JP2009202485A - 糊付け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材の一面に糊が付着した糊部材を利用して広範な種類の用紙にも糊を転写させることができる糊付け装置を提供する。
【解決手段】製本装置において、糊転写機構13Aは、糊シート41の糊付着面を、用紙の糊付け個所に押し付けた後、糊シート41を用紙から離間させて糊シート41から用紙に糊を転写させる。押さえユニット69は、糊シート41が用紙から離間するときに間に糊付け個所A1が位置する2以上の被押圧個所を押圧するよう設けられる。押さえユニット69は、用紙を押圧する用紙押さえ部76aと、用紙押さえ部76aが用紙に押し当てられたときに用紙に押圧力を与えるコイルバネ78を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、糊付け装置に関し、特に、基材の一面に糊が付着した糊部材を利用した糊付け装置に関する。
シートの一方の面に糊が付着した糊シートが知られている。このような糊シートを利用した製本装置として、例えば、用紙に糊シートを押圧し、糊シートに用紙を付着させたまま糊シートを送って用紙をめくって次の用紙に糊付けする製本装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−216677号公報
このように糊シートの接着力を利用して用紙をめくるとき、用紙の側縁部のみが糊シートに付着した状態となる。このため、このように安定して用紙をめくることができるかは用紙の厚さや柔軟性に影響される可能性があり、上述の特許文献に記載される技術はこの点で改良の余地がある。
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基材の一面に糊が付着した糊部材を利用して広範な種類の用紙にも糊を転写させることができる糊付け装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の糊付け装置は、基材の一面に糊が付着した糊部材の糊付着面を、用紙の所定個所に押し付けた後、糊部材を用紙から離間させて糊部材から用紙に糊を転写させる糊転写手段と、糊部材が用紙から離間するときに用紙の所定個所周辺を押圧した状態を保持する押さえ手段と、を備える。
このような糊部材を用紙に押し付けた場合、そのまま糊部材を用紙から離間する方向に移動させても、基材と糊が剥がされずに用紙も一緒に移動しまい、用紙に糊を適切に転写させることができない場合が生じ得る。この態様によれば、糊部材を押圧した個所の周辺を押さえた状態で糊部材を用紙から離間させることで、基材と糊とを適切に剥がして用紙に糊を転写させることができる。
押さえ手段は、所定個所を囲むよう位置する2以上の被押圧個所を押圧するよう設けられてもよい。この態様によれば、糊部材を用紙から離間させるときに基材から糊をより確実に剥がすことができる。
押さえ手段は、用紙を押圧する用紙押さえ部と、用紙押さえ部が用紙に押し付けられたときに弾性変形して用紙に押圧力を与える弾性部材と、を有してもよい。この態様によれば、弾性部材を設けるという簡易な構成により用紙の押圧状態を保持することが可能となる。
糊転写手段は、糊部材と共に用紙押さえ部を用紙に向けて移動させ、用紙押さえ部は、用紙に向けて移動されたときに糊部材よりも先に用紙に当接するよう設けられてもよい。この態様によれば、糊部材と用紙押さえ部を共に移動させることによって、糊部材の用紙への押し付けおよびその周辺の押圧の双方を実行することができる。このため、糊部材と用紙押さえ部とを別々に移動させる場合に比べてこれらを移動させる移動機構を簡素なものとすることができる。
糊転写手段は、用紙押さえ部が用紙に当接した後も用紙に向けて糊部材を移動させ、糊部材が用紙に当接する前にその移動を停止することにより用紙への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧してもよい。
冊子の一方の表紙には糊付けしない場合がある。例えば積載された用紙の最上位の用紙に糊付けする場合、このように糊付けしない用紙は、その下の用紙に単に載置されるだけでは高い接着強度で用紙同士を圧着させることが困難となる。この態様によれば、このような場合においても用紙押さえ部を利用して用紙同士を適切に圧着させることができる。このため、このように用紙同士を圧着させるために用紙を押圧する押圧機構を別途設ける場合にくらべて装置の構成を簡素なものとすることができ、コストを抑制することができる。
糊転写手段は、用紙押さえ部が所定個所の周辺を押圧する第1位置と、用紙押さえ部が所定個所を押圧する第2位置との間で移動可能に設けられ、用紙への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧するときは、第2位置に移動する。この態様によれば、用紙押し付け部を利用して所定個所を直接押圧することができる。このため、用紙同士を高い接着強度で圧着させることができ、品質の良い冊子を作成することができる。
本発明のある態様の糊付け装置は用紙押さえ部が用紙に当接してから糊部材が用紙に当接するまでの糊部材の移動距離が変わるよう用紙押さえ部と糊部材との間隔を変更する間隔変更手段をさらに備える。この態様によれば、糊部材を用紙に押し付ける前に移動部材の移動を停止させるときも、弾性部材の圧縮量を確保することができ、適切な押圧力で用紙を押圧することができる。
糊転写手段は、糊部材を用紙に向けて移動させても糊部材が用紙に当接しないよう糊部材を覆うカバー位置と、糊部材を用紙に向けて移動させることにより糊部材が用紙に当接するようカバー位置から退避したカバー解除位置との間で移動可能に設けられるカバーを有し、用紙への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧するときはカバーをカバー位置に移動させ、用紙に糊を転写するときはカバーをカバー解除位置に移動させてもよい。この態様によれば、用紙への糊の転写をより確実に回避することができる。このため、例えば冊子の表紙への糊の転写などを回避することができ、不良となる冊子を低減させることができる。
本発明に係る製本装置によれば、基材の一面に糊が付着した糊部材を利用して広範な種類の用紙にも糊を転写させることができる糊付け装置を提供することできる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る製本装置10Aの上面図であり、図2は、図1のP−P断面図である。以下、図1および図2の双方に関連して製本装置10Aの構成について説明する。
