JP2009281175A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動軸の回転に伴って冷凍機油が攪拌されるのを防止して、圧縮性能を向上させることができる回転式圧縮機を提供する。
【解決手段】駆動軸(17)をハウジング(24)を介して回転自在に支持する一方、吸入部材(49)をフレーム(44)に固定して、吸入部材(49)の油導入路(49a)から差圧により油を吸い上げて駆動軸(17)の給油路(17a)に流通させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転式圧縮機に関するものである。
従来より、冷凍サイクルで冷媒ガスを圧縮する回転式圧縮機として、例えばスクロール圧縮機が用いられている。スクロール圧縮機は、互いに噛合する渦巻き状のラップを有する固定スクロールと可動スクロールとをケーシング内に備えている。固定スクロールはケーシングに固定され、可動スクロールは駆動軸の偏心部に連結されている。また、駆動軸は、軸受けを介してケーシングに支持されている。このスクロール圧縮機では、可動スクロールが固定スクロールに対して自転することなく公転のみを行うことで、両スクロールのラップ間に形成される圧縮室を収縮させて冷媒などのガスを圧縮する動作が行われる。
スクロール圧縮機では、一般に、ケーシング内の油溜まりに溜まった冷凍機油を、駆動軸に形成した給油路を通して、両スクロールの摺動面や、駆動軸と軸受けの摺接面等に供給し、潤滑をする構成が採用されている。例えば、特許文献1には、ケーシング内の高圧雰囲気に油溜まりを設けるとともに、両スクロールの摺動面を圧縮機構の吸入側に連通させて相対的に低圧にすることで、高低差圧を利用した差圧ポンプ構造により冷凍機油を摺動面等に供給する構成が記載されている。
特許第3731068号公報
しかしながら、従来のスクロール圧縮機では、油溜まりの冷凍機油を汲み上げるためのポンプとしての吸入部材は、駆動軸の下端部に一体に取り付けられており、この吸入部材の一部が油溜まりに浸されている。そのため、駆動軸を回転させてスクロール圧縮機を運転させると吸入部材も回転してしまい、油溜まりに浸された吸入部材により冷凍機油が攪拌されることになる。また、吸入部材が回転することで冷凍機油による摩擦抵抗を受けると駆動軸も抵抗を受けるため駆動軸の回転が鈍くなる。また、回転速度を低下させない場合は余分な動力が必要になる。その結果、スクロール圧縮機の性能が低下するという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動軸の回転に伴って冷凍機油が攪拌されるのを防止して、圧縮性能を向上させることができる回転式圧縮機を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は、吸入部材をフレームに固定して駆動軸が回転しても吸入部材が回転しないようにした。
具体的に、本発明は、底部に油溜まり(48)が設けられたケーシング(10)と、該ケーシング(10)内の上部に配設されて冷媒を圧縮する圧縮機構(15)と、該ケーシング(10)に固定されたハウジング(24)を介して回転自在に支持され且つ該ケーシング(10)内を上下方向に延びて該圧縮機構(15)を駆動する駆動軸(17)とを備えた回転式圧縮機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明に係る回転式圧縮機は、前記駆動軸(17)の下端側に配設されたフレーム(44)に固定され、下部を前記油溜まり(48)に浸すように上下方向に延びる吸入部材(49)を備え、
前記駆動軸(17)には、上下方向に貫通する給油路(17a)が形成され、
前記吸入部材(49)には、前記給油路(17a)と連通するように上下方向に貫通する油導入路(49a)が形成され、該油導入路(49a)から差圧により油を吸い上げて該給油路(17a)に流通させるように構成されていることを特徴とするものである。
第1の発明に係る回転式圧縮機によれば、駆動軸(17)には、上下方向に貫通する給油路(17a)が形成されている。そして、吸入部材(49)は、駆動軸(17)の下端側において上下方向に延び、フレーム(44)に固定されてその下部を油溜まり(48)に浸すように配設されている。また、吸入部材(49)には、給油路(17a)と連通するように上下方向に貫通する油導入路(49a)が形成されている。そして、吸入部材(49)は、油導入路(49a)から差圧により油を吸い上げて給油路(17a)に流通させるように構成されている。
