JP2013123728A - シーム溶接用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車のフレームなど、急曲部を有するワークであっても、直線的部分と同様に、同一の溶接機でシーム溶接が可能な、シーム溶接用装置を提供すること。また、シーム溶接機自体をより小型化すること、複雑なワークでもスムースに溶接を行うことが出来るようにすること。
【解決手段】2つの回転電極でワークを挟み、2つの回転電極を回転させながら連続的に通電させ、抵抗溶接を行うシーム溶接装置であって、少なくとも一方の回転電極が円筒状電極であることからなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シーム溶接用装置に関する。
抵抗溶接としては、シーム溶接やスポット溶接などが知られているが、このうちスポット溶接は,2枚の板を重ね,棒状の電極(チップ)で加圧し,電圧を加えて電流を流し,溶接部をジュール発熱によって加熱してワークを局部的に溶融させて溶接材を冶金的に接合する溶接方法である。
一方、抵抗シーム溶接は,2つの円盤状の溶接電極を使用し,ワークを挟み込んだ状態で,連続的に回転させながら電流を断続的に通電することで連続した気密・水密性の高い溶接を行う溶接方法である。
つまり,スポット溶接も抵抗シーム溶接もともに抵抗溶接であるが,シームはスポットを連続的に重ねたものである。したがって、ワークの溶接強度は、スポット溶接に比べシーム溶接の方が高くなる。また、極薄材の耐密溶接が可能なため,製品材料費が安くて済む。また,高速溶接が可能なため加工費が安くなり,溶接技術に熟練度が不要なため人件費が安くなるなどの製造コスト面でのメリットが多い。そこで、特に自動車部品の溶接など、溶接品質の向上と製造コストの抑制が極めて高いレベルで望まれる分野においては、シーム溶接を適用することが望ましい。そして、近年ロボット搭載型のシーム溶接機や(例えば、特許文献1参照。)、2つの電極の回転軸の角度を調整できる記述が開示されており(例えば、特許文献2参照。)、従来に比べれば様々なワークに対応することが可能となってきている。
しかしながら、シーム溶接は、2枚の円盤状電極でワークを挟んで溶接を行うことから、溶接できるワークの形状に限界がある。例えば、自動車のフレーム(図1参照)の急曲部(曲率半径の短い曲線部分)である。自動車のフレーム(例えばドア部分のフレーム)は、重ねた板に突き合わせ部を作り、この突き合わせ部を挟み、好ましくはシーム溶接を行うものである(図2参照,その後ゴムなどを被せて、この突き合わせ部は見えないようにされる)。しかし、急曲部に至ると、本体部分に円盤状電極のどちらかがぶつかってしまう場合が多く、ワークに沿わせて電極を移動することが出来ず、当該急曲部分についてはシーム溶接を行うことができない。また、ぶつかる一方の円盤の径をなるべく小さくして対応することも考えられるが、この場合であっても給電部(円盤電極を回転稼働に支持しつつ給電を行うアーム部)には一定の径が必要であり、小さくできる円盤の径には限界があり、さらにもう一方の円盤の径を大きくしなければならないので、そちらが本体にぶつかることになり、問題の完全な解決には至らない。さらに、径を小さくすると、電極の摩耗も激しく、頻繁にメンテナンスが必要であるなど非効率となってしまう。
そのため、例えば自動車のフレームなど、急曲部を有するワークについては、直線的部分や曲がりが緩やかな部分についてはシーム溶接を行っているものの、急曲部についてはやむを得ずスポット溶接を行って対応しているのが現状である。
特開2007−7677号公報 特開2007−167896号公報
そこで、本発明は、例えば自動車のフレームなど、急曲部を有するワークであっても、直線的部分と同様に、同一の溶接機でシーム溶接が可能な、シーム溶接用装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明のシーム溶接用装置は、2つの回転電極でワークを挟み、2つの回転電極を回転させながら連続的に通電させ、抵抗溶接を行うシーム溶接装置であって、少なくとも一方の回転電極が円筒状電極であることからなる。
また、上記のシーム溶接装置であって、一方の円筒状電極の回転軸と、他方の回転電極の回転軸から構成される角度が、90度±45度(ただし、90度を除く)となるように配置されていることが好適である。
また、前記他方の回転電極が、円盤状電極であることが好適である。
また、円盤状電極のワークに接する部分の厚さと、円筒状電極のワークに接する部分の厚さが同じであることが好適である。
また、円筒状電極内に、冷却管を有する冷却部が内蔵されていることが好適である。
