[粘着シート]
本発明の粘着シートは、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シート、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シート、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SISブロック共重合体)100重量部に対して、温度23℃で固体の粘着付与剤を20〜150重量部、温度23℃で液体の粘着付与剤を20〜90重量部含むホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤(SIS系粘着剤)をスプレー塗布して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シート、及び/又は不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、ホットメルト型粘着剤をスプレー塗布して形成された繊維状粘着剤層を有し、下記の<試験>において測定される粘着シートがずれた距離が0.1mm未満である粘着シートである。
本明細書において、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シートを、「本発明のアクリル系粘着シート」と称する場合がある。本発明のアクリル系粘着シートにおける繊維状粘着剤層を「繊維状粘着剤層A」と、本発明のアクリル系粘着シートにおける基材を「基材A」と称する場合がある。不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シートを、「本発明のウレタン系粘着シート」と称する場合がある。本発明のウレタン系粘着シートにおける繊維状粘着剤層を、「繊維状粘着剤層B」と、本発明のウレタン系粘着シートにおける基材を「基材B」と称する場合がある。不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、SISブロック共重合体100重量部に対して、温度23℃で固体の粘着付与剤を20〜150重量部、温度23℃で液体の粘着付与剤を20〜90重量部含むホットメルト型SIS系粘着剤をスプレー塗布して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シートを、「本発明のSIS系粘着シート」と称する場合がある。本発明のSIS系粘着シートにおける繊維状粘着剤層を、「繊維状粘着剤層C」と、本発明のSIS系粘着シートにおける基材を「基材C」と称する場合がある。本明細書において「粘着シート」という場合には、テープ状のもの、即ち、「粘着テープ」も含むものとする。
[本発明のアクリル系粘着シート]
本発明のアクリル系粘着シートは、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材Aの少なくとも一方の表面に、ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射することにより形成された繊維状粘着剤層(繊維状粘着剤層A)を有する。
(繊維状粘着剤層A)
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤(加熱溶融型紫外線硬化性アクリル系粘着剤)は、紫外線照射により硬化するホットメルト型アクリル系粘着剤である。すなわち、上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤は、アクリル系ポリマーを含み、紫外線照射により硬化するホットメルト型粘着剤である。上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤は、必要に応じて、さらに、光重合開始剤、架橋剤、添加剤を含有していてもよい。上記アクリル系ポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記アクリル系ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー成分から構成されたポリマーが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチルなどの直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル[好ましくは炭素数が1〜20である直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど]などが挙げられる。
上記モノマー成分は、特に限定されないが、例えば、さらに、(メタ)アクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有モノマー;上記カルボキシル基含有モノマーの酸無水物(酸無水物基含有モノマー);(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー;(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;アミノ基含有モノマー;エポキシ基含有モノマー;シアノ基含有モノマー;スルホン酸基含有モノマー;リン酸基含有モノマー;イミド基含有モノマー;イソシアネート基含有モノマー;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、不飽和二重結合を2個以上有するモノマーなどの多官能モノマー(多官能性モノマー)などを含んでいてもよい。上記モノマー成分は、単独で又は二以上を組み合わせて使用できる。
なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうち一方又は両方)を意味する。また、「アルキル基」は、特に断りのない限り、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を意味する。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤における上記アクリル系ポリマーの含有量は、特に限定されないが、例えば、上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤全量(100重量%)に対して、40〜99重量%が好ましく、より好ましくは60〜99重量%、さらに好ましくは70〜99重量%である。アクリル系ポリマーの含有量を40重量%以上とすることにより、スプレー塗布後、紫外線照射前における流動性(粘着剤が流動する性質)を抑えることができ、塗工性が向上する。アクリル系ポリマーの含有量を99重量%以下とすることにより、粘着性を発現させることができる。
上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、粘着剤の塗工性が増し、塗布した粘着剤が一層流動しにくくなり、形成した繊維状粘着剤層の強度が向上するという観点から、例えば、100000〜300000が好ましい。上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度、重合開始剤の種類やその使用量などによりコントロールすることができる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤における上記光重合開始剤としては、特に限定されないが、公知乃至慣用のものの中から適宜選択使用することができ、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などの光重合開始剤などが挙げられる。上記光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記光重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量部である。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤における上記架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。上記架橋剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記架橋剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤における上記添加剤としては、特に限定されないが、例えば、可塑剤、充填剤(フィラー)、老化防止剤、酸化防止剤、着色剤(カーボンブラック等の顔料や染料など)、架橋促進剤(架橋助剤)、紫外線吸収剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などが挙げられる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤は、例えば、上記アクリル系ポリマー、必要に応じて加えられる上記光重合開始剤、上記架橋剤、上記添加剤などを混合して調製することができる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤は、紫外線硬化性を有するため、スプレー塗布する前、及びスプレー塗布した後に硬化反応(例えば、重合反応や架橋反応など)することができる。そのため、スプレー塗布する前は、スプレー塗布しやすく、且つ塗布した粘着剤が流動しにくい粘度に調整することができ、塗工性に優れる。また、スプレー塗布した後は、硬化反応を制御することで、粘着剤層の粘着力を用途に適したものとすることができる。
なお、湿気により硬化する湿気硬化性を有する粘着剤(湿気硬化性粘着剤)は、硬化に時間がかかり、硬化反応中に粘着剤(粘着剤層)が流動して通気孔を塞ぐことがあるため好ましくない。また、電子線により硬化する電子線硬化性を有する粘着剤(電子線硬化性粘着剤)は、硬化反応に強い照射エネルギーを必要とするため、繊維状粘着剤層以外の部材(例えば、基材など)が変質する可能性があり好ましくない。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤は、加熱溶融できるため、スプレー塗布などにより通気性に優れた繊維状粘着剤層を形成できる。また、溶剤を含まないため、安全性、生産性に優れ、その上塗布した粘着剤が流動しにくい。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤としては、高温時の接着特性、架橋度の観点から、例えば、商品名「アクリメルトG−7048」(ノーテープ工業(株)製)などの市販品を用いることができる。
