JP2007192577A - 車両用衝突物体判別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突物体判別が正確で、単純且つ製造も容易な車両用衝突物体判別装置の提供。
【解決手段】バンパ内で車幅方向に延在される荷重センサ1をもつ。荷重センサ1はスペーサ13とスペーサ13により規制される間隔を空けて対面し且つ外部から加えられる荷重に応じて変化する物理的性質を検出する荷重検出手段とをもつ複数のセンサ部と、複数のセンサ部がそれぞれいずれかの面上で車幅方向に並設された帯状部材11及び12と、を有し、複数のセンサ部は、車両外部からバンパを介して加わる荷重に対する応答特性が近似するように、車幅方向の固定された部位に応じて感度を変化させている。具体的には、スペーサ13によって形成される空間Sの径dを変化させることでセンサ部の感度を調節している。車幅方向に感度の異なる複数のセンサ部を帯状の部材に固定した状態で提供することで、構成及び組み立てを単純化でき、出力される信号の後処理も容易になる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に衝突する物体を判別する車両用衝突物体判別装置に関する。本発明は、好適には車両への衝突物体が歩行者か否かを判別する装置に適用される。
近年、車両衝突に対する歩行者保護に関する要望が強くなっている。それに応じて種々の歩行者保護装置が提案されている。ただ、車両が衝突した物体が歩行者でない場合にこれらの歩行者保護装置を作動させることは様々な悪影響を派生させる。従って、衝突物体が歩行者か否かを判別することが要望されている。車両衝突における衝突荷重検出のために、従来より種々の技術が開示されているが、衝突物体が歩行者か否かを判別する装置として、衝突荷重が所定レベルを超えた後の衝突荷重の増加率を用いて歩行者の判別を行う装置が開示されている(特許文献1)。
ここで、車幅方向の部位で感度が異なると同じ物体が衝突しても同じ物体であると判別できないという不都合がある。従って、物体の衝突を荷重の変化により測定する装置においては車幅方向の部位による荷重センサの感度特性を均質化することが求められる(特許文献2)。
特開平11−310095号公報 国際公開第2004/033261号パンフレット
しかしながら、特許文献2に記載の装置では、部位毎に衝撃の伝達を局所的に変化させるために複雑な構成を採用しており、更なる簡略化が求められる。
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、衝突した物体の判別が部位によって影響され難い車両用衝突物体判別装置であって単純な構造で製造も容易なのものを提供することを解決すべき課題とする。
課題を解決するための手段及び効果
上記課題を解決する本発明の車両用衝突物体判別装置は、バンパ内で車幅方向に延在されている荷重センサを有する車両用衝突物体判別装置であって、
前記荷重センサは、
1以上のスペーサと、該スペーサにより規制される間隔を空けて対面し且つ外部から加えられる荷重に応じて変化する物理的性質を検出する荷重検出手段と、をもつ複数のセンサ部と、
前記複数のセンサ部がそれぞれいずれかの面上に前記車幅方向に並設された帯状部材と、を有し、
前記複数のセンサ部は、車両外部から前記バンパを介して加わる荷重に対する応答特性が近似するように、車幅方向の固定された部位に応じてそれぞれの感度を変化させていることを特徴とする。
車幅方向に感度の異なる複数のセンサ部を帯状の部材に固定した状態で提供することで、構成及び組み立てを単純化することができる。また、出力される信号の後処理が容易になる。
そして、前記帯状部材は互いに対面して配設される第1帯状部材及び第2帯状部材からなり、前記複数のセンサ部は該第1及び第2帯状部材の間に挟設されることで製造が容易になり望ましい。
ここで、前記荷重検出手段は、第1接点と、感圧インクを備え該第1接点に接触する圧力に応じて該第1接点との間の抵抗値が変化する第2接点とをもつことが望ましい。感圧インクは組成を変化させることで、対応できる圧力の大きさ(すなわち感度)を変更することが容易であるからである。従って、前記車幅方向の部位に応じた感度の変化は前記感圧インクの種類を変化させて行うことができる。
そして、前記複数のセンサ部は、このスペーサの厚み及び弾性、並びに該スペーサにより形成される空間の大きさのうちの少なくとも1つを調節することで、加わる荷重に対する前記センサ部の感度を容易に調節できる。
