JP2012015236A - ウエハ貼着用粘着シートおよびそれを用いたウエハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハの回路面を粘着シートに貼合した場合でも、粘着シート側からの回路面の位置合わせおよび粘着シート側からの赤外波長レーザー光の入射による改質層の形成が可能とする粘着シートを提供する。
【解決手段】基材樹脂フィルムと、前記基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成された粘着シートであって、400〜1100nmの波長領域における平行光線透過率が80%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着シートである。また、前記基材樹脂フィルムの前記粘着剤層が形成された面の反対側の面のRaが、0.1〜0.3μmであることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明はウエハ貼着用粘着シートおよびそれを用いたウエハの加工方法に関し、さらに詳しくは、レーザー光を用いたウエハ加工の際に、ウエハ貼着用粘着シート側からレーザー光を照射できるウエハ貼着用粘着シートおよびそれを用いたウエハの加工方法に関する。
近年、液晶ディスプレイや照明機器の光源として、従来の蛍光灯などと比較して省電力、長寿命である発光ダイオード(以下LEDと記載)の需要が急増している。LED形成の基板としては主にサファイアが用いられており、LEDの製造プロセスでは、サファイア基板上に窒化ガリウムなどの発光層を形成した後、基板の裏面から薄化加工後、LEDチップに個片化して実装するプロセス等が採用されている。
サファイア基板は一般的な半導体デバイスに用いられるシリコンウエハに比べて非常に硬いこと、また、LEDデバイスは発光素子であるため一般的な半導体ウエハよりもクラックの許容巾が狭いこと、から、一般的な個片化工程である回転刃による個片化ではなく、ウエハに形成されたストリートに沿ってレーザー光線を照射してレーザー加工溝を形成し、このレーザー加工溝に沿って破断する方法が適用されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、回路面と反対側に金属膜や有機膜を形成したデバイスにおいては、膜形成面に粘着シートの貼付を望まない場合があり、このようなデバイスでは回路面側に粘着シートを貼付して、ウエハの個片化を行う必要があった。
このような工程では粘着シートが貼付された回路面側をCCD等でモニターして回路間のストリートを確認し、ダイシング装置の動作をCCDから読み取った位置情報と同期させ、回路面側のストリートに基づいて位置合わせ(アライメント)を行う必要があるため、粘着シートに高い可視波長領域光線透過率が要求される。
一方で、回路面側に貼付されたダイシングシートを通してレーザー光を照射し、ウエハのダイシングを行うことも提案されており、赤外波長のレーザー光に対する透過性がある粘着シートも提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平10−305420号公報 特開2007−123404号公報
しかし、一般的に半導体加工用テープの基材樹脂フィルム側表面は、巻き状態でのブロッキング防止やハンドリング上の点から粗面処理されているのが通常であり、そのためフィルム側からレーザーを入射するとその凹凸により散乱し、十分な透過性がなかった。
また、特許文献2においては、粘着シートを複数枚使用するため、コスト面の課題があった。また、特許文献2の粘着シートは、1064nmの全反射透過率が70%以上、平行光線透過率が30%以上である基材フィルムを特定しているが、CCD等で回路面側のストリートをモニタリングするには、さらに透過性が高いことが好ましい。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、ウエハの回路面を粘着シートに貼合した場合でも、粘着シート側からの回路面の位置合わせおよび粘着シート側からの赤外波長レーザー光の入射による改質層の形成が可能となることである。
すなわち本発明は、以下の発明を提供するものである。
