JP2005179357A - フルオロアミンオレフィン及びその製造方法 - Google Patents

フルオロアミンオレフィン及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効率的に容易に使用できる出発物質から製造でき、貯蔵安定であり、かつヒドロキシ官能及びケト官能を良好な収率でフッ素化できるフッ素化試薬を提供する。
【解決手段】式(I)[式中、R及びRは、明細書中に記載の意味を有し、かつR及びRは、明細書中に記載の意味を有するか、又はR及び/又はR並びにR及び/又はRは一緒になって明細書中に記載の意味を有する]の化合物、少なくとも1つの、有利にはちょうど1つのプロトン性の第三級アミンであって、窒素に対してα−位にフッ素原子を有さないアミン及び/又は少なくとも1つの、有利にはちょうど1つのN−複素芳香族化合物、及びフッ化水素を含有する混合物を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は1−フルオロ−1−アミノオレフィンを含有するフッ素化試薬並びに1−フルオロ−1−アミノオレフィンを含有するフッ素化試薬の製造方法に関する。
アルコール又はカルボニル化合物、例えば特にケトン、カルボン酸及びアルデヒドのフッ素化のための試薬として、例えば四フッ化硫黄、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)及びフッ化ビス(メトキシエチル)アミノ三硫黄(メトキシ−DAST)が知られている(US3,976,691号、EP−A90448号及びEP−A905109号も参照のこと)。四フッ化硫黄を工業的に使用することの欠点は、その極めて高い毒性と、多くの安全措置を必要とすることであり、前記の三フッ化アミノ硫黄は更に振動に敏感であり(J. Fluorine Chem. 1989, 42, 137)、かつ強い法的義務が課されている。
第二級アルコール及びカルボン酸のフッ素化のための他の試薬は、N,N−ジメチルベンズアミドと四フッ化硫黄とを150℃で反応させることによって得られるN,N−ジメチル−1,1−ジフルオロベンジルアミンである(J. Fluorine Chem., 1983, 23, 219-228)。しかしながら該試薬はその使用範囲が制限され、中程度の収率が達成されるに過ぎない。
更にアルコールのためのフッ素化剤として2−クロロ−1,1,2−トリフルオロトリエチルアミン、いわゆるヤロヴェンコ(Yarovenko)試薬が知られている(Org. React. 1974, 21, 158)。しかしながら該試薬は貯蔵安定性でなく、かつ多大な費用をかけてのみ製造できるに過ぎない。
類似のイシカワ(Ishikawa)試薬という名称でよく知られている試薬は、ヘキサフルオロプロピル−ジアルキルアミン及びペンタフルオロアルケニル−ジアルキルアミンの混合物からなるが、前記と同じ欠点を有する。
EP−A895991号からジフルオロメチレン−α,α−ジアゾ化合物が知られており、該化合物はヒドロキシ官能及びカルボキシ官能のフッ素化のために使用できる。その高い空気及び湿気に対する感受性のため、これらの化合物は工業的使用のためにのみ限定的に好適であるに過ぎない。
US3,976,691号 EP−A90448号 EP−A905109号 EP−A895991号 J. Fluorine Chem. 1989, 42, 137 J. Fluorine Chem., 1983, 23, 219-228 Org. React. 1974, 21, 158
従って効率的に容易に使用できる出発物質から製造でき、貯蔵安定であり、かつヒドロキシ官能及びケト官能を良好な収率でフッ素化できるフッ素化試薬を提供することが要求されている。
以下の
・式(I)
Figure 2005179357
[式中、
及びRは、それぞれ互いに無関係にC〜C12−アルキル、C〜C12−フルオロアルキル、C〜C15−アリール、C〜C16−アリールアルキル、又は[(C〜C12−アルキレン)−O](C〜C12−アルキル)](式中、nは1〜5である)を表すか、又は一緒になって全部で3〜24個の炭素原子を有する環式基の一部であり、かつ
及びRは、それぞれ互いに無関係にC〜C12−アルキル、C〜C15−アリールアルキル又はC〜C16−アリールを表すか、又は全体としてNRは全部で3〜18個の炭素原子を有する環式アミノ基を表すか、又は
及び/又はR並びにR及び/又はRは一緒になって全部で4〜18個の炭素原子を有する環式基の一部である]の化合物、