また、三次元的な動きが可能なロボットに搭載されていることが好適である。
本発明者は鋭意研究の結果、従来の2枚の円盤状電極という発想を捨て、少なくとも一方の回転電極を円筒状電極とすることで、直線的部分と急曲部を同一のシーム溶接機で溶接を可能としたものである。具体的には、円筒を被せるような形で、溶接部に対して円筒状電極の先端が沿うように回転していくので、急曲部についても、直線的部分と同様に電極を当てることが出来るものである。なお、本願において円筒状とは、中空部を有し、ワークに対して被さるような形で回転しながらシーム溶接が可能な形状を意味しており、必ずしも幾何学的に完璧な円筒であることを意味していない。
特に、一方を円盤状電極とし、両電極の回転軸を平行ではなく、90度±45度、好ましくは略90度に配置することで、本発明の利点を最大限に活用できる。ただし、ワークとのかみ合わせの観点から、厳密には90度から少しずらしてあることが好ましい。すなわち、仮に一方の円筒状電極の回転軸が鉛直線と略平行とした場合、もう一方の円盤状電極の回転軸が、水平面に略平行な方向に配置されており、円筒状電極の回転軸が、円盤状電極よりも内側(円盤状電極の給電部側)にあるように配置することで、これまでシーム溶接が不可能であるか非常に難しかった急曲部についても直線的部分と同様に電極を当てることが出来る。したがって、例えば自動車のフレームについては、素早く溶接が出来るため製造コストの軽減に資するだけでなく、溶接強度も上がり、自動車全体の強度を上げることも可能となるものである。さらには、シーム溶接機自体をより小型化することが可能である。円筒電極を下向きに、もう一方の電極を横向きに配置できるので、余分なスペースを必要としない(図3参照)。したがって、特に3次元的な動きを可能にする多軸の溶接ロボットに搭載した場合は、自動車のフレームのような複雑な形状のワークであっても、どこにも引っかかることがなく、スムースに溶接を行うことが可能である。
さらに、上記の構成からすれば、両電極の回転軸が平行でないにも関わらず、電極の摩耗に関して、円筒状電極はその円の径は変わらず、円筒が短くなるだけで済むので、効率が良くメンテナンスが容易である。なお、もう一方の電極は円盤状電極でも円筒状電極でも良いが、一方を円盤状電極とした場合には、円盤状電極の厚みと、円筒の壁の厚さがほぼ同じとすることで、溶接対象を挟む部分がより明確になり摩耗箇所も割合も予測しやすく、メンテナンスが容易である。
具体的かつ好適な構成の例としては、円筒状電極のハウジング(給電部)の上にサーボモータを設け、シリンダー・LMガイド等を介して上下の加圧及び移動を可能にし、3次元的な動きを可能にする多軸の溶接ロボットに搭載することが挙げられる。電極の材料・径や大きさは、通常のシーム溶接機の円盤状電極と同様に、対象とする部材に応じて適宜選択されるものであり、特に限定される必要はない。
さらに、円筒状電極には、円筒の内部に注入口及び排出口を有する水冷管を有する部材を備えることが出来るため、冷却部をより先端の近くまで配置することが可能で、円盤電極に比べても冷却効率が高いという利点も有する。
本発明は、上記の構成を有するので、例えば自動車のフレームなど、急曲部を有するワークであっても、直線的部分と同様に、同一の溶接機でシーム溶接を行うことが出来る。また、シーム溶接機自体をより小型化すること、複雑なワークでもスムースに溶接を行うことが出来、さらには電極のメンテナンス及び冷却も容易である。
自動車のフレームの一部を示す図である。 自動車のフレームの溶接において、フレーム本体、突き合わせ部、円盤状電極を示す断面の概念図である。 本発明のシーム溶接用装置の一例を示す図である。 円筒型電極と円盤状電極の角度の一例を示す図である。 円筒電極と冷却部を示す図である。
図1は自動車のフレームの一部を示す図であり、本発明はフレーム18の急曲部19を溶接するのに使用される。図2は自動車のフレーム18の溶接において、フレーム本体22、突き合わせ部21、円盤状電極20を示す断面の概念図である。
図3は、本発明のシーム溶接用装置1の一例を示す図である。
シーム溶接装置1には、円筒状電極2及び円盤状電極3が設けられており、円筒状電極2の先端と、円盤状電極3の側面がワークを挟めるように配置されている。
すなわち、円筒状電極2の回転軸(図示せず)と、円盤状電極3の回転軸(図示せず)の角度が、90度に近い形で配置されている。また、円筒状電極2の回転軸は、円盤状電極3の給電部4側にあるように配置されている。
