JP2009263785A - 接続部品用金属材料およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】銅または銅合金の角線材を母材とし、その最表面に実質的に銅およびスズで構成される銅スズ合金層が形成されている接続部品用金属材料において、前記最表面の銅スズ合金層は、さらに亜鉛、インジウム、アンチモン、ガリウム、鉛、ビスマス、カドミウム、マグネシウム、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種を、総量で前記スズの含有量に対する質量比で0.01%以上1%以下含有することを特徴とする接続部品用金属材料。耐熱性を向上させるために、母材からの金属拡散を防止するバリア性を持つニッケル等の下地めっきを母材表面に施してもよい。
【選択図】なし
Description
そして、この導電材料は、例えば自動車等において多極コネクタに使用した場合、オス、メス端子の嵌合時の挿入力が低く、組立作業を効率よく行うことができ、また高温雰囲気下で長時間保持されても、あるいは腐食環境下においても電気的信頼性(低接触抵抗)を維持できるとされている。
(1)銅または銅合金の角線材を母材とし、その最表面に実質的に銅およびスズで構成される銅スズ合金層が形成されている接続部品用金属材料において、前記最表面の銅スズ合金層は、さらに亜鉛、インジウム、アンチモン、ガリウム、鉛、ビスマス、カドミウム、マグネシウム、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種を、総量で前記スズの含有量に対する質量比で0.01%以上1%以下含有することを特徴とする接続部品用金属材料、
(2)前記母材上に、ニッケル、コバルト、鉄またはこれらの合金による層が形成されていることを特徴とする(1)項記載の接続部品用金属材料、
(3)銅または銅合金の角線材を母材とし、この母材上に亜鉛、インジウム、アンチモン、ガリウム、鉛、ビスマス、カドミウム、マグネシウム、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種を、総量で0.01質量%以上1質量%以下含有するスズ合金めっき層を形成して中間材料を得たのち、前記中間材料に加熱処理を行い、最表面に銅およびスズを含有する合金層を形成することを特徴とする接続部品用金属材料の製造方法、
(4)前記加熱処理前の前記スズ合金めっき層の厚さが0.3〜0.8μmであることを特徴とする(3)項記載の接続部品用金属材料の製造方法、
(5)前記母材と、前記スズ合金めっき層との間に、前記母材に近い側から、ニッケル、コバルト、鉄またはこれらの合金による層、銅めっき層または銅合金めっき層を設けて中間材料を得ることを特徴とする(3)項記載の接続部品用金属材料の製造方法、
(6)前記加熱処理前の前記スズめっき層またはスズ合金めっき層の厚さが0.3〜0.8μmであり、かつ前記銅めっき層の厚さ(Cu厚)に対する前記スズめっきまたはスズ合金めっき層の厚さ(Sn厚)の比(Sn厚/Cu厚)が2未満であることを特徴とする(5)項記載の接続部品用金属材料の製造方法、および
(7)前記加熱処理がリフロー処理であることを特徴とする、(3)〜(6)のいずれか1項に記載の接続部品用金属材料の製造方法
を提供するものである。
母材の形状としては、角線材(角棒材を含む)が好ましい。角線材では、その断面形状は、正方形、長方形、正六角形のいずれでも良く、異形線であっても良い。断面形状が略正方形の角線材は、本発明に好ましく用いることができる。
ニッケル、コバルト、鉄またはこれらの合金による層の厚みは、0.02μm未満ではそのバリア機能が十分に発揮されなくなり、3.0μmを超えるとめっき歪みが大きくなって母材から剥離し易くなる。従って0.02〜3.0μmが好ましい。ニッケル、コバルト、鉄またはこれらの合金による層の厚みの上限は端子加工性を考慮すると1.5μm、さらには1.0μmが好ましい。
