JP2009007256A - Nadh/nadphオキシダーゼ抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】臨床に適用でき、副作用が少なく、持続的に摂取可能で、かつ明確な効果の得られるNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤の提供。
【解決手段】糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤。糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善剤。
【選択図】なし
【解決手段】糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤。糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、NADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤およびNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善剤に関する。
癌、心疾患および脳血管疾患は、日本人の死因ワースト3である(平成12年度厚生労働省人口動態統計)。心疾患や脳血管疾患は、動脈硬化により誘発される。動脈硬化の成因としては、血管内皮を含む血管内膜の炎症性変化や、血管平滑筋を含む中膜の肥厚・炎症性変化などの血管機能障害が深く関与していることが数多くの研究より確認されている。
1980年代の中頃より、動脈硬化や心血管疾患の発症において、酸化変性を受けた脂質、特に酸化LDLが重要な役割を果たすことが注目され、動物実験をはじめとして多くの酸化予防試験が実施されてきた。これらの研究では、活性酸素の除去に着目し、天然物としてはビタミンE、ビタミンCもしくはβカロチン等、また既存の薬剤としては脂質低下剤であるプロブコール等を抗酸化物質として使用した。しかし、こうした抗酸化物質による動脈硬化や心血管疾患の予防に関しては、現在のところ、明確な有効性が認められるまでには至っていない。そこで近年では、活性酸素の産生に主要な役割を果たす酵素であるNADH/NADPHオキシダーゼが新たな治療のターゲットとして注目されており、その活性や発現そのものを抑制する素材、薬剤の開発が試みられている。
NADH/NADPHオキシダーゼは、好中球、マクロファージ等の貪食細胞に存在することが古くより知られている酵素であり、反応性の高い活性酸素を利用して細菌、微生物に対する殺菌作用を発揮することにより、生体防御の役割を担っている。一方、この酵素の作用が過剰になると、著しい組織障害を引き起こすことが知られている。さらに最近、貪食細胞、腸管、血管平滑筋、血管内皮、心筋細胞、腎臓、破骨細胞、脾臓、甲状腺などの様々な組織でNOX/DUOXと呼ばれるNADH/NADPHオキシダーゼのホモログがクローニングされ、この酵素と病態との関連性が注目されている(非特許文献1)。
これらの知見をもとに、NADH/NADPHオキシダーゼの、心筋梗塞などによる虚血後の再灌流障害や、敗血症等により誘発される肺水腫、さらに慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患などの疾患の組織障害への関与が明らかにされており(非特許文献1)、また血管機能障害、さらには血管や心筋リモデリング、心不全、急性冠動脈症候群等の病態に共通する増悪因子として、NADH/NADPHオキシダーゼの発現・活性増強が関与していると考えられている(非特許文献2)。従って、NADH/NADPHオキシダーゼの発現や活性を抑制することができれば、種々の組織障害およびそれらに起因する病態の予防および改善に繋がる可能性がある。従来、NADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤としては、diphenyleneiodonium(DPI)やapocyninなどが知られていた。しかし、これらは研究目的で用いられているのみで、臨床への適用は図られていない。
フラボノイドの一種であるヘスペリジンは、ビタミンPとも呼ばれ、柑橘類の皮などに多く含まれることが知られている物質である。このヘスペリジンが水に難溶であるのに対して、これにグルコースを結合させた糖化ヘスペリジンは、水溶性が向上しており、食品製造等の種々の分野での利用が期待されている。糖化ヘスペリジンは経口摂取された場合、腸管でヘスペリジン、ついでアグリコンであるヘスペレチンへと代謝され、血中では主にヘスペレチングルクロン酸胞合体が検出される(非特許文献3)。
糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンは、共に脂質代謝改善作用や毛細血管強化作用を有することが知られている(非特許文献4〜6)。これらの作用から、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンの循環器疾患治療への利用が期待されている(特許文献1)。また従来ヘスペリジンについては、活性酸素、フリーラジカルを直接的に捕捉、消去するラジカルスカベンジャーとしての作用が報告されており(非特許文献7、8)、抗酸化剤としての用途が知られている(特許文献2〜4)。一方で、これまで糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンと、NADH/NADPHオキシダーゼとの関連は報告されていなかった。
特開2004−123753
特開2003−138258
特開2007−008847
特開2007−023008
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本発明は、副作用が少なく、かつ持続的に摂取可能な、臨床に適用できるNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤を提供することに関する。
本発明者らは、長期的に服用又は摂取することができる安全性の高い成分の中からNADH/NADPHオキシダーゼ抑制効果を有する成分を見出すべく種々検討した結果、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンが、優れたNADH/NADPHオキシダーゼ抑制効果を有し、それに起因する組織障害および病態の予防または改善のために有用であることを見出した。
すなわち本発明は、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤に関する。
また本発明は、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善剤に関する。
さらに本発明は、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分として含有するNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善用食品に関する。
本発明によれば、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンは、NADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤またはそれに起因する組織障害もしくは病態の予防もしくは改善剤として有用である。また本発明によれば、当該抑制剤または予防もしくは改善剤を含有する医薬品または食品が提供される。
本発明で用いる糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンは公知の物質である。糖化ヘスペリジンは、ヘスペリジンに1個〜数個のグルコースが結合した物質であり、具体的には、例えばα−グリコシルヘスペリジンが挙げられる。一方ヘスペレチンは、ヘスペリジンをβ−グルコシダーゼ等の酵素により加水分解することによって得られる物質である。これらの糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンは、化学合成や酵素反応を利用して公知の方法により工業的に製造することができる。またヘスペリジンについては、これを含有する天然物、特に植物から抽出することによって得ることもできる。これら物質はまた、試薬等として製造販売されている。市販されている糖化ヘスペリジンの例としては、林原(株)からのヘスペリジン(登録商標)Sが挙げられる。市販されているヘスペリジンの例としては、浜理薬品工業(株)から販売されているヘスペリジンが挙げられる。市販されているヘスペレチンの例としては、シグマアルドリッチから販売されているヘスペレチンが挙げられる。これらの糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンは食品添加物として利用されている、極めて安全性の高い化合物である。
NADH/NADPHオキシダーゼは、膜分画に存在するサブユニットgp91phox(NOX−2)、p22phox、細胞質分画に存在するサブユニットp47phox、p67phox、p40phoxおよびsmall G proteinであるRacから構成されており、刺激に伴い細胞質コンポーネントがリン酸化を受け、細胞膜にトランスロケーションし活性化される。糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンのNADH/NADPHオキシダーゼ抑制作用は、上記サブユニットgp91phox、p47phoxおよびp22phoxの遺伝子発現の抑制に基づいており、これは従来公知であったこれらの物質の脂質代謝改善作用や毛細血管強化作用および抗酸化作用(すなわち、ラジカルスカベンジャー作用)とは明確に区別できる作用である。斯くして、本発明によれば、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンは、NADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤またはNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防もしくは改善剤として使用することができる。