製本装置10Aは、給紙装置12、糊転写機構13A、スタッカ14、電子制御部(図示せず)を備える。電子制御部は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有し、給紙装置12、糊転写機構13A、およびスタッカ14に設けられるアクチュエータの作動などを制御する。
給紙装置12は、給紙トレイ15、プレート16、分離給送機構18、および搬送ローラ22を有する。プレート16は、垂直に立てられた姿勢のまま製本装置10Aの本体フレーム(図示せず)に固定される。給紙トレイ15は、給紙トレイ昇降モータ(図示せず)を作動させることにより、水平状態を維持したまま昇降することができるよう設けられている。給紙トレイ15は、一側縁がプレート16の一方の面に近接するよう配置される。給紙トレイ15上には複数の用紙2が、ユーザによって一端がプレート16表面に当接するよう積載される。
給紙装置12には、給紙トレイ15に積載された用紙の高さを検知する用紙高さセンサ(図示せず)が設けられている。電子制御部は、給紙トレイ15に積載された用紙のうち最上位の用紙が給紙可能高さに達したことが検知されたときに給紙トレイ15の上昇を停止させる。こうして、給紙トレイ15の最上位に積載された用紙の高さが分離給送機構18によって給紙される給紙可能高さに維持される。
分離給送機構18は、給紙トレイ15に積載された用紙のうち最上位の用紙をベルト下面に吸着させることにより、積載された用紙から分離して送り出す。以下、この用紙送り出し方向を「用紙搬送方向」といい、これと垂直な方向を「用紙幅方向」という。第1の実施形態に係る分離給送機構18はエア吸引式のものが採用されており、このような分離給送機構は公知であるためその構成に関する説明は省略する。なおエア吸引式の分離給送機構に代えて、いわゆるフリクション式の分離給送機構が設けられてもよいことは勿論である。
搬送ローラ22は、用紙幅方向の複数個所(第1の実施形態では2個所)において上下方向に一対が並ぶよう配置される。搬送ローラ22は、分離給送機構18から送り込まれた用紙を挟持しながら糊転写機構13Aに送り向けて送り出す。
スタッカ14は、スタックトレイ28、天地側プレート29、小口側プレート30、背側プレート32を有する。スタックトレイ28は、スタックトレイ昇降モータ(図示せず)を作動させることにより、水平状態を維持したまま昇降できるよう設けられている。スタックトレイ28は、一側縁が背側プレート32の一面に近接するよう配置される。
背側プレート32は、プレート16と平行になるよう垂直に立てられた姿勢のまま製本装置10Aの本体フレームに固定される。小口側プレート30は、背側プレート32にと平行になるよう垂直に立てられた姿勢のまま保持される。小口側プレート30は、モータ(図示せず)が作動することにより背側プレート32に対して近接および離間する方向に移動可能に設けられる。天地側プレート29は一対設けられ、各々が、スタックトレイ28の上面から上方の領域のうち背側プレート32と小口側プレート30によって囲われていない装置前方側および後方側を囲うよう、垂直に立てられた姿勢のまま保持される。天地側プレート29は、モータ(図示せず)が作動することにより相互に近接および離間する方向に移動可能に設けられる。以下、背側プレート32および小口側プレート30において、互いに対向する面をそれぞれ背規制面32aおよび小口規制面30aという。また、一対の天地側プレート29の互いに対向する面を天地規制面29aという。さらに、スタックトレイ28の上面から上方において、背規制面32a、小口規制面30a、および一対の天地規制面29aによって囲われる領域を用紙収容領域S1という。
製本装置10Aには、ユーザによって入力操作可能なコントロールパネル(図示せず)が設けられている。ユーザは、このコントロールパネルを使って給紙トレイ15に積載した用紙のサイズを入力することが可能となっている。電子制御部は、給紙トレイ15に積載された用紙のサイズが入力された場合、そのサイズの用紙における全ての側縁部が背側プレート32と小口側プレート30、および一対の天地側プレート29によって規制されるよう、これらのプレートを移動させる。
糊転写機構13Aは、用紙載置プレート20、糊付けユニット26、上下移動機構27、およびストッパ34を有する。用紙載置プレート20は、プレート16と背側プレート32との間において、一側縁が背側プレート32の上端と一体的に交わるよう水平に配置される。用紙載置プレート20の上面には、用紙が載置される用紙載置面20aが設けられる。
図3は、第1の実施形態に係る糊転写機構13Aを装置前面から見た図である。糊転写機構13Aは、糊付けユニット26、および上下移動機構27を有する。糊付けユニット26は、ケース40、糊シート41、繰り出しリール42、巻き取りリール44、糊転写ローラ46、巻き取りギヤ48、送りローラ50、送りギヤ52、およびアイドラギヤ54を有する。理解が容易となるよう、図3においてケース40は断面を示している。
ケース40は、下方に開口部を有する箱状に形成され、用紙搬送方向下流側には、上下方向に延在するよう側面から突出する取付部40aが設けられている。糊部材としての糊シート41は、基材となる柔軟性のある長尺なシートの一方の面に糊が付着されて構成されている。繰り出しリール42は、糊が付着された糊付着面が外側となるようこの糊シート41が巻回された状態で回転可能にケース40に取り付けられる。糊シート41の糊が付けられている側を用紙に押し付けることにより、押し付けられた部分の糊はシートから剥がれて用紙に転写される。糊シート41に付着される糊は、用紙を接着する接着力を有する接着剤を広く含む。このような糊シートは公知であるため、糊シート41の構成に関する詳細な説明は省略する。
巻き取りリール44は、繰り出しリール42の横に並ぶようにケース40に取り付けられる。糊転写部材としての糊転写ローラ46は、巻き取りリール44から見て繰り出しリール42がある側と反対側の下方おいて、回転可能にケース40に取り付けられる。このとき糊転写ローラ46は、ケース40の下面の開口部から下方に突出するように配置される。繰り出しリール42に巻回された糊シート41は、糊付着面の裏面が糊転写ローラ46の外面に接合し、一方の端部が巻き取りリール44の外面に固定されている。巻き取りリール44が回転すると、繰り出しリール42に巻回された糊シート41が糊転写ローラ46の外面を経由して巻き取りリール44に巻き取られる。繰り出しリール42は適度な摩擦が生じるよう回転軸に嵌挿されている。このため、巻き取りリール44によって糊シート41が巻き取られても、繰り出しリール42とその回転軸との接触部がトルクリミッターとして機能し、糊シート41に適度なテンションが保たれる。糊転写ローラ46は、押圧された部分が圧縮されて糊付け面積が増大するよう、弾性材料によって形成される。