上記繊維状粘着剤層Aは、上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射することにより形成される。すなわち、繊維状粘着剤層Aを設ける方法は、上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射する方法である。上記スプレー塗布の方法としては、特に限定されないが、例えば、カーテンスプレー方式により加熱溶融させた粘着剤を、熱風を介し吹き付けて塗布する方法などが挙げられる。
スプレー塗布する際にホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤を溶融する温度(加熱溶融温度)は、特に限定されないが、100〜200℃以上が好ましく、より好ましくは120〜170℃、さらに好ましくは120〜150℃である。加熱溶融温度が100℃未満では、塗布後に粘着剤が流動して通気孔を塞ぐことがある。加熱溶融温度が200℃を超えると、粘着剤の熱劣化による変質を起こしやすくなる。上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤の溶融後の粘度(溶融粘度)としては、特に限定されないが、例えば、6000〜100000mPa・sが好ましく、より好ましくは8000〜15000mPa・sである。溶融後の粘度を上記範囲とすることにより、平均繊維径が適当な範囲の繊維状粘着剤層を形成できる。なお、溶融後の粘度は、後述の(評価)の「(1)粘度」に記載の方法によって測定することができる。
カーテンスプレー方式にてスプレー塗布する際のエアー流量は、特に限定されないが、500〜1500L/分が好ましく、より好ましくは800〜1200L/分である。また、エアー温度は、特に限定されないが、150〜250℃が好ましく、より好ましくは170〜200℃である。
スプレー塗布する際のホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤の塗布量は、5〜100g/cm2が好ましく、より好ましくは10〜50g/cm2である。塗布量を5g/cm2以上とすることにより、塗布ムラが少なくなり、被着体との接着性に優れる。塗布量を100g/cm2以下とすることにより、通気性に優れる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤をスプレー塗布した後、紫外線照射する際の照射条件としては、特に限定されないが、例えば、照度120〜240mW/cm2(より好ましくは、200〜240mW/cm2)、光量50〜1000mJ/cm2(より好ましくは、300〜500mJ/cm2)の紫外線を照射する条件が挙げられる。上記条件で紫外線照射することにより、繊維状粘着剤層のゲル分率を制御でき、高温で保存した場合や、圧力が加えられた場合でも繊維状粘着剤層が一層流動しにくくなる。
上記繊維状粘着剤層Aの平均繊維径は、5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜60μmである。平均繊維径が5μm以上であることにより、粘着力が向上する。また、スプレー塗布時に粘着剤が周囲に飛び散りにくく、生産性に優れる。平均繊維径が100μm以下であることにより、通気性のムラが少ない。また、粘着剤をスプレー塗布する際に粘着剤の温度が基材に伝わりにくく、基材にダメージを与えにくい。上記平均繊維径は、粘着剤の溶融粘度、スプレー塗布時のエアー流量(熱風の流量)、カーテンスプレーダイスの高さ、スプレー温度(スプレーダイス温度)等によって制御することができる。
上記繊維状粘着剤層Aの厚みは、テープの平滑性の観点から、10〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜200μm、さらに好ましくは50〜100μmである
上記繊維状粘着剤層Aのゲル分率は、35〜90%であり、好ましくは40〜80%、より好ましくは40〜70%である。ゲル分率を35%以上とすることにより、繊維状粘着剤層が流動しにくくなり、時間が経過しても通気性が変化しにくく、均一な通気性を有する。また高温で保存した後や、圧力が加えられた場合でも、粘着剤層が流動しにくく、通気性が変化しにくい。ゲル分率を90%以下とすることにより、粘着力が向上する。上記ゲル分率は、粘着剤の種類、スプレー塗布の条件、硬化条件等によって制御することができる。
上記ゲル分率(トルエン不溶分の割合)は、具体的には、例えば、以下の<ゲル分率の測定方法>により測定し、算出できる。
<ゲル分率の測定方法>
粘着シートより、繊維状粘着剤層を約0.1g採取し、ゲル分率測定用の繊維状粘着剤層とする。上記ゲル分率測定用の繊維状粘着剤層を、平均孔径0.2μmの孔を有する多孔質テトラフルオロエチレンシート(商品名「NTF1122」、日東電工(株)製)に包んだ後、凧糸で縛り、その際の重量を測定し、該重量を浸漬前重量とする。なお、該浸漬前重量は、繊維状粘着剤層と、テトラフルオロエチレンシートと、凧糸の総重量である。また、テトラフルオロエチレンシートと凧糸の合計重量も測定しておき、該重量を包袋重量とする。
次に、上記の繊維状粘着剤層をテトラフルオロエチレンシートで包み凧糸で縛ったもの(「サンプル」と称する)を、トルエンで満たした50mL容器に入れ、70℃にて24時間静置する。その後、容器からサンプル(トルエン処理後)を取り出して、アルミニウム製カップに移し、130℃で2時間、乾燥機中で乾燥してトルエンを除去した後、重量を測定し、該重量を浸漬後重量とする。
そして、下記の式からゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=(A−B)/(C−B)×100
(上記式において、Aは浸漬後重量であり、Bは包袋重量であり、Cは浸漬前重量である。)
(基材A)
上記基材Aは、不織布(不織布A)及び多孔質フィルム(多孔質フィルムA)の少なくとも一方を含む。上記基材Aは、例えば、不織布A又は多孔質フィルムAのみからなる単層基材であってもよいし、不織布Aを含む積層基材、多孔質フィルムAを含む積層基材、又は不織布A及び多孔質フィルムAを含む積層基材であってもよい。上記基材Aが積層基材の場合は、不織布A、多孔質フィルムA以外に、紙、織布などの通気性を有する部材を含んでいてもよい。
上記不織布Aとしては、特に限定されないが、例えば、ポリアミド製不織布(ナイロン製不織布など)、ポリエステル製不織布、ポリオレフィン製不織布(ポリプロピレン製不織布、ポリエチレン製不織布、ポリプロピレン/ポリエチレン混紡不織布など)、レーヨン製不織布など公知乃至慣用の不織布(天然繊維による不織布、合成繊維による不織布など)などが挙げられる。中でも、風合いや通気性の観点から、ポリエステル製不織布が好ましい。上記不織布Aは、1種の繊維から構成されていてもよく、複数種の繊維が組み合わせられて構成されていてもよい。
上記不織布Aの製造方式は、特に限定されないが、例えば、スパンボンド方式、スパンレース方式などが挙げられる。中でも、強度の観点から、スパンボンド方式により製造された不織布(スパンボンド不織布)が好ましい。なお、上記不織布Aは単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。上記不織布Aにおいて、繊維径(平均繊維径)、繊維長、目付量などは特に限定されないが、例えば、加工性やコストの観点から、目付量は20〜100g/m2が好ましく、さらに好ましくは20〜80g/m2である。
上記多孔質フィルムAとしては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂などから構成される多孔質フィルムなどが挙げられる。上記の中でも、価格、柔軟性の観点から、ポリオレフィン系樹脂から構成される多孔質フィルムが好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記多孔質フィルムAを構成する樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂)は、特に限定されないが、例えば、無機粒子を含んでいてもよい。上記無機粒子は、延伸により無機粒子の周囲にボイド(孔)を発生させることによって、フィルムを多孔質化させる役割を担う。上記無機粒子としては、公知乃至慣用のものの中から適宜選択使用することができ、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸の金属塩;硫酸マグネシウム等の硫酸の金属塩などが挙げられる。無機粒子の形状は特に限定されず、平板形状、粒状などのものを用いることができる。上記無機粒子は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記多孔質フィルムAには、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤などの各種添加剤が配合されていてもよい。
上記多孔質フィルムAは、特に限定されないが、例えば、未延伸フィルムを延伸することにより多孔質化して製造できる。上記多孔質フィルムAは、例えば、溶融製膜法(Tダイ法、インフレーション法)によって製造することができる。具体的には、例えば、上記ポリエステル系樹脂、上記無機粒子などを2軸混練押出機にて混合分散し、原料ペレットを作製した後、1軸押出機にて溶融押出して未延伸フィルムを作製し、該未延伸フィルムを、延伸することにより多孔質化させて製造する。多孔質フィルムを積層フィルムとする場合には、共押出法を好ましく用いることができる。なお、上記多孔質フィルムAには、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理などの各種処理が施されていてもよい。
上記基材Aの厚さは、特に限定されないが、加工性、風合いの観点から、例えば、30〜200μmが好ましく、より好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmである。
上記基材Aのフラジール通気度は、特に限定されないが、通気性の観点から、例えば、300〜5000cc/cm2/secが好ましく、より好ましくは1000〜3000cc/cm2/secである。なお、本明細書において、フラジール通気度は、JIS L 1096に準拠して測定したものをいう。
本発明のアクリル系粘着シートは、上記基材Aの一方の表面に繊維状粘着剤層Aを有する片面粘着シートであってもよいし、上記基材Aの両方の表面に繊維状粘着剤層Aを有する両面粘着シート、又は上記基材Aの一方の表面に繊維状粘着剤層Aを有し、他方の表面には繊維状粘着剤層A以外の繊維状粘着剤層(例えば繊維状粘着剤層B、繊維状粘着剤層C、繊維状粘着剤層B及び繊維状粘着剤層C以外の繊維状粘着剤層など)を有する両面粘着シートであってもよい。本発明のアクリル系粘着シートが両面粘着シートである場合は、生産性の観点から、上記基材Aの両方の表面に繊維状粘着剤層Aを有する両面粘着シートが好ましい。
