JP2005296938A - 炭化水素からの水素製造用触媒、該触媒の製造方法、及び該触媒を用いた水素製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (a)アルミナと、(b)アルカリ金属酸化物を触媒基準、酸化物換算で2.5〜10質量%と、(c)粘土又は粘土鉱物とを含む担体に、(d)ルテニウムを触媒基準、酸化物換算で0.5〜5質量%担持させてなる炭化水素からの水素製造用触媒、並びにこの触媒の存在下に炭化水素と水蒸気とを反応させて水素を製造する方法。
【選択図】 なし
Description
しかしながら、家庭用の小型燃料電池発電システムを想定した場合、天然ガス、LPGなどの軽質炭化水素は発熱量あたりのコストが高く、経済的観点から灯油などコストの安い重質炭化水素を原料に用いた水素製造方法が望まれている。
従来のニッケル触媒を用い、灯油のような重質炭化水素を原料とした水蒸気改質反応を行った場合、反応温度、H2O/Cの条件に関わらず、触媒上に激しい炭素析出が起こり、触媒床の閉塞により差圧が上昇し、反応が継続できなくなるという問題が発生する。
しかしながら、上記従来のルテニウム触媒には、灯油などの重質な原料を用いた水素製造条件下での高活性維持、及び炭素析出抑制効果は期待できない。
また、ルテニウムの金属塩を担持した後、アルカリ水溶液で処理することにより水酸化物に変換し、不溶・固定化することにより担体上に活性金属を高分散化させ、活性点数を増加させた。
即ち、本発明は、上記目的を達成するために、以下の1〜7に挙げた炭化水素からの水素製造用触媒、及び該触媒を用いた水素製造方法を提供する。
1.(a)アルミナと、(b)アルカリ金属酸化物を触媒基準、酸化物換算で2.5〜10質量%と、(c)粘土及び粘土鉱物から選ばれる少なくとも一種とを含む担体に、(d)ルテニウムを触媒基準、金属換算で0.5〜5質量%担持させてなることを特徴とする炭化水素からの水素製造用触媒。
2.(b)のアルカリ金属酸化物が酸化カリウムであることを特徴とする上記1記載の水素製造用触媒。
3.EPMA(エレクトロンプローブマイクロアナライザー)により、触媒断面の中心を通るように一方向にルテニウムについて線分析測定したときに、触媒外表面から触媒中心までの距離をr0とすると、触媒外表面からr0/4までの距離の間に検出されたルテニウムの特性X線(Lα線)強度が全X線強度の80%以上となることを特徴とする上記1または2記載の水素製造用触媒。
4.ルテニウム分散度が30%以上であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の水素製造用触媒。
5.(b)の酸化カリウムの出発原料が水酸化カリウムであることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の水素製造用触媒。
6.(a)アルミナ又はその前駆体と、(b)アルカリ金属の酸化物及びその前駆体から選ばれる少なくとも1種と、(c)粘土及び粘土鉱物から選ばれる少なくとも1種とを含む担体原料を焼成してアルミナ複合酸化物担体を調製し、この担体に(d)ルテニウムを担持し、アルカリ処理後、水洗浄および乾燥することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水素製造用触媒の製造方法。
7.上記1〜5のいずれかに記載の触媒の存在下に、沸点が130〜350℃の範囲にある留分が90質量%以上存在する炭化水素と水蒸気とを反応させることを特徴とする水素の製造方法。
8.反応温度400〜800℃、反応圧力0〜0.5MPa−G、H2O/C(モル比)=2.5〜5.0の条件下で、反応させることを特徴とする上記7記載の水素の製造方法。
