JP2006507232A5 - - Google Patents
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Description
(優先権の主張)
本願は、米国特許出願第60/397,283号(これは、2002年7月19日に出願された)から優先権を主張しており、それらの全内容は、本明細書中で参考として援用されている。
本願は、米国特許出願第60/397,283号(これは、2002年7月19日に出願された)から優先権を主張しており、それらの全内容は、本明細書中で参考として援用されている。
(政府の助成)
本発明は、一部には、the National Center for Research Resources of the National Institutes
of Health(Number R21−RR14221)およびDoE助成金(Number DE−FG02−00ER63057)からの援助を受けて、行われた。従って、米国政府は、本発明の一定の権利を有し得る。
本発明は、一部には、the National Center for Research Resources of the National Institutes
of Health(Number R21−RR14221)およびDoE助成金(Number DE−FG02−00ER63057)からの援助を受けて、行われた。従って、米国政府は、本発明の一定の権利を有し得る。
(発明の背景)
伝統的に、医薬品は、主に、(固形丸薬および液体として)経口的にまたは注射液として調剤された小分子からなっていた。しかしながら、過去30年間にわたって、徐放処方(すなわち、薬剤の送達速度を制御して必要な部位で治療剤を送達できる組成物)が、ますます一般的になり、複雑となっている。それにもかかわらず、新しい治療法を開発することだけでなく、それらを投与する機構に関する多くの問題および難題が、依然として、検討されないまま残っている。
伝統的に、医薬品は、主に、(固形丸薬および液体として)経口的にまたは注射液として調剤された小分子からなっていた。しかしながら、過去30年間にわたって、徐放処方(すなわち、薬剤の送達速度を制御して必要な部位で治療剤を送達できる組成物)が、ますます一般的になり、複雑となっている。それにもかかわらず、新しい治療法を開発することだけでなく、それらを投与する機構に関する多くの問題および難題が、依然として、検討されないまま残っている。
この分野における相当な研究努力により、著しい進歩が見られるものの、長い年月にわたって開発され現在使用されている薬剤送達方法/システムは、依然として、多少の研究が必要な特有の問題をかかえている。例えば、多くの薬剤は、一般に、体内の所望の標的に到達する前に、一部が分解を受けるので、有効性や治療効果が限られるか低下する。一旦、投与すると、徐放組成物は、短時間(時間または分)ではなく連続的に(例えば、日または週)、治療を行う。さらに、経口的に投与される治療は、一般に、注射剤(これは、しばしば、高価であり、投与し難い)よりも好ましく、それゆえ、注射剤が単に経口的に投薬できるなら、非常に望ましい。しかしながら、この目標は、組織障壁(例えば、上皮または真皮障壁)または身体の特定領域(例えば、胃(この場所では、pHが低いので、薬剤を分解または破壊できる))または健康な組織が悪影響を受け得る領域を通って薬剤を安全に導く方法が開発されるまで、達成できない。
従って、薬剤送達システムの分野における1つの目的は、生理学的誘因または化学的誘因のいずれかによって、治療剤の投与速度および投与時間を制御できるシステムを介して、身体の特定標的領域に薬剤を無傷の状態で送達することにある。過去10年間にわたって、薬剤標的特異性を高め、全身的な薬剤の毒性を低くし、治療吸収速度を改善し、そして生化学的な分解に対して医薬品を保護する際に、高分子小球体、高分子ミセル、溶解性ポリマーおよびヒドロゲル型物質のような物質が有効であることが明らかとなっており、それゆえ、医用用途にて、特に、薬剤送達装置の成分として使用できる可能性が高いことが明らかとなっている。
生体医用ポリマー(例えば、生理学的条件下にて使用するポリマー)の設計および工業技術は、一般に、特定の厳しい要求を受ける。特に、このようなポリマー物質は、使用する生体環境に適合性でなければならず、このことは、しばしば、それらが一定の親水性を示すことを意味する。それらはまた、十分な生分解性(すなわち、低分子量種に分解する。そのポリマー断片は、順に、体内で代謝されるか、または排泄されて、痕跡を残さない)でなければならない。
生分解性は、典型的には、骨格内に加水分解に不安定な連鎖を有するポリマーを合成するか使用することにより、達成される。この特性を備えた最も一般的な化学官能基には、エステル、無水物、オルトエステルおよびアミドがある。加水分解に不安定な骨格の化学的な加水分解は、このポリマーが分解する主な機構である。生分解性のポリマーは、天然または合成のいずれかであり得る。医療用および生物医学研究用に使用される合成ポリマーには、ポリエチレングリコール(薬物動態および免疫応答モディファィヤー)、ポリビニルアルコール(薬剤担体)およびポリ(ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(薬剤担体)が挙げられる。それに加えて、生物医学用途では、天然ポリマーもまた、使用される。例えば、デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン、アルブミンおよび部分的に加水分解したタンパク質は、血漿代替物から放射性医薬品または非経口栄養物の範囲にわたる用途で、使用される。一般に、合成ポリマーは、天然源に由来の物質よりも広範囲の特性および予測可能なロット間均一性が得られるように改造できるという点で、天然物質よりも有利であり得る。合成ポリマーはまた、原料の供給源が信頼でき、感染または免疫原性の懸念がない。ポリマー物質を調製する方法は、当該技術分野で周知である。しかしながら、医用に十分な生分解性、生体適合性、親水性および最小毒性を示すポリマー物質をうまく調製する合成方法は、稀である。現在利用できる生体ポリマーの数および種類が限られていることが、このことを証明している。
従って、医用分野において、上で挙げた問題を克服するかできるだけ少なくして、薬学的に有用なモディファイヤーを含有する毒性が低く生分解性かつ生体適合性で親水性のポリマー結合体が必要とされている。このようなポリマー結合体は、いくつかの用途があり、これらには、医用製剤用の成分、医薬品処方、医療器具、移植片、および治療薬、診断薬および予防薬の包装/送達が挙げられる。
本発明は、ポリマー結合体を開示しており、これは、生分解性で生体適合性であり、そしてインビボで殆ど毒性および/または生体接着力を示さず、そしてオキシム含有連鎖を介してポリマーに共有結合した1種またはそれ以上のモディファイヤーを含有する。
1局面では、本発明は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する結合体を包含する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである。
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである。
ある実施態様では、LMの各出現例は、別個に、以下の構造を有する部分である:
ここで、LM1の各出現例は、別個に、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである。
他の実施態様では、LM1の1個またはそれ以上の出現例は、別個に、マレイミド含有またはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル含有架橋剤を含む。さらに他の実施態様では、LM1の1個またはそれ以上の出現例は、別個に、4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイルまたは4−(p−マレイミドフェニル)ブチレートの架橋剤を含む。
他の実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、生分解性結合を含むか、または該生分解性結合を介して、前記担体に結合されている。代表的な実施態様では、前記生分解性結合は、アセタール結合、ケタール結合、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合、エナミン結合、イミン結合、イミド結合、ジチオ結合およびホスホエステル結合からなる群から選択される。
他の実施態様では、前記担体は、親水性生分解性ポリマーであり、該親水性生分解性ポリマーは、炭水化物、グリコ多糖類、糖脂質、複合糖質、ポリアセタール、ポリケタール、およびそれらの誘導体からなる群から選択される。代表的な実施態様では、前記担体は、天然に存在する直鎖または分枝の生分解性で生体適合性のホモ多糖類であり、該ホモ多糖類は、セルロース、アミロース、デキストラン、レバン、フコイダン、カラゲナン、イヌリン、ペクチン、アミロペクチン、グリコーゲンおよびリキセナンからなる群から選択される。他の代表的な実施態様では、前記担体は、天然に存在する直鎖または分枝の生分解性で生体適合性のヘテロ多糖類であり、該ヘテロ多糖類は、アガロース、ヒルロナン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、アルギン酸およびヘパリンからなる群から選択される。さらに他の代表的な実施態様では、前記担体は、親水性ポリマーであり、該親水性ポリマーは、ポリアクリレート、ポリビニルポリマー、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリアミド、ポリペプチド、およびそれらの誘導体からなる群から選択される。さらに他の代表的な実施態様では、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリアセタールであり、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットが、以下の化学構造を有する:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。さらに他の代表的な実施態様では、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリケタールであり、ここで、該ポリケタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、R1およびR2の各出現例は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。
他の実施態様では、本発明の結合体において、Mの1個またはそれ以上の出現例は、生体活性モディファイヤーである。ある代表的な実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、タンパク質、抗体、抗体断片、ペプチド、抗悪性腫瘍性薬剤、ホルモン、サイトカイン、酵素、酵素基質、レセプターリガンド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド、金属錯体、カチオン、アニオン、アミン、複素環、複素環式アミン、芳香族基、脂肪族基、インターカレーター、抗生物質、抗原、免疫モジュレーターおよび抗ウイルス化合物からなる群から選択される。
他の実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、検出可能標識を含む。ある代表的な実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、放射性ドメイン、常磁性ドメイン、超常磁性ドメイン、蛍光ドメインまたは光吸収性構造ドメインを含有する原子または原子群を含む。
他の実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、診断用標識を含む。ある代表的な実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、ガンマシンチグラフィーおよびPET用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤、コンピュータ断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および/または蛍光体を反射、散乱または作用できる部分を含む。
ある実施態様では、本発明の結合体は、水溶性である。ある代表的な実施態様では、本発明の結合体は、生体活性モディファイヤーおよび検出可能標識を含む。
ある実施態様では、前記担体は、直鎖高分子、分枝高分子、球状高分子、グラフトコポリマー、櫛形コポリマー、ナノ粒子または脂質ベース担体である。ある代表的な実施態様では、前記脂質ベース担体は、リポソームである。
他の局面では、本発明は、構造RN1RN2N−O−L1を有する化合物を包含する;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換の複素環またはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1は、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する。ある代表的な実施態様では、L1は、構造-(CRL1RL2)p−Q−を有する部分であり、ここで、pは、0〜6の整数であり、RL1およびRL2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、またはWRW1であり、ここで、Wは、O、S、NH、CO、SO2、COO、CONHであり、そしてRW1は、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり、そしてQは、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する部分である。他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)pであり、ここで、pは、0〜5の整数であり、そ
してQは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分である:
してQは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分である:
さらに他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)p1−CH(OH)CH2NH−であり、ここで、p1は、1〜5の整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
ここで、p2は、1〜5の整数である。
ある代表的な実施態様では、本発明の化合物において、RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
他の局面では、本発明は、以下の構造を有する化合物を提供する:
ここで、Mは、モディファイヤーである;LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換複素環またはヘテロアリール部分を形成する。
ある代表的な実施態様では、LM1は、NHSエステル架橋剤を含み、そして前記化合物は、以下の構造を有する:
ここで、pは、0〜5である。
他の代表的な実施態様では、L1は、マレイミド架橋剤を含み、そして前記化合物は、以下の構造を有する:
ここで、p1およびp2は、別個に、1〜5の整数である。
ある代表的な実施態様では、以下の構造を有する化合物において:
RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
。
他の局面では、本発明は、結合体を調製する方法を提供し、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
1種またはそれ以上のモディファイヤーを提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:RN1RN2N−O−L1;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはRN1およびRN2は、一緒になって、置換または非置換脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1の各出現例は、別個に、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合する適当な条件下にて、構造RN1RN2N−O−L1の1種またはそれ以上の化合物を、該担体および該1種またはそれ以上のモディファイヤーと反応させて、それにより、該結合体を生成する工程。
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
1種またはそれ以上のモディファイヤーを提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:RN1RN2N−O−L1;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはRN1およびRN2は、一緒になって、置換または非置換脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1の各出現例は、別個に、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合する適当な条件下にて、構造RN1RN2N−O−L1の1種またはそれ以上の化合物を、該担体および該1種またはそれ以上のモディファイヤーと反応させて、それにより、該結合体を生成する工程。
他の局面では、本発明は、結合体を調製する方法を提供し、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:
ここで、LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはRN1およびRN2は、それらが結合する窒素と一緒になって、置換または非置換の複素環またはヘテロアリール部分を形成する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合
する適当な条件下にて、該担体を以下の構造の該1種またはそれ以上の化合物と反応させて、それにより、該結合体を生成する工程:
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合
する適当な条件下にて、該担体を以下の構造の該1種またはそれ以上の化合物と反応させて、それにより、該結合体を生成する工程:
。
ある代表的な実施態様では、RN1およびRN2は、それぞれ、水素である。ある代表的な実施態様では、構造RN1RN2N−O−L1の前記1種またはそれ以上の化合物において;RN1およびRN2の少なくとも1個は、窒素保護基である;そして前記方法は、さらに、構造RN1RN2N−O−L1を有する該1種またはそれ以上の化合物を、前記担体と反応させる前に、加水分解して、構造H2N−O−L1を有する1種またはそれ以上の化合物を形成する工程を包含する。ある代表的な実施態様では、構造RN1RN2N−O−L1の前記1種またはそれ以上の化合物において;RN1RN2N−は、構造CH3CH2OC(CH3)=N−を有する;そして該1種またはそれ以上の化合物は、以下の構造を有する:
ある代表的な実施態様では、以下の構造の前記1種またはそれ以上の化合物において:
RN1およびRN2の少なくとも1個が、窒素保護基である;そして前記方法が、さらに、以下の構造を有する1つ以上の化合物を、前記担体と反応させる前に、加水分解して:
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を形成する工程を包含する:
ある代表的な実施態様では、以下の構造の前記1種またはそれ以上の化合物において:
RN1RN2N−は、構造CH3CH2OC(CH3)=N−を有する;そして該1種またはそれ以上の化合物は、以下の構造を有する:
ある代表的な実施態様では、本発明の方法を実施する際に、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリアセタールであり、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。ある実施態様では、前記カルボニル基は、アルデヒドである。
ある代表的な実施態様では、本発明の方法を実施する際に、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリケタールであり、ここで、該ポリケタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、R1およびR2の各出現例は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。
他の局面では、本発明は、本発明の結合体と薬学的に適当な担体または希釈剤とを含有する組成物を提供する。ある実施態様では、本発明の組成物は、有効量の治療薬と会合された結合体を含有する;ここで、該治療薬は、該結合体マトリックスに取り込まれ、そして一定時間にわたって該マトリックスを分解するか該マトリックスから該治療薬を拡散することにより、該結合体から放出される。ある実施態様では、前記結合体は、さらに、診断薬と会合されている。
さらに他の局面では、本発明は、治療が必要な患者に投与する方法を提供し、該方法は、該患者に、適当な治療薬の有効量を投与する工程を包含する;ここで、該治療薬は、本発明の結合体と会合され、そして一定時間にわたって該結合体マトリックスを分解するか該マトリックスから該治療薬を拡散することにより、該結合体から放出される。ある実施態様では、前記治療薬は、前記治療薬を取り込む前記結合体マトリックスを移植することにより、局所的に送達される。ある実施態様では、前記治療薬は、以下からなる群から選択される:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤。
他の代表的な実施態様では、前記方法は、さらに、前記治療薬と共に、以下からなる群から選択される追加生体活性化合物を投与する工程を包含する:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤、およびそれらの組合せ。
ある実施態様では、本発明の方法を実施する際に、前記結合体は、さらに、診断用標識を含むかそれと会合している。ある代表的な実施態様では、前記診断用標識は、以下からなる群から選択される:ガンマシンチグラフィーおよびPET用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤、コンピュータ断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および蛍光体を反射、散乱または作用できる部分。ある代表的な実施態様では、前記結合体は、さらに、インビボでモニターされる。
他の局面では、本発明は、動物に、本発明の結合体を投与する方法を提供し、該方法は、該結合体の水性処方を調製する工程および該動物に該処方を非経口的に注射する工程を包含する。ある代表的な実施態様では、前記結合体は、生体活性モディファイヤーを含有する。ある代表的な実施態様では、前記結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する。
他の局面では、本発明は、動物に、本発明の結合体を投与する方法を提供し、該方法は、該結合体を含有する移植片を作製する工程および該動物に該移植片を移植する工程を包含する。ある代表的な実施態様では、前記移植片は、生分解性ゲルマトリックスである。
他の局面では、本発明は、治療が必要な動物を治療する方法を提供し、該方法は、上記方法の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、生体活性成分と会合されている。
他の局面では、本発明は、治療が必要な動物を治療する方法を提供し、該方法は、上記方法の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、生体活性モディファイヤーを含有する。ある代表的な実施態様では、前記生体活性成分は、遺伝子ベクターである。
他の局面では、本発明は、動物において免疫応答を誘発する方法を提供し、該方法は、上記方法の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、抗原モディファイヤーを含有する。
他の局面では、本発明は、動物における疾患を診断する方法を提供し、該方法は、以下の工程を包含する:
上記方法の結合体を投与する工程であって、ここで、該結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する;および
該検出可能モディファイヤーを検出する工程。
上記方法の結合体を投与する工程であって、ここで、該結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する;および
該検出可能モディファイヤーを検出する工程。
ある代表的な実施態様では、前記検出可能モディファイヤーを検出する工程は、非観血的に実行される。ある代表的な実施態様では、前記検出可能モディファイヤーを検出する工程は、適当に撮像装置を使用して、実行される。
(定義)
本発明のある種の化合物、および特定の官能基の定義はまた、本明細書中でさらに詳細に記述されている。本発明の目的のために、その化学元素は、the Periodic Table of the Elements,CAS version,Handbook of Chemistry and Physics,75th Ed.(内表紙)で同定されており、また、特定の官能基は、一般に、本明細書中で記述のように、定義されている。さらに、有機化学の一般的な原理だけでなく、特定の官能部分および反応性は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito: 1999で記述されており、その全内容は、本明細書中で参考として援用されている。さらに、本明細書中で記述した合成方法は、種々の保護基を利用することが当業者に理解できる。本明細書中で使用する「保護基」との用語は、多官能性化合物の他の反応部位で反応が選択的に実行できるように、特定の官能部分(例えば、O、SまたはN)が一時的に遮断されていることを意味する。好ましい実施態様では、保護基は、良好な収率で選択的に反応して、保護基質が得られ、これは、計画した反応に対して安定である;保護基は、容易に利用可能で好ましくは非毒性の試薬(これは、他の官能基を攻撃しない)により、良好な収率で、選択的に除去されなければならない;保護基は、容易に分離可能な誘導体(さらに好ましくは、新しい立体中心を生じることなく)を形成する;そして保護基は、別の反応部位を回避するために、最低限の追加官能性を有する。本明細書中で詳述するように、酸素、イオウ、窒素および炭素保護基が使用され得る。例えば、ある実施態様では、特定の代表的な酸素保護基が使用され得る。これらの酸素保護基には、メチルエーテル、置換メチルエーテル(例えば、少数挙げると、MOM(メトキシメチルエーテル)、MTM(メチルチオメチルエーテル)、BOM(ベンジルオキシメチルエーテル)、PMBM(p−メトキシベンジルオキシメチルエーテル))、置換エチルエーテル、置換ベンジルエーテル、シリルエーテル(例えば、少数挙げると、TMS(トリメチルシリルエーテル)、TES(トリエチルシリルエーテル)、TIPS(トリイソプロピルシリルエーテル)、TBDMS(t−ブチルジメチルシリルエーテル)、トリベンジルシリルエーテル、TBDPS(t−ブチルジフェニルシリルエーテル))、エステル(例えば、少数挙げると、ギ酸エステル、酢酸エステル、安息香酸エステル(Bz)、トリフルオロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル)、カーボネート、環状アセタールおよびケタールが挙げられるが、これらに限定されない。他の代表的な実施態様では、窒素保護基が使用される。これらの窒素保護基には、少数挙げると、カルバミン酸エステル(少数挙げると、カルバミン酸メチル、エチルおよび置換エチル(例えば、Troc)を含めて)、アミノ、環状イミド誘導体、N−アルキルおよびN−アリールアミン、イミン誘導体およびエナミン誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。他の代表的な保護基は、本明細書中で詳述するが、しかしながら、本発明は、これらの保護基には限定されないと解釈されることが分かる;むしろ、種々の同等の追加保護基は、上記規準を使用して容易に同定でき、そして本発明で使用できる。さらに、種々の保護基は、「Protective Groups in Organic Synthesis」 Third Ed.Greene,T.W.and Wuts,P.G.,Eds.,John Wiley & Sons,New York: 1999で記述されており、その全内容は、本明細書中で参考として援用されている。
本発明のある種の化合物、および特定の官能基の定義はまた、本明細書中でさらに詳細に記述されている。本発明の目的のために、その化学元素は、the Periodic Table of the Elements,CAS version,Handbook of Chemistry and Physics,75th Ed.(内表紙)で同定されており、また、特定の官能基は、一般に、本明細書中で記述のように、定義されている。さらに、有機化学の一般的な原理だけでなく、特定の官能部分および反応性は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito: 1999で記述されており、その全内容は、本明細書中で参考として援用されている。さらに、本明細書中で記述した合成方法は、種々の保護基を利用することが当業者に理解できる。本明細書中で使用する「保護基」との用語は、多官能性化合物の他の反応部位で反応が選択的に実行できるように、特定の官能部分(例えば、O、SまたはN)が一時的に遮断されていることを意味する。好ましい実施態様では、保護基は、良好な収率で選択的に反応して、保護基質が得られ、これは、計画した反応に対して安定である;保護基は、容易に利用可能で好ましくは非毒性の試薬(これは、他の官能基を攻撃しない)により、良好な収率で、選択的に除去されなければならない;保護基は、容易に分離可能な誘導体(さらに好ましくは、新しい立体中心を生じることなく)を形成する;そして保護基は、別の反応部位を回避するために、最低限の追加官能性を有する。本明細書中で詳述するように、酸素、イオウ、窒素および炭素保護基が使用され得る。例えば、ある実施態様では、特定の代表的な酸素保護基が使用され得る。これらの酸素保護基には、メチルエーテル、置換メチルエーテル(例えば、少数挙げると、MOM(メトキシメチルエーテル)、MTM(メチルチオメチルエーテル)、BOM(ベンジルオキシメチルエーテル)、PMBM(p−メトキシベンジルオキシメチルエーテル))、置換エチルエーテル、置換ベンジルエーテル、シリルエーテル(例えば、少数挙げると、TMS(トリメチルシリルエーテル)、TES(トリエチルシリルエーテル)、TIPS(トリイソプロピルシリルエーテル)、TBDMS(t−ブチルジメチルシリルエーテル)、トリベンジルシリルエーテル、TBDPS(t−ブチルジフェニルシリルエーテル))、エステル(例えば、少数挙げると、ギ酸エステル、酢酸エステル、安息香酸エステル(Bz)、トリフルオロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル)、カーボネート、環状アセタールおよびケタールが挙げられるが、これらに限定されない。他の代表的な実施態様では、窒素保護基が使用される。これらの窒素保護基には、少数挙げると、カルバミン酸エステル(少数挙げると、カルバミン酸メチル、エチルおよび置換エチル(例えば、Troc)を含めて)、アミノ、環状イミド誘導体、N−アルキルおよびN−アリールアミン、イミン誘導体およびエナミン誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。他の代表的な保護基は、本明細書中で詳述するが、しかしながら、本発明は、これらの保護基には限定されないと解釈されることが分かる;むしろ、種々の同等の追加保護基は、上記規準を使用して容易に同定でき、そして本発明で使用できる。さらに、種々の保護基は、「Protective Groups in Organic Synthesis」 Third Ed.Greene,T.W.and Wuts,P.G.,Eds.,John Wiley & Sons,New York: 1999で記述されており、その全内容は、本明細書中で参考として援用されている。
「生体適合性の」:本明細書中で使用する「生体適合性の」との用語は、体液または生細胞または組織と接触している間、最小限の破壊またはホスト応答効果を発揮する化合物を記述すると解釈される。それゆえ、本明細書中で使用する生体適合性基とは、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を意味し、これは、上でおよび本明細書中で定義した生体適合性との用語の定義に入る。本明細書中で使用する「生体適合性」もまた、認識タンパク質(例えば、天然に存在する抗体、細胞タンパク質、生体系の細胞および他の成分)との相互作用が最小限であることを意味する。しかしながら、上記効果を引き起こす目的の物質および官能基(例えば、薬剤およびプロドラッグ)は、生体適合性であると見なされる。好ましくは、化合物は、もし、それらを、目的のインビボ濃度と類似した濃度でインビトロで正常な細胞加えると、その化合物のインビボでの半減期と等しいかそれ未満の時間(例えば、インビボで投与した化合物の50%を排除/除去するのに必要な時間)で、5%に等しいかそれ未満の細胞死を引き起こし、それらのインビボでの投与が、炎症、異物生体反応、免疫毒性、化学毒性または他のこのような好ましくない影響を最小限でしか誘発しないなら、生体適合性である。上記文では、「正常な細胞」との用語は、試験する化合物で破壊されないように意図される細胞を意味する。例えば、抗悪性腫瘍化合物の生体適合性を試験するには、非形質転換細胞を使用するべきである。
「生分解性」:本明細書中で使用する「生分解性」ポリマーとは、インビボでの生物学的プロセシングの影響を受けやすいポリマーである。本明細書中で使用する「生分解性」化合物とは、細胞に吸収されたとき、細胞に対する著しい毒性効果なしで、リソソームまたは他の化学機構により、または加水分解により、細胞が再使用または廃棄できる成分に分解できるものである。その分解断片は、好ましくは、インビボでの臓器または細胞の過負荷、またはこのような過負荷または他の悪影響により引き起こされる病理学的プロセスを殆どまたは全く誘発しない。生分解プロセスの例には、酵素的および非酵素的加水分解、酸化および還元が挙げられる。非酵素的加水分解に適当な条件には、例えば、リソソーム細胞内区画の温度およびpHで生分解性ポリアール(polyal)結合体を水に晒すことが挙げられる。本発明のポリアール結合体の生分解性はまた、例えば、活性化マクロファージまたは他の細胞放出分解促進因子の近傍にて、動物の身体の低いpH領域(例えば、炎症領域)で、細胞外的に高めることができる。ある好ましい実施態様では、このポリマーのpH約7.5での有効サイズは、1〜7日間にわたって、検出可能には変化せず、少なくとも数週間で、最初のポリマーサイズの50%以内にとどまる。他方、pH約5では、このポリマーは、好ましくは、1〜5日間で、検出可能に分解し、2週間〜数ヶ月の期間内に、低分子量断片に完全に変換される。このような試験でのポリマーの統合性は、例えば、サイズ排除HPLCにより、測定される。ある場合には、速い分解が好まれ得るものの、一般に、このポリマーは、細胞内にて、細胞によるポリマー断片の代謝または排泄速度を超えない速度で分解することが望まれ得る。好ましい実施態様では、これらのポリマーおよびポリマー分解副生成物は、生体適合性である。