本発明によれば、NADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害または病態が予防または改善される。NADH/NADPHオキシダーゼにより障害を受ける組織は、生体内の任意の組織であり得、例えば、神経;筋;上皮;血液;リンパ;消化管;血管;骨;皮膚;腎臓;肝臓;膵臓;脾臓;甲状腺等が挙げられる。組織障害および病態の例としては、血管障害、血管や心筋リモデリング、心不全、心筋梗塞、脳梗塞、急性冠動脈症候群等の循環器障害;パーキンソン病;白内障;てんかん;脊髄損傷;未熟児網膜症;腎障害;消化性潰瘍;膵炎;潰瘍性大腸炎;成人呼吸窮迫症候群;肺気腫;慢性関節リウマチなどの膠原病;浮腫;糖尿病合併症;紫外線障害;ポルフィリン血症;熱傷;接触性皮膚炎;多臓器不全;癌;老化等が挙げられる。
本発明のNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤またはNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防もしくは改善剤には、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンのうちのいずれか1種を利用しても、2種以上を併用してもよい。当該抑制剤および予防もしくは改善剤は、ヒトまたは動物用の医薬品もしくは食品として、またはそれらを製造するために使用され得る。食品は、一般食品の他、NADH/NADPHオキシダーゼ抑制のためまたはNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防もしくは改善を目的とした、美容食品、病者用食品、栄養機能食品または特定保健用食品等の機能性食品の形態とすることができる。
本発明のNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤またはNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防もしくは改善剤を食品として使用する場合、食品は固形、半固形または液状の形態であり得る。上記食品はまた、錠剤形態、丸剤形態、カプセル形態、液剤形態、シロップ形態、粉末形態または顆粒形態等であってもよい。食品の例としては、ジュース、コーヒー、緑茶、ウーロン茶等の飲料;スープ等の液状食品;醤油、食酢等の液状調味料;牛乳、乳製品、カレー、味噌等の乳状またはペースト状食品;ゼリー、グミ等の半固形状食品;パン類、麺類、菓子類、豆腐、加工食品、サプリメント等の固形状食品;粉末状食品;食用油、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング等の油脂含有食品等、およびそれらの原材料が挙げられる。上記食品は、安全性に優れ、健常者が日常飲食しても、何ら問題ない。
上記食品において、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンは、他の食品材料と組み合わせて使用してもよい。食品は、必要に応じて食品添加物を含有してもよい。食品添加物の例としては、溶剤、油、軟化剤、乳化剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、光沢剤、甘味料、香料等が挙げられる。
上記食品への糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンの配合量は、一食当たり0.001〜50質量%であり、好ましくは0.01〜25質量%であり、さらに好ましくは0.05〜10質量%である。
医薬品として使用する場合、本発明のNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤またはNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防もしくは改善剤は、任意の投与形態で投与され得る。投与形態としては、経口および非経口投与が挙げられる。経口投与のための剤型としては、錠剤、丸剤、カプセル剤(硬カプセル剤及び軟カプセル剤を含む)、散剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ、エリキシル、チュアブル剤、液剤(例えば、ドリンク剤)等が挙げられる。非経口投与としては、注射、輸液、経皮、経鼻、吸入、坐剤、ボーラス等が挙げられる。
上記医薬品においては、糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンを単独で使用してもよく、薬学的に許容される担体と組み合わせて使用してもよい。斯かる担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、乳化剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、光沢剤、矯味剤、矯臭剤等が挙げられる。