(1)基材樹脂フィルムと、前記基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成された粘着シートであって、400〜1100nmの波長領域における平行光線透過率が80%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着シート。
(2)前記基材樹脂フィルムの前記粘着剤層が形成された面の反対側の面の算術平均粗さRaが、0.1〜0.3μmであることを特徴とする(1)に記載のウエハ貼着用粘着シート。
(3)回路が形成されたウエハの回路面に、(1)または(2)に記載のウエハ貼着用粘着シートを貼着する工程と、前記ウエハ貼着用粘着シートを前記回路面側から前記ウエハにレーザー光を照射し、前記ウエハのアライメントを行う工程と、を含むウエハの加工方法。
(4)回路が形成されたウエハの回路面に、(1)または(2)に記載のウエハ貼着用粘着シートを貼着する工程と、前記ウエハ貼着用粘着シートを前記回路面側から前記ウエハにレーザー光を照射し、前記ウエハのアライメントを行う工程と、前記アライメントが実施された前記ウエハの回路面と反対側の面に、レーザー光によりスクライブラインに沿って溝を形成する工程と、前記形成された溝に沿って、外力を前記ウエハ貼着用粘着シート側から付与することで、前記ウエハを劈開することにより個片化してチップを作製する工程と、を含むウエハの加工方法。
(5)回路が形成されたウエハの回路面または前記回路面の裏面に、(1)または(2)に記載のウエハ貼着用粘着シートを貼着する工程と、前記ウエハ貼着用粘着シートの回路面側から前記ウエハにレーザー光を照射し、前記ウエハに形成されたストリートに沿って破断起点となる改質層を形成するレーザー加工を施すレーザー加工工程と、前記ウエハ貼着用粘着シートの前記ウエハ貼着面と反対側より突き上げ部材を上昇させることで、前記ウエハ貼着用粘着シートを引き伸ばすとともに、前記ウエハを個片化するエキスパンド工程と、を含む、ウエハの加工方法。
(6)(1)または(2)に記載のウエハ貼着用粘着シートが、前記粘着剤層によりリングフレームの下面に貼着されており、前記ウエハは、前記粘着剤層に粘着されていることを特徴とする(3)〜(5)のいずれか1項に記載のウエハの加工方法。
本発明により、ウエハの回路面を粘着シートに貼着した場合でも、粘着シート側からの回路面の位置合わせおよび粘着シート側からの赤外波長レーザー光の入射による改質層の形成が可能となる。
本発明のウエハ貼着用粘着シートの実施形態を示す概略断面図。 本発明のウエハ貼着用粘着シートを用いた劈開工程を説明する概略断面図。 本発明のウエハ貼着用粘着シートを用いたエキスパンド工程を説明する概略断面図。 実施例と比較例の表面粗さと平行光線透過率の関係を示すグラフ。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のウエハ貼着用粘着シート1の好ましい実施態様を示す概略断面図である。基材樹脂フィルム3と、基材樹脂フィルム3上に粘着剤層5が形成されており、粘着剤層5上にウエハ7が固定される。ウエハ貼着用粘着シートの平行光線透過率は400〜1100nmの領域で80%以上である。また、基材樹脂フィルム3のA矢印側の平均面粗さRaは0.1〜0.3μmである。なお、ここで表面粗さRaは、算術平均粗さRa(JIS B 0601−2001)を意味する。
これら基材樹脂フィルム3の材質としては、上記の透過率である限りにおいては特に制限は無いが、好ましくは、ポリオレフィン、エチレン共重合体、軟質ポリ塩化ビニル、半硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、天然ゴムならびに合成ゴムなどの高分子が適用される。これらは単層フィルムまたは複層フィルムであっても構わない。なお、エチレン共重合体として具体的には例えば、エチレン−酢酸ビニル(VA)共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体ゴム、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体ゴム(アクリルゴム)、エチレン・α−オレフィン共重合体などが挙げられる。また、基材樹脂フィルム3は、押出機により成形する場合は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