「親水性」:ポリマーの単量体単位に対する置換基に関する「親水性」との用語は、事実上、当該技術分野におけるこの用語の通例の意味と異ならず、イオン化可能原子、極性原子または分極可能原子を含む有機部分、またはそれ以外に水分子で溶媒和され得る有機部分を意味する。それゆえ、本明細書中で使用する親水性基とは、上で定義した親水性との用語の定義に入る脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を意味する。適当な特定の親水性有機部分の例には、約1個と12個の間の範囲の原子鎖を含む脂肪族基またはヘテロ脂肪族基、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミン、カルボキシル、アミド、カルボン酸エステル、チオエステル、アルデヒド、ニトリル、イソニトリル、ニトロソ、ヒドロキシルアミン、メルカプトアルキル、複素環、カルバメート、カルボン酸およびそれらの塩、スルホン酸およびそれらの塩、スルホン酸エステル、リン酸およびそれらの塩、リン酸エステル、ポリグリコールエーテル、ポリアミン、ポリカルボキシレート、ポリエステルおよびポリチオエステルが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の好ましい実施態様では、これらのポリマーの単量体単位の少なくとも1個は、カルボキシル基(COOH)、アルデヒド基(CHO)、メチロール(CH2OH)またはグリコール(例えば、CHOH−CH2OHまたはCH−(CH2OH)2)を含有する。
「親水性」:本発明のポリマーに関する「親水性」との用語は、一般に、当該技術分野におけるこの用語の用法と異ならず、上で定義した親水性官能基を含有するポリマーを意味する。好ましい実施態様では、親水性ポリマーは、水溶性ポリマーである。このポリマーの親水性は、水和エネルギーを決定することにより直接的に測定できるか、または2つの液相間を調べることにより、または公知の疎水性を備えた固相クロマトグラフィー(例えば、C4またはC18)により、決定できる。
「生体分子」:本明細書中で使用する「生体分子」との用語は、天然に存在しようと(例えば、合成方法または組換え方法により)人工的に作り出されようと、化学化合物の種類の属する分子(例えば、タンパク質、アミノ酸、ペプチド、ポリヌクレオチド、ヌクレオチド、炭水化物、糖、脂質、核タンパク質、グリコタンパク質、リポタンパク質、ステロイドなど)を意味し、これらは、通例、細胞および組織で見られる。生体分子の具体的な種類には、酵素、レセプタ、神経伝達物質、ホルモン、サイトカイン、細胞応答モディファイヤー(例えば、成長因子および走化因子)、抗体、ワクチン、ハプテン、トキシン、インターフェロン、リボザイム、アンチセンス剤、プラスミド、DNAおよびRNAが挙げられるが、これらに限定されない。
「生理学的条件」:本明細書中で使用する「生理学的条件」との語句は、生組織の細胞外液で遭遇しそうな化学的条件(例えば、pH、イオン強度)および生化学的条件(例えば、酵素濃度)の範囲を意味する。殆どの正常な組織については、その生理学的pHは、約7.0〜7.4の範囲である。循環している血液の血漿および通常の間質液は、通常の生理学的条件の典型的な例を表わす。
「多糖類」、「炭水化物」または「オリゴ糖類」:「多糖類」、「炭水化物」または「オリゴ糖類」との用語は、当該技術分野で公知であり、一般に、化学式(CH2O)nを有する物質およびそれらの誘導体を意味し、ここで、一般に、n>2である。炭水化物とは、ポリヒドロキシアルデヒドまたはポリヒドロキシケトン、または簡単な化学変換(例えば、加水分解、酸化または還元)におけるこのような物質への変化である。典型的には、炭水化物は、環状アセタールまたはケタール(例えば、グルコースまたはフルクトース)の形状で、存在している。該環状単位(単糖類)は、互いに結合され得、少数(オリゴ糖類)または数個(多糖類)の単糖単位を備えた分子を形成する。しばしば、はっきりと規定した数、種類および配置の単糖単位を備えた炭水化物はオリゴ糖と呼ばれ、一方、可変の数および/または配置の単糖単位の分子の混合物からなる炭水化物は、多糖類と呼ばれている。「多糖類」、「炭水化物」または「オリゴ糖類」との用語は、本明細書中では、交換可能に使用される。多糖類には、天然の糖(例えば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、アラビノース、リボースおよびキシロース)および/または改変糖(例えば、2’−フルオロリボース、2’−デオキシリボースおよびヘキソース)が挙げられ得る。
「小分子」:本明細書中で使用する「小分子」との用語は、天然に存在しようと(例えば、化学合成により)人工的に作り出されようと、比較的に低い分子量を有する分子を意味する。好ましい小分子は、動物(好ましくは、哺乳動物、さらに好ましくは、ヒト)において局所効果または全身効果を生じる点で、生体活性である。典型的には、小分子は、約1500g/mol未満の分子量を有する。ある好ましい実施態様では、この小分子は、薬剤である。好ましくは、必須ではないものの、この薬剤は、適当な政府機関または行政体により既に使用に安全かつ有効であると見なされたものである。例えば、21 C.F.R.§§330.5,331〜361、および440〜460にてFDAが挙げたヒトに使用する薬剤;21 C.F.R.§§500〜589にてFDAが挙げた動物に使用する薬剤(それらの内容は、本明細書中で参考として援用されている)は、全て、本発明の親水性ポリマーと併用するのに適当であると考えられる。
本発明を実施する際に使用できる種類の小分子薬剤には、ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤が挙げられるが、これらに限定されない。多くの大分子もまた、薬剤である。
本発明で使用するのに適当なさらに完全な(全てを網羅するものではない)特定の薬剤のリストは、「Pharmaceutical Substances:Syntheses,Patents,Applications」(Axel Kleemann and Jurgen Engel,Thieme Medical Publishing,1999)および「Merck Index:An Encyclopedia of Chemicals,Drugs,and Biologicals」(Susan
Budavariら著、CRC Press,1996)で見られ得、両方の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
Budavariら著、CRC Press,1996)で見られ得、両方の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
「薬学的に有用な基または要素」:本明細書中で使用する「薬学的に有用な基または要素」とは、本発明のポリオール結合体と会合したとき、被験体に投与したときに一定の生体機能または診断機能または生体活性もしくは診断活性を発揮できるか、または生物医学用途にてポリオール結合体の治療特性、診断特性または予防特性を高めることができるか、または安全性を高め生分解性または排泄を変えるか、または検出可能にする化合物またはその断片、または有機部分を意味する。適当な薬学的に有用な基または要素の例には、親水性/疎水性モディファイヤー、薬物動態モディファイヤー、生体活性モディファイヤー、検出可能モディファイヤーが挙げられる。
「モディファイヤー」:本明細書中で使用する「モディファイヤー」との用語は、担体に共有結合された有機部分、無機部分または生物有機部分を意味する。モディファイヤーは、小分子または大分子であり得、そして任意の化学分類または薬学分類に属し得る(例えば、ヌクレオチド、化学療法薬、抗菌薬、抗ウイルス薬、免疫調節薬、ホルモンまたはそれらの類似物、酵素、阻害剤、アルカロイドおよび治療用放射性核種)。ある実施態様では、化学療法薬には、トポイソメラーゼI阻害剤およびトポイソメラーゼII阻害剤、アルキル化剤、アントラサイクリン、ドキソルビシン、シスプラチン、カルボプラチン、ビンクリスチン、ミトロマイシン(mitromycine)、タキソール、カンプトセシン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムおよびダクチノマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。ある実施態様では、本発明のモディファイヤーには、少数挙げると、生体分子、小分子、治療薬、薬学的に有用な基または要素、高分子、診断標識、キレート化剤、親水性部分、分散剤、電荷調整剤、粘度調整剤、界面活性剤、凝固剤および凝集剤が挙げられるが、これらに限定されない。モディファイヤーは、1つまたはそれ以上の医薬機能(例えば、生体活性および薬物動態改良)を有し得る。薬物動態モディファイヤーには、例えば、抗体、抗原、レセプターリガンド、親水性基、疎水性基または荷電基が挙げられる。生体活性モディファイヤーには、例えば、治療薬およびプロドラッグ、抗原、免疫調節薬が挙げられる。検出可能モディファイヤーには、診断用標識、例えば、放射性物質、蛍光物質、常磁性物質、超常磁性物質、強磁性物質、X線変調物質、X線不透明物質、超音波反射物質、および利用可能な臨床方法または実験室方法(例えば、シンチグラフィ、NMR分光法、MRI、X線断層撮影法、ソノトモグラフィー、フォトイメージング、ラジオイムノアッセイ)のうちの1つで検出可能な他の物質が挙げられる。ウイルス遺伝子ベクターおよび非ウイルス遺伝子ベクターは、モディファイヤーであると見なされる。
「高分子」:本明細書中で使用する「高分子」との用語は、天然に存在しようと(例えば、化学合成により)人工的に作り出されようと、比較的に高い分子量(一般に、約1500g/mole以上)を有する分子を意味する。好ましい高分子は、動物(好ましくは、哺乳動物、さらに好ましくは、ヒト)において生体機能を発揮する点で、生体活性である。高分子の例には、タンパク質、酵素、成長因子、サイトカイン、ペプチド、ポリペプチド、ポリリジン、タンパク質、脂質、高分子電解質、免疫グロブリン、DNA、RNA、リボザイム、プラスミドおよびレクチンが挙げられる。本発明の目的のために、上記分子構成物(例えば、ウイルスおよびタンパク質会合体(例えば、ダイマー))は、高分子であると見なされる。本発明のポリアール結合体と会合するとき、高分子は、該生分解性で生体適合性のポリアール結合体と会合する前に、化学的に改変され得る。
「診断用標識」:本明細書中で使用する「診断用標識」との用語は、当該技術分野で公知の分析方法を使用してインビボまたはエクソビボで検出できる、表題の組成物の原子、原子群、部分または官能基、ナノ結晶、または他の個別の要素を意味する。本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体と会合するとき、このような診断用標識により、この生分解性で生体適合性のポリアール結合体をインビボでモニタリングすることが可能となる。他方、診断用標識を含む構成物および組成物は、生体機能または構造をモニターするのに使用できる。診断用標識の例には、医療診断処置で使用できる標識(例えば、ガンマシンチグラフィおよびポジトロン発光断層撮影法(PET)用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤(例えば、常磁性原子および超常磁性ナノ結晶)、コンピューター断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、ならびにX線、超音波、電波、マイクロ波、種々の光学的手順における蛍光体を反射、散乱または作用できる部分、などが挙げられるが、これらに限定されない。
「グリコール特異的酸化剤の有効量」:本発明で参照した多糖類の酸化開裂に関連して、「グリコール特異的酸化剤の有効量」との語句は、多糖類の事実上全ての炭水化物環の酸化的開環を生じるグリコール特異的酸化剤の量を意味する。
本明細書中で使用する「保護親水性基」および「保護有機部分」とは、その担体または担体結合体が受ける化学反応を妨害しない化学基を意味する。保護親水性基の例には、カルボン酸エステル、アルコキシ基、チオエステル、チオエーテル、ビニル基、ハロアルキル基、Fmoc−アルコールなどが挙げられる。
「脂肪族」:一般に、本明細書中で使用する「脂肪族」との用語は、飽和および不飽和の両方の直鎖(すなわち、非分枝)または分枝脂肪族炭化水素であり、これらは、必要に応じて、以下で定義する1個またはそれ以上の官能基で置換されている。当業者が理解するように、「脂肪族」との用語は、本明細書中にて、アルキル、アルケニル、アルキニル部分を含むと解釈されるが、これらに限定されない。それゆえ、本明細書中で使用する「アルキル」との用語は、直鎖および分枝アルキル基を含む。「アルケニル」、「アルキニル」などのような他の一般用語には、類似の規則を適用する。さらに、本明細書中で使用する「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」などの用語は、置換基および非置換基の両方を包含する。ある実施態様では、本明細書中で使用する「低級アルキル」は、1個〜6個の炭素原子を有するアルキル基(置換、非置換、分枝または非分枝)を示すように使用される。ある実施態様では、本明細書中で使用するアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、1個〜20個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施態様では、本発明で使用するアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、1個〜10個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施態様では、本明細書中で使用するアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、1個〜8個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施態様では、本明細書中で使用するアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、1個〜6個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施態様では、本明細書中で使用するアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、1個〜4個の炭素原子を含有する。
それゆえ、例証的な脂肪族基には、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、アリル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル部分などが挙げられるが、これらに限定されず、これらは、再度、先に定義したように、1個またはそれ以上の置換基を有し得る。アルケニル基には、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なアルキニル基には、エチニル、2−プロピニル(プロパルギル)、1−プロピニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「脂環族」:本明細書中で使用する「脂環族」との用語は、脂肪族化合物の特性と環式化合物との特性を組み合わせた化合物を意味し、そして環式または多環式脂肪族炭化水素および架橋シクロアルキル化合物が挙げられるが、これらに限定されず、これらは、必要に応じて、以下で定義する1個またはそれ以上の官能基で置換されている。当業者が理解するように、「脂環族」とは、本明細書中では、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびシクロアルキニル部分(これらは、必要に応じて、1個またはそれ以上の官能基で置換されている)を含むと解釈されるが、これらに限定されない。それゆえ、例証的な脂環族基には、例えば、シクロプロピル、−CH2−シクロプロピル、シクロブチル、−CH2−シクロブチル、シクロペンチル、−CH2−シクロペンチル−n、シクロヘキシル、−CH2−シクロヘキシル、シクロヘキセニルエチル、シクロヘキサニルエチル、ノルボルビル(norborbyl)部分などが挙げられるが、これらに限定されず、これらは、再度、1個またはそれ以上の置換基を有し得る。
「ヘテロ脂肪族」:本明細書中で使用する「ヘテロ脂肪族」との用語は、その主鎖の1個またはそれ以上の炭素原子をヘテロ原子で置換した脂肪族部分を意味する。それゆえ、ヘテロ脂肪族基は、例えば、炭素原子の代わりに、1個またはそれ以上の酸素原子、イオウ原子、窒素原子、リン原子またはケイ素原子を含有する脂肪族鎖を意味する。ヘテロ脂肪族部分は、飽和または不飽和、分枝または直鎖(すなわち、非分枝)および置換または非置換であり得る。置換基には、下記の置換基のいずれか(すなわち、安定な化合物を形成する以下で列挙した置換基)が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロ脂環族」:本明細書中で使用する「ヘテロ脂環族」との用語は、ヘテロ脂肪族化合物の特性と環式化合物の特性とを組み合わせた化合物を意味し、飽和および不飽和の単環式または多環式複素環(例えば、モルホリノ、ピロリジニル、フラニル、チオフラニル、ピロリルなど)が挙げられるが、これらに限定されず、これらは、必要に応じて、1個またはそれ以上の官能基で置換されている。置換基には、下記の置換基のいずれか(すなわち、安定な化合物を形成する以下で列挙した置換基)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキル」:本明細書中で使用する「アルキル」との用語は、単一の水素原子を除去することにより1個と20個の間の炭素原子を含有する炭化水素部分から誘導された飽和の直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを意味し、これらのアルキル基は、必要に応じて、以下で定義する1個またはそれ以上の官能基で置換されている。置換基には、下記の置換基のいずれか(すなわち、安定な化合物を形成する以下で列挙した置換基)が挙げられるが、これらに限定されない。アルキルラジカルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシルおよびドデシルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」:本明細書中で使用する「アルコキシ」との用語は、酸素原子を介して親分子部分に結合したアルキル基(これは、先に定義した)を意味する。例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、第三級ブトキシ、ネオペントキシおよびn−ヘキソキシが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」:「アルケニル」との用語は、単一水素原子を除去することにより少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する炭化水素部分から誘導された一価基を意味する。これらのアルケニル基は、必要に応じて、1個またはそれ以上の官能基で置換されている。置換基には、下記の置換基のいずれか(すなわち、安定な化合物を形成する以下で列挙した置換基)が挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基には、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イルなどが挙げられる。
「アルキニル」:本明細書中で使用する「アルキニル」との用語は、単一水素原子を除去することにより少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する炭化水素部分から誘導された一価基を意味する。これらのアルキニル基は、必要に応じて、置換されている。置換基には、下記の置換基のいずれか(すなわち、安定な化合物を形成する以下で列挙した置換基)が挙げられるが、これらに限定されない。代表的なアルケニル基には、エチニル、2−プロピニル(プロパルギル)、1−プロピニルなどが挙げられる。
「アミン」:本明細書中で使用する「アミン」との用語は、窒素原子を介して親分子部分に結合したそれぞれ1個、2個または3個のアルキル基(これは、先に定義した)を意味する。「アルキルアミノ」との用語は、構造-NHR´を有する基を意味し、ここで、
R´は、アルキル基(これは、先に定義した)である;そして「ジアルキルアミノ」との用語は、構造-NR´R´´を有する基を意味し、ここで、R´およびR´´は、それぞ
れ別個に、アルキル基からなる群から選択される。「トリアルキルアミノ」との用語は、構造-NR´R´´R´´´を有する基を意味し、ここで、R´、R´´およびR´´´
は、それぞれ別個に、アルキル基からなる群から選択される。さらに、R´、R´´および/またはR´´´は、一緒になって、必要に応じて、-(CH2)k−であり得、ここ
で、kは、2〜6の整数である。例には、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、ジエチルアミノカルボニル、メチルエチルアミノ、イソプロピルアミノ、ピペリジノ、トリメチルアミノおよびプロピルアミノが挙げられるが、これらに限定されない。
R´は、アルキル基(これは、先に定義した)である;そして「ジアルキルアミノ」との用語は、構造-NR´R´´を有する基を意味し、ここで、R´およびR´´は、それぞ
れ別個に、アルキル基からなる群から選択される。「トリアルキルアミノ」との用語は、構造-NR´R´´R´´´を有する基を意味し、ここで、R´、R´´およびR´´´
は、それぞれ別個に、アルキル基からなる群から選択される。さらに、R´、R´´および/またはR´´´は、一緒になって、必要に応じて、-(CH2)k−であり得、ここ
で、kは、2〜6の整数である。例には、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、ジエチルアミノカルボニル、メチルエチルアミノ、イソプロピルアミノ、ピペリジノ、トリメチルアミノおよびプロピルアミノが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」:本明細書中で使用する「アリール」との用語は、安定な単環式または多環式不飽和部分を意味し、これは、好ましくは、3個〜14個の炭素原子を有し、その各々は、置換または非置換であり得る。置換基には、下記の置換基(すなわち、安定な化合物の形成を生じる以下で列挙した置換基)のいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。「アリール」との用語は、1個または2個の芳香環を有する単環式または二環式の炭素環系を意味し、これには、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」:本明細書中で使用する「ヘテロアリール」との用語は、安定な複素環またはポリ複素環の不飽和ラジカルを意味し、これは、5個〜10個の環原子を有し、その1個の環原子は、S、OおよびNから選択される;0個、1個または2個の環原子は、S、OおよびNから別個に選択された追加ヘテロ原子である;そして残りの環原子は、炭素であり、このラジカルは、それらの環原子のいずれかを介して、この分子の残りに結合される。ヘテロアリール部分は、置換または非置換であり得る。置換基には、下記の置換基(すなわち、安定な化合物の形成を生じる以下で列挙した置換基)のいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール核の例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニルなどが挙げられる。
本明細書中で定義したアリールおよびヘテロアリール部分は、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環族、アルキルまたはヘテロアルキル部分を介して結合され得、それゆえ、また、-(脂肪族)アリール、−(ヘテロ脂肪族)アリール、−(脂肪族)ヘテロア
リール、−(ヘテロ脂肪族)ヘテロアリール、−(アルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリールおよび-(ヘテロアルキル)ヘテロアリ
ール部分を含むことも分かる。それゆえ、本明細書中で使用する「アリールまたはヘテロアリール」および「アリール、ヘテロアリール、−(脂肪族)アリール、−(ヘテロ脂肪族)アリール、−(脂肪族)ヘテロアリール、−(ヘテロ脂肪族)ヘテロアリール、−(アルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリールおよび−(ヘテロアルキル)ヘテロアリール」との語句は、交換可能である。
リール、−(ヘテロ脂肪族)ヘテロアリール、−(アルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリールおよび-(ヘテロアルキル)ヘテロアリ
ール部分を含むことも分かる。それゆえ、本明細書中で使用する「アリールまたはヘテロアリール」および「アリール、ヘテロアリール、−(脂肪族)アリール、−(ヘテロ脂肪族)アリール、−(脂肪族)ヘテロアリール、−(ヘテロ脂肪族)ヘテロアリール、−(アルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリール、−(ヘテロアルキル)アリールおよび−(ヘテロアルキル)ヘテロアリール」との語句は、交換可能である。
「カルボン酸」:本明細書中で使用する「カルボン酸」との用語は、式−CO2Hの基を意味する。
「ハロ、ハライドおよびハロゲン」:本明細書中で使用する「ハロ、ハライドおよびハロゲン」との用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を意味する。
「メチロール」:本明細書中で使用する「メチロール」との用語は、構造−CH2OHのアルコール基を意味する。
「ヒドロキシアルキル」:本明細書中で使用する「ヒドロキシアルキル」との用語は、少なくとも1個のOH基を有するアルキル基(これは、先に定義した)を意味する。
「メルカプトアルキル」:本明細書中で使用する「メルカプトアルキル」との用語は、少なくとも1個のSH基を有するアルキル基(これは、先に定義した)を意味する。
「複素環」:本明細書中で使用する「複素環」との用語は、非芳香族の部分飽和または完全飽和した3〜10員環系を意味し、これには、大きさが3個〜8個の原子の単環および二環系および三環系(これらは、非芳香環に縮合した芳香族6員環アリールまたは芳香族複素環基を含み得る)を意味する。複素環部分は、置換または非置換であり得る。置換基には、下記の置換基(すなわち、安定な化合物の形成を生じる以下で列挙した置換基)のいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。複素環には、酸素、イオウおよび窒素から別個に選択される1個〜3個のヘテロ原子を有するものが挙げられ、ここで、その窒素ヘテロ原子およびイオウヘテロ原子は、必要に応じて、酸化され得、その窒素ヘテロ原子は、必要に応じて、四級化され得る。
「アシル」:本明細書中で使用する「アシル」との用語は、式C=Oのカルボニル基を含む基を意味する。アシル基の例には、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、ハロゲン化アシル、無水物、チオエステル、アミドおよびカルボン酸エステルが挙げられる。
「炭化水素」:本明細書中で使用する「炭化水素」との用語は、水素および炭素を含有する任意の化学基を意味する。この炭化水素は、置換または非置換であり得る。この炭化水素は、不飽和、飽和、分枝、非分枝、環式、多環式または複素環であり得る。具体的な炭化水素には、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、アリル、ビニル、n−ブチル、tert−ブチル、エチニル、シクロヘキシル、メトキシ、ジエチルアミノなどが挙げられる。当業者が知っているように、全ての原子価は、任意の置換基を構成する際に、満たされなければならない。
「置換した」:本明細書中で使用する「置換した」(その前に「必要に応じて」との用語があろうとなかろうと)および「置換基」との用語は、所定構造内の水素ラジカルを特定の置換基のラジカルで置き換えることを意味する。任意の所定構造内の1つより多い位置を特定の基から選択された1個より多い置換基で置換し得るとき、その置換基は、各位置にて、同一または異なり得る。本明細書中で使用する「置換した」との用語は、有機化合物の全ての許容できる置換基を含むと考えられる。広義には、これらの許容できる置換基には、有機化合物の非環式および環式、分枝および非分枝、炭素環式および複素環式、芳香族および非芳香族の置換基が挙げられる。ヘテロ原子(例えば、窒素原子)は、本明細書中で記述した有機化合物の水素置換基および/または任意の許容できる置換基(それらのヘテロ原子の原子価を満たす)を有し得る。置換基の例には、脂肪族;脂環族;ヘテロ脂肪族;ヘテロ脂環族;アリール;ヘテロアリール;アルキルアリール;アルキルヘテロアリール;アルコキシ;アリールオキシ;ヘテロアルコキシ;ヘテロアリールオキシ;アルキルチオ;アリールチオ;ヘテロアルキルチオ;ヘテロアリールチオ;F;Cl;Br;I;−OH;−NO2;−CN;−CF3;−CH2CF3;−CHCl2;−CH2OH;−CH2CH2OH;−CH2NH2;−CH2SO2CH3;−C(O)Rx;−CO2(Rx);−CON(Rx)2;−OC(O)Rx;−OCO2Rx;−OCON(Rx)2;−N(Rx)2;−S(O)2Rx;−NRx(CO)Rxが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rxの各出現例には、別個に、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環族、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、上記および本明細書中の脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環族、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール置換基のいずれかは、置換または非置換、分枝または非分枝、環式または非環式であり得、ここで、上記および本明細書中のアリールまたはヘテロアリール置換基のいずれかは、置換または非置換であり得る。
以下は、本願全体を通して使用されるさらに一般的な用語である。
「動物」:本明細書中で使用する「動物」との用語は、ヒトだけでなく、任意の発生段階のヒト以外の動物を意味し、これには、例えば、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、虫類および単細胞が挙げられる。細胞培養物および生組織試料は、複数の動物であると見なされる。好ましくは、ヒト以外の動物は、哺乳類(例えば、齧歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、霊長類またはブタ)である。動物は、遺伝子組換え動物またはヒトクローンであり得る。
「会合された」:2個の要素が、本明細書中で記述したように、互いに会合されているとき、それらは、直接または間接の共有または非共有相互作用により、連結されている。好ましくは、この会合は、共有結合性である。望ましい非共有結合相互作用には、水素結合、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用、磁気相互作用、静電相互作用、またはそれらの組合せなどが挙げられる。
「有効量」:一般に、活性剤または薬剤送達装置を言及するとき、「有効量」との用語は、所望の生体応答を誘発するのに必要な量を意味する。当業者が理解するように、薬剤または装置の有効量は、所望の生体終点、送達する薬剤、カプセル化するマトリックスの組成、標的組織などのような要因に依存して、変えられ得る。例えば、個体を免疫化するために送達される抗原を含有する微粒子の有効量は、投与した抗原を有する有機体との感染を防止するのに十分な免疫応答を生じる量である。
「PHF」とは、ポリ(1−ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチルホルマール)を意味する。
(本発明の特定の好ましい実施態様の詳細な説明)
本発明の特定の好ましい実施態様は、今ここで、さらに詳細に記述し、そして特許請求の範囲で指摘する。本発明の特定の実施態様は、本発明の限定ではなく例として示されている。本発明の原則的な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施態様で使用され得る。
本発明の特定の好ましい実施態様は、今ここで、さらに詳細に記述し、そして特許請求の範囲で指摘する。本発明の特定の実施態様は、本発明の限定ではなく例として示されている。本発明の原則的な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施態様で使用され得る。
1局面では、本発明は、小および大(生体)分子および/または他の(無機)有機部分(すなわち、モディファイヤー)と担体との結合体を提供し、ここで、これらの小/大(生体)分子および/または他の(無機)有機部分は、オキシム含有連鎖を介して、担体に共有結合されている。ある実施態様では、この担体は、高分子、分子マトリックスまたは界面である。他の実施態様では、この担体は、全合成ポリマー、半合成ポリマーまたは天然に存在するポリマーである。代表的な実施態様では、本発明の結合体は、生物医学用途(例えば、遺伝子および薬剤送達および組織工学)に使い道があり、その担体は、生体適合性で生分解性である。他の実施態様では、この担体は、親水性である。ある代表的な実施態様では、本発明で使用されるポリマー担体は、その主鎖内に位置している各モノマー単位にて、少なくとも1個の加水分解可能結合を含む。これは、(これらのモノマー単位の加水分解/開裂による)分解プロセスによって、このポリマー結合体のモノマー成分への断片化(すなわち、分解)が生じることを保証し、そして本発明のポリマー結合体に、生分解性を与える。生分解性で生体適合性のポリマー結合体の特性(例えば、溶解性、生体接着性および疎水性)は、追加親水性または疎水性基を引き続いて置換することにより、変えることができる。
非生体接着性で完全に生分解性の溶解性ポリマーであれば、このような生物医学用途にて、役立つ。しかしながら、このような物質の合理的な開発は、生体環境の高分子相互作用の複雑性により、妨害される。上記特性を有するポリマー結合体の必要性を検討して、本発明は、新規な生分解性で生体適合性のポリアール結合体(これらは、オキシム含有連鎖を介して小/大(生体)分子または他の(無機)有機部分(すなわち、モディファイヤー)の共有結合により、化学的に改変されている)を提供する。
(生分解性で生体適合性のポリアール結合体)
上述のように、薬理学および生物工学における新規な概念により、生物医学ポリマーには、新しいさらに特定した厳しい要件が課せられている。理想的には、高分子材料の進歩によって、インビボでの無視できる反応性と、低い毒性および生分解性とが組み合わせることが望まれる。ポリマーの構造は、ポリマー誘導体化の豊富な技術(例えば、薬剤との結合体化、細胞特異的リガンドまたは他の望ましいモディファイヤー)を支えるべきである。上記特徴の全てを組み合わせた物質は、高分子薬剤、薬剤送達システム、移植片および組織工学用テンプレートの開発で有用である。