更に、本発明の車両用衝突物体判別装置は、バンパ内で車幅方向に延設され衝突エネルギーを吸収するバンパアブソーバと、該バンパアブソーバの車両後方側にて前記バンパアブソーバに沿って延在されたバンパリンフォースと、そのバンパリンフォースの車両後方側の車幅方向両側にて車両前後方向に延在された支持部材と、を有し、前記バンパアブソーバ及び前記バンパリンフォースの間に前記荷重センサが挟持されている構成をもつことが望ましい。
(実施例)
本発明の車両用衝突物体判別装置を具現化した実施例について図面を例示しながら以下詳細に説明する。本実施例の車両用衝突物体判別装置は、エンジンルームの前方など車両の前方に配設される。本車両用衝突物体判別装置は、図1及び2に示すように、荷重センサ1とバンパアブソーバ2とバンパリンフォース3と演算手段(図略)とを有する。
バンパアブソーバ2はバンパカバー5内にて車幅方向に延設されている部材である。そして、万が一の衝突時にその衝突エネルギーを吸収できる発泡材のような構造を有する。バンパリンフォース3はバンパアブソーバ2との間で荷重センサ1を挟持している。荷重センサ1は上下方向に2つ並設される。バンパリンフォース3はサイドメンバ4の先端部に固定され、バンパーを補強する部材である。
荷重センサ1は、図3に示すように、第1帯状部材11と第2帯状部材12と、センサ部としての、スペーサ13、接点14及び15とをもつ。第1及び第2帯状部材11及び12は帯状の部材であり、接点14及び15とスペーサ13とを間に挟持している。第1及び第2帯状部材11及び12の長さは荷重を測定した部位の長さに応じて決定される。例えば、バンパの幅方向についてすべて荷重を測定できるようにバンパの幅とほぼ同じ長さにすることができる。そして、第1及び第2帯状部材11及び12の幅は採用する接点14及び15、並びにスペーサ13の大きさによって決定される。
接点14(第1接点)及び接点15(第2接点)は組み合わせられて荷重検出手段を構成する部材であり、感圧インクを少なくとも一方に備えることが望ましい。感圧インクを組み合わせることにより外部からの圧力に応じて抵抗値が変化する。感圧インクの他、銀などの金属やカーボンなどの導電材料を組み合わせたり単独で用いたりすることもできる。また、感圧インクを採用しなくても、接点14及び15の間の接触を検出するようにすれば一定以上の荷重の有無を検出することができる。また、荷重の測定に際して、抵抗値の変化を測定する他、電気容量、起電力などを測定しても良い。例えば、接点14及び15の間に誘電体を挟持するなどした上で電気容量を測定することで接点14及び15の間に加わる荷重が測定できる。また、誘電体に代えて圧電性材料を挟持することで荷重の印加を直接的に電圧変化(起電力)として測定することができる。抵抗値などの変化を測定する方法としては特に限定しないが、電圧変化を直接的に測定したり、発振回路などを形成した上でその発振周波数を測定するなどの一般的な方法が採用できる。
スペーサ13は荷重センサ1に加わる荷重を規制する手段である。すなわち、荷重センサ1に加わる荷重は、スペーサ13により形成される空間の大きさにより変化する。つまり、空間の大きさが大きくなると、より小さな荷重でもたわみの程度が大きくなって、荷重センサ1に加わる荷重も相対的に大きくなる。スペーサ13を構成する材料は特に限定されず、プラスチックや金属などの薄板から形成することができる。ゴムや発泡材などの弾性体を採用することもできる。スペーサ13は各センサ部毎に独立した形態とすることもできるが、本実施形態では、図4に示すように、センサ部が配設される部位に応じて径の異なる円板状の空間Sが形成された一体形状の板状部材を採用している。図3及び4にて示したように、空間Sの径dを制御することで、センサ部の感度を調節している。つまり、径dを大きくするにつれ、接点14及び15の間を近接させるために必要な応力が小さくでき、より小さな外力によっても接点14及び15の間に加わる力を大きくすることができる。従って、径dを大きくするほど、対応するセンサ部の感度を高くすることができる。
例えば、一般的なバンパの形状として、中央付近は平坦であり、端部の曲率が大きいものが挙げられる。そのような場合には端部付近の剛性が高いので、図5に示すように、同程度の加重が加わっても中央部付近よりも変形量が小さくなる。そこで、中央付近に配設したセンサ部よりも端部に配設したセンサ部におけるスペーサ13に形成された空間Sの径dを大きくすることで、端部に配設されたセンサ部の方がより小さな荷重により変形することになり、部位による変形量のばらつきを小さくすることができる。
