JP2005502012A - ブレーキングおよびクラッチングデバイスを組み合わせた摩擦部材 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
(発明の背景)
本発明は、芝刈り機、耕作機、スノーブロア、およびトラクタを含むがこれらには限定されないパワー装置に関し、より具体的には、パワー装置用のブレーキおよびクラッチに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連分野の説明)
従来のパワー装置は、被駆動道具をエンジン出力部材に選択的に係合させるクラッチを含み得る。被駆動道具がエンジン出力部材から外れたときに被駆動道具の回転を抑制するブレーキもまた含まれ得る。これら2つの連結デバイスの組み合わせによって、オペレータが、エンジン出力部材の動作を変更することなく、駆動道具の動きを制御することが可能になる。
【0003】
公知のパワー装置の場合、クラッチにおいて用いられる部品は、ブレーキによって用いられる部品とは別個かつ別体である。この構成のために、通常のメンテナンスにおけるアセンブリ交換用の部品が非常に多くなる。この通常のメンテナンスは、さらに、磨り減ったり破損した部品(単数または複数)に近づき、および/またはこれを交換するために、相対的に多くの部品を分解しなければならないという必要性によって困難になる。さらに、ブレーキおよびクラッチを別個の部品として提供することによって、これらの部品を備えるための大きい梱包サイズが必要になる。
【0004】
従来のブレードブレーキおよびクラッチの設計には、寸法上の制約という別の欠点もある。ブレーキおよびクラッチの両方にとって大面積が望ましいが、これらの面積は、しばしば梱包空間によって最良の値よりも小さいものに限定される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
従って、本発明は、関連技術の限定および不利な点による1つ以上の問題を実質的に取り去る摩擦カプリングに向けられる。本発明のさらなる特徴および利点を以下に述べるが、その一部は、明細書、特許請求の範囲、および添付の図面から明らかになる。
【0006】
上記およびその他の利点を達成するために、ならびに、本発明の目的によると、具現化され広い範囲で記載されたように、原動機によって駆動される装置において用いるためのトルク伝達要素は、摩擦要素とインサートとを備える。この摩擦要素は、第1の摩擦係合面と、第2の摩擦係合面と、第3の面と、この第3の面上の少なくとも1つのトルクトランスミッタとを備える。インサートは、第3の面と、第1の摩擦面および第2の摩擦面の1つとの間の摩擦要素に固定される。
【0007】
別の局面において、パワー装置用のブレーキおよびクラッチは、エンジン出力部材と、被駆動部材と、第1の位置および第2の位置を有するカプリングとを備える。カプリングは、エンジン出力部材および被駆動部材の一方に連結された摩擦部材を備える。この摩擦部材は、ブレーキ面と、このブレーキ面と異なる平面にあるクラッチ面と、クラッチ面とブレーキ面との中間に位置するインサートとを備える。カプリングは、ばねと、ブレーキ部材と、ブレーキアクチュエータとをさらに備える。ばねは、摩擦部材と、エンジン出力部材および被駆動部材の一方との間に配置される。ブレーキ部材は、ブレーキ面近傍に位置し、相対的回転を可能にするように摩擦部材に対して取り付けられる。ブレーキアクチュエータは、ブレーキ部材に連結される。カプリングが第1の位置にあるとき、クラッチ面がエンジン出力部材および被駆動部材の他方から解放され、このブレーキ部材はブレーキ面と係合し、カプリングが第2の位置にあるとき、クラッチ面がエンジン出力部材および被駆動部材の他方と係合し、ブレーキ部材がブレーキ面から解放される。
【0008】
さらなる局面において、原動機によって駆動される装置で用いるためのトルク伝達要素は、摩擦要素を備える。摩擦要素は、第1の摩擦係合面と、この摩擦係合面と異なる面にある第2の摩擦係合面と、第3の面とを備え、この第3の面上に少なくとも1つのトルクトランスミッタがある。摩擦部材は、第1および第2の摩擦係合面の少なくとも一方からトルクの伝達を強化する手段をさらに備え、第3の面と、第1の摩擦面および第2の摩擦面の少なくとも一方との間の摩擦要素に固定される。
【0009】
上述の包括的記載および以下の詳細な記載は両方とも本発明を例示し説明するためのものであり、特許請求の範囲に記載された本発明をさらに説明するために提供されていることが理解されるべきである。
【0010】
(図面の簡単な説明)
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、出願書類の一部を構成している。添付の図面は、本発明の実施形態を説明し、明細書と共に本発明の原理を説明するために利用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の好ましい実施形態を以下に説明する。本発明の実施例を添付の図面に示す。
【0012】
図1〜図3は、駆動アセンブリ10を示す。駆動アセンブリ10は、駆動部材11と、被駆動部材12と、駆動部材11を選択的に被駆動部材12に連結するカプリング20とを含む。駆動部材11は、芝刈りエンジン(図示せず)に連結されたシャフトであり得る。被駆動部材12は、芝刈り機のブレード(図示せず)を運搬するように適合されたブレードホルダであり得る。
【0013】
キー13は、従来の様式で駆動ハブ14を駆動部材11に固定する。パワー伝導プーリ15は、従来の様式で駆動部材11に連結されている。ベアリングアセンブリ16は、被駆動部材12を駆動部材11に取り付ける。ベアリングは、駆動部材11に安定的に取り付けられたフランジ付きボルト17と駆動ハブ14との間で駆動部材11に軸方向に保持されている。ベアリングアセンブリ16は、後述するように、駆動部材11が被駆動部材12に対して回転することを可能にする。
【0014】
あるいは、駆動ハブ14とパワー伝導プーリ15とが、内蔵キー、舌部と溝部、スプライン、またはスナップリングなどの他の機械的連結によって駆動部材11に安定的に取り付けられることも可能である。駆動ハブ14およびパワー伝導プーリ15はさらに、駆動部材11と一体形成され得る。ベアリングアセンブリ16は、駆動部材11および被駆動部材12のいずれか一方または両方に押圧によりはめ込むか、打ち込むことにより安定的に取り付けられ得る。あるいはその他の類似の手段が用いられ得る。