アルカリ金属酸化物としては、Li、Na、K、Rb、Cs、Frの酸化物を挙げることができるが、特に、Na、Kの酸化物が好ましく、Kの酸化物が最も好ましい。これらのアルカリ金属の酸化物は、いずれか1種を単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。アルカリ金属の酸化物の前駆体としては、アルカリ金属を含有する化合物であれば限定されないが、アルカリ金属塩が好ましく、例えば硝酸塩、炭酸塩又は炭酸化物が好ましい。特に、Kの前駆体に関しては水酸化物、重炭酸物、炭酸化物が好ましく、水酸化物が最も好ましい。また、アルカリ金属の担体への添加方法としては、混練法、含浸法などを挙げることができるがこれに限定されるものではない。
粘土又は粘土鉱物としては、焼成により焼固することができるものであれば、どのようなものでも用いることができ、例えば、イライト、カオリン、モンモリロナイト、バーミキュライト、ボールクレー、ベントナイトが好ましく使用できる。
(b)成分は、酸化物として、触媒基準で、2.5〜10質量%、好ましくは2.5〜7質量%である。(b)成分が上記範囲内にあれば、本発明の触媒に耐炭素析出性を付与することができ、本発明の触媒の性能を長期間に渡って安定に保つことができ、又、担体上に活性成分であるルテニウムを高分散させることが可能となる。
(c)成分は、触媒基準で、好ましくは2〜25質量%、より好ましくは5〜20質量%である。(c)成分が上記範囲内にあれば、粘土又は粘土鉱物の焼固による触媒強度の向上ができ、又、担体上にルテニウムを高担持量、高分散させることが容易となる。これに対し、(c)成分が2質量%未満では、粘土又は粘土鉱物の焼固による触媒強度を向上する効果が小さい。
残部は全て(a)成分でよいし、他の成分を含有してもよい。
このような成型物、すなわち担体原料を、酸性雰囲気、例えば空気中で、600〜950℃に加熱焼成することによって、多孔質のアルミナ−粘土又は粘土鉱物−アルカリ金属酸化物の複合酸化物担体を調製することができる。焼成時間は特に限定されないが、通常、1〜20時間である。
本発明では、以上のアルミナ−粘土又は粘土鉱物−アルカリ金属酸化物の複合酸化物担体にルテニウムを担持させるに先立ち、担体の飽和吸水量を求める。すなわち、予め担体を秤量し、これに水をビュレットにて滴下して担体内部まで充分に水を吸収させ、飽和吸水量を測定する。次いで、この飽和吸水量と等量のイオン交換水又は蒸留水に所定量の三塩化ルテニウム水和物を溶解させ、この水溶液を担体に含浸、吸収させる。このときの三塩化ルテニウム水溶液の温度は、三塩化ルテニウムの加水分解を避けるために、50℃未満、特に室温が好ましい。含浸時間は特に限定されないが、0.1〜1時間が好ましい。0.1時間より短くした場合は、含浸液が触媒全体に行き渡らず、不均一となる場合がある。一方、1時間より長くした場合には、ルテニウムが触媒内部まで浸透し、その結果、内部に担持されたルテニウムが有効な活性点として働かない場合もある。含浸時間がこの範囲にあれば、含浸液が触媒全体に均一に行き渡り、かつ外表面上に多くのルテニウムが担持される。次いで、これを120℃以下の低温で乾燥させる。120℃以上で乾燥させた場合、酸化ルテニウムを生成し、後の還元工程で還元しにくくなる場合がある。120℃以下であれば、酸化ルテニウムが生成することなく、後の還元工程が容易に進む。また、乾燥方法は特に限定されないが、迅速に乾燥できる減圧乾燥が特に好ましい。減圧乾燥は乾燥時間を短縮できるだけでなく、活性成分であるルテニウムと担体表面との相互作用が弱い場合、触媒外表面から乾燥されるにつれて毛管現象により触媒内部の液が触媒外表面の蒸発界面に移動してくるため、より外表面に活性成分であるルテニウムを担持することが可能となる。
化学式1:RuCl3+3NH4OH→Ru(OH)3+3NH4Cl
なお、担体上にルテニウムを担持させるには、上記の三塩化ルテニウム水和物に限らず、三塩化ルテニウム無水物、ルテニウム酸カリウム等のルテニウム酸塩、硝酸ルテニウム等のルテニウム塩等の水溶液を用いることもできる。
また、ルテニウムの不溶・固定化に用いるアルカリ水溶液としても、上記のアンモニア水の外、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液を用いることもできる。
数式1:C=[触媒外表面r0/4に存在するルテニウムの特性X線強度の積分値/全
ルテニウムの特性X線強度の積分値]×100
