JP2007298196A - 内部熱交換器付配管およびそれを備える冷凍サイクル装置 - Google Patents

内部熱交換器付配管およびそれを備える冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低圧冷媒配管における圧力損失の増大に伴う冷房能力の低下を防止可能とする内部熱交換器付配管およびそれを備える冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】冷凍サイクル装置100Aにおいて、第1流路160aと第2流路162とを有する内部熱交換器160と、この内部熱交換器160を迂回して第2流路162の出口側に合流する流路を提供するバイパス管171とを有する内部熱交換器付配管170を備え、高圧側熱交換器120の冷媒流出側が入口側接続部164bに接続され、膨張弁131、132の冷媒流入側が出口側接続部165b、168bに接続され、圧縮機110の冷媒吸入側が出口側接続部167aに接続され、2つの低圧側熱交換器のうちの一方141の冷媒流出側が入口側接続部166aに接続され、他方の低圧側熱交換器142の冷媒流出側がバイパス管171の入口側接続部171aに接続されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、内部熱交換器付配管およびそれを備える冷凍サイクル装置に関するものである。
従来、内部熱交換器を備えた配管として、車両用空調装置などに用いられる冷凍サイクル用配管が知られている。この冷凍サイクル用配管は、例えば特許文献1に示されるように、内部熱交換器としての二重管を備え、これは、圧縮機から凝縮器を経て蒸発器に至る高圧冷媒配管と、蒸発器から圧縮機に至る低圧冷媒配管とが、少なくとも一部において、一方が他方の内部に入るもの(二重管構造)として形成されている。
これにより、高温の高圧冷媒と低温の低圧冷媒との間で熱交換が可能となり、凝縮器から流出する高圧冷媒は低圧冷媒によって過冷却され、液冷媒量を増加させて蒸発器側に供給できる。蒸発器では液冷媒量の増加に伴い冷媒流通抵抗が減少し、冷房能力が向上する。そして、蒸発器から流出する低圧冷媒は、高圧冷媒によって過熱され、圧縮機に対する液圧縮を防止できるようにしている。
特開2001−277842号公報
しかしながら、例えば前席用と後席用など複数の蒸発器を備えた車両用空調装置(いわゆるデュアルエアコンなど)において、2つ以上の蒸発器それぞれからの低圧冷媒配管を二重管部の低圧冷媒配管に連通させると、二重管部の形状によっては、低圧冷媒配管における圧力損失が増大して、冷房能力が低下するという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、低圧冷媒配管における圧力損失の増大に伴う冷房能力の低下を防止可能とする内部熱交換器付配管およびそれを備える冷凍サイクル装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、第1流路(160a)と第2流路(162)とを有し、これらを互いに熱交換可能に配した内部熱交換器(160)と、内部熱交換器(160)を迂回する流路を提供するバイパス管(171)とを備え、第1流路(160a)は、その一端側で高圧側熱交換器(120)の冷媒流出側に接続される第1入口側接続部(164b)と、他端側で膨張弁(131、132)の冷媒流入側に接続される第1出口側接続部(165b、168b)とを有し、第2流路(162)は、その一端側で低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側に接続される第2入口側接続部(166a)と、他端側で圧縮機(110)の冷媒吸入側に接続される第2出口側接続部(167a)とを有し、バイパス管(171)は、その一端側で低圧側熱交換器(142)の冷媒流出側に接続されるバイパス入口側接続部(171a)を有し、バイパス管(171)の他端側が第2出口側接続部(167a)に合流するように接続されていることを特徴としている。
このような内部熱交換器付配管(170)により、冷凍サイクル装置(100A、200A)においてバイパス管(171)により内部熱交換器(160)を迂回する低圧経路を提供することができ、これにより、低圧配管における圧力損失の増大を防止して、冷房能力の低下を防ぐことができる。
請求項2に記載の発明のように、第1出口側接続部として2つの出口側接続部(165b、168b)を設けると、2つ以上の膨張弁(131、132、233)を有する冷凍サイクル装置(100A、200A)において、少なくとも1つの膨張弁(131)の冷媒流入側を一方の第1出口側接続部(165b)に接続し、残りの膨張弁(132、233)の冷媒流入側を他方の第1出口側接続部(168b)に接続することができる。