上述のように、薬理学および生物工学における新規な概念により、生物医学ポリマーには、新しいさらに特定した厳しい要件が課せられている。理想的には、高分子材料の進歩によって、インビボでの無視できる反応性と、低い毒性および生分解性とが組み合わせることが望まれる。ポリマーの構造は、ポリマー誘導体化の豊富な技術(例えば、薬剤との結合体化、細胞特異的リガンドまたは他の望ましいモディファイヤー)を支えるべきである。上記特徴の全てを組み合わせた物質は、高分子薬剤、薬剤送達システム、移植片および組織工学用テンプレートの開発で有用である。
化学レベルでは、このような生体適合性かつ生分解性の物質を開発することは、インビボでの相互作用ができるだけ少なくインビボで加水分解(例えば、分解)を受けやすい主鎖および容易に改変可能な官能基を備えた高分子を開発することにつながる。考慮すべき他の要件には、この主鎖および官能基の両方が非常に複雑な生体環境と相互作用し、全ての相互作用が協同機構を介して増幅され得ることがある。
インビボでの生体分子相互作用は、細胞表面、細胞外マトリックスおよび生体液のいくつかの成分により、媒介される。例えば、細胞による生体分子の内部移行およびポリマー被覆表面への細胞付着の両方は、いくつかの細胞表面要素により媒介され、それらの多くは、機能的に特殊化される。協同的結合(これは、しばしば、「非特異的相互作用」と呼ばれている)は、インビボでの生体分子(および表面)の反応性の、他の主要な要因である。ポリマーおよび認識タンパク質−ポリマー複合体との細胞相互作用もまた、協同作用の1要素を有する。複合体系での協同的相互作用の性質そのものは、任意の大分子が、以下の簡単な理由のために、複合体基質と著しく相互作用できることを示唆している:すなわち、その結合エネルギーが相加的であるので、協同的結合の会合定数(Ka)は、会合の数と共に、指数関数的に大きくなる。言い換えれば、十分な長さの任意のポリマーは、生体系の種々の成分の少なくとも1種と相互作用すると予想できる。たとえ、特定の大きさの分子が細胞培養物およびインビボで低い相互作用を示しても、同じ種類のそれより大きい分子(または上記分子アセンブリ)は、ずっと高い結合活性を有し得る。
要約すると、たとえ、ポリマー分子が、細胞レセプターおよび認識タンパク質と相互作用しないドメインから組み立てられていても、このような分子は、インビボで、協同的に相互作用できる;すなわち、完全に不活性なポリマーは、全く存在し得ない。しかしながら、数種の生体分子および生体界面は、それらが特定した情報伝達ドメイン以外は、機能的に不活性であるように見える。例えば、血漿タンパク質は、同程度の血液半減期を有することが決して報告されてない同程度の大きさの人工構築物とは異なり、細網内皮性系(RES)にて、摂取なしで、数週間にわたって循環することが知られている。いずれの特定の理論にも束縛するつもりはないが、本発明者は、天然の生体分子および表面の相互の「不活性」が、比較的に均一な界面構造に関係し得ると提案しており、この場合、潜在的な結合部位が、常に、天然に豊富に存在している反作用剤で満たされる。従って、共通の界面構造をエミュレーションすると、実際に存在している結合部位が天然の「プロトタイプ」で予め満たされるので、これらの部位と積極的には相互作用しない物質が得られる。
多糖類およびオリゴ糖類は、発現される最も豊富な界面分子であり、これらは、細胞表面、血漿タンパク質、および細胞外マトリックスのタンパク質で、(種々のグリコ結合体として)、発現される。従って、本発明は、全ての構造成分(これらは、低い親和性でも、任意の生体分子(特に、細胞レセプタおよび認識タンパク質)により、認識できる)を同定し除外する目的で、界面炭水化物の構造的エミュレーションを包含する。
全ての界面炭水化物は、共通の構造的ドメインを有し、これには、それらの生体機能とは無関係であると思われる。そのアセタール/ケタール基および隣接原子は、全ての炭水化物において、生体活性とは関係なく、存在しているのに対して、各分子のレセプタ特異性は、その炭水化物環のグリコールドメインの構造および立体配置に依存している。それゆえ、生体不活性な(「ステルス」)ポリマーは、その炭水化物環のアセタール/ケタール構造を形成する部分構造を使用して得ることができると思われる;すなわち、−O−C−O−基および隣接炭素。天然に存在しているグリコ結合体に共通してる官能基(例えば、OH基)は、置換基として使用できるものの、これらの基の潜在的に生体認識可能な組合せ(例えば、(ピラノースにおける)C1−C2−C3−C4での剛性構造)は、望ましくない。
本発明は、多糖類の実質的に全ての炭水化物環におけるC1−C2−C3−C4部分での炭素−炭素結合の少なくとも1個の開裂の高分子生成物が望ましい特性を有する(例えば、実質的に不活性で生体適合性の親水性ポリマー)という認識を基礎にしている。それに加えて、多糖類アセタール/ケタール基を、得られた高分子生成物の主鎖内に配置するように設計された合成戦略は、プロトン触媒加水分解によって分解することを保証する。
この概念による生体適合性で生分解性のポリアセタールおよびポリケタールは、米国特許第5,811,510号;第5,863,990号および第5,958,398号;米国仮特許出願第60/348,333号;ヨーロッパ特許第0820473号;および国際特許出願PCT/US03/01017で記述されており、上で列挙した特許文献の各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
本発明は、生分解性で生体適合性の親水性ポリアール結合体だけでなく、それらを調製する方法および使用する方法を包含する。ある実施態様では、本発明は、上で引用した特許文献だけでなく、米国特許第5,582,172号;米国特許出願第60/147,919号および第09/634,320号と組み合わせて特に有用であると予測され、上で列挙した特許文献の各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
実施例3および4で記述したように、本発明者は、生分解性で生体適合性のポリアール結合体(これは、親水性で加水分解可能であり、そしてオキシム含有連鎖を介してポリマー担体に共有結合したモディファイヤー(例えば、薬学的に有用な基)を含有する)を製造することに成功した。代表的な実施態様では、本発明のポリアール結合体は、その主鎖内に配置された各モノマー単位にて、少なくとも1個のアセタール/ケタール酸素原子を有する。これは、(これらのポリマーアセタール/ケタール基の加水分解/開裂による)分解プロセスによって、このポリアール結合体のモノマー成分への断片化(すなわち、分解)が生じることを保証し、そして本発明のポリアール結合体に、生分解性を与える。生分解性で生体適合性のポリアール結合体の特性(例えば、溶解性、生体接着性および親水性)は、適当な親水性または疎水性モディファイヤーを取り込むことにより、または追加親水性または疎水性基を引き続いて置換することにより、調節できる。本発明の新規性は、一部には、1種またはそれ以上のモディファイヤー(これらは、オキシム含有連鎖を介して、親水性ポリカール担体(これは、その主鎖内に、アセタール/ケタール基を有する)に結合している)を含有するポリアール結合体の構造および特性に関連している。
それゆえ、ある実施態様では、本発明は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する結合体を提供する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである。
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである。
ある実施態様では、LMの各出現例は、別個に、以下の構造を有する部分である:
ここで、LM1の各出現例は、別個に、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである。
ある代表的な実施態様では、LMの1つまたはそれ以上の出現例は、別個に、LMへのモディファイヤーMおよび/または担体の結合を促進するように改造した架橋剤を含有する。ある実施態様では、LMは、この担体またはモディファイヤーのいずれかで存在している化学部分と選択的に結合体化するのに適した官能基を含有する。例えば、LMは、アミノ基と結合体化するのに有用な活性エステル(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド、テトラフルオロフェニルまたはニトロフェニルエステル)を含有し得る。他の例として、LMは、チオールと結合体化するのに適したマレイミド基を含有し得る。
本発明のこの実施態様を実施するのに適した架橋剤は、当該技術分野で広く公知であり(例えば、1994 Pierce Technical Handbook:cross−linking(Appendix A)を参照;また、www.piercenet.com/resources/browse.cfm?からも入手可能 fldID=184)、これらには、ブロモ酢酸NHSエステル、6−(ヨードアセトアミド)カプロン酸NHSエステル、マレイミド酢酸NHSエステル、マレイミド安息香酸NHSエステルなどが挙げられる。
他の実施態様では、LM1の1つまたはそれ以上の出現例は、別個に、マレイミド−またはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル含有架橋剤を含有する。さらに他の実施態様では、LM1の1つまたはそれ以上の出現例は、別個に、N−マレイミドアルキルカルボキシレート(1)、4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)、m−マレイミドベンゾイル(3)または4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート(4)架橋剤を含有する。
さらに他の実施態様では、LM1の1つまたはそれ以上の出現例は、別個に、カルボキシスクシンイミド架橋剤(5)を含有する。
(担体)
ある実施態様では、本発明のポリマー結合体を調製するのに使用される生分解性で生体適合性のポリマー担体は、天然に存在する多糖類、グリコ多糖類、およびポリグリコシド、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエーテルおよびポリエステル起源の合成ポリマー、およびそれらの酸化、官能化、改変、架橋および結合体化生成物である。
ある実施態様では、本発明のポリマー結合体を調製するのに使用される生分解性で生体適合性のポリマー担体は、天然に存在する多糖類、グリコ多糖類、およびポリグリコシド、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエーテルおよびポリエステル起源の合成ポリマー、およびそれらの酸化、官能化、改変、架橋および結合体化生成物である。
他の実施態様では、前記担体は、親水性生分解性ポリマーであり、該親水性生分解性ポリマーは、炭水化物、グリコ多糖類、糖脂質、複合糖質、ポリアセタール、ポリケタール、およびそれらの誘導体からなる群から選択される。
代表的な実施態様では、前記担体は、天然に存在する直鎖または分枝の生分解性で生体適合性のホモ多糖類であり、該ホモ多糖類は、セルロース、アミロース、デキストラン、レバン、フコイダン、カラゲナン、イヌリン、ペクチン、アミロペクチン、グリコーゲンおよびリキセナンからなる群から選択される。
他の代表的な実施態様では、前記担体は、天然に存在する直鎖または分枝の生分解性で生体適合性のヘテロ多糖類であり、該ヘテロ多糖類は、アガロース、ヒルロナン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、アルギン酸およびヘパリンからなる群から選択される。
さらに他の代表的な実施態様では、前記担体は、親水性ポリマーであり、該親水性ポリマーは、ポリアクリレート、ポリビニルポリマー、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリアミド、ポリペプチド、およびそれらの誘導体からなる群から選択される。
ある実施態様では、前記担体は、多糖類を含有し、これは、1種またはそれ以上のモディファイヤーと結合体化される前に、1,2−、1,4−、1,6−および2、6−ピラノシドならびに1,2−、1,5−、1,6−フラノシドの環状隣接ジオールを選択的に酸化することにより、または側方6−ヒドロキシおよび5,6−ジオール含有多糖類を酸化することにより、活性化される。
1実施態様では、本発明の担体は、活性化した親水性で生分解性で生体適合性のポリマー担体を含有し、該担体は、以下の構造により表わされる0.1%〜100%のポリアセタール部分を含有する:
ここで、R1およびR2は、別個に、水素、ヒドロキシル、カルボニル、カルボニル含有置換基、生体適合性有機部分(これは、1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有する)または保護親水性官能基である;そしてnは、1〜5000の整数である。
代表的な実施態様では、本発明の担体は、ポリアールであり、その主鎖内にアセタール/ケタール基を含有する。その全アセタール/ケタール基がポリマー骨格内に位置している必要はないものの、そのアセタール/ケタールの酸素原子の少なくとも1個が主鎖に属することが望ましい。
従って、さらに他の代表的な実施態様では、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリアセタールを含有し、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットが、以下の化学構造を有する:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。
さらに他の代表的な実施態様では、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリケタールを含有し、ここで、該ポリケタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、R1およびR2の各出現例は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。
適当な有機部分の例には、約1個と12個の原子の間の範囲内で原子の鎖を有する脂肪族基、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミン、カルボキシル、アミド、カルボン酸エステル、チオエステル、アルデヒド、ニトリル、イソニトリル、ニトロソ、ヒドロキシルアミン、メルカプトアルキル、複素環、カーバメート、カルボン酸およびそれらの塩、スルホン酸およびそれらの塩、スルホン酸エステル、リン酸およびそれらの塩、リン酸エステル、ポリグリコールエーテル、ポリアミン、ポリカルボキシレート、ポリエステル、ポリチオエステル、薬学的に有用な基、生体活性物質または診断用標識がある。
ある実施態様では、すぐ上で記述したポリアセタールおよびポリケタールでは、括弧内構造nの各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、そのポリマーの親水性を高めるかまたはリンカーLMに共有結合するように改造された官能基を含有する。
ある実施態様では、すぐ上で記述したポリアセタールおよびポリケタールでは、括弧内構造nの各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、リンカーLMに共有結合するように改造されたカルボニル基を含有する。代表的な実施態様では、すぐ上で記述したポリアセタールおよびポリケタール(ここで、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、カルボニル基を含有する)は、構造H2N−O−L1を有する1個またはそれ以上の部分と結合体化されている;ここで、L1の各出現例は、モディファイヤーを含有するか、またはモディファイヤーに共有結合するように改造された官能基を含有する。
さらに他の実施態様では、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、キラル部分を含有する。
ある実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性の担体は、架橋できる。適当な架橋剤は、式X1−−(R)−−X2を有し、ここで、Rは、スペーサ基であり、そしてX1およびX2は、反応基である。X1およびX2は、同一または異なり得る。スペーサ基Rは、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分であり得る。適当なスペーサ基の例には、生分解性または非生分解性基、例えば、脂肪族基、生分解性挿入物(例えば、ジスルフィド、エステルなど)を含有する炭素鎖が挙げられる。X1およびX2に関する「反応基」との用語は、生分解性で生体適合性のポリアール内での反応により連結でき、それにより、生分解性で生体適合性のポリアールを架橋する官能基を意味する。これらの生分解性で生体適合性のポリアールと架橋ネットワークを形成する適当な反応基には、エポキシド、ハライド、トシレート、メシレート、カルボキシレート、アジリジン、シクロプロパン、エステル、N−オキシスクシンイミドエステル、ジスルフィド、無水物などが挙げられる。
代表的な実施態様では、前記担体は、エピブロモヒドリンまたはエピクロロヒドリンで架橋された生分解性で生体適合性のポリアールである。ある実施態様では、このエピブロモヒドリンまたはエピクロロヒドリンは、架橋した生分解性で生体適合性のポリケタールの重量の約1%と約25%の間の範囲の量で、存在している。
あるいは、X1およびX2に関連した「反応性」基との用語は、生分解性で生体適合性のポリカールのアルデヒド中間体と反応でき、それにより、生分解性で生体適合性のポリアールを架橋する求核性基を意味する。このアルデヒド中間体に適当な反応基には、アミン、チオール、ポリオール、アルコール、ケトン、アルデヒド、ジアゾ化合物、ホウ素誘導体、イリド、イソニトリル、ヒドラジンおよびそれらの誘導体、およびヒドロキシルアミンおよびそれらの誘導体などが挙げられる。
1実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアールは、約0.5kDaと約1500kDaの間の分子量を有する。本発明の好ましい実施態様では、この生分解性で生体適合性のポリアールは、約1kDaと約1000kDaの間の分子量を有する。
ある実施態様では、これらのポリマー担体は、一端または両端で改変される(すなわち、1種またはそれ以上のモディファイヤーと結合体化される)。例えば、この担体がポリケタールであるとき、この担体は、以下の構造を有し得る:
ここで、nは、整数であり、そしてR´、R´´およびR´´´は、モディファイヤーであり得る。例えば、R´は、タンパク質または他の生体分子と結合体化するためのN−ヒドロキシスクシンイミドエステルまたはマレイミド部分を含有できる;R´´およびR´´´は、リポソーム改変のために、それぞれ、リン脂質および標的特異的部分(例えば、抗体)を含有できる。
他の実施態様では、担体は、一端および1個またはそれ以上の非末端位置で、または末端と1個またはそれ以上の非末端位置との両方で、置換できる。
ある実施態様では、この担体は、直鎖高分子、分枝高分子、球状高分子、グラフトコポリマー、櫛形コポリマー、ナノ粒子または脂質ベース担体である。代表的な実施態様では、この脂質ベース担体は、リポソームである。
(モディファイヤー)
ある実施態様では、本発明のモディファイヤーには、少数挙げると、生体分子、小分子、治療薬、微粒子、薬学的に有用な基または要素、高分子、診断標識、キレート化剤、親水性部分、分散剤、電荷調整剤、粘度調整剤、界面活性剤、凝固剤および凝集剤が挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施態様では、本発明のモディファイヤーには、少数挙げると、生体分子、小分子、治療薬、微粒子、薬学的に有用な基または要素、高分子、診断標識、キレート化剤、親水性部分、分散剤、電荷調整剤、粘度調整剤、界面活性剤、凝固剤および凝集剤が挙げられるが、これらに限定されない。
生体分子の例には、酵素、レセプタ、神経伝達物質、ホルモン、サイトカイン、細胞応答モディファイヤー(例えば、成長因子および走化因子)、抗体、ワクチン、ハプテン、トキシン、インターフェロン、リボザイム、アンチセンス剤、プラスミド、DNAおよびRNAが挙げられるが、これらに限定されない。
小分子の例には、以下のような薬剤が挙げられるが、これらに限定されない:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤。
適当な薬学的に有用な基または要素の例には、親水性/疎水性モディファイヤー、薬物動態モディファイヤー、生体活性モディファイヤー、検出可能モディファイヤーが挙げられるが、これらに限定されない。。
診断用標識の例には、ガンマシンチグラフィおよびPET用の診断用放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤(例えば、常磁性原子および超常磁性ナノ結晶)、コンピューター断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および/または種々の光学的手順において蛍光体を反射、散乱または作用できる部分などが挙げられるが、これらに限定されない。診断用放射性医薬品には、γ線を発する放射性核種(例えば、インジウム−111、テクネチウム−99mおよびヨウ素−131など)が挙げられる。MRI(磁気共鳴映像法)用の造影剤には、磁気化合物(例えば、常磁性イオン、鉄、マンガン、ガドリニウム、ランタニド、有機常磁性部分および超常磁性、強磁性および反強磁性化合物(例えば、酸化鉄コロイド、フェライトコロイドなど))が挙げられる。コンピューター断層撮影法および他のX線ベースの映像法用の造影剤には、X線を吸収する化合物(例えば、ヨウ素、バリウムなど)が挙げられる。超音波ベースの方法用の造影剤には、超音波を吸収、反射および散乱できる化合物(例えば、乳濁液、結晶、気泡など)が挙げられる。さらに他の例には、中性子活性化に有用な物質(例えば、ホウ素およびガドリニウム)が挙げられる。さらに、X線、超音波、電波、マイクロ波、および診断処置で有用な他の光線を反射、散乱または作用できる標識が使用できる。蛍光標識は、写像化(photoimaging)のために使用され得る。ある実施態様では、モディファイヤーは、常磁性イオンまたは基を含有する。
ある実施態様では、本発明のモディファイヤーは、オキシム連鎖を介して担体上に存在しているカルボニル基と共有結合するのに適当な少なくとも1個の官能基を含有する。
あるいは、またはそれに加えて、モディファイヤーは、オキシム連鎖を介して、担体上に存在しているカルボニル基と共有結合するように改造され得る。例えば、モディファイヤーは、官能基を含有するリンカー部分(これは、担体上に存在しているカルボニル基とオキシム連鎖を形成できる)に共有結合され得る。例えば、本発明のモディファイヤーは、以下の構造を有し得る:
ここで、Mは、モディファイヤーである;LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素と一緒になって、置換または非置換複素環またはヘテロアリール部分を形成する。
ある代表的な実施態様では、LM1は、NHSエステル架橋剤を含み、そして前記化合物は、以下の構造を有する:
ここで、pは、0〜5である。
他の代表的な実施態様では、L1は、マレイミド架橋剤を含み、そして前記化合物は、以下の構造を有する:
ここで、p1およびp2は、別個に、1〜5の整数である。
ある代表的な実施態様では、以下の構造を有する化合物において:
RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
他の代表的な実施態様では、RN1RN2N−は、−NH2である。
他の局面では、本発明は、オキシム連鎖を介して担体と1個またはそれ以上のモディファイヤーとを共有結合するのに適当な二官能性化合物を提供する。ある実施態様では、これらの二官能性化合物は、(i)オキシム連鎖を介して担体上に存在しているカルボニル基と共有結合するのに適当な官能基;および(ii)モディファイヤーと共有結合するのに適当な官能基Qを含有する。
ある代表的な実施態様では、本発明の二官能性化合物は、構造RN1RN2N−O−L1を有する;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素と一緒になって、置換または非置換の複素環またはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1は、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する。
ある代表的な実施態様では、L1は、構造-(CRL1RL2)p−Q−を有する部分であり、ここで、pは、0〜6の整数であり、RL1およびRL2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、またはWRW1であり、ここで、Wは、O、S、NH、CO、SO2、COO、CONHであり、そしてRW1は、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり、そしてQは、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する部分である。他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)pであり、ここで、pは、0〜5の整数である。さらに他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)p1−CH(OH)CH2NH−であり、ここで、p1は、1〜5の整数である。
ある実施態様では、Qは、アミノ基と結合体化するのに有用な活性エステル部分を含有する。ある代表的な実施態様では、Qは、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、テトラフルオロフェニルエステルまたはニトロフェニルエステルを含有する。他の代表的な実施態様では、Qは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分を含有する:
ある実施態様では、Qは、チオ基と結合体化するのに有用なマレイミド部分を含有する。他の代表的な実施態様では、Qは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分を含有する:
他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)pであり、ここで、pは、0〜5の
整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
ここで、p2は、1〜5の整数である。
さらに他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)p1−CH(OH)CH2N
H−であり、ここで、p1は、1〜5の整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
H−であり、ここで、p1は、1〜5の整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
ここで、p2は、1〜5の整数である。
ある実施態様では、RN1およびRN2の1個は、窒素保護基である。窒素保護基だけでなく、保護方法および脱保護方法は、当該技術分野で公知である。指針は、「Protective Groups in Organic Synthesis」 Third Ed.Greene,T.W.and Wuts,P.G.,Eds.,John Wiley & Sons,New York: 1999で見られ得、その全内容は、本明細書中で参考として援用されている。ある代表的な実施態様では、RN1およびRN2は、それぞれ、水素である。
ある代表的な実施態様では、本発明の二官能性化合物において、RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
(結合体)
本発明の結合体は、Mの1つまたはそれ以上の出現例を含有し、ここで、Mは、モディファイヤーであり、ここで、Mの該1つまたはそれ以上の出現例は、同一または異なり得る。ある実施態様では、Mの1つまたはそれ以上の出現例は、生体適合性部分である。ある実施態様では、Mの1つまたはそれ以上の出現例は、親水性部分である。
本発明の結合体は、Mの1つまたはそれ以上の出現例を含有し、ここで、Mは、モディファイヤーであり、ここで、Mの該1つまたはそれ以上の出現例は、同一または異なり得る。ある実施態様では、Mの1つまたはそれ以上の出現例は、生体適合性部分である。ある実施態様では、Mの1つまたはそれ以上の出現例は、親水性部分である。
他の実施態様では、Mの1つまたはそれ以上の出現例は、生分解性結合を含有するか、それを介して担体に結合される。ある代表的な実施態様では、この生分解性結合は、アセタール、ケタール、アミド、エステル、チオエステル、エナミン、イミン、イミド、ジチオおよびホスホエステル結合からなる群から選択される。
他の実施態様では、本発明の結合体において、Mの1個またはそれ以上の出現例は、生体活性モディファイヤーを含む。ある代表的な実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、タンパク質、抗体、抗体断片、ペプチド、抗悪性腫瘍性薬剤、ホルモン、サイトカイン、酵素、酵素基質、レセプターリガンド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド、金属錯体、カチオン、アニオン、アミン、複素環、複素環式アミン、芳香族基、脂肪族基、インターカレーター、抗生物質、抗原、免疫モジュレーターおよび抗ウイルス化合物からなる群から選択される。
他の実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、検出可能標識を含む。ある代表的な実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、放射性ドメイン、常磁性ドメイン、超常磁性ドメイン、蛍光ドメインまたは光吸収性構造ドメインを含有する原子または原子群を含む。
他の実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、診断用標識を含む。ある代表的な実施態様では、Mの1個またはそれ以上の出現例は、ガンマシンチグラフィーおよびPET用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤、コンピュータ断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および/または蛍光体を反射、散乱または作用できる部分を含む。
ある代表的な実施態様では、本発明の結合体は、生体活性モディファイヤーおよび検出可能標識を含む。
本発明の生分解性で生体適合性のポリカール結合体は、所望の生分解性および親水性要件を満たすように、調製できる。例えば、生理学的条件下にて、生分解性と安定性とのバランスに到達できる。例えば、特定の閾値(一般に、その分子の物理形状に依存して、50〜100kDaより高い)を超える分子量を有する高分子は、小分子のようには腎臓から排泄されず、細胞による摂取および細胞内隔室(最も明白には、リソソーム)での分解によってのみ、体内から除去できる。この知見は、いかにして、機能的に安定ではあるが生分解性の物質が一般的な生理学的条件(pH=7.5±0.5)およびリソソームpH(5に近いpH)にてそれらの安定性を変調させることにより設計され得るかを例示している。例えば、アセタール基およびケタール基の加水分解は、酸により触媒されることが知られており、従って、ポリアールは、一般に、酸性リソソーム環境では、例えば、血漿中ほど安定ではない。例えば、pH=5およびpH=7.5にて、37℃で、水性媒体中にて、ポリマーの分解プロフィールを比較し、それにより、通常の生理学的環境において細胞による摂取後の「消化性」リソソーム隔室中のポリマーの安定性の予測されるバランスを決定する試験を設計できる。このような試験でのポリマーの統合性は、例えば、サイズ排除HPLCにより、測定できる。多くの場合、pH=7.5で、このポリマーの有効サイズが1〜7日間で検出可能に変化せず、そして少なくとも数週間にわたって、その初期状態から50%以内にとどまる。他方、pH=5では、このポリマーは、好ましくは、1〜5日間で検出可能に分解し、そして2週間から数ヶ月の期間内に、低分子量断片に完全に変換される。ある場合には、それより速い分解が好まれ得るものの、一般に、このポリマーは、細胞内にて、細胞によるポリマー断片の代謝または排泄を超えない速度で分解する方が望まれ得る。
従って、本発明の結合体は、特に、細胞により摂取されると、生分解性であると予想され、そして生体系に関して、比較的に「不活性」である。その分解生成物は、好ましくは、無電荷であり、そして環境のpHを著しくシフトしない。大量のアルコール基によって、細胞レセプタ(特に、食細胞のもの)によるポリマー認識の速度が低くされ得ることが提案されている。本発明のポリマー骨格は、一般に、少数(もしあれば)の抗原決定基(これらは、例えば、多糖類およびポリペプチドに特徴的である)を含有し、そして一般に、「キーアンドロック」型相互作用に関与できる剛性構造を含まない。それゆえ、本発明の架橋した溶解性固形結合体は、毒性および生体接着性が低いと予測され、これにより、それらは、いくつかの生物医学用途に適当になる。
本発明のある実施態様では、これらの生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、直鎖または分枝構造を形成できる。本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、キラル(光学活性)であり得る。必要に応じて、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、ラセミ体であり得る。
さらに他の実施態様では、本発明の結合体は、高分子と会合している。適当な高分子の例には、酵素、ポリペプチド、ポリリジン、タンパク質、脂質、高分子電解質、抗体、リボ核酸およびデオキシリボ核酸およびレクチンが挙げられるが、これらに限定されない。高分子は、この生分解性で生体適合性の結合体と会合される前に化学的に改変され得る。環状および直鎖DNAおよびRNA(例えば、プラスミド)およびそれらの超分子会合物(例えば、ウイルス粒子)は、本発明の目的に対して高分子と見なされる。ある実施態様では、本発明の結合体は、高分子と非共有結合的に会合している。
ある実施態様では、本発明の結合体は、水溶性である。ある実施態様では、本発明の結合体は、不溶性である。ある実施態様では、本発明の結合体は、固形である。ある実施態様では、本発明の結合体は、コロイドである。ある実施態様では、本発明の結合体は、粒子形状である。ある実施態様では、本発明の結合体は、ゲル形状である。ある実施態様では、本発明の結合体は、繊維形状である。ある実施態様では、本発明の結合体は、フィルム形状である。
(合成方法)
本発明によれば、本発明の結合体またはそれらを含有する組成物、およびそれらを製造するのに有用な中間体および成分(例えば、担体およびモディファイヤー)を製造するのに、任意の利用可能な技術が使用できる。例えば、半合成方法および完全合成方法(例えば、以下で詳細に述べるもの)が使用され得る。
本発明によれば、本発明の結合体またはそれらを含有する組成物、およびそれらを製造するのに有用な中間体および成分(例えば、担体およびモディファイヤー)を製造するのに、任意の利用可能な技術が使用できる。例えば、半合成方法および完全合成方法(例えば、以下で詳細に述べるもの)が使用され得る。