・非プロトン性の第三級アミンであって、窒素に対してα−位にフッ素原子を有さない少なくとも1種の、有利にはちょうど1種のアミン及び/又は少なくとも1種の、有利にはちょうど1種のN−複素芳香族化合物、及び
・フッ化水素
を含有する混合物が見出された。
非プロトン性とは、本文中では、第三級アミンがまた複数の第三級アミノ基を有し、水素原子を有さない分子であってもよく、これらが水に匹敵する尺度に対して25℃で20未満のpKa値を有することを意味する。
前記の簡素化の理由から選択された概念には、例えばフッ化水素との反応において生成するような相応の第三級アンモニウムフッ化物及びN−ヘテロアリールイウム(Heteroarylium)フッ化物及び相応の多フッ化物が含まれることに留意する。
本発明の範囲は、挙げられた一般的に又は有利な範囲に示される基の定義及びパラメーターの互いの全ての組み合わせも包含し、従ってまたその都度の範囲及び有利な範囲の任意の組み合わせも包含する。
アルキルもしくはアルキレンもしくはアルコキシは、それぞれ無関係に、直鎖状、環式、分枝鎖状又は非分枝鎖状のアルキル基もしくはアルキレン基もしくはアルコキシ基を表す。アリールアルキル基の非芳香族部にも同じことが当てはまる。
〜C−アルキルは、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル及びt−ブチル、C〜C−アルキル、更に例えばn−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、シクロヘキシル、シクロペンチル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル及びn−オクチルを表し、更にC〜C12−アルキルは、例えばアダマンチル、異性体メンチル、n−ノニル、n−デシル及びn−ドデシルを表す。
〜C−アルコキシは、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ及びt−ブトキシを表し、更にC〜C−アルコキシは、n−ペントキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、ネオペントキシ、1−エチルプロポキシ、シクロヘキソキシ、シクロペントキシ、n−ヘキソキシ及びn−オクトキシであり、更にC〜C12−アルコキシは、例えばアダマントキシ、異性体メントキシ基、n−デコキシ及びn−ドデコキシを表す。
〜C12−アルキレンは、例えば1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,2−シクロヘキソキシレン及び1,2−シクロペンチレンを表す。
アリールは、例えば6〜18個の骨格炭素を有する炭素環式の芳香族基又は5〜18個の骨格炭素原子を有する複素芳香族基を表し、前記基は、窒素、硫黄又は酸素からなる群から選択されるヘテロ原子によって1環あたりのどの骨格炭素原子も置換されていないか、1、2又は3つの骨格炭素原子が置換されているが、分子全体では少なくとも1つの骨格炭素原子が置換されていてよい。更に炭素環式の芳香族基又は複素芳香族基は、1環あたりに5個以下の同一又は異なる、塩素、フッ素、シアノ、C〜C12−アルキル、C〜C12−アリール、例えばフェニル及びC〜C−アルコキシからなる群から選択される置換基で置換されていてよい。窒素、硫黄又は酸素からなる群から選択されるヘテロ原子によって1環あたりのどの骨格炭素原子も置換されていないか、1、2又は3つの骨格炭素原子が置換されているが、分子全体では少なくとも1つの骨格炭素原子が置換されていてよい、6〜18個の骨格炭素原子を有する炭素環式の芳香族基の例は、例えばフェニル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル又はフルオレニルであり、前記のように置換されていてよい5〜18個の骨格炭素原子を有する複素芳香族基は、例えばピリジニル、オキサゾリル、チオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、インドリル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、チアゾリル、トリアゾリル又はキノリニルである。
アリールアルキルは、それぞれ無関係に直鎖状、環式、分枝鎖状又は非分枝鎖状の前記の定義によるアルキル基を表し、前記基は前記の定義によるアリール基によって一置換、多置換又は完全に置換されている。
以下に式(I)の化合物のために有利な置換基型を規定する:
及びRは、有利にはそれぞれ無関係にC〜C−アルキル又はC〜C14−アリールを表すか、又は一緒になって単環式のC〜C12−アルキル基の一部を表す。
及びRは、特に有利にはそれぞれ無関係に、更に好ましくはそれぞれ同一にメチル、フェニルを表すか、又は一緒になってフラニリデン基、テトラヒドロナフタリニリデン基又はシクロヘキシリデン基の一部である。
及びRは、有利にはそれぞれ無関係にC〜C12−アルキル又はC〜C14−アリールを表すか、又はNRは全体として単環式のC〜C12−アルキル基である。
及びRは、特に有利にはそれぞれ互いに無関係に、更に好ましくはそれぞれ同一にメチル、エチル、イソプロピルを表すか、又はNRは全体としてN−モルホリニル、N−メチル−1,4−ピペラジン−N−イル及びプロリニルを表す。
式(I)の特に有利な化合物としては以下のものが挙げられる:
2,2−ジメチル−1−フルオロ−1−ジイソプロピルアミノエチレン、2,2−シクロヘキシリデン−1−フルオロ−1−ピペリジノ−エチレン、2,2−ジフェニル−1−フルオロジメチルアミノ−エチレン、2,2−(3−フラニリデン)−1−フルオロ−1−ジエチルアミノ−エチレン及び2,2−(テトラヒドロ−ナフタリニ−2−リデン)−1−フルオロ−1−プロリノ−エチレン。
有利な非プロトン性の第三級アミンは、式(IIa)及び(IIb)
NR (IIa) (RN−L−N(R (IIb)
[式中、R、R及びRはそれぞれ互いに無関係にC〜C12−アルキル又は[(C〜C12−アルキレン)−O](C〜C12−アルキル)](式中、nは1〜5である)を表すか、又は基R、R及び/又はRの2又は3つは窒素原子と一緒に全部で3〜12個もしくは5〜15個の炭素原子を有する単環式もしくは二環式の基を形成し、LはC〜C−アルキレンを表し、かつ基Rはそれぞれ互いに無関係にC〜C−アルキルを表すか、又は2個の基が一緒になってC〜C−アルキレンを表す]のアミンである。
式(IIa)において、有利にはR、R及びRはそれぞれ互いに無関係にC〜C12−アルキル、特に有利にはそれぞれ同一にC〜C−アルキルを表す。
特に有利な非プロトン性の第三級アミンは、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン及び[2.2.2]−1,4−ジアザビシクロオクタンである。
有利なN−複素環式化合物は、場合により置換されたピリジン及びキノリンであり、その際、ピリジンが特に有利である。
本発明の範囲において、トリエチルアミンを使用することが殊に有利である。
非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物と式(I)の化合物とのモル比は、例えばかつ有利には0.1:1〜20:1、有利には1:1〜10:1、特に有利には1:1〜5:1である。
フッ化水素と非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物とのモル比は、例えばかつ有利には窒素原子あたり0.2:1〜10:1である。
式(I)の化合物、少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又は少なくとも1種のN−複素芳香族化合物及びフッ化水素を含有する本発明による混合物は、例えば式(I)の化合物と非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物及びフッ化水素の混合によって、又は有利には式(I)の化合物と、非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物及びフッ化水素とからの混合物(該混合物はまた種々の組成で、例えば(NEt×3HF)又は(ピリジン×9HF)で市販されている)との混合によって得ることができる。
式(I)の化合物は、特に有利には、式(III)
Figure 2005179357
[式中、R、R、R及びRは、前記の有利な範囲を含めた前記に示した意味を有する]の化合物を
・ 工程a)において式(IVa)又は(IVb)
Figure 2005179357
[式中、Halはそれぞれ無関係に塩素、臭素又はフッ素を表す]の化合物に転化させるが、
・ Halが塩素又は臭素を表す場合には、工程b)において式(IVa)及び(IVb)の化合物とイオン性のフッ化物とを式(IVa)及び(IVb)の化合物(式中、Halはフッ素を表す)に転化させ、かつ
・ 工程c)において、式(IVa)及び(IVb)の化合物(式中、Halはフッ素を表す)を蒸留することによって製造できる。
引き続き、