即ち、突き合わせ部21を挟んだ際、円筒状電極2は、溶接部に対し上から被さるように配置されるため(図3、図4参照)、図1に示したような急曲部19を有するフレーム18に対しても、沿わせることが出来るため、直線的部分と同様に溶接が可能となるものである。なお、円筒状電極2の回転軸(図示せず)と、円盤状電極3の回転軸(図示せず)の角度は、ほぼ90度でなければならないものではなく、ワークの形状によって適宜設定されるものである。さらに、図4に示すように、完全に90度であるよりも、若干90度からずらして配置されることで、ワーク23に挟みやすくかみ合わせが良い場合もあるため、両回転軸間の角度は、90度±45度の角度が好適である。
円筒状電極2は、上部からほぼ直線上に配置されたサーボモータ5,スプラインジョイント6,シリンダー7,LMガイド8、給電部10、ハウジング13などを介して、円盤状電極3に向けて加圧しながら通電を行うことが出来、ワークを挟むことが出来る。一方、円盤状電極3は、給電部4を介して支持され、通電される。トランス11は給電部4,10に給電を可能としており、トルクコントロールモーター9はトルクのコントロールを可能にしている。支持部12は、各部品を支持すべく、適宜設けられる。。シーム溶接装置1は、ロボット14(全体は図示せず)に搭載されることで、三次元的な動きを可能にしている。
この構成によれば、図3から視覚的にも明らかなように、円筒状電極2と円盤状電極3が、給電部4,10や加圧機構も含めて、箱状に収まることになり、従来のシーム溶接機と比べると、余分なスペースや突出部が圧倒的に少ない。したがって、自動車のフレームの溶接のように、本体構造が複雑で、従来のシーム溶接機では、溶接中に溶接機が引っかかってしまい適用できないような箇所であっても、シーム溶接が可能となる。
また、円筒状電極2の摩耗は、円筒の長さが減っていく形で現れ、その円の径は維持されたままで済むので、上から加圧できる限り、メンテナンスや交換の必要がない。これは、二枚の円盤状電極を異なる回転軸の角度でワークに当てた場合に極めて重要な問題となるので、大きな利点となる。
さらに、図5に示すように、円筒状電極2が中空部15を有していることから、中空部15内に、水冷管16を有する冷却部17を内蔵させることで、電極が冷却部に接する面積を一般的な円盤状電極よりもより多くとることが出来、さらにより先端近くまで冷却することを、より容易に構成できるという利点も有している。冷却管16及び冷却部17の材質は一般的にシーム溶接の電極の冷却に使用される材料を使用すれば良い。また、冷却管16の形状や、注入・排出口の数などは、図5に示したものに限定されるものではなく、複数の管を通したり、複数の注入口及び又は排出口を設けても良い。
1 シーム溶接用装置
2 円筒状電極
3 円盤状電極
4 給電部
5 サーボモータ
6 スプラインジョイント
7 シリンダー
8 LMガイド
9 トルクコントロールモーター
10 給電部
11 トランス
12 支持部
13 ハウジング
14 ロボット
15 中空部
16 水冷管
17 冷却部
18 自動車のフレーム
19 急曲部
20 円盤状電極
21 突き合わせ部
22 フレーム本体
23 ワーク

Claims (8)

  1. 2つの回転電極でワークを挟み、2つの回転電極を回転させながら連続的に通電させ、抵抗溶接を行うシーム溶接装置であって、少なくとも一方の回転電極が円筒状電極であることを特徴とするシーム溶接用装置。
  2. 請求項1に記載のシーム溶接装置であって、一方の円筒状電極の回転軸と、他方の回転電極の回転軸から構成される角度が、90度±45度(ただし、90度を除く)となるように配置されていることを特徴とするシーム溶接用装置。
  3. 前記他方の回転電極が、円盤状電極であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシーム溶接用装置。
  4. 円盤状電極のワークに接する部分の厚さと、円筒状電極のワークに接する部分の厚さが同じであることを特徴とする請求項3に記載のシーム溶接用装置
  5. 円筒状電極内に、冷却管を有する冷却部が内蔵されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシーム溶接用装置
  6. 三次元的な動きが可能なロボットに搭載されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシーム溶接用装置。
  7. 2つの回転電極でワークを挟み、2つの回転電極を回転させながら連続的に通電させ、抵抗溶接を行うシーム溶接装置に使用されることを特徴とする円筒状電極。
  8. 円筒状電極内に、冷却管を有する冷却部が内蔵されていることを特徴とする請求項7に記載のシーム溶接用装置
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