JP2008188902A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

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Yasuo Sugishita
康雄 杉下
Akira Naito
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Abstract

【課題】少なくとも、メンテナンスフリーに対応(サーマルヘッドの自己クリーニング性をもつ)し、サーマルヘッドの耐久性が向上し、さらには、サーマルヘッドからの熱伝導ムラがなく、該熱伝導ムラに過敏な溶融転写にも適用可能(熱伝導ムラがあると、ザラツキとなって印画物に現れる)なバックコート層(耐熱滑性層)を有する感熱転写記録媒体を提供する。
【解決手段】基材の一方の面に感熱転写層、他方の面に耐熱滑性層が設けられた感熱転写記録媒体において、前記耐熱滑性層が、熱可塑性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂と多価イソシアネートの反応物、あるいは紫外線や電子線をトリガーとするラジカル反応物を主成分とし、滑剤として、リン酸エステル化合物ならびに反応性変性シリコーンオイルを含有し、さらにモース硬度4以下で、且つ平均粒径2μm以下のフィラーを含有することを特徴とする感熱転写記録媒体。
【選択図】なし

Description

本発明は、感熱転写記録媒体に関する。
一般に、感熱転写記録媒体は、サーマルリボン或いは感熱転写リボンと呼ばれ、感熱転写方式のプリンターに使用されるインクリボンのことであり、基材の一方の面に感熱転写層、その基材の他方の面にバックコート層(耐熱滑性層)を設けたものである。ここで感熱転写層は、インキの層であって、プリンターのサーマルヘッドに発生する熱によって、そのインクを溶融(溶融転写方式)あるいは昇華(昇華転写方式)させ、被転写体側に転写するものである。またバックコート層(耐熱滑性層)は、プリンターのサーマルヘッドに接触しヘッドから与えられる熱量の調整やヘッドの走行性を調整するものである。
従来の感熱転写記録媒体の例として、特許文献1には、ベースフィルムの一方の面に感熱転写層を有し、他方の面に、加熱により硬化し得る合成樹脂を硬化剤で硬化させてなる耐熱層、および、その上に、ポリビニルブチラール樹脂、多価イソシアネート化合物およびリン酸エステル反応生成物からなる耐熱スリップ層を設けたことを特徴とする感熱転写シートが記載されている。このように、特許文献1には、バックコート層(耐熱滑性層)として、樹脂とリン酸エステルの組合せが記載されている。また特許文献1は、その本文中に、「体質顔料の添加が好ましいことがある」との記載があるものの、具体的な限定はなく、スティッキング現象(サーマルヘッドと感熱転写シートとの付着)およびシワの発生を防止し、印画性を向上することを目的としている。
特開昭61−95989号公報
本発明は斯かる背景技術に鑑みてなされたもので、少なくとも、メンテナンスフリーに対応(サーマルヘッドの自己クリーニング性をもつ)し、サーマルヘッドの耐久性が向上し、さらには、サーマルヘッドからの熱伝導ムラがなく、該熱伝導ムラに過敏な溶融転写にも適用可能(熱伝導ムラがあると、ザラツキとなって印画物に現れる)なバックコート層(耐熱滑性層)を有する感熱転写記録媒体を提供することを課題とする。
本発明において上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、基材の一方の面に感熱転写層、他方の面に耐熱滑性層が設けられた感熱転写記録媒体において、前記耐熱滑性層が、熱可塑性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂と多価イソシアネートの反応物、あるいは紫外線や電子線をトリガーとするラジカル反応物を主成分とし、滑剤として、リン酸エステル化合物ならびに反応性変性シリコーンオイルを含有し、さらにモース硬度4以下で、且つ平均粒径2μm以下のフィラーを含有することを特徴とする感熱転写記録媒体としたものである。
また請求項2の発明では、前記耐熱滑性層中のフィラーの含有量が、3〜25質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録媒体としたものである。
また請求項3の発明では、前記耐熱滑性層中のフィラーが、無機鉱物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱転写記録媒体としたものである。
また請求項4の発明では、前記耐熱滑性層中の反応性変性シリコーンオイルが、アミノ基を反応部位とするアミノ変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体としたものである。
また請求項5の発明では、前記耐熱滑性層中の反応性変性シリコーンオイルが、カルボキシル基を反応部位とするカルボキシル変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体としたものである。
また請求項6の発明では、前記感熱転写層が、熱昇華性染料とバインダーとからなる感熱昇華転写層であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体としたものである。
また請求項7の発明では、前記感熱転写層が、染料又は/及び顔料とバインダーとからなる感熱溶融転写層であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体としたものである。
本発明は、少なくとも、メンテナンスフリーに対応(サーマルヘッドの自己クリーニング性をもつ)し、サーマルヘッドの耐久性が向上し、さらには、サーマルヘッドからの熱伝導ムラがなく、該熱伝導ムラに過敏な溶融転写にも適用可能(熱伝導ムラがあると、ザラツキとなって印画物に現れる)なバックコート層(耐熱滑性層)を有する感熱転写記録媒体を提供できるという効果がある。