【0015】
被駆動部材12は環状であり、円周に沿って間隔をあけて設けられた複数の凸部12aを有する。これらの凸部12aは、被駆動部材12の上面12bから軸方向に延びている。互いに隣接する軸方向凸部12aは、それらの間の空間12cを規定する。被駆動部材12は、環状フランジ12dによって軸方向においてベアリング16上に設けられている。あるいは、ワッシャまたはその他の類似の手段が被駆動部材12をベアリング16に設けることができる。ねじを切られた複数の穴12eが、被駆動部材の円周方向に間隔をあけて形成されている。ブレード(図示せず)などの道具が、ねじを切られた穴12eに挿入されたボルト(図示せず)を介して被駆動部材12に安定的に取り付けられ得る。複数のスルーホール12f(図2)が被駆動部材12に設けられ得、これによりガラスの破片および泥などの屑を除去することが容易になる。被駆動部材12の上面12bにおいて、空間12cの少なくともlつにストッパ12g(図2)が設けられ得る。このストッパ12gは、リブまたはその他の適切な形状に構成され得る。
【0016】
カプリング20は、摩擦部材21と、皿ばね22と、ブレーキ部材23と、ブレーキアクチュエータ24と、複数のボール25と、保持具26と、圧縮ばね27とを含む。圧縮ばね27は、非常に小さい軸方向厚みまで圧縮可能であるように構成されている。カプリング20の好ましい実施形態では、必要な圧縮ばね27は僅か1つである。これにより、コンパクトなアセンブリが可能となり、要素の数が最小になる。
【0017】
以下に詳細に述べるように、カプリング20は、ブレーキ部材23と摩擦部材21とを、それぞれの係合位置と解放位置との間において同時に移動させるように構成されている。図1の右半分は第1の構成におけるカプリング20を示し、図1の左半分は第2の構成におけるカプリング20を示すことに留意されたい。
【0018】
摩擦部材21は、半径方向に延び、円周に沿って間隔をあけて設けられた複数の凸部21aを有する。各半径方向凸部21aは、対応する空間12cの1つに延び、2つの隣接する軸方向凸部12aと境を接する。軸方向凸部12aおよび半径方向凸部21aは、摩擦部材21を被駆動部材12に回転可能に安定的に取り付ける。摩擦部材21は、ゴム、真鍮およびグラファイトを含む複合体であり得る単一の要素である。
【0019】
図1〜図5に示される好ましい実施形態において、摩擦部材21は強化用粉末金属コア21eを有する。粉末金属コア21eには、表面リッジが設けられ得、粉末金属コア21eを摩擦部材21内に回転可能にロックするようになっている。この粉末金属コア21eが用いられ得るのは、摩擦部材21に強度を付与し、より確実なトルク伝達を提供するためである。摩擦部材21は、摩擦部材21が必要なトルクを伝達するために十分な強度を有する限り、コア21eを備える必要はない。
【0020】
皿ばね22は被駆動部材12の上面12bおよび摩擦部材21の下面21bの両方に接する。このばね22は、摩擦部材21を被駆動部材12から離れるように軸方向に付勢する。軸方向凸部12aと半径方向凸部21aとの相互作用により、摩擦部材21は被駆動部材12に対して軸方向に変位することが可能になる。
【0021】
摩擦部材21の内周面上に形成されたクラッチ面21cは、駆動ハブ14の切頭円錐形状の外面14aと選択的に係合する。クラッチ面21cは切頭円錐形状を有する。このクラッチ面21cを切頭円錐形状面として形成することにより、半径方向を最小にしながら表面積を最大にすることができる。
【0022】
ばね22は、クラッチ面21cを付勢して駆動ハブ14の切頭円錐形状の外面14aに接触させる。この摩擦接触により、駆動ハブ14が被駆動部材12を駆動することが可能になる。
【0023】
摩擦部材21の上面にブレーキ面21dが設けられている。ブレーキ面21dおよびクラッチ面21cは摩擦部材21の別々の面(上面および内面)に設けられ、これによりカプリング20に必要な空間および要素の数が最小になる。
【0024】
ブレーキ部材23は少なくとも1つのブレーキシュー23aを有し、好ましくは、その周囲を円周に沿って間隔をあけて設けられた複数のブレーキシュー23aを有する。ブレーキシュー23aは、ブレーキ部材23の底部から軸方向下方に延びている。各ブレーキシュー23aは、摩擦部材21のブレーキ面21dに選択的に係合するブレーキ面23bを有する。
【0025】
ブレーキアクチュエータ24は、ブレーキ部材23上方に同心円状に設けられている。ベアリングアセンブリ18は、ブレーキアクチュエータ24が、パワー伝導プーリ15を介して駆動部材11上で相対的回転を可能にするように取り付けられることを可能にする。ベアリングアセンブリ18は、パワー伝導プーリ15およびブレーキアクチュエータ24に押圧によりはめ込まれている。あるいは、ベアリングアセンブリ18は、パワー伝導プーリ15、ブレーキアクチュエータ24および駆動ハブ14の任意の組み合わせにベアリングアセンブリ18を打ち込むことにより保持され得る。
【0026】
ブレーキアクチュエータ24は、円周方向に間隔をあけて設けられた複数の円弧状スロット24aを有する。図3および図4に示すように、円弧状スロット24aの各々をリブ24bが横切るように延びている。
【0027】
ブレーキ部材23上に、円周方向に間隔をあけて複数の円弧状スロット23cが設けられている。ブレーキ部材の各円弧状スロット23cの一部分は、対応するブレーキアクチュエータの円弧状スロット24aに重なり、残りの部分は対応するブレーキアクチュエータの円弧状スロット24aを越えて延びている。
【0028】
保持器26は複数のフック26aを有する平坦な環状ディスクであり、複数のフック26aは保持器26の周囲から軸方向上方に延びている。保持器26はブレーキアクチュエータ24下方に同心円状に、かつ、半径方向にはブレーキシュー23a内部に設けられている。各フック26aは、ブレーキ部材23およびブレーキアクチュエータ24の円弧状スロット23cおよび24bを貫通して突出している。各フック26aは、対応するリブ24b上で安定している。
【0029】
好ましい実施形態において、保持器26は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはナイロンなどの摩擦係数の低い材料でコーティングされている。後述するように、この摩擦係数の低いコーティングにより、保持器26は中間の位置に容易に戻ることができる。