本発明のアクリル系粘着シートの製造方法は、公知乃至慣用の製造方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、上記基材Aの少なくとも一方の表面に、繊維状粘着剤層Aを設ける方法などが挙げられる。繊維状粘着剤層Aを設ける方法としては、上記繊維状粘着剤層Aを設ける方法が挙げられる。
より具体的には、ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤を不織布A及び/又は多孔質フィルムAを含む基材Aの少なくとも一方の表面にスプレー塗布して繊維状粘着剤層Aを形成する工程、繊維状粘着剤層Aに照度120〜240mW/cm2(好ましくは200〜240mW/cm2)、光量300〜500mJ/cm2の紫外線を照射して繊維状粘着剤層Aのゲル分率を35〜90%とする工程などを含む製造方法が挙げられる。本発明のアクリル系粘着シートの製造方法は、上記工程の全てを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。
本発明のアクリル系粘着シートの厚み(総厚み)は、特に限定されないが、50〜200μmが好ましく、さらに好ましくは70〜150μmである。上記厚みが200μm以下であることにより、柔軟性や風合いを良好とすることができる。上記厚みが50μm以上であることにより、シワが入りにくく、また生産性に優れる。粘着シートの上記厚みには、セパレータの厚みは含まれない。
本発明のアクリル系粘着シートのフラジール通気度は、特に限定されないが、通気性の観点から、例えば、30〜500cc/cm2/secが好ましく、より好ましくは100〜300cc/cm2/secである。
[本発明のウレタン系粘着シート]
本発明のウレタン系粘着シートは、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材Bの少なくとも一方の表面に、ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射することにより形成された繊維状粘着剤層(繊維状粘着剤層B)を有する。
(繊維状粘着剤層B)
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤(加熱溶融型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤)は、紫外線照射により硬化するホットメルト型ウレタン系粘着剤である。すなわち、上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤は、ウレタン系ポリマーを含み、紫外線照射により硬化するホットメルト型粘着剤である。上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤は、必要に応じて、さらに、光重合開始剤、添加剤を含有していてもよい。上記ウレタン系ポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記ウレタン系ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、下記式(1)で表されるウレタン系ポリマーを好適に用いることができる。
X−R−Y (1)
(式(1)において、Rはウレタン系重合体鎖部、Xは反応性官能基を有する基、Yは反応性官能基又は封止基を有する基である。)
上記式(1)で表されるウレタン系ポリマーにおいて、Xとしての反応性官能基を有する基における反応性官能基としては、例えば、ビニル基、ビニル−アルキル基(例えば、アリル基など)、アクリロイル基、メタクリロイル基等のビニル基を含む反応性官能基(「ビニル基含有官能基」と称する場合がある)の他、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基などが挙げられる。反応性官能基としては、ビニル基含有官能基(ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基など)が好ましく、その中でもアクリロイル基、メタクリロイル基(これらを「(メタ)アクリロイル基」と総称する場合がある)が特に好適である。上記反応性官能基は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
なお、ウレタン系ポリマーにおいて、反応性官能基(ビニル基含有官能基等)を有する基をウレタン系ポリマー中に導入する際には、反応性官能基とともに、ウレタン系ポリマー中のモノマー成分に対して反応性を有している基(「モノマー反応性基」と称する場合がある)を有する化合物(「ビニル基含有モノマー反応性化合物」と称する場合がある)を用いることができる。このようなビニル基含有モノマー反応性化合物において、モノマー反応性基としては、ヒドロキシル基、イソシアネート基、カルボキシル基、アミノ基などが挙げられ、ヒドロキシル基が好適である。なお、ビニル基含有モノマー反応性化合物は、分子内にモノマー反応性基を少なくとも1個有していればよい。また、ビニル基含有モノマー反応性化合物は、モノマー反応性基を1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。
上記ビニル基含有モノマー反応性化合物としては、例えば、ビニル基含有官能基とともに、ヒドロキシル基を有している化合物(「ビニル基含有ヒドロキシ化合物」と称する場合がある)が好適に用いられる。このようなビニル基含有ヒドロキシ化合物としては、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシメチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル;ヒドロキシメチルアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、3−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテルなどが挙げられる。ビニル基含有ヒドロキシ化合物としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、特に、2−ヒドロキシエチルアクリレートが好適である。
また、前記式(1)で表されるウレタン系ポリマーにおいて、Yとしての封止基を有する基における封止基は、ウレタン系重合体鎖部の末端の基(イソシアネート基など)の反応性を封止するために導入されている。このような封止基としては、例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、シクロアルキルオキシ基等の炭化水素−オキシ基などが挙げられ、アルコキシ基が好適である。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基、エイコシルオキシ基等の炭素数が1〜30のアルコキシ基などが挙げられる。封止基は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、封止基を有する基としてアルコキシ基を有する基をウレタン系ポリマー中に導入する際には、モノオール類を用いることができる。このようなモノオール類としては、特に制限されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、イソオクタノール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール等の脂肪族1価アルコール類の他、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンなどのヒドロキシ基含有フェニルケトン類などが挙げられる。モノオール類としては、脂肪族1価アルコールが好ましく、特に、オクタデシルアルコールが好適である。
前記式(1)におけるYとしての反応性官能基を有する基において、反応性官能基としては、Xとしての反応性官能基を有する基における反応性官能基と同様の反応性官能基[例えば、ビニル基、ビニル−アルキル基(例えば、アリル基など)、アクリロイル基、メタクリロイル基等のビニル基含有官能基の他、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基など]を用いることができる。中でも、Yとしては、封止基を有する基が好適である。
さらにまた、前記式(1)で表されるウレタン系ポリマーにおいて、Rとしてのウレタン系重合体鎖部は、ウレタン系重合体の残基であり、ポリイソシアネート系化合物と、イソシアネート基に対して反応性を有する基を少なくとも2個有している化合物(「イソシアネート反応性化合物」と称する場合がある)とを少なくともモノマー成分としたウレタン系重合体により構成されている。ポリイソシアネート系化合物としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートなどが含まれる。ポリイソシアネート系化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
脂肪族ポリイソシアネートには、例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートなどが含まれる。
また、脂環族ポリイソシアネートには、例えば、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートなどが含まれる。
芳香族ポリイソシアネートには、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネート、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネート、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートなどが含まれる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートには、例えば、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネートなどが含まれる。
また、ポリイソシアネート系化合物としては、上記例示の脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートによる二重体や三量体、反応生成物又は重合物(例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの二重体や三量体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートなど)なども用いることができる。