糊シート41のうち糊転写ローラ46と巻き取りリール44との間に伸びる部分は、一対の送りローラ50によって挟持される。一対の送りローラ50のうち下方の送りローラ50には、共に同軸に回転するよう送りギヤ52が固定されている。送りギヤ52に回転トルクが与えられることにより、送りギヤ52に連結する下方の送りローラ50が回転し、これに伴い上方の送りローラ50が従動する。このように一対の送りローラ50が回転することにより、糊シート41が巻き取りリール44に向けて送られる。したがって、一対の送りローラ50および送りギヤ52は、糊シート41を送る送り機構として機能する。送りギヤ52は、ケース40の外部に配置される。
ラックギヤ56は、上下方向に延在するように配置され、上下方向に移動しないよう装置本体のフレームに固定されている。送りギヤ52は、ラックギヤ56に噛合する。
上方の送りローラ50には、共に同軸に回転するようアイドラギヤ54が固定されている。巻き取りリール44には、共に同軸に回転するよう巻き取りギヤ48が固定されており、アイドラギヤ54はこの巻き取りギヤ48に噛合する。アイドラギヤ54が従動することにより巻き取りギヤ48が回転し、送られてくる糊シート41が巻き取りリール44によって巻き取られる。巻き取りリール44は適度な摩擦が生じるよう回転軸に嵌挿されている。巻き取りリール44とその回転軸とが摺動しない状態では、送りローラ50による送り速度よりも、巻き取りリール44による巻き取り速度の方が速くなるよう巻き取りギヤ48およびアイドラギヤ54が設けられている。これにより、送りローラ50によって糊シート41が巻き取りリール44に向けて送られても、巻き取りリール44とその回転軸との接触部がトルクリミッターとして機能し、適度なテンションを保った状態で糊シート41を巻き取りリール44が巻き取ることができる。
上下移動機構27は、用紙載置面20aの上方に配置される。上下移動機構27は、取り付け部材60、上下移動部材66、シャフト62、ストッパ64、コイルバネ68、カム機構(図示せず)、および糊転写モータ(図示せず)を有する。取り付け部材60はL字状に形成され、一方の直線部分が上下移動部材66より上流側において鉛直下方に延在するよう、他方の直線部分がシャフト62の下端に固定される。鉛直に延在する部分の上流側の側面には、ケース40の取付部40aと断面が同じ形状の取付溝60aが少なくとも上方に貫通するよう設けられる。第1の実施形態では、取付部40aを取付溝60aに挿入しながら糊付けユニット26を鉛直下方に移動することにより、糊付けユニット26を上下移動機構27に装着することができる。取り付け部材60には、所定の位置まで取付部40aが取付溝60aに挿入されたときにケース40を取り付け部材60に対して解除可能に係止するラッチ機構(図示せず)が設けられている。
第2の実施形態では、糊付けユニット26の取り付け部材60への装着動作に伴い、ケース40の外部に配置された送りギヤ52がラックギヤ56に噛み合いした状態でラックギヤ56の延在方向に沿って移動することにより回転する。これにより送りローラ50が回転して糊シート41が送られ、糊付けユニット26の装着時に糊シート41に適度な張力を持たせることができる。
上下移動部材66はカム機構を介して糊転写モータに連結しており、糊転写モータが作動することにより昇降する。したがって、上下移動部材66は、用紙に向けて移動可能に設けられる移動部材として機能する。上下移動部材66には上下方向に貫通する挿通孔66aが設けられており、この挿通孔66aにシャフト62が挿通される。シャフト62の上端には挿通孔66aより幅の大きいストッパ64が一体的に結合されており、これによりシャフト62の下方への移動が規制される。シャフト62の下端は糊付けユニット26の上端に結合される。上下移動部材66の下端と糊付けユニット26の上端との間に、シャフト62の周囲に巻回されるようコイルバネ68が配置される。コイルバネ68は、上下移動部材66および糊付けユニット26に対し相互に離間させる方向に付勢力を与える。糊転写モータが作動すると、上下移動部材66が下降し、コイルバネ68を介して糊付けユニット26が下方に押し付けられる。こうして糊転写ローラ46によって用紙載置面20aに載置された用紙に糊シート41が押し付けられ、用紙上面に糊が転写される。したがって、糊転写ローラ46は、糊シート41の糊付着面を用紙に押し付けて糊シート41から用紙に糊を転写させる糊転写部材として機能する。
上下移動部材66が下降するとき、送りギヤ52がラックギヤ56に沿うように下方に移動しながら回転する。これにより送りローラ50が回転し、糊シート41のうち糊が転写されていない部分が用紙に押し付けられるよう、転写されていない糊シート41が糊転写ローラ46の下方の外周を覆うまで糊シート41が送られる。ラックギヤ56は、このように上下移動機構27が糊転写ローラ46を移動させる力を利用して送りローラ50を駆動する。
なお、ラックギヤ56のギヤ部は、ラックギヤ56の下方において削除されていてもよい。これにより、糊付けユニット26が下降して糊転写ローラ46が糊シート41を用紙上面に押し付けるときにも糊シート41が送られることを回避することができる。
また、送りギヤ52は、下方の送りローラ50とワンウェイクラッチ(図示せず)を介して連結されている。このワンウェイクラッチは、糊付けユニット26が下方に移動するときに送りギヤ52の回転トルクを送りローラ50に伝達し、糊付けユニット26が上方に移動するときに送りギヤ52の回転トルクが送りローラ50に伝達されることを回避する。このため、用紙載置面20aに載置された用紙の上面に糊シート41が押し付けられた後、糊付けユニット26を上昇させるときには、送りギヤ52はアイドラギヤ54に沿って移動することにより回転するが、送りローラ50は回転しない状態が保たれる。これにより、糊シート41が逆方向に送られることを回避することができる。
