JP2012122214A - 床養生材 - Google Patents

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Sakae Kumagai
栄 熊谷
Toshiyuki Morishima
敏之 森島
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Konishi Co Ltd
Kawakami Sangyo KK
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Abstract

【課題】反復使用が可能であり、かつ軽量な床養生材を提供する。
【解決手段】剛性のプラスチック製ボードからなる、矩形又は平行四辺形からなる同一の平面形状を有する表側部材10と床側部材20とからなり、前記表側部材10と前記床側部材20とが、対応する4つの側縁の内の隣接する2つの側縁12a,12b及び22a,22bをそれぞれ平行にずらして、表側から平面視したときに前記表側部材10からはみ出して見える前記床側部材20の延出部24、及び床側から平面視したときに前記床側部材20からはみ出して見える前記表側部材の延出部を有して重ね合わされて接着されており、前記床側部材20の、養生すべき床に接する床側面が防滑性を有する床養生用ユニット。
【選択図】図1

Description

本発明は、床養生用ユニット、床養生材及びそれらを用いた床面の養生方法に関する。
建築作業や引っ越し作業等における部材の搬入及び人の出入りに際し、衝撃から床面を保護し、かつ木屑やゴミ等の床面への侵入を防止するため、床面を養生する必要がある。従来は、ベニヤ板等の硬質板体を保護すべき床面に敷き詰め、養生テープや両面テープによって固定する方法が用いられていた(特許文献1等)。ベニヤ板にはクッション性は無く、重たい物を落下させた場合、落下の衝撃を吸収できず床面を傷つけてしまうという問題点がある。
また、ベニヤ板には表面に多くのささくれがあるため、これによる床面の擦過傷を防止する必要があり、ベニヤ板と床面との間に、例えば、ポリエチレン樹脂によってラミネートされた紙製の養生シート等を別途クッション材として挟設することが必要であった。このようなシートを挟設すれば、ベニヤ板のささくれによる擦過傷等を防止でき、同時に床面への木屑やゴミの侵入も防止できる。しかしながら、シートを敷いた上に、ベニヤ板を敷き詰める方法は、安価ではあるが、ベニヤ板は嵩があり、重いため、運搬や作業に手間が掛かり、また、多量の養生テープやシート等の使い捨ての資材を使用するため、ゴミの量が多いという欠点もあった。
近年、ベニヤ板の代わりに、重量の軽いプラスチックダンボールが用いられるようになってきており、さらに、エンボスシートとハード厚紙と発泡シートを積層した三層構造の養生ボード等も知られてきている。このような三層構造の養生ボードによれば、エンボスシートとハード厚紙等が予め一体化されているため、シートを必要としないと考えられるが、この養生ボードを床面に直接敷設した場合には、養生材同士の隙間から木屑やゴミが侵入してしまう。結局のところ、上記のような養生ボードの固定には、多量の養生テープが用いられ、多くの資材が使い捨てられる現状に変わりはない。
上記現状を改善することを目的として、平面視長方形の一辺に板厚の半分の相決加工を施し、互いに継ぎ合わせることにより、剥ぎ目の隙間から木屑やゴミなどの小片が侵入し床材に傷が入るのを防ぐ床養生材が提案されている(特許文献2)。しかしながら、この床養生材は、養生テープで固定され、養生テープが剥がれた場合でも、連結部分からゴミが床面に侵入するのを防止できるに過ぎず、養生テープを使用することには変わりない。
また、特許文献2には、床養生用ボードを、2以上の板紙を所定量横にずらして貼り合わせることによって構成した場合であっても、相決加工と同様の効果を得ることができること、床側の板紙にエンボス加工を施して緩衝性を増し、床材との摩擦抵抗力を強めること、エンボス加工によって、床養生用ボード自体による床材への擦傷を防止できることが記載されている(特許文献2、段落0010等)。
特許文献3には、矩形状又は平行四辺形状のボードに、柔軟な材料から形成された養生シートが一体的に積層されてなる養生ボードであって、ボードの4側縁の内の相隣接する2側縁から延出する延出部を有しており、ボードの表面に、反り防止用の溝が形成されている養生ボード、及び複数枚の養生ボードを用いて床面を養生する方法が開示されている。一つの養生ボードの養生シートの延出部に、他の養生ボードの養生シートが延出していない側の側縁部を載置することで複数のボードを連結していくものである。
特許文献3の養生ボードによれば、ボードに一体化された養生シートの延出部によって、ボードの継ぎ目からの木屑やゴミの侵入が防止できるものであるが、ボード同士の継ぎ目は養生テープによって固定されるものであり、養生テープによる固定作業が従来よりは軽減されるに過ぎない。
特開2001−152673号公報 特開2004−332508号公報 特許第3967641号公報
本発明は、養生すべき床面を滑動することのないユニットを複数繋ぎ合わせることで、必要な面積の床面を養生することができ、かつ養生テープ等で固定する必要が無く、反復使用が可能であり、従来の床養生材に比べて耐衝撃性に優れ、落下物に対する保護性が高く、かつ軽量な床養生材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を行い、軽量で、衝撃吸収性に優れるプラスチック気泡ボードの片面に適度な防滑性を持たせることにより、ボードが床面を滑動することが無く、養生テープを用いなくても十分固定され、ボードの隙間からゴミ等が侵入することを防ぐことができ、かつ、ボードを撤去する際には床面に粘着剤が残ったり、床面の一部を剥がしてしまったりすることが無いことを見出した。
また、矩形状の2枚のプラスチック気泡ボードを斜め方向にずらして2方向に延出部を設けて貼り合わせた複数の積層ユニットの延出部を上下に重ね合わせながら継ぎ合わせることにより、養生テープで固定しなくても十分に一体化でき、殆ど凹凸の無い、必要な面積の一体化されたボードとすることができ、かつ一体化されたボードの表面に反りが生じることもないため、作業者が繋ぎ目に躓くことを防止でき、高い安全性を確保できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の床養生用ユニット、床養生材及び床養生方法が提供される。