また、スズ合金めっき厚が薄すぎると、最終的に最表層に形成される銅スズ合金層の耐環境性などが発現しにくいため、厚さは0.3μm以上が好ましく、また、スズ合金めっき厚が厚すぎると、最終的に銅スズ合金層の表面にスズ合金が残ってフレッティング現象の発生原因となるため、0.3〜0.8μmがより好ましく、0.3〜0.6μmがさらに好ましい。
本発明において、スズ合金めっきは、無電解めっきで行って形成しても良いが、電気めっきで形成するのが望ましい。また、スズ合金めっきとしては、Sn−Zn、Sn−In、Sn−Sbなどのほか、3元素以上から構成されるものであってもよく、上記元素のほかに銅(Cu)が0.5質量%以下(ゼロを含む)含まれていてもよい。
表層の電気スズ合金めっきは、例えば硫酸スズ浴を用い、めっき温度30℃以下、電流密度5A/dm2で行えばよい。ただし、条件はこの限りではなく適宜設定可能である。
なお、以下の実施例(本発明例)および比較例において、条件は以下のとおりとした。
母材:角線の線長手方向を垂線とする断面の形状が1辺0.64mmの正方形であるコルソン合金(古河電気工業(株)製、EFTEC−97:以下同様)の角線を用いた。以下、角線の1辺について「幅」の表記を用いることがある。表面粗さは、Ra=2.0μm(表中でRa=大と表記)、Ra=0.05μm(表中でRa=小と表記)の2種類を用いた。
めっき:銅めっきは硫酸浴、ニッケルめっきはスルファミン酸浴、スズ合金めっきは硫酸浴を用いて行った。ここでは、めっきを電気めっきにより行った。
スズ合金めっきとこれに添加する元素:Znイオン、Inイオン、Cuイオンを適量配合した液を作成した。
スズめっき中の添加元素の濃度計測:ステンレス上にめっきを施し、酸中にめっき皮膜のみを溶解させ、ICP発光分析装置により分析して求めた。
加熱処理:ホットプレート上で加熱することによりリフロー処理した。
幅0.64mmのコルソン合金の角線に、厚さ0.5μmのスズ合金めっきを行った。その後、当該材料に対して、350℃で10秒間のリフロー処理を施し、図1の部分拡大概略断面図に示す角線材を得た。図1においては、角線材の1辺の中点付近の一部を拡大している(以下の各図において同様)。図1中の1は母材、2は銅スズ合金層を示す。
幅0.64mmのコルソン合金の角線に、厚さ0.5μmのスズ合金めっきを行った。なお、スズ合金めっき中の添加元素の量は、実施例の範囲に該当しないものとした。その後、当該材料に対して、350℃で10秒間のリフロー処理を施し、図1の部分拡大概略断面図に示す角線材を得た。
幅0.64mmのコルソン合金の角線に、厚さ0.3μmの銅めっきを施した後、厚さ0.5μmのスズ合金めっきを行った。その後、当該材料に対して、500℃で5秒間のリフロー処理を施し、図2の部分拡大概略断面図に示す角線材を得た。図2中の1は母材、2は銅スズ合金層を示す。なお、銅めっき層は、リフロー処理によりすべて最表層のスズ合金めっきと反応し、銅スズ合金層2に転化していた。
幅0.64mmのコルソン合金の角線に、厚さ0.3μmの銅めっきを施した後、厚さ0.5μmのスズ合金めっきを行った。なお、スズ合金めっき中の添加元素の量は、実施例の範囲に該当しないものとした。その後、当該材料に対して、350℃で10秒間のリフロー処理を施し、図2の部分拡大概略断面図に示す角線材を得た。なお、銅めっき層は、リフロー処理によりすべて最表層のスズ合金めっきと反応し、銅スズ合金層2に転化していた。
幅0.64mmのコルソン合金の角線に、厚さ0.4μmのニッケルめっきを施した後、厚さ0.3μmの銅めっきを施し、その後厚さ0.5μmのスズ合金めっきを行った。その後、当該材料に対して、500℃で5秒間のリフロー処理を施し、図3の部分拡大概略断面図に示す角線材を得た。図3中の1は母材、2は銅スズ合金層、3はニッケル層を示す。なお、銅めっき層は、リフロー処理によりすべて最表層のスズ合金めっきと反応し、銅スズ合金層2に転化していた。
幅0.64mmのコルソン合金の角線に、厚さ0.4μmのニッケルめっきを施した後、厚さ0.3μmの銅めっきを施し、その後厚さ0.5μmのスズ合金めっきを行った。なお、スズ合金めっき中の添加元素の量は、実施例の範囲に該当しないものとした。その後、当該材料に対して、350℃で10秒間のリフロー処理を施し、図3の部分拡大概略断面図に示す角線材を得た。なお、銅めっき層は、リフロー処理によりすべて最表層のスズ合金めっきと反応し、銅スズ合金層2に転化していた。