このような構成とすれば、駆動軸(17)が回転しても冷凍機油は吸入部材(49)で攪拌されないから、圧縮性能を向上させることができる。具体的には、従来の回転式圧縮機では、吸入部材は駆動軸に一体に取り付けられて駆動軸とともに回転するから、吸入部材により冷凍機油が攪拌されてしまい圧縮機を駆動するための動力が増大おそれがあった。また、吸入部材が回転することで冷凍機油による摩擦抵抗を受けるから、駆動軸も冷凍機油の抵抗を受けて回転が鈍くなるので圧縮性能が低下するおそれがあった。
これに対して、本発明では、吸入部材(49)をフレーム(44)に固定したから、駆動軸(17)が回転しても吸入部材(49)は回転しないので冷凍機油による摩擦抵抗を受けることがなく、圧縮機の圧縮性能を向上させることができる。
第2の発明に係る回転式圧縮機は、第1の発明に係る回転式圧縮機において、
前記吸入部材(49)は、前記駆動軸(17)の下端側で且つ前記フレーム(44)に取り付けられた軸受部材(45)と、該フレーム(44)とを介して前記ケーシング(10)に固定されていることを特徴とするものである。
第2の発明に係る回転式圧縮機によれば、軸受部材(45)は、駆動軸(17)の下端側でフレーム(44)に取り付けられ、駆動軸(17)を回転自在に支持している。そして、吸入部材(49)は、軸受部材(45)とフレーム(44)とを介してケーシング(10)に固定されている。
このような構成とすれば、油導入路(49a)と給油路(17a)とが同軸上に連通するように容易に位置合わせすることができる。具体的には、吸入部材(49)を軸受部材(45)に固定しない場合には、吸入部材(49)をフレーム(44)に固定した後、油導入路(49a)と給油路(17a)とが連通するように駆動軸(17)の下端部の位置を合わせる必要がある。しかし、駆動軸(17)や吸入部材(49)の固定位置によっては、油導入路(49a)と給油路(17a)とが同軸上に連通するように駆動軸(17)の下端部の位置を合わせるのは困難な場合がある。これに対して、本発明では、軸受部材(45)に吸入部材(49)を固定したから、駆動軸(17)の下端部を軸受部材(45)に嵌合させるだけで、油導入路(49a)と給油路(17a)とが同軸上に連通するように容易に位置合わせすることができる。
第3の発明に係る回転式圧縮機は、第1又は第2の発明に係る回転式圧縮機において、
前記駆動軸(17)と前記吸入部材(49)との間には、該駆動軸(17)を支持し且つ前記給油路(17a)と前記油導入路(49a)とに連通する連通孔(71a)が形成されたスラストプレート(71)が配設されていることを特徴とするものである。
第3の発明に係る回転式圧縮機によれば、駆動軸(17)と吸入部材(49)との間には、駆動軸(17)を支持するスラストプレート(71)が配設されている。そして、スラストプレート(71)には、給油路(17a)と油導入路(49a)とに連通する連通孔(71a)が形成されている。
このような構成とすれば、駆動軸(17)はスラストプレート(71)により支持されているから、軸方向の揺れを抑制しつつ安定して回転させることができる。また、スラストプレート(71)は駆動軸(17)と吸入部材(49)との隙間を塞いでいるから、油導入路(49a)から吸い上げた冷凍機油が隙間から漏れるのを防止でき確実に給油路(17a)に流通させることができる。
第4の発明に係る回転式圧縮機は、第1乃至第3のうち何れか1つの発明に係る回転式圧縮機において、
前記油導入路(49a)の孔径は、前記給油路(17a)の孔径よりも小径に形成されていることを特徴とするものである。
第4の発明に係る回転式圧縮機によれば、油導入路(49a)の孔径を給油路(17a)の孔径よりも小径に形成したから、遠心ポンプ作用がプラスされて給油性能を向上させることができる。具体的には、圧縮機構(15)で圧縮された冷媒ガスがケーシング(10)内に充満されてケーシング(10)底部の油溜まり(18)は高圧となる一方、ケーシング(10)上部の圧縮機構(15)に形成された低圧室(37a)には、ケーシング(10)外部から低圧の冷媒ガスの一部が充満されて低圧となることで、その圧力差を利用して油導入路(49a)から油を吸い上げるようになっている。つまり、圧力差が大きいほど高いポンプヘッド(揚程)を得ることができる。
