JP2007206172A - 撮像系光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学系の小型化、薄型化とコストダウンに最適な赤外線カット機能を有する撮像系光学素子の提供
【解決手段】撮像系を構成する光学素子の光学面に対して、少なくとも2面以上にλ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートが形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像系光学素子に関し、特に、赤外線カット機能を有する撮像系光学素子に関する。
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ用の光学系ではCCDやCMOSなどの受光素子が用いられている。これらの受光素子は可視領域のみならず、赤外領域にも強い感度を有しており、受光特性を視感度に近付けるためには、λ=800〜1200nmの波長の光をカットする必要がある。従来はガラス基板に高屈折率材料と低屈折率材料とを交互に数十層積層した赤外線カットフィルタが用いられていた。
しかし、ガラス基板に赤外線カットフィルタを形成した光学素子は高価であり、また、ガラス基板の厚みがあるため、近年の光学系の小型化、薄型化の要請には限界があった。そこで、特許文献1に記載のように、撮像系レンズの最も外側のレンズの一方の面に赤外線カットフィルタを形成することにより光学系を小型化、薄型化する技術が知られている。
特開平10−10423号公報
しかしながら、撮像系レンズの素材がプラスチックの場合、λ=800〜1200nmの波長の光をカットする数十層からなる積層膜を形成することは、クラックや応力による面変形等が発生するおそれがあり、技術的に大変困難であるという問題があった。また、撮像系レンズとしてのガラスレンズに数十層の赤外線カットコートをすることは、ガラス基板上での赤外線カットコートと同様にコストがかかってしまうという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、光学系の小型化、薄型化とコストダウンに最適な赤外線カット機能を有する撮像系光学素子を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、撮像系光学素子において、
撮像系を構成する光学素子の光学面に対して、少なくとも2面以上にλ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートが形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像系光学素子において、
撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも1面はガラス基板に赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の撮像系光学素子において、
撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも1面はプラスチックフィルムに赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像系光学素子において、
撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも1面は撮像レンズに赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像系光学素子において、
撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも2面は撮像レンズに赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の撮像系光学素子において、
赤外線カットコートが形成された撮像レンズの素材はプラスチックであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮像系光学素子において、
設計波長をλ、低屈折率層の屈折率をn、低屈折率層の膜厚をd、高屈折率層の屈折率をn、高屈折率層の膜厚をd、空気側から順番に第1層目、第2層目…と数えることとした場合、赤外線カットコートが以下の条件を満たす層構成であることを特徴とする。
800nm≦λ≦1200nm
1.3≦n≦1.6
1.8≦n≦2.3
第1層目は0.08λ≦n≦0.17λ
第2層目は0.2λ≦n≦0.3λ
第3層目は0.2λ≦n≦0.3λ
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の撮像系光学素子において、
第4層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の撮像系光学素子において、
第5層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の撮像系光学素子において、
第6層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の撮像系光学素子において、