内部熱交換器付配管(170)においては、請求項3に記載の発明のように、外側配管(161)内に内側配管(162)が挿通されて形成される二重管部(160)により内部熱交換器(160)を構成し、第1流路(160a)と第2流路(162)とのうち、いずれか一方の流路を外側配管(161)および内側配管(162)の間の流路として形成し、他方の流路を内側配管(162)内の流路として形成することができる。
このとき、請求項4に記載の発明のように、二重管部(160)の1つ以上の曲げ部(163b)の曲げ角度を合計した曲げ総角度が160度以上である場合、また、請求項5に記載の発明のように、二重管部(160)の長さが600mm以上である場合には、冷凍サイクル(100A、200A)の低圧経路における圧力損失が増加して冷房能力が低下する傾向がある。本内部熱交換器付配管(170)においては、バイパス管(171)により二重管部(160)を迂回する低圧経路を提供することができるので、冷房能力の低下を軽減することができる。
またこの場合、請求項6に記載の発明のように、第1流路(160a)を外側配管(161)および内側配管(162)の間の流路として形成し、第2流路(162)を内側配管(162)内の流路として形成するようにすると、内側配管(162)内の低圧冷媒が外側配管(161)によって覆われるため、二重管部(160)の周辺外部が高温であるような場合でも低圧冷媒が外部から受熱することを防止できる。
請求項7に記載の発明のように、二重管部(160)において、その内側配管(162)の外面に溝部を形成すると、内側配管(162)と外側配管(161)との間の流路が拡大し、また内側配管(162)の表面積が増加するため、高圧冷媒と低圧冷媒との熱交換効率を向上させることができる。
請求項8に記載の発明では、圧縮機(110)、高圧側熱交換器(120)、対となって複数組並列配置される膨張弁(131、132、233)および低圧側熱交換器(141、142、243)を有する冷凍サイクル装置において、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の内部熱交換器付配管(170)を備え、高圧側熱交換器(120)の冷媒流出側が第1入口側接続部(164b)に接続され、膨張弁(131、132、233)の冷媒流入側が第1出口側接続部(165b、168b)に接続され、複数組のうち少なくとも1組の低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側が第2入口側接続部(166a)に接続され、残りの組の低圧側熱交換器(142、243)の冷媒流出側がバイパス入口側接続部(171a)に接続され、圧縮機(110)の冷媒吸入側が第2出口側接続部(167a)に接続されたことを特徴としている。
これにより、複数の低圧側熱交換器(141、142、243)を有する冷凍サイクル装置(100A、200A)において、複数の低圧側熱交換器(141、142、243)のうちの一部からの低圧冷媒をバイパス管(171)に流通させて、内部熱交換器(160)を迂回させることができるので、低圧配管における圧力損失の増大を防止して、冷房能力の低下を防ぐことができる。
冷凍サイクル装置(100A)が2つの低圧側熱交換器(141、142)を備える場合には、請求項9に記載の発明のように、一方の低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側を第2入口側接続部(166a)に接続し、他方の低圧側熱交換器(142)の冷媒流出側をバイパス入口側接続部(171a)に接続するとよい。
また、冷凍サイクル装置(200A)が3つの低圧側熱交換器(141、142、243)を備える場合には、請求項10に記載の発明のように、1つの低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側を第2入口側接続部(166a)に接続し、他の2つの低圧側熱交換器(142、243)の冷媒流出側をバイパス入口側接続部(171a)に接続するとよい。
請求項11に記載の発明のように、熱交換器付配管(170)が第1出口側接続部として2つの出口側接続部(165b、168b)を備えている場合には、複数組の膨張弁のうちの少なくとも1組の膨張弁(131)の冷媒流入側を一方の第1出口側接続部(165b)に接続し、残りの組の膨張弁(132、233)の冷媒流入側を他方の第1出口側接続部(168b)に接続することができる。
本発明の冷凍サイクル装置は、請求項12に記載の発明のように、車両に適用して好適である。また、冷媒としては、請求項13に記載の発明のように、HFC134aを用いるとよい。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係わる内部熱交換器付配管170およびそれを用いた冷凍サイクル装置100Aを車両用空調装置(以下、空調装置)100に適用したものである。以下、具体的な構成について、図1および図2を用いて説明する。図1は空調装置100の全体を示す概略構成図であり、図2は内部熱交換器付配管170の全体構成を示す模式図である。