以下に本発明の最良の一実施形態を説明する。
本発明の感熱転写記録媒体は、基材の一方の面に感熱転写層、他方の面に耐熱滑性層が設けられた感熱転写記録媒体において、前記耐熱滑性層が、熱可塑性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂と多価イソシアネートの反応物、あるいは紫外線や電子線をトリガーとするラジカル反応物を主成分とし、滑剤として、リン酸エステル化合物ならびに反応性変性シリコーンオイルを含有し、さらにモース硬度4以下で、且つ平均粒径2μm以下のフィラーを含有する。
まず、基材としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能であるが、中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜9μm程度のものが好ましい。
次に、耐熱滑性層を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、熱可塑性アクリル樹脂(ポリメチルメタアクリレート等)、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を単独あるいは複合して用いることができる。また、耐摩耗性を考慮し、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワックス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワックス、およびステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩などの耐摩擦剤を添加したものが使用可能である。また、無機物を使用してもよい。
また、熱可塑性樹脂と多価イソシアネートとの反応物としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂とジイソシアネートとの反応物、アクリルポリオールとポリイソシアネートとの反応物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応物、ウレタンポリオールとポリイソシアネートとの反応物、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートとの反応物、酢酸セルロース樹脂とポリイソシアネートとの反応物、ニトロセルロース樹脂とポリイソシアネートとの反応物、塩化ゴム樹脂とポリイソシアネートとの反応物等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
また、紫外線や電子線をトリガーとするラジカル反応物としては、例えば、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート等の単官能アクリレートやメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、アルキルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、メトキシエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等の単官能メタクリレートやトリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリレートやメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアネート等の3官能以上のアクリレートモノマーおよびメタクリレートモノマー等を、紫外線あるいは電子線で反応させて得られるラジカル反応物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
また、これらのアクリレートモノマーやメタクリレートモノマーを単独で用いても良いし、2つ以上を混ぜ合わせて用いても良い。特に、単官能のアクリレートモノマーやメタクリレートモノマーの場合は、2官能以上のアクリレートモノマーやメタクリレートモノマーと混合して用いられる。また、その他の紫外線硬化性や電子線硬化性を持たない有機化合物と混ぜ合わせて用いても良い。
尚、紫外線をトリガーとする場合は、アクリレートモノマーおよびメタクリレートモノマー以外に光開始剤や活性化剤(ベンゾイン系、アセトフェノン系、ベンジルケタール系、ケトン/アミン系等)、さらに補助剤(重合禁止剤、ワックス、非反応性ポリマー等)、溶剤(酢酸エチルなど有機溶剤)を用いて生成する。
このようなラジカル反応物は、紫外線や電子線を照射することによって重合硬化するため、成膜速度が速く、エージングなどの後処理を必要としない特徴がある。
次に、反応性変性シリコーンオイルとは、シリコーンオイルの側鎖あるいは/および末端を有機反応基で置換したものであり、アミノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、メタクリル変性、フェノール変性、シラノール変性
、ポリエーテル変性などが市販されている。
シリコーンオイルをアミノ変性又はカルボキシル変性に限定すると、シリコーンオイルの添加量を少なくできる。これにより、裏移りが減り、転写性が向上、すなわち低エネルギーでの感度がアップする。
次に、耐熱滑性層中のフィラーが、無機鉱物からなり、また、フィラーの含有量が、3〜25質量%であることが好ましい。
ところで、モース硬度とは、物の硬さに関する指標で、代表的な物質のモース硬度は次の通りである。

物質名 モース硬度
ワックス 0.2
タルク 1
鉛 1.5
石膏 2
アルミニウム 2.5
雲母 2.8
炭酸カルシウム 3
螢石 4
アパタイト 5
シリカ 7
アルミナ 9
ダイアモンド 10