しかし、圧力差が小さい低差圧運転を行う場合に、油導入路(49a)の孔径と給油路(17a)の孔径とが同径に形成されていると、十分な揚程を得ることができず油導入路(49a)から冷凍機油を吸い上げて給油路(17a)に流通させることができないおそれがある。
これに対して、本発明では、油導入路(49a)の孔径を給油路(17a)の孔径よりも小径に形成したから、駆動軸(17)が回転することで給油路(17a)に発生する遠心力を利用した遠心ポンプ作用がプラスされることにより低差圧運転時でも油導入路(49a)から冷凍機油を吸い上げて給油路(17a)に確実に流通させて給油性能を向上させることができる。
本発明によれば、吸入部材(49)をフレーム(44)に固定したから、駆動軸(17)が回転しても吸入部材(49)は回転しないので冷凍機油による摩擦抵抗を受けることがなく、圧縮機の圧縮性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。この回転式圧縮機(1)は、いわゆるスクロール圧縮機で構成され、冷媒ガスが循環して冷凍サイクルを行う図示しない冷媒回路に接続され、冷媒ガスを圧縮するものである。
図1に示すように、前記回転式圧縮機(1)は、縦型円筒状で密閉ドーム型の圧力容器により構成され、底部に油溜まり(48)が設けられたケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)の内部には、上部に配設され冷媒ガスを圧縮する圧縮機構(15)と、上下方向に延び圧縮機構(15)を駆動する駆動軸(17)と、圧縮機構(15)の下方に配設され駆動軸(17)を回転させる圧縮機モータ(16)とが収容されている。
前記ケーシング(10)には、冷媒回路の冷媒ガスを圧縮機構(15)に導く吸入管(39)と、ケーシング(10)内の冷媒ガスをケーシング(10)外に吐出させる吐出管(38)とがそれぞれ気密状に接合されている。この吸入管(39)は、その終端が後述する固定スクロール(22)に接続されている。また、吐出管(38)は、その終端が圧縮機構(15)で圧縮された冷媒ガスが充満される高圧室(60)に配設された圧縮機モータ(16)と圧縮機構(15)との間に開口している。
前記駆動軸(17)は、主軸部(18)と偏心軸部(21)とを備えている。主軸部(18)は、ケーシング(10)内の中央を上下方向に延び、圧縮機モータ(16)に取り付けられている。偏心軸部(21)は、主軸部(18)の上端面に形成され主軸部(18)の軸心よりも偏心している。
また、主軸部(18)の上端部には、後述する可動スクロール(26)や偏心軸部(21)と動的バランスを取るためのバランスウェイト(19)が取り付けられている。さらに、駆動軸(17)には、軸方向に貫通する給油路(17a)が形成されている。この給油路(17a)には、主軸部(18)の上部において径方向に向かって貫通する分岐流路(17b)が形成されている。
前記圧縮機構(15)は、ケーシング(10)上部に固定された固定スクロール(22)と、固定スクロール(22)の下端側に配設された可動スクロール(26)と、可動スクロール(26)の下端側に配設されてケーシング(10)の内周に接合されたハウジング(24)とを備えている。
前記固定スクロール(22)は、やや肉厚の円板状に形成された固定側鏡板部(22a)と、可動スクロール(26)側に向かって突設するように渦巻き状に形成された固定側ラップ(22b)とを備えている。この固定側鏡板部(22a)の略中央には、厚さ方向に貫通する吐出孔(22c)が形成されている。
前記可動スクロール(26)は、やや肉厚の円板状に形成された可動側鏡板部(26a)と、固定スクロール(22)側に向かって突設するように渦巻き状に形成された可動側ラップ(26b)とを備えている。この可動側鏡板部(26a)の下面には、スクロール側軸受(34)が下方向に突設されている。また、可動側鏡板部(26a)には、径方向に延びるスクロール部給油路(53)が形成されている。
前記スクロール側軸受(34)には、駆動軸(17)の偏心軸部(21)が潤滑軸受(34a)を介して回転自在に嵌合されている。また、スクロール側軸受(34)内には偏心軸部(21)の上面と可動側鏡板部(26a)の間に油室(52)が形成されている。油室(52)は、スクロール部給油路(53)を介して可動側鏡板部(26a)の上面に形成された図示しない油導入溝に連通している。
