JP2005295821A - 食用架橋デンプン及びそれを用いた食品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの平均粒子径が8〜13μmであって、無水換算で15質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの膨潤度が3.0〜4.5mL/gである食用架橋デンプンを含有することを特徴とする食品。
【選択図】なし
Description
また、食品の油脂又は油の代替品として使用するための、デキストリン化、酸転化、酵素転化された転化デンプンが知られている(特許文献3参照)。
また、酸化化工デンプンよりなる低カロリーの脂質代替物として、酸化化工デンプンのカルボキシル基含有量が0.1〜1%であり、かつ化工デンプンの15%濃度糊液の粘度が10〜300cpsである脂質代替物が開示されている(特許文献4参照)。
さらに、マヨネーズ様食品に、加熱後α化ゲル化するデンプンを使用することが記載されている(特許文献5参照)。
(1) 無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの平均粒子径が8〜13μmであって、無水換算で15質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの膨潤度が3.0〜4.5mL/gである食用架橋デンプンを含有することを特徴とする食品、
(2) 食用架橋デンプンが、架橋米デンプンであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の食品、
(3) メタリン酸塩、オキシ塩化リン、無水アジピン酸及びエピクロルヒドリンから選択される架橋剤で処理された食用架橋デンプンであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の食品、
(4) 食用架橋デンプンが3〜30質量%含有されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の食品、
(5) 食品が半固形状であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の食品、
(6) 無脂肪又は低脂肪であることを特徴とする上記(5)に記載の食品、
(7) 半固形状ドレッシング様食品であることを特徴とする上記(6)に記載の食品、
(8) 半固形状ドレッシング様食品がマヨネーズ様食品であることを特徴とする上記(7)記載の食品、
(9) 乳化液体ドレッシング様食品であることを特徴とする上記(6)に記載の食品、
(10) 無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの平均粒子径が8〜13μmであって、無水換算で15質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの膨潤度が3.0〜4.5mL/gである食用架橋デンプン、
(11) 架橋デンプンが架橋米デンプンであることを特徴とする上記(10)に記載の食用架橋デンプン、
に関する。
水と共に加熱、冷却した本発明の架橋デンプンを口に含むと、油脂が有する滑転味と呼ばれるまろやかな口あたりの食感を呈するので、油脂の代替の低カロリー食材となり得る。
また、本発明の架橋デンプンが食材として使用されるとき、他の調味料等の風味、味を損なうことがないので、広範囲の食材として利用が容易である。
また、本発明の架橋デンプンを使用した無脂肪又は低脂肪の低カロリー食品、例えばマヨネーズ様食品は、油脂(脂肪)を多く含む従来のマヨネーズと同等の滑らかな食感を有するので、油脂(脂肪)を多量に用いるマヨネーズ等の代替の低カロリー類似食品に用いることができる。このような無脂肪又は低脂肪の低カロリー食品は、脂肪を制限されている肥満、高脂血症の予防のための食品として、またダイエット食品として有用である。
本発明の架橋デンプンを用いた食品は、保存温度等の影響を受けることなくゲル化状態を維持できるため、長期間保存しても安定性に優れている。
本発明に使用される架橋デンプンは、上記の原料デンプンをエピクロルヒドリン、オキシ塩化リン、メタリン酸塩及び無水アジピン酸等のいずれかの架橋剤で架橋された架橋デンプンが好ましく、エピクロルヒドリン又はトリメタリン酸ナトリウム等のメタリン酸塩で架橋された架橋デンプンが特に好ましい。
平均粒子径の測定は、粒度分布測定装置等を利用して測定できる。例えば、架橋デンプンの無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したものについて、レーザー回折式粒度分布測定装置〔例えばSALD−1100(島津製作所製)〕を用い、レーザー散乱による方法等により測定できる。
膨潤度は、加熱後の架橋デンプン溶液を遠心分離し、下層に沈殿した容積から換算し膨潤度とされる。具体的には、無水換算15質量%の架橋デンプン懸濁液200gを、ビーカー(200mL)に入れ、攪拌し、加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷する。この糊液50mLを目盛り付き遠沈管(外径35mm、長さ115mm)に移し入れ、遠心分離機で3000rpm、30分間処理後の下層の容積を読み取り、デンプン1g当たりの容積として示される。
