JP2009106152A - 振動型アクチュエータの制御装置および光学機器 - Google Patents

振動型アクチュエータの制御装置および光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 振動型アクチュエータを前回と逆方向に駆動する場合、減速機等の動力伝達機構のバックラッシによって被駆動部材の駆動時間が長くなる。
【解決手段】 振動型アクチュエータの駆動装置において、振動型アクチュエータの動き出し周波数f1、正転時起動周波数f2、及び反転時起動周波数f3との間に
f1<f3<f2
なる関係が成り立つように振動型アクチュエータの周波信号の周波数を設定することにより、駆動時間が短く、かつオーバーランする可能性の低い精度良い制御を実現する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、振動型アクチュエータの制御装置に関し、さらには振動型アクチュエータを駆動源として使用したカメラ、観測機器およびレンズ装置等の光学機器に関するものである。
カメラやレンズ装置において、振動型モータを駆動源としてレンズを駆動する駆動機構が採用される場合がある。この振動型モータは、金属製の弾性体に電気−機械エネルギ変換素子を貼り付けて振動体とし、電気−機械エネルギ変換素子に互いに位相が異なる複数相の周波信号を印加することにより、振動体に振動を励起し、振動体とこの振動体(弾性体)に加圧接触する接触体とを相対移動させて駆動力を得るものである。
このような振動型モータによってレンズ駆動を行う場合、電気−機械エネルギ変換素子に入力する周波信号の周波数を変化させることによりレンズの駆動速度を制御する方式が実用化されている。この方式においては、周波信号の周波数は、個々のモータにより得られる駆動速度が異なる場合があるため、相対値として扱われる場合が多い。
そこで、レンズを駆動するごとにそのレンズが動き始めたときの周波信号の周波数を記憶し、次回のモータ起動時にその記憶した周波数の周波信号を印加することにより、より素早い起動を行うことがある。
例えば、特公平5−038553号公報には、振動型モータの可動体又は対象物の相対駆動の開始を検知した時における周波信号の周波数又はこの周波数に対して所定範囲内の周波数を記憶し、この値を次回の振動型モータの起動時における初期値として利用する技術が開示されている。
図8には、従来のレンズ装置におけるフォーカスレンズ駆動系の概略構成を示している。
同図において、210はレンズ駆動系の動作を司るマイクロコンピュータ、201は振動型モータ203の回転数(駆動速度)を制御するための周波信号の周波数を生成するV−F変換器、202はV−F変換器201により設定された周波数を有する周波信号を生成し、振動型モータ203を駆動するドライブ回路、204は振動型モータ203の駆動量および速度を検知するためのエンコーダユニット、205は振動型モータ203の出力を減速してフォーカスレンズ部206に伝達する減速機、207はピント合わせ操作をオートフォーカスで行うかマニュアルフォーカスで行うかを選択するためのA/Mスイッチである。
図6には、振動型モータ203に印加する周波信号(駆動信号)の周波数とモータ回転数との関係を示す。この図において、4が付された枠で囲まれた範囲が、レンズ部206を駆動するのに用いられる駆動信号の周波数領域である。
図7には、従来のレンズ駆動系における振動型モータ203の駆動信号の周波数と駆動速度との関係を示している。図7の上側の図は振動型モータ203の駆動速度の変化の様子を、下側の図は振動型モータ203に印加される周波信号の周波数の変化の様子を示している。
図7において、f1は前回の駆動時において振動型モータ203が起動したときの周波数を表す動き出し周波数、すなわちエンコーダ204の出力が開始された時点での周波数である。また、f2は今回の駆動時での起動周波数であり、前回の駆動時における動き出し周波数f1と同じ周波数又は動き出し周波数f1に対して所定周波数高く設定される。そして、今回の駆動時には、起動周波数f2から駆動信号の周波数を低下させ、モータ203を加速していく。
特公平5−038553号公報
ところで、減速機205は通常、振動型モータ203の回転速度を減速させるために数段のギア列又はねじ等から構成されているため、前回駆動時に対して反転方向にモータを駆動する場合には、減速機205内のバックラッシ分、レンズ部206への動力伝達が遅くなる。バックラッシ量は、減速機205の構成にもよるが、エンコーダ204の出力パルスに換算して、多いものでは20〜30パルスに及ぶ。