ポリイソシアネート系化合物としては、脂環族ポリイソシアネート(特に、イソホロンジイソシアネート)を好適に用いることができる。
イソシアネート反応性化合物としては、分子内に、イソシアネート基に対して反応性を有する基を少なくとも2個有している化合物であれば特に制限されない。イソシアネート基に対する反応性基としては、ヒドロキシル基、アミノ基などが挙げられる。イソシアネート基に対する反応性基は、単独であってもよく、2種以上が組み合わせられていてもよい。イソシアネート反応性化合物としては、ポリオール系化合物やポリアミン系化合物などが挙げられる。イソシアネート反応性化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。従って、イソシアネート反応性化合物としては、ポリオール系化合物およびポリアミン系化合物から選ばれた1種のみを用いてもよく、ポリオール系化合物およびポリアミン系化合物から選ばれた2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記イソシアネート反応性化合物としては、ポリオール系化合物を好適に用いることができる。ポリオール系化合物としては、公知のウレタン系重合体のモノマー成分として用いられるポリオール系化合物であれば特に制限されず、例えば、多価アルコール等の低分子量タイプのポリオール系化合物であってもよく、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリアクリルポリオール等の高分子量タイプのポリオール系化合物であってもよい。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−トリメチレングリコール、1,4−テトラメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA等のジオール類の他、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールなど)などが挙げられる。
ポリエステルポリオールは、分子内に(特に、末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2個有しているポリエステル系重合体であれば特に制限されない。ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多価カルボン酸とを重縮合により重合させる方法や、環状エステル(ラクトン)を開環重合させる方法の他、これらの方法を組み合わせた方法などにより調製される。なお、ポリエステルポリオールを調製する際の重合の条件等は、公知の条件等を適宜利用することができる。多価アルコールとしては、低分子量タイプのポリオール系化合物として例示の多価アルコールや、ダイマージオールから適宜選択することができる。また、多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ヘキサトリアコンタン二酸[HOOC−(CH2)34−COOH]、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸などから適宜選択することができる。環状エステルとしては、例えば、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。具体的には、ポリエステルポリオールとしては、例えば、ダイマー酸と1,6−ヘキサメチレンジオールとによるポリエステルポリオール、ヘキサトリアコンタン二酸とダイマージオールとによるポリエステルポリオール、ダイマー酸とダイマージオールとによるポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、分子内に(特に、末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2個有しているポリエーテル系重合体であれば特に制限されない。ポリエーテルポリオールは、アルキレングリコールを縮合により重合させる方法や、環状エーテルを開環重合させる方法の他、これらの方法を組み合わせた方法などにより調製される。なお、ポリエーテルポリオールを調製する際の重合の条件等は、公知の条件等を適宜利用することができる。前記アルキレングリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコールなどが挙げられる。具体的には、ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)共重合体等のポリアルキレングリコールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、分子内に(特に、末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2個有しているポリカーボネート系重合体であれば特に制限されない。ポリカーボネートポリオールとしては、多価アルコールとホスゲンとを反応させる方法、多価アルコールとジフェニルカーボネートとをエステル交換により反応させる方法、環状炭酸エステル(エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカーボネート等のアルキレンカーボネートなど)を開環重合させる方法の他、これらの方法を組み合わせた方法などにより調製される。
ポリオレフィンポリオールや、ポリアクリルポリオールは、それぞれ、分子内に(特に、末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2個有しているオレフィン系重合体や、分子内に(特に、末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2個有しているアクリル系重合体であれば特に制限されない。なお、オレフィン系重合体やアクリル系重合体に、ヒドロキシル基を導入するために、オレフィン系重合体のモノマー主成分としてのオレフィンや、アクリル系重合体のモノマー主成分としての(メタ)アクリル酸エステルの共重合成分として、ヒドロキシル基を有するα,β−不飽和化合物[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど]が用いられる。
中でも、イソシアネート反応性化合物としては、ポリエステルポリオールを好適に用いることができる。ポリエステルポリオールの数平均分子量としては、特に限定されず、例えば、5000〜1000000(好ましくは10000〜500000、さらに好ましくは100000〜300000)の範囲から選択することができる。
また、イソシアネート反応性化合物としてのポリアミン系化合物としては、公知のウレタン系重合体のモノマー成分として用いられるポリアミン系化合物であれば特に制限されず、例えば、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、芳香脂肪族ポリアミンなどが含まれる。ポリアミン系化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。脂肪族ポリアミンには、例えば、1,3−トリメチレンジアミン(ジアミノプロパン)、1,4−テトラメチレンジアミン(ジアミノブタン)、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン、ビスアミノプロピルエーテル、ビスアミノプロピルエタン、ビスアミノプロピルジエチレングリコール、ビスアミノプロポキシネオペンチルグリコールなどが含まれる。また、脂環族ポリアミンには、例えば、イソホロンジアミン、水素添加ジフェニルメタンジアミンなどが含まれる。芳香族ポリアミンには、例えば、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、4,4´−ジフェニルメタンジアミン、2,4´−ジフェニルメタンジアミンなどが含まれる。芳香脂肪族ポリアミンには、例えば、キシリレン−1,4−ジアミン、キシリレン−1,3−ジアミンなどが含まれる。
このように、上記式(1)で表されるウレタン系ポリマーは、ポリウレタン系重合体鎖部の一方の末端が、反応性官能基を有する基となり、他方の末端が反応性官能基を有する基または封止基を有する基となった構成を有している。このようなウレタン系ポリマーの製造方法としては、特に制限されず、例えば、特開平10−330453号公報などに記載されている方法を用いることができる。具体的には、ウレタン系ポリマーは、ポリウレタン系重合体を調製後に反応性官能基や封止基を導入する方法、ポリウレタン系重合体を調製中に反応性官能基や封止基を導入する方法などにより調製することができる。
上記式(1)で表されるウレタン系ポリマーとしては、反応性官能基としてビニル基含有官能基を有するウレタン系ポリマー[特に、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン系プレポリマー]が好適である。このような反応性官能基含有ウレタン系プレポリマーにおいて、主鎖又は骨格を構成しているウレタン系重合体鎖部としては、ポリイソシアネート系化合物とポリオール系化合物(特に、ポリエステルポリオール)とをモノマー成分とし且つ末端がイソシアネート基であるウレタン系重合体によるウレタン系重合体鎖部(ウレタン系重合体の残基)が好ましい。
なお、上記式(1)で表されるウレタン系ポリマーとしては、例えば、特開平10−330453号公報、特開2005−247938号公報、2005−281689号公報で例示されているウレタン系ポリマー、ウレタン系プレポリマーから形成されたウレタン系ポリマー等が挙げられる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤における上記ウレタン系ポリマーの含有量は、特に限定されないが、例えば、上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤全量(100重量%)に対して、40〜99重量%が好ましく、より好ましくは60〜99重量%、さらに好ましくは70〜99重量%である。ウレタン系ポリマーの含有量を40重量%以上とすることにより、高温での流動性を抑えることができる。ウレタン系ポリマーの含有量を99重量%以下とすることにより、粘着性を発現できる。