十分な平行光線透過率を実現するための基材樹脂フィルムの面粗さRaは0.3μm以下、より好ましくは0.25μm以下であり、それよりも大きくなると、入射光線が散乱してしまい、十分な透過率が得られない。
ウエハ回路面とその反対側に金属膜や有機膜を形成したデバイスにおいては、これらの膜形成面に粘着シートの貼付を望まない場合があり、このようなデバイスでは回路面側に粘着シートを貼付して、ウエハの個片化を行う必要がある。しかしながら、このような工程では粘着シートが貼付された回路面側をCCD等でモニターして回路間のストリートを確認し、切断するためのダイシング装置の動作をCCDから読み取った位置情報と同期させ、回路面側のストリートに基づいて位置合わせ(アライメント)を行う必要があるため、粘着シートに高い可視波長領域光線透過率が要求される。
CCD等でアライメントを行うためには可視波長領域の平行光線透過率は80%以上であることが好ましい。それ以下では、正確なアライメントができない。
図2はアライメント後の、ブレーキング分割と呼ばれる、劈開による個片化工程を示している。ウエハ7は、回路面側に粘着シート1を貼着している。回路面側(粘着シート1側)から可視波長領域のレーザー光を照射し、回路面側のストリートに基づいてアライメントを行い、アライメント情報を元にして、回路面の反対側から回路間のストリートにレーザー光9を入射して、ハーフカットを行い、劈開の起点となる溝11を形成する。このレーザー光9としては、一般的には紫外波長領域のレーザー光が用いられる。その後、再び回路面側(粘着シート1側)から可視波長領域のレーザー光を照射し、回路間のストリートを確認し、アライメントを行い、そのストリートに合わせて粘着シート1側から押し刃13を当てることで、劈開し個片化してチップを作製する。
この2回のアライメントはいずれも回路面側のCCD等でストリートを読み取って行われるため、可視波長領域の平行光線透過率は80%以上必要となる。
一方で、アライメント後、特許文献2のように、粘着シート側より赤外レーザー光を照射し、ウエハに改質層を形成する個片化工程を含む場合は可視波長領域(400〜760nm)以外に赤外波長領域(760〜1100nm、特に1064nm付近)の透過性も必要となる。なお、ウエハは、回路面側を粘着シートに貼着してもよいし、特許文献2のように回路面と反対側を粘着シートに貼着してもよいが、必要とされる透過率は同じである。
十分な改質層形成を行うためには可視波長から1100nmまでの波長領域での平行光線透過率は80%以上必要であり、それ以下では、十分な改質層が形成できず、ウエハの個片化ができなくなる。
なお、ウエハの回路面にテスト・エレメント・グループ(TEG)を有する場合、あるいはアルミ配線の付いたウエハの場合、赤外レーザー光がこれらの材質を透過することができないため、ウエハ内部にまでレーザー光の焦点が達せず、改質層の形成ができなくなる。そのため、ウエハの回路面とは反対側の面を粘着シートに貼付する。一方、ウエハの回路面とは反対側の面(ウエハ裏面)に金属膜などが形成された場合、ウエハ裏面側から赤外レーザー光が透過しないため、改質層を形成することができない。そのため、ウエハの回路面を粘着シートに貼付する。また、ウエハの回路面側を粘着シートに貼合する他の理由としては、ウエハ分割時に生じるマイクロダストから回路面を保護することが挙げられる。
ところで、基材フィルムの表面粗さRaは、前述のレーザー光線の散乱され易さを左右する因子であるが、同時に粘着シートの取扱いの容易さにも影響を及ぼすものであるため、状況に応じて適宜フィルム成形時に粗さをコントロールする必要がある。
粘着シートは一般的に巻物形状で扱われるが、基材樹脂フィルム3のA矢印側の表面粗さRaは0.1μm以上であることが好ましい。このRaが小さすぎると、巻物形状から粘着シートを繰り出す際に、粘着シート同士がくっついてしまい作業性が悪くなる。
また、基材フィルムの表面粗さRaは、前述のレーザー光線の散乱され易さを左右する因子となるが、同時にエキスパンド工程でのエキスパンドリングの滑り易さにも影響を及ぼすものである。