第7層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の撮像系光学素子
第8層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする。
本発明によれば、光学系の小型化、薄型化とコストダウンに最適な赤外カット機能を有する撮像系光学素子の提供が可能である。
以下に、本発明に係る撮像系光学素子の一実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1は本実施形態に係る撮影系(ここではズームレンズ)のレンズ群の構成を示す図である。図1に示すように、撮影系は、物体側(空気側)より順に、絞りS、正の屈折率を有する、物体側に凸面を配置したメニスカスレンズである第1レンズL1、正の屈折率を有する、物体側に凸面を配置したメニスカスレンズである第2レンズL2、及びカバープレート(光学的ローパスフィルタ、IRカットフィルタ、CCD面を保護するカバーガラス等)CPから構成されている。第1レンズL1及び第2レンズL2はプラスチックレンズであっても良いし、ガラスレンズであってもよく、一方がプラスチックレンズで他方がガラスレンズの組合せでもよい。
プラスチックレンズの場合、低コストで非球面を得ることができ、撮像系の低コスト化を図ることができる。一方、ガラスレンズの場合、屈折率が高く、温度変化による性能変化及び形状変化が小さく、複屈折の影響が小さい等の利点がある。
本実施形態における光学素子の光学面には、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートが、少なくとも2面以上に形成されている。赤外線カットコートは、可視域の光束に対して良好な透過率を有し、近赤外域の光束に対して実質的に低い透過率を有するコートである。
本発明の赤外線カットコートは、設計波長をλ、低屈折率層の屈折率をn、低屈折率層の膜厚をd、高屈折率層の屈折率をn、高屈折率層の膜厚をd、空気側から順番に第1層目、第2層目…と数えることとした場合、以下の条件を満たす層構成であることが好ましい。
800nm≦λ≦1200nm
1.3≦n≦1.6
1.8≦n≦2.3
第1層目は0.08λ≦n≦0.17λ
第2層目は0.2λ≦n≦0.3λ
第3層目は0.2λ≦n≦0.3λ
また、赤外線カットコートを構成する層数には特に制限は無いが、赤外線カットコートの空気側から偶数番目の層は0.2λ≦n≦0.3λであることが好ましく、3以上の奇数番目の層は0.2λ≦n≦0.3λであることが好ましい。
また、本実施形態の撮像系は、薄いプラスチックフィルム上に高屈折率の樹脂と低屈折率の樹脂を交互に積層した赤外線カットフィルタと、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートを形成した撮像系レンズと、を組み合わせて構成することとしても良い。なお、プラスチックフィルムを使用せず、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートを複数面に形成することとしてもよい。
撮像系全体としては赤外領域での透過率をいかに0%に近づけるか、もしくは所定のCCD、CMOS感度に影響のないレベルまで透過率を低減させるかが重要となる。
複数の面に赤外線カットコートが設けられる場合の撮像系全体の赤外領域(800〜1200nm)の透過率は以下の方法で求めることができる。赤外線カットコートが4面に形成されており、それぞれの赤外領域の反射率をx1、x2、x3、x4と仮定すると、透過率≒(1−x1)(1−x2)(1−x3)(1−x4)であらわされる。たとえば、x1=x2=x3=x4=0.6(反射率60%)とすれば、透過率≒(1−0.6)=0.0256であり、透過率は約2.6%まで低減される。実際は面内部の多重反射もあり、この数値よりも少し高い透過率になってしまう場合も考えられるが、おおよその透過率は上記計算式により得られる。
このように、本発明によれば、赤外カット機能を有する撮像系光学素子を複数組み合わせて、λ=800〜1200nmの近赤外領域の光をカットすることが可能である。
(実施例1:プラスチックフィルムと撮像系レンズの4面に赤外線カットコートを形成)
実施例1に係る光学系を図2を参照して説明する。
CCDに入射する赤外線をカットするため、プラスチックフィルム基板上に高屈折率樹脂(n=1.8)と低屈折率樹脂(n=1.5)を交互に80層積層した赤外線カットフィルタIRCFを設けた。反射特性を図3に示す。プラスチックフィルムの赤外線カットフィルタは高屈折率樹脂と低屈折率樹脂の屈折率差を大きくすることができないため、赤外線をカットできる帯域を広くとることができず、λ=800〜1200nmの範囲をカバーしきれない。