上記ウレタン系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、粘着剤の塗工性が増し、塗布した粘着剤が流動しにくくなり、形成した繊維状粘着剤層の強度が向上するという観点から、例えば、40000〜60000が好ましい。上記ウレタン系ポリマーの重量平均分子量は、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度、重合開始剤の種類やその使用量などによりコントロールすることができる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤における上記光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、上述のものが挙げられる。上記光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記光重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記ウレタン系ポリマー100重量部に対して、0.5〜3重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜1重量部である。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤における上記添加剤としては、特に限定されないが、例えば、架橋剤、可塑剤、充填剤(フィラー)、老化防止剤、酸化防止剤、着色剤(カーボンブラック等の顔料や染料など)、架橋促進剤(架橋助剤)、紫外線吸収剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などが挙げられる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤は、例えば、上記ウレタン系ポリマー、必要に応じて加えられる上記光重合開始剤、上記架橋剤、上記添加剤などを混合して調製することができる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤は、紫外線硬化性を有するため、スプレー塗布する前、及びスプレー塗布した後に硬化反応(例えば、重合反応や架橋反応など)することができる。そのため、スプレー塗布する前は、スプレー塗布しやすく、且つ塗布した粘着剤が流動しにくい粘度に調整することができ、塗工性に優れる。また、スプレー塗布した後は、硬化反応を制御することで、粘着剤層の粘着力を用途に適したものとすることができる。
なお、湿気により硬化する湿気硬化性を有する粘着剤(湿気硬化性粘着剤)は、硬化に時間がかかり、硬化反応中に粘着剤(粘着剤層)が流動して通気孔を塞ぐことがあるため好ましくない。また、電子線により硬化する電子線硬化性を有する粘着剤(電子線硬化性粘着剤)は、硬化反応に強い照射エネルギーを必要とするため、繊維状粘着剤層以外の部材(例えば、基材など)が変質する可能性があり好ましくない。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤は、加熱溶融できるため、スプレー塗布などにより通気性に優れた繊維状粘着剤層を形成できる。また、溶剤を含まないため、安全性、生産性に優れ、その上塗布した粘着剤が流動しにくい。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤としては、例えば、商品名「PSA−7511」(共栄社化学(株)製)などの市販品を用いることができる。
上記繊維状粘着剤層Bは、上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射することにより形成される。すなわち、繊維状粘着剤層Bを設ける方法は、上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤をスプレー塗布した後紫外線照射する方法である。上記スプレー塗布の方法としては、特に限定されないが、例えば、カーテンスプレー方式により加熱溶融させた粘着剤を、熱風を介し吹き付けて塗布する方法などが挙げられる。
スプレー塗布する際にホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤を溶融する温度(加熱溶融温度)は、特に限定されないが、100〜200℃以上が好ましく、より好ましくは130〜170℃、さらに好ましくは130〜150℃である。加熱溶融温度が100℃未満では、塗布後に粘着剤が流動して通気孔を塞ぐことがある。加熱溶融温度が200℃を超えると、粘着剤の熱劣化による変質を起こしやすくなる。上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤の溶融後の粘度(溶融粘度)としては、特に限定されないが、例えば、6000〜100000mPa・sが好ましく、より好ましくは10000〜20000mPa・sである。溶融後の粘度を上記範囲とすることにより、平均繊維径が適当な範囲の繊維状粘着剤層を形成できる。なお、溶融後の粘度は、後述の(評価)の「(1)粘度」に記載の方法によって測定することができる。
カーテンスプレー方式にてスプレー塗布する際のエアー流量は、特に限定されないが、500〜1500L/分が好ましく、より好ましくは800〜1200L/分である。また、エアー温度は、特に限定されないが、150〜200℃が好ましく、より好ましくは150〜170℃である。
スプレー塗布する際のホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤の塗布量は、5〜100g/m2が好ましく、より好ましくは10〜50g/m2である。塗布量を5g/m2以上とすることにより、塗布ムラが少なくなり、被着体との接着性に優れる。塗布量を100g/m2以下とすることにより、通気性に優れる。
上記ホットメルト型紫外線硬化性ウレタン系粘着剤をスプレー塗布した後、紫外線照射する際の照射条件としては、特に限定されないが、例えば、照度120〜240mW/cm2、光量50〜1000mJ/cm2(より好ましくは、300〜500mJ/cm2)の紫外線を照射する条件が挙げられる。上記条件で紫外線照射することにより、繊維状粘着剤層のゲル分率を制御でき、高温で保存した場合や、圧力が加えられた場合でも繊維状粘着剤層が流動しにくくなる。
上記繊維状粘着剤層Bの平均繊維径は、5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜50μmである。平均繊維径が5μm以上であることにより、粘着力が向上する。また、スプレー塗布時に粘着剤が周囲に飛び散りにくく、生産性に優れる。平均繊維径が100μm以下であることにより、粘着剤をスプレー塗布する際に粘着剤の温度が基材に伝わりにくく、基材にダメージを与えにくい。上記平均繊維径は、粘着剤の溶融粘度、スプレー塗布時のエアー流量(熱風の流量)、カーテンスプレーダイスの高さ、スプレー温度(スプレーダイス温度)等によって制御することができる。
上記繊維状粘着剤層Bの厚みは、テープの平滑性の観点から、10〜200μmが好ましく、より好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmである
上記繊維状粘着剤層Bのゲル分率は、35〜90%であり、好ましくは40〜80%、より好ましくは40〜70%である。ゲル分率を35%以上とすることにより、繊維状粘着剤層が流動しにくくなり、時間が経過しても通気性が変化しにくく、均一な通気性を有する。また高温で保存した後や、圧力が加えられた場合でも、粘着剤層が流動しにくく、通気性が変化しにくい。ゲル分率を90%以下とすることにより、粘着力が向上する。上記ゲル分率は、粘着剤の種類、スプレー塗布の条件、硬化条件等によって制御することができる。上記ゲル分率(トルエン不溶分の割合)は、具体的には、例えば、上述の<ゲル分率の測定方法>により測定し、算出できる。
(基材B)
上記基材Bは、不織布(不織布B)及び多孔質フィルム(多孔質フィルムB)の少なくとも一方を含む。上記基材Bは、例えば、不織布B又は多孔質フィルムBのみからなる単層基材であってもよいし、不織布Bを含む積層基材、多孔質フィルムBを含む積層基材、又は不織布B及び多孔質フィルムBを含む積層基材であってもよい。上記基材Bが積層基材の場合は、不織布B、多孔質フィルムB以外に、紙、織布などの通気性を有する部材を含んでいてもよい。
上記不織布Bとしては、特に限定されないが、例えば、上述の不織布Aなどが挙げられる。中でも、風合いや通気性の観点から、ポリエステル製不織布が好ましい。上記不織布Bは、1種の繊維から構成されていてもよく、複数種の繊維が組み合わせられて構成されていてもよい。
上記不織布Bの製造方式は、特に限定されないが、例えば、スパンボンド方式、スパンレース方式などが挙げられる。中でも、強度の観点から、スパンボンド方式により製造された不織布(スパンボンド不織布)が好ましい。なお、上記不織布Bは単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。上記不織布Bにおいて、繊維径(平均繊維径)、繊維長、目付量などは特に限定されないが、例えば、加工性やコストの観点から、目付量は20〜100g/m2が好ましく、さらに好ましくは20〜80g/m2である。
上記多孔質フィルムBとしては、特に限定されないが、例えば、上述の多孔質フィルムAなどが挙げられる。上記の中でも、価格、柔軟性の観点から、ポリオレフィン系樹脂から構成される多孔質フィルムが好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、上述のポリエステル樹脂が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記多孔質フィルムBを構成する樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂)は、特に限定されないが、例えば、無機粒子を含んでいてもよい。上記無機粒子は、延伸により無機粒子の周囲にボイド(孔)を発生させることによって、フィルムを多孔質化させる役割を担う。上記無機粒子としては、公知乃至慣用のものの中から適宜選択使用することができ、例えば、上述の無機粒子などが挙げられる。無機粒子の形状は特に限定されず、平板形状、粒状などのものを用いることができる。上記無機粒子は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記多孔質フィルムBには、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤などの各種添加剤が配合されていてもよい。
