JP2005298535A - 熱可塑性樹脂導電性シート及び電子部品搬送用容器 - Google Patents

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祐輔 石田
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Abstract

【課題】導電性フィラーの脱落、導電性フィラー使用量が少なく、表面抵抗値が10〜1010Ωであり、カバーテープとのシール性が良好な熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器を提供する。
【解決手段】
熱可塑性樹脂シートの両面又は片面に、ウレタン系樹脂100重量部に対して、アクリル系樹脂混合物5〜100重量部、導電性フィラー5〜50重量部を含む導電性塗料を塗布する熱可塑性樹脂導電性シートであって、前記アクリル系樹脂混合物がガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂を10〜300重量部を含むものであり、かつ表面抵抗値が10〜1010Ωであることを特徴とする熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器。

Description

本発明は、熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器に関するものである。
ICやICを用いた電子部品はキャリアテープ等に保管され、蓋材であるカバーテープをシール後、搬送、実装が行われている。近年は、技術の進歩によりこれらの電子部品は日々小型化している。しかしながら実装工程において、摩擦や、カバーテープとの剥離による静電気によってキャリアテープが帯電してしまい、小型化した電子部品がキャリアテープに張り付いたり、静電気により内包物のIC等が破壊されたりといった問題が起きている。また、帯電防止処理をしていないと、埃を極端に嫌う部品等においても不具合を起こす。そこで、キャリアテープ等の電子部品搬送用容器には帯電防止に対する要求が強まっている。これに対し、現在は、特許文献1に示すようにカーボンブラック等の導電性フィラーを含む熱可塑性樹脂を共押出し等によりシーティングしたものが主流である。しかしながらこの方法では、導電性フィラーを大量に練りこむため、フィラー脱落による電子部品の汚染やショート、また導電性フィラーは高価であるためコストアップにもつながる。キャリアテープに蓋材であるカバーテープをシール後、搬送する際にカバーテープの剥離等の問題が起こらないようにカバーテープとの良好なシール性も必要である。よって、導電性フィラーの脱落が少なく、コストダウンの観点から使用量が少ないが帯電防止効果が十分であり、表面抵抗値が10〜1010Ωで、カバーテープとのシール性、ブロッキング性が良好な熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器が求められている。
特開平10−329279号公報
解決しようとする課題は、導電性フィラーの脱落、導電性フィラー使用量が少なく、表面抵抗値が10〜1010Ωであり、カバーテープとのシール性、ブロッキング性が良好な熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器を提供する事である。
本発明は、
(1)熱可塑性樹脂シートの両面又は片面に、ウレタン系樹脂100重量部に対して、アクリル系樹脂混合物5〜100重量部、導電性フィラー5〜50重量部を含む導電性塗料を塗布する熱可塑性樹脂導電性シートであって、前記アクリル系樹脂混合物がガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂を10〜300重量部を含むものであり、かつ表面抵抗値が10〜1010Ωであることを特徴とする熱可塑性樹脂導電性シート、
(2)ウレタン系樹脂にアクリル変性ウレタン樹脂を含む(1)項に記載の熱可塑性樹脂導電性シート、
(3) 導電性フィラーがカーボンブラックである(1)又は(2)項に記載の熱可塑性樹脂導電性シート、
(4) 熱可塑性樹脂シートがポリエステル系樹脂シートである(1)〜(3)項のいずれかに記載の熱可塑性樹脂導電性シート、
(5) (1)〜(4)項のいずれかに記載の熱可塑性樹脂導電性シートを成形してなる電子部品搬送用容器、
である。
本発明に従うと、得られた熱可塑性樹脂導電性シートは、導電性フィラーの脱落、導電性フィラー使用量が少なく、表面抵抗値が10〜1010Ωであり、蓋材であるカバーテープとのシール性、ブロッキング性が良好な熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器を提供できる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明は、熱可塑性樹脂シートの両面又は片面に、ウレタン系樹脂100重量部に対して、アクリル系樹脂混合物5〜100重量部、導電性フィラー5〜50重量部を含む導電性塗料を塗布する熱可塑性樹脂導電性シートであって、前記アクリル系樹脂混合物がガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂を10〜300重量部を含むものであり、かつ表面抵抗値が10〜1010Ωであることを特徴とする熱可塑性樹脂導電性シート及びそれを成形してなる電子部品搬送用容器である。
ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が、下限値未満であると蓋材であるカバーテープとのシール性が悪くなり、上限値を超えると塗料の安定性が悪くなる。
ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂が、下限値未満であると蓋材であるカバーテープとのシール性が悪くなり、上限値を超えるとブロッキングを起こしやすくなる。
導電性フィラーが下限値未満であると十分な帯電防止効果が得られず、上限値を超えると、導電性が良すぎて外部で発生した静電気を導通してしまい内容物であるIC等を破壊する恐れがあり、またフィラー脱落の問題も起こる。
表面抵抗値が下限値未満であると、導電性が良すぎて外部で発生した静電気を導通してしまい内容物であるIC等を破壊する恐れがあり、上限値を超えると、十分な帯電防止効果が得られない。
ウレタン系樹脂とは分子鎖中にウレタン結合を持つ樹脂であり、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、エポキシ変性タイプ、アクリル変性タイプ等であり、種々の共重合体や単体を2種以上混合して使用しても良い。
アクリル系樹脂とは分子鎖中にアクリル基を持つ樹脂であり、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、アクリルアミド等であり、種々の共重合体や単体を2種以上混合して使用しても良い。
導電性フィラーとは導電性を示す、カーボンブラックや酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物等で、これらを2種以上混合して使用しても良い。