1.プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール、プラスチックハニカムボード及びプラスチック低発泡ボードからなる群から選択される剛性のプラスチック製ボードからなる、矩形又は平行四辺形からなる同一の平面形状を有する表側部材10と床側部材20とからなり、
前記表側部材10と前記床側部材20とが、対応する4つの側縁の内の隣接する2つの側縁12a,12b及び22a,22bをそれぞれ平行にずらして、表側から平面視したときに前記表側部材10からはみ出して見える前記床側部材20の延出部24、及び床側から平面視したときに前記床側部材20からはみ出して見える前記表側部材の延出部14を有して重ね合わされて接着されており、
前記床側部材20の、養生すべき床に接する床側面26が防滑性を有する床養生用ユニット。
2.前記床側部材20が、二枚のシートの間に区画された多数の空間を有するプラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール又はプラスチックハニカムボードからなり、前記床側面26となる床側シート27が、水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマー、又は、ブロックポリプロピレンと水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーを主成分とする上記1に記載の床養生用ユニット。
3.前記床側部材20が、プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール、プラスチックハニカムボード又はプラスチック低発泡ボードからなり、養生すべき床に面する側に防滑層28を有する上記1に記載の床養生用ユニット。
4.前記床側部材20の延出部24の表側面23又は前記表側部材表側部材10の床側面13の少なくとも一方が、他方に対して粘着性を有する上記1〜3のいずれかに記載の床養生用ユニット。
5.前記表側部材10及び床面部材20が、一辺の長さが10〜210cmの範囲内である上記1〜4のいずれかに記載の床養生用ユニット。
6.前記表側延出部24の幅が、前記表側部材10の側縁12aから1〜20cmの範囲内である上記1〜5のいずれかに記載の床養生用ユニット。
7.Vカットによって折り曲げ可能な箇所を有する上記1〜6のいずれかに記載の床養生用ユニット。
8.前記Vカットが、前記床側部材10の延出部14及び/又は床側部材20の延出部24の付け根に形成されており、前記延出部14及び/又は24が上方に折り曲げることが可能である上記7に記載の床養生ユニット。
9.前記Vカットが、前記床側部材10と床側部材20とが接着されている箇所を含んで形成されており、上方に折り曲げることが可能である上記7に記載の床養生ユニット。
10.複数の上記1〜9のいずれかに記載の床養生用ユニットからなり、前記表側部材10の延出部14と隣接する前記床側部材20の延出部24とを上下に重ね合わせて継ぎ合わせることにより、養生すべき床面を覆う床養生材。
11.サイズの異なる複数種の前記床養生用ユニットを含む上記10に記載の床養生材。
12.さらに、養生すべき床面から立ち上がる壁面及び/又は柱の少なくとも下部までを養生するための、自由に屈曲可能なシート及び/又はボードを含む上記10又は11に記載の床養生材。
13.前記シート及びボードの下端部が、前記床養生ユニットの床側面26によって固定される上記12に記載の床養生材。
14.上記1〜9のいずれかに記載の床養生用ユニットを複数枚用いて床面を覆う床面の養生方法であって、
一の前記床養生用ユニットの一の側縁に沿う方向に、他の床養生用ユニットを隣接させて配置する工程と、
前記一の床養生用ユニットの他の側縁に沿う方向に、さらに他の床養生用ユニットを隣接させて配置する工程とを有し、
前記両工程においては、前記一の床養生用ユニットにおける前記床側部材20の延出部24上に、前記他の床養生用ユニット又は前記さらに他の床養生用ユニットにおける前記表側部材10の延出部14を載置する床面の養生方法。
本発明によれば、養生テープによる固定を必要とせず、反復使用可能であり、軽量な床養生用ユニット及び床養生用キットが提供できる。
本発明によれば、養生テープによる固定を必要とせず、床養生用ボードの設置及び撤去が容易であり、使い捨ての資材が生じない床面の養生方法が提供できる。
本発明の床養生用ユニットの一実施形態の斜視図である。 本発明の床養生用ユニットの上面図(a)及び裏面図(b)である。 床側部材20を構成するプラスチック気泡ボードの床側面26となる床側シート27に防滑性を持たせた本発明の床養生用ユニットの断面模式図である。 床側部材20を構成するプラスチック低発泡ボードの床側面26上に防滑層28を設けた本発明の床養生用ユニットの断面模式図である。 (a)は、床側部材10の延出部14の延出部24の付け根にVカットを形成する場合の位置を示す上面図であり、(b)はその断面図であり、(c)は延出部24が上方に屈曲された本発明の床養生用ユニットの斜視図であり、(d)は、Vカットが、床側部材10と床側部材20とが接着されている箇所を含んで形成される場合の上面図であり、(e)はその断面図であり、(f)は一方の側が上方に屈曲された本発明の床養生用ユニットの斜視図である。 複数の本発明の床養生用ユニットを繋ぎ合わせた床養生材の上面図(a)及び断面図(b)である。 本発明の床養生材を設置した室内を示す模式図である。矢印Aの位置の左側は、屈曲性を有する本発明の床養生用ユニットを配置して壁面との間を塞いだ様子を示し、右側は、シートを用いて壁面との間を塞いだ様子を示す。 防滑性評価の方法を示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の床養生用ユニットは、プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール、プラスチックハニカムボード及びプラスチック低発泡ボードからなる群から選択される剛性のプラスチック製ボードからなる、矩形又は平行四辺形の同一の平面形状を有する表側部材10と床側部材20とからなり、前記表側部材10と前記床側部材20とが、対応する4つの側縁の内の隣接する2つの側縁12a,12b及び22a,22bをそれぞれ平行にずらして、表側から平面視したときに前記表側部材10からはみ出して見える前記床側部材20の延出部24、及び床側から平面視したときに前記床側部材20からはみ出して見える前記表側部材10の延出部14を有して重ね合わされて接着されており、前記床側部材20の、養生すべき床に接する床側面26が防滑性を有することを特徴とする。