上記多孔質フィルムBは、特に限定されないが、例えば、未延伸フィルムを延伸することにより多孔質化して製造できる。上記多孔質フィルムBは、例えば、溶融製膜法(Tダイ法、インフレーション法)によって製造することができる。具体的には、例えば、上記ポリエステル系樹脂、上記無機粒子などを2軸混練押出機にて混合分散し、原料ペレットを作製した後、1軸押出機にて溶融押出して未延伸フィルムを作製し、該未延伸フィルムを、延伸することにより多孔質化させて製造する。多孔質フィルムを積層フィルムとする場合には、共押出法を好ましく用いることができる。なお、上記多孔質フィルムBには、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理などの各種処理が施されていてもよい。
上記基材Bの厚さは、特に限定されないが、加工性、風合いの観点から、例えば、30〜200μmが好ましく、より好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmである。
上記基材Bのフラジール通気度は、特に限定されないが、通気性の観点から、例えば、300〜5000cc/cm2/secが好ましく、より好ましくは1000〜3000cc/cm2/secである。
本発明のウレタン系粘着シートは、上記基材Bの一方の表面に繊維状粘着剤層Bを有する片面粘着シートであってもよいし、上記基材Bの両方の表面に繊維状粘着剤層Bを有する両面粘着シート、又は上記基材Bの一方の表面に繊維状粘着剤層Bを有し、他方の表面には繊維状粘着剤層B以外の繊維状粘着剤層(例えば繊維状粘着剤層A、繊維状粘着剤層C、繊維状粘着剤層A及び繊維状粘着剤層C以外の繊維状粘着剤層など)を有する両面粘着シートであってもよい。本発明のウレタン系粘着シートが両面粘着シートである場合は、生産性の観点から、基材Bの両方の表面に繊維状粘着剤層Bを有する両面粘着シートが好ましい。
本発明のウレタン系粘着シートの製造方法は、公知乃至慣用の製造方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、上記基材Bの少なくとも一方の表面に、繊維状粘着剤層Bを設ける方法などが挙げられる。繊維状粘着剤層Bを設ける方法としては、上記繊維状粘着剤層Bを設ける方法が挙げられる。
より具体的には、ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤を不織布B及び/又は多孔質フィルムBを含む基材Bの少なくとも一方の表面にスプレー塗布して繊維状粘着剤層Bを形成する工程、繊維状粘着剤層Bに照度120〜240mW/cm2(好ましくは200〜240mW/cm2)、光量300〜500mJ/cm2の紫外線を照射して繊維状粘着剤層Bのゲル分率を35〜90%とする工程などを含む製造方法が挙げられる。本発明のウレタン系粘着シートの製造方法は、上記工程の全てを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。
本発明のウレタン系粘着シートの厚み(総厚み)は、特に限定されないが、50〜200μmが好ましく、さらに好ましくは70〜150μmである。上記厚みが200μm以下であることにより、柔軟性や風合いを良好とすることができる。上記厚みが50μm以上であることにより、シワが入りにくく、また生産性に優れる。粘着シートの上記厚みには、セパレータの厚みは含まれない。
本発明のウレタン系粘着シートのフラジール通気度は、特に限定されないが、通気性の観点から、例えば、30〜500cc/cm2/secが好ましく、より好ましくは100〜300cc/cm2/secである。
[本発明のSIS系粘着シート]
本発明のSIS系粘着シートは、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材Cの少なくとも一方の表面に、ホットメルト型SIS系粘着剤をスプレー塗布することにより形成された繊維状粘着剤層(繊維状粘着剤層C)を有する。
(繊維状粘着剤層C)
上記ホットメルト型SIS系粘着剤は、SISブロック共重合体、温度23℃で固体の粘着付与剤(粘着付与剤Aと称する場合がある)、及び温度23℃で液体の粘着付与剤(粘着付与剤Bと称する場合がある)を含む。上記ホットメルト型SIS系粘着剤は、必要に応じて、さらに添加剤を含有していてもよい。
上記SISブロック共重合体としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、メチルスチレンなどのスチレン系化合物のスチレン系重合体ブロックと、イソプレンなどのイソプレン系化合物のイソプレン系重合体ブロックとからなるブロック共重合体などが挙げられる。なお、SISブロック共重合体には、必要に応じて、スチレン系重合体ブロック、イソプレン系重合体ブロック以外の重合体ブロックが含まれていてもよい。上記SISブロック共重合体に含まれる上記スチレン系重合体ブロックは、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。上記SISブロック共重合体に含まれる上記イソプレン系重合体ブロックは、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。上記SISブロック共重合体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
上記SISブロック共重合体を構成するモノマー成分中のスチレンの含有量は、特に限定されないが、例えば、上記SISブロック共重合体を構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、5〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは15〜25重量%である。言い換えると、上記SISブロック共重合体(100重量%)中の、スチレンに由来する構成単位(構造単位)の含有量は、特に限定されないが、例えば、上記SISブロック共重合体を構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、5〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%、さらに好ましくは15〜25重量%である。スチレンの含有量を5重量%以上とすることにより、粘着剤層の凝集力が高くなり、粘着剤層が一層流動しにくくなる。スチレンの含有量を40重量%以下とすることにより、十分な接着性(粘着性)が得られる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤における上記SISブロック共重合体の含有量は、特に限定されないが、例えば、上記ホットメルト型SIS系粘着剤全量(100重量%)に対して、20〜99重量%が好ましく、より好ましくは40〜99重量%、さらに好ましくは50〜90重量%である。SISブロック共重合体の含有量を20重量%以上とすることにより、粘着剤の凝集力を維持することができる。SISブロック共重合体の含有量を99重量%以下とすることにより、塗布性に優れる。
上記SISブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、粘着剤の塗工性が増し、塗布した粘着剤が一層流動しにくくなり、形成した繊維状粘着剤層の強度が向上するという観点から、例えば、100000〜300000が好ましい。上記SISブロック共重合体の重量平均分子量は、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度などによりコントロールすることができる。
上記SISブロック共重合体は、特に限定されないが、高温や圧力が加えられた場合でも粘着剤が一層流動しにくくなるという観点から、SIジブロック量が、上記SISブロック共重合体を構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、10〜35重量%であることが好ましい。
上記SISブロック共重合体は、市販品を用いることが可能であり、例えば、溶融粘度が低く、凝集力が高いという観点から、商品名「クインタック3280」(日本ゼオン(株)製)、商品名「クインタック3450」(日本ゼオン(株)製)などが挙げられる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤に、粘着付与剤A(粘着付与樹脂A)が含まれると、粘着性が向上する。粘着付与剤Aとしては、特に限定されないが、例えば、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ロジン系粘着付与樹脂、石油系粘着付与樹脂などのうち温度23℃で固体のもの(温度23℃で固体のテルペン系粘着付与樹脂、温度23℃で固体のフェノール系粘着付与樹脂、温度23℃で固体のロジン系粘着付与樹脂、温度23℃で固体の石油系粘着付与樹脂など)が挙げられる。中でも、SISブロック共重合体との相溶性に優れるという観点から、温度23℃で固体のテルペン系粘着付与樹脂が好ましい。粘着付与剤Aは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
粘着付与剤Aにおける上記テルペン系粘着付与樹脂としては、特に限定されないが、例えば、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体などのテルペン系樹脂や、これらのテルペン系樹脂を変性(フェノール変性、芳香族変性、水素添加変性、炭化水素変性など)した変性テルペン系樹脂(例えば、フェノール変性テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、水素添加変性テルペン系樹脂、炭化水素変性テルペン系樹脂など)などのうち、温度23℃で固体のものが挙げられる。中でも、高温雰囲気下でも熱劣化しにくいという観点から、温度23℃で固体の水素添加変性テルペン系樹脂、温度23℃で固体の芳香族変性テルペン系樹脂が好ましい。特に、SISブロック共重合体との相溶性が一層優れ、粘度を適正な範囲に調整することができ、低温接着性にも優れるという観点から、温度23℃で固体の水素添加変性テルペン系樹脂と温度23℃で固体の芳香族変性テルペン系樹脂とを共に含むことが好ましい。
粘着付与剤Aにおける温度23℃で固体の上記テルペン系粘着付与樹脂の軟化温度(軟化点)は、特に限定されないが、例えば、80〜130℃が好ましく、より好ましくは90〜120℃である。上記軟化温度が80℃以上であることにより、粘着剤が一層流動しにくくなる。上記軟化温度が130℃以下であることにより、塗工性に優れる。なお、上記軟化温度とは、JIS K7206に基づき測定されたビカット軟化点をいう。
粘着付与剤Aにおける温度23℃で固体の上記テルペン系粘着付与樹脂は、特に限定されないが、高温や圧力が加えられた場合でも粘着剤が流動しにくくなるという観点から、例えば、軟化点が80℃以上であることが好ましい。
