作され、保持装置を設定し、作動させ、かつ案内して加工製品を製造するために熟練技術者を必要とする。そのようなキー複製機は、複製又はコピーされるべきマスターキー又は原型キーと適合する特定のキーブランク又はキー素材を選択する知識、技能、及び能力を技術者が予め有していなくてはならないように設計されている。
【0014】
そのような装置(機械)は、その本来の目的を果すために能力の度合いに応じた特定指示書を備えた状態で製造されている。例えば、側面にギザギザを付け、ディンプルを付け、また溝を付けた、Medeco、Abloy、Assa、Schlage Primusのような特定の製造業者のキーのみを切削し複製するよう単に設計された機械もある。また、一般に家庭用の錠に使用されるKwikset、Weslock、Weiserのような単純な普通のキーのみを切削するよう設計された機械もある。
そのような機械は、モータ駆動されるベルトの磨耗や断裂、磨耗したキー切削刃、キー位置合わせ用の案内部材、ゲージ、及び停止部材に起因して、頻繁な調節や位置合わせを必要とする取り扱いが難しい機械である。
【0015】
更に、切削加工の時に深さと間隔の正確な較正を確実に行なうために、ユーザはキー複製機のキー保持装置内に原型キー又はマスターキーを常に正確に取付けかつ位置合わせする必要がある。キー保持装置が適正に締められていない場合にも、深刻な問題が生じる。なぜなら、切削刃が触れた時、該切削刃によってキーが動いたり、あるいは撥ね飛ばされたりして、複製が失敗するからである。
もう1つの問題は、原型キーの「停止部」が磨耗してしまい、キー複製機のキー保持装置上で原型キーとキーブランクとを位置合わせする確固たる方法がない場合に生じる。切込みの間隔が不適切な場合には、切削したキーは正しく機能しないことになる。
一部の先行技術によるキー複製機は、キーブランク内の溝によって原型キーを保持するものがある。この方法を可能にするためには、特殊なクランプと保持具を購入しなくてはならず、キー複製機の新たな設定が必要になる。そしてこの場合もまた、位置合わせと調節が要求される。
【0016】
Fadel特許は、キー複製機のための光学的な輪郭読取り装置について教示している。そのような装置は、隙間ゲ−ジに接触したマスターキーを使用することなく複製キーを自動的に切削するのに適しているが、それでもなお製造業者によって供給されるキーブランク又はキー素材を使用する必要がある。従って、位置合わせ、較正、人的エラー、間隔、磨耗したキー切削刃、磨耗した駆動(モータ)ベルト、ダブテール滑動部の潤滑、クランプ保持装置内でのキーブランクの設定、光学読取り装置のバランスを崩して誤った読みを与えるおそれのある光の屈折、複製しようとするキーブランクを誤って位置合わせさせることになる原型キーの磨耗した位置合わせ用の停止部といった諸々の問題に逆戻りする。フォード車のキーのような幾つかの原型キーには位置合わせ用の「停止部」がなく、このことは初期位置合わせの問題をもたらす。
【0017】
先行技術は、普通の平刃キー、中空円筒状の軸部を含むバレルキー、ビットキー(スケルトンキー)、及び改良型チューブラキーのような複雑な断面を有する多くの新しい設計のキーを含むあらゆるタイプのキーを複製するための方法を教示している。しかしながら、それでもなおキーの複製は、少なくとも半自動化された最も普通のタイプのキーを除けば、緩速な熟練労力に負うところ大である。しかも今やキーの形状とサイズのタイプは多様化されて極めて膨大な数となり、このことがあらゆる範囲のキー複製作業を網羅した低廉かつ迅速な解決策を提供することを殆ど不可能にしている。この分野において価格と有用性の両方に影響を与える主な要素は、非常に多数のタイプのキーブランクを在庫しておくためのコストと、キーブランクの選定並びにキーの複製及び仕上げのための要員の訓練とである。
【0018】
Fadel特許の2次元光検知法により提供されたような、より広範なキー切削とより安価なキー複製とに対する簡単な解決策、及びGartner特許のキー複製及び販売機により教示されたような、自動化に対する簡単な解決策には、2つの問題点がある。第1の問題点は、これらの解決策は、標準的なキー切削方法を採用しており、実用に際しては限られたタイプのキーしか取扱えないので、普遍的でないことである。第2の問題点は、これらの方法は、複製キーを作る際にテンプレートとしてマスターキーを使用する必要があることである。
【0019】
