JP2012246728A - 上階張出し構造及び木造建物 - Google Patents

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Chiyoji Misawa
千代治 三澤
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Abstract

【課題】狭い敷地であっても住居スペースを広く確保することができ、また上階張出し構造とすることで、張出し部にその下方空間の屋根としての機能をもたせて有効利用が可能となる。
【解決手段】梁3、柱、床材等用いた骨組み構造を対象としており、平面視で略四角形状をなし、居室部をなす2階部分F2における一方の対向する外壁5A、5Aが1階部分F1の外壁5Bよりも外方に向けて張り出す張出し部2を形成させた木造住宅1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、上階張出し構造及び木造建物に関する。
従来、木造住宅では、軸組み工法が広く知られている。このような軸組み工法では、一般的に各階にわたって柱が連続して通っており、2階建の建物であれば、1階から2階まで同軸に連続する柱が配置される構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
そして、一般的には、1階部分と2階部分との外壁が鉛直方向に連続的に建ち上がって構築されている。
特開2008−121245号公報
しかしながら、従来の木造建物では、以下のような問題があった。
すなわち、近年では、自動車を所有している家族が多く、狭い敷地の住宅では、駐車場を確保しようとすると住宅の建築面積が小さくなり、住居スペースを十分に確保できなくなるというという問題があった。
また、雨天時に家の周囲に雨宿りできる空間があると、自動車への乗り降り時等でも雨に濡れずに済むことや、建物に雨が直接当たるのを防ぐことで、建物の耐久性を高めることができることから、このような部分的に屋根の機能をもつ住宅が求められており、その点で改良の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、狭い敷地であっても住居スペースを広く確保することができ、建ぺい率が小さな場合であっても建物の容積率を大きくすることが可能な上階張出し構造及び木造建物を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、上階張出し構造とすることで、張出し部にその下方空間の屋根としての機能をもたせて有効利用が可能となる上階張出し構造及び木造建物を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る上階張出し構造では、居室部をなす住宅本体の上階部分と、上階部分を支持する主軸梁と、が平面視で下階部分よりも外方に向けて張り出していることを特徴としている。
また、本発明に係る木造建物では、上述した上階張出し構造を有することを特徴している。
本発明では、居室部からなる上階部分が下階部分よりも外方に向けて張り出した張出し部を形成することで、この張出し部の下方に空間を設けることができ、張出し部を該空間の上方を覆う屋根として機能させることができる。そのため、下階部分が1階で上階部分が2Fである場合には、2階部分の張出し部によって、1階部分の外側に軒下空間を形成することができ、この軒下空間を例えば駐車場、テラス、物置、バッテリー(蓄電池)置き場、エアコンの室外機などのスペースとして有効的に利用することが可能となる。
また、上階部分の平面積を下階部分よりも大きくすることで、敷地面積が小さな土地であっても、居住スペースを広く取ることができ、しかも上述したように駐車スペース等も十分に確保した住宅を設けることができる。
さらに、上階部分を下階部分よりも張り出して大きくすることで、上階部分に取り付けられる屋根の面積も増大させることも可能となることから、例えば屋根を利用した太陽光発電用のパネルの設置面積を増やすことができるという利点もある。
また、本発明に係る木造建物における上階張出し構造では、主軸梁は、上階部分の外壁よりも平面視で外方に向けて突出していてもよい。