本発明の床養生用ユニットは、矩形又は平行四辺形の同一形状であり、かつ厚さが同一の2枚のプラスチック製ボードを斜めにずらして貼り合わせたものである。本発明の床養生用ユニット1の斜視図を図1に、上面図を図2(a)に、及び裏面図を図2(b)に示す。床側部材20の床側面26を、養生すべき床面に向けて配置し、表側部材10の上を人が歩く。複数の床養生用ユニットの表側部材10の延出部14と床側部材20の延出部24とを上下に重ね合わせて連結することによって、必要な面積を有する一体化されたボートが構成できる。
本発明の床養生用ユニットは、2方向に延出部を有して継ぎ合わされることにより、複数継ぎ合わせたときに一体化し易く、かつ縦、横及び斜め方向へのずれを防止することができる。
本発明で用いる剛性のプラスチック製ボードは、プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール、プラスチックハニカムボード及びプラスチック低発泡ボードからなる群から選択される。
プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール及びプラスチックハニカムボードは、中空構造体と呼ばれ、二枚のシートの間にキャップシート等によって区画された多数の空間を有する。中空構造体は、この空間を有することで物体が落下してきた場合に、落下の衝撃を吸収し、中空構造体の下にある床を保護することができる。
プラスチック低発泡ボードは、中空構造体のような大きな空間は有していないが、その内部に発泡によって形成された多数の小さな空孔を有することと、素材自体の衝撃吸収性によって、その下にある床を保護することができる。
各プラスチック製ボードについて、以下でより詳細に説明する。
プラスチック気泡ボードとは、プラスチックシートを熱成形して多数のキャップ状の突起を形成したキャップシートの、キャップの底部にプラスチックの平坦なバックシートを貼り合わせるとともに、キャップの頂を連ねて別の平坦なプラスチックの平坦なライナーシートを貼り合わせた構造を有している。
プラスチック気泡ボードを構成する各シートは、主としてポリプロピレンを材料とするものであり、例えば、特開2006―297656号公報等に記載のものが挙げられる。ポリプロピレンは、機械的強度に優れ、加工が容易であり、また安価であることから各シートの材料として使用されている。
本発明で用いることができるプラスチック気泡ボードの市販品としては、プラパール(登録商標;川上産業株式会社製)、ツインコーン(登録商標;宇部日東化成社製)等が挙げられる。
プラスチックダンボールとは、一般に広く用いられている紙製のダンボールをプラスチック材料で作製したものである。二枚のプラスチック製の平面シートの間に、波形や格子状等に形成されたプラスチック製のシートを挟み込んだ構造を有する。
プラスチックダンボールを構成する各シートは、主としてポリプロピレンを材料としている。
本発明で用いることができるプラスチックダンボールの市販品としては、ミナダン(登録商標;酒井化学工業社製)、サンプライ(登録商標;住化プラスチック社製)等が挙げられる。
プラスチックハニカムボードとは、プラスチック製の2枚の平面シートの間にプラスチック製のハニカムコアシートを挟み込んだ構造を有する。
プラスチックハニカムボードを構成する各シートは主としてポリプロピレンを材料としている。
本発明で用いることができるプラスチックハニカムボードの市販品としては、テクセル(登録商標;岐阜プラスチック工業社製)等が挙げられる。
プラスチック低発泡ボードとは、ポリプロピレン(PP)を低倍発泡させた板状の構造を有する。2倍前後の発泡プラスチックは「低発泡成形品」と呼ばれ、発泡倍率が低いものほどソリッドに性質が似てくる。上述したように、発泡によって、その内部に多数の小さな空孔が形成されている。
プラスチック低発泡ボードは、主としてポリプロピレンを材料としている。
本発明で用いることができるプラスチック低発泡ボードの市販品としては、ネオシキロン(登録商標;積水化成品工業社製)、エクセル(登録商標;古河電工社製)等が挙げられる。
本発明で用いるプラスチック製ボードの厚さは、通常1〜20mmの範囲内であり、2〜15mmの範囲内であることが好ましい。薄過ぎると、衝撃吸収性が不足して床養生材としての機能が不十分となるおそれがあり、逆に必要以上に厚いと、衝撃吸収性は高くなるが嵩張ってしまい運搬や収納に不便となる。
尚、一つのユニットにおける表側部材10及び床側部材20を構成する各プラスチック製ボードの厚さは同一でなくてもよい。しかしながら、複数のユニットにおいて表側部材10の厚さ及び床側部材20の厚さはそれぞれ同一であることが必要である。複数のユニットにおいて表側部材10及び床側部材20の厚さが同一であることにより、延出部同士を重ね合わせて連結した際に、一体化されたボードの高さが均一となり、安全性に優れる。
次に、本発明の床養生用ユニットを構成する部材について説明する。
本発明の床養生用ユニットを構成する2枚のボード、即ち、表側部材10及び床側部材20の平面形状は同一である。形状及び厚さが同一であることによって、製造が容易となり、また、複数の床養生用ユニットを連結することも容易となる。また、形状が揃っていることによって収納し易く便利である。
表側部材10及び床側部材20の形状は、矩形又は平行四辺形である。ここで、矩形とは、4つの角が直角である四角形を意味し、長方形及び正方形が含まれる。平行四辺形とは、上記矩形以外の2組の対辺がそれぞれ平行な四角形を意味し、菱形も含まれる。床養生材の設置の効率を考慮すると、矩形であることが好ましく、製造や保管の観点からは正方形であることが好ましい。しかしながら、床養生ユニットの形状は養生すべき床面の形状等に応じて適宜選択すればよい。
表側部材10及び床側部材20は、同一の素材からなっていてもよいし、異なる素材からなっていてもよい。例えば、表側部材10がプラスチック気泡ボードからなり、床側部材20がプラスチック低発泡ボードからなっていてもよい。これに限らず、各種の組み合わせが可能である。
表側部材10と床側部材20は、対応する4つの側縁の内の隣接する2つの側縁12a,12b及び22a,22bをそれぞれ平行にずらして、表側から平面視したときに床側部材20の延出部24が表側部材10からはみ出して見え、かつ、床側から平面視したときに表側部材10の延出部14が床側部材20からはみ出して見える位置関係にある(図1、2参照)。このように構成することで、複数の本発明の床養生用ユニットを強固に連結させることができる。2方向の延出部が繋ぎ合わされることで一つのユニットの4つの側縁で、それぞれ延出部同士が上下に重ね合わされた連結部30となるため、連結部30の隙間からゴミ等が侵入しにくい。