従って、要求される正確なキーの立体形状(コンフォーメーション)を複製、コピー、クローン、又はスクラッチにより作る方法であって、現在のキー製造及び複製方法に比べてより複雑でなく障害のない新たなキー製造方法に対する必要性が存在する。更に、そのような新しい方法は、情報、コード、キーの切込み、製造業者のデータ及び仕様を格納するようにし、必要な時には何時でも使用することができるようにする。複製キーは、最初の又は複製のキーを切削するように、或いは必要な場合にはその仕様を変更するように、メモリ内に格納されたデータから作られることができることになる。本発明はこれらの必要性を満たし、これに関連した更なる利点をもたらす。
【0020】
(発明の開示)
本発明の主たる目的は、殆ど操作技能又は知識を必要とせず、かつ何等の設定及びキーブランクも必要としないように容易に自動化されたキー製造方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、マスターキーの輪郭に関する格納された電子的表現から複製キーを作る方法を提供することである。
更に別の目的は、マスターキーが物理的に利用できない時、複製キーを作り出すことができる方法を提供することである。
【0021】
更に別の目的は、錠前職人又はその他の複製機械操作員を必要とすることなしに低コストのキー複製を可能にするために、低廉で全自動の迅速なキー複製作業へと工程を減らすことができる方法を提供することである。
更に別の目的は、コードによって原型キーを製造するためにデータベース及びCAD−CAM又はCIM方式を使用できる方法を提供することである。
【0022】
上記の目的は、実在又は仮想的なマスターキーの3次元輪郭に関する格納された電気的表現から、複製キーを作製するための方法を提供する本発明によって達成される。本発明の方法は、あらゆるタイプのキーのあるゆるサイズや形状の立体形状(conformation)を電気信号として捕捉することができる方式を使用する。従って、キーが最初に製造される時、後日それらのキーを複製するために必要なのは、当然紛失したり又は利用できないおそれのあるマスターキー自体ではなくて、それらのキーに関する電気信号のコピーをダウンロードすることである。本発明の方法は更に、キーブランクからではなく一般的な素材から複製キーを製造するために、電気信号を使用する手段を含む。このことは、3次元スキャナ、CAD−CAM技術、及び製造装置を使用することによって達成される。この方法は、現在必要とされているキーブランクの膨大な在庫及び専門操作要員に対する必要性を排除し、かつマスターキー紛失時における時間と費用の無駄を克服する。
【0023】
マスターキーに関する輪郭データから複製キーを製作するための方法は、一般に下記の段階を含む。つまり、マスターキーの外表面の立体形状を3次元における電気信号表現として捕捉する第1の段階と、電気信号表現を恒久的なデータイメージとして格納する第2の段階と、格納された電気信号表現を使用して、非伝統的なキーブランク素材から複製キーを作製することをキー製造装置に指令する第3の段階とを含む。
マスターキーの外表面の立体形状を捕捉する方法は、ホログラフ式カメラ又は機械的プローブを用いる光学式走査方法を含むことができる。得られた電気信号表現は、独自のコードを割当てられ、後の検索のためにデータベースに格納されることができる。
【0024】
複製キーを作製するためには、一般的に3次元モデリング装置が使用される。そのような3次元モデリング装置は、複製キーを作製するために熱可塑性フィラメントを使用する溶融堆積モデリング(fused deposition modeling)装置、又はステレオリソグラフィック(stereolithographic)流体を使用するステレオリソグラフィック装置を含むことができる。別の構成では、金属スラグから複製キーを製造するために、フライス加工装置又は高エネルギービームを使用することができる。更に、複製キーを作製するために、高密度成形用樹脂を使用する射出成形装置を利用することも可能である。
本発明の他の特徴及び利点は、本発明の原理を実例によって説明した以下のより詳細な記述から明らかになるであろう。
【0025】
(発明を実施するための最良の形態)
添付図面は本発明を例示するものである。
添付図面に示すように、本発明は、予めマスターキーから取得され格納されたデータから1つ又はそれ以上のキーを製作するためのキー製造方法を含む。本発明は、一般的にマスターキーの表面輪郭を画像化する段階と、得られた画像を電子的表現に変換する段階と、キーブランクを使用することなく複製キーを製造するために、電子的表現を使用する段階とを含む。以下の記述は、これらの段階を実施する好ましい方法及びそれに代わる方法を説明したものである。
【0026】