図1に示すように、車両はダッシュパネル3によって、走行用のエンジン10が搭載されるエンジンルーム1と、乗員用の車室2とに区画されており、空調装置100を構成する冷凍サイクル装置100Aおよび室内ユニット100B、100Cのうち、冷凍サイクル装置100A(膨張弁131、132、低圧側熱交換器としての蒸発器141、142を除く)がエンジンルーム1内に配設される。本実施形態における空調装置100は前席用および後席用として2つの室内ユニット100B、100Cを備えるいわゆるデュアルエアコンであり、前席用の室内ユニット100Bは車室2のインストルメントパネル内に配設され、後席用の室内ユニット100Cは車室2の後方側方ボディと内装パネル間に配設される。
前席用室内ユニット100Bは、空調ケース101内に送風機102、蒸発器141、ヒータコア103等が配設されて形成されるユニットである。送風機102は、車両の外気あるいは内気を空調空気として選択的に取り込んで、その空調空気を蒸発器141、ヒータコア103に送風するものである。蒸発器141は、後述する冷凍サイクル装置100Aの作動に伴う冷媒を内部で蒸発させて、その時の蒸発潜熱により空調空気を冷却する冷房用の熱交換器である。ヒータコア103は、エンジン10の温水を加熱源として空調空気を加熱する暖房用の熱交換器である。
尚、ヒータコア103近傍の空調ケース101内にはエアミックスドア104が設けられており、このエアミックスドア104の開度に応じて、蒸発器141によって冷却された空調空気と、ヒータコア103によって加熱された空調空気との混合比率が可変され、乗員の設定する温度に調節されるようになっている。
一方、後席用室内ユニット100Cは、空調ケース108内に送風機109および蒸発器142等が配設されて形成されるユニットである。送風機109は、車両の内気を空調空気として取り込んで、その空調空気を蒸発器142に送風するものである。蒸発器142は、後述する冷凍サイクル装置100Aの作動に伴う冷媒を内部で蒸発させて、その時の蒸発潜熱により空調空気を冷却する冷房用の熱交換器である。本実施形態においては、後席用室内ユニット100Cは、前席用室内ユニット100Bが備えているようなヒータコア103、エアミックスドア104等は備えていない。
冷凍サイクル装置100Aは、圧縮機110、高圧側熱交換器としての凝縮器120、膨張弁131、132、上記蒸発器141、142を備え、これらが配管150によって順次接続されて閉回路を形成するものであって、配管150の途中に本発明実施形態の内部熱交換器付配管170が設けられている。凝縮器120は高圧側熱交換器であって、放熱器、あるいはガスクーラとも呼ばれる。蒸発器141、142は低圧側熱交換器であって、冷却器あるいは吸熱器とも呼ばれる。膨張弁131、132は、減圧器であって、絞り、弁、エジェクタなどによって提供され得る。尚、本実施形態の冷凍サイクル装置100Aにおいては、冷媒としてHFC134aを用いている。
圧縮機110は、冷凍サイクル装置100A内の冷媒を高温高圧に圧縮する流体機器であり、ここではエンジン10の駆動力によって駆動されるようになっている。即ち、圧縮機110の駆動軸にはプーリ111が固定されており、エンジン10の駆動力がクランクプーリ11、駆動ベルト12を介してプーリ111に伝達され、圧縮機110は駆動される。尚、プーリ111には、圧縮機駆動軸とプーリ111との間を断続する電磁クラッチ(図示せず)が設けられている。凝縮器120は、圧縮機110の吐出側に接続され、外気との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱交換器である。
膨張弁(以下、前側膨張弁)131および膨張弁(以下、後側膨張弁)132は、凝縮器120から流出される液相冷媒を減圧膨脹させて、等エンタルピ的に減圧する弁であり、それぞれ蒸発器141、142に接して室内ユニット100B、100C側に設けられている。膨張弁131、132は、蒸発器141、142から流出される冷媒(圧縮機110に吸入される冷媒)の過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する温度式膨脹弁としている。蒸発器141、142は、上記で説明したように空調空気を冷却する冷房用の熱交換器であり、蒸発器141、142の冷媒出口側は、圧縮機110の吸入側に接続されている。
内部熱交換器付配管170は、図2に示すように、二重管部160とバイパス管171とを備えており、二重管部160は、配管150のうち、凝縮器120から膨張弁131、132の間で圧縮機110からの高温の高圧冷媒が流れる高圧配管151と、前席用空調ユニット100Bの蒸発器(以下、前側蒸発器)141から圧縮機110の間で低温の低圧冷媒が流れる低圧配管152との少なくとも一部で、二重管構造を形成するものである。