上記医薬品または食品からの糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンまたはヘスペレチンの投与または摂取量は、個体の状態、体重、性別、年齢、またはその他の要因に従って変動し得る。成人(体重60kg)の1日当りの投与または摂取量は、好ましくは0.001〜10gであり、より好ましくは0.005〜5gであり、さらに好ましくは0.01〜0.5gである。本発明の医薬品または食品は、1日に3回、1日に2回、1日1回、2日に1回、3日に1回、1週間に1回、または任意の期間および間隔で投与または摂取され得る。
以下の実施例において、本発明をより詳細に説明する。
実施例1:糖化ヘスペリジン継続摂取試験
14週齢の雄性SHR(spontaneously hypertensive rat)を用い、実験群には糖化ヘスペリジン(林原(株))を50mg/kg/日となるよう餌(CE−2、日本クレア(株))に混ぜて8週間経口摂取させ、コントロール群には通常食(CE−2)のみを与えた(各n=9)。摂取期間終了後、麻酔下で胸部大動脈を摘出し、摘出した胸部大動脈からトータルRNAを抽出した。トータルRNAからOmniscriptTMReverse Transcriptase(QIAGEN)を用いた逆転写反応(37℃、60分)によりcDNAを合成した。合成したcDNA(100ng)、Forward Primer(900nmol/L)、Reverse Primer(900nmol/L)、TaqMan(登録商標)Probe(250nmol/L)にTaqMan(登録商標)Fast Universal PCR Master Mix(アプライドバイオシステムズ)を混合し、リアルタイムPCR法によりNADPHオキシダーゼサブユニットgp91phox、p47phoxおよびp22phoxの遺伝子発現量を解析した。調べた3種類のNADPHオキシダーゼサブユニット遺伝子の発現量はいずれも、コントロール群と比較して、糖化ヘスペリジンを摂取した場合(実験群)において有意に減少した(図1)。
14週齢の雄性SHR(spontaneously hypertensive rat)を用い、実験群には糖化ヘスペリジン(林原(株))を50mg/kg/日となるよう餌(CE−2、日本クレア(株))に混ぜて8週間経口摂取させ、コントロール群には通常食(CE−2)のみを与えた(各n=9)。摂取期間終了後、麻酔下で胸部大動脈を摘出し、摘出した胸部大動脈からトータルRNAを抽出した。トータルRNAからOmniscriptTMReverse Transcriptase(QIAGEN)を用いた逆転写反応(37℃、60分)によりcDNAを合成した。合成したcDNA(100ng)、Forward Primer(900nmol/L)、Reverse Primer(900nmol/L)、TaqMan(登録商標)Probe(250nmol/L)にTaqMan(登録商標)Fast Universal PCR Master Mix(アプライドバイオシステムズ)を混合し、リアルタイムPCR法によりNADPHオキシダーゼサブユニットgp91phox、p47phoxおよびp22phoxの遺伝子発現量を解析した。調べた3種類のNADPHオキシダーゼサブユニット遺伝子の発現量はいずれも、コントロール群と比較して、糖化ヘスペリジンを摂取した場合(実験群)において有意に減少した(図1)。
実施例2:糖化ヘスペリジン継続摂取による心肥大抑制作用
14週齢の雄性SHRを用い、実験群には糖化ヘスペリジン(林原(株))を50mg/kg/日となるよう餌(CE−2、日本クレア(株))に混ぜて8週間経口摂取させ、コントロール群には通常食(CE−2)のみを与えた(各n=9)。摂取期間終了後、麻酔下で開胸し心臓を摘出した。生理食塩水で洗浄し、水分を取り除いた後、重量を測定した。心重量体重比(HW/BW)は糖化ヘスペリジン摂取群(実験群)において有意に低下した(表1)。
14週齢の雄性SHRを用い、実験群には糖化ヘスペリジン(林原(株))を50mg/kg/日となるよう餌(CE−2、日本クレア(株))に混ぜて8週間経口摂取させ、コントロール群には通常食(CE−2)のみを与えた(各n=9)。摂取期間終了後、麻酔下で開胸し心臓を摘出した。生理食塩水で洗浄し、水分を取り除いた後、重量を測定した。心重量体重比(HW/BW)は糖化ヘスペリジン摂取群(実験群)において有意に低下した(表1)。
実施例3:ヘスペレチンの白血球におけるNADPHオキシダーゼサブユニット遺伝子発現抑制効果