本発明の担体としては、先に記載したように円柱、球状、中空状が望ましく、図1には、一例として円柱状担体底面に対して、平行な面でカットした時の断面図を示した。
本発明においてルテニウム分散度とは、触媒にCOを吸着させたときに、触媒に担持されたルテニウムのモル数に対する吸着したCOのモル数の割合であり、下記数式2で表される。
数式2:ルテニウム分散度(%)=[400℃H2還元処理後の触媒への吸着COモル
数/触媒中のルテニウムモル数]×100
ルテニウムの分散度は、COがルテニウムに選択的に化学吸着する性質を利用して求められ、触媒中に含まれるルテニウムのうち、実際の触媒反応に関与できる活性点の割合を百分率で示したものである。従って、シンタリングや蒸発乾固によって表面から隠れたルテニウムや凝縮等によって表面に露出できないルテニウムがあれば、そこではCOの吸着は生じず分散度の値は低くなる。
このようにして乾燥した担体上の水酸化ルテニウムを比較的低温で還元処理することにより、均一に(すなわち、上記のように分散度の高い状態で)担持させた水酸化ルテニウムをそのままの状態(すなわち、上記のように分散度の高い状態)で還元することができる。
本発明の水素製造方法では、本発明の水素製造用触媒を単独で使用してもよいし、本発明の触媒以外の触媒と併用してもよい。
また、生成ガス中のC1〜C5の分析は、Al2O3/KClのキャピラリーカラムを分離カラムとして取り付けた水素炎イオン化検出器(FID)付きガスクロマトグラフ(GC−390、GLサイエンス製)にて行った。触媒の金属担持量は、誘導結合プラズマ発光分析(ICP分析)によって確認した。触媒への炭素析出量は、赤外線検出式炭素分析装置(ModelEMIA−810、堀場製作所製)で測定した。
数式3:原料C1転化率(%)=〔M/M0〕×100
式中、M0は単位時間当りの供給原料炭化水素の炭素モル数、Mは単位時間当りの生成ガス中のC1化合物(CO、CO2、CH4)の炭素モル数である。
アルミナ粉末38.8g、カオリン粉末11.2gを乳鉢を用いて、十分に混合した。この粉末(200メッシュ)を、打錠成型器(FK−1型、システムズエンジニアリング社製)を用いて、成形圧2000MPa(20トン/cm2)で、直径3.2mmの円柱状(ペレット)に成形し、マッフル炉にて空気中、600℃で3時間焼成し、アルミナ−カオリン複合酸化物を得た。本複合酸化物の比表面積は146m2/g、細孔容積は0.39ml/gであった。
次に硝酸カリウム6.54gをイオン交換水13.3gに溶解し、35.0gのアルミナ−カオリン複合酸化物に滴下し、担体全体に硝酸カリウム水溶液が均一になるように攪拌後、1時間静置、乾燥した。次いで、マッフル炉にて空気中、600℃で3時間焼成し、アルミナ−カオリン−酸化カリウム複合酸化物を得た。本複合酸化物の比表面積は132m2/g、細孔容積は0.34ml/gであった。
次いで、ペレットを7mol/Lアンモニア水約1L(市販試薬特級の約2倍希釈)中に移し、スターラーで1時間ゆっくり攪拌して、ルテニウムを不溶・固定化した。このペレットを、ブフナー漏斗を用いてアンモニア水から回収した。回収したペレットをイオン交換水で充分洗浄した。洗浄終了は、濾液の一部に硝酸銀水溶液を滴下し、塩化銀の白色沈殿が生じなくなる点とした。洗浄したペレットは乾燥機中50℃で15時間乾燥し、触媒Aを得た。触媒Aは、ルテニウム2.3質量%(金属換算)、酸化カリウム3.3質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなり、触媒Aの物性を表1に示す。
反応器に触媒Aを7.5ml充填し、0.005MPa−G、450℃、GHSV=400(v/v)h-1で1時間、マスフローコントローラで流量調整した水素で還元した。続いて、この反応器に原料油として、表6記載の脱硫灯油を水蒸気と共に導入し、水蒸気改質反応を、反応温度450℃、0.005MPa−G、H2O/C=3.5、LHSV
=0.83(v/v)h−1の条件下で行った。反応結果を表1に示す。