図4は、図3において糊転写機構13Aを視点Qから見た図である。糊付けユニット26には、押さえユニット69が設けられている。押さえユニット69は、ガイド部70、シャフト72、ストッパ74、用紙押さえ部材76、およびコイルバネ78を有する。ガイド部70は、ケース40の装置前方および後方の側面から突出するよう形成される。ガイド部70には上下方向に貫通する挿通孔が設けられており、この挿通孔にシャフト72が挿通される。ストッパ74はシャフト72よりも大径に形成され、シャフト72の上端に一体的に固定されている。用紙押さえ部材76はシャフト72の下端に固定され、その下面には用紙を押さえる用紙押さえ部76aが設けられている。コイルバネ78は、シャフト72の外周に巻かれるように用紙押さえ部材76とガイド部70との間に配置される。
糊付けユニット26は、糊シート41の糊付着面を、用紙の糊付け個所A1に押し付けた後、糊シート41を用紙から離間させるよう移動して糊シート41から用紙に糊を転写させる。このとき、押さえユニット69は、糊シート41が用紙から離間するときに用紙の糊付け個所A1周辺を押圧した状態を保持する。
具体的には、用紙押さえ部76aは、糊シート41よりも先に用紙に当接するよう、糊シート41の最も下方の部分よりも通常下方に位置している。糊転写モータが作動することによって、糊転写ローラ46と共に押さえユニット69が用紙に向けて移動される。これによりガイド部70が用紙に向けて移動し、用紙押さえ部76aが用紙に当接した後もガイド部70がさらに用紙に向けて移動することによりコイルバネ78が収縮され、この付勢力で用紙が押圧される。このように弾性体であるコイルバネ78を利用することにより、糊シート41が用紙から離間するときにおける用紙の押圧保持を簡素な構成で実現することができる。
なお、第1の実施形態において押さえユニット69は、各々の間に糊付け個所A1が位置する2個所において用紙を押圧することにより、用紙への糊の転写をより確実なものとしている。ただし、押さえユニットが用紙を押圧する個所は3個所以上であってもよい。この場合、押さえユニット69は糊付け個所A1を囲うよう位置する複数個所を押接する。
図1および図2に戻る。用紙載置プレート20の用紙幅方向中央には、プッシャ24のための開口部が設けられており、プッシャ24は、この開口部から用紙載置面20aの上方に突出するよう配置される。プッシャ24は、プッシャ移動モータ(図示せず)を作動させることにより、背規制面32aから給紙装置12側に所定距離を隔てた初期位置と、背規制面32aの直前の位置との間で移動可能に設けられている。
ストッパ34は平板状に形成されており、用紙幅方向に平行かつ垂直に立てられた姿勢のまま保持される。ストッパ34は、ストッパ昇降モータを作動させることにより、このような姿勢を保持したまま昇降し、下端が用紙収容領域S1内に進退できるよう設けられている。ストッパ34は、用紙収容領域S1に積載される用紙の上方への投影領域に一部において重なるよう用紙を係止する。糊転写機構13Aは、ストッパ34に係止された用紙のうち、用紙載置面20aに載置された部分に糊付けする。このように用紙収容領域S1から上方への用紙投影領域に一部が重なる用紙に糊を転写させることにより、糊転写のための用紙のスペースを用紙収容領域S1に重ならないよう設ける場合に比べ、製本装置の省スペース化を図ることができる。
図5は、第1の実施形態に係る製本装置10Aの製本工程を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、ユーザによってスタートボタンが押された後、ユーザによって入力された冊子数と、一つの冊子を構成する用紙枚数を掛け合わせた総用紙枚数の搬送が完了するまで、給紙装置12における給紙タイミング毎に繰り返し実施される。
電子制御部は、ストッパ34を、スタックトレイ28に積載された用紙のうち最上位の用紙上面に当接させる(S10)。電子制御部は、用紙が給紙されて給紙トレイ15が上昇した分、スタックトレイ28を下降させることにより、スタックトレイ28に積載された最上位の用紙の高さを概ね一定に保持している。このため、電子制御部は、ストッパ34を所定位置まで下降させることにより、スタックトレイ28に積載された用紙のうち最上位の用紙に当接させる。
次に電子制御部は、分離給送機構18および搬送ローラ22によってストッパ34に当接するまで用紙を搬送させる(S12)。電子制御部は、用紙を給送するたびにスタッカ14に送り出した用紙の枚数をカウントしている。電子制御部は、この枚数と冊子を構成する枚数とを参照して、送り込まれる用紙が冊子における最後の用紙か否かを判定する(S14)。冊子における最後の用紙でない場合(S14のN)、電子制御部は、糊転写モータを作動させて糊付けユニット26を下降させて用紙に糊を転写し(S22)、S18に進む。
冊子における最後の用紙の場合(S14のY)、用紙の上面に糊付けする必要がないことから、電子制御部は、糊付けユニット26を下降させずに用紙への糊の転写を回避する(S16)。次に電子制御部は、ストッパ34を上昇させ(S18)、プッシャ24を移動させてスタックトレイ28の上部に用紙を押し出し(S20)、本フローチャートにおける処理を一旦終了する。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る糊付けユニットを、図3の視点Qから見た図である。第2の実施形態に係る製本装置は、糊付けユニット26に代えて糊付けユニット90が設けられた以外は第1の実施形態に係る製本装置10Aと同様に構成される。以下、第1の実施形態と同様の個所については同一の符号を付して説明を省略する。
糊付けユニット90は、押さえユニット69に代えてゴム部材94が設けられ、ケース40に代えてケース92が設けられた以外は、第1の実施形態に係る糊付けユニット26と同様に構成される。ケース92は、下面にゴム部材94が固定される取付面92aが設けられた以外は、第1の実施形態に係るケース40と同様に形成される。ゴム部材94は、糊転写ローラ46を挟む2個所に配置されるよう、取付面92aに取り付けられる。ゴム部材94の下面には、用紙を押圧する用紙押さえ部94aが設けられる。
用紙押さえ部94aは、糊シート41よりも先に用紙に当接するよう。糊シート41の最下部よりも通常下方に位置している。糊転写モータが作動することによって、糊転写ローラ46と共にゴム部材94が用紙に向けて移動される。これにより、ケース92が用紙に向けて移動し、用紙押さえ部94aが用紙に当接した後もケース92がさらに用紙に向けて移動することによりゴム部材94が収縮され、その付勢力で用紙が押圧される。なお、ゴム部材94が、糊転写ローラ46を囲うように3個所以上設けられてもよい。なお、ゴム部材94に代えて、コイルスプリング、エラストマー材などのゴム部材、またはスポンジ部材などが設けられてもよい。
(第3の実施形態)