【0030】
圧縮ばね27は、ブレーキ部材23の底面と保持器26の上面との間に捕捉されている。保持器26はブレーキ部材23をブレーキアクチュエータ24に連結し、圧縮ばね27は、ブレーキ部材23をブレーキアクチュエータ24から離れる方向に付勢する。
【0031】
複数のボールランプアセンブリがブレーキ部材23とブレーキアクチュエータ24との連結を形成している。各ボールランプアセンブリは、ブレーキ部材23およびブレーキアクチュエータ24の各々内に形成された、傾斜したボールランプ面23dおよび24cを含む。ボールランプ面23dは、ボールランプ面24cに対向し、ボールランプ面24cとは反対方向に傾斜している。ボール25は、互いに対向するボールランプ面23dおよび24cの各々の対の間に移動可能に捕捉されている。
【0032】
図4に示すように、3つのボールランプ面の対が、三角形Tの頂点において、ブレーキ部材23およびブレーキアクチュエータ24上で用いられ設けられ得る。この三角形Tは好ましくは正三角形であるが、如何なる他の三角形も用いられ得る。保持器26のフック26aは、三角形Tの周囲内でかつ各々の角近傍に設けられている。この構成により、フック26aはボールランプ面23dおよび24c近傍に位置づけられる。この構成によると、圧縮ばね27からの力が三角形T内に位置する。このことにより、カプリング20の性能が向上する。しかし、フック26aは他の位置にも設けられ得る。
【0033】
タブ23eが、ブレーキ部材23の周囲から半径方向に延びている。タブ23e内に円弧状タブスロット23fが形成されている。ブレーキアクチュエータ24は、タブスロット23fを貫通して軸方向下方に延びる凸部24dを有する。凸部24dの幅は、タブスロット23fの円弧状長さよりも短い。
【0034】
あるいは、ボールランプ面アセンブリに代えて、回転運動を軸方向運動に変換する他のカプリング、たとえばカムとフォロアとのアセンブリも用いられ得る。ブレーキ部材に接しながら線形に変位可能なリンクを提供するリンケージシステムなどのブレーキアクチュエータの、如何なる回転運動をも無しですますことのできる他の実施形態もある。
【0035】
図4および図5に示すように、ブラケット29が、ブレーキ部材23上のブラケットタブ23gにポスト29aにより安定的に取り付けられている。ポスト29aは、ブラケットタブ23g内の開口部23hを貫通して軸方向下方に延びている。ブレーキ部材23はポスト29aに沿って軸方向に自由に移動することができる。ブラケット29は、芝刈り機のデッキまたはエンジンブロックの取付面に、ボルトまたは他の適切な締結構造により安定的に取り付けられ得る。これにより、ブラケット29はブレーキ部材23を回転可能に固定する。あるいは、ブレーキ部材23が、ボルトまたは他の類似の締結構造により回転可能に安定的に取り付けられ得る。
【0036】
ブラケット29は、ガイドフランジ29c内に形成された穴29bを含む。凸部24eが、ブレーキアクチュエータ24の上面から軸方向上方に延びている。制御ケーブル28の一端がガイドフランジ29c内の穴29b内を通過して、スロット、穴、または他の類似の様式で凸部24eに安定的に取り付けられている。制御ケーブル28の他端は、制御ハンドル(図示せず)に安定的に取り付けられている。あるいは、制御ケーブル28はその一端でブレーキアクチュエータ24内の穴に安定的に取り付けられ得る。
【0037】
コイルばね30がその一端で、ブラケット29の凹部29dに安定的に取り付けられている。コイルばね30の他端は、ブレーキアクチュエータ24の周囲に形成されたばねタブ24fに安定的に取り付けられている。別の実施形態では、凹部29dは穴によって設けられ得る。
【0038】
ブラケット29は複数のリブ29eを含み得、凹部29dを含むガイドフランジ29cを支持することを補助するようになっている。しかし、ブラケット29にこれらのリブ29eが設けられなくてもよい。
【0039】
ブラケット29は、ブレーキ部材23を回転可能に固定する機能、制御ケーブル28を留める機能、およびコイルばね30を留める機能を提供する単一の要素である。したがって、ブラケット29の好ましい実施形態はアセンブリ用の部品の減少に貢献する。
【0040】
以下、図1および図4を参照して、本発明のブレーキおよびクラッチの動作を説明する。
【0041】
制御ケーブル28を作動させることにより、ブレーキアクチュエータ24の回転運動が提供される。これにより、各ボールランプ面24cが、関連づけられたボール25に対して移動する。ボール25は反対方向に傾斜するボールランプ面23dに沿って回転運動する。ボールのこの運動が、ブレーキ部材23を圧縮ばね27の付勢力に抗して強制的に軸方向下方に移動させ、ブレーキ面23bがブレーキ面21dに係合する。制御ケーブル28の変位によるブレーキアクチュエータ24のさらなる回転により、ブレーキ面23bが摩擦部材21を、皿ばね22の付勢力に抗して被駆動部材12に向かって軸方向下方に移動させる。この摩擦部材21の下方への移動により、クラッチ面21cが次第に駆動ハブの切頭円錐面14aから解放される。この動きは最終的に、被駆動部材12を駆動部材11から完全に解放し、被駆動部材12の回転を阻止する。この時点で、ストッパ12gが摩擦部材の底面21bに係合する。この構造を図1の右半分に示している。
【0042】
制御ケーブル28を反対方向に作動させることにより、ブレーキアクチュエータ24が反対方向に回転し、これにより、ブレーキ部材23が摩擦部材21から上方に変位する。この移動により、ブレーキ面23bが次第に摩擦部材21のブレーキ面21dから解放される。同時に、皿ばね22の付勢力により、クラッチ面21cが次第に切頭円錐面14aに係合する。この動きは最終的に、被駆動部材12を駆動部材11に完全に係合させ、ブレーキ面23bをブレーキ面21dから完全に解放する。この構造を図1の左半分に示している。
【0043】
ブレーキ部材23に対するアクチュエータ24の回転は、凸部24dとタブスロット23fとの相互作用により制限される。タブスロット23fの一端は、ブレーキアクチュエータ24の第1の限界を規定し、タブスロット23fの他端は、ブレーキアクチュエータの第2の限界を規定する。ブレーキアクチュエータが第1の限界位置にあるとき、クラッチ面21cが切頭円錐面14aから解放され、ブレーキ面23bがブレーキ面21dに係合する。ブレーキアクチュエータが第2の限界位置にあるとき、クラッチ面21cが切頭円錐面14aに係合し、ブレーキ面23bがブレーキ面21dから解放される。
