JP2012132504A - 免震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム板や減衰プラグの破損を抑えて所期した減衰性能を確実に発揮させる。
【解決手段】上部構造体11に固定される上端板12と、下部構造体13に固定される下端板14と、これらの両端板間に配設されるとともに、補強板15とゴム板16とが鉛直方向に交互に積層されて水平方向にせん断変形可能に形成された積層体17と、積層体に形成された鉛直方向に延びる装着孔18内に配設された減衰プラグ28と、を備える免震装置1であって、装着孔内には、鉛直方向に複数積み重ねられた状態で減衰プラグに外嵌された保護リング24が配設され、保護リングには、径方向の外側に向けて突出して、装着孔の内周面のうち、ゴム板の露出した軟部分18aに非接触で、かつ補強板の露出した硬部分18bに当接する支持突起24bが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、免震装置に関するものである。
従来から、上部構造体に固定される上端板と、下部構造体に固定される下端板と、これらの両端板間に配設されるとともに、補強板とゴム板とが鉛直方向に交互に積層されて水平方向にせん断変形可能に形成された積層体と、該積層体に形成された鉛直方向に延びる装着孔内に配設された減衰プラグと、を備える免震装置が知られている。
この種の免震装置においては、積層体のせん断変形時に、減衰プラグが、装着孔の内周面のうち、ゴム板の露出した軟部分に食い込む一方、補強板の露出した硬部分に圧接することによって、ゴム板や減衰プラグが破損するおそれがあった。
このような問題を解決するための手段として、例えば下記特許文献1には、減衰プラグの周囲のゴム層にコイルスプリングを埋設する構成が開示されている。
特開平10−176308号公報
しかしながら、前記従来の免震装置では、ゴム板や減衰プラグが破損するのを抑えることに改善の余地があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、ゴム板や減衰プラグの破損を抑えて所期した減衰性能を確実に発揮させることができる免震装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の免震装置は、上部構造体に固定される上端板と、下部構造体に固定される下端板と、これらの両端板間に配設されるとともに、補強板とゴム板とが鉛直方向に交互に積層されて水平方向にせん断変形可能に形成された積層体と、該積層体に形成された鉛直方向に延びる装着孔内に配設された減衰プラグと、を備える免震装置であって、前記装着孔内には、鉛直方向に複数積み重ねられた状態で前記減衰プラグに外嵌された保護リングが配設され、該保護リングには、径方向の外側に向けて突出して、前記装着孔の内周面のうち、前記ゴム板の露出した軟部分に非接触で、かつ前記補強板の露出した硬部分に当接する支持突起が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、減衰プラグに外嵌された保護リングに、装着孔の内周面のうち、ゴム板の露出した軟部分に非接触で、かつ補強板の露出した硬部分に当接する支持突起が形成されているので、積層体のせん断変形時に、減衰プラグに減衰性能を発揮させつつ、保護リングからゴム板に加えられる負荷を確実に抑えることができる。
また、保護リングが、鉛直方向に複数積み重ねられた状態で減衰プラグに外嵌されているので、積層体のせん断変形時に、鉛直方向で隣り合う保護リングを、その端面同士を摺接させ合いながら変位させることで、両者間に隙間が生ずるのを抑制することが可能になり、減衰プラグが、鉛直方向で隣り合う保護リング同士の間から外部に露出し装着孔の内周面に圧接するのを防ぐことができる。
ここで、前記支持突起は、前記保護リングにおける鉛直方向の両端から内側に向かうに従い漸次拡径されるとともに、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成され、該支持突起における径方向の最外端部が、前記装着孔の内周面の前記硬部分に当接してもよい。
この場合、支持突起が、保護リングにおける鉛直方向の両端から内側に向かうに従い漸次拡径されているので、積層体がせん断変形したときに、装着孔の内周面の前記軟部分を、保護リングの支持突起に点接触させ難くして面接触させ易くすることが可能になる。
また、支持突起が突の曲面状に形成され、該支持突起における径方向の最外端部が、装着孔の内周面の前記硬部分に当接するので、該支持突起の、装着孔の内周面に対する当接部分を必要最小限に抑え易くすることが可能になり、該支持突起が、装着孔の内周面の前記軟部分に当接するのを確実に抑制することができる。
さらにこのように、支持突起が突の曲面状に形成されていることから、積層体がせん断変形したときに、装着孔の内周面の前記軟部分が支持突起に当接しても、該軟部分に負荷をかけ難くすることができる。
また、前記両端板には、鉛直方向に貫通して前記装着孔に連通する端孔が形成されるとともに、これらの各端孔を閉塞するキャップが各別に装着され、複数の前記保護リングのうち、鉛直方向の外端に位置する保護リングと、前記キャップと、の間には、これらのキャップおよび保護リングにより鉛直方向に挟み込まれて弾性変形させられる緩衝部材が配設されてもよい。