また、バイパス管171は、配管150のうち、後席用空調ユニット100Cの蒸発器(以下、後側蒸発器)142から圧縮機110の間で低温の低圧冷媒が流れる低圧配管152の一部を形成しており、これにより後側蒸発器142からの低圧冷媒が二重管部(熱交換器)160を迂回して圧縮機110に至るようにしている。
以下、内部熱交換器付配管170の詳細について、図3および図4を用いて説明する。図3は内部熱交換器付配管170の外観を示しており、図4は図3におけるIV部を示す横断面図である。二重管部160は、全長(図3におけるA点〜B点)が600mmほどで、エンジン10およびその他の機器、ボディ等との干渉を避けるために、まっすぐに延びる直管部163aに対して複数(本実施形態においては2箇所)の曲げ部163bが形成されて、エンジンルーム1内に搭載されている。ここでは、曲げ部163bの曲げ部角度は、直管部163aに対する角度(図3中のα、β)としており、各曲げ部163bの角度を合計したものを、曲げ総角度(図3中におけるα+β)と定義している。本実施形態における二重管部160の曲げ総角度は160度程度である。
二重管部160は、それぞれ個別に形成された外管(本発明における外側配管に対応)161と内管(本発明における内側配管に対応)162とを備え、外管161の内部を内管162が貫通するように配設されている。外管161は、例えばアルミニウム製のφ22mm管であり、内管162は、例えば同じくアルミニウム製のφ19.1mm管である。外管161の両端部は、内管162と組み合わされた後に、その全周が径方向内側へ向けて縮管されて、内管162の円周表面に気密あるいは液密となるように溶接されている。よって、外管161と内管162との間には空間が形成され、この空間が内外間流路160aとなるようにしている。
外管161の両端部側(図3におけるA点、B点)の円周壁面には、外部と内外間流路160aとを連通させると共に、高圧配管151を成すアルミニウム製のリキッド配管164、165がろう付けされている。リキッド配管164は、少なくとも1ヶ所以上の曲げ部を有して凝縮器120側に延びており、先端に接続部としてのジョイント164bが設けられている。また、リキッド配管165は、少なくとも1ヶ所以上の曲げ部を有して前側膨張弁131側に延びており、先端にジョイント165bが設けられている。
さらにリキッド配管165は、その長手方向中間点(本実施形態においては図3にCで示す中程の点)において分岐しており、ここには三方分岐コネクタ169を用いてアルミニウム製のリキッド配管168が接続されている。リキッド配管168は、少なくとも1ヶ所以上の曲げ部を有して後側膨張弁132側に延びており、先端にジョイント168bが設けられている。そして、ジョイント164bは凝縮器120の冷媒流出側に接続され、ジョイント165bは前側膨張弁131の冷媒流入側に接続され、ジョイント168bは後側膨張弁132の冷媒流入側に接続される。これにより、リキッド配管164、内外間流路160a、リキッド配管165、168には高圧冷媒が流れるようになっている。
一方、内管162のリキッド配管165側の端部には、低圧配管152を成すアルミニウム製のサクション配管166が設けられており、このサクション配管166の先端にはジョイント166aが設けられている。内管162のリキッド配管164側の端部にはジョイント167aが設けられている。
また、内管162の端部における外管161溶接位置とジョイント167aの間の中間点(本実施形態においては図3にDで示す中程の点)には、内管162内に連通するバイパス管171が接続されている。バイパス管171は、例えばアルミニウム製のφ12.7mm管であり、ろう付けにより内管162に対してT字型に接続されている。バイパス管171は、少なくとも1ヵ所以上の曲げ部を有して後側蒸発器142側に延びており、その先端にはジョイント171aが設けられている。
そして、ジョイント166aは前側蒸発器141の冷媒流出側に接続され、ジョイント167aは圧縮機110の冷媒吸入側に接続され、ジョイント171aは後側蒸発器142の冷媒流出側に接続される。これにより、サクション配管166、バイパス管171、内管162には低圧冷媒が流れるようになっている。
そして、内外間流路160aが形成される領域に対応する内管162の表面には、周回溝部162cと螺旋溝部162aとが設けられている。周回溝部162cは各リキッド配管164、165の外管161との接続部位置に対応して設けられた、内管162の周方向に延びる溝である。また、螺旋溝部162aは各周回溝部162cと接続されて、両周回溝部162c間で内管162の長手方向に螺旋状に延びる多条の溝である。螺旋溝部162aの間には内管162の外径寸法がほぼ保持された(厳密には縮管された)峰部162bが形成されている。上記周回溝部162cおよび螺旋溝部162aは本発明における溝部に対応しており、これらの溝部162c、162aによって内外間流路160aは拡大され、また内管162の表面積が増加して、高圧冷媒と低圧冷媒との熱交換効率が向上する。尚、周回溝部162cおよび螺旋溝部162aは、例えば溝付け工具によって形成が可能である。