上記加熱は、温浴(約85〜100℃)中で行い、その後温浴中で、一定温度(約85℃)に保持されるのが好ましい。
また、平均粒子径又は膨潤度を測定する場合の、架橋デンプンの水溶液中の濃度は、無水換算で、平均粒子径で3質量%、膨潤度で15質量%が適当である。
架橋エーテル化又は架橋エステル化におけるエーテル化又はエステル化は、上記架橋剤を用いる架橋の前又は後でもよく、同時でもよい。架橋エーテル化又は架橋エステル化は、上記溶媒に懸濁させる湿式反応の他、上記溶媒に懸濁させず、少量の溶媒をデンプンに添加し、例えば、ブレンダー、ミキサー等で加熱・混和する乾式反応で行うこともできる。
本発明の架橋デンプンは、上記の範囲で架橋剤を使用し、無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの平均粒子径が8〜13μmであり、無水換算で15質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの膨潤度が3.0〜4.5mL/gになるようにデンプンの架橋反応を行うことが好ましい。
また、所望により、本発明の食品には、食用油脂(脂肪)又は油は、コーン油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、ナタネ油等を使用することもできる。
さらに本発明の食品には、サプリメントを添加することもできる。このようなサプリメントとしては、カルシウム剤(炭酸カルシウム等)、各種アミノ酸、食物繊維、スピルナ、各種ビタミン類等が挙げられる。
水120部に水酸化ナトリウム1.2部、塩化ナトリウム35部を溶かし、コメデンプン・ジャポニカ種100部を懸濁し、エピクロルヒドリン4部を投入し、30℃で24時間反応した。その後、pHを5.0に中和し遠心脱水し、水で洗浄後、乾燥(温度40〜50℃、熱風循環の棚乾燥)を行い、エピクロルヒドリン架橋コメデンプンを得た。
水120部に水酸化ナトリウム1.2部、塩化ナトリウム35部を溶かし、コメデンプン・ジャポニカ種100部を懸濁し、トリメタリン酸ナトリウム2.5部を投入し、30℃で16時間反応した。その後、pHを5.0に中和し脱水、洗浄、乾燥を行い、リン酸架橋コメデンプンを得た。
実施例2において、コメデンプン・ジャポニカ種をインディカ種に変更した以外は実施例2と同様にして、リン酸架橋コメデンプンを得た。
約530gの水に、実施例1の架橋デンプン80g、ヒドロキシプロピル化デンプン11g、キサンタンガム3g、セルロース20g、食塩34g、果糖ぶどう糖液糖50g、グルタミン酸ナトリウム10g、脱脂粉乳50g、豆乳100gを添加した。この溶液を約80℃まで加熱しながらホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で10,000rpmの条件で攪拌した。約80℃を保持したままホモミキサーで10,000rpm、5分間攪拌した後、酢110gを添加し、よく攪拌混合してマヨネーズ様食品を得た。
実施例5において、実施例1の架橋デンプンのかわりに実施例2の架橋デンプンを使用する以外は同様にマヨネーズ様食品を製造した。
実施例5において、実施例1の架橋デンプンのかわりに実施例3の架橋デンプンを使用する以外は同様にマヨネーズ様食品を製造した。
実施例5において、実施例1の架橋デンプンのかわりに実施例4の架橋デンプンを使用する以外は同様にマヨネーズ様食品を製造した。
約540gの水に、実施例1の架橋デンプン100g及びペクチン12gを添加し、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で4,000rpm、3分間の条件で攪拌した。これを、約90℃まで加熱した後、更に10分間攪拌を続けた。攪拌条件を10,000rpmとし、6.5w/v%乳酸カルシウム水溶液200mLを添加、次いで、λ−カラギーナン2g、キサンタンガム0.3g、果糖ぶどう糖液糖70g、食塩32g、レモン果汁7g、酢24gを添加した。更に10分間攪拌し、クリーミータイプの乳化液体ドレッシング様食品を製造した。
実施例9において、実施例1の架橋デンプンのかわりに実施例2の架橋デンプンを使用する以外は同様にクリーミータイプのドレッシング様食品を製造した。
実施例9において、実施例1の架橋デンプンのかわりに実施例3の架橋デンプンを使用する以外は同様にクリーミータイプのドレッシング様食品を製造した。
実施例9において、実施例1の架橋デンプンのかわりに実施例4の架橋デンプンを使用する以外は同様にクリーミータイプのドレッシング様食品を製造した。
まず、実施例1〜4の架橋デンプンを口に含み食感を評価した。また、平均粒子径及び膨潤度を測定した。
平均粒子径:無水換算3質量%の架橋デンプン懸濁液を未加熱あるいは沸騰水浴中にて加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷し、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−1100(島津製作所製)を用いてレーザー散乱による方法により測定した。測定範囲は、1〜45μmで行った。
膨潤度:無水換算15質量%の架橋デンプン懸濁液200gを沸騰水浴中にて加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷し、糊液が200gとなるよう水分補正した。この糊液50mLを目盛り付き遠沈管(外径35mm、長さ115mm)に移し入れ、遠心分離機で3000rpm、30分間処理後の下層の容積を読み取り、デンプン1g当たりの容積として示した。