【0044】
コイルばね30によって付与される力は、圧縮ばね27および皿ばね22の両方の付勢力を克服するように、ブレーキアクチュエータに与えられる。したがって、コイルばね30はブレーキアクチュエータ24を第1の限界位置方向に付勢する。このことは、被駆動部材12が駆動部材11から解放されること、およびオペレータがブレーキアクチュエータ24に入力を提供するまでブレーキ部材23が被駆動部材を保持することを保証する。
【0045】
本明細書中に記載された種々の要素の他の実施形態は、本発明により利用され得る。例えば、ブレーキ面は、摩擦部材の下部半径方向面上に形成され得る。摩擦部材の別の実施形態は、ブレーキ面を切頭円錐形状として摩擦の外周に配置し得、クラッチ面は、摩擦部材のどちらの半径方向面にも形成され得る。ブレーキ部材およびブレーキアクチュエータは、皿ばねが摩擦部材の反対側にある限り、摩擦部材のどちらかの側に位置し得る。あるいは、摩擦部材は、上述の構成のいずれかの駆動部材に安定的に取り付けられ得る。制御ケーブルは、一端でブレーキアクチュエータに安定的に取り付けられ、かつ、リンケージによって他端で制御ハンドルに連結される固定リンクと置換され得る。
【0046】
本発明により、摩擦部材21の他の実施形態もまた利用され得る。例えば、すでに記載および示されたように、摩擦部材21は、摩擦部材21は、強化手段(例えば、粉末金属コア21e)を備え得る。これは、回転可能に摩擦部材21とロックするようになっている(例えば、粉末金属コア21eには、表面リッジが設けられる)。以下において、この摩擦部材21のさらなる実施形態が記載される。
【0047】
図6〜図11は、参照符号100によって示される摩擦部材の実施形態を示す。図12〜図14は、参照符号200によって示される摩擦部材の別の実施形態を示す。摩擦部材100および200の両方は、図1〜図5を参照してすでに記載された摩擦部材21と同じ様式で、駆動部材11、被駆動部材12、およびブレーキ部材23と相互作用するタイプの部材として示される。従って、以下の記述において、図1〜図5に示された、および上述の好ましい実施形態の駆動部材11、被駆動部材12、およびブレーキ部材23が参照される。
【0048】
ここで、摩擦部材100を参照して、図6および図7は、摩擦部材100の上斜視図および下面図をそれぞれ示す。図8は、図7のVIII−VIIIを通る断面図である。すでに記述された摩擦部材21のように、摩擦部材100は、半径方向に延び、円周に沿って間隔をあけて設けられた複数の凸部102と、下面104と、クラッチ面106と、ブレーキ面108とを有する。図1〜図5を参照してすでに記載されたカプリングと共に用いられた場合、半径方向に延びる複数の凹部102の各々は、対応する空間12cの1つに延び、被駆動部材12上で2つの隣接する軸方向凸部12aと境を接する。軸方向凸部12aおよび半径方向凸部102は、摩擦部材100を被駆動部材12に回転可能に安定的に取り付ける。
【0049】
動作中、クラッチ面106と駆動ハブ14との間の摩擦係合、およびブレーキ面108とブレーキシュー23aとの間の摩擦係合は、材料を摩擦部材100からすり減らし、摩擦材料の粉塵を生成する。この粉塵は、クラッチ面106およびブレーキ面108上にグレージングを引き起こし得、これは、摩擦部材100のトルク伝達能力を低減する。カプリングからの摩擦材料の粉塵を収集かつ除去するために、クラッチ面106に2つの粉塵除去溝109が形成され得る。粉塵除去溝109を通る空気の流れは、収集された摩擦材料の粉塵をカプリングから追い出す。生成された粉塵の量が少ないか、または、生じたグレージングが必要なトルクを伝達するために摩擦部材100の能力に悪影響を及ぼさない場合、粉塵除去溝109は無しで済まされ得る。
【0050】
皿ばね22は、摩擦部材100の被駆動部材12の上面12bおよび下面104の両方と接触する。このばね22は、摩擦部材100を被駆動部材12から離れるように軸方向に付勢する。軸方向凸部12aおよび半径方向凸部102の相互作用により、摩擦部材100が被駆動部材12に対して軸方向に変位することが可能になる。
【0051】
摩擦部材100の内部円周上に設けられたクラッチ面106は、駆動ハブ14の切頭円錐形状の外面14aと選択的に係合する。このクラッチ面106は切頭円錐形状を有する。このクラッチ面106を切頭円錐形状面として形成することにより、半径方向を最小にしながら表面積を最大にすることができる。ばね22は、クラッチ面106を付勢して駆動ハブ14の切頭円錐形状の外面14aに接触させる。図1〜図5を参照して記載されたように、この摩擦接触により、駆動ハブ14が被駆動部材12を駆動することが可能になる。
【0052】
摩擦部材100の上面にブレーキ面108が設けられている。ブレーキ面108およびクラッチ面106は摩擦部材100の別々の面(上面および内面)に設けられ、これにより、カプリング20に必要な空間および要素の数が最小になる。図1〜図5を参照して上述されたように、ブレーキ部材23の各ブレーキシュー23bは、摩擦部材100のブレーキ面108と選択的に係合し、クラッチ面106がハブ駆動14から解放されるときに、駆動部材12の運動を阻止する。
【0053】
図7〜図10に示されるように、摩擦部材100は、摩擦要素110とコアまたはインサート112とを備え、摩擦部材100を強化し、そのトルク伝達能力を向上させる。後述するように摩擦要素110およびインサート112は、好ましくは、互いに嵌合するように係合し、インサート112および摩擦要素110を回転可能にインターロックするように構成される。より詳細に後述するように、この実施形態において、摩擦要素110およびインサート112は、対応する嵌合面、特に、摩擦要素110の凹部138およびリブ140と、インサート112の凸部122および溝部124とによってインターロックされる。
【0054】