上記実施例1〜3、比較例1〜3の角線材の接触抵抗、はんだ濡れ性、表面光沢について、評価試験を行った。これらの結果を、実施例1および比較例1については表1−1〜−2に、実施例2および比較例2については表2−1〜2−2に、実施例3および比較例3については表3−1〜3−2にそれぞれ示す。
(接触抵抗)
接触抵抗は、4端子法によって測定し、接触子にはAgプローブを用い1Nの荷重をかけて測定した。
2mΩ以内を良好であると判定して表中に「◎」で示し、5mΩ以内を合格であると判定して表中に「○」で示し、5mΩを超える場合を不合格と判定して表中に「×」で示した。
(はんだ濡れ性)
はんだ濡れ性は、メニスコグラフ法によって測定を行った。
装置はレスカ(株)製ソルダーチェッカーSAT−5100を用いた。
角線表面に、25%のロジンと残部イソプロピルアルコールから構成されるフラックスを塗布した後、260℃に保持したSn−3.0Ag−0.5Cuの鉛フリーはんだ浴に浸漬して3秒保持後、引き上げた。
判定基準は、浸漬面積の95%以上が濡れている場合に良好であると判定して表中に「◎」で示し、浸漬面積の90%以上濡れている場合に合格であると判定して表中に「○」で示し、濡れが浸漬面積の90%未満の場合を不合格と判定して表中に「×」で示した。
(表面光沢)
表面光沢を目視により検査した。むらなく均一な光沢を有するものを良好であると判定して表中に「◎」で示し、若干の鈍りはあるもののむらはなく製品として十分な光沢を有するものを合格であると判定して表中に「○」で示し、光沢不十分であるもの、またはむらが出ているものを不合格と判定して表中に「×」で示した。
2 銅スズ合金層
3 ニッケル層
Claims (7)
- 銅または銅合金の角線材を母材とし、その最表面に実質的に銅およびスズで構成される銅スズ合金層が形成されている接続部品用金属材料において、
前記最表面の銅スズ合金層は、さらに亜鉛、インジウム、アンチモン、ガリウム、鉛、ビスマス、カドミウム、マグネシウム、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種を、総量で前記スズの含有量に対する質量比で0.01%以上1%以下含有することを特徴とする接続部品用金属材料。 - 前記母材上に、ニッケル、コバルト、鉄またはこれらの合金による層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の接続部品用金属材料。
- 銅または銅合金の角線材を母材とし、この母材上に亜鉛、インジウム、アンチモン、ガリウム、鉛、ビスマス、カドミウム、マグネシウム、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種を、総量で0.01質量%以上1質量%以下含有するスズ合金めっき層を形成して中間材料を得たのち、前記中間材料に加熱処理を行い、最表面に銅およびスズを含有する合金層を形成することを特徴とする接続部品用金属材料の製造方法。
- 前記加熱処理前の前記スズ合金めっき層の厚さが0.3〜0.8μmであることを特徴とする請求項3記載の接続部品用金属材料の製造方法。
- 前記母材と、前記スズ合金めっき層との間に、前記母材に近い側から、ニッケル、コバルト、鉄またはこれらの合金による層、銅めっき層または銅合金めっき層を設けて中間材料を得ることを特徴とする、請求項3記載の接続部品用金属材料の製造方法。
- 前記加熱処理前の前記スズ合金めっき層の厚さが0.3〜0.8μmであり、かつ前記銅めっき層の厚さ(Cu厚)に対する前記スズめっきまたはスズ合金めっき層の厚さ(Sn厚)の比(Sn厚/Cu厚)が2未満であることを特徴とする請求項5記載の接続部品用金属材料の製造方法。
- 前記加熱処理がリフロー処理であることを特徴とする、請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の接続部品用金属材料の製造方法。
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