前記ハウジング(24)の上端面には、略中央に円形状に凹設された中央溝(31)と、中央溝(31)とハウジング(24)の外周縁との間に周方向に亘って凹設された外側溝(30)とが形成されている。また、ハウジング(24)の下端面には、略中央から下方に突設されたハウジング側軸受(32)が形成されている。
前記ハウジング側軸受(32)には、駆動軸(17)の主軸部(18)の上部が潤滑軸受(32a)を介して回転自在に嵌合されている。そして、潤滑軸受(32a)には、油溜まり(48)から給油路(17a)を流通してきた冷凍機油が分岐流路(17b)を介して供給されるようになっている。
前記ハウジング(24)の外側溝(30)と中央溝(31)との間には、可動側鏡板部(26a)に向かって突出する凸部(24a)が形成されている。この凸部(24a)は、ハウジング(24)の外周縁よりも可動側鏡板部(26a)の厚さ分だけ低くなるように形成されている。そして、外側溝(30)と中央溝(31)とは、凸部(24a)が可動側鏡板部(26a)の下面に押し付けられて密着することで、外側溝(30)内に形成されて低圧の冷媒ガスが充満される低圧室(37a)と、中央溝(31)内に形成される中央室(37b)とに区画されるようになっている。
前記ハウジング(24)の中央溝(31)の底面には、駆動軸(17)に沿って油溝(24b)が形成されている。また、中央溝(31)の内周面の下側には、ハウジング(24)の径方向に貫通して高圧室(60)と連通する油返却路(24c)が形成されている。これにより、中央室(37b)に流入された冷凍機油がハウジング(24)の下方に流下して油溜まり(48)に返却されるようになっている。また、高圧室(60)に流入された高圧の冷媒ガスが油返却路(24c)を介して中央室(37b)に流入して可動スクロール(26)を固定スクロール(22)に向かって押し付けるようになっている。
前記圧縮機構(15)では、固定側ラップ(22b)と可動側ラップ(26b)とが噛み合わさって冷媒ガスが圧縮される圧縮室(40)が形成され、可動スクロール(26)が固定スクロール(22)に対して公転運動を行い、圧縮室(40)が中心に向かって収縮することで冷媒ガスを圧縮するようになっている。また、圧縮室(40)の外周側は、両スクロール(22,26)の摺動面に形成された図示しない微細な溝を介して低圧室(37a)と連通している。
前記圧縮室(40)の中央部は、吐出孔(22c)を介して圧縮機構(15)の上方に形成された吐出室(61)と連通している。また、吐出室(61)は、固定スクロール(22)とハウジング(24)とを貫通する冷媒通路(28)を介して圧縮機構(15)の下方に形成された高圧室(60)と連通している。
前記圧縮機モータ(16)の下方には、フレーム(44)が配設されケーシング(10)に一体接合されている。そして、フレーム(44)の略中央には係合孔(44a)が形成され、その係合孔(44a)に軸受部材(45)が係合するように取り付けられている。そして、軸受部材(45)の下端側には、下部を油溜まり(48)に浸すように上下方向に延びる吸入部材(49)が取り付けられている。
前記吸入部材(49)の上端側には、径方向外側に広がるようにフランジ(49b)が形成されている。そして、フランジ(49b)を締結ボルト(76)で軸受部材(45)に締結することで、吸入部材(49)が軸受部材(45)の下端側に固定されている。また、吸入部材(49)には、上下方向に貫通し且つ給油路(17a)の孔径と同径の油導入路(49a)が形成されている。この油導入路(49a)は、回転式圧縮機(1)を運転させるとケーシング(10)内に発生する差圧により油溜まり(48)の冷凍機油を吸い上げて駆動軸(17)の給油路(17a)に流通させるものである。
そして、前記駆動軸(17)の下端部は潤滑軸受(45a)を介して軸受部材(45)に嵌合されて回転自在に支持されている。これにより、油導入路(49a)と給油路(17a)とが同軸上に連通するように容易に位置合わせすることができる。
具体的には、吸入部材(49)を軸受部材(45)に固定しない場合には、吸入部材(49)をフレーム(44)に固定した後、油導入路(49a)と給油路(17a)とが連通するように駆動軸(17)の下端部の位置を合わせる必要がある。しかし、駆動軸(17)や吸入部材(49)の固定位置によっては、油導入路(49a)と給油路(17a)とが同軸上に連通するように駆動軸(17)の下端部の位置を合わせるのは困難な場合がある。