硬度4以下の物質として、上に挙げたもの以外の主なものに、黒鉛、アスファルト、カルシウム、金、銀、銅、亜鉛、酸化マグネシウム、大理石、アンチモン、硼酸などがあるが、本発明においては、中でもモース硬度4以下で、且つ平均粒径2μm以下の、タルク、石膏、雲母がフィラーとして好ましく、特にタルクがより好ましい。
尚、耐熱滑性層の厚さは、0.1〜4μm程度が好ましい。
次に、感熱転写層には、熱昇華性染料とバインダーとからなる感熱昇華転写層と、染料又は/及び顔料とバインダーとからなる感熱溶融転写層がある。
感熱昇華転写層形成用インクは、例えば、熱昇華性染料、バインダー、溶剤などを配合して調製し、この転写層のインク塗布量は、1μm程度(乾燥厚)が適当である。
感熱溶融転写層形成用インクは、例えば、顔料又は/及び染料、バインダー、溶剤などを配合して調製し、この場合の塗布量は、0.5〜1μm程度(乾燥厚)が適当である。
感熱昇華転写層形成用インクに用いられる熱昇華性染料としては、昇華性分散染料が好ましく用いられる。そのバインダーとしては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂やポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂やポリエステル樹脂、スチレン・アクリルニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等である。中でも、ポリビニルブチラール、スチレン・アクリルニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂が好適である。
感熱溶融転写層形成用インクに用いられる染料としては、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメタン系、キサンテン系、アキサジン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、イソドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンダクタム系、アントラキノン系等の一般に使用されている感熱転写性染料を広く使用することができる。また、顔料としては、公知の有機顔料、無機顔料を使用することができる。そのバインダーとしては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂やポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂やポリエステル樹脂、スチレン・アクリルニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等である。中でも、ポリビニルブチラール、スチレン・アクリルニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂が好適である。
以下に、本発明に係る感熱転写記録媒体について、具体的に実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、それに限定されるものではない。
まず、以下に、本発明の各実施例及び各比較例に共通して用いられる材料を示す。
<基材>
ポリエステルフィルム:厚さ4.5μm
<感熱昇華転写層形成用インク>
マゼンタ染料 20.0部
ブチラール樹脂 15.0部
ポリエステル樹脂 5.0部
トルエン 30.0部
メチルエチルケトン 30.0部
<感熱溶融転写層形成用インク>
マゼンタ顔料 10.0部
エポキシ樹脂 20.0部
カルナバワックス 10.0部
トルエン 30.0部
メチルエチルケトン 30.0部
次に、本発明の各実施例及び各比較例を個別に説明する。
<実施例1>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−1をグラビア方式により、乾燥厚0.8μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−1>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.8部
カルビノール変性シリコーンオイル 0.2部
ポリエチレンワックス(モース硬度0.4 平均粒径1.8μm) 3.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 44.0部
メチルエチルケトン 45.0部
尚、フィラー含有量は、約27%である。
引き続いて、基材のもう一方に、上記の感熱昇華転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚1.0μmで塗工し、実施例1の感熱転写記録媒体を作製した。
<実施例2>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−2をグラビア方式により、乾燥厚0.6μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−2>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.8部
カルビノール変性シリコーンオイル 0.2部
タルク(モース硬度1 平均粒径1.0μm) 1.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 46.0部
尚、フィラー含有量は、約11%である。
引き続いて、基材のもう一方に、上記の感熱溶融転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚1.0μmで塗工し、実施例2の感熱転写記録媒体を作製した。
<実施例3>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−3をグラビア方式により、乾燥厚0.6μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−3>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.9部
アミノ変性シリコーンオイル 0.1部
タルク(モース硬度1 平均粒径1.0μm) 1.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 46.0部
尚、フィラー含有量は、約11%である。
引き続いて、基材のもう一方に、上記の感熱溶融転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚1.0μmで塗工し、実施例3の感熱転写記録媒体を作製した。
<実施例4>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−4をグラビア方式により、乾燥厚0.6μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−4>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.9部
カルボキシル変性シリコーンオイル 0.1部
タルク(モース硬度1 平均粒径1.0μm) 1.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 46.0部
尚、フィラー含有量は、約11%である。
引き続いて、基材のもう一方に、上記の感熱溶融転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚1.0μmで塗工し、実施例4の感熱転写記録媒体を作製した。
<比較例1>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−5をグラビア方式により、乾燥厚0.8μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−5>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.8部
カルビノール変性シリコーンオイル 0.2部
ポリエチレンワックス(モース硬度0.4 平均粒径3.0μm) 3.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 44.0部
メチルエチルケトン 45.0部
尚、フィラー含有量は、実施例1と同様に約27%である。
引き続いて、基材のもう一方に、上記の感熱昇華転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚1.0μmで塗工し、比較例1の感熱転写記録媒体を作製した。
<比較例2>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−4をグラビア方式により、乾燥厚0.8μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−4>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.9部
アミノ変性シリコーンオイル 0.1部
シリカ(モース硬度7 平均粒径1.8μm) 3.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 44.0部
メチルエチルケトン 45.0部
尚、フィラー含有量は、約27%である。
引き続いて、基材のもう一方に、上記の感熱昇華転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚1.0μmで塗工し、比較例2の感熱転写記録媒体を作製した。
<比較例3>
基材の一方に、以下の耐熱滑性層形成用塗液−5をグラビア方式により、乾燥厚0.6μmで塗工した。
<耐熱滑性層形成用塗液−5>
ブチラール樹脂 5.0部
リン酸エステル化合物 0.9部
アミノ変性シリコーンオイル 0.1部
シリカ(モース硬度7 平均粒径1.4μm) 1.0部
トリレンジイソシアネート 2.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 46.0部
尚、フィラー含有量は、約11%である。
基材のもう一方に、上記の感熱溶融転写層形成用インクをグラビア方式により、乾燥厚10μmで塗工し、比較例3の感熱転写記録媒体を作製した。
(感熱転写試験)
以上の各実施例及び各比較例にて得られた感熱転写記録媒体を、サーマルシミュレーターを使用し、8inch/sで10km感熱転写試験を行い、感熱転写試験後のサーマルヘッドと印画物の状態を目視観察した。なお感熱転写試験中は、サーマルヘッドの清掃を全く実施せずに、この感熱転写試験を行った。以下の表1に、感熱転写試験の結果を示す。
(表1)
サーマルヘッドの状態 印画物の状態
実施例1 ◎ ◎(*1)
実施例2 ◎ ◎(*2)
実施例3 ◎ ◎(*3)
実施例4 ◎ ◎(*3)
比較例1 × ×
比較例2 △ ×
比較例3 △ △