そこで、補助的にλ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートIRC1及びIRC2を形成したプラスチックレンズである第1レンズL1と赤外線カットコートIRC3及びIRC4を形成したプラスチックレンズである第2レンズL2とを組み合わせた撮像系を用いた。赤外線カットコートIRC1〜IRC4は、プラスチックレンズ上にTiOを主成分とする材料とSiOを主成分とする材料とを交互に6層積層することで形成した。第1レンズL1及び第2レンズL2それぞれの片面の反射率特性を図4に示す。図4に示すように、第1レンズL1と第2レンズL2のそれぞれの面は、可視光域のλ=400〜700nmにおいて、十分な反射防止性能を有している。また、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値は40%程度と、単体では、通常の赤外線カットフィルタとしては十分な性能を持ち合わせていないものの、図4の特性を有する赤外線カットコートを4面に設けるとともに、図3の特性を有するプラスチックフィルムタイプの赤外線カットフィルタIRCFと組み合わせることで、λ=800〜1200nmの反射率を高く設定できる。上述のように、実施例1によれば、撮像系レンズの4面に図4の特性を有する赤外線カットコートIRC1〜IRC4を形成し、プラスチックフィルムタイプの赤外線カットフィルタIRCFと組み合わせることで、可視光に対する十分な反射防止性能を有しながら、λ=800〜1200nmにおいて高い反射率を有する光学系を構成し、CCDへ赤外線が入射するのを防ぐことができる。
(実施例2:撮像系レンズの複数面に赤外線カットコートを形成)
実施例2に係る光学系を図5を参照して説明する。
CCDに入射する赤外線をカットするため、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートIRC1及びIRC2を形成したプラスチックレンズである第1レンズL1と赤外線カットコートIRC3及びIRC4を形成したプラスチックレンズである第2レンズL2とを組み合わせた撮像系を用いた。赤外線カットコートIRC1〜IRC4は、プラスチックレンズ上にTiOを主成分とする材料とSiOを主成分とする材料とを交互に8層積層することで形成した。第1レンズL1及び第2レンズL2それぞれの片面の反射率特性を図6に示す。図6に示すように、第1レンズL1と第2レンズL2のそれぞれの面は、可視光域のλ=400〜700nmにおいて、十分な反射防止性能を有している。また、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値は60%程度と、通常の赤外線カットフィルタとしては十分な性能を持ち合わせていないものの、4面に図6の特性を有する赤外線カットフィルタIRC1〜IRC4を形成することで、可視光に対する十分な反射防止性能を有しながら、λ=800〜1200nmにおいて高い反射率を有する光学系を構成し、CCDへ赤外線が入射するのを防ぐことができる。
(実施例3:プラスチックフィルムと撮像系レンズの3面に赤外線カットコートを形成)
実施例3に係る光学系を図7を参照して説明する。
CCDの赤外線をカットするため、プラスチックフィルム基板上に高屈折率樹脂(n=1.8)と低屈折率樹脂(n=1.5)を交互に80層積層した赤外線カットフィルタIRCFを設けた。反射特性を図3に示す。プラスチックフィルムタイプの赤外線カットフィルタは高屈折率樹脂と低屈折率樹脂の屈折率差を大きくとることができないため、赤外線をカットできる帯域を広くとることができず、λ=800〜1200nmの範囲をカバーしきれない。
そこで、補助的にλ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートIRC1及びIRC2を形成したプラスチックレンズである第1レンズL1と赤外線カットコートIRC3及び反射防止コートARCを形成したプラスチックレンズである第2レンズL2とを組み合わせた撮像系を用いた。プラスチックレンズ上にTiOを主成分とする材料とSiOを主成分とする材料を交互に8層積層することで形成した。赤外線カットコートが形成されたレンズ面の反射率特性は実施例2と同様であり、図6に示される。図6に示すように、可視光域のλ=400〜700nmにおいては十分な反射防止性能を有している。また、λ=800〜1200nmにおける反射率の最大値は60%程度と、通常のIRカットフィルタとしては、十分な性能を持ち合わせていないものの、図6の特性を有する赤外線カットコートを3面に設けるとともに、図3の特性を有するプラスチックフィルムタイプの赤外線カットフィルタIRCFと組み合わせることで、λ=800〜1200nmの反射率を高く設定できる。上述のように、実施例3によれば、撮像系レンズの第1面、第2面、第3面の3面に図6の特性を有する赤外線カットコートIRC1〜IRC3を形成し、プラスチックフィルムタイプの赤外線カットフィルタIRCFと組み合わせることで、可視光に対する十分な反射防止性能を有しながら、λ=800〜1200nmにおいて高い反射率を有する光学系を構成し、CCDへ赤外線が入射するのを防ぐことができた。なお、レンズの第4面には図8に示す、通常の反射防止コートARCを施した。その層構成を表1に示す。
Figure 2007206172