反応器に実施例1と同じ触媒Aを表7記載の脱硫ナフサを水蒸気と共に導入し、その他は実施例1と同様に評価した。この反応結果を表1に示す。
実施例1の硝酸カリウムを硝酸ナトリウム5.5g担持する以外は実施例1記載の方法にて調製して触媒Bを得た。
触媒Bは、ルテニウム2.1質量%(金属換算)、酸化ナトリウム3.0質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Bの物性を表1に示す。
反応器に触媒Bを7.5ml充填し、実施例1と同様に評価した。反応結果を表1に示す。
実施例1の硝酸カリウムの担持量を13g、三塩化ルテニウム・水和物(RuCl3・nH2O、ルテニウム含量39質量%)の担持量を3.70gにした以外は実施例1と同様に調製して触媒Cを得た。
触媒Cは、ルテニウム4.2質量%(金属換算)、酸化カリウム6.2質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Cの物性を表1に示す。
反応器に触媒Cを7.5ml充填し、実施例1と同様に評価した。反応結果を表1に示す。
実施例1のアルミナ-カオリン複合酸化物の焼成条件を、マッフル炉にて空気中、800℃で3時間焼成し、硝酸カリウム担持後、マッフル炉にて空気中、800℃で3時間焼成する以外は実施例1と同様に調製して触媒Dを得た。
触媒Dは、ルテニウム2.3質量%(金属換算)、酸化カリウム3.3質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Dの物性を表1に示す。
反応器に触媒Dを7.5ml充填し、実施例1と同様に評価した。反応結果を表1に示す。
反応器に触媒Dを7.5ml充填し、0.005MPa−G、700℃、GHSV=400(v/v)h−1で1時間、マスフローコントローラで流量調整した水素で還元した。続いて、この反応器に表2記載の脱硫灯油を水蒸気と共に導入し、水蒸気改質反応を、反応温度700℃、0.005MPa−G、H2O/C=3.0、LHSV=2.50(v/v)h−1で行った。反応結果を表1に示す。
アルミナ粉末44.7g、カオリン粉末5.3gとした以外は実施例1と同様に調製して触媒Eを得た。
触媒Eは、ルテニウム2.3質量%(金属換算)、酸化カリウム3.3質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Eの物性を表1に示す。
触媒Eを用いて実施例1と同様に評価した。反応結果を表1に示す。
硝酸カリウムの量を1.2gとした以外は実施例1と同様に調製して触媒Fを得た。
触媒Fは、ルテニウム2.2質量%(金属換算)、酸化カリウム0.9質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Fの物性を表2に示す。
触媒Fを用いて実施例1と同様に評価した。反応結果を表2に示す。
触媒Aを反応器に5ml充填し、0.005MPa−G、600℃、GHSV=400(v/v)h−1で1時間、マスフローコントローラで流量調整した水素で還元した。続いて、この反応器に原料油として、表6記載の脱硫灯油を水蒸気と共に導入し、水蒸気改質反応を、反応温度600℃、550℃、500℃、450℃にて評価した。またその他の条件は0.005MPa−G、H2O/C=3、LHSV=3(v/v)h−1の条件下で行い、450℃の結果を表3に示す。
カリウム源を水酸化カリウムに置き換え、担持量を3.63gにする以外は実施例1と同様に調製して触媒Gを得た。触媒Gは、ルテニウム2.4質量%(金属換算)、酸化カリウム3.6質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Gの物性を表3に示す。触媒Gを反応器に5ml充填し、0.005MPa−G、600℃、GHSV=400(v/v)h−1で1時間、マスフローコントローラで流量調整した水素で還元した。続いて、この反応器に原料油として、表6記載の脱硫灯油を水蒸気と共に導入し、水蒸気改質反応を、反応温度600℃にて評価した。またその他の条件は0.005MPa−G、H2O/C=3、LHSV=3(v/v)h−1の条件下で行った。評価結果を表3に示す。