この場合、主軸梁によって上階部分を下方より確実に支持できる。そのうえ、上階部分の外壁よりも平面視で外方に向けて突出する突出部を利用し、例えば突出部の主軸梁に屋根材を設置して、その下方をテラスとして使用する等、幅広い用途の付加設備を構築することも可能である。
本発明の上階張出し構造及び木造建物によれば、上階部分に張出し部を設けることで、狭い敷地であっても住居スペースを広く確保することができ、建ぺい率が小さな場合であっても建物の容積率を大きくすることが可能となる。
また、上階張出し構造とすることで、張出し部にその下方空間の屋根としての機能をもたせた有効利用が可能となり、雨が下階部分の外壁に直接当たるのを防ぐことができ、建物の耐久性を高めることができる。そして、上階部分から落ちる雨が下階部分の外壁よりも離れた位置に落ちるので、上階部分と下階部分との間に雨樋が不要となり、材料コストが抑えられるうえ、メンテナンスにかかる手間やコストを低減することができる。
本発明の実施の形態による上階張出し構造を備えた木造住宅の概略斜視図である。 木造住宅の側面図であって、図1に示すA−A線矢視図である。 木造住宅の側面図であって、図1に示すB−B線矢視図である。 2階部分を支持する主軸梁と連結梁の軸組み状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態による上階張出し構造及び木造建物について、図面に基づいて説明する。
図1の符号1は、居室部をなす2階部分F2(上階部分)の外壁5Aが1階部分F1(下階部分)の外壁5Bよりも外方に向けて張り出す張出し部2を形成させた本実施の形態の上階張出し構造の木造住宅(木造建物)を示している。つまり、この木造住宅1の2階部分F2の面積は、1階部分F1よりも大きくなっている。
木造住宅1は、図2および図3に示すように、梁3、柱4、床材等用いた骨組み構造を対象としており、平面視で略四角形状をなし、そのうちの2階部分F2における一方の対向する外壁5A、5A(図2で紙面の左右両側の外壁)が1階部分F1の外壁5Bよりも外側に突出している。ここで、1階部分F1および2階部分F2は、それぞれの居室部をなす住宅本体の領域をいう。つまり、本実施の形態でいう2階部分F2には、バルコニーや庇などを含まない住居部分のみをいう。
なお、梁3において、2階部分F2が1階部分F1よりも突出する方向を長軸方向Xとし、この長軸方向Xに直交する水平面内の方向を短軸方向Yという。
図1及び図4に示すように、2階部分F2を支持する梁3(1階部分F1と2階部分F2との間の梁)は、長軸方向Xに向けて延びる複数本(ここでは3本)の主軸梁3Aと、主軸梁3A、3A同士の間で短軸方向Yに向けて延びる複数本の連結梁3Bとからなる。なお、主軸梁3Aおよび連結梁3Bは、大梁であって、これら梁3A、3B間には、さらに小梁(図示省略)が架設される。
図1に示すように、3本の主軸梁3Aは、平面視で2階部分F2の長軸方向Xに沿って延びる一対の外壁5C、5Cと、それら符号5C、5Cの外壁同士の中間部分の位置に設けられ、それぞれが等間隔で配列されている。そして、主軸梁3Aの長さ寸法は、2階部分F2よりもさらに突出する適宜な長さとなっている。なお、とくに図示しないが、この主軸梁3Aの突出部3aを長く延長しても良い。
複数の連結梁3Bは、主軸梁3A、3A同士の間で所定間隔をもって配列され、その両側(符号5Aの外壁側)の一対の連結梁3B、3Bは平面視で2階部分F2の短軸方向Yに沿って延びる一対の外壁5A、5Aに位置している。そして、連結梁3Bの材軸方向の両端は、主軸梁3Aに対して突合せにより接合されている。
2階部分F2を構成する梁3(主軸梁3A、連結梁3B)は、1階部分F1の梁3C(図2、図3)よりも大きいものが使用されている。例えば、1階部分F1の梁3Cの高さ寸法が一般的な20cm、或いは24cmの場合において、2階部分F2の梁3A、3Bは30cmとなる。
柱4は、1階部分F1から2階部分2Fまで同軸となるように立設して配置されている。そして、2階部分F2の梁3(主軸梁3A、連結梁3B)と交差する部分については、柱4を梁3に突き当てて接合されている。
次に、上述した上階張出し構造とこれを備えた木造住宅1の作用について図面に基づいて詳細に説明する。