第4面のみ第1面から第3面と異なり、通常の反射防止コートとした理由であるが、撮像系の構成図を見ると分かるように第4面のみレンズ周辺の曲率が小さく、面が斜めに大きく傾いており、通常の蒸着では周辺部にも均一なコーティングを施すことが困難なためである。すると、周辺部の膜厚が薄くなり、反射特性が短波長側にシフトし、十分な反射防止特性を発揮することが難しくなる。ただし、蒸着の方法を工夫する、あるいはスパッタなどの他の膜形成方法を使用することでこの問題も解決可能である。
以下、本発明で用いられる赤外線カットコートの具体的な層構成及び反射特性を示す。
(赤外線カットコート1)
撮像系レンズの片面に、可視領域では反射防止膜として機能し、赤外領域では赤外線カットフィルタとして機能するコーティングを撮像系レンズの光学面に形成した。詳しくは、低屈折率材料のSiOを主成分とする材料と高屈折率材料のTiOを主成分とする材料とを交互に6層積層して形成した。成膜方法としては、真空蒸着法を採用したが、スパッタ、塗布等の別の方法を採用してもよい。表2に層構成を、図9に得られた撮像系レンズの片面の反射率特性を示す。また、空気側(撮像系レンズ最上面)から第1層、第2層…と順番に数えることとする。
設計波長をλ=1000nmとして、第1層目は低屈折率材料のSiOを0.128λ、第2層目は高屈折率材料のTiOを0.261λ、第3層目は低屈折率材料のSiOを0.279λ、成膜した。この層構成のうち、反射防止膜としての機能を担うのは主に第1層目、第4層目、第5層目及び第6層目であり、赤外線カットフィルタとしての機能を担うのは主に第2層目と第3層目である。特に、第2層目と第3層目は赤外線波長λ=1000nmにおいて約0.25λとなるように設計している。
このような構成にすることで、可視光波長λ=500nmにはおいて約0.5λとなり、光学薄膜としては不在層とみなせ、可視領域の反射防止性能を阻害することはない。一方、赤外線波長λ=1000nmにおいては約0.25λとなり、光学薄膜として反射膜の基本構造を有するため、赤外領域の反射率を高めることができる。
Figure 2007206172
(赤外線カットコート2)
撮像系レンズの片面に、可視領域では反射防止膜として機能し、赤外領域では赤外線カットフィルタとして機能するコーティングを撮像系レンズの光学面に形成した。詳しくは、低屈折率材料のSiOを主成分とする材料と高屈折率材料のTiOを主成分とする材料とを交互に6層積層して形成した。成膜方法としては、真空蒸着法を採用したが、スパッタ、塗布等の別の方法を採用してもよい。表3に層構成を、図10に得られた撮像系レンズの片面の反射率特性を示す。また、空気側(撮像系レンズ最上面)から第1層、第2層…と順番に数えることとする。
設計波長をλ=1000nmとして、第1層目は低屈折率材料のSiOを0.130λ、第2層目は高屈折率材料のTiOを0.260λ、第3層目は低屈折率材料のSiOを0.253λ、第4層目は高屈折率材料のTiOを0.271λ、成膜した。この層構成のうち、反射防止膜としての機能を担うのは主に第1層目、第4層目、第5層目及び第6層目であり、赤外線カットフィルタとしての機能を担うのは主に第2層目、第3層目及び第4層目である。特に、第2層目、第3層目及び第4層目は赤外線波長λ=1000nmにおいて約0.25λとなるように設計している。
このような構成にすることで、可視光波長λ=500nmにはおいて約0.5λとなり、光学薄膜としては不在層とみなせ、可視領域の反射防止性能を阻害することはない。一方、赤外線波長λ=1000nmにおいては約0.25λとなり、光学薄膜として反射膜の基本構造を有するため、赤外領域の反射率を高めることができる。
Figure 2007206172
(赤外線カットコート3)
撮像系レンズの片面に、可視領域では反射防止膜として機能し、赤外領域では赤外線カットフィルタとして機能するコーティングを撮像系レンズの光学面に形成した。詳しくは、低屈折率材料のSiOを主成分とする材料と高屈折率材料のTiOを主成分とする材料とを交互に8層積層して形成した。成膜方法としては、真空蒸着法を採用したが、スパッタ、塗布等の別の方法を採用してもよい。表4に層構成を、図11に得られた撮像系レンズの片面の反射率特性を示す。また、空気側(撮像系レンズ最上面)から第1層、第2層…と順番に数えることとする。
設計波長をλ=1000nmとして、第1層目は低屈折率材料のSiOを0.130λ、第2層目は高屈折率材料のTiOを0.260λ、第3層目は低屈折率材料のSiOを0.259λ、第4層目は高屈折率材料のTiOを0.274λ、第5層目は低屈折率材料のSiOを0.285λ、成膜した。この層構成のうち、反射防止膜としての機能を担うのは主に第1層目、第6層目、第7層目及び第8層目であり、赤外線カットフィルタとしての機能を担うのは主に第2層目、第3層目、第4層目及び第5層目である。特に、第2層目、第3層目、第4層目及び第5層目は赤外線波長λ=1000nmにおいて約0.25λとなるように設計している。
このような構成にすることで、可視光波長λ=500nmにはおいて約0.5λとなり、光学薄膜としては不在層とみなせ、可視領域の反射防止性能を阻害することはない。一方、赤外線波長λ=1000nmにおいては約0.25λとなり、光学薄膜として反射膜の基本構造を有するため、赤外領域の反射率を高めることができる。
Figure 2007206172
