JP2013190826A - 眼用レンズ - Google Patents
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Abstract
抗菌性に優れ水洗等しても抗菌性が低下しない眼用レンズを得ること。
【解決手段】
ハイドロゲル(B)からなる基層部と、分子内に少なくとも1つのアンモニウム基を有するモノマー単位を少なくとも1種類有する高分子化合物(A)からなる表層部を有し、表層部を構成する高分子化合物(A)が基層部を構成するハイドロゲル(B)に結合していることを特徴とする眼用レンズとする。
【選択図】なし
Description
(1) ハイドロゲル(B)からなる基層部と、分子内に少なくとも1つのアンモニウム基を有するモノマー単位を少なくとも1種類有する高分子化合物(A)からなる表層部を有し、表層部を構成する高分子化合物(A)が基層部を構成するハイドロゲル(B)に結合していることを特徴とする眼用レンズ。
(2) 前記ハイドロゲル(B)が、シリコーン成分を20重量%以上含有するシリコーンハイドロゲルである上記(1)記載の眼用レンズ。
(3) 前記シリコーン成分のうち、少なくとも1種類が下記一般式(b)
M−L−Sx (b)
で表されるシリコーンモノマーから得られる構造を有する上記(2)記載の眼用レンズ。
(Mはラジカル重合可能な重合性基を表す。Lは炭素数1〜20の置換されていてもよい2価有機基を表す。Sxはシロキサニル基を表す。)
(4) 前記式(b)中のMがアクリロイル基を含む基またはメタクリロイル基を含む基である上記(3)記載の眼用レンズ。
(5) 前記式(b)中のLが下記一般式(c)、(d)
(jは1〜20の整数を表す。kは1〜6の整数を表し、mは1〜20の整数を表す。ただし、3k+m≦20である。)
(6) 前記式(b)中のSxが下記一般式(e)
(nは0〜200の整数を表す。a、b、cはそれぞれ独立に0〜20の整数を表す。A1〜A11はそれぞれ置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基または置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。)
(7) 前記式(b)中のSxがトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチルトリメチルシロキシシリル基、ポリ(ジメチルシロキサン)基からなる群から選ばれたシロキサニル基である上記(3)〜(5)のいずれかに記載の眼用レンズ。
(8) 前記シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記式(f)〜(h)
(9) 前記アンモニウム基を有するモノマーが下記一般式(a)
(R1は炭素数1〜30の置換されていてもよいアルキル基を表す。R2〜R7は炭素数1〜20の置換されていてもよいアルキル基または炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を表す。R2とR3は環を形成していてもよい。)
(10) ハイドロゲル(B)からなる成形体を高分子化合物(A)を含む溶液中に浸漬し、γ線を照射することにより得られる上記(1)〜(9)のいずれかに記載の眼用レンズ。
(11) ハイドロゲル(B)からなる成形体を高分子化合物(A)および1〜10000ppmの炭素数10以下のアルコールを含む溶液中に浸漬し、γ線を照射することにより得られる上記(1)〜(9)のいずれかに記載の眼用レンズ。
(12) 眼用レンズがコンタクトレンズであることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の眼用レンズ。
本発明の眼用レンズが十分な酸素透過性を有するためには、ハイドロゲルは、さらにシリコーン成分を含有したシリコーンハイドロゲルであることが好ましい。シリコーンハイドロゲル中のシリコーン成分の含有量は、少ないと眼用レンズを連続装用するのに必要な酸素透過性が得られず、多いと親水性成分との相溶性が得られにくくなることから、各種モノマーの重量の合計を100重量部とした時に、シリコーンモノマーの含有量は20〜80重量部が好ましく、30〜80重量部がより好ましく、50〜80重量部が最も好ましい。
M−L−Sx (a)
で表される、分子内に重合性基を一つ有する構造のシリコーンモノマーが好ましい。
で表される構造が好ましく、さらに式(d)中のk=1、mが1〜5である場合がより好ましい。