このため反転駆動時は、正転(前回駆動時と同方向の)駆動時に対してバックラッシ分だけ多くモータ203を駆動する必要がある。したがって、図7に示すように、同じ駆動量であっても反転時は正転時に対して駆動時間が長くなってしまうという問題がある。
そこで本発明は、振動型アクチュエータの駆動出力を減速機等の動力伝達機構を介して被駆動部材(レンズ等)に伝達する場合に、反転駆動時の駆動時間をより短縮することができるようにした振動型アクチュエータの制御装置および光学機器を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明では、電気−機械エネルギ変換素子への周波信号の印加によって振動体に励起された振動を用いて、前記振動体と前記振動体に接触する接触体とを相対移動させることにより駆動力を発生する振動型アクチュエータと、バックラッシを有し、前記振動型アクチュエータの駆動力を被駆動部材に伝達する動力伝達機構と、を有する駆動装置であって、前記振動型アクチュエータは、前記振動型アクチュエータの共振周波数より高い周波数領域で前記周波信号の周波数が設定され、前記周波信号によって前記振動型アクチュエータが動き出したときの周波信号の周波数をf1、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と同じである場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の正転時起動周波数をf2、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と反対である場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の反転時起動周波数をf3とすると、
f1<f3<f2
が成り立つように前記各周波数が設定される周波数設定手段を有することを特徴とする。
また、本発明では、光学素子と、電気−機械エネルギ変換素子への周波信号の印加によって振動体に励起された振動を用いて、前記振動体と前記振動体に接触する接触体とを相対移動させることにより駆動力を発生する振動型アクチュエータと、バックラッシを有し、前記振動型アクチュエータの駆動力を前記光学素子に伝達する動力伝達機構と、を有する光学機器であって、前記振動型アクチュエータは、前記振動型アクチュエータの共振周波数より高い周波数領域で前記周波信号の周波数が設定され、前記周波信号によって前記振動型アクチュエータが動き出したときの周波信号の周波数をf1、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と同じである場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の正転時起動周波数をf2、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と反対である場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の反転時起動周波数をf3とすると、
f1<f3<f2
が成り立つように前記各周波数が設定される周波数設定手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、振動型アクチュエータの駆動出力をバックラッシが存在する動力伝達機構を介して被駆動部材(例えば、光学素子)に伝達する場合において、振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と反対であるとき(反転時)でも、被駆動部材の起動を早め、駆動時間を短縮することができ、かつ高速起動によるオーバーランの可能性も低い精度良い制御を実現することができる。
本発明の第1実施形態であるカメラシステムの概略構成を示すブロック図である。 上記カメラシステムを構成する交換型のレンズ装置の概略構成を示すブロック図である。 上記レンズ装置において振動型モータに印加する駆動信号の周波数と振動型モータの駆動速度との関係を示す図である。 上記振動型モータの制御を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態であるレンズ装置における振動型モータの制御を示すフローチャートである。 振動型モータの駆動信号の周波数と回転数との関係を示した図である。 従来の交換レンズにおいて振動型モータに印加する駆動信号の周波数と振動型モータの駆動速度との関係を示す図である。 従来の交換レンズの概略構成を示すブロック図である。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態であるカメラシステムの概略構成を示している。このカメラシステムは、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子103を備えたデジタルカメラ106と、このカメラ106に対して着脱交換可能なレンズ装置(光学機器)105とから構成されている。なお、撮像素子103に代えて感光フィルムに撮影を行うフィルムカメラを用いてカメラシステムを構成してもよい。