本実施形態における内外間流路160aは本発明における第1流路に対応しており、内管162は本発明における第2流路に対応している。また、ジョイント164bは本発明における第1入口側接続部に対応しており、ジョイント165bは本発明における第1出口側接続部に対応しており、ジョイント168bは本発明における第1出口側接続部に対応している。ジョイント166aは本発明における第2入口側接続部に対応しており、ジョイント167aは本発明における第2出口側接続部に対応している。また、ジョイント171aは本発明におけるバイパス入口側接続部に対応している。
この実施形態における接続部としてのジョイント装置は、ボルトあるいはナットによって締め付け可能なジョイント装置、あるいは係合爪部材をもつクイックジョイント装置など、作業者の操作によって脱着が可能な装置を指している。この実施形態におけるジョイント装置は、ろう付けあるいは溶接のような高温あるいは炎を伴う接続作業を要することなく通路の連通を提供する装置である。この実施形態において示された箇所に使用されたジョイント装置は、市場における配管170の装着、取り外し、交換を可能とする。この実施形態では、内部熱交換器とバイパス管とを含む配管部品が、全体としてひとつの部品として提供されるため、バイパス管171と内管162との接続は、ろう付けのような炎を用いる接続作業によって提供される。但し、バイパス管171と内管162との接続が、ボルトあるいはナットなど脱着可能なジョイント装置によって提供されてもよい。
次に、上記構成に基づく作動およびその作用効果について、図5および図6を加えて説明する。図5は冷凍サイクル装置100Aの構成を示す模式図であり、図6はモリエル線図である。
乗員からの空調要求、例えば冷房要求があると、圧縮機110の電磁クラッチが接続され、圧縮機110はエンジン10によって駆動され、蒸発器141、142側から冷媒を吸入、圧縮した後、高温の高圧冷媒として凝縮器120側に吐出する。高圧冷媒は凝縮器120において、冷却されて凝縮液化される。ここでの冷媒は、ほぼ液相状態である。
凝縮液化された冷媒は、二重管部160のリキッド配管164から内外間流路160aを通り、リキッド配管165を経て前側膨張弁131に至り、また、リキッド配管165からC点において分流し、リキッド配管168を経て後側膨張弁132に至る。膨張弁131、132において冷媒は減圧膨張され、蒸発器141、142において蒸発される。蒸発器141、142では、冷媒の蒸発に伴って空調空気が冷却される。
そして、前側蒸発器141で蒸発した飽和ガス冷媒は、低温の低圧冷媒として二重管部160のサクション配管166から内管162内を流通して、圧縮機110に戻る。一方、後側蒸発器142からの飽和ガス冷媒は、バイパス管171を経てD点において内管162に合流し、圧縮機110に戻る。このようにして、後側蒸発器142からの飽和ガス冷媒は二重管部(内部熱交換器)160を迂回する。
ここで、二重管部160においては、高圧冷媒と低圧冷媒との間で熱交換が成され、高圧冷媒は冷却され、低圧冷媒は加熱される。即ち、凝縮器120から流出した液相冷媒は、二重管部160で更に過冷却されて低温化が促進される。また、前側蒸発器141から流出した飽和ガス冷媒は、二重管部160で更に加熱されて過熱度を持ったガス冷媒となる。
以上のように、本実施形態においては、前側および後側の蒸発器141、142のそれぞれから圧縮機110に至る低圧冷媒のうち、前側蒸発器141からの低圧冷媒のみ二重管部(内部熱交換器)160に流通させ、後側蒸発器142からの低圧冷媒は二重管部160を迂回させて圧縮機110に至るようにしているので、両蒸発器141、142からの低圧冷媒を共に二重管部160に流通させる場合に比較して、低圧配管152、内管162における圧力損失の増大を防止して、冷凍サイクル装置100Aにおける冷房能力の低下を防ぐことができる。また、二重管部160における熱交換量も低減することができるため、低圧冷媒の温度上昇を抑制することができる。よって、圧縮機110における内部温度および吐出温度の上昇を抑え、熱による圧縮機110部品の耐久性低下を防ぐことができる。
例えば、前側蒸発器141からの低圧冷媒の流量が100kg/h、後側蒸発器142からの低圧冷媒の流量が50kg/hである場合に、これらを共に二重管部160に流通させると、二重管部160における圧力損失が30kPa、熱交換量が800W、圧縮機110における吐出温度が105度であるのに対して、後側蒸発器142からの低圧冷媒は二重管部160を迂回させるようにすると、二重管部160における圧力損失が20kPa、熱交換量が600W、圧縮機110における吐出温度が100度に、それぞれ低減することを確認した。