図7(a)は、第3の実施形態に係る糊付けユニットを、図3の視点Qから見た図であり、図7(b)は、第3の実施形態に係る糊付けユニットを、図7(a)の視点Rから見た図である。以下、図7(a)および図7(b)の双方に関連して糊付けユニットの構成について説明する。
第2の実施形態に係る製本装置は、糊付けユニット26に代えて糊付けユニット100が設けられた以外は第1の実施形態に係る製本装置10Aと同様に構成される。以下、第1の実施形態と同様の個所については同一の符号を付して説明を省略する。
糊付けユニット100は、押さえユニット69に代えて板バネ104が設けられ、ケース40に代えてケース102が設けられた以外は、第1の実施形態に係る糊付けユニット26と同様に構成される。ケース102は、下面に板バネ104が固定される取付面102aが設けられた以外は、第1の実施形態に係るケース40と同様に形成される。板バネ104の最下部は、用紙を押圧する用紙押さえ部104aとして機能する。板バネ104は、用紙押さえ部104aが糊転写ローラ46を挟む2個所に配置されるよう取付面102aに取り付けられる。
用紙押さえ部104aは、糊シート41よりも先に用紙に当接するよう。糊シート41の最下部よりも通常下方に位置している。糊転写モータが作動することによって、糊転写ローラ46と共に板バネ104が用紙に向けて移動される。これにより、ケース102が用紙に向けて移動し、用紙押さえ部104aが用紙に当接した後もケース102がさらに用紙に向けて移動することにより板バネ104が弾性変形し、この付勢力で用紙が押圧される。なお、用紙押さえ部104aが糊転写ローラ46を囲うように板バネ104が3個所以上設けられてもよい。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る製本装置10Bの上面図であり、図9は、図8のS−S断面図である。以下、図8および図9の双方に関連して製本装置10Bの構成について説明する。なお、上述の実施形態と同様の個所は同一の符号を付して説明を省略する。
製本装置10Bは、用紙搬送プレート120および搬送ローラ122を有する。分離給送機構18によって送り出された用紙は、用紙搬送プレート120上で搬送され、搬送ローラ122によって用紙収容領域S1に送り出される。背側プレート32にはプッシャ124との干渉を回避するための開口部が設けられている。プッシャ124は、プッシャ移動モータ(図示せず)を作動させることにより、背規制面32aから給紙装置12側に所定距離を隔てた初期位置と背規制面32aとの間を移動可能に設けられている。
糊転写機構13Bは、糊付けユニット26、上下移動機構127、および水平移動機構128を有する。以下、図10〜図12に関連してこれらの構成要素について詳述する。
図10は、第4の実施形態に係る糊転写機構13Bを装置前面から見た図である。上下移動機構127は、上下移動部材66に代えて上下移動バー134が設けられている。上下移動バー134は、用紙に向けて移動可能に設けられる移動部材として機能する。上下移動バー134には上下に貫通する挿通孔134aが糊付けユニット26の数だけ設けられており、この挿通孔134aにシャフト62が挿通される。糊転写モータが作動することにより、カム機構を介してこの上下移動バー134が下降される。これにより、糊付けユニット26が下降して、コイルバネ68を介して糊付けユニット26の糊シート41がスタックトレイ28に積載された用紙上面に押し付けられて糊が転写される。このように、スタックトレイ28に積載された用紙の上方への投影領域に全体が重なる用紙の上面に糊を転写することにより、糊を転写するために用紙を載置する用紙載置面を別途設ける必要がなくなり、さらに製本装置の省スペース化を図ることができる。なお、水平移動機構128は、用紙幅方向に延在する水平移動バー136を有する。
図11は、図10のT−T断面図である。水平移動バー136の下面には、取り付け部材60と同一の幅を有する凹部136aが設けられている。この凹部136aに取り付け部材60が挿入される。
図12(a)は、用紙に糊を転写させるときの第4の実施形態に係る糊転写機構13Bの状態を示す上面図である。水平移動機構128は、水平移動バー136の他に、ガイド部材156、ガイド部材158、クランク機構であるリンク160とクランクウェブ162、および水平移動モータ(図示せず)を有する。ガイド部材156はフロントフレーム152に固定され、ガイド部材158はリヤフレーム154に固定される。ガイド部材156およびガイド部材158は、水平移動バー136を用紙幅方向にガイドする。水平移動バー136の前端部近傍にはリンク160の一端部が回動可能に連結される。リンク160の他端部は、円盤状に形成されるクランクウェブ162の外周近傍表面に回転可能に連結される。クランクウェブ162は、水平移動モータによって駆動される。
こうして水平移動モータが作動することにより、クランクウェブ162およびリンク160を介して水平移動バー136が用紙幅方向に移動し、これに伴って糊付けユニット26の各々も用紙幅方向に移動する。このとき、糊付けユニット26に連結されたシャフト62は挿通孔134a内を移動する。図12(a)に示すように、用紙に糊を転写させる場合、電子制御部は、水平移動モータを作動させて、糊シート41が糊付け個所B1に糊を転写する位置まで糊付けユニット26を用紙幅方向に移動させる。このときの糊付けユニット26の位置を第1位置とする。
図12(b)は、用紙への糊の転写を回避しつつ糊付け個所B1を押圧するときの第4の実施形態に係る糊転写機構13Bの状態を示す上面図である。第4の実施形態では、用紙上面への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧するときは、電子制御部は、水平移動モータを作動させて、用紙押さえ部76aが糊付け個所B1を押圧する位置まで糊付けユニット26を用紙幅方向に移動させる。このときの糊付けユニット26の位置を第2位置とする。このように第4の実施形態では、用紙押さえ部76aを利用して用紙の上面を押圧して用紙同士を圧着させる。したがって、押さえユニット69は、用紙同士を圧着させる圧着手段としても機能する。
図13は、第4の実施形態に係る製本装置10Bの製本工程を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、ユーザによってスタートボタンが押された後、ユーザによって入力された冊子数と、一つの冊子を構成する用紙枚数を掛け合わせた総用紙枚数の搬送が完了するまで、給紙装置12における給紙タイミング毎に繰り返し実施される。