図9は、インサート112のない摩擦要素110を示す。摩擦要素110は、インサート112に安定的に取り付けられたライニングの形態であり得る。摩擦要素110は、好ましくは、外周壁128と、内周壁130と、外周壁128および外周壁130に連結する半径方向の壁(radial wall)132とを備える単一の部分である。外周壁128は、摩擦部材100の外面114を備え、内周壁130は、摩擦部材100のクラッチ面106を備える。半径方向の壁132は、摩擦部材100のブレーキ面108を備える。好ましくは、外周壁128のチャネル面146は、円筒形であるが、切頭円錐形状、波状、曲線または線形状等の他の形状も可能である。好ましくは、内周壁130のチャネル面142は、切頭円錐形状であるが、円筒形、波状、卵形状、または八角形等の他の形状が可能である。
【0055】
内周壁128および外周壁130ならびに半径方向の壁132は、チャネル134を規定する。後述するように、インサート112は、チャネル134内に配置される。複数の半径方向延長部136は、摩擦要素110の外周の周囲に間隔をあけて設けられる。延長部136は、中空であり、凹部138を形成する。摩擦要素110上に複数のリブ140が形成され、内周壁130のチャネル面142から半径方向の壁132を横切って凹部138内に延びる。後述するように、凹部138およびリブ140は、インサート112上の対応する構造と機械的に係合し、インサート112を摩擦要素110に回転可能にインターロックする。リブ140の数は、凹部138の数とは異なり得るが、この好ましい実施形態において、リブ140の数は、凹部138の数よりも少ない。各リブ140は、それぞれの凹部138と位置合わせされる。
【0056】
摩擦要素110は、接着剤によって接合されるゴム、真鍮およびグラファイトを含む複合摩擦材料からなり得る。例えば、ウィスコンシン州、MequonのScan−Pac Mfg.,Inc.によって製造されるScan−PacRF47等の市販の摩擦材料が用いられ得る。十分な摩擦係数、耐磨耗性、および耐熱性を提供する他の材料もまた用いられ得る。
【0057】
好ましい実施形態の摩擦材料はゴムを含むので、延長部136は、駆動ハブ14と被駆動部材12との間のねじれ振動を吸収する振動ダンパの機能をする。上述のように、延長部136、および摩擦部材100上で半径方向に延びる凸部102を形成する嵌合する凸部122は、摩擦係合によってではなく、軸方向の凸部12aと正の係合をすることによって、トルクを被駆動部材の軸方向の凸部12aに伝達する。従って、ねじれ振動の緩衝が必要でないか、または所望されない場合、延長部136は省略され得る。
【0058】
図10および図11は、摩擦要素110のないインサート112を示す。概して、インサート112および摩擦要素110は、対応する構造を有するが、摩擦要素110およびインサート112が回転可能にロックされている間に構造内に振動が起こると考えられる。インサート112は、外周面114と、内周面116と、上面118と、底面120とを備える。好ましくは、外周面114は、円筒形であるが、他の形状および構成が可能である。
【0059】
好ましくは、内周面116は、切頭円錐形状であるが、他の形状および構成が可能である。内周面116の切頭円錐形状は、摩擦要素110の内周壁130および半径方向の壁132において発生する応力の集中を最小にする。内周面116を切頭円錐形状面として形成することにより、摩擦要素110の内周壁130と半径方向の壁132との接合部における局所的な熱上昇も最小にすることができる。この熱上昇は、クラッチ面106およびブレーキ面108にグレージングを、および、カプリングに所望でないノイズを引き起こし得る。
【0060】
複数のインサート凸部122は、外周面114から半径方向に延び、かつ、この外周面の周囲に円周方向に間隔をあけて設けられる。摩擦要素110の各凹部138は、インサート112のそれぞれのインサート凸部122と嵌合する。凸部122と嵌合する凹部138の係合は、インサート112と摩擦要素110との回転可能なインターロックに貢献する。
【0061】
円周方向に間隔をあけ、かつ半径方向に延びる複数の溝部124は、上面118および内周面116に沿って延びる。溝部124の数は、インサート凸部122の数に等しくなり得るが、この好ましい実施形態において、溝部124の数がインサート凸部122の数よりも少ない。各溝部124は、それぞれのインサート凸部122とそれぞれ位置合わせされる。各リブ140は、インサート112内の対応する溝部124と位置合わせされ、これにより、溝部124は、リブ140と嵌合する。リブ140と嵌合する溝部124の係合は、インサート112と摩擦要素110との間の回転可能なインターロックに貢献する。
【0062】
図7、図8および図11を参照して、インサート112底面120は、摩擦要素110とインサート112との位置合わせを容易にするための2つのピンの位置合わせ陥凹部126を備え得る。示されるように、各ピンの位置合わせ陥凹部126は、溝部124を含まない隣接する凸部122内に部分的に延びる。ピンの位置合わせ陥凹部126は、機械加工、成形、または押し抜き等の従来の手段によって形成され得る。
【0063】
位置合わせ陥凹部126は、摩擦要素110をインサート112に対して配向するために用いられ得、これにより、インサート112が摩擦要素110内に挿入されたときに、溝部124は、リブ140と適切に嵌合し、凸部122は、凹部138と適切に嵌合する。このアセンブリは、手動でか、またはアセンブリロボットを用いて行われ得る。
【0064】
当然、視覚的または触覚的位置合わせキューなどの他の従来の位置合わせ方法が可能である。例えば、摩擦要素110およびインサート112上に対応する構造またはマーカが設けられ、これらは、摩擦要素110に対するインサート112の示された適切な位置合わせに調整される。
【0065】
この好ましい実施形態において、インサート112は、FC−0208−50というPMIF標準的名称を有する粉末金属から成形される。他の適切な金属は、例えば、FC−0208−50によって規定される、スチール、または鉄と銅との異なった組み合わせを含み得る。カプリングの動作中に経験される負荷/応力および温度レベルに対する摩擦要素110を強化することができる他の材料が用いられ得る。ダイキャストを含む他の製造方法が用いられ得る。
【0066】
インサート112は、凸部122の各々の外縁および上面118の外縁の周囲に形成される面取り縁127をさらに備える。この面取り縁は、標準的な粉末金属の面取りとして構成され、インサート112の形成中にツールが適切に動作することを容易にする。
【0067】