10〜16週齢の雄性SD(Sprague−Dawley)ラットを使用した。フォーレン(アボットジャパン)麻酔下で、頚動脈採血を行った。この血液サンプルを、血球分離用試薬(SIGMA)に重層して遠心分離した後、白血球画分を回収した。回収した白血球にヘスペレチンPBS溶液(10μmol/L)、またはコントロールとしてPBS溶液のみを加え、室温で1時間反応させた後、Rneasy(登録商標)Mini kit(QIAGEN)を用いて白血球よりトータルRNAを抽出し、実施例1と同様にリアルタイムPCR法によりNADPHオキシダーゼサブユニットgp91phox、p47phoxおよびp22phoxの遺伝子発現量を解析した。調べた3種類のNADPHオキシダーゼサブユニット遺伝子の発現量はいずれも、コントロール群と比較して、ヘスペレチンを添加した場合に有意に減少した(図2)。
10〜16週齢の雄性SD(Sprague−Dawley)ラットを使用した。フォーレン(アボットジャパン)麻酔下で、頚動脈採血を行った。この血液サンプルを、血球分離用試薬(SIGMA)に重層して遠心分離した後、白血球画分を回収した。回収した白血球にヘスペレチンPBS溶液(10μmol/L)、またはコントロールとしてPBS溶液のみを加え、室温で1時間反応させた後、Rneasy(登録商標)Mini kit(QIAGEN)を用いて白血球よりトータルRNAを抽出し、実施例1と同様にリアルタイムPCR法によりNADPHオキシダーゼサブユニットgp91phox、p47phoxおよびp22phoxの遺伝子発現量を解析した。調べた3種類のNADPHオキシダーゼサブユニット遺伝子の発現量はいずれも、コントロール群と比較して、ヘスペレチンを添加した場合に有意に減少した(図2)。
実施例4:ヘスペレチンの白血球における活性酸素抑制効果
動物は、SDラット(10〜16週齢、雄、n=3)を使用した。フォーレン(アボットジャパン)麻酔下で、頚動脈採血を行った。この血液サンプルを、血球分離用試薬(SIGMA)に重層して遠心分離した後、白血球画分を回収した。回収した白血球にヘスペレチンPBS溶液(10μmol/L)、またはコントロールとしてPBS溶液のみを加え、室温で1時間反応させた後、蛍光試薬10μmol/L 5,6−CM−H2DCFDA(Invitrogen)を添加し室温で20分反応させた。次に、10%(v/v)固定試薬(BECKMAN COULTER)を加え室温で20分反応させた後、細胞内の活性酸素をFlowcytemetory(Becton Dickinson)にて測定した。その結果、ヘスペレチン添加により白血球の活性酸素産生量は有意に低下した(図3)。
動物は、SDラット(10〜16週齢、雄、n=3)を使用した。フォーレン(アボットジャパン)麻酔下で、頚動脈採血を行った。この血液サンプルを、血球分離用試薬(SIGMA)に重層して遠心分離した後、白血球画分を回収した。回収した白血球にヘスペレチンPBS溶液(10μmol/L)、またはコントロールとしてPBS溶液のみを加え、室温で1時間反応させた後、蛍光試薬10μmol/L 5,6−CM−H2DCFDA(Invitrogen)を添加し室温で20分反応させた。次に、10%(v/v)固定試薬(BECKMAN COULTER)を加え室温で20分反応させた後、細胞内の活性酸素をFlowcytemetory(Becton Dickinson)にて測定した。その結果、ヘスペレチン添加により白血球の活性酸素産生量は有意に低下した(図3)。
実施例5:軟カプセル剤
ゼラチン 70.0 (質量%)
グリセリン 22.9
パラオキシ安息香酸メチル 0.15
パラオキシ安息香酸プロピル 0.51
水 6.44
ゼラチン 70.0 (質量%)
グリセリン 22.9
パラオキシ安息香酸メチル 0.15
パラオキシ安息香酸プロピル 0.51
水 6.44
上記組成からなる軟カプセル剤皮(オバール型、重さ150mg)の中に大豆油400mgと糖化ヘスペリジン50mg、ヘスペリジン25mgおよびヘスペレチン25mgを定法により充填し、軟カプセル剤を製造した。
実施例6:飲料
脱脂粉乳 3.5 (質量%)
ミルクカゼイン酵素分解物 3.5
フラクトース 9.0
糖化ヘスペリジン 0.5
クエン酸 0.1
アスコルビン酸 0.1
香料 0.1
水 83.2
脱脂粉乳 3.5 (質量%)
ミルクカゼイン酵素分解物 3.5
フラクトース 9.0
糖化ヘスペリジン 0.5
クエン酸 0.1
アスコルビン酸 0.1
香料 0.1
水 83.2
上記組成の飲料の保存安定性は高く、また、風味も良好であった。
Claims (3)
- 糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼ抑制剤。
- 糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分とするNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善剤。
- 糖化ヘスペリジン、ヘスペリジンおよびヘスペレチンから選択される1種以上を有効成分として含有するNADH/NADPHオキシダーゼに起因する組織障害の予防または改善用食品。
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