この場合、キャップと保護リングとの間に緩衝部材が配設されているので、保護リングにかかる軸力を抑えることが可能になり、この保護リングの耐久性を確保することができる。
この発明に係る免震装置によれば、ゴム板や減衰プラグの破損を抑えて所期した減衰性能を確実に発揮させることができる。
本発明に係る一実施形態として示した免震装置の概略図である。
以下、本発明に係る免震装置の一実施形態を、図1を参照しながら説明する。
本実施形態の免震装置1は、建物本体等の上部構造体11に固定される上端板12と、基礎等の下部構造体13に固定される下端板14と、これらの両端板12、14間に配設されるとともに、補強板15とゴム板16とが鉛直方向に交互に積層されて水平方向にせん断変形可能に形成された積層体17と、積層体17に形成された鉛直方向に延びる装着孔18内に配設された減衰プラグ28と、を備えている。
そしてこの免震装置1は、下部構造体13と上部構造体11との間に配設されて、上部構造体11を下部構造体13に対して水平移動可能に支持している。
ここで、前記両端板12、14はそれぞれ円板状体とされるとともに、積層体17は円柱状体とされ、これら12、14、17は鉛直方向に沿って延びる共通軸と同軸に配置されている。以下、この共通軸を軸線Oといい、水平方向のうち軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線Oを中心に周回する方向を周方向という。
前記両端板12、14には、鉛直方向に貫通して積層体17の装着孔18に連通する端孔19、20が形成されるとともに、これらの各端孔19、20を閉塞するキャップ21が各別に装着されている。各キャップ21は、端孔19、20内に嵌合されるとともに、キャップ21を鉛直方向に貫くボルト22が前記両端板12、14に各別に締め込まれて固定されている。なお、装着孔18および端孔19、20は、軸線Oと同軸に位置している。
前記両端板12、14はそれぞれ、例えば金属材料若しくは硬質の樹脂材料等で形成されている。また、前記両端板12、14はそれぞれ、積層体17における鉛直方向の両端に配設されている。
積層体17は、鉛直方向に交互に積層された補強板15およびゴム板16の全体を一体に径方向の外側から被覆する被覆ゴム23を備えている。ゴム板16および被覆ゴム23は、一体に形成された加硫ゴムとされるとともに、複数の補強板15に加硫接着されている。なお、補強板15は、例えば金属材料若しくは硬質の樹脂材料等で形成される。
そして本実施形態では、装着孔18内に、鉛直方向に複数積み重ねられた状態で減衰プラグ28に外嵌された保護リング24が配設されている。
保護リング24は、径方向に肉厚の円環状に形成されていて、鉛直方向に隣り合う各保護リング24の鉛直方向の端面24a同士が互いに当接することで、鉛直方向に積み重ねられている。さらに保護リング24の鉛直方向の大きさは、この免震装置1を上部構造体11と下部構造体13との間に設置した状態での、1つの補強板15および1つのゴム板16それぞれの鉛直方向の大きさの和と同等になっている。
なお、保護リング24は、例えば金属材料若しくは硬質の樹脂材料等で形成されている。また、保護リング24の端面24aは、水平方向に沿って延びる環状の平坦面となっている。保護リング24の端面24aにおける半径方向の大きさは、主にゴム板16の材質によって決められる積層体17の水平方向に沿う想定最大変位量より大きくなっている。これにより、積層体17がせん断変形したときに、例えば、減衰プラグ28が保護リング24から外部に露呈したり、あるいは鉛直方向で隣り合う保護リング24同士が互いにひっかかり、復元変位せずに位置ずれしたままに保持されたりすること等が防止できる。
さらに本実施形態では、保護リング24には、径方向の外側に向けて突出して、装着孔18の内周面のうち、ゴム板16の露出した軟部分18aに非接触で、かつ補強板15の露出した硬部分18bに当接する支持突起24bが形成されている。図示の例では、支持突起24bは、保護リング24における鉛直方向の両端から内側に向かうに従い漸次拡径されるとともに、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されている。そして、支持突起24bにおける径方向の最外端部が、装着孔18の内周面の前記硬部分18bに当接する。なお、支持突起24bは、保護リング24の外周面に全周にわたって連続して延在している。
ここで本実施形態では、複数の保護リング24は、鉛直方向の両側からキャップ21により挟み込まれて鉛直方向の外側から支持されている。
図示の例では、複数の保護リング24のうち、鉛直方向の外端に位置する保護リング(以下、端保護リングという)24と、キャップ21と、間には、端保護リング24の端面24a上に載置された円板状の蓋板25と、減衰プラグ28における鉛直方向の外端面28a上に載置された円柱状の栓体26と、蓋板25とキャップ21とにより鉛直方向の両側から挟み込まれて弾性変形させられる緩衝部材27と、が配設されている。
蓋板25および栓体26はそれぞれ、例えば金属材料若しくは硬質の樹脂材料等で形成されている。
ここで、減衰プラグ28の鉛直方向の大きさは、複数の保護リング24全体の鉛直方向の大きさよりも小さくなっており、減衰プラグ28における鉛直方向の各外端面28aは、端保護リング24の端面24aより鉛直方向の内側に位置している。
そして、栓体26は端保護リング24内に嵌合され、栓体26の表面は、端保護リング24の端面24aからわずかに鉛直方向の外側に突出して蓋板25に当接している。