(赤外線カットコート4)
撮像系レンズの片面に、可視領域では反射防止膜として機能し、赤外領域では赤外線カットフィルタとして機能するコーティングを撮像系レンズの光学面に形成した。詳しくは、低屈折率材料のSiOを主成分とする材料と高屈折率材料のTiOを主成分とする材料とを交互に8層積層して形成した。成膜方法としては、真空蒸着法を採用したが、スパッタ、塗布等の別の方法を採用してもよい。表5に層構成を、図12に得られた撮像系レンズの片面の反射率特性を示す。また、空気側(撮像系レンズ最上面)から第1層、第2層…と順番に数えることとする。
設計波長をλ=1000nmとして、第1層目は低屈折率材料のSiOを0.133λ、第2層目は高屈折率材料のTiOを0.258λ、第3層目は低屈折率材料のSiOを0.257λ、第4層目は高屈折率材料のTiOを0.256λ、第5層目は低屈折率材料のSiOを0.257λ、第6層目は高屈折率材料のTiOを0.280λ、成膜した。この層構成のうち、反射防止膜としての機能を担うのは主に第1層目、第7層目及び第8層目であり、赤外線カットフィルタとしての機能を担うのは主に第2層目、第3層目、第4層目、第5層目及び第6層目である。特に、第2層目、第3層目、第4層目、第5層目及び第6層目は赤外線波長λ=1000nmにおいて約0.25λとなるように設計している。
このような構成にすることで、可視光波長λ=500nmにはおいて約0.5λとなり、光学薄膜としては不在層とみなせ、可視領域の反射防止性能を阻害することはない。一方、赤外線波長λ=1000nmにおいては約0.25λとなり、光学薄膜として反射膜の基本構造を有するため、赤外領域の反射率を高めることができる。
Figure 2007206172
(赤外線カットコート5)
撮像系レンズの片面に、可視領域では反射防止膜として機能し、赤外領域では赤外線カットフィルタとして機能するコーティングを撮像系レンズの光学面に形成した。詳しくは、低屈折率材料のSiOを主成分とする材料と高屈折率材料のTiOを主成分とする材料とを交互に10層積層して形成した。成膜方法としては、真空蒸着法を採用したが、スパッタ、塗布等の別の方法を採用してもよい。表6に層構成を、図13に得られた撮像系レンズの片面の反射率特性を示す。また、空気側(撮像系レンズ最上面)から第1層、第2層…と順番に数えることとする。
設計波長をλ=1000nmとして、第1層目は低屈折率材料のSiOを0.136λ、第2層目は高屈折率材料のTiOを0.272λ、第3層目は低屈折率材料のSiOを0.268λ、第4層目は高屈折率材料のTiOを0.277λ、第5層目は低屈折率材料のSiOを0.264λ、第6層目は高屈折率材料のTiOを0.267λ、第7層目は低屈折率材料のSiOを0.287λ、成膜した。この層構成のうち、反射防止膜としての機能を担うのは主に第1層目、第8層目、第9層目及び第10層目であり、赤外線カットフィルタとしての機能を担うのは主に第2層目、第3層目、第4層目、第5層目、第6層目及び第7層目である。特に、第2層目、第3層目、第4層目、第5層目、第6層目及び第7層目は赤外線波長λ=1000nmにおいて約0.25λとなるように設計している。
このような構成にすることで、可視光波長λ=500nmにはおいて約0.5λとなり、光学薄膜としては不在層とみなせ、可視領域の反射防止性能を阻害することはない。一方、赤外線波長λ=1000nmにおいては約0.25λとなり、光学薄膜として反射膜の基本構造を有するため、赤外領域の反射率を高めることができる。
Figure 2007206172
(赤外線カットコート6)
撮像系レンズの片面に、可視領域では反射防止膜として機能し、赤外領域では赤外線カットフィルタとして機能するコーティングを撮像系レンズの光学面に形成した。詳しくは、低屈折率材料のSiOを主成分とする材料と高屈折率材料のTiOを主成分とする材料とを交互に10層積層して形成した。成膜方法としては、真空蒸着法を採用したが、スパッタ、塗布等の別の方法を採用してもよい。表7に層構成を、図14に得られた撮像系レンズの片面の反射率特性を示す。また、空気側(撮像系レンズ最上面)から第1層、第2層…と順番に数えることとする。
設計波長をλ=1000nmとして、第1層目は低屈折率材料のSiOを0.125λ、第2層目は高屈折率材料のTiOを0.274λ、第3層目は低屈折率材料のSiOを0.267λ、第4層目は高屈折率材料のTiOを0.269λ、第5層目は低屈折率材料のSiOを0.267λ、第6層目は高屈折率材料のTiOを0.264λ、第7層目は低屈折率材料のSiOを0.267λ、第8層目は高屈折率材料のTiOを0.284λ、成膜した。この層構成のうち、反射防止膜としての機能を担うのは主に第1層目、第9層目及び第10層目であり、赤外線カットフィルタとしての機能を担うのは主に第2層目、第3層目、第4層目、第5層目、第6層目、第7層目及び第8層目である。特に、第2層目、第3層目、第4層目、第5層目、第6層目、第7層目及び第8層目は赤外線波長λ=1000nmにおいて約0.25λとなるように設計している。
このような構成にすることで、可視光波長λ=500nmにはおいて約0.5λとなり、光学薄膜としては不在層とみなせ、可視領域の反射防止性能を阻害することはない。一方、赤外線波長λ=1000nmにおいては約0.25λとなり、光学薄膜として反射膜の基本構造を有するため、赤外領域の反射率を高めることができる。