電子制御部は、給紙装置12から分離給送機構18および搬送ローラ122によってスタックトレイ28上に用紙を送り出す(S30)。このとき、電子制御部は、スタックトレイ28上に送り出した用紙が冊子における最後の用紙か否かを判定する(S32)。
冊子における最後の用紙でない場合(S32のN)、電子制御部は、糊付けユニット26が第1位置にある状態で糊転写モータを作動させて糊付けユニット26を下降させ、スタックトレイ28の最上位に積載された用紙の上面に糊を転写する(S40)。冊子における最後の用紙である場合(S32のY)、電子制御部は、その冊子がスタックトレイ28に積載されるべき最後の冊子か否かを判定する(S34)。
最後の冊子でない場合(S34のN)、電子制御部は、糊付けユニット26を下降させず用紙への糊の転写を回避する(S38)。このとき、電子制御部は、スタックトレイ28の最上位に位置すべき最後の冊子以外の冊子については、用紙押さえ部76aを使って糊付け個所B1を押圧せず、最上位の用紙への押圧を回避する。このように糊付け個所B1を押圧しない場合、現在最上位にある用紙がその下にある用紙と高い強度で接着しないおそれがある。しかし、最後の冊子でなければその用紙の上にさらに用紙が積載され、その用紙の糊付け個所B1に糊が転写される。このとき、糊転写ローラ46が用紙を押圧する圧力が下方の用紙にも与えられるため、押圧されなかった用紙も高い強度で用紙同士が接着される。第4の実施形態では、このように上方に積載される用紙への糊転写時の圧力を利用することで、最後の冊子以外の冊子の最上位の用紙の押圧工程を省略している。これにより、この押圧工程にかかる時間を削減することができ、生産性の低下を抑制することができる。
最後の冊子の場合(S34のY)、電子制御部は、糊転写モータに供給する駆動信号を制御することにより、糊シート41が用紙に当接する前にその移動を停止させることにより、用紙への糊の転写を回避しつつ用紙押さえ部76aによって糊付け個所B1を押圧する(S36)。具体的には、電子制御部は、水平移動モータを作動させて、図12(b)に示すように糊付けユニット26の各々を第2位置に移動させる。最後の冊子の場合、その上に用紙は積載されないことから、上方に積載される用紙への糊転写時の圧力を利用してその下の用紙に圧着させることは困難である。このため、第4の実施形態では、最後の冊子における最上位の用紙は糊の転写を回避しつつ糊付け個所B1を押圧する。
(第5の実施形態)
図14(a)〜図14(c)は、第5の実施形態に係る糊転写機構13Cの構成を示す図である。糊転写機構13Cは、間隔調整機構170を備える。間隔調整機構170は、レバー172、回動軸174、係止ピン176、および間隔調整モータ(図示)を有する。
レバー172は、取り付け部材60の側面に設けられた回動軸174と共に回動可能に設けられている。回動軸174は間隔調整モータが作動することにより回転し、これに伴いレバー172も回動する。レバー172には、先端にU字型の凹部が設けられている。一方、糊付けユニット26の側面には係止ピン176が設けられている。糊付けユニット26によって糊の転写を実施する通常の状態では、図14(a)に示すように、レバー172が水平に延在する位置でレバー172が停止され、その先端の凹部で係止ピン176を係止する。用紙押さえ部76aと糊シート41の最下部との間隔L1は、このとき最小となる。
電子制御部は、糊の転写を回避しつつ用紙を押圧する場合、間隔調整モータに駆動パルスを与えて係止ピン176を僅かに回転させ、間隔L1を大きくする。電子制御部は、間隔L1を大きくすると、水平移動モータを作動させて、図12(b)に示すように糊付けユニット26の各々を第2位置に移動させ、糊シート41が用紙に当接する前にその移動を停止させる。このとき、電子制御部は、糊を転写させるときと同一の下降量で糊付けユニット26を下降させる。第5の実施形態では、間隔L1が大きくなっていることから、このように糊付けユニット26の下降量を変化させなくても用紙へ糊シート41が当接せず用紙への糊の転写が回避される。このように糊付けユニット26の降下量を変化させないことにより、用紙押さえ部76aによる用紙への押圧力の低下を抑制することができ、糊付けユニット26の下降量を容易に制御することもできる。
図14(c)は、糊付けユニット26を着脱するときの糊転写機構13Cの状態を示す図である。コントロールパネルには糊付けユニット26の着脱ボタン(図示せず)が設けられている。この着脱ボタンがユーザによって押されると、電子制御部は、間隔調整モータを作動させて、図14(b)の状態よりもレバー172を大きく傾かせる。こうしてレバー172の凹部による係止ピン176との係止が解除され、糊付けユニット26が取り外し可能な状態となる。ユーザは、係止ピン176がレバー172の凹部に係合した状態でレバー172が水平になるまで糊付けユニット26を下方に押し付けることにより、糊付けユニット26を上下移動機構127に装着することができる。
(第6の実施形態)
図15は、第6の実施形態に係る糊転写機構13Dを装置前面から見た図である。第6の実施形態に係る製本装置は、糊転写機構13Dにおいて取り付け部材60にカバー機構190が設けられた以外は第4または第5の実施形態に係る製本装置と同様に構成される。以下、上述の実施形態と同様の個所については同一の符号を付して説明を省略する。
カバー機構190は、カバー192、回動軸194、およびモータ(図示)を有する。モータが回動軸194を駆動することにより、カバー192が回動軸194と共に回転する。第6の実施形態に係る取り付け部材60には、カバー192の両方向の回動を規制する回動規制面60bが設けられている。回動規制面60bは、上下移動バー134が用紙に向けて移動しても糊シート41が用紙に当接しないよう糊シート41を覆う位置でカバー192の回動を規制する。このときのカバー192の位置をカバー位置とする。また、回動規制面60bは、上下移動バー134が用紙に向けて移動することにより糊シート41が用紙に当接するようカバー位置から退避した位置でカバー192の回動を規制する。このときのカバー192の位置をカバー解除位置とする。
電子制御部は、図13に示すフローチャートのS36において、用紙への糊の転写を回避するときは、カバー192をカバー位置まで回動させる。一方、S40において用紙に糊を転写するときは、カバー192をカバー解除位置まで回動させる。これにより、用紙への糊の転写をより確実に回避することができる。
(第7の実施形態)