(担体)
モディファイヤーと結合体化するのに適当なポリマー担体(例えば、生体適合性で生分解性のポリマー担体)を調製する方法は、当該技術分野で公知である。例えば、合成指針は、米国特許第5,811,510号;第5,863,990号および第5,958,398号;米国仮特許出願第60/348,333号;ヨーロッパ特許第0820473号;および国際特許出願PCT/US03/01017で見られる。当業者は、いかにして、本発明を実施する際に使用するポリマー担体を製造するようにこれらの方法を改造するかを知っている。
モディファイヤーと結合体化するのに適当なポリマー担体(例えば、生体適合性で生分解性のポリマー担体)を調製する方法は、当該技術分野で公知である。例えば、合成指針は、米国特許第5,811,510号;第5,863,990号および第5,958,398号;米国仮特許出願第60/348,333号;ヨーロッパ特許第0820473号;および国際特許出願PCT/US03/01017で見られる。当業者は、いかにして、本発明を実施する際に使用するポリマー担体を製造するようにこれらの方法を改造するかを知っている。
(半合成経路)
例えば、半合成ポリアールは、水溶液中の過ヨウ素酸塩で炭水化物環を完全に側方開裂することにより、引き続いて、例えば、ホウ水素化物還元を介して、アルデヒド基を1種またはそれ以上のモディファイヤーで結合体化するか親水性部分に変換して、ポリアルドースおよびポリケトースから調製され得る。代表的な実施態様では、適当な多糖類の炭水化物環は、グリコール特異的な試薬で酸化でき、その結果、水酸基にそれぞれ連結された炭素原子間の炭素−炭素結合が開裂する。この方法をデキストランB−512に適用する一例は、以下で図示する:
例えば、半合成ポリアールは、水溶液中の過ヨウ素酸塩で炭水化物環を完全に側方開裂することにより、引き続いて、例えば、ホウ水素化物還元を介して、アルデヒド基を1種またはそれ以上のモディファイヤーで結合体化するか親水性部分に変換して、ポリアルドースおよびポリケトースから調製され得る。代表的な実施態様では、適当な多糖類の炭水化物環は、グリコール特異的な試薬で酸化でき、その結果、水酸基にそれぞれ連結された炭素原子間の炭素−炭素結合が開裂する。この方法をデキストランB−512に適用する一例は、以下で図示する:
類似のアプローチは、レバン:
およびイヌリンと併用され得る:
1実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体を形成する方法は、適当な多糖類が有効量のグリコール特異的酸化剤と混ぜ合わされてアルデヒド中間体を形成するプロセスを包含する。このアルデヒド中間体(これは、それ自体、ポリアールである)は、次いで、1種またはそれ以上のモディファイヤーと反応されて、オキシム含有連鎖を含む生分解性で生体適合性のポリアール結合体を形成し得る。
ある代表的な実施態様では、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリアセタールであり、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。ある実施態様では、前記カルボニル基は、アルデヒド部分である。
さらに他の実施態様では、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリケタールであり、ここで、該ポリケタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、R1およびR2の各出現例は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。ある実施態様では、前記カルボニル基は、アルデヒド部分である。
適当な有機部分の例には、約1個と12個の原子の間の範囲内で原子の鎖を有する脂肪族基、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミン、カルボキシル、アミド、カルボン酸エステル、チオエステル、アルデヒド、ニトリル、イソニトリル、ニトロソ、ヒドロキシルアミン、メルカプトアルキル、複素環、カーバメート、カルボン酸およびそれらの塩、スルホン酸およびそれらの塩、スルホン酸エステル、リン酸およびそれらの塩、リン酸エステル、ポリグリコールエーテル、ポリアミン、ポリカルボキシレート、ポリエステル、ポリチオエステル、薬学的に有用な基、生体活性物質または診断用標識が挙げられるが、これらに限定されない。
結果として生じるポリアルデヒド(すなわち、ポリアール)の構造、収率および分子量は、その最初の多糖類に依存している。グリコール特異的酸化剤の存在下にて著しい解重合を受けない多糖類(例えば、ポリ(2,1)および(2,6)フルクトース)が好ましい。適当な多糖類の例には、アルファおよびベータ2,1および2,6フルクタンが挙げられる。他の代表的な多糖類には、イヌリン、レバン(植物に由来)および細菌性フルクタンが挙げられる。適当なグリコール特異的酸化剤の例には、過ヨウ素酸ナトリウム、テトラ酢酸鉛、過ヨウ素酸などが挙げられる。ある実施態様では、この酸化系は、グリコール特異的触媒および/もしくは中間体酸化剤と組み合わせた非特異的酸化剤、または電気化学セルからなる。適当な還元剤の例には、ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウムなどが挙げられる。温度、pHおよび反応持続時間は、その反応速度およびポリマー加水分解速度に影響を与え得る。この反応は、好ましくは、光が存在しない状態で、行われる。当業者は、所望の組成のポリマーを得るために、それらの反応条件を最適化できる。結果として生じるポリマーアルデヒド中間体は、以下さらに詳細に記述するように、適当なH2N−O−含有モディファイヤー部分と反応され得、オキシム連鎖を介して担体に共有結合した1種またはそれ以上のモディファイヤーを含有する結合体を生じる。
ある実施態様では、生理学的条件下にて、このアルデヒド置換ポリアール中のアルデヒド基の少なくとも1個は、水和(ヘミ−ジオール)形状で存在できる。そういうものとして、このアルデヒド基は、親水性基と見なされる。他の実施態様では、この前駆体炭水化物は、その開裂部位の外側に、キラル原子を有する。それゆえ、その原子のキラリティーが保持され、このポリアールは、キラルまたは光学活性である。
ある実施態様では、本発明のポリアールは、そのポリアール全体にわたって、断続的な不規則性(例えば、その主鎖または側鎖において、不完全に酸化された付加基または部分)を含有できる。
一般に、本発明のポリアール中の各アセタール/ケタール単位は、異なるR1、R2、R3、R4、R5およびR6基を有し得ることが理解されているものの、ある代表的な実施態様では、これらのアセタール/ケタール単位の50%を超える量は、同じR1、R2、R3、R4、R5およびR6を有する。例えば、本発明で使用する代表的なポリアールには、以下の一般式のポリマーが挙げられる:
ここで、nは、1〜5000の整数である。
酸化は、C1およびC2での立体配置に影響を与えないと考えられているので、このポリアールは、本発明の多糖類の立体配置を保持する。それゆえ、これらのポリアール(および対応する結合体)は、立体規則性のアイソタクチック形状で形成できる。
(完全合成経路)
他の実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアールは、例えば、米国特許第5,811,510号;第5,863,990号および第5,958,398号;米国仮特許出願第60/348,333号;ヨーロッパ特許第0820473号;および国際特許出願PCT/US03/01017で記述されているように、適当な開始剤を適当な前駆体化合物と反応させることにより、調製できる。
他の実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアールは、例えば、米国特許第5,811,510号;第5,863,990号および第5,958,398号;米国仮特許出願第60/348,333号;ヨーロッパ特許第0820473号;および国際特許出願PCT/US03/01017で記述されているように、適当な開始剤を適当な前駆体化合物と反応させることにより、調製できる。
例えば、完全合成ポリアールは、ビニルエーテルを保護し置換したジオールで縮合することにより、調製され得る。他の方法(例えば、開環重合)は、使用され得、ここで、この方法の有効性は、置換の程度および保護基の嵩張りに依存し得る。
当業者は、溶媒系、触媒および他の因子が高分子量生成物を得るように最適化され得ることを理解する。
(モディファイヤー)
上述のように、本発明を実施する際に有用なモディファイヤーは、オキシム連鎖を介して担体上に存在しているカルボニル基で共有結合するように、改造され得る。例えば、モディファイヤーは、官能基(これは、担体上に存在しているカルボニル基とオキシム連鎖を形成できる)を含むリンカー部分に共有結合され得る。例えば、本発明のモディファイヤーは、以下の構造を有し得る:
上述のように、本発明を実施する際に有用なモディファイヤーは、オキシム連鎖を介して担体上に存在しているカルボニル基で共有結合するように、改造され得る。例えば、モディファイヤーは、官能基(これは、担体上に存在しているカルボニル基とオキシム連鎖を形成できる)を含むリンカー部分に共有結合され得る。例えば、本発明のモディファイヤーは、以下の構造を有し得る:
ここで、Mは、モディファイヤーである;LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデンまたはC0〜12アルケニリデンであり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素と一緒になって、置換または非置換複素環またはヘテロアリール部分を形成する。
ある実施態様では、上記モディファイヤーは、以下で示すように、アミノオキシ試薬(i)を適当なモディファイヤー含有試薬(ii)で求核付加することにより、調製され得る:
ここで、Yは、適当な脱離基である。
ある実施態様では、このモディファイヤー含有試薬(ii)は、以下で示すように、モディファイヤーMを適当なリンカー(iii)で求核付加することにより、調製され得る:
ここで、L1は、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、該モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する。
他の実施態様では、上記モディファイヤーは、以下で示すように、アミノオキシ試薬(i)を適当なリンカー(iii)で求核付加することに続いて、得られた付加物(iv)を適当なモディファイヤーMと反応させることにより、調製され得る:
ここで、Yは、適当な脱離基である;そしてL1は、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、該モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する。
ある代表的な実施態様では、L1は、構造-(CRL1RL2)p−Q−を有する部分であり、ここで、pは、0〜6の整数であり、RL1およびRL2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、またはWRW1であり、ここで、Wは、O、S、NH、CO、SO2、COO、CONHであり、そしてRW1は、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり、そしてQは、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する。他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)pであり、ここで、pは、0〜5の整数であり。さらに他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)p1−CH(OH)CH2NH−であり、ここで、p1は、1〜5の整数である。
ある実施態様では、Qは、アミノ基と結合体化するのに有用な活性エステル部分を含有する。ある代表的な実施態様では、Qは、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、テトラフルオロフェニルエステルまたはニトロフェニルエステルを含有する。他の代表的な実施態様では、Qは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分を含有する:
ある実施態様では、Qは、チオ基と結合体化するのに有用なマレイミド部分を含有する。他の代表的な実施態様では、Qは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分を含有する:
他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)pであり、ここで、pは、0〜5の
整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
ここで、p2は、1〜5の整数である。
さらに他の代表的な実施態様では、L1は、-(CH2)p1−CH(OH)CH2N
H−であり、ここで、p1は、1〜5の整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
H−であり、ここで、p1は、1〜5の整数であり、そしてQは、以下の構造を有するマレイミジル部分である:
ここで、p2は、1〜5の整数である。
ある実施態様では、RN1およびRN2の1個は、窒素保護基である。窒素保護基だけでなく、保護方法および脱保護方法は、当該技術分野で公知である。指針は、「Protective Groups in Organic Synthesis」 Third Ed.Greene,T.W.and Wuts,P.G.,Eds.,John Wiley & Sons,New York: 1999で見られ得、その全内容は、本明細書中で参考として援用されている。
ある代表的な実施態様では、RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
さらに他の実施態様では、L1は、−(CH2)p1−CH(OH)CH2NH−Qであり、ここで、p1は、1〜5の整数である;RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
ここで、Qは、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する部分であり、そして本発明は、以下の構造を有する化合物を提供する:
ある代表的な実施態様では、すぐ上で記述した化合物は、オキシム(v)をエピクロロヒドリン(vi)と反応させて対応するエポキシド付加物(vii)を形成することに続いて、(vii)を適当な求核試薬R−ZHと反応させて付加物(viii)を得ることにより調製され得、ここで、Zは、求核性原子(例えば、O、S、NH)であり、そしてRは、水素、Qを含む有機部分、またはQを取り込むように改変できる有機部分である。
オキシム(viii)は、穏やかな酸性条件で脱保護でき、二官能性化合物(ix)が得られる:
ある実施態様では、Rは、アミノ基と結合体化するのに有用な活性エステル部分を含有する。ある代表的な実施態様では、Rは、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、テトラフルオロフェニルエステルまたはニトロフェニルエステルを含有する。他の代表的な実施態様では、Rは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分を含有する:
ある実施態様では、Rは、チオ基と結合体化するのに有用なマレイミド部分を含有する。他の実施態様では、Rは、以下の構造を有するスクシンイミジルエステル部分を含有する:
ある実施態様では、Rは、カルボキシルである。他の実施態様では、Rは、第二アミノオキシ基である。
(結合体)
他の局面では、本発明は、結合体を調製する方法を提供し、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
他の局面では、本発明は、結合体を調製する方法を提供し、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
1種またはそれ以上のモディファイヤーを提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:RN1RN2N−O−L1;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはRN1およびRN2は、一緒になって、置換または非置換脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1の各出現例は、別個に、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合する適当な条件下にて、構造RN1RN2N−O−L1の1種またはそれ以上の化合物を該担体および該1種またはそれ以上のモディファイヤーと反応させて、それにより、該結合体を生成する工程。
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
1種またはそれ以上のモディファイヤーを提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:RN1RN2N−O−L1;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはRN1およびRN2は、一緒になって、置換または非置換脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1の各出現例は、別個に、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合する適当な条件下にて、構造RN1RN2N−O−L1の1種またはそれ以上の化合物を該担体および該1種またはそれ以上のモディファイヤーと反応させて、それにより、該結合体を生成する工程。
他の局面では、本発明は、結合体を調製する方法を提供し、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:
ここで、LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはRN1およびRN2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換複素環またはヘテロアリール部分を形成する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合
する適当な条件下にて、該担体を以下の構造の該1種またはそれ以上の化合物と反応させて、それにより、該結合体を生成する工程:
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合
する適当な条件下にて、該担体を以下の構造の該1種またはそれ以上の化合物と反応させて、それにより、該結合体を生成する工程:
ある代表的な実施態様では、RN1およびRN2は、それぞれ、水素である。ある代表的な実施態様では、構造RN1RN2N−O−L1の前記1種またはそれ以上の化合物において;RN1およびRN2の少なくとも1個は、窒素保護基である;そして前記方法は、さらに、構造RN1RN2N−O−L1を有する該1種またはそれ以上の化合物を、前記担体と反応させる前に、加水分解して、構造H2−O−L1を有する1種またはそれ以上の化合物を形成する工程を包含する。ある代表的な実施態様では、構造RN1RN2N−O−L1の前記1種またはそれ以上の化合物において;RN1RN2N−は、構造CH3CH2OC(CH3)=N−を有する;そして該1種またはそれ以上の化合物は、以下の構造を有する:
ある代表的な実施態様では、以下の構造の前記1種またはそれ以上の化合物において:
RN1およびRN2の少なくとも1個が、窒素保護基である;そして前記方法が、さらに、以下の構造を有する1種以上の化合物を、前記担体と反応させる前に、加水分解して:
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を形成する工程:
ある代表的な実施態様では、以下の構造の前記1種またはそれ以上の化合物において:
RN1RN2N−は、構造CH3CH2OC(CH3)=N−を有する;そして該1種またはそれ以上の化合物は、以下の構造を有する:
ある代表的な実施態様では、本発明の方法を実施する際に、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリアセタールであり、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。ある実施態様では、前記カルボニル基は、アルデヒド部分である。
ある代表的な実施態様では、本発明の方法を実施する際に、前記担体は、生分解性で生体適合性のポリケタールであり、ここで、該ポリケタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットは、以下の化学構造を有する:
ここで、R1およびR2の各出現例は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する。ある実施態様では、前記カルボニル基は、アルデヒド部分である。
この結合体化では、以下の構造を有する二官能性化合物RN1RN2N−O−L1およびモディファイヤーが、保護した(すなわち、RN1RN2N−は、保護した窒素部分である)形式および脱保護した(すなわち、RN1およびRN2は、それぞれ、水素である)形式の両方で、使用できる:
後者は、種々の様式で、実行され得る。例えば、保護または脱保護したマレイミド−アミノオキシ試薬は、まず、(例えば、タンパク質またはペプチド中の)モディファイヤー中に存在しているチオール基と結合体化できる。もし、保護した形状の試薬を使用するなら、その保護は、選択した窒素保護基を除去するのに適当な条件下にて、除去できる。例えば、RN1RN2N−は、以下の構造を有する部分である:
窒素保護は、pH<7、好ましくは、2〜4で、水性媒体中にて、行うことができる。次いで、得られたアミノオキシ誘導体は、pH3〜6、好ましくは、4〜5で、水性媒体中にて、カルボニル含有担体と結合体化できる。結合体化は、以下の構造の二官能性化合物RN1RN2N−O−L1および/またはモディファイヤーの混合物を使用して、実行できる:
変換(結合体化)の程度は、任意の適当な方法(例えば、HPLC)により、モニターできる。所望の変換度が達成されたとき、その生成物は、(例えば、ゲルクロマトグラフィーにより)精製され(例えば、凍結乾燥により)単離できる。逆に、この二官能性試薬は、まず、カルボニル含有担体と反応でき、次いで、「活性化された」生成物は、各モディファイヤーと反応できる。
一組の異なるモディファイヤーを含有する結合体を得るためには、結合体化は、以下の構造を有するアミノオキシ含有モディファイヤーの混合物中にて、一段階で、実行できる:
後者は、例えば、上記のようにして、合成できる。次いで、全てのモディファイヤーは、このカルボニル含有担体と混合でき、その反応混合物は、望ましい変換度が達成されるまで、記述した条件で、インキュベートされる。この方法は、これらのモディファイヤーおよび担体を異なる割合で混合することにより使用でき、一段階で、モディファイヤー組成および含量を変えた結合体のライブラリが生成する。
上記方法のいずれか1つでは、残留している未反応アミノオキシ二官能性試薬および/またはモディファイヤーだけでなく、この担体上の未反応カルボニル基は、もし望ましいなら、適当な試薬で「クエンチ」できる。例えば、カルボニル基は、(例えば、ヨウ素で)カルボキシルに酸化できるか、または適当なアミノオキシ置換化合物(例えば、1−アミノオキシ−プロパンジオール−2,3)と反応できるか、いずれかである。未反応のアミノオキシ基は、適当なアルデヒドまたはケトン(例えば、アセトアルデヒド)と反応できる。
(組成物)
ある実施態様では、本明細書中で開示された結合体のいずれか1種またはそれ以上と薬学的に適当な担体または希釈剤とを含有する組成物が提供される。
ある実施態様では、本明細書中で開示された結合体のいずれか1種またはそれ以上と薬学的に適当な担体または希釈剤とを含有する組成物が提供される。
ある実施態様では、本発明は、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体と生体活性化合物とのゲル形状での組成物を提供し、この化合物は、このゲル内に配置されている。あるいは、またはそれに加えて、診断用標識は、このゲル内に配置できるか、またはゲルマトリックスに結合できる。
他の実施態様では、本発明は、この生分解性で生体適合性のポリアール結合体と薬学的に有用な要素、薬剤または高分子との溶液形状での組成物を提供し、この要素、薬剤または高分子は、この溶液に溶解されている。あるいは、またはそれに加えて、診断用標識は、この溶液に溶解できる。
ある実施態様では、有効量の治療薬と会合された本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体を含有する組成物が提供される;ここで、該治療薬は、該生分解性で生体適合性のポリアール結合体マトリックスに取り込まれ、そして一定時間にわたって該ポリマーマトリックスを分解するか該マトリックスから該治療薬を拡散することにより、該結合体から放出される。ある実施態様では、ポリアール結合体は、有効量の治療薬と非共有結合的に会合されている。ある実施態様では、前記治療薬は、以下からなる群から選択される:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤、およびそれらの組合せ。
これらの実施態様のバリエーションでは、他の薬学的に活性な化合物(例えば、抗炎症薬またはステロイド(これらは、腫れを減らすのに使用される)、抗生物質、抗ウイルス薬または抗体)を含有させることが望まれ得る。含有できる他の化合物には、防腐剤、酸化防止剤および賦形剤、被覆または充填剤(これらはまた、ポリマーマトリックスの安定性および/または薬剤放出速度を変えるのに使用され得る)がある。
(結合体組成物の特性を変えるのに使用される添加剤)
好ましい実施態様では、この送達デバイスまたは構成物には、放出されるポリアール結合体および薬剤だけが組み込まれるものの、プロセシング、防腐および他の目的のために、他の生体適合性で好ましくは生分解性または代謝可能な物質が含有できる。
好ましい実施態様では、この送達デバイスまたは構成物には、放出されるポリアール結合体および薬剤だけが組み込まれるものの、プロセシング、防腐および他の目的のために、他の生体適合性で好ましくは生分解性または代謝可能な物質が含有できる。
この組成物のpHを調節するには、緩衝液、酸および塩基が使用される。移植したポリマーから放出される薬剤の拡散距離を長くする薬剤もまた、含有できる。
充填剤は、水溶性または水不溶性の物質であり、これらは、嵩を加えるために、この処方に取り込まれる。充填剤の種類には、糖、デンプンおよびセルロースが挙げられる。この処方中の充填剤の量は、典型的には、約1重量%と約90重量%の間の範囲である。
(使用方法)
本発明は、主に(しかし、それらだけではないが)、薬理学、生物工学、創傷治癒および皮膚科学/化粧品の分野にて、生物医学用途で使用するポリマー結合体を包含する。ある実施態様では、これらのポリマー結合体は、生分解性のポリアール結合体である。特に、本発明の結合体の医学用途には、錠剤被覆、血漿代替物、ゲル、コンタクトレンズ、外科用移植片、薬剤徐放用のシステム、点眼液の成分、創傷閉合用途(縫合、ステープル)、整形外科用固定装置(ピン、ロッド、ネジ、タック、リガメント)、歯科用途(誘導組織再生)、心血管用途(例えば、ステント、移植片)、腸用途(吻合リング)および長く循環している標的化薬剤が挙げられる。本発明の結合体は、生体材料、薬剤、薬剤担体、医薬処方、医療用具、移植片の成分として使用でき、そして小分子、薬学的に有用な要素、薬剤、高分子および診断用標識と会合できる。
本発明は、主に(しかし、それらだけではないが)、薬理学、生物工学、創傷治癒および皮膚科学/化粧品の分野にて、生物医学用途で使用するポリマー結合体を包含する。ある実施態様では、これらのポリマー結合体は、生分解性のポリアール結合体である。特に、本発明の結合体の医学用途には、錠剤被覆、血漿代替物、ゲル、コンタクトレンズ、外科用移植片、薬剤徐放用のシステム、点眼液の成分、創傷閉合用途(縫合、ステープル)、整形外科用固定装置(ピン、ロッド、ネジ、タック、リガメント)、歯科用途(誘導組織再生)、心血管用途(例えば、ステント、移植片)、腸用途(吻合リング)および長く循環している標的化薬剤が挙げられる。本発明の結合体は、生体材料、薬剤、薬剤担体、医薬処方、医療用具、移植片の成分として使用でき、そして小分子、薬学的に有用な要素、薬剤、高分子および診断用標識と会合できる。
(治療方法)
本発明の好ましい実施態様では、本発明の結合体は、動物(好ましくは、哺乳動物、最も好ましくは、ヒト)を治療する方法で、使用される。1実施態様では、本発明の結合体は、動物を治療する方法で使用され得、該方法は、該動物に、本発明の生分解性で生体適合性の結合体を投与する工程を包含する。例えば、本発明による結合体は、溶解性直鎖ポリマー、コポリマー、結合体、コロイド、粒子、ゲル、固形物、繊維、フィルムなどの形状で、投与できる。本発明の生分解性で生体適合性の結合体は、薬剤徐放系の薬剤担体および薬剤担体成分、低観血的外科処置用の製剤などとして、使用できる。医薬品処方は、注射可能、移植可能などであり得る。
本発明の好ましい実施態様では、本発明の結合体は、動物(好ましくは、哺乳動物、最も好ましくは、ヒト)を治療する方法で、使用される。1実施態様では、本発明の結合体は、動物を治療する方法で使用され得、該方法は、該動物に、本発明の生分解性で生体適合性の結合体を投与する工程を包含する。例えば、本発明による結合体は、溶解性直鎖ポリマー、コポリマー、結合体、コロイド、粒子、ゲル、固形物、繊維、フィルムなどの形状で、投与できる。本発明の生分解性で生体適合性の結合体は、薬剤徐放系の薬剤担体および薬剤担体成分、低観血的外科処置用の製剤などとして、使用できる。医薬品処方は、注射可能、移植可能などであり得る。
さらに他の局面では、本発明は、治療が必要な患者に投与する方法を提供し、該方法は、該患者に、適当な治療薬の有効量を投与する工程を包含する;ここで、該治療薬は、本発明の結合体と会合され、そして一定時間にわたって該結合体マトリックスを分解するか該マトリックスから該治療薬を拡散することにより、該結合体から放出される。
ある実施態様では、前記治療薬は、前記治療薬を取り込む前記結合体マトリックスを移植することにより、局所的に送達される。
ある実施態様では、前記治療薬は、以下からなる群から選択される:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤、およびそれらの組合せ。
他の代表的な実施態様では、前記方法は、さらに、前記治療薬と共に、以下からなる群
から選択される追加生体活性化合物を投与する工程を包含する:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤、およびそれらの組合せ。
から選択される追加生体活性化合物を投与する工程を包含する:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤、およびそれらの組合せ。
ある実施態様では、本発明の方法を実施する際に、前記結合体は、さらに、診断用標識を含むかそれと会合している。ある代表的な実施態様では、前記診断用標識は、以下からなる群から選択される:ガンマシンチグラフィーおよびPET用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤、コンピュータ断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および蛍光体を反射、散乱または作用できる部分。ある代表的な実施態様では、前記結合体は、さらに、インビボでモニターされる。
他の局面では、本発明は、動物に、本発明の結合体を投与する方法を提供し、該方法は、該結合体の水性処方を調製する工程および該動物に該処方を非経口的に注射する工程を包含する。ある代表的な実施態様では、前記結合体は、生体活性モディファイヤーを含有する。ある代表的な実施態様では、前記結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する。
他の局面では、本発明は、動物に、本発明の結合体を投与する方法を提供し、該方法は、該結合体を含有する移植片を作製する工程および該動物に該移植片を移植する工程を包含する。ある代表的な実施態様では、前記移植片は、生分解性ゲルマトリックスである。
他の局面では、本発明は、治療が必要な動物を治療する方法を提供し、該方法は、上記方法の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、生体活性成分と会合されている。
他の局面では、本発明は、治療が必要な動物を治療する方法を提供し、該方法は、上記方法の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、生体活性モディファイヤーを含有する。ある代表的な実施態様では、前記生体活性成分は、遺伝子ベクターである。
他の局面では、本発明は、動物において免疫応答を誘発する方法を提供し、該方法は、上記方法の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、抗原モディファイヤーを含有する。
他の局面では、本発明は、動物における疾患を診断する方法を提供し、該方法は、以下の工程を包含する:
上記方法の結合体を投与する工程であって、ここで、該結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する工程;および
該検出可能モディファイヤーを検出する工程。
上記方法の結合体を投与する工程であって、ここで、該結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する工程;および
該検出可能モディファイヤーを検出する工程。
ある代表的な実施態様では、前記検出可能モディファイヤーを検出する工程は、非観血的に実行される。ある代表的な実施態様では、前記検出可能モディファイヤーを検出する工程は、適当に撮像装置を使用して、実行される。
1実施態様では、動物を治療する方法は、該動物に、腫瘍または成長が除かれた外科創傷用のパッキングとして、本発明の生分解性で生体適合性の結合体を投与する工程を包含する。この生分解性で生体適合性の結合体パッキングは、回復中に腫瘍部位を元に戻し、そして創傷が治癒するにつれて、分解し消失する。
ある実施態様では、この結合体は、インビボモニタリング用の診断用標識と会合されている。
上記結合体は、動物の治療用、予防用および分析用(診断用)の処置に使用できる。これらの結合体は、一般に、非経口投与に向けられるが、ある場合には、他の経路で投与され得る。
1実施態様では、溶解性またはコロイド状の結合体は、静脈内投与される。他の実施態様では、溶解性またはコロイド状の結合体は、局所(例えば、皮下、筋肉内)注射により、投与される。他の実施態様では、固形結合体(例えば、粒子、移植片、薬剤送達システム)は、移植または注射により、投与される。
1実施態様では、該物質に応答する疾患を治療するために、生体活性物質(例えば、薬剤または遺伝子ベクター)を含有する結合体が投与される。
他の実施態様では、動物の体内での標識分布のパターンおよび動態を研究するために、検出可能標識を含有する結合体が投与される。