図1を参照すると、マスターキー10の外表面の立体形状は、走査装置100を使用して電気信号として捕捉される。別の構成では、信号表現はキーの立体形状のソフトウエア表現から直接合成することができる。そのようなソフトウエア処理は、技術的にはよく知られているが、特にキー製造のためには知られていない。
【0027】
本発明の1つの形態においては、マスターキー10の外表面の立体形状を捕捉するための手段として、ホログラフ式カメラ12又はこれに類するものが用いられる。本質的には、走査装置は、典型的にはレーザーの形態をとる光線放射装置14を含み、この光線放射装置14は、一連のミラー16及び光線スプリッタ18上に光線を放射する。そのような光スキャナの背後にある原理は、物体から反射された直線的な光を、その物体表面の輪郭の立体形状を明らかにするために異なる角度で観察できるということである。読取りのため物体を完全に走査するために、物体が動かされるか又はミラーシステムが調節される。典型的には、入射光線が2つ又はそれ以上の光線に分割され、少なくとも1つの透過光線は物体を照らすための光線として使用され、その他の光線は基準光線として使用される。信号光線が作り出され、この信号光線はカメラ12により遮ぎられかつ読取られ、電子データ20へと変換される。
【0028】
光学式走査技術を使用して、マスターキーの外表面の立体形状を捕捉することも可能である。3−D Scanner社は、1996年にModelMaker(商標)を導入した。この走査装置は、「レーザーストライプ式走査」と呼ばれる技術を用いて、非常に精細な物体の高度に精密な3次元走査を可能にする。ModelMaker(商標)は、レーザー光線が3次元物体上にストライプとして投射され、ビデオカメラを用いて或る角度で見られるレーザー三角測量法として知られた走査原理を応用している。画面上で見られる画像は、レーザー光が物体表面を横切る位置における物体の輪郭を明らかにする。この方法の結果はまた、本明細書で更に説明するように、複製キーを研削するためにも直接有用でもある。走査装置100は、「平面又は体積ホログラムを形成するためのホログラフ式カメラ」と題された米国特許第3,826,555号(Matsumoto)の教示に従って作製し使用することができ、この米国特許は参考として本明細書に組み込まれる。
【0029】
他の同様な走査装置100も使用できる。そのようなスキャナもまた、典型的には物体の表面輪郭を走査するために光線を使用し、電子的処理と電子データファイル作成のために、この読取りをカメラ12のような観察装置又は撮像装置に中継する。例えば、ミネソタ州ミネアポリスにあるLaser Design社は、物体の外表面の立体形状の走査と捕捉の仕方を教示しており、この方法は同社のSurveyor(登録商標)1200 3D Laser Digitizing Systemに具現されている。この機械の詳細な作動機構には知的財産権が主張されているが、市販で入手可能であって、その能力はマスターキーを完全に定める電子データの組を作り出すのに極めて十分である。カリフォルニヤ州モンテレーにあるCyberware社もまた、Whole Body Scanner Model WB4(登録商標)又は Model 15のような光学式スキャナの商品系列においてこのような技術を提供している。これらのスキャナの動作原理と能力は、本出願と共に提出された一式の技術概要に述べられており、この技術概要は参考として本明細書に組み込まれる。
【0030】
本発明のもう1つの形態においては、機械的プローブを用いてマスターキーの外表面の立体形状を捕捉することが可能である。そのようなプローブは、技術的にはよく知られており、典型的には整列した一連の深さゲ−ジで構成されており、表面の形状は、個々のゲ−ジ及びゲ−ジ先端の番号とサイズによってのみ限定される正確さのレベルで捕捉されることができる。3次元プローブ測定を達成するために、対象物体を所定の軸線の周りで回転させながら、直線的なゲ−ジアレイがその物体に接触して置かれる。普通のキーの場合には、そのキーの機能軸線の周りで回転させるのが好ましい。得られたプローブ読取り値は、解析されて電子的に格納される。
【0031】
マスターキー10の3次元画像が電気信号20として記録されると、それは典型的にはデジタル化されて、大容量磁気格納装置200に磁気表現として格納される。例えば、Surveyor(登録商標)1200型機械などの走査装置100又はCyberware装置から得られたデータ20は、データ格納装置200内に電気信号として格納される。これは、例えば任意の磁気格納媒体を使用して、つまりこの方面の技術分野ではよく知られた磁気テープ、ディスク、CDなどの任意の形態の磁気表面域デジタルデータ格納装置を使用して達成することができる。信号は走査装置100においてデジタル形式に変換されるのが普通であるから、これらの必要な信号表現を作り出すこととそれらを格納することとは完全に両立する。