粘着付与剤Aにおける上記フェノール系粘着付与樹脂としては、各種フェノール類(例えば、フェノール、m−クレゾール、3,5−キシレノール、p−アルキルフェノール、レゾルシンなど)とホルムアルデヒドとの縮合物(例えば、アルキルフェノール系樹脂、キシレンホルムアルデヒド系樹脂など)、上記フェノール類とホルムアルデヒドとをアルカリ触媒で付加反応させたレゾールや、上記フェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒で縮合反応させて得られるノボラックの他、ロジン類(未変性ロジン、変性ロジンや、各種ロジン誘導体など)にフェノールを酸触媒で付加させ熱重合することにより得られるロジン変性フェノール樹脂などのうち、温度23℃で固体のものが挙げられる。
粘着付与剤Aにおける上記ロジン系粘着付与樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどの未変性ロジン(生ロジン)や、これらの未変性ロジンを水添化、不均化、重合などにより変性した変性ロジン(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジンの他、その他の化学的に修飾されたロジンなど)の他、各種のロジン誘導体などのうち、温度23℃で固体のものが挙げられる。
粘着付与剤Aにおける上記石油系粘着付与樹脂としては、例えば、芳香族系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂(脂肪族環状石油樹脂)、脂肪族・芳香族系石油樹脂、脂肪族・脂環族系石油樹脂、水素添加石油樹脂、クマロン系樹脂、クマロンインデン系樹脂等の公知の石油樹脂のうち、温度23℃で固体のものが挙げられる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤中の粘着付与剤Aの含有量は、SISブロック共重合体100重量部に対して、20〜150重量部であり、好ましくは20〜100重量部、より好ましくは50〜80重量部である。上記含有量を20重量部以上とすることにより、 粘着剤が流動しにくくなる。上記含有量を150重量部以下とすることにより、低温特性を確保できる。
上記粘着付与剤Aは、市販品を用いることが可能であり、例えば、粘度を低下させつつ、高温時に凝集力が低下しにくいという観点から、商品名「クリアロンM105」(ヤスハラケミカル(株)製、水素添加変性テルペン系樹脂)、商品名「クリアロンK4090」(ヤスハラケミカル(株)製)などが挙げられる。
上記粘着付与剤Aは、温度23℃で固体である。粘着付与剤Aの融点は、特に限定されないが、例えば、23℃より高いことが好ましく、より好ましくは90℃以上である。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤に、粘着付与剤B(粘着付与樹脂B)が含まれると、溶融粘度が低下する。粘着付与剤Bとしては、温度23℃で液体(液状)であれば、特に限定されないが、例えば、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ロジン系粘着付与樹脂、石油系粘着付与樹脂などのうち温度23℃で液体のもの(温度23℃で液体のテルペン系粘着付与樹脂、温度23℃で液体のフェノール系粘着付与樹脂、温度23℃で液体のロジン系粘着付与樹脂、温度23℃で液体の石油系粘着付与樹脂など)、パラフィンオイルなどの石油系オイル、プロセス油、ナフテン油、ひまし油、アマニ油、大豆油、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、リン酸エステル、高級脂肪酸エステル、アルキルスルホン酸エステルなどの有機酸エステルなどが挙げられる。粘着付与剤Bは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤中の粘着付与剤Bの含有量は、SISブロック共重合体100重量部に対して、20〜90重量部であり、好ましくは20〜80重量部、より好ましくは20〜60重量部である。上記含有量を20重量部以上とすることにより、塗工性が向上する。上記含有量を90重量部以下とすることにより、流動性が低くなる。特に、高温で保存した後や、圧力が加えられた場合でも、粘着剤層が流動性しにくく、通気性が変化しにくくなる。
上記粘着付与剤Bは、市販品を用いることが可能であり、例えば、商品名「YSレジンTO−L」(ヤスハラケミカル(株)製、芳香族変性テルペン系樹脂)などが挙げられる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤は、粘着付与剤Aのみを含む場合、溶融粘度が高くなり、塗工性が悪くなる場合がある。粘着付与剤Aと粘着剤付与剤Bを共に含むと、溶融粘度を適正な範囲に調整でき、さらに低温接着性にも優れる。そのため、上記ホットメルト型SIS系粘着剤は、特に限定されないが、上記粘着付与剤Aと上記粘着付与剤Bを共に含むことが好ましい。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤中の粘着付与剤Aと粘着付与剤Bの合計量は、特に限定されないが、例えば、SISブロック共重合体100重量部に対して、40〜240重量部が好ましく、より好ましくは50〜200重量部、さらに好ましくは50〜150重量部である。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤が、上記粘着付与剤Aと上記粘着付与剤Bを共に含む場合は、高温で保存した後や、圧力が加えられた場合でも、通気性が変化しにくくなるという観点から、粘着付与剤Aよりも粘着付与剤Bの割合が少ないこと(例えば、粘着付与剤Aと粘着付与剤Bの合計量中の粘着付与剤Bの割合が50%未満、好ましくは40%以下)が好ましい。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤における添加剤としては、特に限定されないが、例えば、酸化防止剤、架橋剤、重合開始剤、架橋促進剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、連鎖移動剤、可塑剤、界面活性剤、帯電防止剤が挙げられる。中でも、酸化防止剤が好ましい。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤に、酸化防止剤が含まれると、粘着剤の熱安定性が一層向上する。上記酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、4−[[4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール(イルガノックス565)などの2,6−アルキルフェノール骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(イルガフォス168)などの亜リン酸エステル化合物、これらの混合物などが挙げられる。上記酸化防止剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記酸化防止剤は、一次老化防止と二次老化防止の観点から、イルガノックスB612(イルガノックス565とイルガフォス168の混合物)などの2,6−アルキルフェノール骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤と亜リン酸エステル化合物の混合物が好ましい。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤中の酸化防止剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、SISブロック共重合体100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜5重量部、さらに好ましくは1〜3重量部である。上記含有量を0.5重量部以上とすることにより、熱安定性が向上する。上記含有量を10重量部以下とすることにより、粘着剤層中の低分子量化合物のブリードを抑制することができる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤としては、特に限定されないが、高温で保存した場合や、圧力が加えられた場合でも一層流動しにくくなり、溶融粘度が適度な範囲となり、さらに粘着力に優れるという観点から、例えば、SISブロック共重合体、水素添加変性テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、2,6−アルキルフェノール骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤と亜リン酸エステル化合物の混合物を含むことが好ましい。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤は、例えば、上記SISブロック共重合体、上記粘着付与剤A、上記粘着付与剤B、必要に応じて加えられる上記酸化防止剤などを混合して調製することができる。
上記ホットメルト型SIS系粘着剤は、加熱溶融できるため、スプレー塗布などにより通気性に優れた繊維状粘着剤層を形成できる。また、溶剤を含まないため、安全性に優れる。
上記繊維状粘着剤層Cは、上記ホットメルト型SIS系粘着剤をスプレー塗布することにより形成される。すなわち、繊維状粘着剤層Cを設ける方法は、上記ホットメルト型SIS系粘着剤をスプレー塗布する方法である。上記スプレー塗布の方法としては、特に限定されないが、例えば、カーテンスプレー方式により加熱溶融させた粘着剤を、熱風を介し吹き付けて塗布する方法などが挙げられる。
スプレー塗布する際にホットメルト型SIS系粘着剤を溶融する温度(加熱溶融温度)は、特に限定されないが、100〜200℃以上が好ましく、より好ましくは130〜200℃、さらに好ましくは160〜200℃である。加熱溶融温度が100℃未満では、塗布後に粘着剤が流動して通気孔を塞ぐことがある。加熱溶融温度が200℃を超えると、粘着剤の熱劣化による変質を起こしやすくなる。上記ホットメルト型SIS系粘着剤の溶融後の粘度(溶融粘度)としては、特に限定されないが、例えば、6000〜100000mPa・sが好ましく、より好ましくは8000〜15000mPa・sである。溶融後の粘度を上記範囲とすることにより、平均繊維径が適当な範囲の繊維状粘着剤層を形成できる。なお、溶融後の粘度は、後述の(評価)の「(1)粘度」に記載の方法によって測定することができる。
カーテンスプレー方式にてスプレー塗布する際のエアー流量は、特に限定されないが、500〜1500L/分が好ましく、より好ましくは800〜1200L/分である。また、エアー温度は、特に限定されないが、150〜250℃が好ましく、より好ましくは170〜200℃である。