比較例1: 実施例1において、エピクロルヒドリンの投入量を8部にした以外は実施例1と同様にして、エピクロルヒドリン架橋コメデンプンを製造した。
比較例2: 実施例2において、トリメタリン酸ナトリウムの投入量を1.5部にした以外は実施例2と同様にして、リン酸架橋コメデンプンを製造した。
比較例3: 実施例2において、トリメタリン酸ナトリウムの投入量を1部にした以外は実施例2と同様にして、リン酸架橋コメデンプンを製造した。
比較例4: 水120部に水酸化ナトリウム1部、塩化ナトリウム25部を溶かし、コーンスターチ100部を懸濁し、トリメタリン酸ナトリウム2部を投入し、30℃で16時間反応した。その後、pHを5.0に中和し脱水、洗浄、乾燥を行い、リン酸架橋コーンスターチを製造した。
比較例5: 比較例4において、コーンスターチをタピオカデンプンに変更した以外は比較例4と同様にして、リン酸架橋タピオカデンプンを得た。
一方、膨潤度が4.5mL/gを超える架橋コメデンプン(比較例1,2)は粘りを感じ、3.0mL/g未満では食感が軽く、粉っぽさを感じた。また、平均粒子径が13μmを超える架橋コメデンプン糊液ではざらつきを感じた。また、架橋コーンスターチ(比較例4)、架橋タピオカデンプン(比較例5)は架橋コメデンプン(実施例1〜4)と比較して加熱前、加熱後とも平均粒子径が大きく、ざらつきを感じ好ましい食感が得られなかった。
まず、実施例5〜8のマヨネーズ様食品の食感を評価した。試食し、ざらつき、口溶け、こく味で食感を評価した。なお食感を比較するため、実施例5に使用した架橋デンプンのかわりに比較例1〜5の架橋デンプン及び市販マヨネーズを用い、比較例6〜10とした。又は、評価は以下の基準に従った。
評価:
ざらつき:A ざらつきを全く感じない、B ざらつきをやや感じる、C ざらつきを強く感じる。
口溶け :A 糊感は全くない、B 糊感はほとんど無い、C 糊感をやや感じる、D 糊感を強く感じる。
こく味 :A こく味を強く感じる、B こく味がある、C こく味が弱い、D こく味を感じない。
その結果を表2に示す。本発明の架橋度の架橋デンプンを使用したマヨネーズ様食品は市販品マヨネーズと同等の食感(ざらつき、口溶け、こく味)を有することが分かった。
まず、実施例9〜12のクリーミータイプのドレッシング様食品の食感を評価した。試食し、ざらつき、口溶け、こく味で食感を評価した。なお食感を比較するため、実施例9に使用した架橋デンプンのかわりに比較例1〜5の架橋デンプン及び市販フレンチドレッシングを用い、比較例11〜15とした。また、評価は、以下の基準に従った。
評価:
ざらつき:A ざらつきを全く感じない、B ざらつきをやや感じる、C ざらつきを強く感じる。
口溶け :A 糊感は全くない、B 糊感はほとんど無い、C 糊感をやや感じる、D 糊感を強く感じる。
こく味 :A こく味を強く感じる、B こく味がある、C こく味が弱い、D こく味を感じない。
その結果を表3に示す。本発明の架橋度の架橋デンプンを使用したドレッシング様食品は市販品フレンチドレッシングと同等の食感(ざらつき、口溶け、こく味)を有することが分かった。
Claims (11)
- 無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの平均粒子径が8〜13μmであって、無水換算で15質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの膨潤度が3.0〜4.5mL/gである食用架橋デンプンを含有することを特徴とする食品。
- 架橋デンプンが架橋米デンプンであることを特徴とする請求項1に記載の食品。
- メタリン酸塩、オキシ塩化リン、無水アジピン酸及びエピクロルヒドリンから選択される架橋剤で処理された食用架橋デンプンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の食品。
- 食用架橋デンプンが3〜30質量%含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食品。
- 食品が半固形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食品。
- 無脂肪又は低脂肪であることを特徴とする請求項5に記載の食品。
- 半固形状ドレッシング様食品であることを特徴とする請求項6に記載の食品。
- 半固形状ドレッシング様食品がマヨネーズ様食品であることを特徴とする請求項7に記載の食品。
- 乳化液体ドレッシング様食品であることを特徴とする請求項6に記載の食品。
- 無水換算で3質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの平均粒子径が8〜13μmであって、無水換算で15質量%の水懸濁液を加熱し、85℃に到達後、85℃で10分間保持した後、30℃まで放冷したときの膨潤度が3.0〜4.5mL/gである食用架橋デンプン。
- 架橋デンプンが架橋米デンプンであることを特徴とする請求項10に記載の食用架橋デンプン。
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