同図において、101は振動型モータを駆動源とするフォーカスレンズ駆動ユニット、102は撮影光学系を構成するフォーカスレンズである。
図2には、レンズ装置105内の概略構成を示している。同図において、10はレンズ駆動系の動作を司るマイクロコンピュータ(周波数設定手段)、1は振動型モータ3の回転数(駆動速度)を制御するため、振動型モータ3の電気−機械エネルギ変換素子に印加する周波信号(本実施形態では、位相が異なる2相のパルス信号。以下、駆動信号という)の周波数を設定するV−F変換器、2はV−F変換器1により設定された周波数を有する駆動信号を生成し、振動型モータ3を駆動するドライブ回路、4は振動型モータ3の駆動を検知するためのエンコーダユニット、5は振動型モータ3の出力を減速してフォーカスレンズ102に伝達する減速機、7はピント合わせ操作をオートフォーカスで行うかマニュアルフォーカスで行うかを選択するためのA/Mスイッチである。
図3には、本実施形態における振動型モータ3を用いたフォーカスレンズ駆動機構における、振動型モータ3の駆動信号の周波数と振動型モータ3の駆動速度との関係を示している。
図3の上側の図は振動型モータ3の駆動速度の変化の様子を、下側の図は振動型モータ3に印加される駆動信号の周波数の変化の様子を示している。
なお、振動型モータ3は、図6に示したように、回転数がピークとなる共振周波数よりも高い周波数領域(4で示す枠により囲まれた周波数領域)の駆動信号により駆動され、この領域において、振動型モータ3は、駆動信号の周波数が低いほど回転数が高くなる特性を有する。
図3において、f1はレンズ装置105がカメラ106に装着された後、1回目の駆動時において振動型モータ3が動き出したときの周波数を表す動き出し周波数、すなわちエンコーダ4の出力が開始された時点での周波数である。
また、f2は今回の起動時において、振動型モータ3を前回の駆動時と同じ方向に駆動する場合(以下、正転時という)に振動型モータ3に印加する駆動信号の周波数(以下、正転時起動周波数という)であり、1回目の駆動時の動き出し周波数f1より第1の所定周波数だけ高い周波数に設定されている。
また、f3は今回の起動時において、振動型モータ3を前回の駆動時とは反対方向に駆動する場合(以下、反転時という)に振動型モータ3に印加する駆動信号の周波数(以下、反転時起動周波数という)であり、1回目の駆動時の動き出し周波数f1から第2の所定周波数だけ低い周波数に設定されている。
このように、反転時起動周波数f3<動き出し周波数f1<正転時起動周波数f2と設定することで、反転時には、振動型モータ3は駆動信号の印加開始により直ちに動き出す。
一方、正転時には、振動型モータ3は駆動信号の印加開始後、周波数がf2からスイープされて動き出し周波数f1に達したときに動き出す。このように正転時起動周波数f2を動き出し周波数f1に対してある程度高く設定しているのは、正転の場合は、例えば1パルス駆動時にはそのまま1パルスで駆動を停止しなければならないので、起動周波数を動き出し周波数f1以下として始めから高速で起動してしまうとオーバーランする可能性があるからである。
これに対し、反転時はモータ駆動量にバックラッシ分が加算されるため、例えば1パルス駆動でも、それにバックラッシ分、例えば20パルスが加算され、合計21パルスのモータ駆動が必要となる。従って、起動周波数を低くして始めから高速で起動してもバックラッシ分の駆動をしている間に、公知の速度制御がかかり、オーバーランすることは無い。
このように、反転時において振動型モータ3の起動時からフォーカスレンズ102が実際に動き出すまでの時間を、正転起動時よりも短くすることができるので、減速機5内にバックラッシがあっても、レンズを目標位置(目標パルス)まで駆動するのに要する駆動時間を正転時並に短縮することができる。
図4は、本実施形態における主としてマイクロコンピュータ10が行う振動型モータ3の制御プログラムを表わすフローチャートである。