【0032】
走査装置100又はその他の同様な手段による電気信号データの枠組みは、現在当技術分野でなされているようなキーブランクを必要とすることなく複製キーを複製するようにキー製造装置300を直接駆動するために使用される。マスターキー10の格納された表現20は、幾つかのよく知られた素材を用いて通常の作製方法で複製キー22を製造するために利用できる。本発明においては、複製キー作製機は、新しいキー又は複製キー22を製造するために、格納された電気信号表現20に従って指令される。
【0033】
複製キー22を作製する好ましい方法は、AAROFLEX社によって使用されている知的財産権のあるポリマー物質のような素材を使用するステレオリソグラフィックモデリング機、高速プロトタイピング機、又は他の同様な3次元作製機を使用する方法である。実際には、使用に耐える複製キー22を作製できる、ステレオリソグラフィック流体、感光性ポリマー、又はこれに類したもの等の任意の適当な3次元モデル製作材料を利用することができる。この素材は、マスターキー10の表面輪郭を現すためのCAD/CAM画像又はその他の同様な入力の形態をとるデジタル表現を用いて、複製キーを作製するために使用される。そのような画像は、Matsumoto特許に開示されたカメラ又は前述し記載したような3次元光学式走査を使用することにより、容易に利用することができる。
【0034】
1つの形態において、キー製造装置300は溶融堆積モデリング装置を含み、該溶融堆積モデリング装置は、格納された電気信号表現20に従ってその装置の材料ディスペンサに指令するためのプロセッサを有し、この格納された電気信号表現20は、連続した層状に複製キー22を作製するためにこの装置内で使用するのに必要なように変更されることができる。ディスペンサは、圧電噴射器又はこれに類するものを含み、この圧電噴射器は、ディスペンサが所定の移動経路に沿って進む時、電気信号表現20に応じた一連の目標位置において、熱可塑性フィラメント素材構成材料又はこれに類するものの一連のバーストを噴出する。各バーストは、素材構成材料がそれぞれの目標位置に結合するように、ディスペンサが素材の融点より僅かに高い温度に維持された複数の飛沫を比較的高速で連続的に噴射するよう指令する発射信号によって形成される。結合した素材集塊とバーストとの間隔は、原型マスターキー10の複製品として複製キー22が作り出されるように制御される。
【0035】
構造的に堅固な物理的部材を作り上げるための上述のような技術は、1987年にBill Masters氏によって特許取得され、弾道粒子製造法と呼ばれる技術のような先行技術において知られている。これらの技術はまた、セラミック又は金属からなる固形物体を作り出すことができる。Menhennette他に対する別の米国特許第5,555,176号は、Bill Master特許の技術と同様に固形物体製造方法について記載しており、この特許は参考として本明細書に組み込まれる。使用可能な溶融堆積モデリング装置としては、Stratasys(商標)Model No.FDM1650がある。別の同様な製作技術が、米国特許第5,130,064号、第5,545,367号及び第5,192,469号に教示されており、これら全ての特許は参考として本明細書に組み込まれる。
【0036】
より従来的なステレオリソグラフィック法もまた、キー製造装置300内に実装することができる。そのような迅速プロトタイピング法は、ソフトウエアプログラムが電気信号表現20(原型マスターキー10の3次元CADモデル)を薄い断面又は層にスライスするという点で層を付加するものである。紫外線レーザービームのような光線が、紫外線光に曝されると固化するバットに入れた液体光重合材料の表面上の各層をトレースする。これらの層は固化した時、一般的には厚さが約0.005乃至0.006インチしかない。レーザーは、電子的表現ファイル内の形状寸法に従って液体を硬化させる。固化された層は、次に別の液体層をレーザービームに曝すことができるように、バット内に降される。この作業は、全断面が形成されて原型マスターキーの原型CADモデルの固体複製品となり、複製キー22が作り出され、該複製キー22がバットから除去されるまで繰り返される。
【0037】
これとは別の方法では、電気信号表現20から引き出された同様な3次元CAD画像を使用して、コンピュータ駆動される3次元画像から自動的な方法で小部材のための型を作ることができる。そのような型は、部材を迅速かつ自動的に作るための射出成形、遠心鋳形、及びブロー成形技術において使用される。