緩衝部材27は、加硫ゴムで円板状に形成され、その外径は、この免震装置1を上部構造体11と下部構造体13との間に設置する前の状態で、前記両端板12、14に形成された端孔19、20の内径より小さくなっている。これにより、緩衝部材27が、キャップ21と、端保護リング24および蓋板25と、により鉛直方向に挟み込まれたときに、確実に弾性変形させることができるようになっている。
以上説明したように、本実施形態による免震装置1によれば、減衰プラグ28に外嵌された保護リング24に、装着孔18の内周面のうち、ゴム板16の露出した軟部分18aに非接触で、かつ補強板15の露出した硬部分18bに当接する支持突起24bが形成されているので、積層体17のせん断変形時に、減衰プラグ28に減衰性能を発揮させつつ、保護リング24からゴム板16に加えられる負荷を確実に抑えることができる。
また、保護リング24が、鉛直方向に複数積み重ねられた状態で減衰プラグ28に外嵌されているので、積層体17のせん断変形時に、鉛直方向で隣り合う保護リング24を、その端面24a同士を摺接させ合いながら変位させることで、両者間に隙間が生ずるのを抑制することが可能になり、減衰プラグ28が、鉛直方向で隣り合う保護リング24同士の間から外部に露出し装着孔18の内周面に圧接するのを防ぐことができる。
さらに、支持突起24bが、保護リング24における鉛直方向の両端から内側に向かうに従い漸次拡径されているので、積層体17がせん断変形したときに、装着孔18の内周面の前記軟部分18aを、保護リング24の支持突起24bに点接触させ難くして面接触させ易くすることが可能になる。
また、支持突起24bが突の曲面状に形成され、該支持突起24bにおける径方向の最外端部が、装着孔18の内周面の前記硬部分18bに当接するので、該支持突起24bの、装着孔18の内周面に対する当接部分を必要最小限に抑え易くすることが可能になり、該支持突起24bが、装着孔18の内周面の前記軟部分18aに当接するのを確実に抑制することができる。
さらにこのように、支持突起24bが突の曲面状に形成されていることから、積層体17がせん断変形したときに、装着孔18の内周面の前記軟部分18aが支持突起24bに当接しても、該軟部分18aに負荷をかけ難くすることができる。
また、キャップ21と保護リング24との間に緩衝部材27が配設されているので、保護リング24にかかる軸力を抑えることが可能になり、この保護リング24の耐久性を確保することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば前記実施形態では、支持突起24bとして、保護リング24の外周面に全周にわたって連続して延在した構成を示したが、これに限らず、周方向に断続的に延在若しくは点在させる等適宜変更してもよい。
また、支持突起24bは、保護リング24の外周面において鉛直方向の外端から内側に離れた位置に配設してもよく、また、縦断面視多角形状に形成する等適宜変更してもよい。
さらに、緩衝部材27は、前記両端板12、14に形成された各端孔19、20のうち、一方にのみ配設してもよいし、両方ともに配設しなくてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
ゴム板や減衰プラグの破損を抑えて所期した減衰性能を確実に発揮させることができる。
1 免震装置
11 上部構造体
12 上端板
13 下部構造体
14 下端板
15 補強板
16 ゴム板
17 積層体
18 装着孔
18a 軟部分
18b 硬部分
19、20 端孔
21 キャップ
24 保護リング
24b 支持突起
27 緩衝部材
28 減衰プラグ

Claims (3)

  1. 上部構造体に固定される上端板と、
    下部構造体に固定される下端板と、
    これらの両端板間に配設されるとともに、補強板とゴム板とが鉛直方向に交互に積層されて水平方向にせん断変形可能に形成された積層体と、
    該積層体に形成された鉛直方向に延びる装着孔内に配設された減衰プラグと、
    を備える免震装置であって、
    前記装着孔内には、鉛直方向に複数積み重ねられた状態で前記減衰プラグに外嵌された保護リングが配設され、
    該保護リングには、径方向の外側に向けて突出して、前記装着孔の内周面のうち、前記ゴム板の露出した軟部分に非接触で、かつ前記補強板の露出した硬部分に当接する支持突起が形成されていることを特徴とする免震装置。
  2. 請求項1記載の免震装置であって、
    前記支持突起は、前記保護リングにおける鉛直方向の両端から内側に向かうに従い漸次拡径されるとともに、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成され、該支持突起における径方向の最外端部が、前記装着孔の内周面の前記硬部分に当接することを特徴とする免震装置。
  3. 請求項1または2に記載の免震装置であって、
    前記両端板には、鉛直方向に貫通して前記装着孔に連通する端孔が形成されるとともに、これらの各端孔を閉塞するキャップが各別に装着され、
    複数の前記保護リングのうち、鉛直方向の外端に位置する保護リングと、前記キャップと、の間には、これらのキャップおよび保護リングにより鉛直方向に挟み込まれて弾性変形させられる緩衝部材が配設されていることを特徴とする免震装置。
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