A1〜A11はそれぞれ置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基または置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。上記の構造で表される置換基の中で、かかる置換基を有した化合物が工業的に比較的安価に入手できることから、特に好適なものはトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチルトリメチルシロキシシリル基、ポリ(ジメチルシロキサン)基からなる群から選ばれた基である。
一般式(a)で表されるシリコーンモノマーのうち、親水性モノマー、アンモニウム塩モノマーとの相溶性、重合して得られるポリマーの酸素透過性、機械的特性などの点で好ましいのは下記式(f)〜(h)
本発明の眼用レンズに用いられる高分子化合物中のアンモニウム塩モノマーは分子内に重合性基とアンモニウムカチオンを有するモノマーであればよい。重合性基はラジカル重合可能であれば特に制限はなく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、アリル基、ビニル基、および他のラジカル重合可能な炭素・炭素不飽和結合を有する基が含まれる。また、アンモニウムカチオンは窒素原子上の重合性基につながる一つ以外の三つの置換基が、それぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基または置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基であり、それらの置換基は互いに環を形成していてもよい。より具体的な構造の例を挙げると下記一般式(a)、(i)、(j)
一般式(a)中、R1は炭素数1〜30の置換されていてもよいアルキル基を表す。炭素数が少ないと、アンモニウムカチオン部分の親水性によりシリコーンモノマーとの相溶性が低下し、炭素数が多すぎると、親水性モノマーとの相溶性が低下することから、炭素数4〜20がより好ましい。
一般式(a)中、R2〜R7は炭素数1〜20の置換されていてもよいアルキル基または炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を表す。R2とR3は環を形成していてもよい。
一例として本発明の眼用レンズの基層部をモールド重合法により得る場合について、次に説明する。
・基材シリコーンハイドロゲルの作製
下記式(y1)
上記で得られたフィルム状サンプルを3cm角に切り出し、50mLスクリュー管に入れた。1.7%PVP/ポリメチルビニルイミダゾリウムクロリド(95/5)水溶液を入れた。25kGyのγ線を照射した後、フィルム状サンプルを取りだし、蒸留水中で超音波10分間を3回繰り返した。200mLガラス瓶に移しかえて121℃30分間煮沸し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬して抗菌性評価用サンプルとした。
得られたフィルム状サンプルを25℃の蒸留水中で3分間超音波洗浄し、水洗前後のサンプルをATRで測定することにより、該フィルム状サンプルがビニルピロリドン−メチルビニルイミダゾリウムクロリド共重合ポリマーからなる表層部と基層部からなる構造を有していることを確認した。次いで該フィルム状サンプルを2−プロパノール中に浸漬し、40℃で2時間加熱した。抽出液から溶媒を留去して得られた抽出物の重量と、該フィルム状サンプルの乾燥重量を比較したところ、抽出物の量はフィルム乾燥重量の0.1%以下であり、表層部が基層部と結合していることを確認した。
合成例1
50mLナスフラスコにN−ビニルイミダゾール(4.71g、50mmol)、ヨウ化n−オクチル(12.01g、50mmol)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT、0.1672g)を加え、65℃で14時間加熱した。反応後、シリカゲル90gを用い、クロロホルム/メタノール=50/1(360mL)→30/1(360mL)→20/1(360mL)→10/1(180mL)→5/1(180mL)を溶出液として用いてカラム精製した。TLCで目的物のスポットが含まれるフラクションを集め、エバポレータで溶媒を留去して、下記式(x1)で表される黄色オイル状のアンモニウム塩モノマーを得た。