まず、ステップ[S401]において、レンズ装置105がカメラ106に装着されることにより本フローがスタートする。
ステップ[S402]において、マイクロコンピュータ10は、各ポートの設定、図不示のEEPROMの記憶内容の読み込みおよびRAMの初期化等の初期設定を行う。
次に、ステップ[S403]において、マイクロコンピュータ10は、カメラ106内の不図示のマイクロコンピュータと通信を行い、カメラ側のマイクロコンピュータからフォーカス駆動命令を受信したか否かを判別する。受信していない場合はそのまま待機し、受信した場合にはステップ[S404]に進む。
ステップ[S404]では、マイクロコンピュータ10は、更にカメラ側のマイクロコンピュータからパルス駆動量(目標位置)および駆動方向を示すデータを受信し、マイクロコンピュータ10内のRAMにその受信データを転送する。
なお、駆動方向が前回の駆動時とは反対方向となる反転時には、カメラ106から受信したパルス駆動量に、減速機5のバックラッシ分のパルス数を加算したデータをRAMに転送する。このバックラッシ量は設計値をマイクロコンピュータ10内の図不示のROMに予め記憶しておいたり、工場出荷時にバックラッシ量を測定して図不示のEEPROMに記憶しておいたりする。
ステップ[S405]では、マイクロコンピュータ10は、今回の振動型モータ3の駆動が1回目の駆動か否かを判別する。1回目の駆動であれば、ステップ[S408]に進み、2回目以降の駆動であれば、ステップ[S406]に進む。
ステップ[S406]では、マイクロコンピュータ10は、ステップ[S404]で受信した駆動方向が正転か反転かを判別し、正転の場合はステップ[S407]へ、反転の場合はステップ[S409]へ進む。
ここで、具体的な駆動信号の周波数設定方法を説明する。マイクロコンピュータ10内の図不示の周波数制御用RAMは8bitで構成されており、00hexからFFhexまでの256段階で周波数を設定することができる。00hexは最高周波数(低速側)であり、FFhexは最低周波数(高速側)である。モータ3の加速、減速を行う際はこの周波数制御用RAMの値を変えることにより行う。
そして、起動周波数を設定する場合は、以下のように行う。まずステップ[S407]では、マイクロコンピュータ10は、正転時の起動周波数を設定する。具体的には、後述するステップ[S413]で記憶した動き出し周波数(8bitデータ)から10hex(第1の所定周波数)減算し、周波数制御用RAMに設定する。
また、ステップ[S409]では、マイクロコンピュータ10は、反転時の起動周波数を設定する。具体的には後述するステップ[S413]で記憶した動き出し周波数(8bitデータ)に08hex(第2の所定周波数)加算し、周波数制御用RAMに設定する。
また、ステップ[S408]では、1回目の駆動であり、まだ後述するステップ[S413]で動き出し周波数(8bitデータ)f1を記憶していないので、マイクロコンピュータ10は、起動周波数を、予め決められた最高周波数に設定して、周波数制御用RAMに設定する。
次に、ステップ[S410]では、振動型モータ3の駆動を開始する。具体的には、マイクロコンピュータ10は、ステップ[S407]〜ステップ[S409]で周波数制御用RAMに設定したデータをD/A変換器10aに送り、アナログ信号を生成する。D/A変換器10aからV−F変換器1に送られたアナログ信号は、V−F変換器1によって周波数に変換され、その周波数を示す信号をドライブ回路2に送る。ドライブ回路2はV−F変換器1からの信号に応じて、その周波数を有し、互いに位相が異なる2相の駆動信号を生成し、振動型モータ3の電気−機械エネルギ変換素子に入力する。
ここで、正転の場合は、駆動信号の周波数がf2から予め決められた低下率で低くされていき、f1に達したときに振動型モータ3が動き出す。そして、駆動信号の周波数が低くされていくに従って振動型モータ3が加速されていく。
一方、反転の場合は、駆動信号が印加されると直ちに振動型モータ3が動き出し、駆動信号の周波数がf3から予め決められた低下率で低くされていくに従って振動型モータ3が加速されていく。
振動型モータ3の回転出力が減速機5に入力されることにより、トルクが上昇した出力が得られる。そして、減速機5の出力によってフォーカスレンズ102が駆動される。モータ3に取り付けられたエンコーダ4は、モータ3の出力が発生することによってパルス信号を出力する。このパルス信号はマイクロコンピュータ10に入力される。