表側部材10と床側部材20のサイズは、これらの部材の形状や養生すべき床の広さや形にもよるが、通常は、1辺の長さが10〜210cmの範囲であることが好ましく、50〜100cmの範囲であることがより好ましい。一辺の長さが10cmより小さいと養生すべき床面を覆うのに多数の床養生用ユニットが必要となり、作業効率が低下するおそれがある。200cmより大きいと、運搬や収納の際に嵩張るおそれがある。
尚、表側部材10と床側部材20のサイズは、上記範囲に限定されるわけではなく、養生すべき床面のサイズや形状に合わせて適宜決定すればよい。
床側部材20の延出部24の幅は、表側部材10の側縁12a,12bからそれぞれ1〜20cmの範囲内が好ましい。表側部材10の延出部14の幅も当然ながら同様である。尚、延出部14,24の幅は、表側部材10及び床側部材20のサイズによって適宜決定すべきである。
本発明の床養生用ユニットの床側部材20の床側に面する床側面26は、適度な防滑性を有することが必要である。養生すべき床面と接する床側面26が適度な防滑性を有することにより、ユニットが床面を滑動することが無く、かつ、撤去する際には、床面を損傷することなく容易に床面から剥がすことができる。
ここで、本発明における「防滑性」とは、本発明の床養生材(ユニット)を床面に敷設した際に、当該床養生材の自重乃至は軽く圧着することによって、作業者等が床養生材上を歩行した際に当該床養生材が床面を滑動することなく、床養生材同士の隙間を生じない程度であればよい。
床側部材20が、プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール又はプラスチックハニカムボードによって構成される場合には、これらのプラスチック製ボードの床側面26となるシート(床側シート27)自体が上記防滑性を有する材料で形成されていてもよいし、当該シート27上に上記防滑性を有する防滑層28を形成してもよい。
プラスチック製ボードの床側面26となる床側シート27が上記防滑性を有する材料で形成されている場合の本発明の床養生用ユニットの断面図を図3に示す。
床側シート27を形成する材料は上記防滑性を有するものであれば特に限定されないが、好ましくは、水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマー、又は、ブロックポリプロピレンと水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーとを主成分とする。
尚、上記成分を「主成分とする」とは、上記成分の合計が、シートの全重量の80重量%以上を占めることを意味し、90重量%以上であることが好ましく、95重量%以上であることがさらに好ましく、100重量%であることが特に好ましい。
床側部材20の床側面が、防滑性を有する床側シート27である上記中空構造体を製造する方法は、特に制限されず公知の方法を用いて行えばよい。
本発明で用いる水素添加型熱可塑性エラストマーとは、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体部分を主体とする重合体(水添前重合体)の共役ジエン部分の二重結合を水素添加したものを言う。本発明で用いる水素添加型熱可塑性エラストマーとしては、例えば、特許第3800688号公報及び特許第3812009号公報において水添ジエン系共重合体として開示されているものが挙げられる。
水添前重合体を構成する共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレン等が挙げられ、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
水添前重合体を構成する芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等が挙げられ、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。
本発明で用いる水素添加型熱可塑性エラストマーは、共役ジエン化合物として1,3−ブタジエンを用い、芳香族ビニル化合物としてスチレンを用いたものが特に好ましい。
水添前重合体を構成する共役ジエン化合物/芳香族ビニル化合物の割合は、特に限定されないが、好ましくは95/5〜40/60、さらに好ましくは93/7〜50/50である。
水添前重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体を主体とするものであるが、場合により、その重合体分子鎖中に、例えば、芳香族ビニル化合物重合体、1,4−結合を主体とするポリブタジエン重合体、及び芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物からなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状重合体のブロックが含まれていてもよい。
また、水添前重合体は、カップリング剤残基を介して延長又は分岐された構造を有することもできる。
本発明に使用される水素添加型熱可塑性エラストマーは、水添前重合体における共役ジエン部分の二重結合が水素添加されたものであるが、この水素添加に際して、水添前重合体は、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
水素添加型熱可塑性エラストマーにおける水添前重合体の共役ジエン部分の二重結合の水素添加率は、好ましくは80%、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
水素添加型熱可塑性エラストマーは、ポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「数平均分子量」という)が、5万〜70万の範囲であることが好ましく、5万〜60万の範囲であることがさらに好ましい。
水素添加型熱可塑性エラストマーは、上記水素添加型熱可塑性エラストマーに、さらに1種以上の官能基を導入した変性体であってもよい。官能基としては、例えば、水酸基、エポキシ基、アミノ基、アンモニウム塩基、ハロゲン原子含有基、スルホン酸基等や、これらの官能基から誘導される基、例えば、エステル基等が挙げられる。このような官能基は、その種類に応じて、水素添加型熱可塑性エラストマーの水素添加の前又は後に導入することができる。