また、荷重による感度を調節するために、スペーサ13に形成する空間Sの径dを調節する方法のほか、スペーサ13の厚みを調節する方法がある。スペーサ13の厚みが小さいほど、より小さな荷重により接点14及び15の間に加わる力を大きくすることができる。部位毎にてスペーサ13の厚みを調節することが困難である場合には、図6に示すように、接点14及び15のいずれか(図6では接点15)の底面に第2スペーサ16を配置して接点14及び15の間に加わる荷重を調節することができる。スペーサ13の厚みを調節する場合と同様に、第2スペーサ16の厚みを大きくすると、接点14及び15の間に加わる荷重が大きくなって感度を向上できる。
また、スペーサ13として、第1及び第2帯状部材11及び12と同程度の大きさで一体的な部材を採用しているが、図7に示すように、各センサ部毎に独立したスペーサ13aを採用することもできる。
図8に示すように、各々のセンサ部について独立に配線を行いそれぞれの接点14及び15の間の抵抗値を測定することで加わった荷重の大きさを測定している。ここで、各々のセンサ部の配線方法としては、その他に、全体又は幾つかのグループに分けて荷重を測定することもできる。その場合には、まとめて荷重を測定するグループ毎に、センサ部を並列や直列に接続する。一括して接続されている各センサ部について抵抗値を測定することで、それらのセンサ部に加わった荷重を一括して算出することができる。
演算手段は各々のセンサ部における抵抗値などの物理量の変化を測定し、その物理量の変化から衝突した物体を判別する手段である。
以下、本実施例の車両用衝突物体判別装置が衝突した物体の判別を行う動作を説明する。
まず、車両の前面部にもうけられた車両バンパーが歩行者又はそれ以上の質量をもつ物体(車両など)に衝突する。
車両バンパーが物体に衝突すると、車両バンパーには、衝突荷重が加わり、車両の進行方向において圧縮する方向に応力が働く。この応力は、車両側から見たときには、バンパーカバー5、バンパアブソーバ2、荷重センサ1、バンパリンフォース3、そしてサイドメンバ4の順で加わる。ここで、サイドメンバ4及びバンパリンフォース3は、いずれも剛性を有する部材であり、バンパリンフォース3の前面に配設された荷重センサ1には、バンパリンフォース3に加わる応力が加わっている。
従って、荷重センサ1には外部から加わった荷重が圧縮される方向に加わることになる。そのために、荷重センサ1は、物体が衝突した部位近傍におけるスペーサ13及びスペーサ13で区画された空間Sが撓む。その結果、それぞれのセンサ部が備える接点14及び15の間に加わる荷重が大きくなり接点14及び15に設けた手段に応じた物理量(抵抗値)の変化が現れることになる。ここで、衝突した物体から加わる荷重が同一である場合に、各々のセンサ部で発生する物理量の変化が均質になるように、空間Sの径dや、接点14及び15の間の接触の程度がセンサ部の配置されているバンパの位置に応じて調節されている。従って、バンパに対してどの部位に物体が衝突しても、同程度の物体であれば、センサ部から出力される信号の大きさは概ね同程度になることが期待できる。従って、従来の車両用衝突物体判別装置において行っていたような、バンパの部位に応じたセンサ部からの出力の補正を演算手段にて行うことなく、そのまま判別に用いることが可能になる。
このセンサ部からの出力からバンパに加えられた圧力を算出し、その圧力の値から衝突した物体の判別を行う。例えば、演算手段は、バンパに加えられた荷重(圧力)を荷重が加えられた時間で積分し、この積分値を衝突直前の車両の速度で割ることで、バンパに衝突した物体の質量を算出することができる。算出した質量が歩行者の体重の範囲(例えば、小児(6歳児)〜大人の体重)にあるときには、衝突した物体は歩行者であると判断し、歩行者保護装置(図略)にその装置を作動させる作動信号を出力することで適正な動作を行う。その結果、衝突した歩行者に加えられるダメージを低減することが可能になる。ここで、演算手段からの作動信号が入力される歩行者保護装置は、特に限定されるものではなく、一般的な歩行者保護装置が採用できる。
本実施例の車両用衝突物体判別装置は、荷重を測定するセンサ部の感度を配置される部位に応じて調節することで、演算手段などの後処理にて補正などを行う必要が無くなり、装置の単純化が実現できる。
(変形態様1及び2)
変形態様1の車両用衝突物体判別装置は、図9に示すように、実施例の車両用衝突物体判別装置における荷重センサをチャンバ式の荷重センサ1a、1b及び1cに代えた以外、その作用効果もほぼ同等の装置である。
