JP2009201366A - スフレ様菓子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】澱粉性原料及びメレンゲ生地並びに油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物を含有し水分含量が56〜63重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地が18〜36重量%の範囲である、スフレ様菓子生地及び当該生地の製造法であり、菓子生地を加熱してなるスフレ様菓子である。
【選択図】なし
Description
スフレは、カスタードクリーム生地にメレンゲ生地を混合して生地を作り、これをスフレ型に入れ焼成することにより得ることができる。カスタードクリーム生地は、牛乳、卵、砂糖、小麦粉を加熱して得られる。このようにして得られたカスタードスフレは、食感はふんわりして、しっとりしており、非常に口溶けの良好なものである。その他、チーズ類を加配したチーズスフレ、チョコレート類を加配したチョコレートスフレがよく知られている。
即ち本発明の第1は、澱粉性原料及びメレンゲ生地並びに油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物を含有し水分含量が56〜63重量%である、スフレ様菓子生地である。第2は、比重が0.38〜0.62である、第1記載のスフレ様菓子生地である。第3は、菓子生地全体に対してメレンゲ生地が18〜36重量%の範囲である、第1記載のスフレ様菓子生地である。第4は、油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物はpHが4.0〜6.0/20℃の範囲であり、油脂分10〜42重量%、蛋白質分2〜10重量%、水分50〜75重量%である、第1記載のスフレ様菓子生地である。第5は、澱粉性原料並びに油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物を混合しその後メレンゲ生地を混合する、水分含量が56〜63重量%である、スフレ様菓子生地の製造法である。第6は、第1〜第5何れか1に記載の生地を加熱してなるスフレ様菓子である。
本発明のスフレ様菓子生地は、水分含量が56〜63重量%であり、好ましくは56〜62重量%であり、更に好ましくは57〜62重量%である。 水分含量が少ないとスフレ様菓子はジューシー感が乏しくなり硬く重い食感となる。水分含量が多いとスフレ様菓子は火抜けが悪くなりべたついた状態になる。
蛋白質含有量が少ない点でコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉及びタピオカ澱粉の澱粉類が好ましい。
澱粉性原料の使用量としては菓子生地全体に対して0.5〜10重量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜6重量%であり、更に好ましくは1〜6重量%である。澱粉性原料が少ないと焼成後ケービングが起こり易くなり全体にボリューム感に乏しいスフレ様菓子となる。多いとスフレ様菓子はジューシー感が弱まり口溶けの良さに欠けた硬いスポンジ的な食感となる。
糖類としては、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコールが挙げられ、具体的には蔗糖、マルトース、ブドウ糖、ラクトース、ソルビトール、グルコース、転化糖、果糖等が例示できる。糖類の一部又は全部をデキストリン類、加工澱粉類を使用することによりメレンゲ生地の気泡を安定化することが出来る。加工澱粉としてはアルファー化澱粉、エーテル架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アルファー化架橋澱粉が例示できる。
本発明のメレンゲ生地に用いられる原料としては卵白、糖類を主原料とする以外に特に限定はないが、必要により、レモン果汁、L−酒石酸水素カリウム、DL酒石酸水素カリウムを使用することが出来、その他にも塩類、増粘剤、安定剤、乳化剤など1種、または2種以上を使用することが出来る。
塑性状態とは具体的には品温5℃において粘度400cP〜2万cPの範囲のものであり、品温20℃において粘度400cP〜2万cPの範囲のものであって、5〜20℃の広い温度帯において上記の粘度を有するものである。
そして粘度はBM型、BH型(東京計器製)の粘度計を用いて測定した。
本発明の油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物は5〜20℃で塑性状態であるのでスフレ様菓子生地調製に際して混合が容易に出来る。
水中油型乳化物はpHが4.0〜6.0/20℃の範囲に調整されたものが好ましい。
このような乳化物は具体的には、油脂類、蛋白質及び水を含む乳化物に有機酸、醸造酢、果汁などを添加したり、乳酸発酵して得ることが出来る。有機酸としては、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等、及びそれら有機酸の塩などが挙げられる。
また、市販のチーズ類、ヨーグルト類、サワークリームも使用することができる。
好ましい態様としての水中油型乳化物は、本発明のスフレ様菓子生地調製用の乳化物であって、5〜20℃の範囲において塑性状態であり、pHが4.0〜6.0/20℃の範囲であり、油脂分10〜42重量%、蛋白質分2〜10重量%、水分50〜75重量%のものである。