インサート112を形成した後、インサート112が摩擦要素110に安定的に取り付けられるまで錆ないように、この面取り縁は、従来のブレーキシューコーティングで処理される。インサート112に摩擦要素110を成形して付けるするために、インサート112は、摩擦要素110のサイズのモールドに配置される。ピンの位置合わせ陥凹部126は、インサート112をモールドに適切に配置するための基準となる。摩擦材料は、圧力および熱下でモールドに導入され、これらは、摩擦材料内の接着剤を活性化して、インサート112を摩擦要素110に接合する。接着剤による接合を禁止しない従来のブレーキシューコーティングが選択された場合、インサート112に摩擦材料を成形して付ける前に、インサート112からブレーキシューコーティングが除去される必要がない。
【0068】
この実施形態の場合、組み立てる場合、例えば、図8に示されるように、インサート112が摩擦要素110に組み合わせられたときに、摩擦要素110の底縁144は、インサートの底面120と面一になる。図8を参照して、底面120および底縁144は、共に、摩擦部材100の下面104を規定する。インサート112の残り部分は、摩擦要素110によって覆われる。図8に示されるように、インサート112は、摩擦要素110の内周壁128および外周壁130と、半径方向の壁132と、底縁144とによって規定されるボリュームである。好ましい実施形態において、インサートは露出されているが、摩擦要素およびインサートの代替的構造が、本発明により用いられ得る。
【0069】
カプリングの動作中、クラッチ面106またはブレーキ面108を通るトルク入力は、半径方向凸部102を通って出力され、被駆動部材12の軸方向の凸部12aに入力される。凸部102に対するクラッチ106およびブレーク面108の位置により、摩擦部材100にせん断応力が発生する。インサート凸部122と凹部138との間、およびリブ140と溝部124との間の構成を回転可能にインターロックすることによって、インサート112が摩擦要素110と機械的に回転可能に結合し、これらの応力をインサート112と摩擦要素110との間に確実に伝達する。この機械的インターロックは、インサート112と摩擦要素110との間の相対運動を阻止し、摩擦要素110とインサート112との間に強度および耐久性を提供する。この構成は、クラッチ面106およびブレーキ面108にかかる摩擦力が、摩擦部材100を通じて確実に伝達されることを保証する。
【0070】
ここで、摩擦要素200を参照して、図12〜図14は、摩擦要素210とコアまたはインサート212とを備える摩擦部材200を示す。図12は、組み立てられた摩擦部材200を示し、図13は、摩擦要素210のみ、そして、図14は、インサート212を示す。摩擦要素210およびインサート212は、この実施形態が摩擦要素210およびインサート212を回転可能にインターロックする代替的構造を提供することを除いて、摩擦要素110およびインサート112と同様である。
【0071】
図12を参照して、摩擦部材200は、摩擦部材21および摩擦部材100のものと同様に、円周に沿って間隔をあけて設けられた半径方向に延びる複数の凸部202と、下面204と、クラッチ面206と、ブレーキ面(図示せず)とを有する。図1〜図5を参照してすでに記載されたカップリングと共に用いる場合、半径方向に延びる複数の凸部202の各々は、対応する1つの空間12c内に延び、被駆動部材12上の2つの隣接する軸方向の凸部12aと境を接する。軸方向の凸部12aおよび半径方向の凸部202は、摩擦部材200を被駆動部材12に回転可能に安定的に取り付ける。
【0072】
皿ねじ22は、被駆動部材12の上面12bおよび摩擦部材200の下面204の両方と接触する。このばね22は、摩擦部材200を被駆動部材12から離れるように軸方向に付勢する。軸方向の凸部12aおよび半径方向凸部202の相互作用により、摩擦部材200は被駆動部材12に対して軸方向に変位することが可能になる。
【0073】
摩擦部材200の内周上に設けられたクラッチ面206は、駆動ハブ14の切頭円錐形状の外面14aと選択的に係合する。クラッチ面206も切頭円錐形状である。このクラッチ面206を切頭円錐形状として形成することにより、半径方向を最小にしながら表面積を最大にすることができる。ばね22は、クラッチ面206を付勢して駆動ハブ14の切頭円錐形状界面14aと接触させる。図1〜図5を参照して記載されたように、この摩擦接触により、駆動ハブ14が被駆動部材12を駆動することが可能になる。
【0074】
上述の摩擦部材100のように、摩擦部材200の上面(図示せず)においてブレーキ面(図示せず)が設けられる。ブレーキ面(図示せず)およびクラッチ面206は摩擦部材200の別々の面(上面および内面)に設けられ、これによりカプリングに必要な空間が節約され、要素の数が最小になる。図1〜図5を参照してすでに記載されたように、ブレーキ部材23の各ブレーキ面のシュー23bは、摩擦部材200のブレーキ面(図示せず)を選択的に係合させ、クラッチ面206がハブ駆動14から解放されたときに被駆動部材12の運動を阻止する。
【0075】
図12に示されるように、摩擦部材200は、摩擦要素210と、コアまたはインサート212とを備え、摩擦部材200およびそのトルク伝達能力を強化する。詳細に後述するように、摩擦要素210およびインサート212は、好ましくは、互いに嵌合するように係合し、インサート212および摩擦要素210に回転可能にインターロックするように構成される。より詳細に後述するように、この実施形態において、摩擦要素210およびインサート212は、対応する嵌合面、特に、摩擦要素210の凹部238およびリブ240と、インサート212の凸部222および溝部224とによってインターロックされる。
【0076】
図13は、インサート212なしの摩擦要素210を示す。摩擦要素210は、外周壁228、内周壁230、および、内周壁228と外周壁230とを連結する半径方向の壁232とを備える。外周壁228は、摩擦部材200の外周面214を備え、内周壁230は、摩擦要素200のクラッチ面206を備える。半径方向の壁232は、摩擦部材200のブレーキ面(図示せず)を備える。好ましくは、外周壁228のチャネル面246は、円筒形であるが、他の形状および構成が可能である。好ましくは、内周壁216は、円筒形であるが、他の形状および構成が可能である。
【0077】