・サーマルヘッドの状態の評価基準
◎:全く汚れなし
×:付着物確認
△:付着物はないものの、擦れキズ多数発生

・印画物の状態の評価基準
◎(*1):欠陥なく、良好
◎(*2):ハイライト部のムラもなく極めて良好
◎(*3):ハイライト部のムラもなく極めて良好
低エネルギーでの感度アップも確認
×:部分的にスジ状の抜け発生
△:ハイライト部で転写ムラ確認

表1に示す結果から、実施例1〜4は、メンテナンスフリーに対応(サーマルヘッドの自己クリーニング性をもつ)し、サーマルヘッドの耐久性が向上し、さらには、サーマルヘッドからの熱伝導ムラがなく、該熱伝導ムラに過敏な溶融転写にも適用可能(熱伝導ムラがあると、ザラツキとなって印画物に現れる)なバックコート層(耐熱滑性層)を有する感熱転写記録媒体であることが明らかである。
また、実施例3はアミノ変性シリコーンオイルを用い、実施例4はカルボキシル変性シリコーンオイルを用いているために、カルビノール変性シリコーンオイルを用いている実施例1や2と比較して、添加量が少なくで済んでいる。このために、裏移りが減り、転写性の向上、すなわち低エネルギーでの感度アップが確認された。
これに対して、比較例1では、サーマルヘッドの自己クリーニング性がなく、メンテナンスフリーに対応おらず、比較例2及び3では、サーマルヘッドの自己クリーニング性をもち、メンテナンスフリーに対応しているが、サーマルヘッドの耐久性に問題がある。また印刷物の状態から、比較例1〜3では、サーマルヘッドからの熱伝導ムラがあることも明らかである。

Claims (7)

  1. 基材の一方の面に感熱転写層、他方の面に耐熱滑性層が設けられた感熱転写記録媒体において、前記耐熱滑性層が、熱可塑性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂と多価イソシアネートの反応物、あるいは紫外線や電子線をトリガーとするラジカル反応物を主成分とし、滑剤として、リン酸エステル化合物ならびに反応性変性シリコーンオイルを含有し、さらにモース硬度4以下で、且つ平均粒径2μm以下のフィラーを含有することを特徴とする感熱転写記録媒体。
  2. 前記耐熱滑性層中のフィラーの含有量が、3〜25質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録媒体。
  3. 前記耐熱滑性層中のフィラーが、無機鉱物からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱転写記録媒体。
  4. 前記耐熱滑性層中の反応性変性シリコーンオイルが、アミノ基を反応部位とするアミノ変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体。
  5. 前記耐熱滑性層中の反応性変性シリコーンオイルが、カルボキシル基を反応部位とするカルボキシル変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体。
  6. 前記感熱転写層が、熱昇華性染料とバインダーとからなる感熱昇華転写層であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体。
  7. 前記感熱転写層が、染料又は/及び顔料とバインダーとからなる感熱溶融転写層であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の感熱転写記録媒体。
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