荷重センサ1a、1b及び1cは、内部に空気などの気体を密閉しそれぞれ独立したチャンバとそれらチャンバ内の圧力を測定する圧力センサとから構成される。前述したように、バンパの中央部近傍の方が端部近傍よりも衝突による荷重が伝達しやすい。つまり、バンパ中央部近傍の方が端部よりも、衝突により同じ荷重が加わっても、より多くの変形が生じることになる。
従って、端部近傍に配設する荷重センサ1b及び1cにおけるチャンバ内の圧力の方を、中央部近傍に配設する荷重センサ1aにおけるチャンバ内の圧力よりも高くすることで、端部に配置する荷重センサ1b及び1cのチャンバ内の圧力の方が、同じ変形量でもより大きな圧力を示すようにしている。ここで、内圧の比を変形量の相対比に応じて設定することで、同じ衝突荷重により異なる変形量が生じても同じ圧力値を出力することができ、バンパの部位による荷重センサの感度が均質化できる。
変形態様2の車両用衝突物体判別装置は、図には示さないが、実施例における車両用衝突物体判別装置における荷重センサに代えて、チューブ式の荷重センサを採用した以外は、その作用効果もほぼ同等の装置である。ここで、チューブ式の荷重センサは一端部が閉塞され、他端部にて圧力を測定するものである。チューブ式の荷重センサはバンパの幅方向いっぱいに配設されている。前述したように、衝突荷重によるバンパの変形量はバンパの部位によって異なるので、チューブの剛性を部位によって変化させている。具体的には、同一の荷重が加えられた場合に、変形量が小さい部位の剛性を低くし、変形量が大きい部位の剛性を高くしている。剛性の調節は、チューブの厚み(厚い方が剛性が高くなる)、チューブの材質、チューブの径などにより制御できる。また、同一の変形量でも大きな圧力変化が生じるように、衝突荷重により圧縮される方向におけるチューブの長さを大きくすることもできる。
本実施例の車両用衝突物体判別装置を含む車両前部の縦方向の断面図である。 図1に示す車両前部の横方向の断面図である。 荷重センサの断面図である。 荷重センサに採用したスペーサを示す正面図である。 バンパの中央部と端部とにおける荷重と変形量との関係を示すグラフである。 他の形態の荷重センサの断面図である。 荷重センサにおける配線を示す図である。 独立して形成されたセンサ部を示す概略斜視図である。 変形態様における車両用衝突物体判別装置の断面図である。
符号の説明
1…荷重センサ
11…第1帯状部材 12…第2帯状部材 13…スペーサ 14、15…接点
2…バンパアブソーバ
3…バンパリンフォース
4…サイドメンバ
5…バンパカバー

Claims (6)

  1. バンパ内で車幅方向に延在されている荷重センサを有する車両用衝突物体判別装置であって、
    前記荷重センサは、
    1以上のスペーサと、該スペーサにより規制される間隔を空けて対面し且つ外部から加えられる荷重に応じて変化する物理的性質を検出する荷重検出手段と、をもつ複数のセンサ部と、
    前記複数のセンサ部がそれぞれいずれかの面上に前記車幅方向に並設された帯状部材と、を有し、
    前記複数のセンサ部は、車両外部から前記バンパを介して加わる荷重に対する応答特性が近似するように、車幅方向の固定された部位に応じてそれぞれの感度を変化させていることを特徴とする車両用衝突物体判別装置。
  2. 前記帯状部材は互いに対面して配設される第1帯状部材及び第2帯状部材からなり、
    前記複数のセンサ部は該第1及び第2帯状部材の間に挟設される請求項1に記載の車両用衝突物体判別装置。
  3. 前記荷重検出手段は、第1接点と、感圧インクを備え該第1接点に接触する圧力に応じて該第1接点との間の抵抗値が変化する第2接点とをもつ請求項1に記載の車両用衝突物体判別装置。
  4. 前記車幅方向の部位に応じた感度の変化は前記感圧インクの種類を変化させて行う請求項3に記載の車両用衝突物体判別装置。
  5. 前記複数のセンサ部は、前記スペーサの厚み及び弾性、並びに該スペーサにより形成される空間の大きさのうちの少なくとも1つを調節して前記センサ部の荷重による変形量を調節することで感度を変化させている請求項1〜4のいずれかに記載の車両用衝突物体判別装置。
  6. バンパ内で車幅方向に延設され衝突エネルギーを吸収するバンパアブソーバと、
    該バンパアブソーバの車両後方側にて前記バンパアブソーバに沿って延在されたバンパリンフォースと、
    そのバンパリンフォースの車両後方側の車幅方向両側にて車両前後方向に延在された支持部材と、を有し、
    前記バンパアブソーバ及び前記バンパリンフォースの間に前記荷重センサが挟持されている請求項1〜5のいずれかに記載の車両用衝突物体判別装置。
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