本発明において水素添加型熱可塑性エラストマーは、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、水素添加型熱可塑性エラストマーとして、スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体及びスチレン・ブタジエン系ランダム共重合体を水素添加した熱可塑性エラストマーの1種単独又は2種以上を用いることが特に好ましい。
本発明において用いることができる水素添加型熱可塑性エラストマーの市販品としては、ダイナロン4600P(結合スチレン含有量:20重量%、JSR社製)、ダイナロン1320P(結合スチレン含有量:10重量%、JSR社製)、ダイナロン4630P(結合スチレン含有量:5重量%、JSR社製)等が挙げられる。
本発明で用いることができるエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーとしては、エチレンと、α−オレフィン、好ましくは炭素数3〜8のα−オレフィン(プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等)との二元以上の共重合プラストマーが挙げられる。尚、「プラストマー」とは、分子量分布が均一で狭く、コモノマー含量が高く、コモノマーの分布が均一であるオレフィンコポリマーである。好ましくは、メタロセン系触媒を用いて製造されたものである。
また、このような共重合プラストマーに非共役ジエンを共重合させた三元以上の共重合プラストマー、及びプロピレン系樹脂とこれらの共重合プラストマーとの混合物等であってもよい。上記非共役ジエンの具体例としては、ジシクロペンタジエン;1,4−ヘキサジエン;シクロオクタジエン;ジシクロオクタジエン;メチレンノルボルネン;5−エチリデン−2−ノルボルネン;5−ビニル−2−ノルボルネン;5−メチレン−2−ノルボルネン;5−メチル−1,4−ヘキサジエン;7−メチル−1,6−オクタジエン等を挙げることができる。また、これら2種以上を混合して用いてもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーにおけるエチレンの含量は40〜80重量%が好ましく、50〜75重量%がより好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーにおけるα−オレフィン含量は、50〜80重量%が好ましく、55〜75重量%がより好ましい。ここで各成分の含量は、赤外スペクトル分析法や核磁気共鳴法の常法などにより測定される値である。
JIS−K6301に準拠して測定したエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーの初期弾性率は400kg/cm以下であるのが好ましく、より好ましくは200kg/cm以下、さらに好ましくは100kg/cm以下の無定形ないし低結晶性の共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーの結晶化度は、5%以下が好ましく、より好ましくは4%以下、さらに好ましくは3%以下である。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーのムーニー粘度ML1+4(100℃)は、通常10〜100、好ましくは20〜70の範囲のものである。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーのメルトフローレート(MFR;230℃,2.16kg荷重)は、0.5〜25g/10分であることが好ましく、1〜20g/10分であることがより好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーの具体例としては、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−1−ブテン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合ゴム等が挙げられる。特に好ましいものとして、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三元共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合ゴムが挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合プラストマーの市販品としては、カーネル KS340T(日本ポリエチレン社製;(実体)エチレン−αオレフィン共重合プラストマー;MFR:3.5g/10分)、アフィニティー(ダウ・ケミカル社製;エチレン−オクテン共重合プラストマー)等が挙げられる。
ブロックポリプロピレンとは、プロピレンから誘導される高分子鎖部(ポリプロピレン高分子鎖部)を主体とし、かつ前記ポリプロピレン高分子鎖部に、プロピレン以外のα−オレフィンから誘導される高分子鎖部(α−オレフィン系高分子鎖部)が、ブロック共重合により結合された形態を有している熱可塑性ポリプロピレン系ブロック共重合体である。共重合されるα−オレフィンとしては、プロピレン以外のα−オレフィンを用いることができ、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、好ましくはエチレン、1−ブテンであり、特にエチレンが好適である。なお、α−オレフィンは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ブロックポリプロピレンは、ポリプロピレン高分子鎖部の中にα−オレフィン系高分子鎖部が分散して入った構造を有しており、α−オレフィン系高分子鎖部の周りにエチレンプロピレンゴム相(EPR相)があるために、高い耐衝撃性を有する。
ブロックポリプロピレンのメルトフローレート(MFR;230℃、2.16kg荷重)は、0.1〜100g/10分であることが好ましく、0.2〜50g/10分であることがより好ましい。
ブロックポリプロピレンの融点は、150〜170℃であることが好ましく、160〜165℃であることがより好ましい。
本発明で用いることができるブロックポリプロピレンの市販品としては、ポリプロピレン サンアロマー PB270A(サンアロマー株式会社製、MFR:0.7g/10分)等が挙げられる。
床側シートに含まれ得る上記以外の成分としては、老化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、光安定剤、耐候剤、難燃剤、酸化防止剤、シリカバルーン、ガラスバルーン、高分子微小球等のブロッキング防止剤、有機系抗菌剤、無機系抗菌剤、滑剤、防曇剤、着色剤、粘着付与剤、接着亢進制御剤、無機フィラー(タルク、シリカ、炭酸カルシウム)、有機フィラー(炭素繊維、アミド繊維)等が挙げられる。