図16は、第7の実施形態に係る糊転写機構13Eを装置前面から見た図である。第7の実施形態に係る製本装置は、取り付け部材60にカバー機構190が設けられた以外は第4〜第6の実施形態のいずれかに係る製本装置と同様に構成される。以下、上述の実施形態と同様の個所については同一の符号を付して説明を省略する。
糊転写機構13Eは、押し付け機構204を備える。押し付け機構204は、押し付けユニット220および上下移動機構222を有する。押し付けユニット220は、ロッド224、大径部226、ストッパ228、移動部材230、コイルバネ232、およびピン234を有する。ストッパ228は、ロッド224の上端に一体的に固定される。移動部材230および大径部226の各々は挿通孔を有しており、ストッパ228と大径部226との間に移動部材230が配置されるよう。各々の挿通孔にロッド224が挿通され、大径部226がロッド224に固定される。これにより、ストッパ228と大径部226との間で移動部材230が摺動可能に構成される。移動部材230の外周面には、ピン234が取り付けられる。移動部材230と大径部226との間には、ロッド224の周囲に巻回されるようにコイルバネ232が配置され、移動部材230および大径部226に対し相互に離間させる方向に付勢力を与える。
押し付けユニット220は、ロッド224が用紙搬送方向に傾斜し、ガイド部材(図示)によってガイドされることにより傾斜方向に沿って全体が移動可能に設けられる。ロッド224の下端には、用紙を押圧する押圧部224aが設けられている。押圧部224aは、面として用紙を押圧することができるよう、ロッド224の軸方向と垂直ではなく所定の角度傾いて形成される。
上下移動機構222は、本体部240、ガイド部材242、ラックギヤ機構(図示)、および押圧モータ(図示)を有する。本体部240は、押圧モータを作動させることにより、ラックギヤ機構を介して昇降することができるよう構成されている。ガイド部材242は、長孔であるガイド孔242aが設けられており、ガイド孔242aが水平に延在するよう一端が本体部240に固定される。このガイド孔242aにピン234が挿入される。こうして上下移動機構222は、押圧モータが作動することにより押し付けユニット220を傾斜面に沿って移動させ、押圧部224aを用紙に押し付ける。このとき、押し付けユニット220は、コイルバネ232の収縮量に応じた押圧力で用紙を押圧する。
糊転写機構13Eは、糊付けユニット200および上下移動機構202を有する。糊付けユニット200のケース206は、上面が平面上に形成され、用紙搬送方向に延在するよう上面から突出する取り付け部206aが形成される。上下移動機構202では、シャフト62の下端に取り付け部材208が設けられている。取り付け部材208には、取り付け部206aと断面が同一形状の取り付け溝208aが設けられている。この取り付け溝208aに取り付け部206aが挿入されたときに、送りギヤ52がラックギヤ56に噛合し、糊付けユニット200が上下移動機構202に装着される。このような構成を採用することにより、押し付け機構204側への上下移動機構202の突出を抑制することができる。
図13のS36において、電子制御部は、上下移動機構202によって糊付けユニット200を下降させずに用紙への糊の転写を回避する一方、押し付け機構204の押圧モータを作動させて押圧部224aで用紙の上面を押圧する。このとき押圧部224aは、糊付け個所B1を押圧する。このように押し付け機構204を設けることにより、糊付けユニット200を用紙幅方向に移動させなくても糊付け個所B1を押圧することが可能となるため、糊付けユニット200の用紙幅方向への移動機構のためのコストを抑制することが可能となる。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例では糊シートを用いずに、ノズルなどによって液体糊を用紙に塗布してもよい。このような液体糊の塗布方法は公知であるため詳細については説明を省略する。このように液体糊を塗布する方法においても、スタックトレイ28に積載されたときの用紙投影領域に少なくとも一部が重なる用紙に糊付けすることで、製本装置の大型化を抑制することができる。
ある別の変形例では、第1の実施形態において、押し付け機構204が設けられる。押し付け機構204は、用紙載置面20a上で糊が転写され、用紙収容領域S1に送り込まれた用紙の上面を押圧する。このとき、1冊の冊子を構成する用紙のうち最上位以外の用紙上面には糊が転写されているため、糊が転写された個所周辺を囲う複数個所を押圧することができるよう、押圧部224aが形成されていてもよい。これにより、用紙載置面20a上で用紙に糊を転写する場合においても、用紙収容領域S1内において高い強度で用紙同士が圧着された冊子を作成することができる。
ある別の変形例では、第1の実施形態において、糊付けユニット26の各々は、モータが作動することにより、例えば中央振り分け方式などによって互いに用紙幅方向に近接または離間する方向に移動可能に設けられる。電子制御部のROMには、用紙サイズ情報と、2つの糊付け個所A1の用紙幅方向における各々の中心位置を示す糊転写位置情報との対応関係を示すマップが格納されている。電子制御部は、ユーザによってコントロールパネルで入力された用紙のサイズを用紙サイズとして取得し、取得した用紙サイズ情報に対応付けられた糊転写位置情報を取得する。電子制御部は、取得した糊転写位置情報が示す糊付け個所A1に、糊転写ローラ46の用紙幅方向の中心が位置するよう、糊付けユニット26を移動させる。これにより、用紙サイズに合わせて2つの糊付け個所A1の間隔を簡易に調整することができる。
また、ユーザは、コントロールパネルを用いて糊付け個所A1の用紙幅方向の位置を入力することができる。電子制御部は、入力された糊付け個所A1の位置を糊転写位置情報として取得し、取得した糊転写位置情報が示す糊付け個所A1に、糊転写ローラ46の用紙幅方向の中心が位置するよう、糊付けユニット26を移動させる。このように、糊付け個所A1の位置を直接入力することによっても、糊付け個所A1の間隔を調整することができる。