・ 工程d)において式(I)の化合物と少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又は少なくとも1種のN−複素芳香族化合物及びフッ化水素又は少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物とフッ化水素とからの混合物とを反応させて、本発明による混合物を得ることができる。
工程a)のための有利なハロゲン化剤は、五塩化リン、五臭化リン、塩化チオニル、臭化チオニル、ホスゲン及び/又はシュウ酸塩化物であり、その際、五塩化リン、塩化チオニル、ホスゲン及び/又はシュウ酸塩化物が更に有利である。
ハロゲン化剤と式(III)の化合物とのモル比は、例えばかつ有利には0.9:1〜10:1、好ましくは1:1〜2:1、特に有利には1.02:1〜1.5:1である。
工程a)のための溶剤として、脂肪族の、脂環式の又は芳香族の、場合によりハロゲン化された炭化水素、例えばベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、異性体ジクロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム及び/又はエーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はエチレングリコールジメチルエーテル又はエチレングリコールジエチルエーテルを使用してよい。
工程a)における反応温度は、例えば−20℃乃至使用される溶剤の反応圧における沸点であるが、最高で150℃であり、有利には−10℃乃至使用される溶剤の反応圧における沸点であるが、最高で50℃である。
工程a)における反応圧は、例えば0.8〜20バールであり、有利には0.9〜3バールであってよく、その際、周囲圧力が更に有利である。
反応後の後処理は、例えば全ての揮発性成分の留去及び高真空中での残留物の乾燥によって実施できる。
工程b)に従って、式(VI)の化合物とイオン性のフッ化物とを反応させる。
イオン性のフッ化物、例えば第四級アンモニウムフッ化物又はホスホニウムフッ化物並びにアルカリ金属フッ化物又は前記の化合物の混合物である。
アンモニウムフッ化物又はホスホニウムフッ化物のための例は、式(V)
(カチオン)(F) (V)
[式中、
(カチオン)は式(VI)
Figure 2005179357
(式中、Pnycは窒素又はリンを表し、かつ(q+r+s+t)=4である)のカチオンを表す]で示されるものである。
しかしながらアルカリ金属フッ化物又はアルカリ金属フッ化物の混合物を使用することが有利であり、その際、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム及びフッ化セシウムが特に有利であり、そしてフッ化ナトリウムが殊に有利である。
イオン性のフッ化物と使用される式(IVa)又は(IVb)の化合物とのモル比は、例えば0.7〜5、有利には0.9〜2、特に有利には1.1〜1.7であってよい。使用可能なイオン性のフッ化物の量は、単に経済性を考慮した上で上限が制限されるに過ぎない。
有利には工程b)は有機溶剤中で実施する。有機溶剤としては、例えば以下のものが好適である:ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、ベンジルニトリル又はブチロニトリル;アミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ホルムアニリド、N−メチル−ピロリドン及びジメチルイミダゾリジノン並びに式(VI)の化合物の製造のための出発化合物として使用されるアミド又はスルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、スルホン、例えばテトラメチレンスルホン、ポリエーテル、例えば1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ベンゾトリフルオリド又はかかる有機溶剤の混合物。
有利には本発明による方法においては溶剤の含水量は、最大で0.2質量%、有利には最大で0.05質量%である。有利にはかかる含水量は蒸留又は乾燥により自体公知のように達成される。アルカリ金属フッ化物を使用する場合に、特に有利には溶剤を同時に使用されるアルカリ金属フッ化物の存在下に乾燥又は蒸留させる。
工程b)における反応温度は、例えば60℃乃至使用される溶剤の反応圧における沸点であるが、最高で180℃であり、有利には110℃乃至使用される溶剤の反応圧における沸点であるが、最高で150℃である。