上記合成例1で得られた式(x1)で表されるモノマー(1g)、3,7−ジメチル−3−オクタノール(1g)、光開始剤イルガキュア1850(0.02g)を混合し、撹拌した。このモノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気し、窒素雰囲気下のグローブボックス中で直径5cmのシャーレに流し込んだ。光照射(東芝FL6D蛍光灯、8.4キロルクス、15分間)を行った後、なるべく少量のメタノールに溶解し、500mLの酢酸エチル中に撹拌しながら滴下後、5℃で3時間静置した。ろ過して得られた固形分を少量の酢酸エチルで洗い、デシケータ中で減圧することにより溶媒を留去して、上記式(x1)で表されるモノマーのホモポリマーであるポリ(ビニルオクチルイミダゾリウムヨージド)を得た。
実施例2
PVP/ポリメチルビニルイミダゾリウムクロリド(95/5)の代わりに上記合成例2で得られたポリ(ビニルオクチルイミダゾリウムヨージド)を用いる以外は実施例1と同様にしてフィルム状サンプルを得た。
γ線を照射しなかった以外は実施例1と同様にしてフィルム状サンプルを得た。フィルムを取り出して蒸留水中で一分間水洗し、水洗前後のサンプルをATRで確認したところ、水洗後のサンプルではビニルピロリドン−メチルビニルイミダゾリウムクロリド共重合ポリマーに由来するピークはみられず、共重合ポリマーは洗い流されていた。
実施例1、2で得られた水洗後のフィルム状サンプルを3枚ずつ用意し、JIS Z 2801:2000「抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」5.2 プラスチック製品などの試験方法に基づき、コンタクトレンズ使用時にみられる代表的な細菌の一つである緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa NBRC 13275)をフィルム状サンプルに接種し、接種した直後の菌数(初期菌数)および35℃、24時間後の菌数をカウントして抗菌評価を行った。その結果は下表1の通りであり、比較例1(水洗後)で得られたフィルム状サンプルでは初期菌数と比較して増殖が見られたのに対し、実施例1、2(水洗後)で得られたフィルム状サンプルでは初期菌数と比較して1桁の減少が見られ、十分な抗菌性を示した。
ガラス板の代わりに透明樹脂(ポリ4−メチルペンテン−1)製のコンタクトレンズ用モールドを用いる以外は実施例1と同様にして水洗後も抗菌性を有するコンタクトレンズ状サンプルを得た。
Claims (12)
- ハイドロゲル(B)からなる基層部と、分子内に少なくとも1つのアンモニウム基を有するモノマー単位を少なくとも1種類有する高分子化合物(A)からなる表層部を有し、表層部を構成する高分子化合物(A)が基層部を構成するハイドロゲル(B)に結合していることを特徴とする眼用レンズ。
- 前記ハイドロゲル(B)が、シリコーン成分を20重量%以上含有するシリコーンハイドロゲルである請求項1記載の眼用レンズ。
- 前記シリコーン成分のうち、少なくとも1種類が下記一般式(b)
M−L−Sx (b)
で表されるシリコーンモノマーから得られる構造を有する請求項2記載の眼用レンズ。
(Mはラジカル重合可能な重合性基を表す。Lは炭素数1〜20の置換されていてもよい2価の有機基を表す。Sxはシロキサニル基を表す。) - 前記式(b)中のMがアクリロイル基を含む基またはメタクリロイル基を含む基である請求項3記載の眼用レンズ。
- 前記式(b)中のSxがトリス(トリメチルシロキシ)シリル基、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル基、ジメチルトリメチルシロキシシリル基、ポリ(ジメチルシロキサン)基からなる群から選ばれたシロキサニル基である請求項3〜5のいずれかに記載の眼用レンズ。
- ハイドロゲル(B)からなる成形体を高分子化合物(A)を含む溶液中に浸漬し、γ線を照射することにより得られる請求項1〜9のいずれかに記載の眼用レンズ。
- ハイドロゲル(B)からなる成形体を高分子化合物(A)および1〜10000ppmの炭素数10以下のアルコールを含む溶液中に浸漬し、γ線を照射することにより得られる請求項1〜9のいずれかに記載の眼用レンズ。
- 眼用レンズがコンタクトレンズであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の眼用レンズ。
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