また、本実施形態における二重管部160の曲げ総角度は160度ほどであったが、図7に示すように、二重管部160の曲げ総角度が160度以上である場合には、本発明の内部熱交換器付配管170を採用して、後側蒸発器142からの低圧冷媒が二重管部160を迂回するように構成することで、迂回させない構成の場合に比較して冷房能力が向上する。また、二重管部160の曲げ総角度が比較的大きい場合は、二重管部160のA点とB点間の直線距離が短くなり、二重管部160を迂回するバイパス管171の長さを短くすることができるため、エンジンルーム1内におけるバイパス管171の配設を容易とすることができる。
図8は、二重管部160の長さと、二重管部160における熱交換量、低圧配管152、内管162における圧力損失、冷凍サイクル装置100Aの冷房能力との関係を、後側蒸発器142からの低圧冷媒が二重管部160を迂回する構成の場合と迂回しない構成の場合とを対比させて示したグラフである。これによると、二重管部160の長さが長くなるに従って、600mmに近づくあたりから、圧力損失の増大により冷房能力が低下していくことがわかる。本実施形態においては二重管部160の長さは600mmであったが、このように二重管部160の長さが比較的長く、600mm以上である場合には、本発明の内部熱交換器付配管170を採用し、後側蒸発器142からの低圧冷媒が二重管部160を迂回するように構成することにより、圧力損失を抑えて、冷房能力の低下を軽減することができる。
尚、本実施形態では内外間流路160aに高圧冷媒を、内管162に低圧冷媒を流通させる構成としているため、低圧冷媒が流通する内管162が外管161によって覆われており、このため、エンジン10等からの輻射熱が内管162内の低圧冷媒に受熱される心配がない。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図9に示す。上記第1実施形態においては前席用および後席用として2つの蒸発器141、142を備えた車両用空調装置(デュアルエアコン)100の冷凍サイクル100Aに本発明の内部熱交換器付配管170を適用したのに対して、本実施形態においては、前席用および後席用、さらにクールボックス用として、3つの蒸発器141、142、243を備えた車両用空調装置(トリプルエアコン)の冷凍サイクル200Aに本発明の内部熱交換器付配管170を適用したものとしている。
本実施形態における内部熱交換器付配管170は、図2〜図4に示す上記第1実施形態と同様の構成のもので、凝縮器120、圧縮機110、前側膨張弁131、および前側蒸発器141が、それぞれジョイント164b、167a、165b、166aに接続されている。リキッド配管168先端のジョイント168bには、後側膨張弁132に至る高圧配管151をなす配管250が接続されるが、この配管は図9に示すE点において分岐しており、分岐した配管251はクールボックス用蒸発器243側の膨張弁233へ接続される。これにより、リキッド配管168から流出した高圧冷媒は配管250、251を経て後側膨張弁132とクールボックス用蒸発器243側の膨張弁233へ至るようになっている。
また、バイパス管171先端のジョイント171aには、後側蒸発器142からの低圧配管152をなす配管253が接続されるが、この配管253には、クールボックス用蒸発器243からの低圧配管152をなす配管254が図9に示すF点において合流している。これにより、バイパス管171には、後側蒸発器142およびクールボックス用蒸発器243からの低圧冷媒が流入する。本実施形態における車両用空調装置のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
このように3つの蒸発器141、142、243を備える車両用空調装置の場合は、3つの蒸発器141、142、243からの低圧冷媒をすべて二重管部160に流通させると、低圧配管152における圧力損失が増加して冷房能力が低下するため、本実施形態におけるように、前側、後側およびクールボックス用の各蒸発器141、142、243から圧縮機110に至る低圧冷媒のうち、前側蒸発器141からの低圧冷媒のみ二重管部(熱交換器)160に流通させ、後側蒸発器142およびクールボックス用蒸発器243からの低圧冷媒は二重管部160を迂回させて圧縮機110に至るように構成することで、低圧配管152における圧力損失の増大を防止して、冷房能力の低下を防ぐことができる。また、二重管部160における熱交換量も低減するため、圧縮機110における内部温度および吐出温度の上昇を抑え、熱による圧縮機110部品の耐久性低下を防ぐことができる。
(その他の実施形態)