図3は、本発明のウエハ貼着用粘着シートを用いたエキスパンド工程を説明する概略断面図である。ウエハ貼着用粘着シート1が、粘着剤層5によりリングフレーム21の下面に貼付されている。また、ウエハ7(図3では既に個片化され、チップ15になっている)は、粘着剤層5に粘着され、リングフレーム21に貼合支持固定されている。ウエハ7は、回路面側を粘着シート1に貼付してもよいし、回路面と反対側を粘着シート1に貼付してもよい。
ここでいうエキスパンド工程とは、図3に示すように、レーザー光線および外部応力によって個片化されたチップ15が載った粘着シート1を引き落とし用押圧具17とエキスパンドリング19により引き落とし伸長させ、ピックアップしやすいようにチップ間隔を開くための工程である。
また、前述のように赤外レーザー光の照射によって改質層が形成されたウエハが載った粘着シート1を引き落とし用押圧具17とエキスパンドリング19により引き落とし伸長させ、ウエハ7を個々のチップ15に切断分離する工程のことも指す。この際、基材樹脂フィルム3のA矢印側の表面粗さRaは0.1μm以上であることが好ましい。このRaが小さすぎるとエキスパンドリング19とのすべりが悪くなるため、接触部のみ局所的に伸長してしまい十分なチップ間隔、または十分な切断分離が得られない。
基材樹脂フィルムの粘着剤層と接する面には密着性を向上するために、コロナ処理を施してもよい。基材樹脂フィルム3の厚さは特に制限されないが、好ましくは30〜200μm、特に好ましくは50〜150μmである。
粘着剤層5は、アクリル系が好ましいが、これに限定されることはなく、種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、たとえばゴム系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等をベースポリマーとした粘着剤を用いることも可能である。
これらのベースポリマーに凝集力を付加するために架橋剤を配合することができる。架橋剤としては、ベースポリマーに対応して、例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン樹脂などが挙げられる。さらに粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、各種添加成分を含有させることができる。
粘着剤として、放射線硬化型や加熱発泡型の粘着剤を用いることができる。放射線硬化型の粘着剤としては、紫外線、電子線等で硬化し、剥離時には剥離しやすくなる粘着剤を使用することができ、加熱発泡型の粘着剤とは、加熱により発泡剤や膨張剤により剥離しやすくなる粘着剤を使用することができる。放射線硬化型粘着剤としては、たとえば、特公平1−56112号公報、特開平7−135189号公報等に記載のものが好ましく使用されるがこれらに限定されることはない。本発明においては、紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。その場合には、放射線により硬化し三次元網状化する性質を有すればよく、例えば通常のゴム系あるいはアクリル系の感圧性ベース樹脂(ポリマー)に対して、分子中に少なくとも2個の光重合性炭素−炭素二重結合を有する低分子量化合物(以下、光重合性化合物という)および光重合開始剤が配合されてなるものが使用される。
上記のゴム系あるいはアクリル系のベース樹脂は、天然ゴム、各種の合成ゴムなどのゴム系ポリマー、あるいはポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこれと共重合可能な他の不飽和単量体との共重合物などのアクリル系ポリマーが使用される。
また上記の粘着剤中に、イソシアネート系硬化剤を混合することにより、初期の接着力を任意の値に設定することができる。このような硬化剤としては、具体的には多価イソシアネート化合物、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが用いられる。
紫外線硬化型粘着剤の場合には、粘着剤中に光重合開始剤を混入することにより、紫外線照射による重合硬化時間ならびに紫外線照射量を少なくなることができる。このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。
粘着剤層の厚さは特に制限されないが、好ましくは4〜30μm、特に好ましくは5〜25μmである。