【0038】
更に、伝統的なキーブランクではない適切な金属又は非金属ブランクを、機械的なフライス加工、レーザー切削、又は電子ビーム切削するといった材料除去方法もまた、採用することができる。素材ブランクは、切削装置が材料を選択的に除去できるように操作される。これを行なう手段は、工作機械業界で広く使われているソフトウエアプログラムとして現在入手可能であって、典型的にはコンピュータ援用製造方式(CAM)と呼ばれている。
【0039】
いずれの場合においても、コンピュータ駆動される3次元画像が、製造装置の切削又は成形加工を制御するために使用される。上に要約した方法は、幾つかの異なる実施形態を説明しているが、それら実施形態の各々は、互いに時間効率及びコスト効率を異にしながらも機能的には本発明の目的を達成することができる。これらの方法は全て、原型マスターキー10を画像化し、電気信号表現20を生成し、必要な場合には該電気信号表現20を格納し、伝統的なキーブランクを使用することなしに複製キー22を作り出すようにキー製造装置300に指令するといった基本的な段階に従っている。
【0040】
複製キー22を製造するためにマスターキー10は必要ではなく、上記したように、マスターキー10を走査することにより又は時によっては過去に生成された、マスターキー10のデータ表現20だけが必要であるという点に注目されたい。
【0041】
マスターキー10自体を使用して複製キー22を作ることも可能であるが、実際には信号表現20のみから複製キー22を製造するのが最も適した方法である。今日の自動車用キーの大量生産は、コンピュータプログラムによって達成され、該コンピュータプログラムは、所定のかつ現存するキーブランクに対する切削作業を、1つのキー切削段階から次のキー切削段階へと比較的少数の変数が該プログラムにより制御し変更されるように、指令する。本発明の場合には、キーの物理的立体形状のあらゆる態様及び変数が、制御し変更されるように使用されることができる。
【0042】
マスターキー10が製造される時、該マスターキーの信号表現が格納され、商業的に入手可能になることが理想である。複製キー22が必要な時、キーの持ち主は自分で例えばインターネットのようなネットワーク上で利用できるキーコードバンクに対して自分自身を識別させるだけでよい。識別が正しくなされると、キー製造装置300と連動させたコンピュータにコードがダウンロードされ、次に該キー製造装置300が複製キー22を製作する。この方法はまた、複製品及びその他のものからキーを複製することに起因する劣悪品の製造を回避する。このようなシステムは、セルフサービス式キー製造装置300に実装することができ、その場合には、消費者がキーコードを入力すると、この装置は、コピーのために原型マスターキー又は複製キーを提示する必要なしに、そのコードに基づいた電気信号表現を使用して複製キー22を製造する。
【0043】
更に、本発明を使用することにより、研削機の必要性、何百という様々なキーブランクを入手し貯蔵する必要性、更に現在では必要とされている適正なキーブランクを正しく識別し、キー複製のために研削機を操作するのに必要な訓練に対する必要性が排除される。
【0044】
説明のために幾つかの実施形態について詳しく述べてきたが、本発明の技術的範囲及び技術思想から逸脱することなく様々な変更を行なうことが可能であろう。従って、本発明は添付の特許請求の範囲によって限定されること以外では、限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
デジタル式に格納されたマスターキーのファイルから複製キーを製造するための本発明の好ましい実施形態の機能ブロック図である。

Claims (21)

  1. マスターキーに関する輪郭データから複製キーを作るためのキー製造方法であって、
    マスターキーの外表面の立体形状を3次元における電気信号表現として捕捉する段階と、
    前記電気信号表現を恒久的なデータイメージとして格納する段階と、