反応圧は、例えば0.8〜30バールであってよく、1〜2バールが有利である。
場合によりイオン性のフッ化物の反応性を添加物によって変更してよい。適当な添加物は、例えば相転移触媒である。
相転移触媒としては、例えばクラウンエーテル、例えば18−クラウン−6、12−クラウン−4、ジベンゾ−18−クラウン−6又はジベンゾ−12−クラウン−4、クリプタンド、例えばクリプタンド[2.2.2]又はポダンド、例えばポリグリコールエーテル又は式(VII)
(カチオン)(アニオン) (VII)
[式中、
(カチオン)は前記の意味及び有利な範囲を示し、かつ
(アニオン)は有機酸又は無機酸のアニオンを表す]で示されるものである。
工程c)に従って、式(I)の化合物は蒸留によって、有利には0.001〜800ミリバールで高い収率及び純度で得られる。
前記に示される、式(I)の化合物もしくは本発明による混合物の製造方法の代わりに、また前記に示される意味を有する式(III)の化合物をオキサリルフッ化物及び/又はジフルオロホスゲン及び場合により有機溶剤の存在下に反応させる製造方法を使用してもよい。
有機溶剤として、同様に本願に前記に示されるものが好適である。
オキサリルフッ化物及び/又はジフルオロホスゲンと式(I)の化合物とのモル比は、その際、例えばかつ有利には、0.8:1〜20:1、好ましくは1:1〜2:1、特に有利には1.02:1〜1.1:1である。より大量の使用も可能であるが、収率の改善は伴わない。
反応温度は、例えば−50℃〜100℃であり、有利には−10℃〜50℃であってよい。
反応圧力は、例えば0.8〜20バールであってよく、1.5〜5バールが有利である。
反応後の後処理は、例えば全ての揮発性成分の留去及び高真空中での残留物の乾燥によって実施できる。
本発明による方法で式(I)の化合物を高い収率及び純度で得られる。
本発明による混合物の製造のために、次いで前記のように工程d)を実施してよい。
前記の方法の有利な実施形では、本発明による混合物をワンポット法で得るために、式(III)の化合物とオキサリルフッ化物及び/又はジフルオロホスゲンとの反応を実施し、そして少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又は少なくとも1種のN−複素芳香族化合物及びフッ化水素又は少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又は少なくとも1種のN−複素芳香族化合物とフッ化水素とからの混合物を添加する。
非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物の添加は、この場合に部分的にフッ化水素の捕捉に役立ち、少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物とフッ化水素とからの混合物の添加は、式(I)の化合物、非プロトン性の第三級アミン又はN−複素芳香族化合物及びフッ化水素の間の最適比の調整に役立つ。
式(I)の化合物及び、特に本発明による混合物は、相応のヒドロキシ化合物からのフッ素化合物の製造のために、並びに相応のカルボニル化合物からのジェミナルな二フッ化化合物の製造のために好適である。
従ってまた、本発明は、フッ素含有化合物の製造方法であって、ヒドロキシ基及び/又はカルボニル基を有する化合物と式(I)の化合物及び/又は本発明による混合物とを反応させることを特徴とする方法を含む。
ヒドロキシ基及び/又はカルボニル基を有する有利な化合物は、少なくとも1つの脂肪族ヒドロキシ基及び/又は少なくとも1つのケト基及び/又は少なくとも1つのアルデヒド基及び/又はカルボキシル基を有する化合物である。
ヒドロキシ基及び/又はカルボニル基を有する特に有利な化合物は、1つの脂肪族ヒドロキシ基及び/又は1つのケト基又は1つのアルデヒド基又は1つのカルボキシル基を有する化合物である。
本発明により製造可能なフッ素含有化合物は、特に医薬品、農業化学薬品及び液晶の製造のために好適である。
式(I)の化合物及び本発明による混合物は、これらが容易に製造でき、そして貯蔵安定であり、かつヒドロキシ化合物及びカルボニル化合物を相応のフッ素化合物及び/又は二フッ素化合物に高い収率で転化可能であるという利点を有する。本発明による前記の化合物及び混合物の製造方法は、容易に使用できる出発物質から始まり、そして高い収率で生成物を提供する。
実施例1
2,2−シクロヘキシリデン−1−フルオロ−1−ジイソプロピルアミノエチレンを含有するフッ素化試薬の製造