好ましい態様の水中油型乳化物を調製するに際して、風味を阻害しないレベルの量の乳化剤を使用してもよい。乳化剤としては特に限定されるものではなく、従来公知の乳化剤が使用でき、例えばレシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酢酸酒石酸混合モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド等各種有機酸モノグリセリド、ポリオキシエチエンソルビタン脂肪酸エステルが例示できる。これらの一種又は二種以上の乳化剤を場合によっては水中油型乳化物に対し0〜1重量%、好ましくは0〜0.5重量%添加してもよい。
以上の乳化剤のほかに、公知の添加剤例えばカルシウム塩、リン酸塩、増粘多糖類、香料等も添加することが出来る。
油脂製品としては、食用油脂、ショートニング、マーガリン及びバターから選択される1種以上が例示できる。
乳製品としては、牛乳、脱脂乳、加糖練乳、無糖練乳、生クリーム及び植物性クリームから選択される1種以上が例示できる。
好ましい製造法としては、澱粉性原料並びに油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物を混合しその後メレンゲ生地を混合する方法であって、メレンゲ生地を別立てすることによってスフレ様菓子生地中の気泡が安定するので好ましい。
その他の原料として、チーズ類、チョコレート類が挙げられる。
チーズ類としては、パルメザン、エダム、モッツアレラ、クリームチーズ等のナチュラルチーズ、フィルドチーズ、植物性チーズが例示できる。
チョコレート類としては、ホワイトチョコレート、スイートチョコレート、ココアパウダー、ミルクチョコレートを利用するのが好ましい。
焼成を行う機器としては、製菓・製パン用のオーブンが好ましいが、その他に蒸し器、電子レンジ等の加熱機器も適宜使用できる。焼成条件としては、オーブンの種類により一該に規定できないが、概ね、オーブンを用いて上火の加熱又は上火と下火の両方の加熱の何れの方法でも良く焼き上がりのスフレ様菓子のふんわりとした食感と保形性の点で上火と下火の両方の加熱が好ましい。
上火のみの場合はオーブン温度は180〜250℃、好ましくは180〜220℃で15〜60分の焼成時間が好ましい。
上火と下火を併用する場合は上火の温度は150〜200℃、好ましくは160〜190℃で、下火の温度は100℃前後が好ましく、15〜60分の焼成時間が好ましい。直焼きまたは湯煎にて焼成する。
本発明のスフレ様菓子については焼成2時間後のケービング状態、上面の状態、火抜けと焼成1日後の食感、口溶け感、ジューシー感、乳味感を以下の基準で評価した。
ケービング状態
◎ サイドがきれいでエッジがまっすぐで立った状態
○ サイドの状態がきれいで良好な状態
△ サイドにしわがあってへこみややありきれいでない
× サイドがへこみくぼみが発生し商品価値がない
上面の状態
◎ 表面がフラットできれいに焼き上がっている
○ 表面にしわが少し存在するが良好に焼き上がっている
△ 表面にひびまたはちょっとしたへこみがある状態
× 表面に割れまたはへこみが発生し全体に沈んでいる
火抜け
◎ 全体に火が通っておりジューシーな状態
○ 火が通っており良好な状態
△ 中心がやや生っぽい
× 全体に生っぽい
食感
◎ 口当たりがよく非常にふんわりとており軽い
○ 口当たりが良く軽い
△ やや硬くほぐれが悪い
× 硬くほぐれが悪く重い
口溶け感
◎ 非常に口溶けがよい
○ 口溶けがよい
△ やや悪い
× 非常に悪い
ジューシー感
◎ 組織がしっかりしており水分を多く含んだ様:ジューシー
○ 組織がしっかりしており若干の水分を含んだ様:しっとり
△ 組織が少し崩れややべたつく
× 組織が崩れ非常にべたつく
乳味感
◎ 非常に乳風味がありコクがある
○ 乳風味がありコクがある
△ 乳風味が弱くコクがない
× 乳味感がまったく感じられない
脱脂粉乳(雪印乳業株式会社製 水分3.8重量%、蛋白質分34.0重量%、油脂分1重量%)14部に精製パーム油(不二製油株式会社製)20部と水66部を混合、ホモミキサーで攪拌しながら加熱、70℃で30分予備乳化し、次いでホモゲナイザーで100Kg/cm2の圧力下に均質化した後、20℃まで急冷して水中油型乳化物を調製した。この様に調製した水中油型乳化物100部に対して乳酸菌バルクスターター1部(ラクトコッカス・ラクティスssp.クレモリス菌とラクトコッカス・ラクティスssp.ラクティス菌の混合菌)を添加し、20℃で発酵を行い、pH5.8となった時点で5℃まで急冷、発酵停止させた。この発酵物を80℃にて殺菌処理を行い5℃まで冷却して、油脂分20.0重量%、蛋白質分5.0重量%、水分70.0重量%の水中油型乳化物を得た。この乳化物を評価したところ、自然で豊かな乳風味とコク味を有しており、粘度は5℃において5000cPで適度な塑性状態であった。
卵黄80部、砂糖20部、コーンスターチ20部をホイッパーで混ぜ合わせ、この混合物に市販のクリームチーズ250部を溶解及び/又は分散させ、これに70℃に加温した牛乳250部を加え混ぜ合わせてカスター状に仕上げた。
このカスター状に仕上げた混合物が温かい間に20℃に調温しポマード状にしたマーガリン70部を加え、さらに実験例1の水中油型乳化物120部を加え、ホイッパーで混合し生地を得た。
別のボールに卵白200部、グラニュー糖100部をホイッパーで比重0.23に泡立てたメレンゲ生地をこわさないようにその生地に合わせスフレ様菓子生地を得た。菓子生地の水分量は58.7重量%であり、最終比重は0.41であった。菓子生地全体に対してメレンゲ生地は27.0重量%であった。