Figure 2007206172
本実施形態の撮像系のレンズ断面図である。 実施例1に係る撮像系のレンズ断面図である。 実施例1及び実施例3における赤外線カットフィルタの反射特性を示す図である。 実施例1における赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 実施例1に係る撮像系のレンズ断面図である。 実施例2における赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 実施例3に係る撮像系のレンズ断面図である。 実施例3における反射防止コートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 本発明で用いられる赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 本発明で用いられる赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 本発明で用いられる赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 本発明で用いられる赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 本発明で用いられる赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。 本発明で用いられる赤外線カットコートが設けられたレンズ面の反射率特性を示す図である。
符号の説明
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
S 絞り
CP カバープレート

Claims (12)

  1. 撮像系を構成する光学素子の光学面に対して、少なくとも2面以上にλ=800〜1200nmにおける反射率の最大値が30%以上である赤外線カットコートが形成されていることを特徴とする撮像系光学素子。
  2. 撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも1面はガラス基板に赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像系光学素子。
  3. 撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも1面はプラスチックフィルムに赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像系光学素子。
  4. 撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも1面は撮像レンズに赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像系光学素子。
  5. 撮像系を構成する光学素子のうち、少なくとも2面は撮像レンズに赤外線カットコートを形成したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像系光学素子。
  6. 赤外線カットコートが形成された撮像レンズの素材はプラスチックであることを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像系光学素子。
  7. 設計波長をλ、低屈折率層の屈折率をn、低屈折率層の膜厚をd、高屈折率層の屈折率をn、高屈折率層の膜厚をd、空気側から順番に第1層目、第2層目…と数えることとした場合、赤外線カットコートが以下の条件を満たす層構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮像系光学素子。
    800nm≦λ≦1200nm
    1.3≦n≦1.6
    1.8≦n≦2.3
    第1層目は0.08λ≦n≦0.17λ
    第2層目は0.2λ≦n≦0.3λ
    第3層目は0.2λ≦n≦0.3λ
  8. 第4層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする請求項7に記載の撮像系光学素子。
  9. 第5層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする請求項8に記載の撮像系光学素子。
  10. 第6層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする請求項9に記載の撮像系光学素子。
  11. 第7層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする請求項10に記載の撮像系光学素子。
  12. 第8層目は0.2λ≦n≦0.3λであることを特徴とする請求項11に記載の撮像系光学素子。
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