添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば特に限定されない。
床側シートがブロックポリプロピレンと、水素添加型熱可塑性エラストマー及びエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーからなる場合、ブロックポリプロピレンと、水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーの合計を100重量%としたときのブロックポリプロピレンの割合は、10〜95重量%の範囲内であることが好ましく、25〜90重量%の範囲内であることがより好ましい。
床側部材20が、プラスチック低発泡ボードによって構成される場合には、一方の面に防滑層28を形成し、これを床側面26とする。また、床側部材20が、プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール又はプラスチックハニカムボードによって構成される場合には、これらのプラスチック製ボードの床側シート26上に防滑層28を形成してもよい。
プラスチック低発泡ボードに防滑層28を形成し床側面26とした本発明の床養生用ユニットの断面図を図4に示す。
防滑層28は、床側部材20の一方の面に所定の防滑性を有する薄い層として形成できる材料で構成される。防滑層28は、床側部材20の床側面26の上に防滑性を付与する材料を塗布等の手段によって形成したものでもよいし、両面テープ等の粘着性を有するフィルムを貼り付けて形成したものでもよい。
防滑層28に用いる材料は特に限定されないが、前記床側シート27を構成する材料等が挙げられ、当該材料を床側シート27又は床側面26に塗布等の手段によって形成できる。防滑層28はプラスチック製ボードの成形と同時に形成してもよいし、できあがったプラスチック製ボードの床側シート27又は床側面26上に形成してもよい。また、フィルム状に形成された防滑層28を、製造されたプラスチック製ボードに貼り付けてもよい。フィルム状に形成された防滑層28としては、市販の両面テープ等を用いることができる。
なお、防滑層28として両面テープ等を用いる場合には、使用後に床養生材を床面からはがした際に粘着剤が床面に残らないものを用いる必要がある。また、粘着剤の粘着性が強すぎると床面に接着してしまい(特にプラスチック低発泡ボードの場合には)床養生材自体が破壊されてしまったり、床面のホコリ等を接着してしまい床養生材の繰り返し使用が出来なくなってしまったりする不具合が生じることがある。したがって、粘着剤としては従来公知のものを用いることができるが、これらのことを勘案し、床面に対しては床養生材が滑動するのを防止できるとともに、両面テープ等の粘着性フィルム自体は床養生材に対してしっかり接着するものを選択するのが好ましい。
本発明の床養生用ユニットにおいては、床側部材20の延出部24の表側面23又は表側部材10の延出部14の床側面13の少なくとも一方が、他方に対して粘着性を有することが好ましく、表側部材10の延出部14の床側面13が粘着性を有することがより好ましい。重ね合わせて連結される延出部同士が互いに固定されることで、隣接する床養生用ユニット同士がより強固に一体化される。これにより、連結された床養生用ユニットがより平坦になり、一部が浮き上がったりすることを防止できる。また、この連結部30から養生すべき床面にゴミ等が侵入するのをより効果的に防止することができる。
延出部24の表側面23又は延出部14の床側面13に粘着性を持たせる手段は特に限定されないが、表側部材10及び床側部材20を構成するプラスチック製ボードの種類に応じて、床側部材20の床側面26と同様にシート自体を、粘着性を有する材料で形成してもよいし、上述した防滑層28を設けてもよい。粘着層としては、両面テープを用いることが簡易で好ましい。
本発明の床養生用ユニットでは、表側部材10と床側部材20が積層されて相互に接触している部分において、両部材は接着されている。
表側部材10と床側部材20の接着手段は、特に限定されず、プラスチック製ボードを接着するための公知の接着手段を用いることができる。例えば、接着剤、熱融着、両面テープ等の手段が挙げられる。
図5に示すように、本発明の床養生用ユニットは、Vカットによって折り曲げ可能な箇所を有していてもよい。Vカットが、前記床側部材10の延出部14及び/又は床側部材20の延出部24の付け根に形成されており、前記延出部14及び/又は24が上方に折り曲げることが可能であることが好ましい(図5(a))。当該箇所にVカットが形成されていれば、例えば、養生すべき床面から壁面までの距離が、壁面側の延出部を含む床養生用ユニットの幅よりも小さい場合に、延出部を上方に折り曲げることで、床養生用ユニットの幅を調節し、養生すべき床面から床養生用ユニットが浮き上がることを防止できるとともに、壁面との隙間を塞ぎ、ゴミ等の侵入を防止することができる。
また、Vカットが、前記床側部材10と床側部材20とが接着されている箇所を含んで形成されていてもよい(図5(b))。この場合も、延出部と同様に機能することができる。
本発明の床養生用ユニットにVカットを設けるには、例えば、熱罫線を入れればよい。
Vカットは床養生用ユニットの床側から入れることが好ましい。
本発明の床養生用ユニットを構成する表側部材10及び床側部材20の側面部19,29は、切りっぱなしでもよいが、端面封止をすることにより、ゴミ、ホコリ等が隙間に入ることを防ぐことができる。
本発明の床養生用ユニットの表側部材10及び/又は床側部材20に、必要に応じて、帯電防止性、抗菌性、防滑性等を持たせたり、着色したりすることもできる。また、表側部材10の上面に、クッション性のある材料からなる層を設けてもよい。
次に、本発明の床養生材及びこれを用いる本発明の床面の養生方法について説明する。
本発明の床養生材は、複数の上記本発明の床養生用ユニットからなり、前記表側部材10の延出部14と隣接する前記床側部材20の延出部24とを上下に重ね合わせて継ぎ合わせることにより、養生すべき床面を覆うことを特徴とする。
本発明の床面の養生方法は、上記本発明の床養生用ユニットを複数枚用いて床面を覆う床面の養生方法であって、一の前記床養生用ユニットの一の側縁に沿う方向に、他の床養生用ユニットを隣接させて配置する工程と、前記一の床養生用ユニットの他の側縁に沿う方向に、さらに他の床養生用ユニットを隣接させて配置する工程とを有し、前記両工程においては、前記一の床養生用ユニットにおける床側部材20の延出部24上に、前記他の床養生用ユニット又は前記さらに他の床養生用ユニットにおける表側部材10の延出部14を載置することを特徴とする。