これに対して、本発明では、軸受部材(45)に吸入部材(49)を固定したから、駆動軸(17)の下端部を軸受部材(45)に嵌合させるだけで、油導入路(49a)と給油路(17a)とが同軸上に連通するように容易に位置合わせすることができる。
なお、本実施形態1では、回転式圧縮機(1)はスクロール圧縮機で構成されているが、ロータリー圧縮機やスクリュー圧縮機等で構成されていても良い。
次に、本実施形態1に係る回転式圧縮機(1)の圧縮動作について説明する。前述のように、本実施形態1の回転式圧縮機(1)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続されている。そして、回転式圧縮機(1)は、蒸発器から低圧の冷媒ガスを吸入して圧縮し、圧縮後の高圧の冷媒ガスを凝縮器へ送り出す動作を繰り返し行う。
具体的に、圧縮機モータ(16)を起動させるとその回転に伴って駆動軸(17)が回転し、駆動軸(17)の回転力は可動スクロール(26)に伝達される。なお、可動スクロール(26)は、図示しないオルダムリングにより自転が阻止されるため、駆動軸(17)の回転中心の周りで自転せずに公転だけ行う。
そして、回転式圧縮機(1)へ吸入された低圧の冷媒ガスは、吸入管(39)を通って圧縮機構(15)へ流入される。この冷媒ガスは、可動側ラップ(26b)及び固定側ラップ(22b)の外周側から圧縮室(40)へ吸入される。そして、可動スクロール(26)が公転運動すると、それにつれて閉じ込み状態となった圧縮室(40)の容積が減少していき、圧縮室(40)内の冷媒ガスが圧縮されていく。その後、圧縮されて高圧となった冷媒ガスは、圧縮室(40)から吐出孔(22c)を介して吐出室(61)に吐出され、冷媒通路(28)を介して高圧室(60)に流入される。そして、高圧室(60)に流入した高圧の冷媒ガスは、吐出管(38)からケーシング(10)外へと吐出される。また、高圧の冷媒ガスの一部は油返却路(24c)を介して中央室(37b)に流入される。
次に、本実施形態1に係る回転式圧縮機(1)の給油動作について説明する。吸入管(39)から吸入された低圧の冷媒ガスの一部は、両スクロール(22,26)の摺動面の図示しない微細な溝を介して低圧室(37a)に流入して充満される。これにより、低圧室(37a)と高圧室(60)との間に差圧が発生する。
そうすると、油溜まり(48)の冷凍機油は、高圧室(60)と低圧室(37a)との圧力差を利用した差圧ポンプ作用により吸入部材(49)の油導入路(49a)から吸い上げられる。このとき、駆動軸(17)が回転しても吸入部材(49)は回転しないので冷凍機油による摩擦抵抗を受けることがなく、圧縮性能を向上させることができる。
そして、油導入路(49a)から吸い上げられた冷凍機油は、油導入路(49a)から給油路(17a)に流通され、油室(52)に供給される一方、分岐流路(17b)を介して潤滑軸受(32a)に供給される。そして、油室(52)に供給された冷凍機油は、中央室(37b)に流入されるとともに、スクロール部給油路(53)を介して両スクロール(22,26)の摺動面に供給される。そして、中央室(37b)に流入した冷凍機油は油返却路(24c)を介して下方に流下して油溜まり(48)に返却される。
以上のように、本発明による回転式圧縮機(1)によれば、駆動軸(17)が回転しても吸入部材(49)は回転しないから、冷凍機油が攪拌されることがなく給油性能を向上させることができる。また、駆動軸(17)が回転しても冷凍機油の抵抗を受けないから、圧縮性能を向上させることができる。
なお、本実施形態1では、駆動軸(17)の主軸部(18)の上部にのみ分岐流路(17b)を形成して、冷凍機油を潤滑軸受(32a)に供給するようにした構成について説明したが、主軸部(18)の下端部及び偏心軸部(21)にも分岐流路を形成して、各潤滑軸受(34a,45a)に積極的に冷凍機油を供給するようにしても良い。これにより、潤滑軸受(34a,45a)の摩擦を低減することができる。
また、本実施形態1では、吸入部材(49)を軸受部材(45)に固定する構成について説明したが、図2に示すように、フランジ(49b)をフレーム(44)に締結ボルト(76)で締結することで、吸入部材(49)をフレーム(44)の下面に固定しても良い。