内周壁228および外周壁230ならびに半径方向の壁232は、チャネル234を規定する。上述のように、チャネル234はインサート212を収容する。摩擦要素210の外周の周囲に複数の半径方向の延長部236が間隔をあけて設けられる。延長部236は、中空であり、凹部238を形成する。摩擦要素210に複数のリブ240が形成され、チャネル面242から凹部238に向かって延びる。詳細に後述するように、リセス238およびリブ240は、インサート212の対応する構造と機械的に係合し、インサート212を摩擦要素210に回転可能にインターロックさせる。リブ240の数は、凹部238の数に等しくなり得るが、この好ましい実施形態において、リブ240の数は、凹部238の数よりも少ない。各リブ240は、それぞれの凹部238と位置合わせされる。
【0078】
図14は、摩擦要素210なしのインサート212を示す。概して、インサート212および摩擦要素210は、対応する構造を有するが、摩擦要素210およびインサート212が回転可能にロックされる限り、構造のバリエーションが考えられる。インサート212は、外周面214と、内周面216と、上面(図示せず)と、底面220とを備える。好ましくは、外周面214は、円筒形であるが、他の形状および構成が可能である。好ましくは、内周面216は、円筒形であるが、他の形状および構成が可能である。
【0079】
複数のインサート凸222が外周面214から半径方向に延び、外周面の周囲に間隔をあけて回転可能に設けられる。摩擦要素210の各凹部238は、インサート212のそれぞれのインサート凸222と嵌合する。凹部238と凸部222との嵌合する係合は、インサート212と摩擦要素210との間の効率的なインターロックに貢献する。
【0080】
円周方向に間をあけて設けられ、半径方向に延びる複数の溝部224は、内周面216に沿って延びる。この好ましい実施形態において、溝部224の数がインサート凸部222の数に等しくなり得るが、溝部224の数は、インサート凸部222の数よりも少ない。各溝224は、それぞれのインサート凸部222と位置合わせされる。各リブ240は、インサート212における対応する溝部224と位置合わせされ、これにより、溝部224は、リブ240を収容する。リブ240との溝224の嵌合する係合は、インサート212と摩擦要素210との間の回転可能なインターロックに貢献する。
【0081】
摩擦要素210およびインサート212は、上述の摩擦要素110およびインサート112と同じように製作および組み立てられる。この実施形態において、インサート凸部222と凹部238との間、および、リブ240と溝部224との間の構成を回転可能にインターロックすることによって、インサート212を摩擦要素210に機械的に結合し、応力がインサート212と摩擦要素210との間に確実に伝達される。上述のように、この機械的インターロックは、インサート212と摩擦要素210との間の相対運動を抑止し、インサート212と摩擦要素210との間に強力かつ耐久性のある連結を提供し、これにより、クラッチ面206およびブレーキ面(図示せず)にかかる摩擦力は、摩擦部材100を通じて確実に伝達される。
【0082】
摩擦部材100を参照してすでに記載されたように、図面には示されないが、図6〜図12の摩擦部材100を参照してすでに記載されたように、インサート210は、摩擦要素210および/またはインサート212上のピン位置合わせの陥凹部、または他の視覚的または触覚的位置合わせ構成等の位置合わせ機能を備え得る。
【0083】
この実施形態において、組み立てる場合、例えば、図12に示されるように、インサート212が摩擦要素210に組み合わせられたときに、摩擦要素210の底縁244は、インサートの底面220と面一になる。図12を参照して、底面220および底縁244は、共に、摩擦部材200の下面204を規定する。インサート212の残り部分は、摩擦要素210によって覆われる。
【0084】
好ましい実施形態がこれまで記述されたが、リベット、摩擦材料におけるものとは別個の接着剤、摩擦要素を弾性的に係合するインサート上に形成されるか、または、これに取り付けられるクリップ等、摩擦要素とインサートとの間を回転可能にインターロックする他の連結が用いられ得る。さらに、摩擦要素をインサートに回転可能にインターロックするために、機械的および化学的連結の組み合わせが用いられ得る。
【0085】
本発明の思想および範囲から逸脱することなく、本発明の摩擦カプリングの様々な改変および変更が可能であることが当業者には明らかである。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲において提供される改変および変更を含むことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】図1は、ブレードブレーキおよびクラッチの断面図である。
【図2】図2は、図1のブレードブレーキとクラッチとのアセンブリの一部分の分解図である。
【図3】図3は、図1のブレードブレーキとクラッチとのアセンブリの別の部分の分解図である。
【図4】図4は、図1のブレードブレーキおよびクラッチの平面図である。
【図5】図5は、図1のブレードブレーキおよびクラッチと共に用いるブラケットの側面図である。
【図6】図6は、摩擦部材の別の好ましい実施形態の斜視図である。
【図7】図7は、図6に示される摩擦部材の下平面図である。
【図8】図8は、図7のVIII−VIIIに沿う断面図である。
【図9】図9は、図6に示される摩擦要素の下部斜視図である。
【図10】図10は、図6に示されるインサートの斜視図である。
【図11】図11は、図9のXI−XIに沿う断面図である。
【図12】図12は、摩擦部材の別の好ましい実施形態の下部斜視図である。
【図13】図13は、図12の摩擦要素の下部斜視図である。
【図14】図14は、図12に示されるインサートの下部斜視図である。
Claims (25)
- 原動機によって駆動される装置において用いるトルク伝達要素であって、該トルク伝達要素は、
摩擦要素であって、
第1の摩擦係合面と、
該第1の摩擦面とは異なる平面にある第2の摩擦係合面と、
第3の面と、
該第3の面上に少なくとも1つのトルクトランスミッタとを備える、摩擦要素と、
該第3の面と、該第1の摩擦面および該第2の摩擦面の一方との間の該摩擦要素に安定的に取り付けられたインサートと
を備える、トルク伝達要素。 - ボリュームが前記摩擦要素と外接し、