上記第2実施形態においては、前側蒸発器141からの低圧冷媒を二重管部160に流通させ、後側蒸発器142およびクールボックス用蒸発器243からの低圧冷媒は二重管部160を迂回させるように構成したが、これに限らず、例えば、前側蒸発器141およびクールボックス用蒸発器243からの低圧冷媒を二重管部160に流通させ、後側蒸発器142からの低圧冷媒のみ二重管部160を迂回させるようにしてもよい。
上記各実施形態における内管162の螺旋溝部162aは、これに限らず、高圧冷媒と低圧冷媒との熱交換効率を向上させることができる構成であればよく、例えば内管162の長手方向に延びるストレート溝部としてもよい。
上記各実施形態においては、外管161、内管162、バイパス管171をアルミニウム製としたが、これに限らず、鉄製や銅製などのものとしてもよい。また、二重管部160は個別に形成された外管161と内管162とからなる構成であったが、これに代えて、外管161と内管162とが接続部を有して同時成形される押出し二重管としてもよい。
上記各実施形態においては内部熱交換器160を外管161と内管162からなる二重管として構成したが、これ限らず、並列管などで構成してもよい。
また、リキッド配管164、165、168、およびバイパス管171は、相手側との組み付け性に特に支障がない場合は、直管としてもよい。
上記各実施形態においては、本発明の内部熱交換器付配管170を車両用空調装置100に適用したが、これに限らず、家庭用の空調装置に適用してもよい。家庭用空調装置において内部熱交換器を二重管部160として構成する場合、外管161の外気雰囲気温度は、車両用として使用されるエンジンルーム1の場合よりも低い条件で使用可能であるので、高圧冷媒と低圧冷媒の熱交換性能によっては、内外間流路160aに低圧冷媒を流通させ、内管162内に高圧冷媒を流通させるようにしてもよい。
この実施形態における配管は、例えば二酸化炭素を冷媒とする超臨界冷凍サイクルにも適用することができる。超臨界冷凍サイクル装置においては、高圧側熱交換器は放熱器と呼ばれ、膨張弁は圧力制御弁とも呼ばれる。
第1実施形態における車両用空調装置全体を示す概略構成図である。 第1実施形態における内部熱交換器付配管の構成を示す模式図である。 第1実施形態における内部熱交換器付配管の全体を示す外観図である。 図3におけるIV部を示す横断面図である。 第1実施形態における冷凍サイクル装置の構成を示す模式図である。 冷凍サイクル装置のモリエル線図を示すグラフである。 二重管部の曲げ総角度と冷房能力との関係を示すグラフである。 二重管部の長さに対する、熱交換量、圧力損失、冷房能力の関係を示すグラフである。 第2実施形態における冷凍サイクル装置の構成を示す模式図である。
符号の説明
100 車両用空調装置
100A、200A 冷凍サイクル装置
110 圧縮機
120 凝縮器(高圧側熱交換器)
131 前側膨張弁(膨張弁)
132 後側膨張弁(膨張弁)
141 前側蒸発器(低圧側熱交換器)
142 後側蒸発器(低圧側熱交換器)
160 二重管部(内部熱交換器)
160a 内外間流路(第1流路)
161 外管(外側配管)
162 内管(第2流路、内側配管)
162a 螺旋溝部(溝部)
162c 周回溝部(溝部)
163b 曲げ部
164b ジョイント(第1入口側接続部)
165b ジョイント(第1出口側接続部)
166a ジョイント(第2入口側接続部)
167a ジョイント(第2出口側接続部)
168b ジョイント(第1出口側接続部)
171 バイパス管
171a ジョイント(バイパス入口側接続部)
233 膨張弁
243 クールボックス用蒸発器(低圧側熱交換器)

Claims (13)

  1. 第1流路(160a)と第2流路(162)とを有し、これらを互いに熱交換可能に配した内部熱交換器(160)と、
    前記内部熱交換器(160)を迂回する流路を提供するバイパス管(171)とを備え、
    前記第1流路(160a)は、その一端側で高圧側熱交換器(120)の冷媒流出側に接続される第1入口側接続部(164b)と、他端側で膨張弁(131、132)の冷媒流入側に接続される第1出口側接続部(165b、168b)とを有し、
    前記第2流路(162)は、その一端側で低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側に接続される第2入口側接続部(166a)と、他端側で圧縮機(110)の冷媒吸入側に接続される第2出口側接続部(167a)とを有し、
    前記バイパス管(171)は、その一端側で低圧側熱交換器(142)の冷媒流出側に接続されるバイパス入口側接続部(171a)を有し、
    前記バイパス管(171)の他端側が前記第2出口側接続部(167a)に合流するように接続されていることを特徴とする内部熱交換器付配管。
  2. 前記第1出口側接続部として2つの出口側接続部(165b、168b)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内部熱交換器付配管。