図2に示すように、居室部からなる2階部分F2が1階部分F1よりも外方に向けて張り出した張出し部2を形成することで、この張出し部2の下方に空間Sを設けることができ、張出し部2を該空間Sの上方を覆う屋根として機能させることができる。そのため、2階部分F2の張出し部2によって、1階部分F1の外側に軒下空間を形成することができ、この軒下空間を駐車場、テラス、物置、バッテリー(蓄電池)置き場、エアコンの室外機などのスペース(図2では駐車スペース)として有効的に利用することが可能となる。
また、2階部分F2の平面積を1階部分F1よりも大きくすることで、敷地面積が小さな土地であっても、居住スペースを広く取ることができ、しかも上述したように駐車スペース等も十分に確保した住宅を設けることができる。
さらに、2階部分F2を1階部分F1よりも張り出して大きくすることで、2階部分F2の屋根6の面積も増大させることも可能となることから、屋根6を利用した太陽光発電用のパネル7(図2、図3参照)の設置面積を増やすことができるという利点もある。
また、主軸梁3Aが2階部分F2の外壁よりも平面視で外方に向けて突出しているので、この主軸梁3Aによって2階部分F2を下方より確実に支持できる。そのうえ、2階部分F2の外壁5よりも平面視で外方に向けて突出する突出部3aを利用し、例えば突出部3aの主軸梁3Aに屋根材を設置して、その下方をテラスとして使用する等、幅広い用途の付加設備を構築することも可能である。
上述のように本実施の形態による上階張出し構造及び木造建物では、2階部分F2に張出し部2を設けることで、狭い敷地であっても住居スペースを広く確保することができる。つまり、建ぺい率が小さな場合であっても建物の容積率を大きくすることが可能となる。
また、上階張出し構造とすることで、張出し部2にその下方空間の屋根としての機能をもたせた有効利用が可能となり、雨が1階部分F1の外壁5Bに直接当たるのを防ぐことができ、建物の耐久性を高めることができる。
そして、2階部分F2から落ちる雨が1階部分F1の外壁5Bよりも離れた位置に落ちるので、2階部分F2と1階部分F1との間に雨樋が不要となり、材料コストが抑えられるうえ、メンテナンスにかかる手間やコストを低減することができる。
以上、本発明による上階張出し構造及び木造建物の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では2階建の木造住宅1を適用対象としているが、これに限定されることはなく、3階建の木造住宅でその2階部分と3階部分を同一の平面積として1階部分よりも張り出させた構造であってもよく、或いは3階部分を2階以下の部分よりも張り出させた構造であってもかまわない。
そして、本実施の形態では2階部分F2の対向する外壁5A、5Aの両者が1階部分F1の外壁5Bよりも張り出した張出し部2を形成する構造となっているが、対向する外壁5A、5Aのうちいずれか一方の外壁5Aのみが張り出す構成であってもかまわない。
また、本実施の形態では平面視で四角形状の住宅としているが、家の形状にはとくに制限されることはない。
さらに、梁3(主軸梁3A、連結梁3B)の寸法、本数、配置、突出長、張出し部2の範囲などの構成については、建てる住宅の形状、広さ、間取などの条件に応じて適宜設定することができる。
さらにまた、張出し部2の下方の空間Sの使用用途は、駐車スペースに限定されることはなく、上述したようにテラス、物置、バッテリー(蓄電池)置き場、エアコンの室外機などのスペースとして有効的に利用することが可能である。
1 木造住宅(木造建物)
2 張出し部
3 梁
3a 突出部
3A 主軸梁
3B 連結梁
4 柱
5A、5B、5C 外壁
6 屋根
F1 1階部分(下階部分)
F2 2階部分(上階部分)
S 空間

Claims (3)

  1. 居室部をなす住宅本体の上階部分と、該上階部分を支持する主軸梁と、が平面視で下階部分よりも外方に向けて張り出していることを特徴とする上階張出し構造。
  2. 前記主軸梁は、前記上階部分の外壁よりも平面視で外方に向けて突出していることを特徴とする請求項1に記載の上階張出し構造。
  3. 請求項1または2に記載の上階張出し構造を有することを特徴とする木造建物。
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