反応温度を450℃にする以外は実施例9と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
カリウム源を重炭酸カリウムに置き換え、担持量を6.48gにする以外は実施例1と同様に調製して触媒Hを得た。触媒Hは、ルテニウム2.5mass%(金属換算)、酸化カリウム4.2mass%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Hの物性を表3に示す。
触媒Hを実施例8と同様に評価を行い、450℃の評価結果を表3に示す。
カリウム源を炭酸カリウムに置き換え、担持量を4.47gにする以外は実施例1と同様に調製して触媒Iを得た。触媒I は、ルテニウム2.3mass%(金属換算)、酸化カリウム3.3mass%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Iの物性を表3に示す。
触媒Iを実施例8と同様に評価を行い、450℃の評価結果を表3に示す。
実施例1のアルミナ-カオリン複合酸化物の焼成条件を、マッフル炉にて空気中、800℃で3時間焼成し、水酸化カリウム担持後、マッフル炉にて空気中、800℃で3時間焼成する以外は実施例8と同様に調製して触媒Jを得た。触媒Jは、ルテニウム2.4質量%(金属換算)、酸化カリウム3.6質量%(酸化物換算)、残りカオリンとアルミナからなり、触媒Jの物性を表3に示す。
反応器に触媒Jを5ml充填し、0.005MPa−G、700℃、GHSV=400(v/v)h−1で1時間、マスフローコントローラで流量調整した水素で還元した。続いて、この反応器に原料油として、表6記載の脱硫灯油を水蒸気と共に導入し、水蒸気改質反応を、反応温度700℃、0.005MPa−G、H2O/C=3、LHSV=3(v/v)h−1の条件下で行った。反応結果を表3に示す。
硝酸カリウムの量を0gとした以外は、実施例1と同様に調製して触媒Kを得た。触媒Kは、ルテニウム2.2質量%(金属換算)、残りカオリンとアルミナからなる。触媒Kの物性を表4に示す。
触媒Kを用いる以外は実施例8と同様に評価した。反応結果を表4に示す。
アルミナ粉末を乳鉢を用いて、十分に混合した。この粉末(200メッシュ)を、打錠成型器(FK−1型、システムズエンジニアリング社製)を用いて、成形圧2000MPa(20トン/cm2)で、直径3.2mmの円柱状(ペレット)に成形し、マッフル炉にて空気中、900℃で3時間焼成し、アルミナ成型体を得た。純度99.5%以上の硝酸ロジウム0.14gを3.8ccのイオン交換水に溶解させた溶液を先ほどのアルミナ成型体10gに担持し、担体全体に硝酸ロジウム水溶液が均一になるように攪拌後、1時間静置した。続いてペレットをロータリーエバポレーターにより、約2.7kPa(約20mmHg)程度の真空下、赤外線式ホットプレートで50℃に加熱して、乾燥した。
乾燥したペレットはマッフル炉で4時間焼成を行い、ロジウム0.5質量%、残りアルミナの触媒を調製し、前段に、この触媒を4ccを充填した。
中段には触媒Gを12ccを充填した。
アルミナ粉末を乳鉢を用いて、十分に混合した。この粉末(200メッシュ)を、打錠成型器(FK−1型、システムズエンジニアリング社製)を用いて、成形圧2000MPa(20トン/cm2)で、直径3.2mmの円柱状(ペレット)に成形し、マッフル炉にて空気中、800℃で3時間焼成し、アルミナ成型体を得た。三塩化ルテニウム・水和物(RuCl3・nH2O、ルテニウム含量39質量%)0.387g、イオン交換水11.4gを先ほどのアルミナ成型体30gに担持し、担体全体に塩化ルテニウム水溶液が均一になるように攪拌後、1時間静置した。続いてペレットをロータリーエバポレーターにより、約2.7kPa(約20mmHg)程度の真空下、赤外線式ホットプレートで50℃に加熱して、乾燥した。次いで、ペレットを7mol/Lアンモニア水約1L(市販試薬特級の約2倍希釈)中に移し、スターラーで1時間ゆっくり攪拌して、ルテニウムを不溶・固定化した。このペレットを、ブフナー漏斗を用いてアンモニア水から回収した。