本発明の床養生用ユニットの床側部材20の延出部24の上に、他の床養生用ユニットの表側部材10の延出部14を上下に重ね合わせて継ぎ合わせた床養生材の上面図を図6(a)に、断面図を図6(b)に示す。延出部24と延出部14を重ねた部位を連接部30と呼ぶ。
本発明の床養生材には、サイズの異なる複数種類の床養生用ユニットを含んでいてもよい。例えば、大小2種類の床養生用ユニットを用いる場合、先ず大きいサイズの床養生用ユニットを敷き詰めていき、床面の端部では壁面までの距離が大きいサイズの床養生用ユニットよりも小さい箇所が生じた場合、小さいサイズの床養生用ユニットを組み合わせて壁面までの距離を敷き詰めることで、効率良く壁面までの床を床養生材で覆うことができる。
また、本発明の床養生材には、形状の異なる複数種類の床養生用ユニットを含んでいてもよい。例えば、正方形の床養生用ユニットを敷き詰めていき、床面の端部では長方形の床養生用ユニットを組み合わせることで、効率良く壁面までの床を床養生材で覆うことができる。
本発明の床養生用ユニットが継ぎ合わされた床養生材の端部となる床養生用ユニットの他の床養生用ユニットと隣接していない側縁には、その強度を補強するための補強手段が設けられていてもよい。本発明で用いるプラスチック製ボードは剛性であるが、その端部は他の箇所に比べて破損しやすいため、例えば、硬質プラスチックキャップ等を被せて保護することで、耐久性を高めることができる。
また、本発明の床養生用ユニットと同じ材料で構成され、壁面との境界部となる側に延出部を設けていない、即ち、壁面側の端部が表側部材10と床側部材20が重なった断面となっている部材を用いることで、端部の耐久性を高めることもできる。
また、上述したように、本発明の床養生用ユニットはVカットを設けて上方への屈曲性を持たせ、養生すべき床面から立ち上がる壁面及び/又は柱の少なくとも下部までを養生することもできる(図5及び図7の矢印Aの左側参照)が、本発明の床養生材には、養生すべき床面から立ち上がる壁面及び/又は柱の少なくとも下部までを養生するための、自由に屈曲可能なシート及び/又はボードを含んでいてもよい。養生すべき床面のサイズは、必ずしも床養生用ユニットを連結して得られるサイズと一致しないため、床養生用ユニットの幅よりも壁面までの距離が小さい、即ち、床養生用ユニットを配置できない床面の箇所が残り得る。これをそのまま残しておくと、ゴミ等が床面に落ち、床面を汚したり擦傷したりする可能性がある。床養生用ユニットを配置できない床面部分、即ち、養生すべき床面から立ち上がる壁面及び/又は柱までの間を養生し、ゴミ等を床面に侵入させないために、自由に屈曲可能なシートやボードを用いることが好ましい。
自由に屈曲可能なシートやボードとしては、特に限定されるものではないが、従来から用いられている養生シートや、例えば、サンプライネット(住化プラスチック株式会社製)等が挙げられる。
このようなシートやボードは、下端部を床養生材と床面の間に挟み込み、上端部を壁面や柱に固定する(図7の矢印Aの右側参照)。これにより、養生すべき床面から立ち上がる壁面及び/又は柱の少なくとも下部までを養生することができる。シートやボードの上端部は、養生テープで固定したり、シートやボード自体に壁面への適度な粘着性と剥離性を有するものを用いて固定することができる。粘着性を有するシートとしては、例えば、気泡シートの片面を粘着面とした再剥離可能なタックプチ(登録商標;川上産業株式会社製)等が挙げられる。尚、シートやボードの下端部は、床養生ユニットの床側面26の粘着性によって固定されることが望ましい。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
試験例A
床側部材20の床側面26となるライナーシートがブロックポリプロピレン100%からなるプラスチック気泡ボード(プラパール;登録商標;川上産業株式会社製)を対照とし、ライナーシートを下記表1に示す材料で形成したプラスチック気泡ボードを作製し試験用サンプル(サイズ:90cm×90cm、厚さ3mm)とした。当該試験用サンプルを用い、下記方法で防滑性を評価した。結果を表1に示す。
(1)材料
表1中に記載の材料の詳細は下記の通りである。
ブロックポリプロピレン(ブロックPP):サンアロマー株式会社製、ポリプロピレン サンアロマー PB270A;MFR=0.7g/10分
ダイナロン:JSR社製、ダイナロン1320P;水添スチレン−ブタジエンラバー;MFR=3.0g/10分
カーネル:日本ポリエチレン社製、カーネル KS340T;エチレン−α−オレフィン共重合プラストマー;MFR=3.5g/10分
ノティオ:三井化学社製、ノティオ PN2060;メタロセン系ポリプロピレンエラストマー;MFR=6.0g/10分
(2)防滑性の評価方法
図8に示すように、プラスチック気泡ボードの試験用サンプルの床側面26(床側シート27)に相当する面上に錘(518g、鋼鉄製で試験用サンプルとの接触面は平滑であり、接触面積は5cm×5cm)を載せ、ボードの角度を5°刻みに上げていき、錘が滑り出した角度(α)を記録し、下記基準に従って防滑性を評価した。
◎:錘が滑り出した角度が30°以上であり、かつ粘りながら滑った。
○:錘が滑り出した角度が30°以上であった。
△:錘が滑り出した角度が30°未満であり、かつ速い速度で滑った。
×:錘が滑り出した角度が20°以下であった。
Figure 2012122214
試験例B
プラスチック気泡ボード(川上産業株式会社製、プラパール(登録商標))を表側部材10として用い、上記シートNo.5を床側部材20の床側シート27とした以外は表側部材10と同じプラスチック気泡ボードを床側部材20として用いて床養生用ユニットを作製した。
作製した複数の床養生用ユニットの各延出部同士を重ね合わせて継ぎ合わせ、養生すべき床面に配置したところ、一体化して床面に固定され、上を人が歩行しても全く滑動することがなく安定しており、継ぎ目がずれることもなかった。また、床養生用ユニットを床面から剥がしたところ、床面を損傷することも、汚すこともなく剥がすことができた。床養生材が損傷することもなかった。
試験例C
床側部材20の床側シート27を上記シートNo.2とした以外は試験例Bと同様にして床養生用ユニットを作製し評価したところ、一体化して床面に固定され、上を人が歩行しても滑動することもなく、継ぎ目がずれることもなかった。また、床養生用ユニットを床面から剥がしたところ、床面を損傷することも、汚すこともなく剥がすことができた。床養生材が損傷することもなかった。