ステップ[S411]では、マイクロコンピュータ10は、エンコーダ4から1パルス目のパルスが入力されたか否かを判別する。まだ入力されないときはそのまま待機し、1パルス目が入力されると次のステップ[S412]へ進む。
ステップ[S412]では、マイクロコンピュータ10は、今回の振動型モータ3の駆動が1回目の駆動か否かを判別する。1回目の駆動であれば、ステップ[S413]に進み、2回目以降の駆動であれば、ステップ[S414]に進む。
ステップ[S413]では、マイクロコンピュータ10は、エンコーダ4から1パルス目のパルスが入力された時点での周波数制御用RAMのデータを動き出し周波数として記憶する。
また、マイクロコンピュータ10は、エンコーダ4から入力されたパルスを内部のカウンタ10bに取り込み、カウントを行う。
また同時に、マイクロコンピュータ10の内部タイマ10cを作動させて、予め決められたアルゴリズムに従い、パルス間隔が目標パルス間隔に合っているか否か(つまりは振動型モータ3の駆動速度が目標速度パターンに沿っているか否か)を判断する。合っていない場合はD/A変換器10aにデータを送り、エンコーダ4から入力されるパルス間隔が目標パルス間隔になるように周波数を変化させる。
ステップ[S414]では、マイクロコンピュータ10はカウンタ10bのデータを常に監視し、カメラ106から送られてきた目標位置を表すパルス駆動量に達したか否かを判断する。そして、カメラ106から送られてきたパルス駆動量に達するまでは駆動残量に応じて適宜減速を行い、該パルス駆動量に達したときは直ちにD/A変換器10aにデータを送り、ステップ[S415]では振動型モータ3の駆動を停止する。
以上説明したように、本実施形態によれば、振動型モータ3の起動時の駆動方向が前回に対して反転である場合は、正転の場合に対して起動周波数を低く(動き出し周波数より低く)設定するため、振動型モータ3を素早く起動することで、減速機5内にバックラッシがあってもフォーカスレンズ102の目標位置への駆動時間を正転時と同等に短縮することができる。
尚、本実施形態では、動き出し周波数f1をレンズ装置105がカメラ106に装着後、1回目の駆動時において振動型モータ3が動き出したときの周波数としているが、これに限ったものでなくてもよい。例えば、正転時の動き出し周波数をf1として記憶し、正転駆動を行う度に動き出し周波数f1を更新するようにしてもよい。
また、本実施形態では、反転時起動周波数f3を動き出し周波数f1より低い周波数と設定しているが、これに限ったものでなくてもよい。例えば、
反転時起動周波数f3<正転時起動周波数f2
を満たす関係であれば、反転時起動周波数f3を動き出し周波数f1より高い周波数に設定してもよい。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態であるレンズ装置の振動型モータの制御プログラムを表すフローチャートである。なお、本実施形態が適用されるレンズ装置およびカメラの構成は、第1実施形態のレンズ装置およびカメラと同じであり、本実施形態の説明においては、共通する構成要素には第1実施形態と同符号を付する。
まず、ステップ[S501]において、レンズ装置105がカメラ106に装着されることにより本フローがスタートする。
ステップ[S502]において、マイクロコンピュータ10は、各ポートの設定、図不示のEEPROMの記憶内容の読み込みおよびRAMの初期化等の初期設定を行う。
次に、ステップ[S503]において、マイクロコンピュータ10は、カメラ106内の不図示のマイクロコンピュータと通信を行い、カメラ側のマイクロコンピュータからフォーカス駆動命令を受信したか否かを判別する。受信していない場合はそのまま待機し、受信した場合にはステップ[S504]に進む。
ステップ[S504]では、マイクロコンピュータ10は、更にカメラ側のマイクロコンピュータからパルス駆動量(目標位置)および駆動方向を示すデータを受信し、マイクロコンピュータ10内のRAMにその受信データを転送する。
なお、駆動方向が前回の駆動時とは反対方向となる反転時には、カメラ106から受信したパルス駆動量に、減速機5のバックラッシ分のパルス数を加算したデータをRAMに転送する。このバックラッシ量は設計値をマイクロコンピュータ10内の図不示のROMに予め記憶しておいたり、工場出荷時にバックラッシ量を測定して図不示のEEPROMに記憶しておいたりする。
ステップ[S505]では、マイクロコンピュータ10は、今回の振動型モータ3の駆動が1回目の駆動か否かを判別する。1回目の駆動であれば、ステップ[S511]に進み、2回目以降の駆動であれば、ステップ[S506]に進む。