他の実施態様では、抗原に対する免疫を発現するために、該抗原または抗原生成成分(例えば、プラスミド)を含有する結合体が投与される。
(薬物送達方法への適応)
ポリアール(polyal)低分子薬物結合体:1つの実施形態において、製薬は、本発明の生物分解性で生体適合性の結合体と結合し、結合体の生物分解性で生物適合性のゲルまたは塊を形成する(この結合体において、薬物は、ゲルマトリックスに封入されるか、結合される)か、あるいは薬物およびポリアール結合体(polyal conjugate)の可溶性結合体を形成する。例えば、これは、オスミン含有結合(例えば、タキソールまたはカンプトテシン(CPT)を介する、本発明の結合体と薬物モディファイヤーとのカップリングによって達成され得る。あるいは、薬物は、溶媒の除去の間、または架橋の間に、生物分解性で生物適合性の結合体の存在下で薬物の溶解によって封入され得る。可溶性ポリアール−薬物結合体が動物に(例えば、注射で)投与される場合、これらは、循環して所望の部位に蓄積し、そしてこの薬物を循環または蓄積部位のいずれかで、細胞内または細胞外で徐放する。ゲルまたは塊が動物に移植される場合、生物分解性で生物適合性の結合体の塊またはゲルのゆっくりとした加水分解は、動物においてその機能が必要とされる位置で薬剤の連続した徐放を生じる。このようなポリマー薬物薬学的組成物は、持続期間にわたってインビボで生理的流体に生理学的に活性な物質を放出し得る。(ポリマー薬物結合体の例として、Liら「Water soluble paclitaxel prodrugs」米国特許第6,262,107号2001、その全内容は、参考として本明細書に援用される)。さらに、本発明の親水性結合体は、薬物の安定化、ならびに別の方法で不溶性組成物を可溶化するために使用され得る。例えば、第1相研究および初期の第2相試験および第3相試験におけるヒト癌での顕著な抗新生物効果を示す抗微小管剤であるパクリタキセル(Horwitzら「Taxol, mechanisms of action and resistance」、J.Natl.Cancer Inst.Monographs No.15,pp.55−61,1993)は、水への溶解性に限界があり、臨床試験用途のための開発が妨げられている。本発明のポリオール薬物結合体薬学的組成物は、薬物自体の不溶性に関連する欠点を克服するためにタキソイド(taxoid)に水溶性を与え得、そしてまた、腫瘍への蓄積、癌細胞への標的化、および制御された放出を提供し、その結果、腫瘍をより効率的に根絶し得る。本発明の結合体への化学療法剤の結合はまた、全身性毒性を減少させ、治療インデックスを改善するために魅力的なアプローチであり得る。特に、30kDaより大きい分子量を有するポリマーは、正常な毛細血管および糸球体内皮細胞を通って容易に拡散されず、従って、適切でない薬物媒介性毒性から正常組織を守る(spar)ことが当該分野で公知である(MaedaおよびMatsumura、「Tumoritropic and lymphotropic principles of macromolecular drugs」、Critical Review in Therapeutic Drug Carrier Systems、6:193−210,1989;Reynolds,T. 「Polymers help guide cancer drugs to tumor targets−and keep them there」、J.Natl.Cancer Institute,87:1582−1584,1995)。他方、悪性腫瘍はしばしば、変更された毛細血管内皮細胞および正常組織脈管構造よりも優れた浸透性を有することが十分に確立されている(MaedaおよびMatsumura、1989;Fidlerら、「The biology of cancer invasion and metastasis」、Adv.Cancer Res.,28:149−250,1987)。従って、脈管構造において通常維持されるポリマー−薬物結合体(例えば、本発明において記載されているようなもの)は、血管から腫瘍に選択的に漏出して、活性な治療剤の腫瘍蓄積を生じ得る。本明細書中に記載される方法はまた、他の治療剤、造影剤および薬物の、水溶性結合複合体を作製するために使用され得る。
ポリアール(polyal)低分子薬物結合体:1つの実施形態において、製薬は、本発明の生物分解性で生体適合性の結合体と結合し、結合体の生物分解性で生物適合性のゲルまたは塊を形成する(この結合体において、薬物は、ゲルマトリックスに封入されるか、結合される)か、あるいは薬物およびポリアール結合体(polyal conjugate)の可溶性結合体を形成する。例えば、これは、オスミン含有結合(例えば、タキソールまたはカンプトテシン(CPT)を介する、本発明の結合体と薬物モディファイヤーとのカップリングによって達成され得る。あるいは、薬物は、溶媒の除去の間、または架橋の間に、生物分解性で生物適合性の結合体の存在下で薬物の溶解によって封入され得る。可溶性ポリアール−薬物結合体が動物に(例えば、注射で)投与される場合、これらは、循環して所望の部位に蓄積し、そしてこの薬物を循環または蓄積部位のいずれかで、細胞内または細胞外で徐放する。ゲルまたは塊が動物に移植される場合、生物分解性で生物適合性の結合体の塊またはゲルのゆっくりとした加水分解は、動物においてその機能が必要とされる位置で薬剤の連続した徐放を生じる。このようなポリマー薬物薬学的組成物は、持続期間にわたってインビボで生理的流体に生理学的に活性な物質を放出し得る。(ポリマー薬物結合体の例として、Liら「Water soluble paclitaxel prodrugs」米国特許第6,262,107号2001、その全内容は、参考として本明細書に援用される)。さらに、本発明の親水性結合体は、薬物の安定化、ならびに別の方法で不溶性組成物を可溶化するために使用され得る。例えば、第1相研究および初期の第2相試験および第3相試験におけるヒト癌での顕著な抗新生物効果を示す抗微小管剤であるパクリタキセル(Horwitzら「Taxol, mechanisms of action and resistance」、J.Natl.Cancer Inst.Monographs No.15,pp.55−61,1993)は、水への溶解性に限界があり、臨床試験用途のための開発が妨げられている。本発明のポリオール薬物結合体薬学的組成物は、薬物自体の不溶性に関連する欠点を克服するためにタキソイド(taxoid)に水溶性を与え得、そしてまた、腫瘍への蓄積、癌細胞への標的化、および制御された放出を提供し、その結果、腫瘍をより効率的に根絶し得る。本発明の結合体への化学療法剤の結合はまた、全身性毒性を減少させ、治療インデックスを改善するために魅力的なアプローチであり得る。特に、30kDaより大きい分子量を有するポリマーは、正常な毛細血管および糸球体内皮細胞を通って容易に拡散されず、従って、適切でない薬物媒介性毒性から正常組織を守る(spar)ことが当該分野で公知である(MaedaおよびMatsumura、「Tumoritropic and lymphotropic principles of macromolecular drugs」、Critical Review in Therapeutic Drug Carrier Systems、6:193−210,1989;Reynolds,T. 「Polymers help guide cancer drugs to tumor targets−and keep them there」、J.Natl.Cancer Institute,87:1582−1584,1995)。他方、悪性腫瘍はしばしば、変更された毛細血管内皮細胞および正常組織脈管構造よりも優れた浸透性を有することが十分に確立されている(MaedaおよびMatsumura、1989;Fidlerら、「The biology of cancer invasion and metastasis」、Adv.Cancer Res.,28:149−250,1987)。従って、脈管構造において通常維持されるポリマー−薬物結合体(例えば、本発明において記載されているようなもの)は、血管から腫瘍に選択的に漏出して、活性な治療剤の腫瘍蓄積を生じ得る。本明細書中に記載される方法はまた、他の治療剤、造影剤および薬物の、水溶性結合複合体を作製するために使用され得る。
タンパク質改変担体:特定の実施形態において、担体は、タンパク質またはペプチド(例えば、酵素または増殖因子)に会合されて、タンパク質/ペプチド改変結合体を形成し得る。改善された化学的方法および遺伝的方法は、多くの酵素、タンパク質ならびに他のペプチドおよびポリペプチドを、特異的触媒活性を有する薬物または生体触媒としての使用に利用可能にした。しかし、これらの化合物の使用には制限がある。例えば、特異的生体触媒活性を示す酵素は、ときおり、他の方法では低い安定性および溶解度の問題が原因であり得るより有用ではない。インビボでの使用の間に、多くのタンパク質は、非常に速く循環から除去される。いくつかのタンパク質は、血流をめぐって循環する治療剤に最適であるよりも水溶性ではない。いくつかのタンパク質は、治療剤として使用される場合、免疫学的な問題を生じる。免疫学的な問題は、化合物が、見かけ上同種の天然生成物と同じ基本構造を有する場合ですら、製造されたタンパク質から報告されている。タンパク質/ペプチド改変結合体の使用は、化学的攻撃からタンパク質/ペプチドを保護するのに役立ち得、身体に注射された場合に、その有害な副作用を制限し、そのサイズを増大させ、従って、そのインビボでの治療プロフィール(例えば、生物学的媒体中での安全性、効力および安定性)を潜在的に改善し得る。例えば、Harrisら「Multiarmed,monofunctional,polymer for coupling
to molecules andsurfaces」米国特許第5,932,462号,1999を参照のこと。この状況において使用され得るタンパク質の例は、酵素、認識タンパク質、担体タンパク質、ならびにシグナル伝達タンパク質およびポリペプチド(例えば、ウロキナーゼ、カタラーゼ、ヘモグロビン、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターフェロン、サイトカイン、レプチン、インスリンなど)である。
to molecules andsurfaces」米国特許第5,932,462号,1999を参照のこと。この状況において使用され得るタンパク質の例は、酵素、認識タンパク質、担体タンパク質、ならびにシグナル伝達タンパク質およびポリペプチド(例えば、ウロキナーゼ、カタラーゼ、ヘモグロビン、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターフェロン、サイトカイン、レプチン、インスリンなど)である。
高分子結合体の最適な組成、サイズおよび形状を推定する理論は何らないが、いくつかの適用について、1つのタンパク質分子および1つのポリアール(polyal)分子からなる結合体が望ましいことが予測され得るのに対して、他の適用においては、1つのポリアール分子につきいくつかの同一または異なるタンパク質もしくはペプチドの分子を含む結合体は、好ましくあり得る。1つの好ましい実施形態において、タンパク質は、後者の末端基を介して本発明のポリアールと結合体化される。別の実施形態において、1以上のタンパク質またはペプチドの分子は、任意の点で本発明のポリアール分子に結合体化される。
カチオン化ポリアール:別の実施形態において、本発明のポリアールは、生物学的系における標的細胞への核酸物質の送達のための核酸キャリアビヒクルとしての用途を見いだし得る(例えば、DNAまたはポリアル改変ウイルスを有する付加物を使用する適用において)。このような物質は、遺伝子治療またはDNAワクチン接種処置(例えば、Schachtら「Delivery of nucleic acid material」米国特許第6,312,727号,2001;Germanら「Enhanced adenovirus−assisted transfection composition and method」米国特許第5,830,730号,1998を参照のこと)を実施するにあたって、患者への遺伝子または治療DNAのインビボ送達のための適用を見いだし得る。例えば、そのポリアールは、「カチオン化」物質を形成するように合成または改変され得、それによって、1以上のカチオン性部位が、そのポリアル分子に含まれるかまたは組み込まれる。このカチオン化親水性ポリマーとポリアニオン性核酸成分との会合または結合は、DNAまたは核酸送達デバイスとして機能し得る物質を生じる。その核酸成分は、ポリヌクレオチド、プラスミドDNA、直鎖状二重らせんDNA、RNAまたはウイルスを含み得る。別の実施形態において、そのカチオン性ポリアールコアは、直接的または間接的に、その複合体の生物学的および/または物理化学的特性を改変して、標的細胞へ核酸物質を送達するにあたって使用するための適性または特異性を改善し得る他の分子実体または部分、特に生体活性分子に会合され得る。これらの他の分子実体または部分は、細胞レセプター標的化部分および/または他の特異的生体活性薬剤を含み得、これらは、例えば、膜破壊薬剤、細胞表面分子への結合後にエンドサイトーシスによるインターナリゼーションを促進し得る薬剤、ならびに核酸物質(例えば、DNA)の細胞への進入および送達を促進するために有用な核ホーミング薬剤を提供する。
ポリアール改変リポソーム:なお別の実施形態において、本発明のポリアールは、リポソームと会合され得る(例えば、Dadey「Polymer−associated liposomes for drug delivery and method of manufacturing the same」米国特許第5,935,599号,1999を参照のこと)。特定の実施形態において、そのポリアール会合リポソームは、薬物または治療剤とともに処方されて、根底にある疾患またはその疾患と関連する合併症を処置する薬物組成物を提供する。そのポリアール会合リポソームは、水溶性もしくは水不溶性のいずれかの薬物またはその両方とともに処方され得る。従って、ポリアール会合リポソームおよび薬物を含む薬物組成物は、種々の投薬形態において投与され得る。リポソームは、リン脂質もしくは他の適切な脂質またはこれらの混合物から調整されるユニラメラ小胞またはマルチラメラ小胞である。構造的には、ラメラは、球体膜の外側表面を形成する1つの層において脂質の極性末端を、および球体膜の内側表面を形成する第2の層において脂質の極性末端を有する二重層膜である。膜は、疎水性付加物(例えば、コレステロール)を含み得る。2つの層におけるその脂質の非極性の疎水性テイルは自己組織化して、二重層膜の内部を形成する。リポソームは、化合物をマイクロカプセル化し得、それらが通常分解される環境を通じてその化合物を輸送する。このリポソームは、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール(phostidylglycerol)、スフィンゴミエリン、およびこれらの混合物から従来の技術によって調製され得る。リポソームの外側層は、リポソーム凝集を防止するか、または血液中のリポソーム循環を長期化するかのいずれかのために、あるいは他の目的でポリアールで改変され得る。好ましくは、ポリアール分子は、外側膜を構築する脂質分子に化学的に連結される。特定の実施形態において、ポリアール分子は、オキシム結合を介して、外側膜を構築する脂質分子に化学的に連結される。ポリアール分子のいくつかまたは全てが、リポソームの標的細胞または組織への結合を補助する標的化部分でさらに改変され得る。好ましい実施形態において、ポリアール分子は、末端基を介して脂質分子に連結され、脂質−ポリアール結合体を形成する。後者は、リポソーム形成のプロセスの間に、例えば、押し出しによってリポソームに組み込まれ得る。あるいは、ポリアールは、適切な官能基(例えば、アミノ基、メルカプト基、またはカルボキシ基)を外側表面に含む、予め形成されたリポソームに化学的に結合され得る。
(ポリアール改変ナノ粒子および微粒子)
本発明のさらに他の実施態様では、本発明のポリアール結合体は、種々の方法により、薬剤送達系で使用するナノ粒子、微粒子および微小球体に製造するのに適当な特性を有するように、設計され得る。ポリアール結合体は、このような用途にて、界面成分、粒子マトリックス成分、またはそれらの両方として、利用できる。ポリアール結合体を界面成分として使用する場合、その(内部)粒子は、ナノ粒子(例えば、酸化鉄ナノ結晶またはそれらの組合せ)、ラテックス粒子(例えば、ポリスチレンナノ球体または微小球体)、ゲル粒子(例えば、架橋したポリケタール、ポリアセタールまたは多糖類ゲル球体)などであり得る。このポリアール結合体を、単独で、または他の高分子成分または微粒子と共に、マトリックス成分として使用する場合、それらのポリアール分子は、化学的に架橋されるか非化学的に会合でき、ゲルまたは固形物を形成し、そして化学的または物理的に薬剤と会合できる。従って、後者は、この粒子に取り込まれるか捕捉され、引き続いて、拡散または分解機構により、放出できる。
本発明のさらに他の実施態様では、本発明のポリアール結合体は、種々の方法により、薬剤送達系で使用するナノ粒子、微粒子および微小球体に製造するのに適当な特性を有するように、設計され得る。ポリアール結合体は、このような用途にて、界面成分、粒子マトリックス成分、またはそれらの両方として、利用できる。ポリアール結合体を界面成分として使用する場合、その(内部)粒子は、ナノ粒子(例えば、酸化鉄ナノ結晶またはそれらの組合せ)、ラテックス粒子(例えば、ポリスチレンナノ球体または微小球体)、ゲル粒子(例えば、架橋したポリケタール、ポリアセタールまたは多糖類ゲル球体)などであり得る。このポリアール結合体を、単独で、または他の高分子成分または微粒子と共に、マトリックス成分として使用する場合、それらのポリアール分子は、化学的に架橋されるか非化学的に会合でき、ゲルまたは固形物を形成し、そして化学的または物理的に薬剤と会合できる。従って、後者は、この粒子に取り込まれるか捕捉され、引き続いて、拡散または分解機構により、放出できる。
これらのポリマー微粒子の徐放特性はまた、薬理学の分野で使用され得、この場合、それらの微粒子は、例えば、遅い連続的な様式で薬理剤を送達するのに、使用できる(例えば、Sokollら、「Biodegradable targetable microparticle delivery system」 米国特許第6,312,732号(2001年)を参照)。本発明に従って、広範囲の薬剤(例えば、降圧薬、鎮痛薬、ステロイドおよび抗生物質)が使用でき、徐放薬剤送達システムが提供される。大分子(例えば、タンパク質)もまた、その大分子を不活性化しない粒子形成方法を使用して、微粒子およびナノ粒子で捕捉できる。微小球体は、例えば、単一乳化プロセス(Ticeらの米国特許第4,389,330号;Kitajimaらの米国特許第3,691,090号)、二重乳化プロセス(Edwardsら、Science 276:1868−1871,1997)、相反転マイクロカプセル化プロセス(Mathiowitzら、Nature 386:410−413,1997)または微粒化−凍結プロセス(Putney and Burke,Nature Biotechnology 16:153−157,1998)を使用して、当該技術分野の公知方法により、調製され得る。この単一乳化プロセスでは、揮発性有機溶媒相(これは、生分解性ポリマーを含有する)、水溶液(これは、乳化剤(例えば、ポリビニルアルコール)を含有する)および生理学的に活性な物質は、ホモジナイズされて、乳濁液を生成する。溶媒が蒸発され、得られた硬化微小球体は、凍結乾燥される。この二重乳化プロセスでは、水溶液(これは、生理学的に活性な物質および揮発性有機溶媒相(これは、生分解性ポリマーを含有する))は、ホモジナイズされて、乳濁液を形成する。この乳濁液は、他の水溶液(これは、乳化剤(例えば、ポリビニルアルコール)を含有する)と混合される。溶媒を蒸発させ凍結乾燥すると、微小球体が生成する。この相反転マイクロカプセル化プロセスでは、この薬剤は、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中の希薄ポリマー溶液に加えられ、これは、次いで、他の液体(例えば、石油エーテル)の未攪拌浴に急速に注がれ、ナノ粒子および微小球体が自然に形成される。この微粒化−凍結プロセスでは、微粉にした固形の生理学的に活性な物質は、溶媒相(これは、生分解性ポリマーを含有する)に懸濁され、これは、次いで、超音波処理または空気微粒化を使用して、微粒化される。これにより、小滴が生成され、これは、次いで、液体窒素で凍結される。このポリマーおよび薬剤の両方が不溶な他の溶媒を加えると、これらの微小球体から溶媒が抽出される。このようなプロセスでは、ポリアール結合体は、粒子形成中または形成後に形成された界面成分として、使用できる。好ましくは、このプロセスは、ポリアール結合体が粒子表面にて単層を形成するように設計され、これは、その粒子表面親水性を変えるかおよび/または細胞および/または認識タンパク質と粒子表面との直接的な接触を防止するのに十分に密である。これは、例えば、このポリアールと多孔形成粒子の表面との化学的カップリングにより、またはポリアールマトリックスポリマー結合体を技術溶液に加えることにより、達成できる。このような結合体(例えば、ブロックコポリマー)は、適当に最適化した条件で、そのポリアール結合体が粒子表面で露出されている間、このマトリックスポリマーブロックが粒子本体に取り込まれるように、粒子に取り込まれる。無機粒子(例えば、コロイドおよびナノ結晶)を、それらの形成中または形成後にて、ケタールで改変するために、類似のアプローチが使用できる。このような粒子の表面には、化学的(結合体化またはグラフト化)または物理的(吸着)のいずれかで、ポリアール結合体が付着できる。界面成分としてのポリアール結合体のさらに詳細な説明は、以下の章の1つで示す。
他の実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、インビボで、適当な診断手順により、モニターできる。このような診断手順には、核磁気共鳴映像法(NMR)、磁気共鳴映像法(MRI)、超音波、X線、シンチグラフィ、ポジトロン放射断層撮影法(PET)などが挙げられる。この診断手順は、例えば、ポリアール結合体の配置(例えば、分布、局在化、密度など)、または一定時間にわたる生分解性で生体適合性のポリアール結合体からの薬剤、プロドラッグ、生体活性化合物または診断標識の放出を検出できる。その方法が適当かどうかは、大部分は、投与したポリアール結合体の形状および検出可能標識の存在に依存している。例えば、ポリアール結合体移植片の大きさおよび形状は、NMR映像法、超音波断層撮影法またはX線(「コンピューター」)断層撮影法により、非観血的に決定できる。γ線を発するまたはポジトロンを発する放射性トレーサを含有する溶解性ポリアール結合体製剤の分配は、それぞれ、ガンマシンチグラフィまたはPETを使用して、実行できる。蛍光標識を含有するポリアール結合体製剤の微小分布は、光造影を使用して、研究できる。
本発明の目的のために、インビボでのポリアール結合体の移動および配置は、そのポリアール結合体構造に取り込まれる基(例えば、疎水性および親水性モディファイヤー、電荷モディファイヤー、レセプターリガンド、抗体など)を変えることにより調節できることが分かる。このような改変は、診断用標識の取り込みと組み合わせて、新しい有用な診断薬の開発に使用できる。後者は、合理的なベース(例えば、公知の組織成分(例えば、細胞レセプタ、表面抗原など)を結合する大分子または小分子の結合体)だけでなく、未知またはあまり知られていない結合活性を備えた種々の部分(例えば、合成ペプチドおよびオリゴヌクレオチド、小さい有機分子および有機金属分子など)で改変したポリアール結合体分子のライブラリをスクリーニングすることにより、設計できる。
(界面成分)
本発明の1実施態様では、この生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、界面成分として、使用できる。本明細書中で使用する「界面成分」との用語は、生物環境との生物学的相互作用を有する物体の相互作用特性を変える(例えば、異物反応を抑制し、炎症応答を少なくし、血餅形成を抑制するなど)成分(例えば、物体上の被覆または層)を意味する。この物体は、顕微鏡で見える程度か肉眼で見える程度であり得ることが理解できるはずである。顕微鏡で見える程度の物体の例には、高分子、コロイド、ベシクル、リポソーム、乳濁液、気泡、ナノ結晶などが挙げられる。肉眼で見える程度の物体の例には、表面(例えば、外科設備、試験管、灌流管、生体組織と接触している要素の表面など)が挙げられる。界面成分は、例えば、その物体を細胞およびオプソニンと直接的に相互作用することから保護し、それにより、物体と生体試料との相互作用を少なくする。
本発明の1実施態様では、この生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、界面成分として、使用できる。本明細書中で使用する「界面成分」との用語は、生物環境との生物学的相互作用を有する物体の相互作用特性を変える(例えば、異物反応を抑制し、炎症応答を少なくし、血餅形成を抑制するなど)成分(例えば、物体上の被覆または層)を意味する。この物体は、顕微鏡で見える程度か肉眼で見える程度であり得ることが理解できるはずである。顕微鏡で見える程度の物体の例には、高分子、コロイド、ベシクル、リポソーム、乳濁液、気泡、ナノ結晶などが挙げられる。肉眼で見える程度の物体の例には、表面(例えば、外科設備、試験管、灌流管、生体組織と接触している要素の表面など)が挙げられる。界面成分は、例えば、その物体を細胞およびオプソニンと直接的に相互作用することから保護し、それにより、物体と生体試料との相互作用を少なくする。
表面は、例えば、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体の官能基と、改変する表面上に存在している官能基とを結合体化することにより、この生分解性で生体適合性のポリアール結合体で改変できる。例えば、その生分解性で生体適合性のポリアール前駆体のアルデヒド基は、アミノオキシ基と連結でき、オキシム連鎖を形成する。あるいは、この生分解性で生体適合性のポリアールのカルボキシル基は、アミノ基、水酸基、イオウ含有基などと結合体化できる。他の実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体(これは、適当な末端基を含有する)、例えば、末端カルボン酸基を有するポリアルコールが合成できる。ポリマーは、この末端基の反応により、表面に連結できる。適当なポリマーの例には、例えば、ヨウ素または臭素を使用することによって、例えば、還元末端アセタール基のカルボキシル基への酸化により形成されたものが挙げられる。この多糖類の残りは、次いで、有効量のグリコール特異的な酸化剤を使用することにより酸化されて、アルデヒドが形成される。このアルデヒドは、例えば、水酸基への還元により、選択的に改変できる。得られたポリマーは、一般に、1個の末端カルボキシル基を有し、これは、例えば、カルボジイミドを使用することにより、一点改変に使用できる。
さらに他の実施態様では、適当な多糖類は、その多糖類の還元末端または非還元末端の反応により、あるいは、この多糖類の残りの部分を引き続いて酸化し、さらに、変換することにより、表面に連結でき、ポリアール結合体が生成する。
本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体は、生分解性で生体適合性のポリアール結合体を表面に存在している官能基と結合体化する上記方法により、高分子(例えば、酵素、ポリペプチド、タンパク質など)と結合体化できることが理解できるはずである。
本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体はまた、例えば、疎水性相互作用、ファンデルワールス相互作用および静電相互作用を介して表面に物理的に結合できる化合物に結合体化できる。例えば、それらの生分解性で生体適合性のポリアール前駆体は、脂質、高分子電解質、タンパク質、抗体、レシチンなどと結合体化できる。
界面成分は、高分子およびコロイド状薬剤担体の循環を長くできると考えられている。従って、小分子、生体活性化合物、診断用標識など(これらは、このような担体に取り込まれる)は、免疫原性応答を刺激することなく、また、細胞レセプタおよび認識タンパク質(オプソニン)との著しい相互作用なしで、身体全体にわたって、循環できる。さらに、界面成分は、移植片、カテーテルなどの表面を改変するのに使用できる。本発明の他の実施態様では、本発明の生分解性で生体適合性のポリアール結合体の生物医学製剤は、種々の形状で製造できる。例には、移植片、繊維、フィルムなどが挙げられる。
本明細書全体にわたって、種々の刊行物が引用されており、それらの各々の内容は、本発明が属する技術の状況をさらに十分に記述する目的で、本明細書中で参考として援用されている。本発明は、今ここで、以下の実施例により、さらに具体的に説明する。全ての部およびパーセントは、特に明記しない限り、重量基準である。
(等価物)
以下の代表的な実施例は、本発明の説明を助ける目的であり、本発明の範囲を限定する意図はなく、そう解釈すべきではない。実際、本明細書中で示し記述したものに加えて、本発明の種々の改良およびそれらの多くの別の実施態様は、本願の全内容(以下の実施例および本明細書中で引用した科学文献および特許文献に対する参照を含めて)から、当業者に明らかとなる。さらに、引用した参考文献の内容は、当該技術の状況の説明を助けるために、本明細書中で参考として援用されている。
以下の代表的な実施例は、本発明の説明を助ける目的であり、本発明の範囲を限定する意図はなく、そう解釈すべきではない。実際、本明細書中で示し記述したものに加えて、本発明の種々の改良およびそれらの多くの別の実施態様は、本願の全内容(以下の実施例および本明細書中で引用した科学文献および特許文献に対する参照を含めて)から、当業者に明らかとなる。さらに、引用した参考文献の内容は、当該技術の状況の説明を助けるために、本明細書中で参考として援用されている。
以下の実施例は、その種々の実施態様およびそれらの等価物で、重要な追加情報、例示および指針(これらは、本発明を実施するために、改造できる)を含む。
(例示)
専門家は、本発明の結合体を合成するのに有用な合成戦略、保護基および他の物質ならびに方法の指針について、定評のある高分子化学文献を、その中に含まれる情報と組み合わせて、利用する。
専門家は、本発明の結合体を合成するのに有用な合成戦略、保護基および他の物質ならびに方法の指針について、定評のある高分子化学文献を、その中に含まれる情報と組み合わせて、利用する。
本明細書中で引用した種々の参考文献は、本明細書中で記述した本発明の化合物または関連した中間体と類似のポリマーを調製することに関する有益な予備知識だけでなく、本発明の結合体の処方、用途および投与に関する情報(これらは、重要であり得る)を提供する。
さらに、専門家は、種々の代表的な結合体およびそれらの中間体に関連して本願で提供された特定の指針および実施例に目を向ける。
本発明の結合体およびそれらの調製は、実施例により、さらによく理解でき、それらの実施例は、これらの化合物を調製または使用する方法のいくつかを例示している。しかしながら、これらの実施例は、本発明を限定しないことが分かる。本発明のバリエーションは、現在知られていようと将来開発されようと、本明細書中で記述し上記で請求した本発明の範囲内に入ると見なされる。
本発明によれば、本発明のポリアール結合体またはそれらを含有する組成物を製造または調製するために、任意の利用可能な技術が使用できる。例えば、種々の溶液相合成方法(例えば、以下で詳述するもの)が使用され得る。あるいは、またはそれに加えて、本発明の結合体は、当該技術分野で公知の種々の組合せ技術、平行合成および/または固相合成方法のいずれかを使用して、調製され得る。
下記のように、本明細書中で記述した方法に従って、本発明の種々の結合体が合成できることが分かる。これらの化合物を調製する際に使用される出発物質および試薬は、業者(例えば、Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)、Bachem(Torrance,CA)、Sigma(St.Louis,MO))から入手できるか、または以下のような参考文献で記述された手順に従って当業者に周知の方法により調製されるか、いずれかである:Fieser and Fieser 1991,「Reagents for Organic Synthesis」、vols 1−17,John Wiley and Sons,New York,NY,1991;Rodd 1989 「Chemistry of Carbon Compounds」、vols.1−5 and supps,Elsevier Science Publishers,1989;「Organic Reactions」、vols 1−40,John Wiley and Sons,New York,NY,1991;March 2001,「Advanced Organic Chemistry」、5th ed.John Wiley and Sons,New York,NY;Larock 1990,「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations」、2nd ed.VCH Publishers;および高分子化学に関してさらに具体的に述べた他の参考文献。以下で記述した方法は、単に、本発明のポリアール結合体を合成できるいくつかの方法の例示にすぎず、これらの方法の種々の改良は、本開示に関する当業者が行うことができ、また、示唆されている。
本発明の出発物質、中間体および結合体は、通常の技術(濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含めて)を使用して、単離され精製され得る。それらは、通常の方法(物理定数およびスペクトルデータを含めて)を使用して、特徴付けられ得る。
(材料)
ウシ膵臓トリプシン(EC 3.4.21.4)III型、キモトリプシン、Nα−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(BAEE)、アセチルチロシンエチルエステル(ATEE)、デキストランB−512(Mn 188,000Da)は、Sigma Chemical Company(St Louis,MO)から得た。ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)および無水コハク酸は、Aldrich(St Louis,MO)から得た。InCl3[In−111]は、Perkin Elmer Life Sciences(Boston,MA)から得た。無水ピリジン、エチルアルコールおよび他の溶媒は、Sigma−Aldrichから得、さらに精製することなく、使用した。
ウシ膵臓トリプシン(EC 3.4.21.4)III型、キモトリプシン、Nα−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(BAEE)、アセチルチロシンエチルエステル(ATEE)、デキストランB−512(Mn 188,000Da)は、Sigma Chemical Company(St Louis,MO)から得た。ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)および無水コハク酸は、Aldrich(St Louis,MO)から得た。InCl3[In−111]は、Perkin Elmer Life Sciences(Boston,MA)から得た。無水ピリジン、エチルアルコールおよび他の溶媒は、Sigma−Aldrichから得、さらに精製することなく、使用した。
(装置および方法)