本発明に係る粘着シートによれば、可視光域の平行光線透過率が高いため、ウエハの回路面を粘着シートに貼合した場合でも、粘着シートが貼付された回路面側をCCD等でモニターして回路間のストリートを確認し、ダイシング装置の動作をCCDから読み取った位置情報と同期させ、回路面側のストリートに基づいて位置合わせ(アライメント)を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、十分な平行光線透過率を有するため、レーザー光線が散乱せず、回路面側に貼付された粘着シートを通してレーザー光を照射し、ウエハに破断基点となる改質層を形成することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例で用いた粘着剤、基材構成樹脂は以下のとおりである。
表1に示す粘着シートを作製し、平行光線透過率と、粘着剤層と反対側の平均表面粗さを測定した。
表1に示した各々の材料は、以下の通り作製した。
・粘着シートの基材フィルム作製
(A)日本ユニカー社製ポリエチレン樹脂「NUC−8122」
(B)住友化学製EMMA樹脂「アクリフトWD201」
(C)住友化学製エチレン酢酸ビニル共重合樹脂「エバテート」
(D)三菱化学社製プロピレン系熱可塑性エラストマー「ゼラス」
を用いて、厚さ100μmのフィルムを成形した。
成形時に、粘着剤が塗工されない面に粗面処理を施し、表面粗さの調整を行った。
粘着シート作製
上記の粘着シートの基材フィルム作製により得られた基材樹脂フィルムに、表1の粘着剤層の欄に記載した粘着剤を厚さ20μmになるよう塗工して得た。
なお、表1に記載された各粘着剤の組成は以下のとおりである。
・非紫外線硬化型粘着剤(粘着剤E):
アクリル系共重合体100質量部
硬化剤2質量部
・紫外線硬化型粘着剤(粘着剤F):
アクリル系共重合体100質量部
硬化剤2質量部
アクリレート系オリゴマー150質量部
光重合開始剤2質量部
なお、アクリル系共重合体として、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体を用いた。重量平均分子量は20万である。
硬化剤として、日本ポリウレタン社製、コロネートLを用いた。
アクリレート系オリゴマーとして、新中村化学工業社製、商品名AD−PMTを用いた。
光重合開始剤として、日本チバガイギー社製イルガキュア184を用いた。
<平行光線透過率・全光線透過率>
粘着シートの平行光線透過率及び全光線透過率の測定は、島津製作所社製UV−3101分光光度計を使用した。400〜1100nmの測定範囲で、最も低くなった透過率を表に記載した。
<算術表面粗さRa>
粘着シートの粘着剤が塗工されない面側の算術平均粗さRaは、ミツトヨ社製表面粗さ測定器(サーフテストSJ−301)を使用して、N=10で測定し、平均値を求めた。
<アライメント性>
直径8インチ、厚さ100μmの研削済みシリコンウエハを、表1に示す粘着シート粘着剤層面に上記の研削済みウエハ回路面が貼着面となるように貼着した。リングフレームは8インチ用フレームを使用した。
これを株式会社東京精密製のレーザー加工装置ML200に設置し、粘着シート側からアライメントを行った。
<チップ分断性>
直径8インチ、厚さ100μmの研削済みシリコンウエハを表1に示す粘着シート粘着剤層面に上記の研削済みウエハ研削面が貼着面となるように貼着した。リングフレームは8インチ用フレームを使用した。
これを株式会社東京精密製のレーザー加工装置ML200に設置し、ウエハの内部に焦光点が合うように粘着シート側からレーザー光を入射し、チップサイズが5mm×5mmとなる切断予定ラインに沿って多光子吸収による改質領域を形成した。その後、レーザー加工装置ML200に付帯しているエキスパンド装置を用いて、引き落とし量20mm、エキスパンド速度10mm/sにて粘着シートを伸張し、チップ切断分離工程を実施した。
レーザー加工条件の詳細は以下の通り行った。
<レーザー>
光源:半導体レーザー励起Nd:YAGレーザー
波長:1064nm
レーザー光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザー光品質:TEM00 40
偏光特性:直線偏光
<集光用レンズ>
倍率:50倍
NA:0.55