  3. 前記内部熱交換器(160)は、外側配管(161)内に内側配管(162)が挿通されて形成される二重管部(160)であり、
    前記第1流路(160a)と前記第2流路(162)とのうち、いずれか一方の流路は前記外側配管(161)および前記内側配管(162)の間の流路として形成され、他方の流路は前記内側配管(162)内の流路として形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の内部熱交換器付配管。
  4. 前記二重管部(160)は、1つ以上の曲げ部(163b)を有し、
    前記曲げ部(163b)の曲げ角度を合計した曲げ総角度が160度以上であることを特徴とする請求項3に記載の内部熱交換器付配管。
  5. 前記二重管部(160)の長さが600mm以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の内部熱交換器付配管。
  6. 前記第1流路(160a)は、前記外側配管(161)および前記内側配管(162)の間の流路として形成され、前記第2流路(162)は、前記内側配管(162)内の流路として形成されたことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の内部熱交換器付配管。
  7. 前記二重管部(160)において、前記内側配管(162)の外面には溝部(162a)が形成されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1つに記載の内部熱交換器付配管。
  8. 圧縮機(110)、高圧側熱交換器(120)、対となって複数組並列配置される膨張弁(131、132、233)および低圧側熱交換器(141、142、243)を有する冷凍サイクル装置において、
    請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の内部熱交換器付配管(170)を備え、
    前記高圧側熱交換器(120)の冷媒流出側が、前記第1入口側接続部(164b)に接続され、
    前記膨張弁(131、132、233)の冷媒流入側が、前記第1出口側接続部(165b、168b)に接続され、
    前記複数組のうち少なくとも1組の低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側が前記第2入口側接続部(166a)に接続され、
    前記残りの組の低圧側熱交換器(142、243)の冷媒流出側が前記バイパス入口側接続部(171a)に接続され、
    前記圧縮機(110)の冷媒吸入側が前記第2出口側接続部(167a)に接続されたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  9. 前記複数組の低圧側熱交換器として2つの低圧側熱交換器(141、142)を備え、一方の前記低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側が前記第2入口側接続部(166a)に接続され、他方の前記低圧側熱交換器(142)の冷媒流出側が前記バイパス入口側接続部(171a)に接続されたことを特徴とする請求項8に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記複数組の低圧側熱交換器として3つの低圧側熱交換器(141、142、243)を備え、1つの前記低圧側熱交換器(141)の冷媒流出側が前記第2入口側接続部(166a)に接続され、残り2つの前記低圧側熱交換器(142、243)の冷媒流出側が前記バイパス入口側接続部(171a)に接続されたことを特徴とする請求項8または9に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記第1出口側接続部として2つの出口側接続部(165b、168b)を備え、
    前記複数組のうち少なくとも1組の膨張弁(131)の冷媒流入側が一方の前記第1出口側接続部(165b)に接続され、前記残りの組の膨張弁(132、233)の冷媒流入側が他方の前記第2出口側接続部(168b)に接続されたことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置
  12. 車両に適用されることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記冷媒としてHFC134aを用いることを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
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