サイズ排除クロマトグラフィーは、水性媒体中にて、Varian−Prostar HPLCシステム(これは、BIO−RADモデル1755 Refractive Index検出器およびLDC/Milton Roy SpectoMonitor 3000 UV検出器を備えている)を使用して、実行した。ポリマーおよびポリマー−タンパク質結合体のMW/MWDを研究するために、HPSECカラム、Biosil SEC−125およびBiosil SEC−400(BIO−RAD)、および低圧Superose−6カラム(Pharmacia)を使用した。SECカラムの較正は、タンパク質標準および広い分子量のデキストラン標準を使用して、実行した。特に明記しない限り、溶出は、0.9%NaClを使って、50mMのpH=7.0リン酸緩衝液中にて、定組成的に実行した。1Hおよび13C NMRは、参照標準として溶媒ピークを使用して、Varian Mercury−300、Bruker DPX−300およびBruker Aspect 3000nMR分光器で行った。分光測定および酵素動力学研究には、Cary 300Bio UV/可視分光光度計(これは、Peltier−温度自動調整マルチセルブロックを備えている)を使用した。放射能の測定は、Wallac Wizard 1480ガンマカウンタ(Perkin Elmer)を使用して、行った。ガンマシンチグラフィーは、中エネルギーコリメータを備えたOhio Nuclearガンマカメラを使用して、実行した。
サイズ排除クロマトグラフィーは、水性媒体中にて、Varian−Prostar HPLCシステム(これは、BIO−RADモデル1755 Refractive Index検出器およびLDC/Milton Roy SpectoMonitor 3000 UV検出器を備えている)を使用して、実行した。ポリマーおよびポリマー−タンパク質結合体のMW/MWDを研究するために、HPSECカラム、Biosil SEC−125およびBiosil SEC−400(BIO−RAD)、および低圧Superose−6カラム(Pharmacia)を使用した。SECカラムの較正は、タンパク質標準および広い分子量のデキストラン標準を使用して、実行した。特に明記しない限り、溶出は、0.9%NaClを使って、50mMのpH=7.0リン酸緩衝液中にて、定組成的に実行した。1Hおよび13C NMRは、参照標準として溶媒ピークを使用して、Varian Mercury−300、Bruker DPX−300およびBruker Aspect 3000nMR分光器で行った。分光測定および酵素動力学研究には、Cary 300Bio UV/可視分光光度計(これは、Peltier−温度自動調整マルチセルブロックを備えている)を使用した。放射能の測定は、Wallac Wizard 1480ガンマカウンタ(Perkin Elmer)を使用して、行った。ガンマシンチグラフィーは、中エネルギーコリメータを備えたOhio Nuclearガンマカメラを使用して、実行した。
(実施例1:本発明の二官能性化合物の代表的な合成(スキーム1))
一般方法。1H NMRスペクトルは、Varian XL−500分光器を使って記録した。化学シフトは、TMS内部参照標準に対するδ倍率に基づいて、百万分率(ppm)で表わされる。一般に、それらの遊離塩基に対して、CDCl3を使用し、また、塩に対して、DMSO−d6を使用した。カップリング定数(J値)は、Hzで示す。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、250μm厚のシリカゲルプレートまたはアルミナプレコートプレート(Whatman,AL SIL G/UVまたはJ.T.Baker,Baker−flex,SILICA GEL IB−F)(これは、蛍光指標(2×8cm)を含む)上で実行した。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(Baker,40μmフラッシュクロマトグラフィー)上で実行した。TLCを使用して画分を分析し、そして第一級および第二級アミンにはニンヒドリン(メタノール100mL中で0.5g)、紫外光および/またはヨウ素蒸気を使用して、化合物を可視化した。
一般方法。1H NMRスペクトルは、Varian XL−500分光器を使って記録した。化学シフトは、TMS内部参照標準に対するδ倍率に基づいて、百万分率(ppm)で表わされる。一般に、それらの遊離塩基に対して、CDCl3を使用し、また、塩に対して、DMSO−d6を使用した。カップリング定数(J値)は、Hzで示す。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、250μm厚のシリカゲルプレートまたはアルミナプレコートプレート(Whatman,AL SIL G/UVまたはJ.T.Baker,Baker−flex,SILICA GEL IB−F)(これは、蛍光指標(2×8cm)を含む)上で実行した。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(Baker,40μmフラッシュクロマトグラフィー)上で実行した。TLCを使用して画分を分析し、そして第一級および第二級アミンにはニンヒドリン(メタノール100mL中で0.5g)、紫外光および/またはヨウ素蒸気を使用して、化合物を可視化した。
(スキーム1)
8−[1−エトキシエチリデンアミノオキシ]オクタン酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル(6)。溶媒混合物150mL(メタノール8:アセトン1)中のN−ヒドロキシアセトイミド酸エチル1(6.2g、60mmol)および8−ブロモオクタン酸(15g、67mmol)の混合物に、10N NaOH(22mL)を滴下し、50℃で、12時間にわたって加熱した。その反応混合物を冷却し、回転蒸発により、有機溶媒を除去した。希HCl溶液を加えて、pHを6に至るまで調節した。得られた濁った混合物を、CHCl3およびEtOAcで抽出した。その抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発させて、粗オイル(3、12g、49mmol、82%)を得た。THF(100mL)中の3(12g、49mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(5g、50mmol)の混合物を、DCC(1.0M CH2Cl2溶液)50mLで処理した。固形物を濾過し、その透明な濾液を蒸発させた。得られた褐色オイルをシリカゲルカラムで精製した。20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出すると、湿潤固形物として、その生成物5.8g(17mmol、34%)が得られた。
8−アミノオキシ−オクタン酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルHCl塩(10)。6(5.8g、17mmol)のTHF(30mL)溶液に、HClおよびTHF(4mL、c.HCl(2mL)およびTHF(2mL))の混合物を加えた。その反応混合物を4時間攪拌し、湿潤固形物に濃縮し、そして5%EtOAc/ヘキサンで洗浄した。その生成物を真空下にて固化(吸湿性)し、それを、さらに精製することなく、使用した。
(実施例2:ポリマー結合体用のマレイミジル二官能性リンカーの合成)
同じ保護基を使用してスキーム2で示すようにして、アミノオキシアルキルマレイミドを合成した。
同じ保護基を使用してスキーム2で示すようにして、アミノオキシアルキルマレイミドを合成した。
(スキーム2)
3−[5−カルボキシペンチルカルバモイル]アクリル酸(14)。無水DMF(100mL)中にて、無水マレイン酸(8.09g、82.6mmol)に、6−アミノカプロン酸(10.1g、81.6mmol)を加えた。その混合物を、室温で、24時間攪拌し、そして水250mLに注いだ。白色沈殿物を濾過し、エーテルで洗浄し、そして乾燥した(15g、86%)。
6−[2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル]ヘキサン酸(15)。酸14(4.5g、21mmol)を、(Ac)2O(60mL)中にて、3時間にわたって、NaOAc(1.72g、21mmol)と共に灌流した。冷却した後、その反応混合物を濃縮した。その残留物をEtOAcに溶解し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、深紅のオイルを得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH/99:1)で精製した。マレイミド生成物15を、白色固形物(1.4g、32%)として、単離した。
N−{3−[6−[2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル]−ヘキサノイルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−アセトイミド酸エチルエステル(16)。無水THF(30mL)中にて、DCC(10mL、10mmol、DCCの1M CH2Cl2溶液)および酸15(2.1g、10mmol)の溶液に、アミン13(1.6g、10mmol)を滴下した。その混合物を、室温で、24時間攪拌した。この反応混合物を濃縮した。その残留物をEtOAcに溶解し、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、無色オイルを得、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH/99:1)で精製した。湿潤固形物(1.5g、42%)として、アミド生成物16を単離した。
10について記述したようにして、6−[2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル]−ヘキサン酸[3−アミノオキシ−2−ヒドロキシ−プロピル]−アミドHCl塩(17)を調製して、白色固形物として、表題化合物17を得た。
(参考文献)
(1)Stanekら、J.Med.Chem.1992,35,1339−1344。
(1)Stanekら、J.Med.Chem.1992,35,1339−1344。
(2)Buehlerら、Al. J.Am.Chem.Soc..1967,89,261−265。
(実施例3:タンパク質改変のための生物分解性親水性ポリアール)
上述のように、高分子治療剤の生物分解は重要であるにもかかわらず、完全に研究された問題ではない(最も広く使用されているポリマーについてさえも)。例えば、非生物分解ポリマーフラグメントまたは遅延型生物分解ポリマーフラグメントを含有する結合体の長期的な臨床使用が、長期の細胞の空胞化(vacuolization)(例えば、Bendele A.Seely J.Richey C.Sennello G.Shopp G.(1998)Short communiation:renal tubular vacuolation in animals treated with polyethylene−glycol−conjugated proteins,Toxicological Science.42,152−7を参照のこと)およびリソソーム疾患症候群の過負荷発達(例えば、Christensen M.,Johansen,P.,Hau C.,(1978)Storage of polyvinylpirrollidone(PVP) in tissue following long−term treatment with a PVP−containing Vasopressin preparation,Acta Med.Scand.,204,295−298を参照のこと)、ならびに、より高用量では、他の病理学的代謝変化(例えば、Miyasaki K.(1975)Experimental Polymer Storage Diease in Rabbits,Virchows Arch.A.Path.Anat.And Histol.,365,351−365を参照のこと)を誘導し得るという潜在的な危険が存在する。比較的大きな(>10〜15nm)長期循環結合体の優先的なクリアランス経路は、ポリマー成分の大きさに関わらず、細胞による取り込み(大部分はRESであるが、他の組織においても取り込まれる)、その後の細胞内分解および代謝を通過する。ポリマー成分の分子量を減らすことは(例えば、30〜40kDa)、低分子薬物結合体の腎臓クリアランスを可能にするのに有効なストラテジーであるが(例えば、Duncan,R.,Gac−Breton,S.,Keane,R.,Musila,R.,Sat,Y.N.,Satchi,R.,Searle,F.(2001)Polymer−drug conjugates,PDEPT and PELT:basic principles for design and transfer form laboratory to clinic,J.Controlled Release,74,135−146を参照のこと)、タンパク質結合体または他の大きな(>5〜7nm)構築物については実現可能な解決法ではない。細胞取り込みの際に分解しより小さな(しかし、非分解性の)フラグメントを放出する結合体(例えば、PEGブロック間に分解可能な結合を有するPEGテロマー(例えば、Tomlinson R,Klee M,Garrett S,Heller J,Duncan RおよびBrocchini S.(2002)Pendent Chain Functionalized Polyacetals That Display pH−Dependent Degradation:A Platform for the Development of Novel Polymer Therapeutics,Macromolecules,35,473−480を参照のこと))は、この問題を解決しない可能性がほとんどない。なぜならば、このようなフラグメントを細胞外空間に戻すよう輸送する有効な細胞機構が同定されていないからである。本質的に完全に分解し得る(好ましくは、低毒性、容易にクリアランスまたは代謝され得る産物の形成を伴い分解する)ポリマーの開発は、長期的細胞内蓄積の問題の根本的な解決法である可能性が高いようである。このタイプのタンパク質ポリマー連結およびポリマー改変の程度はまた、結合体の分解特性および生物学的特性を変更し得る(例えば、Danauser−Reidl,S.,Hausmann,E.,Schinck,H.,Bender,R.,Dietzfibinger,H.,Rastetter,J.,Hanauske,A.(1993)Phase−I clinical and pharmacokinetic trial of Dextran conjugated Doxorubicin(AD−70,DOX−OXD).Invest.New Drugs,11,187−195)を参照のこと)。これは、タンパク質成分の生物学的機能を妨害しないかもしくは最小限の妨害しかせず、また(適用可能な場合)この結合体からの放出の際にタンパク質特性を不利に変更しないポリマー骨格構造および結合ストラテジーの選択を必要とする。通常の細胞外環境における十分な結合安定性および他方で結合体の許容可能な速度のエンドサイトーシス分解を可能にする高分子物質および架橋試薬の組み合わせが、最も有益である。
上述のように、高分子治療剤の生物分解は重要であるにもかかわらず、完全に研究された問題ではない(最も広く使用されているポリマーについてさえも)。例えば、非生物分解ポリマーフラグメントまたは遅延型生物分解ポリマーフラグメントを含有する結合体の長期的な臨床使用が、長期の細胞の空胞化(vacuolization)(例えば、Bendele A.Seely J.Richey C.Sennello G.Shopp G.(1998)Short communiation:renal tubular vacuolation in animals treated with polyethylene−glycol−conjugated proteins,Toxicological Science.42,152−7を参照のこと)およびリソソーム疾患症候群の過負荷発達(例えば、Christensen M.,Johansen,P.,Hau C.,(1978)Storage of polyvinylpirrollidone(PVP) in tissue following long−term treatment with a PVP−containing Vasopressin preparation,Acta Med.Scand.,204,295−298を参照のこと)、ならびに、より高用量では、他の病理学的代謝変化(例えば、Miyasaki K.(1975)Experimental Polymer Storage Diease in Rabbits,Virchows Arch.A.Path.Anat.And Histol.,365,351−365を参照のこと)を誘導し得るという潜在的な危険が存在する。比較的大きな(>10〜15nm)長期循環結合体の優先的なクリアランス経路は、ポリマー成分の大きさに関わらず、細胞による取り込み(大部分はRESであるが、他の組織においても取り込まれる)、その後の細胞内分解および代謝を通過する。ポリマー成分の分子量を減らすことは(例えば、30〜40kDa)、低分子薬物結合体の腎臓クリアランスを可能にするのに有効なストラテジーであるが(例えば、Duncan,R.,Gac−Breton,S.,Keane,R.,Musila,R.,Sat,Y.N.,Satchi,R.,Searle,F.(2001)Polymer−drug conjugates,PDEPT and PELT:basic principles for design and transfer form laboratory to clinic,J.Controlled Release,74,135−146を参照のこと)、タンパク質結合体または他の大きな(>5〜7nm)構築物については実現可能な解決法ではない。細胞取り込みの際に分解しより小さな(しかし、非分解性の)フラグメントを放出する結合体(例えば、PEGブロック間に分解可能な結合を有するPEGテロマー(例えば、Tomlinson R,Klee M,Garrett S,Heller J,Duncan RおよびBrocchini S.(2002)Pendent Chain Functionalized Polyacetals That Display pH−Dependent Degradation:A Platform for the Development of Novel Polymer Therapeutics,Macromolecules,35,473−480を参照のこと))は、この問題を解決しない可能性がほとんどない。なぜならば、このようなフラグメントを細胞外空間に戻すよう輸送する有効な細胞機構が同定されていないからである。本質的に完全に分解し得る(好ましくは、低毒性、容易にクリアランスまたは代謝され得る産物の形成を伴い分解する)ポリマーの開発は、長期的細胞内蓄積の問題の根本的な解決法である可能性が高いようである。このタイプのタンパク質ポリマー連結およびポリマー改変の程度はまた、結合体の分解特性および生物学的特性を変更し得る(例えば、Danauser−Reidl,S.,Hausmann,E.,Schinck,H.,Bender,R.,Dietzfibinger,H.,Rastetter,J.,Hanauske,A.(1993)Phase−I clinical and pharmacokinetic trial of Dextran conjugated Doxorubicin(AD−70,DOX−OXD).Invest.New Drugs,11,187−195)を参照のこと)。これは、タンパク質成分の生物学的機能を妨害しないかもしくは最小限の妨害しかせず、また(適用可能な場合)この結合体からの放出の際にタンパク質特性を不利に変更しないポリマー骨格構造および結合ストラテジーの選択を必要とする。通常の細胞外環境における十分な結合安定性および他方で結合体の許容可能な速度のエンドサイトーシス分解を可能にする高分子物質および架橋試薬の組み合わせが、最も有益である。
親水性の、本質的に完全に分解可能なポリアール(例えば、ポリ[1−ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチル−ホルマル](PHF))が開発され、多糖の非環式模倣物であると報告されている(例えば、(1)Papisov MI,Garrido L,Poss K,Wright C,Weissleder R,Brady TJ.(1996)A long−circulating polymer with hydrolizable main chain.23−rd International Symposium on Controlled Release of Bioactive Materials,Kyoto,Japan,1996;Controlled Release Society,Deerfield,IL;107−108;および(2)Papisov M.I.(1998)Theoretical considerations of RES−avoiding liposomes.Adv.Drug Delivery Rev.,32,119−138を参照のこと)。これらの物質は、合成により、およびいくつかの多糖の側面切断(lateral cleavage)により調製され得、本質的に、(i)非生物活性、(ii)非毒性、かつ(iii)完全分解性であることが示されており、従って、種々の薬学的適用において能力を有することが証明されている(例えば、(1)Papisov MI,Babish JW,Dotto P,Barzana M,Hillier S,Graham−Coco W,Fishman AJ.(1998)Model cooperative(multivalent)vectors for drug targeting,25th Int.Symp.on Controlled Release of Bioactive Materials,1998,Las Vegas,Nevada,USA;Controlled Release Society,Deeafield,IL,170−171;および(2)Papisov MI.(2001)Acyclic polyacetals from polysaccharides.(Biopolymers from polysaccharides and agraproteins),ACS Symposium Series 786,pp.301−314を参照のこと)。ポリアールは、その主鎖中にpH感受性のアセタール基またはケタール基を含み、中性媒体およびアルカリ性媒体におけるポリマー安定性および酸性環境における不安定性という所望の組み合わせを提供する。
特定の実施形態において、本発明はさらに、親水性ポリアールについての潜在的な適用の範囲を拡大し、タンパク質機能を保存しつつ本質的に完全に分解し得るタンパク質結合体の調製に対するこれらの物質の適合性を実証している。特定の例示の実施形態において、親水性ポリアール(PHF)は、周知のモデルプロテアーゼであるトリプシンおよびα−キモトリプシンの結合体を取得し特徴付けるのに使用される。結合技術は、アミノオキシ(O−ヒドロキシアミノ)基を含む新規の二官能性カップリング試薬の使用を含み;これらの試薬もまた、本発明者らの研究室にて開発され、水性媒体中で、アルデヒド保有分子モジュールを含む結合体のために特別に調整した。この研究の中心的なモデルタンパク質であるトリプシンを、容易に測定可能な活性および迅速な血液クリアランスを有する比較的小さなタンパク質として選択した。また、トリプシンを、種々の溶解性担体および固体担体ならびに結合技術を含む固定化反応において十分に特徴付けた。
(実験セクション)
(物質)
ウシ膵臓トリプシン(EC 3.4.21.4)III型、キモトリプシン、Nα−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(BAEE)、アセチルチロシンエチルエステル(ATEE)、デキストランB−512(Mn 188,000Da)は、Sigma Chemical Company(St Louis,MO)から得た。ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)および無水コハク酸は、Aldrich(St Louis,MO)から得た。InCl3[In−111]は、Perkin Elmer Life Sciences(Boston,MA)から得た。無水ピリジン、エチルアルコールおよび他の溶媒は、Sigma−Aldrichから得、さらに精製することなく、使用した。
(物質)
ウシ膵臓トリプシン(EC 3.4.21.4)III型、キモトリプシン、Nα−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(BAEE)、アセチルチロシンエチルエステル(ATEE)、デキストランB−512(Mn 188,000Da)は、Sigma Chemical Company(St Louis,MO)から得た。ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)および無水コハク酸は、Aldrich(St Louis,MO)から得た。InCl3[In−111]は、Perkin Elmer Life Sciences(Boston,MA)から得た。無水ピリジン、エチルアルコールおよび他の溶媒は、Sigma−Aldrichから得、さらに精製することなく、使用した。
(装置および方法)
サイズ排除クロマトグラフィーは、水性媒体中にて、Varian−Prostar HPLCシステム(これは、BIO−RADモデル1755 Refractive Index検出器およびLDC/Milton Roy SpectoMonitor 3000 UV検出器を備えている)を使用して、実行した。ポリマーおよびポリマー−タンパク質結合体のMW/MWDを研究するために、HPSECカラム、Biosil SEC−125およびBiosil SEC−400(BIO−RAD)、および低圧Superose−6カラム(Pharmacia)を使用した。SECカラムの較正は、タンパク質標準および広い分子量のデキストラン標準を使用して、実行した。特に明記しない限り、溶出は、0.9%NaClを使って、50mMのpH=7.0リン酸緩衝液中にて、定組成的に実行した。1Hおよび13C NMRは、参照標準として溶媒ピークを使用して、Varian Mercury−300、Bruker DPX−300およびBruker Aspect 3000nMR分光器で行った。分光測定および酵素動力学研究には、Cary 300Bio UV/可視分光光度計(これは、Peltier−温度自動調整マルチセルブロックを備えている)を使用した。放射能の測定は、Wallac Wizard 1480ガンマカウンタ(Perkin Elmer)を使用して、行った。ガンマシンチグラフィーは、中エネルギーコリメータを備えたOhio Nuclearガンマカメラを使用して、実行した。
サイズ排除クロマトグラフィーは、水性媒体中にて、Varian−Prostar HPLCシステム(これは、BIO−RADモデル1755 Refractive Index検出器およびLDC/Milton Roy SpectoMonitor 3000 UV検出器を備えている)を使用して、実行した。ポリマーおよびポリマー−タンパク質結合体のMW/MWDを研究するために、HPSECカラム、Biosil SEC−125およびBiosil SEC−400(BIO−RAD)、および低圧Superose−6カラム(Pharmacia)を使用した。SECカラムの較正は、タンパク質標準および広い分子量のデキストラン標準を使用して、実行した。特に明記しない限り、溶出は、0.9%NaClを使って、50mMのpH=7.0リン酸緩衝液中にて、定組成的に実行した。1Hおよび13C NMRは、参照標準として溶媒ピークを使用して、Varian Mercury−300、Bruker DPX−300およびBruker Aspect 3000nMR分光器で行った。分光測定および酵素動力学研究には、Cary 300Bio UV/可視分光光度計(これは、Peltier−温度自動調整マルチセルブロックを備えている)を使用した。放射能の測定は、Wallac Wizard 1480ガンマカウンタ(Perkin Elmer)を使用して、行った。ガンマシンチグラフィーは、中エネルギーコリメータを備えたOhio Nuclearガンマカメラを使用して、実行した。
(ポリマーの合成)
PHFは、半合成の非環式ポリアセタールであり、これは、過ヨウ素酸塩を使うDextran B−512の側方開裂によって、調製できる。Dextran B512(Leuconostoc Mesenteroides株B−512の産物)は、ほぼ線形の(1−>6)−ポリ−α−D−グルコースであり、これは、約5%(1−>3;β)の分枝を備えており、その95%は、僅か1個または2個の残基の長さである(例えば、Jeanes A.(1986)Immunochemical and related interactions with dextrans reviewed in terms of improved structural information.Molecular Immunology 23、999−1028を参照)。条件を制御した(1−>6)−ポリグリコシドの過ヨウ素酸塩酸化は、エーテルC2〜C3またはC3〜C4結合を分解して開始し、その結果、ジアルデヒドIIaおよびIIb(例えば,Ishak M.F.,Painter T.J.,(1978)Kinetic evidence for hemiacetal formation during the oxidation of dextran in aqueous periodate.Carbohyd.Res.,64,189−97を参照)が形成された。ゆっくりとした酸化段階(C3の開裂)により、ジアルデヒドIII(スキーム3)が得られる。
PHFは、半合成の非環式ポリアセタールであり、これは、過ヨウ素酸塩を使うDextran B−512の側方開裂によって、調製できる。Dextran B512(Leuconostoc Mesenteroides株B−512の産物)は、ほぼ線形の(1−>6)−ポリ−α−D−グルコースであり、これは、約5%(1−>3;β)の分枝を備えており、その95%は、僅か1個または2個の残基の長さである(例えば、Jeanes A.(1986)Immunochemical and related interactions with dextrans reviewed in terms of improved structural information.Molecular Immunology 23、999−1028を参照)。条件を制御した(1−>6)−ポリグリコシドの過ヨウ素酸塩酸化は、エーテルC2〜C3またはC3〜C4結合を分解して開始し、その結果、ジアルデヒドIIaおよびIIb(例えば,Ishak M.F.,Painter T.J.,(1978)Kinetic evidence for hemiacetal formation during the oxidation of dextran in aqueous periodate.Carbohyd.Res.,64,189−97を参照)が形成された。ゆっくりとした酸化段階(C3の開裂)により、ジアルデヒドIII(スキーム3)が得られる。
(スキーム3。デキストランB−512からの非環式の親水性アセタールの調製)
ジアルデヒドIIa、IIbおよびIIIのアルデヒド基をホウ水素化還元すると、ペンダントヒドロキシメチル基IVおよび(IIaおよびIIbに由来の)隣接グリコール基Vを備えたポリアールが得られる。酸化剤/基質の化学量論および反応条件を正確に制御すると、所望量の隣接ジオールを備えたポリマーが生成され、これは、引き続いて、さらにポリマー改変および結合体化をするための選択的な反応部位として、使用できる。ある実施態様では、2〜20%(モル)の範囲の隣接ジオール含量を備えたPHFおよびPHF−ジオールの両方を調製し、そしてタンパク質担体として使用した。殆どの場合、出発物質として、188kDaの数平均分子量(Mn)を有するデキストランを使用した。
(ポリ−1−ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチル−ホルマールIV(PHF))
ある実施態様では、PHFは、過ヨウ素酸の酸化による炭水化物環の完全な側方開裂によって、調製した。Mnが188,000Daのデキストラン(15.15g、グリコピラノシド93.4mmol)を、脱イオン水300mLに溶解した。このデキストラン溶液を、0〜5℃で、光保護反応器中にて、3時間にわたって、メタ過ヨウ素酸塩47.95g(224.2mmol)(これは、脱イオン水350mlに溶解した)で処理した。その反応混合物を1μmガラスフィルターで濾過することにより、沈殿したヨウ素酸ナトリウムを除去した。その濾液のpHを、5N NaOHで、8.0に調節し、得られた溶液を、2時間にわたって、ホウ水素化ナトリウム(7.4g、200mmol、脱イオン水100mLに溶解した)で処理した。次いで、その反応媒体のpHを、1N HClで、約6.5に調節した。得られた高分子生成物を精製し、そのポリマー溶液に約4容量の脱イオン水を通すことにより、CH2PRフロー透析システム(Amicon,Beverly,MA)(これは、中空ファイバーカートリッジを備え、30kDaで切り捨てる)で濃縮した。あるいは、その生成物を、G−25分取カラム(これは、溶離液として、脱イオン水を使用する)で精製した。凍結乾燥により、水溶液からPHFを回収した。平均ポリマー収率は、70%〜80%の範囲であった。Dextran 188kDaから調製した典型的なPHFのSEC分析により、130,000Daのピーク分子量、92,000DaのMnおよび2.5の多分散性指数(Mw/Mn)が明らかとなった。得られた全てのポリマーの構造は、13Cおよび1H NMRで検査したとき、予想した非環式のポリアセタール構造と一致していた。PHFおよびPHF−グリコール調製物の典型的な合成手順は、以下で示した。
ある実施態様では、PHFは、過ヨウ素酸の酸化による炭水化物環の完全な側方開裂によって、調製した。Mnが188,000Daのデキストラン(15.15g、グリコピラノシド93.4mmol)を、脱イオン水300mLに溶解した。このデキストラン溶液を、0〜5℃で、光保護反応器中にて、3時間にわたって、メタ過ヨウ素酸塩47.95g(224.2mmol)(これは、脱イオン水350mlに溶解した)で処理した。その反応混合物を1μmガラスフィルターで濾過することにより、沈殿したヨウ素酸ナトリウムを除去した。その濾液のpHを、5N NaOHで、8.0に調節し、得られた溶液を、2時間にわたって、ホウ水素化ナトリウム(7.4g、200mmol、脱イオン水100mLに溶解した)で処理した。次いで、その反応媒体のpHを、1N HClで、約6.5に調節した。得られた高分子生成物を精製し、そのポリマー溶液に約4容量の脱イオン水を通すことにより、CH2PRフロー透析システム(Amicon,Beverly,MA)(これは、中空ファイバーカートリッジを備え、30kDaで切り捨てる)で濃縮した。あるいは、その生成物を、G−25分取カラム(これは、溶離液として、脱イオン水を使用する)で精製した。凍結乾燥により、水溶液からPHFを回収した。平均ポリマー収率は、70%〜80%の範囲であった。Dextran 188kDaから調製した典型的なPHFのSEC分析により、130,000Daのピーク分子量、92,000DaのMnおよび2.5の多分散性指数(Mw/Mn)が明らかとなった。得られた全てのポリマーの構造は、13Cおよび1H NMRで検査したとき、予想した非環式のポリアセタール構造と一致していた。PHFおよびPHF−グリコール調製物の典型的な合成手順は、以下で示した。
(PHF−グリコール)