熱可塑性樹脂シートとは、ポリエステル系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、塩化ビニル系樹脂シート等やこれらのアロイのシートや、これらのシートを積層したもの等である。
またこの塗料には必要に応じて、導電性フィラーの脱落性、シール性、ブロッキング性等を損なわない範囲で、各種添加剤や樹脂等を添加することが可能である。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明するがこれは単なる例示であり、本発明はこれにより限定されるものではない。
<実施例1>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂50重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<実施例2>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂200重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<実施例3>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂50重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのポリスチレン基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<比較例1>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が120重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂50重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布したが、塗布ムラの発生があった。
<比較例2>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が2重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂50重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<比較例3>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂350重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<比較例4>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂5重量部)、カーボンブラック20重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<比較例5>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂50重量部)、カーボンブラック60重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<比較例6>
ウレタン系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂とガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂の合計が30重量部(ガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂50重量部)、カーボンブラック1重量部を配合した塗料を作成し、厚み0.3mmのA−PET基材の両面に塗布膜厚1μで塗布した。
<比較例7>
ポリスチレン樹脂100重量部に対しカーボンブラック20重量部を配合した導電性樹脂をポリスチレン基材の両面に共押出しで層比率が導電性樹脂/基材/導電性樹脂=10/80/10になるようにシーティングし厚み0.3mmのシートを得た。
表1に、得られたシートの表面抵抗値、カーボン脱落、カーボン比率、シール性、ブロッキング性の評価結果を示した。
表面抵抗値はJIS−K−6911に基づき測定を行った。カーボン脱落とは得られたシートを一般コピー紙で5回擦り、コピー紙にカーボンが付着しないものを○、カーボンが付着するものを×とした。
シール性とはカバーテープ(CSL−Z7302 住友ベークライト(株)製)をコテ幅1mm、コテ長16mm、コテ圧1kg、シール時間0.2秒でシールした際、シール温度160〜200℃でのシール強度が0.2〜1Nの範囲に入っているものを○、入っていないものを×とした。
ブロッキング性とは、導電塗料を両面に塗布後のシートを4cm×4cmにカットたものを3枚重ね、その上に2.5kgの荷重をかけ24時間40℃―90%の環境に放置後、シートの張付きがひどいものを×、張付きがほとんどないものを○とした。
Figure 2005298535
得られた熱可塑性樹脂導電性シートは、導電性フィラーの脱落、導電性フィラー使用量が少なく、表面抵抗値が10〜1010Ωであり、蓋材であるカバーテープとのシール性、ブロッキング性が良好な熱可塑性樹脂導電性シートである為、それを成形してなる電子部品搬送用容器は優れた特性をもったものであり、広く便利に効率的に使う事が可能である。

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂シートの両面又は片面に、ウレタン系樹脂100重量部に対して、アクリル系樹脂混合物5〜100重量部、導電性フィラー5〜50重量部を含む導電性塗料を塗布する熱可塑性樹脂導電性シートであって、前記アクリル系樹脂混合物がガラス転移温度が80℃以上のアクリル系樹脂100重量部に対して、ガラス転移温度が70℃以下のアクリル系樹脂を10〜300重量部を含むものであり、かつ表面抵抗値が10〜1010Ωであることを特徴とする熱可塑性樹脂導電性シート。
  2. ウレタン系樹脂にアクリル変性ウレタン樹脂を含む請求項1に記載の熱可塑性樹脂導電性シート。
  3. 導電性フィラーがカーボンブラックである請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂導電性シート。
  4. 熱可塑性樹脂シートがポリエステル系樹脂シートである請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂導電性シート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂導電性シートを成形してなる電子部品搬送用容器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008251690A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Nanojoin Kk 電磁波抑制紙及びその製造方法
JP2009267010A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Nanojoin Kk 電磁波抑制紙

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