ある別の変形例では、第4の実施形態において、1冊子を構成する用紙への糊の転写が終了するたびに、図12の(a)示す第1位置と図12(b)に示す第2位置との間で交互に糊付けユニット26を移動して用紙への糊の転写位置を変更する。具体的には、例えば1冊目の冊子を構成する用紙に対しては、糊付けユニット26は、第1位置で用紙に糊を転写する。この場合も1冊目の冊子の最後の用紙へは糊の転写を回避する。このとき電子制御部は、1冊目の冊子の最後の用紙が搬送されている間に、水平移動モータを作動させて糊付けユニット26を第2位置に移動させる。こうして糊付けユニット26は、2冊目の冊子を構成する用紙には第2位置で糊を転写する。以下、3冊目以降の冊子について、一つの冊子を構成する用紙への糊の転写が終了するたびに第1位置と第2位置との間で糊の転写位置を交互に変更する。最後の冊子における最後の用紙に対しては、1枚下の用紙における糊の転写個所を用紙押さえ部76aによって押圧することができるよう、糊付けユニット26を用紙幅方向移動させて、上述のように糊の転写を回避しつつ用紙を圧着させる。これにより、1冊子ごとに糊付け位置を冊子の背と平行にずらすことができ、積載された冊子の背側の高さを抑制することができる。このため、スタックトレイ28に積載された冊子が、糊の厚さによって冊子の背の側が小口側より高くなることを軽減させることができる。
ある別の変形例では、第4の実施形態において、積載される冊子の小口側よりも背側を低くするようスタックトレイ28の積載面の角度を変更する角度変更機構を有する。角度変更機構は、スタックトレイ28に冊子が積載されスタックトレイ28が下降するにしたがって、例えばスタックトレイ28の積載面のうち冊子が積載されたとき背側となる部分を、ボールネジ機構などで徐々に低くする。なお、例えばスタックトレイ28の積載面のうち冊子が積載されたとき小口側となる部分をボールネジ機構などで徐々に高くしてもよい。こうして積載される冊子の増加に応じてスタックトレイ28の積載面の傾斜角度も増加させることにより、積載された冊子の背側が糊によって厚くなっても、最上位に積載される用紙を水平に保つことができる。このため、安定した糊付けが可能となる。
第1の実施形態に係る製本装置の上面図である。 図1のP−P断面図である。 第1の実施形態に係る糊転写機構を装置前面から見た図である。 図3において糊転写機構を視点Qから見た図である。 第1の実施形態に係る製本装置の製本工程を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る糊付けユニットを、図3の視点Qから見た図である。 (a)は、第3の実施形態に係る糊付けユニットを、図3の視点Qから見た図であり、(b)は、第3の実施形態に係る糊付けユニットを、(a)の視点Rから見た図である。 第4の実施形態に係る製本装置の上面図である。 図8のS−S断面図である。 第4の実施形態に係る糊転写機構を装置前面から見た図である。 図10のT−T断面図である。 (a)は、用紙に糊を転写させるときの第4の実施形態に係る糊転写機構の状態を示す上面図であり、(b)は、用紙への糊の転写を回避しつつ糊付け個所B1を押圧するときの第4の実施形態に係る糊転写機構の状態を示す上面図である。 第4の実施形態に係る製本装置の製本工程を示すフローチャートである。 (a)は、用紙に糊を転写するときの第5の実施形態に係る糊転写機構の状態を示す図であり、(b)は、用紙への糊の転写を回避するときの第5の実施形態に係る糊転写機構の状態を示す図であり、(c)は、糊付けユニットを着脱するときの第5の実施形態に係る糊転写機構の状態を示す図である。 第6の実施形態に係る糊転写機構を装置前面から見た図である。 第7の実施形態に係る糊転写機構を装置前面から見た図である。
符号の説明
10A及び10B 製本装置、 13A〜13E 糊転写機構、 14 スタッカ、 15 給紙トレイ、 20 用紙載置プレート、 20a 用紙載置面、 26 糊付けユニット、 27 上下移動機構、 28 スタックトレイ、 69 押さえユニット、 70 ガイド部、 72 シャフト、 74 ストッパ、 76 用紙押さえ部材、 76a 用紙押さえ部、 78 コイルバネ。

Claims (8)

  1. 基材の一面に糊が付着した糊部材の糊付着面を、用紙の所定個所に押し付けた後、糊部材を用紙から離間させて糊部材から用紙に糊を転写させる糊転写手段と、
    糊部材が用紙から離間するときに用紙の前記所定個所周辺を押圧した状態を保持する押さえ手段と、
    を備えることを特徴とする糊付け装置。
  2. 前記押さえ手段は、前記所定個所を囲むよう位置する2以上の被押圧個所を押圧するよう設けられることを特徴とする請求項1に記載の糊付け装置。
  3. 前記押さえ手段は、用紙を押圧する用紙押さえ部と、前記用紙押さえ部が用紙に押し付けられたときに弾性変形して用紙に押圧力を与える弾性部材と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の糊付け装置。
  4. 前記糊転写手段は、糊部材と共に前記用紙押さえ部を用紙に向けて移動させ、
    前記用紙押さえ部は、用紙に向けて移動されたときに糊部材よりも先に用紙に当接するよう設けられることを特徴とする請求項3に記載の糊付け装置。
  5. 前記糊転写手段は、前記用紙押さえ部が用紙に当接した後も用紙に向けて糊部材を移動させ、糊部材が用紙に当接する前にその移動を停止することにより用紙への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧することを特徴とする請求項4に記載の糊付け装置。
  6. 前記糊転写手段は、前記用紙押さえ部が前記所定個所の周辺を押圧する第1位置と、前記用紙押さえ部が前記所定個所を押圧する第2位置との間で移動可能に設けられ、用紙への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧するときは、第2位置に移動することを特徴とする請求項5に記載の糊付け装置。
  7. 前記用紙押さえ部が用紙に当接してから糊部材が用紙に当接するまでの糊部材の移動距離が変わるよう前記用紙押さえ部と糊部材との間隔を変更する間隔変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の糊付け装置。
  8. 前記糊転写手段は、糊部材を用紙に向けて移動させても糊部材が用紙に当接しないよう糊部材を覆うカバー位置と、糊部材を用紙に向けて移動させることにより糊部材が用紙に当接するようカバー位置から退避したカバー解除位置との間で移動可能に設けられるカバーを有し、用紙への糊の転写を回避しつつ用紙を押圧するときは前記カバーをカバー位置に移動させ、用紙に糊を転写するときは前記カバーをカバー解除位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の糊付け装置。
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