レーザー光波長に対する透過率:60パーセント
<基板が載置される載置台の移動速度>
移動速度:100mm/秒
Figure 2012015236
表1に示すように、実施例1〜8のウエハ貼着用粘着シートは、比較例1〜8のウエハ貼着用粘着シートに比べ高い透過率を示し、実施例1〜8の平行光線透過率は80%以上であった。また、実施例1〜8のウエハ貼着用粘着シートは、赤外レーザーでの改質層形成後のエキスパンド分断が問題なく行えているが、比較例1〜4では部分的に分断できなかった。これは、比較例1〜4の平行光線透過率が低いことにより改質層形成のためのレーザーが十分に透過しなかったためである。さらに平行光線透過率が低い比較例5〜8では、ほとんど改質層が形成できないため、エキスパンド時にウエハに大きな負荷がかかり、ウエハ割れが発生している。実施例1〜8と比較例1〜4の全光線透過率にほとんど違いは見られないにも関わらず、分断性、アライメント性に差がでたことから、全光線透過率だけでは本発明の効果は実現できないことがわかる。
また、実施例1〜8と比較例1〜8を図4にプロットした。図4に示すように、粘着シートの表面粗さRaの数値と、粘着シートの平行光線透過率とは、材質によらず、密接な関係を示し、表面粗さRaが0.3μm以下の場合に、高い平行光線透過率を示すことがわかる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しえることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………粘着シート
3………基材樹脂フィルム
5………粘着剤層
7………ウエハ
9………レーザー光
11………溝
13………押し刃
15………チップ
17………引落し用押圧具
19………エキスパンドリング
21………リングフレーム

Claims (6)

  1. 基材樹脂フィルムと、前記基材樹脂フィルム上に粘着剤層が形成された粘着シートであって、400〜1100nmの波長領域における平行光線透過率が80%以上であることを特徴とするウエハ貼着用粘着シート。
  2. 前記基材樹脂フィルムの前記粘着剤層が形成された面の反対側の面の算術平均粗さRaが、0.1〜0.3μmであることを特徴とする請求項1に記載のウエハ貼着用粘着シート。
  3. 回路が形成されたウエハの回路面に、請求項1または2に記載のウエハ貼着用粘着シートを貼着する工程と、
    前記ウエハ貼着用粘着シートを前記回路面側から前記ウエハにレーザー光を照射し、前記ウエハのアライメントを行う工程と、
    を含むウエハの加工方法。
  4. 回路が形成されたウエハの回路面に、請求項1または2に記載のウエハ貼着用粘着シートを貼着する工程と、
    前記ウエハ貼着用粘着シートを前記回路面側から前記ウエハにレーザー光を照射し、前記ウエハのアライメントを行う工程と、
    前記アライメントが実施された前記ウエハの回路面と反対側の面に、レーザー光によりスクライブラインに沿って溝を形成する工程と、
    前記形成された溝に沿って、外力を前記ウエハ貼着用粘着シート側から付与することで、前記ウエハを劈開することにより個片化してチップを作製する工程と、
    を含むウエハの加工方法。
  5. 回路が形成されたウエハの回路面または前記回路面の裏面に、請求項1または2に記載のウエハ貼着用粘着シートを貼着する工程と、
    前記ウエハ貼着用粘着シートの回路面側から前記ウエハにレーザー光を照射し、前記ウエハに形成されたストリートに沿って破断起点となる改質層を形成するレーザー加工を施すレーザー加工工程と、
    前記ウエハ貼着用粘着シートの前記ウエハ貼着面と反対側より突き上げ部材を上昇させることで、前記ウエハ貼着用粘着シートを引き伸ばすとともに、前記ウエハを個片化するエキスパンド工程と、
    を含む、ウエハの加工方法。
  6. 請求項1または2に記載のウエハ貼着用粘着シートが、前記粘着剤層によりリングフレームの下面に貼着されており、前記ウエハは、前記粘着剤層に粘着されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のウエハの加工方法。
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