乾式オートクレーブ中に200mlの無水ジクロロメタンを装入し、そして引き続き63.3gのシクロヘキサンカルボン酸−ジイソプロピルアミドを添加した。オートクレーブの密閉後に、0℃に冷却し、次いで撹拌下に35gのオキサリルフッ化物を小分けにして該溶液中に圧入した。引き続き20℃で8時間にわたり撹拌し、次いでスクラバを介してガスを抜き、次いで33gのトリエチルアミントリスヒドロフルオリド及び10.1gのトリエチルアミンからなる混合物を添加した。引き続き1時間撹拌した後に、ジクロロメタンを20〜25℃の内部温度及び低い真空下に留去した。
該試薬は更なる精製なくして使用できる。
実施例2
アルコールと、2,2−シクロヘキシリデン−1−フルオロ−1−ジイソプロピルアミノエチレンを含有するフッ素化試薬との反応
乾式ポリエチレン容器中で、保護ガス雰囲気下に、4.3g(11.5ミリモル)の実施例1からの近似式2,2−シクロヘキシリデン−1−フルオロ−1−ジイソプロピルアミノエチレン*トリエチルアミン*3HFを有する混合物からの、10mlの無水ジクロロメタン中の溶液に約5分間で、1.3g(9.6ミリモル)の1−フェニル−1−プロパノールからの、5mlの無水ジクロロメタン中の溶液を滴加した。該バッチを4時間20℃で撹拌させた。次いで20mlの冷水を添加し、そして水相をそれぞれ20mlずつのジクロロメタンで2回抽出した。精製された有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過分離し、そして濃縮させた。残留物として、1.11g(8.0ミリモル、理論値の84%)の1−フルオロ−1−フェニルプロパンが無色の液体として残留する。

Claims (4)

  1. ・式(I)
    Figure 2005179357
    [式中、
    及びRは、それぞれ互いに無関係にC〜C12−アルキル、C〜C12−フルオロアルキル、C〜C15−アリール、C〜C16−アリールアルキル、又は[(C〜C12−アルキレン)−O](C〜C12−アルキル)](式中、nは1〜5である)を表すか、又は一緒になって全部で3〜24個の炭素原子を有する環式基の一部であり、かつ
    及びRは、それぞれ互いに無関係にC〜C12−アルキル、C〜C15−アリールアルキル又はC〜C16−アリールを表すか、又は全体としてNRは全部で3〜18個の炭素原子を有する環式アミノ基を表すか、又は
    及び/又はR並びにR及び/又はRは一緒になって全部で4〜18個の炭素原子を有する環式基の一部である]の化合物、
    ・少なくとも1つの非プロトン性の第三級アミンであって、窒素に対してα−位にフッ素原子を有さないアミン及び/又は少なくとも1つのN−複素芳香族化合物、及び
    ・フッ化水素
    を含有する混合物。
  2. 請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法であって、式(III)
    Figure 2005179357
    [式中、R、R、R及びRは、前記の有利な範囲を含めた前記に示した意味を有する]の化合物を
    ・ 工程a)において式(IVa)又は(IVb)
    Figure 2005179357
    [式中、Halはそれぞれ無関係に塩素、臭素又はフッ素を表す]の化合物に転化させるが、
    ・ Halが塩素又は臭素を表す場合には、工程b)において式(IVa)及び(IVb)の化合物とイオン性のフッ化物とを式(IVa)及び(IVb)の化合物(式中、Halはフッ素を表す)に転化させ、かつ
    ・ 工程c)において、式(IVa)及び(IVb)の化合物(式中、Halはフッ素を表す)を蒸留することを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の混合物の製造方法であって、請求項2記載の意味を有する式(III)の化合物とオキサリルフッ化物及び/又はジフルオロホスゲンの存在下及び場合により溶剤の存在下に反応させ、そして少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又は少なくとも1種のN−複素芳香族化合物及びフッ化水素又は少なくとも1種の非プロトン性の第三級アミン又は少なくとも1種のN−複素芳香族化合物とフッ化水素とからの混合物を添加することを特徴とする方法。
  4. フッ素含有化合物の製造方法であって、ヒドロキシ基及び/又はカルボニル基を有する化合物と、請求項1記載の混合物とを反応させることを特徴とする方法。
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