前記インサートが該ボリューム内にある、請求項1に記載のトルク伝達要素。 - 前記摩擦要素は摩擦材料からなり、前記インサートは金属である、請求項1に記載のトルク伝達要素。
- 前記摩擦要素は摩擦材料からなり、前記インサートは粉末金属からなる、請求項1に記載のトルク伝達要素。
- 前記インサートは、前記摩擦要素内に被包される、請求項1に記載のトルク伝達要素。
- 前記インサートの少なくとも一部分は、露出される、請求項1に記載のトルク伝達要素。
- 前記インサートは、前記摩擦要素と係合する少なくとも1つの面凸部を有する、請求項1に記載の摩擦カプリング。
- 前記摩擦要素は、前記インサートに安定的に取り付けられたライニングである、請求項1に記載の摩擦カプリング。
- 前記インサートは、
内周面と、
少なくとも1つの凸部を備える外周面とをさらに備え、
前記摩擦要素は、
外周壁であって、
外面と、
該外面とは異なる別の側の裏面と、
該インサート上の該少なくとも1つの凸部と位置合わせされた該裏面上の少なくとも1つの凹部とを備える外周壁をさらに備える、請求項1に記載の摩擦カプリング。 - 前記少なくとも1つの凹部は、前記第3の面上の前記少なくとも1つの凸部と位置合わせされ、該少なくとも1つの凸部内に延びる、請求項9に記載の摩擦カプリング。
- 前記インサートを前記摩擦要素に回転可能にロックする手段をさらに備える、請求項1に記載のトルク伝達要素。
- 前記摩擦要素は、第1の嵌合面を備え、
前記インサートは、第2の嵌合面を備え、
該第1の嵌合面および該第2の嵌合面の少なくとも一方は、凸部を備え、該第1の嵌合面および該第2の嵌合面の他方は、該凸部を収容する凹部を備える、請求項1に記載のトルク伝達要素。 - 前記摩擦要素および前記インサートの少なくとも一方に配置されたインターロック部材をさらに備える、請求項1に記載のトルク伝達要素。
- 前記インサートは、
少なくとも1つの溝部を備える内周面と、
外周面とをさらに備え、
前記摩擦要素は、前記少なくとも1つの溝部に収容された少なくとも1つのリブをさらに備える、請求項1に記載の摩擦カプリング。 - 前記少なくとも1つの溝部は、前記インサートの前記少なくとも1つの凸部と位置合わせされる、請求項14に記載の摩擦カプリング。
- 前記摩擦要素は環状であり、かつ、
外周壁と
内周壁と、
該外周壁と該内周壁との間に延びる半径方向の壁とをさらに備え、
該半径方向の壁と、該外周壁と、該内周壁とはチャネルを形成し、
前記インサートは、該チャネルに収容される、請求項1に記載の摩擦カプリング。 - 前記摩擦要素および前記インサートの少なくとも一方に安定的に取り付けられたトルク振動ダンパをさらに備える、請求項1に記載の摩擦カプリング。
- パワー装置用のブレーキとクラッチとのアセンブリであって、
エンジン出力部材と、
被駆動部材と、
第1の位置および第2の位置を有するカプリングであって、該カプリングは、
該エンジン出力部材および該被駆動部材の一方に連結された摩擦部材を備え、該摩擦部材は、
ブレーキ面と、該ブレーキ面とは異なる平面にあるクラッチ面と
該クラッチ面と該ブレーキ面との中間に配置されるインサートと
該摩擦部材と、該エンジン出力部材および該被駆動部材の一方との間に配置されるばねと、
該ブレーキ面に近接するブレーキ部材であって、該ブレーキ部材は、該摩擦部材に対して取り付けられ、相対的回転を可能にする、ブレーキ部材と、
該ブレーキ部材に連結されたブレーキアクチュエータとを備える、摩擦部材とを備える、カプリングとを備え、
該カプリングが該第1の位置にあるときに、該クラッチ面が該エンジン出力部材および該被駆動部材の他方から変位され、該ブレーキ部材は該ブレーキ面と係合し、該カプリングが該第2の位置にあるときに、該クラッチ面が該エンジン出力部材および該被駆動部材の他方と係合し、該ブレーキ部材は、該ブレーキ面から解放される、ブレーキとクラッチとのアセンブリ。 - 前記インサートは、前記摩擦部材内に被包される、請求項18に記載のブレーキとクラッチとのアセンブリ。
- 前記インサートの一部分は露出される、請求項18に記載のブレーキとクラッチとのアセンブリ。
- 前記エンジン出力部材および前記駆動部材の一方は、円周方向に間隔をあけた複数の軸方向凸部を備え、
前記摩擦部材は環状であり、かつ、
円周方向に間隔をあけた複数の半径方向凸部であって、該半径方向凸部の各々は、該軸方向凸部のそれぞれの対の間に延びる、半径方向凸部と、
外周壁と、
該外周壁に向かって延びる少なくとも1つの凸部を備える切頭円錐形状内周壁と、
該内周壁と該外周壁とを連結する半径方向壁と
をさらに備え、
該クラッチ面は、該内周壁に配置され、該ブレーキ面は、該半径方向壁に配置され、
該外周壁と、該内周壁と、該半径方向壁とはチャネルを形成し、
少なくとも1つのリブが該チャネルを横切って延び、
該チャネル内の少なくとも1つの凹部が、複数の半径方向凸部の1つに延び、
該インサートは環状であり、かつ、該チャネルに収容され、該インサートは、
該少なくとも1つのリブを収容する少なくとも1つの溝部と、
該インサートの該外周から該少なくとも1つの凹部内に延びる、少なくとも1つの半径方向凸と
をさらに備える、請求項18に記載のブレードブレーキとクラッチとのアセンブリ。 - 前記摩擦部材は、前記複数の半径方向凸部の少なくとも1つに安定的に取り付けられたねじれ振動ダンパをさらに備える、請求項21に記載のブレードブレーキとクラッチとのアセンブリ。
- 原動機によって駆動される装置において用いるトルク伝達要素であって、該トルク伝達要素は、
摩擦要素であって、
第1の摩擦係合面と、
該第1の摩擦面と異なる平面にある第2の摩擦係合面と、
第3の面と、
該第3の面上の少なくとも1つのトルクトランスミッタと
を備える、摩擦要素と、
該第1の摩擦係合面および該第2の摩擦係合面の少なくとも一方のトルクの伝達を強化する手段であって、該強化手段は、該第3の面と、該第1の摩擦面および該第2の摩擦面の少なくとも一方との間の該摩擦要素に安定的に取り付けられる、手段と
を備える、トルク伝達要素。 - 前記強化手段は、前記強化手段を前記摩擦要素に回転可能にロックする手段をさらに備える、請求項23に記載のトルク伝達要素。
- 前記強化手段および前記摩擦要素の少なくとも一方は、ねじれ振動をダンピングする、請求項23に記載のトルク伝達要素。
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