さらに、フレーム(44)と軸受部材(45)を一体に形成しても良い。具体的には、図3に示すように、軸受部材(45)のフランジ部分の外径をケーシング(10)の内壁面に当接するように広げて、その外周縁部をケーシング(10)に接合させる。そして、フランジ(49b)を締結ボルト(76)で軸受部材(45)に締結することで、吸入部材(49)を軸受部材(45)の下端側に固定すれば良い。このような構成とすれば、フレーム(44)と軸受部材(45)を一体にすることで部品点数を減らすことができる。
−実施形態1の変形例−
図4は、本変形例に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。図4に示すように、主軸部(18)の上端部には、主軸部(18)と同軸で且つ主軸部(18)の軸径よりも大径の大径部(20)が形成されている。そして、リング状のスラストプレート(72)が図示しない締結ボルトでハウジング側軸受(32)の下端側に締結されて取り付けられている。そして、駆動軸(17)の主軸部(18)はスラストプレート(72)の挿通孔(72a)に挿通され、駆動軸(17)の大径部(20)が挿通孔(72a)の周縁部により支持されている。一方、駆動軸(17)の下端面は、吸入部材(49)のフランジ(49b)により支持されている。
このような構成とすれば、駆動軸(17)の大径部(20)はスラストプレート(72)の挿通孔(72a)の周縁部で支持されているから、吸入部材(49)のフランジ(49b)にかかる駆動軸(17)の負荷を軽減することができ、駆動軸(17)の下端面と吸入部材(49)のフランジ(49b)との摺動面における摩擦を低減させることができる。
<実施形態2>
図5は、本実施形態2に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。前記実施形態1との違いは、軸受部材(45)と吸入部材(49)との間にスラストプレート(71)を配設した点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図5に示すように、前記軸受部材(45)と吸入部材(49)のフランジ(49b)との間には、リング状のスラストプレート(71)が挟持され、スラストプレート(71)とフランジ(49b)とを締結ボルト(76)で共締めすることで、吸入部材(49)がスラストプレート(71)を介して軸受部材(45)の下端側に固定されている。
また、前記駆動軸(17)の下端部は軸受部材(45)に嵌合されて、スラストプレート(71)により支持されている。これにより、油導入路(49a)とスラストプレート(71)の連通孔(71a)及び給油路(17a)とが同軸上に連通している。
このような構成とすれば、駆動軸(17)はスラストプレート(71)により支持されているから、軸方向の揺れを抑制しつつ安定して回転させることができる。また、スラストプレート(71)は駆動軸(17)と吸入部材(49)のフランジ(49b)との隙間を塞いでいるから、油導入路(49a)から吸い上げた冷凍機油が隙間から漏れるのを防止でき確実に給油路(17a)に流通させることができる。
<実施形態3>
図6は、本実施形態3に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。前記実施形態1との違いは、給油路(17a)の孔径よりも油導入路(49a)の孔径を小径に形成した点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図6に示すように、吸入部材(49)の油導入路(49a)の孔径は、駆動軸(17)の給油路(17a)の孔径よりも小径に形成されている。このような構成とすれば、遠心ポンプ作用がプラスされて給油性能を向上させることができる。具体的には、高圧室(60)には、圧縮機構(15)で圧縮されて高圧となった冷媒ガスが充満される。一方、吸入管(39)から吸入された低圧の冷媒ガスの一部は、低圧室(37a)に充満される。これにより、低圧室(37a)と高圧室(60)との間に差圧が発生し、その圧力差を利用して吸入部材(49)の油導入路(49a)から冷凍機油を吸い上げるようになっている。つまり、圧力差が大きいほど高いポンプヘッド(揚程)を得ることができる。
しかし、圧力差が小さい低差圧運転を行う場合に、油導入路(49a)の孔径と給油路(17a)の孔径とが同径に形成されていると、十分な揚程を得ることができず油導入路(49a)から冷凍機油を吸い上げて供給路(17a)に流通させて分岐流路(17b)を介して潤滑軸受(32a)に供給したり、スクロール部給油路(53)を介して固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との摺動面に供給することができないおそれがある。