ステップ[S506]では、マイクロコンピュータ10は、ステップ[S504]で受信した駆動方向が正転か反転かを判別し、正転の場合はステップ[S507]へ、反転の場合はステップ[S508]へ進む。具体的な駆動信号の周波数設定方法は、第1実施形態と同じである。
ステップ[S507]では、マイクロコンピュータ10は、正転時起動周波数を設定する。具体的には、後述するステップ[S515]で記憶した動き出し周波数(8bitデータ)から10hex(第1の所定周波数)減算し、周波数制御用RAMに設定する。
ステップ[S508]では、マイクロコンピュータ10は、減速機5内のバックラッシ量を判別する。このバックラッシ量は、設計値をマイクロコンピュータ10内の図不示のROMに記憶しておいたり、工場出荷時にバックラッシ量を測定し、図不示のEEPROMに記憶しておいたりする。バックラッシ量が、エンコーダ4の出力に換算して10パルス未満の場合はステップ[S509]へ、10パルス以上の場合はステップ[S510]へ進む。
ステップ[S509]では、マイクロコンピュータ10は、反転時で、且つバックラッシ量が10パルス未満の場合の起動周波数(反転時起動周波数1)を設定する。具体的には、後述するステップ[S515]で記憶した動き出し周波数(8bitデータ)に04hex(第2の所定周波数)加算し、周波数制御用RAMに設定する。
ステップ[S510]では、マイクロコンピュータ10は、反転時で、且つバックラッシ量が10パルス以上の場合の起動周波数(反転時起動周波数2)を設定する。具体的には、後述するステップ[S515]で記憶した動き出し周波数(8bitデータ)から08hex(第2’の所定周波数)加算し、周波数制御用RAMに設定する。
これらステップ[S509]とステップ[S510]では、反転時において、バックラッシ量が大きいほど起動周波数を低くし、逆にバックラッシ量が小さければ起動周波数をあまり低くしないようにしている。これは、バックラッシ量が大きければそれだけ駆動量が多くなるので、駆動時間の短縮のために最初から速く駆動する必要があり、逆にバックラッシ量が小さい場合に最初から速く駆動すると、特に小駆動時にオーバーランする可能性があるためである。
なお、本実施形態では、10パルスをしきい値として起動周波数を変えているが、更に細かく場合分けしてもよい。
ステップ[S511]では、1回目の駆動であり、まだ後述するステップ[S515]で動き出し周波数(8bitデータ)f1を記憶していないので、マイクロコンピュータ10は、起動周波数を、予め決められた最高周波数に設定して、周波数制御用RAMに設定する。
次に、ステップ[S512]では、振動型モータ3の駆動を開始する。具体的には、マイクロコンピュータ10は、ステップ[S507],ステップ[S509]〜[S511]で周波数制御用RAMに設定したデータをD/A変換器10aに送り、アナログ信号を生成する。D/A変換器10aからV−F変換器1に送られたアナログ信号は、V−F変換器1によって周波数に変換され、その周波数を示す信号はドライブ回路2に送られる。ドライブ回路2はV−F変換器1からの信号に応じて、該周波数を有し、互いに位相が異なる2相又は4相の駆動信号を生成し、振動型モータ3の電気−機械エネルギ変換素子に入力する。これにより、振動型モータ3が起動する。
振動型モータ3に取り付けられたエンコーダ4は、振動型モータ3の出力が発生することによってパルス信号を出力する。このパルス信号はマイクロコンピュータ10に入力される。
振動型モータ3の回転出力が減速機5に入力されることにより、トルクが上昇した出力が得られる。そして、減速機5の出力によってフォーカスレンズ102が駆動される。
ステップ[S513]では、マイクロコンピュータ10は、エンコーダ4から1パルス目のパルスが入力されたか否かを判別する。まだ入力されないときはそのまま待機し、1パルス目が入力されると次のステップ[S514]へ進む。
ステップ[S514]では、マイクロコンピュータ10は、今回の振動型モータ3の駆動が1回目の駆動か否かを判別する。1回目の駆動であれば、ステップ[S515]に進み、2回目以降の駆動であれば、ステップ[S516]に進む。
ステップ[S515]では、マイクロコンピュータ10は、エンコーダ4から1パルス目のパルスが入力された時点での周波数制御用RAMのデータを動き出し周波数として記憶する。
また、マイクロコンピュータ10は、エンコーダ4から入力されたパルスを内部のカウンタ10bに取り込み、カウントを行う。