試験例D
床側部材20の床側シート27を上記シートNo.7とした以外は試験例Bと同様にして床養生用ユニットを作製し評価したところ、床面にしっかりとは固定されておらず、上を人が歩行するとずれた。
試験例E
床側部材20の床側シート27を上記シートNo.8とした以外は試験例Bと同様にして床養生用ユニットを作製し評価したところ、床面に全く固定されておらず、手で軽く押しただけで滑った。
表1の結果から、シートNo.1〜6は、本発明の床養生用ユニットの床側部材20の床側シート27又は防滑層28として使用できる十分な防滑性を有することが明らかとなった。
本発明の床養生用ユニットは、複数を連結して必要な面積をカバーすることができるため、効率良く利用することができ、収納や運搬にも便利である。
本発明の床養生用ユニット及び床養生材は、養生すべき床面に固定されるため、人が上を歩行しても滑動することがなく、養生テープ等による固定を必要とせず、連結部からゴミ等が侵入することも無く、作業効率に優れている。さらに、耐久性にも優れているため繰り返し利用でき、経済的である。
本発明の床養生用ユニット、床養生材及び床面の養生方法を用いれば、引っ越し作業等の作業効率、安全性が向上する。
本発明の床養生用ユニット、床養生材及び床面の養生方法は、イベント会場の設営等にも有用である。
本発明の床養生用ユニット等は、断熱性に優れているため、例えば、災害時の避難場所における敷板としても有用である。
10:表側部材
12a,12b:表側部材の隣接する側縁
13:表側部材の床側面
14:表側部材の延出部
19:表側部材の側面部
20:床側部材
22a,22b 床側部材の隣接する側縁
23:床側部材の表側面
24:床側部材の延出部
26:床側部材の床側面
27:床側部材の床側シート
28:防滑層
29:床側部材の側面部
30:連結部

Claims (14)

  1. プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール、プラスチックハニカムボード及びプラスチック低発泡ボードからなる群から選択される剛性のプラスチック製ボードからなる、矩形又は平行四辺形からなる同一の平面形状を有する表側部材10と床側部材20とからなり、
    前記表側部材10と前記床側部材20とが、対応する4つの側縁の内の隣接する2つの側縁12a,12b及び22a,22bをそれぞれ平行にずらして、表側から平面視したときに前記表側部材10からはみ出して見える前記床側部材20の延出部24、及び床側から平面視したときに前記床側部材20からはみ出して見える前記表側部材の延出部14を有して重ね合わされて接着されており、
    前記床側部材20の、養生すべき床に接する床側面26が防滑性を有する床養生用ユニット。
  2. 前記床側部材20が、二枚のシートの間に区画された多数の空間を有するプラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール又はプラスチックハニカムボードからなり、前記床側面26となる床側シート27が、水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマー、又は、ブロックポリプロピレンと水素添加型熱可塑性エラストマー及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合プラストマーを主成分とする請求項1に記載の床養生用ユニット。
  3. 前記床側部材20が、プラスチック気泡ボード、プラスチックダンボール、プラスチックハニカムボード又はプラスチック低発泡ボードからなり、養生すべき床に面する側に防滑層28を有する請求項1に記載の床養生用ユニット。
  4. 前記床側部材20の延出部24の表側面23又は前記表側部材表側部材10の床側面13の少なくとも一方が、他方に対して粘着性を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の床養生用ユニット。
  5. 前記表側部材10及び床面部材20が、一辺の長さが10〜210cmの範囲内である請求項1〜4のいずれか1項に記載の床養生用ユニット。
  6. 前記表側延出部24の幅が、前記表側部材10の側縁12aから1〜20cmの範囲内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の床養生用ユニット。
  7. Vカットによって折り曲げ可能な箇所を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の床養生用ユニット。
  8. 前記Vカットが、前記床側部材10の延出部14及び/又は床側部材20の延出部24の付け根に形成されており、前記延出部14及び/又は24が上方に折り曲げることが可能である請求項7に記載の床養生ユニット。
  9. 前記Vカットが、前記床側部材10と床側部材20とが接着されている箇所を含んで形成されており、上方に折り曲げることが可能である請求項7に記載の床養生ユニット。
  10. 複数の請求項1〜9のいずれか1項に記載の床養生用ユニットからなり、前記表側部材10の延出部14と隣接する前記床側部材20の延出部24とを上下に重ね合わせて継ぎ合わせることにより、養生すべき床面を覆う床養生材。
  11. サイズの異なる複数種の前記床養生用ユニットを含む請求項10に記載の床養生材。
  12. さらに、養生すべき床面から立ち上がる壁面及び/又は柱の少なくとも下部までを養生するための、自由に屈曲可能なシート及び/又はボードを含む請求項10又は11に記載の床養生材。
  13. 前記シート及びボードの下端部が、前記床養生ユニットの床側面26によって固定される請求項12に記載の床養生材。
  14. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の床養生用ユニットを複数枚用いて床面を覆う床面の養生方法であって、
    一の前記床養生用ユニットの一の側縁に沿う方向に、他の床養生用ユニットを隣接させて配置する工程と、
    前記一の床養生用ユニットの他の側縁に沿う方向に、さらに他の床養生用ユニットを隣接させて配置する工程とを有し、
    前記両工程においては、前記一の床養生用ユニットにおける前記床側部材20の延出部24上に、前記他の床養生用ユニット又は前記さらに他の床養生用ユニットにおける前記表側部材10の延出部14を載置する床面の養生方法。
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