これに対して、本発明では、油導入路(49a)の孔径を給油路(17a)の孔径よりも小径に形成したから、駆動軸(17)が回転することで給油路(17a)に発生する遠心力を利用した遠心ポンプ作用がプラスされることにより、低差圧運転時でも油導入路(49a)から冷凍機油を吸い上げて給油路(17a)に流通させて、潤滑軸受(32a)や固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との摺動面に確実に供給でき給油性能を向上させることができる。
以上説明したように、本発明は、駆動軸の回転に伴って冷凍機油が攪拌されるのを防止して、圧縮性能を向上させることができる回転式圧縮機を提供することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
本発明の実施形態1に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。 本実施形態1に係る回転式圧縮機の別の構成を示す一部縦断面図である。 本実施形態1に係る回転式圧縮機のさらに別の構成を示す一部縦断面図である。 本実施形態1の変形例に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。 本実施形態2に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。 本実施形態3に係る回転式圧縮機の構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 回転式圧縮機
10 ケーシング
15 圧縮機構
17 駆動軸
17a 給油路
24 ハウジング
44 フレーム
45 軸受部材
48 油溜まり
49 吸入部材
49a 油導入路
71 スラストプレート
71a 連通孔

Claims (4)

  1. 底部に油溜まり(48)が設けられたケーシング(10)と、該ケーシング(10)内の上部に配設されて冷媒を圧縮する圧縮機構(15)と、該ケーシング(10)に固定されたハウジング(24)を介して回転自在に支持され且つ該ケーシング(10)内を上下方向に延びて該圧縮機構(15)を駆動する駆動軸(17)とを備えた回転式圧縮機であって、
    前記駆動軸(17)の下端側に配設されたフレーム(44)に固定され、下部を前記油溜まり(48)に浸すように上下方向に延びる吸入部材(49)を備え、
    前記駆動軸(17)には、上下方向に貫通する給油路(17a)が形成され、
    前記吸入部材(49)には、前記給油路(17a)と連通するように上下方向に貫通する油導入路(49a)が形成され、該油導入路(49a)から差圧により油を吸い上げて該給油路(17a)に流通させるように構成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記吸入部材(49)は、前記駆動軸(17)の下端側で且つ前記フレーム(44)に取り付けられた軸受部材(45)と、該フレーム(44)とを介して前記ケーシング(10)に固定されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項1又は2のうち何れか1項において、
    前記駆動軸(17)と前記吸入部材(49)との間には、該駆動軸(17)を支持し且つ前記給油路(17a)と前記油導入路(49a)とに連通する連通孔(71a)が形成されたスラストプレート(71)が配設されていることを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1項において、
    前記油導入路(49a)の孔径は、前記給油路(17a)の孔径よりも小径に形成されていることを特徴とする回転式圧縮機。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0333493A (ja) * 1989-06-30 1991-02-13 Mitsubishi Electric Corp 密閉型回転式圧縮機
JPH0626480A (ja) * 1992-07-08 1994-02-01 Hitachi Ltd 密閉形スクロール圧縮機の軸受装置

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