    前記格納された電気信号表現を使用して、非伝統的なキーブランク素材から複製キーを作製することをキー製造装置に指令する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記捕捉する段階が、光学式走査方法を採用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記捕捉する段階が、ホログラフ式カメラを使用する段階を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記捕捉する段階が、機械的プローブを採用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記指令する段階が、前記複製キーを作製することを3次元モデリング装置に指令する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記指令する段階が、溶融堆積モデリングを行なう段階を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記キーを作製するために使用される前記素材が、熱可塑性フィラメントを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記指令する段階が、ステレオリソグラフィック装置を採用することを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 前記キーを作製するために使用される前記素材が、ステレオリソグラフィック流体であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記指令する段階が、金属スラグから前記複製キーを作製することをフライス加工装置に指令する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記指令する段階が、移動する高エネルギービームと前記格納された電気信号表現を使用する内蔵プログラムとに従って、金属スラグから選択的に材料を除去することを高エネルギービーム装置に指令する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記指令する段階が、前記複製キーを作製することを高密度成形用樹脂を使用する射出成形装置に指令する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記電気信号表現にコードを割当て、該電気信号表現を後の検索のためにデータベースに格納する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. マスターキーに関する輪郭データから複製キーを作るためのキー製造方法であって、
    マスターキーの外表面の立体形状を、光学式スキャナを使用して3次元における電気信号表現として捕捉する段階と、
    前記電気信号表現を恒久的なデータイメージとして格納する段階と、
    前記格納された電気信号表現を使用して複製キーを作製することを、3次元モデリング装置を含むキー製造装置に指令する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 前記捕捉する段階が、ホログラフ式カメラを使用する段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記指令する段階が、前記複製キーを作製するために熱可塑性フィラメントを使用する溶融堆積モデリングを行なう段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記指令する段階が、前記複製キーを作製するためにステレオリソグラフィック流体を使用するステレオリソグラフィック装置を採用することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記電気信号表現にコードを割当て、該電気信号表現を後の検索のためにデータベースに格納する段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 非伝統的なキーブランク素材から前記複製キーを作製する段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  20. マスターキーに関する輪郭データから複製キーを作るためのキー製造方法であって、
    マスターキーの外表面の立体形状を、光学式スキャナを使用して3次元における電気信号表現として捕捉する段階と、
    前記電気信号表現を恒久的なデータイメージとして格納する段階と、
    前記格納された電気信号表現を使用して熱可塑性フィラメントから複製キーを作製することを、溶融堆積モデリング装置を含む3次元モデリング装置に指令する段階と、
    を含むことを特徴とするキー製造方法。
  21. 前記電気信号表現にコードを割当て、該電気信号表現を後の検索のためにデータベースに格納する段階を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
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