底に7mm厚にスライスしたスポンジを敷いた5号丸型に該生地を300gサイズに成型し、フジサワ製のオーブンを用いて、湯をはった天板で上火185℃、下火100℃でダンパーを開け(蒸気をぬきながら)35分間焼成し、スフレ様菓子を得た。
従来のスフレ菓子(比較例2)と比べて、ふんわり軽く、ジューシーなスフレ様菓子であった。原料配合と結果を表2に纏めた。
実施例1においてコーンスターチ20部を60部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例2に基づく、スフレ様菓子生地及びスフレ様菓子を得た。菓子生地の水分量は57.1重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地26.1重量%であった。原料配合と結果を表2に纏めた。
比較例1
実施例1においてコーンスターチ20部を混合しない以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い比較例1に基づく、スフレ様菓子生地及びスフレ様菓子を得た。菓子生地の水分量は59.6重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地27.5重量%であった。原料配合と結果を表2に纏めた。
比較例2(従来のスフレ菓子)
表2に示すように実験例1の水中油型乳化物を加えない配合で実施例1と同様な処理を行い従来のスフレ菓子を得た。原料配合と結果を表2に纏めた。
実施例1においてメレンゲ生地300部を450部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例3に基づく、スフレ様菓子生地及びスフレ様菓子を得た。菓子生地の水分量は58.7重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地35.7重量%であった。原料配合と結果を表3に纏めた。
実施例4
実施例1において実験例1の水中油型乳化物120部を市販のサワークリーム120部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例4に基づく、スフレ様菓子生地及びスフレ様菓子を得た。菓子生地の水分量は57.5重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地27.0重量%であった。原料配合と結果を表3に纏めた。
比較例3
表3の配合で実施例1と同様な処理を行い比較例3に基づく水分量が少ないスフレ様菓子生地を得た。菓子生地の水分量は54.4重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地29.3重量%であった。実施例1と同様な条件で焼成しスフレ様菓子を得た。原料配合と結果を表3に纏めた。
表4の配合で実施例1と同様な処理を行い実施例5に基づく水分量が多いスフレ様菓子生地を得た。菓子生地の水分量は61.9重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地22.7重量%であった。実施例1と同様な条件で焼成しスフレ様菓子を得た。原料配合と結果を表4に纏めた。
比較例4
表4の配合で実施例1と同様な処理を行い比較例4に基づくスフレ様菓子生地を得た。菓子生地の水分量は58.7重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地13.3重量%であった。実施例1と同様な条件で焼成しスフレ様菓子を得た。原料配合と結果を表4に纏めた。
比較例5
表4の配合で実施例1と同様な処理を行い比較例5に基づくスフレ様菓子生地を得た。菓子生地の水分量は64.2重量%であった。実施例1と同様な条件で焼成しスフレ様菓子を得た。原料配合と結果を表4に纏めた。
実施例6
表4の配合で実施例1においてコーンスターチ20部を薄力粉20部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例6に基づく、スフレ様菓子生地及びスフレ様菓子を得た。菓子生地の水分量は58.6重量%であり、菓子生地全体に対してメレンゲ生地27.0重量%であった。原料配合と結果を表4に纏めた。
Claims (6)
- 澱粉性原料及びメレンゲ生地並びに油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物を含有し水分含量が56〜63重量%である、スフレ様菓子生地。
- 比重が0.38〜0.62である、請求項1記載のスフレ様菓子生地。
- 菓子生地全体に対してメレンゲ生地が18〜36重量%の範囲である、請求項1記載のスフレ様菓子生地。
- 油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物はpHが4.0〜6.0/20℃の範囲であり、油脂分10〜42重量%、蛋白質分2〜10重量%、水分50〜75重量%である、請求項1記載のスフレ様菓子生地。
- 澱粉性原料並びに油脂類及び蛋白質を含む塑性状態の水中油型乳化物を混合しその後メレンゲ生地を混合する、水分含量が56〜63重量%である、スフレ様菓子生地の製造法。
- 請求項1〜請求項5何れか1項に記載の生地を加熱してなるスフレ様菓子。
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