回収したペレットをイオン交換水で充分洗浄した。洗浄終了は、濾液の一部に硝酸銀水溶液を滴下し、塩化銀の白色沈殿が生じなくなる点とした。洗浄したペレットは乾燥機中50℃で15時間乾燥し、ルテニウム0.5質量%(金属換算)、残りアルミナからなる触媒を得た。この触媒を12cc後段のリアクターに充填し、0.005MPa−G、600℃、GHSV=400(v/v)h−1で1時間、マスフローコントローラで流量調整した水素で還元した。還元後酸素/炭素(mol/mol)=0.1、LHSV(vol/vol)=0.24、H2O/炭素(mol/mol)=3、リアクター前段部温度450℃、中段部温度486℃、後段部温度680℃にて評価した。これらの結果を表5に示す。
LHSV(vol/vol)=0.48、リアクター前段部温度470℃、中段部温度494℃、後段部温度680℃にする以外は実施例14と同様に評価した。この結果を表5に示す。
LHSV(vol/vol)=0.71、リアクター前段部温度471℃、中段部温度485℃、後段部温度680℃にする以外は実施例14と同様に評価した。この結果を表5に示す。
比較例1から明らかなように、触媒中のアルカリ金属(K2O)量が0.9質量%と少ないと、副反応である炭素析出を効果的に抑制することができずC析出量が0.86質量%と多くなり、活性点であるルテニウムも覆われてしまうため、原料C1転化率が62%と同じ反応条件で行った実施例1の86%と比較し大幅に低い値を示すことがわかる。
比較例2から明らかなように、アルカリ金属酸化物(K2O)を含まない触媒は、炭素析出抑制効果がみられないため、大幅な炭素析出を引き起こし、原料C1転化率が3.3%となり、酸化カリウムの担持された触媒を用いた実施例10の21%と比較し大幅に低い値を示すことがわかる。
Claims (8)
- (a)アルミナと、(b)アルカリ金属酸化物を触媒基準、酸化物換算で2.5〜10質量%と、(c)粘土及び粘土鉱物から選ばれる少なくとも一種とを含む担体に、(d)ルテニウムを触媒基準、金属換算で0.5〜5質量%を担持させてなることを特徴とする炭化水素からの水素製造用触媒。
- (b)のアルカリ金属酸化物が酸化カリウムであることを特徴とする請求項1記載の水素製造用触媒。
- EPMA(エレクトロンプローブマイクロアナライザー)により、触媒断面の中心を通るように一方向にルテニウムについて線分析測定したときに、触媒外表面から触媒中心までの距離をr0とすると、触媒外表面からr0/4までの距離の間に検出されたルテニウムの特性X線(Lα線)強度が全X線強度の80%以上となることを特徴とする請求項1または2記載の水素製造用触媒。
- ルテニウム分散度が30%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水素製造用触媒。
- (b)の酸化カリウムの出発原料が水酸化カリウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素製造用触媒。
- (a)アルミナ又はその前駆体と、(b)アルカリ金属の酸化物及びその前駆体から選ばれる少なくとも1種と、(c)粘土及び粘土鉱物から選ばれる少なくとも1種とを含む担体原料を焼成してアルミナ複合酸化物担体を調製し、この担体に(d)ルテニウムを担持し、アルカリ処理後、水洗浄および乾燥することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水素製造用触媒の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の触媒の存在下に、沸点が130〜350℃の範囲にある留分が90質量%以上存在する炭化水素と水蒸気とを反応させることを特徴とする水素の製造方法。
- 反応温度400〜800℃、反応圧力0〜0.5MPa−G、H2O/C(モル比)=
2.5〜5.0の条件下で、反応させることを特徴とする請求項7記載の水素の製造方法。
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