ある実施態様では、制御したデキストラン開裂(これは、段階IIで停止した)により、PHF−グリコールを調製した。中間体IIaおよびIIbからの引き続いた還元の結果として、隣接ジオール構造単位を含むポリマーを得た。出発(グリコピラノシド)/(過ヨウ素酸塩)のモル比が1.00〜0.95であったこと以外は、PHFについて上で記述したようにして、グリコール置換ポリマーを調製した。得られたポリマー中のPHF−ジオールの構造VIの存在は、1H NMR分光法により、確認した。DMSO−d6:D2O(95:5 v/v)で記載したポリマーのスペクトルは、δ4.62(t、J=5.2Hz)でのC1−Hの構造IVについて特異的であり、構造Vに特徴的なδ4.49(d、J=5.2Hz)でのC1アセタール水素の信号を示した。同時に、δ3.10−3.20(m)では、C4−H信号は記されておらず、このことは、還元したIIbでは、C3〜C4ジオールが存在しないことを示している。PHF−ジオール構造(V)の量は、NMRで決定したとき、約2%であった。SEC分析により、出発物質であるデキストランと得られたPHF−グリコールとの間では、MW/MWDに実質的な差がないことが明らかとなった。
ある実施態様では、制御したデキストラン開裂(これは、段階IIで停止した)により、PHF−グリコールを調製した。中間体IIaおよびIIbからの引き続いた還元の結果として、隣接ジオール構造単位を含むポリマーを得た。出発(グリコピラノシド)/(過ヨウ素酸塩)のモル比が1.00〜0.95であったこと以外は、PHFについて上で記述したようにして、グリコール置換ポリマーを調製した。得られたポリマー中のPHF−ジオールの構造VIの存在は、1H NMR分光法により、確認した。DMSO−d6:D2O(95:5 v/v)で記載したポリマーのスペクトルは、δ4.62(t、J=5.2Hz)でのC1−Hの構造IVについて特異的であり、構造Vに特徴的なδ4.49(d、J=5.2Hz)でのC1アセタール水素の信号を示した。同時に、δ3.10−3.20(m)では、C4−H信号は記されておらず、このことは、還元したIIbでは、C3〜C4ジオールが存在しないことを示している。PHF−ジオール構造(V)の量は、NMRで決定したとき、約2%であった。SEC分析により、出発物質であるデキストランと得られたPHF−グリコールとの間では、MW/MWDに実質的な差がないことが明らかとなった。
(PHFスクシネート(PHF−SA))
PHF(100mg)、無水コハク酸(7.5mg、0.075mmol)およびDMAP(1.2mg、0.01mmol)を、無水ピリジン5mlに溶解した。40℃で18時間攪拌した後、ピリジンを真空中で除去した。その残留物を脱イオン水に懸濁し、そのpHを、1N NaOHを加えることにより、7.0に調節した。コハク酸化したPHFをSephadex G−25カラム(これは、溶離液として、脱イオン水を使用する)で精製し、そして凍結乾燥により、水溶液から回収した。そのコハク酸含量は、電位差滴定により測定したとき、11.3%であった。ポリマーの1H NMRスペクトル(D2O)は、δ2.62(t)およびδ2.46(t)で、コハク酸エステルの特徴的なメチレンプロトンの信号を含んでいた。
PHF(100mg)、無水コハク酸(7.5mg、0.075mmol)およびDMAP(1.2mg、0.01mmol)を、無水ピリジン5mlに溶解した。40℃で18時間攪拌した後、ピリジンを真空中で除去した。その残留物を脱イオン水に懸濁し、そのpHを、1N NaOHを加えることにより、7.0に調節した。コハク酸化したPHFをSephadex G−25カラム(これは、溶離液として、脱イオン水を使用する)で精製し、そして凍結乾燥により、水溶液から回収した。そのコハク酸含量は、電位差滴定により測定したとき、11.3%であった。ポリマーの1H NMRスペクトル(D2O)は、δ2.62(t)およびδ2.46(t)で、コハク酸エステルの特徴的なメチレンプロトンの信号を含んでいた。
(タンパク質結合体)
ある実施態様では、PHF−SAとモデルタンパク質とのEDC媒介カップリング反応により、PHF−SAとのタンパク質結合体を調製した。
ある実施態様では、PHF−SAとモデルタンパク質とのEDC媒介カップリング反応により、PHF−SAとのタンパク質結合体を調製した。
PHF−ジオールに存在している隣接グリコール基から生成したポリマーアルデヒドの通常の還元アミノ化(例えば,Dottavio−Martin,D.and Ravel,J.M.,(1978)Radiolabeling of proteins by reductive alkylation with[14C]−formaldehyde and sodium cyanoborohydride.Analyt.Biochem.,87,562を参照)だけでなく、本発明のアミノオキシ(O−ヒドロキシルアミノ)を含有する二官能性試薬を使用する非還元アミノ化により、PHF−ジオール結合体を調製した。
2種類のアミノオキシ試薬を開発し(例えば、上記実施例1および2を参照)、そして試験した(これらは、保護アミノオキシ基およびチオール改変のためのマレイミド基(N−(5−(2,5−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル)−5−オキソ−ヘキセニルオキシ)−アセトイミド酸エチルエステルVII)を含むか、または保護アミノオキシ基とアミノ基改変のためのN−ヒドロキシスクシンイミドエステル基を含有する(N−(3−(3−(2,5−ジオキソ−ピロール−1−イル)−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−アセトイミド酸エチルエーテルVIII))。これらのアミノオキシカップリング試薬またはそれらの未保護類似物とカルボニル基含有化合物との非還元的カップリングは、pH3〜4で行い、これにより、タンパク質カップリングの引き続いた段階のためのN−オキシスクシンイミド−およびマレイミド官能性の保持が可能となった。PHF結合体化のプロセスの代表的な手順は、トリプシンについて、以下で示す。
(PHF−トリプシン結合体(還元アミノ化))
PHF−ジオール(これは、Mn約150kDa(200mg)およびジオール含量10%(mol/molモノマー)を有する)を脱イオン水2mLに溶解し、そして氷上で、脱イオン水0.25mL中のNaIO4(30.1mg、0.14mmol)と混ぜ合わせた。1時間のインキュベーション後、その活性化ポリマーを、0.1Mリン酸緩衝液(pH5.5)6.0mL中のトリプシン31.8mgおよびシアノホウ水素化ナトリウム18mg(0.29mmol)と混ぜ合わせ、氷上で1時間、次いで、8℃で、18時間インキュベートした。その高分子生成物をSephadex G25カラム(これは、脱イオン水で平衡化する)でゲル濾過することにより回収し、そしてSuperose−6カラムにて、未反応トリプシンから分離した。トリプシン転換率は、61%(HPSEC BioSil−125;これは、280nmにて、UVで検出した)であった。
PHF−ジオール(これは、Mn約150kDa(200mg)およびジオール含量10%(mol/molモノマー)を有する)を脱イオン水2mLに溶解し、そして氷上で、脱イオン水0.25mL中のNaIO4(30.1mg、0.14mmol)と混ぜ合わせた。1時間のインキュベーション後、その活性化ポリマーを、0.1Mリン酸緩衝液(pH5.5)6.0mL中のトリプシン31.8mgおよびシアノホウ水素化ナトリウム18mg(0.29mmol)と混ぜ合わせ、氷上で1時間、次いで、8℃で、18時間インキュベートした。その高分子生成物をSephadex G25カラム(これは、脱イオン水で平衡化する)でゲル濾過することにより回収し、そしてSuperose−6カラムにて、未反応トリプシンから分離した。トリプシン転換率は、61%(HPSEC BioSil−125;これは、280nmにて、UVで検出した)であった。
(PHF−SA−トリプシン結合体)
PHF−SA溶液(これは、Mn=176kDaを備え、脱イオン水2.0mL中で100mgである)を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)中にて、5.0mg/mlトリプシン溶液3.0mLと混ぜ合わせた。次いで、その反応混合物に、冷(0〜5℃)脱イオン水500μl中にて、EDC(20mg)を加えた。3時間のインキュベーション後のトリプシン転換率は、HPLC(280nmでのUV)に従って、97%であった。この反応混合物を低分子量成分から分離し、そして0.05M PBS(pH7.0)を使用して、PM−30限外濾過膜にて、約10mg/mlまで濃縮した。その結合体を、流動緩衝液として0.5M PBS(pH7.0)を使用して、Superose−6カラムにて、残りの未結合トリプシンから分離した。得られた結合体をアリコートに分け、そして−40℃で凍結保存した。この結合体をSEC分析すると、Mn=245kDa、PI=1.8およびピークのポリマーMW=260kDaが得られた。HPLCおよび280nmで分光的に概算したトリプシン含量は、10.7%w/wであった。
PHF−SA溶液(これは、Mn=176kDaを備え、脱イオン水2.0mL中で100mgである)を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)中にて、5.0mg/mlトリプシン溶液3.0mLと混ぜ合わせた。次いで、その反応混合物に、冷(0〜5℃)脱イオン水500μl中にて、EDC(20mg)を加えた。3時間のインキュベーション後のトリプシン転換率は、HPLC(280nmでのUV)に従って、97%であった。この反応混合物を低分子量成分から分離し、そして0.05M PBS(pH7.0)を使用して、PM−30限外濾過膜にて、約10mg/mlまで濃縮した。その結合体を、流動緩衝液として0.5M PBS(pH7.0)を使用して、Superose−6カラムにて、残りの未結合トリプシンから分離した。得られた結合体をアリコートに分け、そして−40℃で凍結保存した。この結合体をSEC分析すると、Mn=245kDa、PI=1.8およびピークのポリマーMW=260kDaが得られた。HPLCおよび280nmで分光的に概算したトリプシン含量は、10.7%w/wであった。
(PHF−AO(NHS)−トリプシン結合体)。
Mn約150KDa(200mg)およびジオール含量2%(mol/molモノマー)をもつPHF−ジオールの溶液を、2mlの脱イオン水に溶解し、そして0.125mlの脱イオン水中の15mg(0.07mmol)のNaIO4と氷上で合わせた。1時間のインキュベーションの後、ポリマー生成物を、溶出液として脱イオン水を用い、Sephadex G−25上のゲル濾過により生成した。得られる溶液は、3.0mlのエチルアルコールで希釈し、そして2mlのエタノール中の92.6mgのVIIIと合わせた。この混合物のpHを1MのNaHSO4の添加により3.0に調節し、そして氷上で2時間攪拌した。pHを約7.0に調節し、そして生成物を、脱イオン水で平衡化したSephadex G−25カラム上で精製した。得られる生成物を、リン酸緩衝液pH8.6中に溶解した32mgのトリプシンと合わせ、そしてこの混合物を3時間の間、氷上でインキュベートした。反応混合物のHPSEC(280nmにおけるUV)分析は、ポリマーへの98%トリプシン結合を示した。この反応混合物を脱塩し、そして0.05MのPBS pH7.0を用いてPM−30限外濾過膜上で約10mg/mlに濃縮した。結合体を、残りの非結合トリプシンから、溶出緩衝液として0.5MのPBS pH7.0を用い、Superose−6カラム(Pharmacia)上で分離した。得られる結合体をアリコートにし、そして−40℃で貯蔵した。
(PHF−AO(MI)−トリプシン結合体)。
PHF−アルデヒドを、PHFジオール、Mn約150kDaから上記のように調製した。5.0mlの脱イオン水中100mgのこのPHFジオールを、46mgのVIIと合わせた。この混合物のpHを、1MのNaHSO4の添加により3.0に調節し、そして氷上で2時間攪拌した。次いで、pHを6.5に調節し、そしてポリマーを、脱イオン水で平衡化したSephadex G−25カラム上で脱塩した。得られる生成物を、リン酸緩衝液pH8.6中に溶解した16mgのトリプシンと合わせ、そして氷上で2時間、および8℃で18時間の間インキュベートした。反応混合物のHPSEC(280nmにおけるUV)分析は、ポリマー担体への75%トリプシン結合を示した。この反応混合物を脱塩し、そして0.05MのPBS pH7.0を用いてPM−30限外濾過膜上で約10mg/mlに濃縮した。結合体を、残りの非結合トリプシンから、溶出緩衝液として0.5MのPBS pH7.0を用い、Superose−6カラム上で分離し、脱イオン水で平衡化したSephadex G−25上で脱塩し、そして凍結乾燥した。この結合体のSEC分析(Biosil400)は、排除容積で溶出された高分子量フラクションの実質的存在を示した。ピークMW約500kDa。
(DTPAでのトリプシン結合体改変および111In標識)
動物研究のために、タンパク質結合体を、DTPAでの結合体のトリプシン部分の改変後、[111In]で標識した。EDC媒介カップリングは、DTPA/EDC/トリプシンリジン残基比500:50:1で、pH7.5で実施した。得られるDTPA標識された結合体は、Sephadex G−25上のゲルクロマトグラフィーにより精製した。775nmにおけるCu(II)比色アッセイにより決定したとき、タンパク質に対するDTPAのモル比は、約1:4であった。非改変タンパク質を同様に標識した。
動物研究のために、タンパク質結合体を、DTPAでの結合体のトリプシン部分の改変後、[111In]で標識した。EDC媒介カップリングは、DTPA/EDC/トリプシンリジン残基比500:50:1で、pH7.5で実施した。得られるDTPA標識された結合体は、Sephadex G−25上のゲルクロマトグラフィーにより精製した。775nmにおけるCu(II)比色アッセイにより決定したとき、タンパク質に対するDTPAのモル比は、約1:4であった。非改変タンパク質を同様に標識した。
標識化は、クエン酸[111In]からのトランスキレート化によって実施した。標識化溶液は、0.05M HCl中の担体フリーの[111In]塩化インジウムを、20倍容量過剰の0.5Mクエン酸ナトリウムpH=5.6と混合することにより調製した。得られる[111In]クエン酸インジウム溶液を、DTP改変ポリマーの非緩衝化溶液に、1mgの乾燥物質あたり0.2〜1mCiの[111In]で添加した。標識された結合体を、Sephadex G−25上のゲルクロマトグラフィーにより、滅菌等張生理食塩水への同時媒体置換で分離した。γ検出器を装備したHPLCによって推定したとき、トランスキレート化後の標識化効率は、平均で90%を超えていた。脱塩後の放射化学的純度は>99%であった。
(血液クリアランスおよび生体分布研究)
動物実験は、施設ガイドラインに従って実施した。成体雄CD1マウス(範囲28g〜34gの体重、Charles River Laboratories、Wilmington、MA)に、尾静脈を経由して標識化結合体および非改変タンパク質を注射した(注射あたり、約10μCiの111Inを含む150μL)
マウスを、0.25、0.5、1、2、4および8時間で安楽死させた(n=2)。血液サンプルおよび回収した器官(心臓、肺、肝臓、脾臓、腎臓、副腎、胃、GI、精巣、筋肉、骨、脳および尾)をγカウンター上で分析した。器官あたりの放射能活性の量を、グラム組織あたり注射された用量の%として表した。PHF−AO−トリプシン(2:1)について、血液クリアランスデータは、バックグラウンド矯正について非改変トリプシンクリアランスプロフィールを用い、非結合トリプシン含量(15%モル)に対して調節した。
動物実験は、施設ガイドラインに従って実施した。成体雄CD1マウス(範囲28g〜34gの体重、Charles River Laboratories、Wilmington、MA)に、尾静脈を経由して標識化結合体および非改変タンパク質を注射した(注射あたり、約10μCiの111Inを含む150μL)
マウスを、0.25、0.5、1、2、4および8時間で安楽死させた(n=2)。血液サンプルおよび回収した器官(心臓、肺、肝臓、脾臓、腎臓、副腎、胃、GI、精巣、筋肉、骨、脳および尾)をγカウンター上で分析した。器官あたりの放射能活性の量を、グラム組織あたり注射された用量の%として表した。PHF−AO−トリプシン(2:1)について、血液クリアランスデータは、バックグラウンド矯正について非改変トリプシンクリアランスプロフィールを用い、非結合トリプシン含量(15%モル)に対して調節した。
(酵素活性)
モデル酵素のエステラーゼ活性は、BAEE(トリプシン)、ATEE(α−キモトリプシン)、そして基質としてBSAを用いpH7.4で、公開された技法(例えば、Foucault、G.、Seydoux、F.、Yon.J.(1974)トリプシンからのα、βおよびψ形態の比較動力学的性質、Eur.J.Biochem.47、295〜302を参照のこと)に従って測定した。
モデル酵素のエステラーゼ活性は、BAEE(トリプシン)、ATEE(α−キモトリプシン)、そして基質としてBSAを用いpH7.4で、公開された技法(例えば、Foucault、G.、Seydoux、F.、Yon.J.(1974)トリプシンからのα、βおよびψ形態の比較動力学的性質、Eur.J.Biochem.47、295〜302を参照のこと)に従って測定した。
(結合体の加水分解安定性)
PHFおよびPHF−トリプシン結合体の加水分解的分解は、pH7.4および5.5におけるPBS中37℃で研究した。媒体中のpHは、実験の経過に亘って一定のままであった。24、72および144時間でとられた反応混合物アリコートのHPSEC分析(Biosil400)を、分解産物のMW/MWDおよび組成をモニターするために実施された。非結合およびPHF−結合トリプシンの含量は、280nmにおける吸光度をモニターすることにより推定された。
PHFおよびPHF−トリプシン結合体の加水分解的分解は、pH7.4および5.5におけるPBS中37℃で研究した。媒体中のpHは、実験の経過に亘って一定のままであった。24、72および144時間でとられた反応混合物アリコートのHPSEC分析(Biosil400)を、分解産物のMW/MWDおよび組成をモニターするために実施された。非結合およびPHF−結合トリプシンの含量は、280nmにおける吸光度をモニターすることにより推定された。
(タンパク質とのPHF結合)
特定の実施形態では、モデルタンパク質、トリプシンおよびα−キモトリプシンを、タンパク質−ポリアール(polyal)結合体の開発および特徴付けのためのモデルとして用いた。結合体は、3つの異なる架橋アプローチを利用して調製された。
特定の実施形態では、モデルタンパク質、トリプシンおよびα−キモトリプシンを、タンパク質−ポリアール(polyal)結合体の開発および特徴付けのためのモデルとして用いた。結合体は、3つの異なる架橋アプローチを利用して調製された。
第1のアプローチは、PHF中に存在する一価アルコール官能性の無水コハク酸でのアシル化に基づいた。タンパク質結合体は、次いで、モデルタンパク質とのカルボキシ改変ポリマーのカルボジイミド媒介カップリングを経由して行われた(この方法は、優先的にリジン成分によるカップリングを標的にしている)。用いた条件では、トリプシンあたり約4〜8のリジン成分、そしてキモトリプシン分子あたり14成分が、反応性であると期待された。このアプローチは、生産的であることは見出されず、95〜98%までのタンパク質結合体、そしてこの結合体におけるタンパク質活性の90〜95%保存を与えた。
本明細書で用いた別の結合体技法は、中間酸化産物IIa/IIb(スキーム3)の還元を経由してPHF構造中に導入されたペンダントグリコール基の活性化に基づいた。ジオールは、結合の直前に活性アルデヒド基に容易に変換される。1つの例では、PHF−ジオールポリアールタンパク質結合体は、ポリマーアルデヒドの還元アミノ化の従来法によって調製された(結合体1、表1)。タンパク質転換率は、ポリマー中の高アルデヒド含量でさえ比較的低かった(約60%)。
(表1:PHF−タンパク質結合体の組成およびMW/MWD)
*2%の2,3−ジオール含有量を有するPHFグリコールを、VIIで改変した。単離および凍結乾燥したPHF−AO−NHSを、さらなる活性化を伴わないでタンパク質結合体の調製のために連続的に使用した。
あるいは、結合体2〜7および9は、それぞれアミノ基およびスルフヒドリル基を含む分子とカルボニル含有化合物との結合のために開発された、本発明のアミノオキシ基含有二官能性試薬VIIおよびVIIIを利用して調製された(スキーム4)。
この方法は、広く用いられるアルデヒドおよびヒドラゾンの非還元的カップリングの代替として開発された。アミノオキシ試薬とのアミノ化は、より温和な条件、例えば、必要であれば6程度の高いpHにおけることを必要とし、そしてより安定なオキシム結合を生じる(ヒドラゾン結合体の安定性は、pH7〜7.5でさえ制限される[例えば、Shan.S.Wong.Chemistry of protein conjugation and cross−linking.CRC Press、1993を参照のこと])。
(スキーム4 アミノオキシ−NHSおよびアミノオキシ−マレイミド架橋剤を用いるPHFとのタンパク質の結合)
オキシム結合の形成をともなうカルボニル基(ケトン、アルデヒド)による、迅速、1ステップカップリングのためのアミノオキシ化合物の適用は、薬用化学、および生体結合体化学で広く用いられ、例えば、グリコシル化タンパク質の、アミノとの(例えば、Berninger、R.W.アミノオキシ含有リンカー化合物および結合体におけるそれらの適用、WO96/40662)、およびスルフヒドリル基含有リガンドとの(例えば、Webb、R.R.、II、およびKancko、E.(1990)塩酸1−(アミノオキシ)−4−[(3−ニトロ−2−ピリジル)ジチオ]ブタン、および1−(アミノオキシ)−4−[(3−ニトロ−2−ピリジル)ジチオ]ブト−2−エンの合成 新規ヘテロ官能性架橋試薬、Bioconjugate chem.、1、96を参照のこと)カップリングのために記載されている。本発明の二官能性試薬は、フリーまたは保護されたアミノオキシ基、およびチオール反応性マレイミド基(VII)またはアミノ反応性N−ヒドロキシスクシンイミドエステル基(VIII)のいずれかを含む。これらのアミノオキシカップリング試薬のアルデヒドとの非還元的カップリングは、pH3で2時間の間、水中で実施された。VIIおよびVIIIの非保護アナログまたはそれらの塩酸塩が用いられるとき、カップリングの間の反応混合物のpHは、3.5〜4.5の範囲に維持された。両方の場合における温和な酸性条件は、タンパク質カップリングの次のステージのためのN−オキシスクシンイミド−およびマレイミド−官能性の保存を可能にした。2%mol.ほど低いPHF−ジオール中のグリコール含量(またはMW=150kDaのPHF分子あたり約20のジオール成分)は、PHF:タンパク質=1:1mol/molでタンパク質の定量的カップリングを達成するために十分であった。
1:1〜4:1の範囲のポリマーに対するタンパク質のモル比をもつ結合体は、上記に記載の戦略を利用して首尾よく調製された;ほとんどの場合、改変の所望の程度は、高収率(85〜95%)で達成された。アミノオキシ−NHSカップリング試薬VIIIを用い、そしてEDC媒介カップリングを経由する、PHF−SAへの1ステップで調製された結合体は、タンパク質前駆体に対して最高の結合体収率(1:1結合体について95〜98%まで)を与えた。両方のアミノオキシ試薬は、結合体シークエンスおよび条件に対して高い程度の柔軟性を示した。異なる活性化条件、およびアミノオキシ、NHSおよびマレイミドカップリング基の十分な安定性は、反応順序を意のままに変更することを可能にしたか、または必要であれば、単離しかつ精製したアミノオキシ含有タンパク質またはポリアール中間体を用いて作業することを可能にした。HPSECデータは、ポリアール/アミノオキシカップリングステップにおける酸性条件にかかわらず、タンパク質付加物が、PHF骨格の実質的な解重合をなくして、かつほぼ理論収率で得られたことを示した。
任意の特定の理論に拘束されることは希望しないが、本発明者らは、観察された結合体MW(多くの場合1.5〜2倍予期されたより高い)は、タンパク質変性剤を経由するポリアールの部分的架橋の結果であり得ることを提案する。このプロセスは、しかし、結合体の酵素的活性に対しては顕著な影響を有さなかった。
酵素活性の比較評価は、約1:1の担体/タンパク質モル比をもつ結合体を用いて実施した(結合体2、3、および8、表1)。ネイティブ酵素と比較して、Michaelis−Mentenパラメーター(KM、kkat)における有意な変化、および最適pHシフトは観察されなかった。合成基質で試験したとき、結合体は、ネイティブ酵素活性の85%〜95%を保持していた。予期されるように、BSAを基質として用いると、酵素活性における幾分より有意な減少が観察され、これは予期される立体妨害に起因する可能性が最も高い。従って、この得られたデータは、例えば、部分的に酸化されたスクロースポリマーとのトリプシン結合体(例えば、R.VankateshおよびP.V.Sundaram.(1998)、種々の化学変性剤を用いたインビトロ構造変化後のウシトリプシンの安定性性質の調節、Pretein Engineering、11、8、691〜698)に関する先の文献のデータ、と一致している。
(PHF−タンパク質結合体のpH依存性加水分解的分解)
すべてのPHFおよびPHF−ジオールを基礎にした結合体は、中性および僅かに塩基性のpH(7.0〜10.5)において本質的に安定である加水分解的分解のpH依存性プロフィールを示した。
すべてのPHFおよびPHF−ジオールを基礎にした結合体は、中性および僅かに塩基性のpH(7.0〜10.5)において本質的に安定である加水分解的分解のpH依存性プロフィールを示した。
PHF、および2つの異なるPHF−トリプシン結合体PHF−SA−トリプシン(タンパク質含量10%、Mn=250kDa)およびPHF−AO−トリプシン(タンパク質含量25%、Mn350kDa)の加水分解的分解を、pH7.4および5.5で研究した。実際、ポリマーMW/MWDにおける実質的な変化も、非結合トリプシンの顕著な蓄積も、37℃ pH7.4で144時間に亘って観察されなかった。これに対し、同じ時間の間の37℃、pH5.5におけるポリアールのインキュベーションは、3つすべての調製物についてMnにおける定常および遅い減少および分子量分布が拡がること、および両方の結合体についてのタンパク質の放出(表2を参照のこと)を示した。i)Mn減少の速度、ii)放出されるトリプシンの量、およびiii)ポリマーフラクション回収の%に関するデータは、オキシム連結結合体(PHF−AO−トリプシン)がPHFおよびコハク酸架橋PHF結合体(PHF−SA−トリプシン)より高い分解速度を有していることを示唆している。
([111In]DTPA標識されたモデルPHF−タンパク質結合体の生体動力学および生体分布)
PHF−SA−トリプシン、PHF−AO−トリプシン(それぞれ、タンパク質含量10%および25%、およびMn=250kDaおよび350kDa)および非改変トリプシン(26kDa)の生体動力学を、PHF改変のタンパク質生体動力学および生体分布に対する影響を決定するために研究した。このデータは、非改変タンパク質に比較したとき、PHF改変タンパク質の血液中半減期における有意な改良を示した。
PHF−SA−トリプシン、PHF−AO−トリプシン(それぞれ、タンパク質含量10%および25%、およびMn=250kDaおよび350kDa)および非改変トリプシン(26kDa)の生体動力学を、PHF改変のタンパク質生体動力学および生体分布に対する影響を決定するために研究した。このデータは、非改変タンパク質に比較したとき、PHF改変タンパク質の血液中半減期における有意な改良を示した。
非改変放射能標識トリプシン調製物は、投与後15分以内で血液から80%の活性のクリアランスを(初期血液半減寿命約7分)示し、次いで、見かけ上、4±0.8時間半減期でモノ指数関数的クリアランスが続いた。比較的小さいタンパク質サイズおよび最終の生体分布の特徴を考慮すると、最初の(主要な)相は、腎臓クリアランスおよび血管外遊走と一致している。第2の相は、組織からの再分布戻り、および血漿中に存在する高分子プロテアーゼインヒビターとのトリプシン複合体の延長循環に関連し得る。
PHF−トリプシン結合体の両方はまた、異なる特徴および長さではあるが、2相の血液クリアランスパターンを示した。約40%の活性が、血液から1時間以内にクリアーされた後、残り(主要フラクション)は、8時間の半減期で循環中に残った。ここで、最初の相は、非フラクション化結合体のより小さなフラクションの血管外遊走(そして、恐らくは、部分的腎臓クリアランス)と一致し、その一方、第2の相は、結合体の主要フラクションの循環と一致する。特に、この長い循環はまた、実験の時間フレーム内の結合体一体性の保存を示している。
最終生体分布データ(表3)は、腎臓における標識蓄積における1オーダーまでの大きさの減少、およびポリアール結合体 対 非改変トリプシンの肝臓蓄積における有意な減少を示した。脾臓における顕著な蓄積の増加(これは、高分子量ポリマーおよびマイクロパーティクルについてしばしば観察される)は、トリプシンコントロールと比較したときPHF結合体について観察されなかった。
動物は灌流されなかったこと、そしてそれ故、肺組織(PHF−AO−トリプシンおよびPHF−SA−トリプシンの両方)、および心臓(hart)(PHF−AO−トリプシン)におけるより高いレベルの含量は、これら器官の血液プールにおけるより高い残存結合体含量と一致していることに注意すること。
この実施例における詳細は、PHFのモデルタンパク質結合体、親水性ポリアールが首尾よく調製された。アシル化を基礎にした架橋を採用する従来の結合技法とともに、オキシム結合の形成を可能にする本発明の二官能性試薬が用いられた。このような試薬により形成された結合は、PHF骨格と同じpH感受性プロフィールを有する。PHFは、高度に親水性の、本質的に非毒性の半合成ポリマーであり、(4g/kg ivでマウスに毒性はない;例えば、M Papisovら、半合成親水性ポリアール。書評中(2002)を参照のこと)、生理学的条件では安定であるが、リソソームpHにおいて非酵素的加水分解を受ける。70kDaを超えるMWをもつすべての先に試験されたPHF−含有調製物は、有意なRES摂取なくしてインビボで長い循環を示した。非改変500kDaPHFの血液半減期は、24時間より大きいことが見出された。
1:1のポリマー:タンパク質比で、2つの結合技法は、最高のカップリング収率(タンパク質で95〜98%)与えた:アミノオキシ−NHSカップリング試薬VIIIを利用する1ステップ方法、およびEDC媒介アシル化が続くポリマースクシニル化。タンパク質付加物形成は、平均して、数平均分子量(Mn)における1.5〜2.0倍の増加をともなった。これは、反応条件を考慮して予期され得る、1つ以上のポリマー鎖とのタンパク質カップリングの結果としての架橋の表示であり得る。この結合プロセスは、結合したタンパク質の酵素的活性に顕著な影響は引き起こさなかった;ネイティブ酵素の当初の活性の85%〜95%(合成基質)が結合体中で保存された。試験されたその他の結合方法(例えば、アミノオキシマレイミドカップリング試薬VIIを用いた還元的アミノ化またはカップリング)は、モデルタンパク質(トリプシン)に対してより低い収率を示したが、その他のタンパク質に対しては、効率的なカップリング経路を提供し得る。
アミノオキシ試薬の高い部位特異性、温和なカップリング条件(pH範囲3〜6)、および高い反応速度(pH5.5で非保護オキシムについて10分より少ない反応半分時間)のすべては、この群の化合物が、タンパク質結合体の調製のための顕著な可能性を有していることを示す。予期されるように、試験された2つの架橋タイプのうち、オキシム結合結合体が、より高い分解速度を示した。
動物データは、長期間循環性タンパク質結合体を設計するためのPHFの実現可能性を示した。基礎的生体動力学データが、約250kDaおよび約350kDaのMnをもつ2つのモデルPHF−トリプシン結合体について得られた(それぞれ、約14nmおよび15nmのSEC推定粒子サイズ、および10%および25%のタンパク質負荷)。両方のPHF−トリプシン結合体について、非改変トリプシンと比較したとき、主要フラクションの血液半減期における70倍の増加が観察され(8時間対7分)、肝臓および腎臓取り込みが減少し、そして顕著な器官特異的蓄積はなかった。最適化されていない、そして分画されていない結合体について特に得られたこのデータは、げっ歯類でPEG結合体の循環について報告された平均35倍の血液半減期延長に匹敵し得る(例えば、(1)Delgado C、Francis G、Fisher D.(1992) PEG結合タンパク質の使用および性質、Crit.Rev.in Ther.Drug Carrier Syst.9、249〜304;および(2)Nucci M、Shorr R,Abuchovski A.(1991) ポリ(エチレングリコール)改変タンパク質の治療的価値、Adv.Drug.Del.Rev.6、133〜151を参照のこと)。
これらの結果は、オキシムおよびエステル改変ポリアールの両方が、完全に機能的な生分解性タンパク質結合体の調製のために実現可能であることを示唆している。このオキシム結合の可逆的、pH感受性特徴は、pH依存性(例えば、リソソーム)薬物放出が所望されるとき特に有用であり得る。
従って、得られたデータのすべての局面は、PHF(そして、恐らくは、その他の半合成および完全合成親水性ポリアール;例えば、M.Yinら、完全合成親水性ポリアセタール。書評中(2002)を参照のこと)が、タンパク質改変のためのプラットホームとして顕著な可能性を有していることを示唆している。PHFは、特に、慢性および/または高用量投与を必要とする適用において、ポリエチレングリコールの、発展し得、かつ潜在的に優れた生分解性置換物であると考えられ得る。PHF鎖改変の程度、タンパク質負荷、架橋剤長さおよび構造に対する結合体安定性の依存性、ならびに結合体の長期間加水分解的安定性は、進行中の研究の主題である。この作業は、臨床的に関連のあるタンパク質のプロトタイプ結合体に拡張されている。
親水性で本質的に完全に分解可能なポリアセタールモジュール、およびモデル酵素を含む生体結合体は、アシル化および還元的かつ非還元的アミノ化に基づく結合戦略を利用して、高収率よび活性の保存とともに首尾よく調製された。1ステップタンパク質改変を可能にする新たなアミノオキシ試薬が、本質的に完全に生分解性の生体結合体の調製の問題を取り扱うために開発された。データは、タンパク質改変、特に、慢性または高用量投与が要求される場合に、本質的に完全に分解性の親水性ポリアセタールおよびアミノオキシ試薬(例えば、本発明の二官能性試薬)の両方についてのいくつかの可能な適用を示唆している。
(実施例4:親水性ポリアール:薬理学およびバイオエンジニアリングのための生体模倣生分解性ステルス材料)
上記で考察したように、非環式親水性ポリアールは、適切なモノマーの重合、または環状ポリアール(例えば、ポリサッカライド)の側方開裂のいずれかを経由して調製され得る。種々のタイプの完全合成および半合成ポリアールの両方が調製され、そしてインビトロおよびインビボで、生体結合体、ナノ粒子およびその他の高分子構築物および超分子構築物のモデル構造およびインターフェース成分として特徴付けられた。
上記で考察したように、非環式親水性ポリアールは、適切なモノマーの重合、または環状ポリアール(例えば、ポリサッカライド)の側方開裂のいずれかを経由して調製され得る。種々のタイプの完全合成および半合成ポリアールの両方が調製され、そしてインビトロおよびインビボで、生体結合体、ナノ粒子およびその他の高分子構築物および超分子構築物のモデル構造およびインターフェース成分として特徴付けられた。
(実験)