また同時に、マイクロコンピュータ10の内部タイマ10cを作動させて、予め決められたアルゴリズムに従い、パルス間隔が目標パルス間隔に合っているか否か(つまりは振動型モータ3の速度が目標速度パターンに沿っているか否か)を判断する。合っていない場合はD/A変換器10aにデータを送り、エンコーダ4から入力されるパルス間隔が目標パルス間隔になるように周波数を変化させる。
ステップ[S516]では、マイクロコンピュータ10はカウンタ10bのデータを常に監視し、カメラ106から送られてきた目標位置を表すパルス駆動量に達したか否かを判断する。そして、カメラ106から送られてきたパルス駆動量に達するまでは駆動残量に応じて適宜減速を行い、該パルス駆動量に達したときは直ちにD/A変換器10aにデータを送り、ステップ[S517]で振動型モータ3の駆動を停止する。
以上説明したように、本実施形態によれば、振動型モータ3の起動時の駆動方向が前回に対して反転である場合は、正転の場合に対して起動周波数を低く(動き出し周波数より低く)設定するため、振動型モータ3を素早く起動することで、減速機5内にバックラッシがあってもフォーカスレンズ102の目標位置への駆動時間を正転時と同等に短縮することができる。
しかも、本実施形態では、バックラッシ量に応じて反転時の起動周波数を変えるようにしているので、小駆動時におけるオーバーランの発生を抑制することができる。
なお、上記第1および第2実施形態では、カメラに対して着脱可能なレンズ装置について説明したが、本発明はレンズ一体型のカメラや観察機器といった他の光学機器にも適用することができる。また、光学機器に限らず、振動型アクチュエータを駆動源とする各種装置にも適用することができる。
1 V−F変換器
2 ドライブ回路
3 振動型モータ
4 エンコーダ
5 減速器
7 A/Mスイッチ
10 マイクロコンピュータ
102 フォーカスレンズ

Claims (2)

  1. 電気−機械エネルギ変換素子への周波信号の印加によって振動体に励起された振動を用いて、前記振動体と前記振動体に接触する接触体とを相対移動させることにより駆動力を発生する振動型アクチュエータと、
    バックラッシを有し、前記振動型アクチュエータの駆動力を被駆動部材に伝達する動力伝達機構と、を有する駆動装置であって、
    前記振動型アクチュエータは、前記振動型アクチュエータの共振周波数より高い周波数領域で前記周波信号の周波数が設定され、
    前記周波信号によって前記振動型アクチュエータが動き出したときの周波信号の周波数をf1、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と同じである場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の正転時起動周波数をf2、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と反対である場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の反転時起動周波数をf3とすると、
    f1<f3<f2
    が成り立つように前記各周波数が設定される周波数設定手段を有することを特徴とする駆動装置。
  2. 光学素子と、
    電気−機械エネルギ変換素子への周波信号の印加によって振動体に励起された振動を用いて、前記振動体と前記振動体に接触する接触体とを相対移動させることにより駆動力を発生する振動型アクチュエータと、
    バックラッシを有し、前記振動型アクチュエータの駆動力を前記光学素子に伝達する動力伝達機構と、を有する光学機器であって、
    前記振動型アクチュエータは、前記振動型アクチュエータの共振周波数より高い周波数領域で前記周波信号の周波数が設定され、
    前記周波信号によって前記振動型アクチュエータが動き出したときの周波信号の周波数をf1、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と同じである場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の正転時起動周波数をf2、前記振動型アクチュエータの駆動方向が前回の駆動方向と反対である場合の前記振動型アクチュエータへの今回の周波信号の印加開始時の反転時起動周波数をf3とすると、
    f1<f3<f2
    が成り立つように前記各周波数が設定される周波数設定手段を有することを特徴とする光学機器。
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