(半合成ポリアール)特定の実施形態では、半合成ポリアールが、ポリアルドースおよびポリケトースから、水溶液中の過ヨウ素酸酸化での炭水化物の環の完全側方開裂で、引き続くアルデヒド基の親水性またはその他の薬学的に有用な成分への変換、例えば、ホウ化水素還元:
(半合成ポリアール)特定の実施形態では、半合成ポリアールが、ポリアルドースおよびポリケトースから、水溶液中の過ヨウ素酸酸化での炭水化物の環の完全側方開裂で、引き続くアルデヒド基の親水性またはその他の薬学的に有用な成分への変換、例えば、ホウ化水素還元:
(デキストランB−512に基づく合成)
(レバン(Levan)に基づく合成)
(イヌリンに基づいて合成)
を経由して調製された。
を経由して調製された。
(完全合成ポリアール)
ビニルエーテルの保護された置換ジオールとの縮合は、親水性ポリアール形成のための有効な方法であることが見出された。開環重合のようなその他の方法の効力は、保護基の置換の程度およびかさばりに依存する。
ビニルエーテルの保護された置換ジオールとの縮合は、親水性ポリアール形成のための有効な方法であることが見出された。開環重合のようなその他の方法の効力は、保護基の置換の程度およびかさばりに依存する。
溶媒システム、触媒およびその他の因子を、高分子量産物を得るために最適化した。
(モデル誘導体)
合成および半合成ポリアールを、末端基またはペンダント基のいずれかを通じて誘導体化し、種々のタイプのモデル薬物担体および生体複合体を得た。
合成および半合成ポリアールを、末端基またはペンダント基のいずれかを通じて誘導体化し、種々のタイプのモデル薬物担体および生体複合体を得た。
ビニル末端基をもつ保護された完全合成ポリアール(モノ−Fmoc−トリス(ヒドロキシメチル)メタンとエチレングリコールジビニルエーテルとの縮合の産物)を、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホチオエタノール(PTE)で末端改変された、改変制御ポアガラスにグラフト化し、次いで、脱保護しそして支持体から切断した。
半合成ポリ−(ヒドロキシメチルエチレン ヒドロキシメチル−ホルマール)(PHF)は、末端の1つに存在する末端ビシナルグリコール基を通じ、(a)次の1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(PEA)での還元アミノ化、または(b)アミノオキシ酢酸での非還元的アミノ化のいずれかでの過ヨウ素酸酸化を経由して改変された。
合成および半合成ポリアールの両方のペンダントヒドロキシル基は、直接アシル化またはアルキル化(例えば、無水コハク酸またはエピクロロヒドリンを用いる)を経由して改変された。あるいは、ペンダント1,2−グリコール基をもつ半合成ポリマーが生成され、そして過ヨウ素酸酸化、次の還元的または非還元的アミノ化のいずれかを通じて誘導体化された。
末端誘導体は、さらに、ポリアール改変リポソーム、ポリアール改変タンパク質およびグラフトコポリマー(モデル長期循環ナノ担体)を得るために用いられた。ペンダント改変ポリアール誘導体は、種々の小分子およびタンパク質複合体における構造骨格として用いた。
(放射標識化)
生体動力学研究には、ポリアール、それらの誘導体および結合体は、111Inで標識した。微量のキレートするジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)基は、DTPA二環無水物での直接アシル化により導入した。DTPA誘導体は、pH=5.5における[111In]クエン酸インジウムからのトランスキレート化によって111Inで標識し、そしてサイズ排除HPLCにより精製した。
生体動力学研究には、ポリアール、それらの誘導体および結合体は、111Inで標識した。微量のキレートするジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)基は、DTPA二環無水物での直接アシル化により導入した。DTPA誘導体は、pH=5.5における[111In]クエン酸インジウムからのトランスキレート化によって111Inで標識し、そしてサイズ排除HPLCにより精製した。
(インビトロ特徴付け)
プロトンおよび13C NMRを、得られたポリアールおよびそれらの誘導体の構造を特徴付けるために実施した。流体力学的サイズは、サイズ排除HPLCにより、そして適切であれば、プロトン関連光散乱により決定した。加水分解的脱重合は、pHの関数として非緩衝化およびリン酸緩衝化水性媒体中で調べられた。溶解度は、水および従来用いられている有機溶媒中で調べた。モデルポリアール改変酵素(例えば、トリプシン)の活性は、合成基質を用いて調べた。PHFのPHF前駆体(デキストランB−512)に特異的な抗体との相互作用は、サイズ排除HPLC、および蛍光偏光寿命調査(蛍光発色団標識抗体を用いる)により調べた。
プロトンおよび13C NMRを、得られたポリアールおよびそれらの誘導体の構造を特徴付けるために実施した。流体力学的サイズは、サイズ排除HPLCにより、そして適切であれば、プロトン関連光散乱により決定した。加水分解的脱重合は、pHの関数として非緩衝化およびリン酸緩衝化水性媒体中で調べられた。溶解度は、水および従来用いられている有機溶媒中で調べた。モデルポリアール改変酵素(例えば、トリプシン)の活性は、合成基質を用いて調べた。PHFのPHF前駆体(デキストランB−512)に特異的な抗体との相互作用は、サイズ排除HPLC、および蛍光偏光寿命調査(蛍光発色団標識抗体を用いる)により調べた。
(細胞培養モデル)
臨床に関係あるインターフェロンα(IFN)のモデル結合体の活性は、IFN感受性細胞培養(TF−1、A375)中で調べた。フォルミルペプチド結合体の白血球への結合は、げっ歯類血液から単離された白血球および蛍光発色団(FITC)で同時標識された結合体を用いて実施した。
臨床に関係あるインターフェロンα(IFN)のモデル結合体の活性は、IFN感受性細胞培養(TF−1、A375)中で調べた。フォルミルペプチド結合体の白血球への結合は、げっ歯類血液から単離された白血球および蛍光発色団(FITC)で同時標識された結合体を用いて実施した。
(動物モデル)
先導ポリアール(PHF)の急性毒性は、非近交系マウス中、0.1mg/kg〜4g/kgで調べた。高分子量(>160kDa)ポリマー調製物を、可能な毒性影響をマスクし得る腎クリアランスを避けるために用いた。
先導ポリアール(PHF)の急性毒性は、非近交系マウス中、0.1mg/kg〜4g/kgで調べた。高分子量(>160kDa)ポリマー調製物を、可能な毒性影響をマスクし得る腎クリアランスを避けるために用いた。
生体動力学および生体分布は、臨床的に関係ある用量で111In標識された調製物を用い、ラット、マウスおよびウサギにおける血液および組織サンプリングにより調べた。迅速な初期ステージ(存在すれば)は、麻酔動物における動的γシンチグラフィーにより調べた。
種々の分子量の非改変ポリアールの生体動力学は、正常マウス、ラットおよびウサギ中で調べた。モデルナノ担体(PHFグラフトコポリマー)およびポリアール改変リポソームの生体動力学はラットで調べた。フォルミルペプチド結合体の生体動力学は、正常ウサギおよび病巣細菌炎症をもつウサギで調べた。タンパク質結合体は、マウスおよびラット中で調べた。
モデル結合体(IFN、G−CSF、抗新生物性の低分子)の毒性および生物学的活性は、関係あるモデル(G−CSFについてはキトサン抗原投与;抗新生物調製物についてはヌードマウス中の癌異種移植)を用いてマウス中で調べた。
(合成および特徴付け)
半合成ポリアール合成物(syntheses)において、産物の収率および分子量は、前駆体多糖類に依存して変動することが見出された。デキストランB−512およびイヌリンのような、高規則性かつ低分岐の多糖類前駆体からのポリアールは、実際に脱重合なしで、そしてほぼ理論収率で得られた。産物のSEC HPLC溶出プロフィールは、個々の前駆体多糖類のプロフィールを再現した(例えば、PHFについて、3kDa〜1,500kDa)。デキストランB−512特異的抗体はPHFを結合しなかった。
半合成ポリアール合成物(syntheses)において、産物の収率および分子量は、前駆体多糖類に依存して変動することが見出された。デキストランB−512およびイヌリンのような、高規則性かつ低分岐の多糖類前駆体からのポリアールは、実際に脱重合なしで、そしてほぼ理論収率で得られた。産物のSEC HPLC溶出プロフィールは、個々の前駆体多糖類のプロフィールを再現した(例えば、PHFについて、3kDa〜1,500kDa)。デキストランB−512特異的抗体はPHFを結合しなかった。
ビニルエーテル縮合を基礎にする合成物では、いくつかの保護されたジオール誘導体を試験し、そして重合ステージで等しく有効であることが見出された。しかし、Fmoc保護は、次の誘導体化および脱保護ステージでより良好な収率を可能にすることが見出された。5〜15kDaの主要フラクションをもつ完全合成ポリアールは、高収率で産生された。高分子量調製物(>35kDa)は分画化により単離した。
すべての得られたポリマーは、13Cおよび1H NMRによって調べ、そして予期された完全非環式ポリアール構造と一致することが見出された。ポリアールは、7〜約10.5のpHで本質的に安定であり、そして5のリソソームpHで加水分解可能な、加水分解的分解の予期されたプロフィールを示した。高分子量ポリアール(MW>50kDa)は、水およびいくつかの有機溶媒(例えば、DMF、DMSO、Py)中に可溶性であった。低MWフラクションはまた、メタノールおよびPy/メタノールおよび他の溶媒および混合物に可溶性であった。
現在まで動物において試験したポリアールは、本質的に非毒性であることが見出された。最も大規模に調べたPHFは、毒性の兆候を示さず、そして4g/kg体重の静脈内投与後でさえ体重低下はなかった。
111In標識PHFの生体動力学および生体分布はラットで調べた。低分子量フラクションは、任意の組織における有意な蓄積なくして腎臓を通じて迅速に排出されることが見出された。50kDa調製物について、血中半減期は2時間で、組織中の標識含量は0.05%注入用量/g未満であった(注入後24時間)。高分子量フラクション(例えば、500kDa)は、長い血中半減期を有し(25時間)、任意の組織における優先的な蓄積はなかった(72時間でほぼ0.2%用量/g未満)。肝臓、脾臓およびリンパ腺蓄積レベルは、その他の組織におけるよりそれほど高くなく(0.4±0.1%用量/g)、主要取り込み機構として、食細胞認識よりむしろ自発的液相エンドサイトーシスを示唆した。
(誘導体)
末端およびペンダント基誘導体は、インビトロおよびインビボ特徴づけのために首尾よく調製された。
末端およびペンダント基誘導体は、インビトロおよびインビボ特徴づけのために首尾よく調製された。
(タンパク質結合体)
スクシニル−PHFを用いて、ほぼ理論収率で(タンパク質による)約1:1〜1:2のタンパク質:ポリマー比をもつモデルタンパク質結合体(トリプシン、IFN、G−CSF)を調製した。これら結合体は、インビトロまたは細胞培養モデルにおいて測定されたとき、流体力学的直径における予期された増加(約10〜11nmまで)および有意でない(0%〜5%)非活性の損失を示した。すべてのタンパク質結合体は、生体動力学の劇的な向上、例えば、7分および11分の8時間および13時間への血中半減期増加(それぞれ、トリプシンおよびIFN)、およびIVおよびSC投与に際し腎蓄積における5〜10倍の減少を示した。G−CSF結合体は、インビボ活性を保持していることが見出され、そして潜在的に優れた活性動力学を有していた。モデルヘモグロビンおよびその他の結合体で得た初期データは、PEGの類似の結合体とは異なり、タンパク質−ポリアール結合体が、おそらくは用量およびタイムフレームに依存して、腎空胞形成を引き起こすことがかなり少ないか、またはなかったことを示す(作業は進行中)。
スクシニル−PHFを用いて、ほぼ理論収率で(タンパク質による)約1:1〜1:2のタンパク質:ポリマー比をもつモデルタンパク質結合体(トリプシン、IFN、G−CSF)を調製した。これら結合体は、インビトロまたは細胞培養モデルにおいて測定されたとき、流体力学的直径における予期された増加(約10〜11nmまで)および有意でない(0%〜5%)非活性の損失を示した。すべてのタンパク質結合体は、生体動力学の劇的な向上、例えば、7分および11分の8時間および13時間への血中半減期増加(それぞれ、トリプシンおよびIFN)、およびIVおよびSC投与に際し腎蓄積における5〜10倍の減少を示した。G−CSF結合体は、インビボ活性を保持していることが見出され、そして潜在的に優れた活性動力学を有していた。モデルヘモグロビンおよびその他の結合体で得た初期データは、PEGの類似の結合体とは異なり、タンパク質−ポリアール結合体が、おそらくは用量およびタイムフレームに依存して、腎空胞形成を引き起こすことがかなり少ないか、またはなかったことを示す(作業は進行中)。
(小ペプチド)
フォルミルペプチド(N−フォルミル−Met−Leu−Phe−Lys)結合体は、(フォルミルペプチドレセプターを経由して)白血球に対する高親和性を有することが見出された。ラットおよびウサギにおけるこのような(標識された)結合体の投与は、白血球の効率的なインビボ標識化と、病巣細菌炎症におけるそれらの侵入を生じた。炎症標識化効力は、非改変フォルミルペプチドのそれに等しかったが、腎蓄積(そして、個々に、放射量)は、分子量に依存して81〜88%減少し、そして肝臓および脾臓蓄積は、低分子量(15kDa)調製物について40%減少した。
フォルミルペプチド(N−フォルミル−Met−Leu−Phe−Lys)結合体は、(フォルミルペプチドレセプターを経由して)白血球に対する高親和性を有することが見出された。ラットおよびウサギにおけるこのような(標識された)結合体の投与は、白血球の効率的なインビボ標識化と、病巣細菌炎症におけるそれらの侵入を生じた。炎症標識化効力は、非改変フォルミルペプチドのそれに等しかったが、腎蓄積(そして、個々に、放射量)は、分子量に依存して81〜88%減少し、そして肝臓および脾臓蓄積は、低分子量(15kDa)調製物について40%減少した。
(リポソーム)
ポリアール改変100nm DPPC/コレステロールリポソームは、非改変リポソームに対し、ラットにおけるIV投与に際し、有意に延長された循環、例えば、それぞれ、15分の間の90%クリアランスに対し、30分の間の50%のクリアランスを示した。完全に生分解性で長期間循環するリポソームを得るために、ポリアール含量および分子量を最適化するための作業が進行中である。
ポリアール改変100nm DPPC/コレステロールリポソームは、非改変リポソームに対し、ラットにおけるIV投与に際し、有意に延長された循環、例えば、それぞれ、15分の間の90%クリアランスに対し、30分の間の50%のクリアランスを示した。完全に生分解性で長期間循環するリポソームを得るために、ポリアール含量および分子量を最適化するための作業が進行中である。
(薬物担体)
骨格として20kDaのポリ−L−リジンおよび保護グラフトとして10kDa PHFを用いてアセンブルされたモデルの立体的に保護されたナノ担体(流体力学的直径16±4nm)は、血中半減期(ラット)の骨格あたりのPHF鎖の数との強い関係を示した。非保護ポリリジンは約20秒の血中半減期を有したが、骨格あたり10および20のグラフト分子をもつPHF改変担体は、それぞれ、9.8時間および25.3時間の半減期を有していた。
骨格として20kDaのポリ−L−リジンおよび保護グラフトとして10kDa PHFを用いてアセンブルされたモデルの立体的に保護されたナノ担体(流体力学的直径16±4nm)は、血中半減期(ラット)の骨格あたりのPHF鎖の数との強い関係を示した。非保護ポリリジンは約20秒の血中半減期を有したが、骨格あたり10および20のグラフト分子をもつPHF改変担体は、それぞれ、9.8時間および25.3時間の半減期を有していた。
(小分子結合体)
強い親水性である(いくつかの場合には吸湿性でさえある)ポリマーのポリアールは、強い疎水性である小分子を可溶化するために適切である。いくつかの小分子結合体は、ポリオールの直接アシル化(DTPA環無水物、無水コハク酸)またはアルキル化(エピクロロヒドリン)のいずれか、または本発明者らの実験室で開発された二官能性アミノオキシ試薬を用いる非還元的アミノ化(H2N−O−R−X、ここで、Xは官能基、例えば、N−マレイミドまたはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル)により調製した。モデル抗新生物薬物の結合体は、少なくとも約5〜7%w/w(最も疎水性の物質)から約15%(ドキソルビシンのようなアントラサイクリン)までの薬物含量で可溶性であった。このような結合体の1つは、マウス異種移植モデルで試験され(ヌードマウスにおけるLS174tおよびHT26)、そして個々の非改変薬物より低い毒性およびより高い抗新生物活性を示した。例えば、処置開始55日後の動物生存は、非改変薬物(同じ用量)で処置した群における40%、そして非処置コントロール群で20%に対して、結合体で処置した群において80%であった。複合体サイズ、組成および結合/放出化学の最適化は、本発明者らの継続する作業の主題である。
強い親水性である(いくつかの場合には吸湿性でさえある)ポリマーのポリアールは、強い疎水性である小分子を可溶化するために適切である。いくつかの小分子結合体は、ポリオールの直接アシル化(DTPA環無水物、無水コハク酸)またはアルキル化(エピクロロヒドリン)のいずれか、または本発明者らの実験室で開発された二官能性アミノオキシ試薬を用いる非還元的アミノ化(H2N−O−R−X、ここで、Xは官能基、例えば、N−マレイミドまたはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル)により調製した。モデル抗新生物薬物の結合体は、少なくとも約5〜7%w/w(最も疎水性の物質)から約15%(ドキソルビシンのようなアントラサイクリン)までの薬物含量で可溶性であった。このような結合体の1つは、マウス異種移植モデルで試験され(ヌードマウスにおけるLS174tおよびHT26)、そして個々の非改変薬物より低い毒性およびより高い抗新生物活性を示した。例えば、処置開始55日後の動物生存は、非改変薬物(同じ用量)で処置した群における40%、そして非処置コントロール群で20%に対して、結合体で処置した群において80%であった。複合体サイズ、組成および結合/放出化学の最適化は、本発明者らの継続する作業の主題である。
この研究の1つの目的は、炭水化物の共通の非環式構造の高分子材料構築が、進歩した薬理学的操作の必要な特徴のセットを有し得るか否かを決定することである。これらは、インビボの「不活性」(非生体接着性、または「ステルス」性質)、主鎖の生分解性、低毒性、および技術的柔軟性を含む。
ポリアール主鎖は、生理学的条件(pH=7およびそれより上)で安定であるが、pH<7におけるプロトンで触媒される加水分解には感受性であることが見出された。低pHは、細胞内リソソームおよび小胞区画の特徴である。従って、ポリアールを基礎にする調製物の細胞取り込みは、中程度の速度での主鎖の完全非酵素的加水分解を生じると期待され得る。ポリアールの構成的単位は、低い毒性を有し、そして主要代謝経路を経由して代謝され得るか、および/または排出され得る。加水分解−耐性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコールと比較したとき、これは、長期の細胞空胞形成、細胞内ポリマー貯蔵、および関連する機能的異常が有意な安全性リスクを生じ得る、高用量または慢性投与のために意図された調製物において顕著に有利であるようである。
粒子および大高分子について、血中半減期は、全体のポリマー反応性の数学的に正確な尺度である[Papisov M.I.、Adv.Drug Delivery Rev.、1995、16:127〜137]。先導ポリアール(PHF)のインビボ評価の結果は、直線状または高度に分岐した誘導体のいずれもが細網内皮細胞により認識されなかったことを示した。得られる生体動力学データは、生物学的環境と最小の相互作用をもつ生分解性物質を開発する本研究の中心目的が、達成されたという明瞭な証拠を提供する。
種々の構造の親水性ポリアールが首尾よく合成された。これらのポリマーは、優れた技術的柔軟性および生物学的性質を示した。得られたデータは、これら親水性の本質的に完全に生分解性のポリマーについて、特に、進歩した薬物送達システム、タンパク質および小分子改変、ならびに薬物担体エンジニアリングにおけるいくつかの潜在的な適用を示唆している。
Claims (62)
- LMの各出現例が、別個に、以下の構造を有する部分である、請求項1に記載の結合体:
ここで、LM1の各出現例は、別個に、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデンまたはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである、
結合体。 - LM1の1個またはそれ以上の出現例が、別個に、マレイミド含有またはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル含有架橋剤を含む、請求項2に記載の結合体。
- LM1の1個またはそれ以上の出現例が、別個に、4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイルまたは4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート架橋剤を含む、請求項3に記載の結合体。
- Mの1個またはそれ以上の出現例が、生分解性結合を含むか、または該生分解性結合を介して、前記担体に結合されている、請求項1に記載の結合体。
- 前記生分解性結合が、アセタール結合、ケタール結合、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合、エナミン結合、イミン結合、イミド結合、ジチオ結合およびホスホエステル結合からなる群から選択される、請求項4に記載の結合体。
- 前記担体が、親水性生分解性ポリマーであり、該親水性生分解性ポリマーが、炭水化物、グリコ多糖類、糖脂質、複合糖質、ポリアセタール、ポリケタール、およびそれらの誘導体からなる群から選択される、請求項1に記載の結合体。
- 前記担体が、天然に存在する直鎖または分枝の生分解性で生体適合性のホモ多糖類であり、該ホモ多糖類が、セルロース、アミロース、デキストラン、レバン、フコイダン、カラゲナン、イヌリン、ペクチン、アミロペクチン、グリコーゲンおよびリキセナンからなる群から選択される、請求項1に記載の結合体。
- 前記担体が、天然に存在する直鎖または分枝の生分解性で生体適合性のヘテロ多糖類であり、該ヘテロ多糖類が、アガロース、ヒルロナン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、アルギン酸およびヘパリンからなる群から選択される、請求項1に記載の結合体。
- 前記担体が、親水性ポリマーであり、該親水性ポリマーが、ポリアクリレート、ポリビニルポリマー、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリアミド、ポリペプチド、およびそれらの誘導体からなる群から選択される、請求項1に記載の結合体。
- 前記担体が、生分解性で生体適合性のポリアセタールであり、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットが、以下の化学構造を有する、請求項1に記載の結合体:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、オキシム形成に適当なカルボニル基を含有する、
結合体。 - Mの1個またはそれ以上の出現例が、生体活性モディファイヤーを含む、請求項1に記載の結合体。
- Mの1個またはそれ以上の出現例が、タンパク質、抗体、抗体断片、ペプチド、抗悪性腫瘍性薬剤、ホルモン、サイトカイン、酵素、酵素基質、レセプターリガンド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド、金属錯体、カチオン、アニオン、アミン、複素環、複素環式アミン、芳香族基、脂肪族基、インターカレーター、抗生物質、抗原、免疫モジュレーターおよび抗ウイルス化合物からなる群から選択される、請求項13に記載の結合体。
- Mの1個またはそれ以上の出現例が、検出可能標識を含む、請求項1に記載の結合体。
- Mの1個またはそれ以上の出現例が、放射性ドメイン、常磁性ドメイン、超常磁性ドメイン、蛍光ドメインまたは光吸収性構造ドメインを含有する原子または原子群を含む、請求項15に記載の結合体。
- Mの1個またはそれ以上の出現例が、診断用標識を含む、請求項1に記載の結合体。
- Mの1個またはそれ以上の出現例が、ガンマシンチグラフィーおよびPET用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤、コンピュータ断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および/または蛍光体を反射、散乱または作用できる部分を含む、請求項17に記載の結合体。
- 前記結合体が、水溶性である、請求項1に記載の結合体。
- 前記結合体が、生体活性モディファイヤーおよび検出可能標識を含む、請求項1に記載の結合体。
- 前記担体が、直鎖高分子、分枝高分子、球状高分子、グラフトコポリマー、櫛形コポリマー、ナノ粒子または脂質ベース担体である、請求項1に記載の結合体。
- 前記脂質ベース担体が、リポソームである、請求項21に記載の結合体。
- 構造RN1RN2N−O−L1を有する化合物;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素と一緒になって、置換または非置換の複素環またはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1は、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する、化合物。
- L1が、構造-(CRL1RL2)p−Q−を有する部分であり、ここで、pが、0〜6
の整数であり、RL1およびRL2が、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、またはWRW1であり、ここで、Wが、O、S、NH、CO、SO2、COO、CONHであり、そしてRW1が、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアルキルヘテロアリール部分であり、そしてQが、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する部分である、請求項23に記載の化合物。 - 以下の構造を有する、化合物:
ここで、Mは、モディファイヤーである;LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデン部分またはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換の複素環またはヘテロアリール部分を形成する、
化合物。 - 結合体を調製する方法であって、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
1種またはそれ以上のモディファイヤーを提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:RN1RN2N−O−L1;ここで、RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、または一緒になって、置換または非置換の脂環族、アリールまたはヘテロアリール部分を形成する;そしてL1の各出現例は、別個に、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であり、モディファイヤーと共有結合するように改造された官能基を含有する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合
する適当な条件下にて、構造RN1RN2N−O−L1の1種またはそれ以上の化合物を該担体および1種またはそれ以上のモディファイヤーと反応させて、それにより、該結合体を生成する工程。 - 結合体を調製する方法であって、該結合体は、以下の構造を有する部分の1個またはそれ以上の出現例で置換された担体を含有する:
ここで、Mの各出現例は、別個に、モディファイヤーである;そして
LMの各出現例は、別個に、オキシム含有リンカーである;
該方法は、以下の工程を包含する:
担体を提供する工程;
以下の構造を有する1種またはそれ以上の化合物を提供する工程:
ここで、LM1は、置換または非置換、環式または非環式、直鎖または分枝のC0〜12アルキリデンまたはC0〜12アルケニリデン部分であり、ここで、2個までの非隣接メチレン単位は、別個に、必要に応じて、CO、CO2、COCO、CONRZ1、OCONRZ1、NRZ1NRZ2、NRZ1NRZ2CO、NRZ1CO、NRZ1CO2、NRZ1CONRZ2、SO、SO2、NRZ1SO2、SO2NRZ1、NRZ1SO2NRZ2、O、SまたはNRZ1で置換されている;ここで、RZ1およびRZ2の各出現例は、別個に、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアシルである;RN1およびRN2は、別個に、水素、脂肪族、脂環族、ヘテロ脂肪族、複素環、アリールまたはヘテロアリール部分であるか、または窒素保護基であるか、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、置換または非置換の複素環またはヘテロアリール部分を形成する;および
少なくとも1個の-O−NRN1RN2部分がオキシム結合を介して該担体と共有結合
する適当な条件下にて、該担体を以下の構造の該1種またはそれ以上の化合物と反応させて、それにより、該結合体を生成する工程:
- RN1およびRN2が、それぞれ、水素である、請求項32または33に記載の方法。
- 構造RN1RN2N−O−L1の前記1種またはそれ以上の化合物において;RN1およびRN2の少なくとも1個が、窒素保護基である;そして前記方法が、さらに、構造R N1 R N2 N−O−L 1 を有する該1種またはそれ以上の化合物を、前記担体と反応させる前に、加水分解して、構造H 2 N−O−L 1 を有する1種またはそれ以上の化合物を形成する工程を包含する、請求項32に記載の方法。
- 前記担体が、生分解性で生体適合性のポリアセタールであり、ここで、該ポリアセタール繰り返し構造単位の少なくとも1つのサブセットが、以下の化学構造を有する、請求項32または33に記載の方法:
ここで、nの括弧内構造の各出現例について、R1およびR2の一方は、水素であり、そして他方は、生体適合性基であり、そしてC1に共有結合した炭素原子を含有する;Rxは、C2に共有結合した炭素原子を含有する;nは、整数である;R3、R4、R5およびR6の各出現例は、生体適合性基であり、そして別個に、水素または有機部分である;そしてnの括弧内構造の各出現例について、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1個は、アルデヒド部分を含有する、
方法。 - 請求項1に記載の結合体と薬学的に適当な担体または希釈剤とを含有する、組成物。
- 有効量の治療薬と会合された請求項1に記載の結合体を含有する組成物;ここで、該治療薬は、該結合体マトリックスに取り込まれ、そして一定時間にわたって該結合体マトリックスを分解するか該結合体マトリックスから該治療薬を拡散することにより、該結合体から放出される、
組成物。 - 前記結合体が、さらに、診断薬と会合されている、請求項42に記載の組成物。
- 治療が必要な患者に投与する方法であって、該方法は、該患者に、適当な治療薬の有効量を投与する工程を包含する;ここで、該治療薬は、請求項1に記載の結合体と会合され、そして一定時間にわたって前記結合体化マトリックスを分解するか該マトリックスから該治療薬を拡散することにより、該結合体から放出される、
方法。 - 前記治療薬が、前記治療薬を取り込む前記結合体マトリックスを移植することにより、局所的に送達される、請求項44に記載の方法。
- 前記治療薬が、以下からなる群から選択される、請求項44に記載の方法:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤。
- さらに、前記治療薬と共に、以下からなる群から選択される追加生体活性化合物を投与する工程を包含する、請求項44に記載の方法:ビタミン、抗エイズ物質、抗癌物質、抗生物質、免疫抑制薬、抗ウイルス物質、酵素阻害剤、神経トキシン、オピオイド、催眠薬、抗ヒスタミン剤、潤滑剤、精神安定薬、抗痙攣薬、筋肉弛緩薬および抗パーキンソン物質、抗痙攣薬および筋肉収縮薬(チャネル遮断薬、縮瞳薬および抗コリン薬を含めて)、抗緑内障化合物、抗寄生虫および/または抗原生動物化合物、細胞−細胞外マトリックス相互作用のモジュレーター(細胞成長阻害剤および抗接着分子を含めて)、血管拡張薬、DNA、RNAまたはタンパク質合成の阻害剤、降圧薬、鎮痛薬、解熱薬、ステロイド性および非ステロイド性抗炎症薬、抗血管原性因子、抗分泌因子、抗凝血薬および/または抗血栓薬、局所麻酔薬、眼薬、プロスタグランジン、抗うつ薬、抗精神病物質、制吐薬、造影剤、およびそれらの組合せ。
- 前記結合体が、さらに、診断用標識を含むかそれと会合している、請求項44に記載の方法。
- 前記診断用標識が、以下からなる群から選択される、請求項48に記載の方法:ガンマシンチグラフィーおよびPET用の放射性医薬品または放射性同位体、磁気共鳴映像法(MRI)用の造影剤、コンピュータ断層撮影法用の造影剤、X線映像法用の造影剤、超音波診断法用の薬剤、中性子活性化用の薬剤、またはX線、超音波、電波、マイクロ波および蛍光体を反射、散乱または作用できる部分。
- 前記結合体が、さらに、インビボでモニターされる、請求項48に記載の方法。
- 動物に、請求項1に記載の結合体を投与する方法であって、該結合体の水性処方を調製する工程および該動物に該処方を非経口的に注射する工程を包含する、方法。
- 前記結合体が、生体活性モディファイヤーを含有する、請求項51に記載の方法。
- 前記結合体が、検出可能モディファイヤーを含有する、請求項51に記載の方法。
- 動物に、請求項1に記載の結合体を投与する方法であって、該結合体を含有する移植片を作製する工程および該動物に該移植片を移植する工程を包含する、方法。
- 前記移植片が、生分解性ゲルマトリックスである、請求項54に記載の方法。
- 治療が必要な動物を治療する方法であって、請求項51または54に記載の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、生体活性成分と会合されている、方法。
- 治療が必要な動物を治療する方法であって、請求項51または54に記載の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、生体活性モディファイヤーを含有する、方法。
- 前記生体活性成分が、遺伝子ベクターである、請求項57に記載の方法。
- 動物において免疫応答を誘発する方法であって、請求項51または54に記載の結合体を投与する工程を包含し、ここで、該結合体は、抗原モディファイヤーを含有する、方法。
- 動物における疾患を診断する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
請求項51または54に記載の結合体を投与する工程であって、ここで、該結合体は、検出可能モディファイヤーを含有する;および
該検出可能モディファイヤーを検出する工程。 - 前記検出可能モディファイヤーを検出する工程が、非観血的に実行される、請求項60に記載の方法。
- 前記検出可能モディファイヤーを検出する工程が、適当に撮像装置を使用して、実行される、請求項61に記載の方法。
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