スプレー塗布する際のホットメルト型SIS系粘着剤の塗布量は、5〜100g/m2が好ましく、より好ましくは10〜50g/m2である。塗布量を5g/m2以上とすることにより、塗布ムラが少なくなり、被着体との接着性に優れる。塗布量を100g/m2以下とすることにより、通気性に優れる。
上記繊維状粘着剤層Cの平均繊維径は、5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜50μmである。平均繊維径が5μm以上であることにより、粘着力が向上する。また、スプレー塗布時に粘着剤が周囲に飛び散りにくく、生産性に優れる。平均繊維径が100μm以下であることにより、粘着剤をスプレー塗布する際に粘着剤の温度が基材に伝わりにくく、基材にダメージを与えにくい。上記平均繊維径は、粘着剤の溶融粘度、スプレー塗布時のエアー流量(熱風の流量)、カーテンスプレーダイスの高さ、スプレー温度(スプレーダイス温度)等によって制御することができる。
上記繊維状粘着剤層Cの厚みは、テープの平滑性の観点から、10〜200μmが好ましく、より好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmである
(基材C)
上記基材Cは、不織布(不織布C)及び多孔質フィルム(多孔質フィルムC)の少なくとも一方を含む。上記基材Cは、例えば、不織布C又は多孔質フィルムCのみからなる単層基材であってもよいし、不織布Cを含む積層基材、多孔質フィルムCを含む積層基材、又は不織布C及び多孔質フィルムCを含む積層基材であってもよい。上記基材Cが積層基材の場合は、不織布C、多孔質フィルムC以外に、紙、織布などの通気性を有する部材を含んでいてもよい。
上記不織布Cとしては、特に限定されないが、例えば、上述の不織布Aなどが挙げられる。中でも、風合いや通気性の観点から、ポリエステル製不織布が好ましい。上記不織布Cは、1種の繊維から構成されていてもよく、複数種の繊維が組み合わせられて構成されていてもよい。
上記不織布Cの製造方式は、特に限定されないが、例えば、スパンボンド方式、スパンレース方式などが挙げられる。中でも、強度の観点から、スパンボンド方式により製造された不織布(スパンボンド不織布)が好ましい。なお、上記不織布Cは単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。上記不織布Cにおいて、繊維径(平均繊維径)、繊維長、目付量などは特に限定されないが、例えば、加工性やコストの観点から、目付量は20〜100g/m2が好ましく、さらに好ましくは20〜80g/m2である。
上記多孔質フィルムCとしては、特に限定されないが、例えば、上述の多孔質フィルムAなどが挙げられる。上記の中でも、価格、柔軟性の観点から、ポリオレフィン系樹脂から構成される多孔質フィルムが好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、上述のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記多孔質フィルムCを構成する樹脂(例えば、ポリオレフィン系樹脂)は、特に限定されないが、例えば、無機粒子を含んでいてもよい。上記無機粒子は、延伸により無機粒子の周囲にボイド(孔)を発生させることによって、フィルムを多孔質化させる役割を担う。上記無機粒子としては、公知乃至慣用のものの中から適宜選択使用することができ、例えば、上述の無機粒子などが挙げられる。無機粒子の形状は特に限定されず、平板形状、粒状などのものを用いることができる。上記無機粒子は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記多孔質フィルムCには、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤などの各種添加剤が配合されていてもよい。
上記多孔質フィルムCは、特に限定されないが、例えば、未延伸フィルムを延伸することにより多孔質化して製造できる。上記多孔質フィルムCは、例えば、溶融製膜法(Tダイ法、インフレーション法)によって製造することができる。具体的には、例えば、上記ポリエステル系樹脂、上記無機粒子などを2軸混練押出機にて混合分散し、原料ペレットを作製した後、1軸押出機にて溶融押出して未延伸フィルムを作製し、該未延伸フィルムを、延伸することにより多孔質化させて製造する。多孔質フィルムを積層フィルムとする場合には、共押出法を好ましく用いることができる。なお、上記多孔質フィルムCには、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理などの各種処理が施されていてもよい。
上記基材Cの厚さは、特に限定されないが、加工性や風合いの観点から、例えば、30〜200μmが好ましく、より好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmである。
上記基材Cのフラジール通気度は、特に限定されないが、通気性の観点から、例えば、300〜5000cc/cm2/secが好ましく、より好ましくは1000〜3000cc/cm2/secである。
本発明のSIS系粘着シートは、上記基材Cの一方の表面に繊維状粘着剤層Cを有する片面粘着シートであってもよいし、上記基材Cの両方の表面に繊維状粘着剤層Cを有する両面粘着シート、又は上記基材Cの一方の表面に繊維状粘着剤層Cを有し、他方の表面には繊維状粘着剤層C以外の繊維状粘着剤層(例えば繊維状粘着剤層A、繊維状粘着剤層B、繊維状粘着剤層A及び繊維状粘着剤層B以外の繊維状粘着剤層など)を有する両面粘着シートであってもよい。本発明のSIS系粘着シートが両面粘着シートである場合は、生産性の観点から、基材Cの両方の表面に繊維状粘着剤層Cを有する両面粘着シートが好ましい。
本発明のSIS系粘着シートの製造方法は、公知乃至慣用の製造方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、上記基材Cの少なくとも一方の表面に、繊維状粘着剤層Cを設ける方法などが挙げられる。繊維状粘着剤層Cを設ける方法としては、上記繊維状粘着剤層Cを設ける方法が挙げられる。
より具体的には、上記ホットメルト型SIS系粘着剤を不織布C及び/又は多孔質フィルムCを含む基材Cの少なくとも一方の表面にスプレー塗布して繊維状粘着剤層Cを形成する工程などを含む製造方法が挙げられる。本発明のSIS系粘着シートの製造方法は、他の工程を含んでいてもよい。
本発明のSIS系粘着シートの厚み(総厚み)は、特に限定されないが、50〜200μmが好ましく、さらに好ましくは70〜150μmである。上記厚みが200μm以下であることにより、柔軟性や風合いを良好にすることができる。上記厚みが50μm以上であることにより、シワが入りにくく、また生産性に優れる。粘着シートの上記厚みには、セパレータの厚みは含まれない。
本発明のSIS系粘着シートのフラジール通気度は、特に限定されないが、通気性の観点から、例えば、30〜500cc/cm2/secが好ましく、より好ましくは100〜300cc/cm2/secである。
[セパレータ]
本発明の粘着シートにおける繊維状粘着剤層(繊維状粘着剤層A、繊維状粘着剤層B、繊維状粘着剤層Cなど)は、使用時まではセパレータ(剥離ライナー)により保護されていてもよい。セパレータは繊維状粘着剤層の保護材として用いられており、本発明の粘着シートを被着体に貼付する際に剥がされる。なお、セパレータは必ずしも設けられていなくてもよい。
上記セパレータとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離剤層を有する基材、フッ素系ポリマーからなる低接着性基材や無極性ポリマーからなる低接着性基材などが挙げられる。上記剥離剤層を有する基材としては、例えば、シリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、フッ素系剥離剤、硫化モリブデン系剥離剤等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。上記フッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。また、上記無極性ポリマーとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等が挙げられる。なお、セパレータは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、セパレータの厚み等も特に限定されない。
本発明の粘着シートは、高温でも粘着剤層が流動しにくいという観点から、下記の<試験>において測定される粘着シートがずれた距離が0.1mm未満であることが好ましい。すなわち、下記の<試験>において測定される粘着シートがずれた距離が0.1mm未満である粘着シートとしては、例えば、本発明のアクリル系粘着シート、本発明のウレタン系粘着シート、本発明のSIS系粘着シートなどが好ましく例示される。
<試験>
ステンレス板(厚さ5mm、サイズ:長さ150mm×幅50mm)の片面の下端に、本発明の粘着シートの繊維状粘着剤層とステンレス板との貼り付け面積が200mm2(長さ20mm×幅10mm)となるように貼り合わせ、2kgローラーを1往復させて圧着する。その後、50℃下で0.5時間放置し、本発明の粘着シートとステンレス板との貼り付け面が鉛直方向となるように、本発明の粘着シート及びステンレス板を設置し、本発明の粘着シートに重さ100gのおもりを鉛直方向に垂れ下がるようにひもで試験片に吊るし、100gf(0.98N)の荷重をかける。温度50℃で120分静置した後に、本発明の粘着シートがずれた距離を測定する。
なお、粘着シートがずれた距離とは、粘着シートの鉛直方向におけるずれた距離(移動距離)であり、測定開始時にステンレス板と粘着シートとを貼り合わせた位置の上端から、120分経過後におけるステンレス板と粘着シートとを貼り合わせた位置の上端までの距離をいう。
本発明の粘着シートは、高温で粘着剤層が一層流動しにくくなるという観点から、下記の<限界保持力の試験>において測定される限界保持力が、100g/cm2以上であることが好ましく、より好ましくは200g/cm2以上である。上記限界保持力は、粘着剤の組成や含有量、粘着剤層のゲル分率、硬化反応の条件などにより制御することができる。
<限界保持力の試験>
ステンレス板(厚さ5mm、サイズ:長さ150mm×幅50mm)の片面の下端に、本発明の粘着シートの繊維状粘着剤層とステンレス板との貼り付け面積が200mm2(長さ20mm×幅10mm)となるように貼り合わせ、2kgローラーを1往復させて圧着する。その後、50℃下で0.5時間放置し、本発明の粘着シートとステンレス板との貼り付け面が鉛直方向となるように、本発明の粘着シート及びステンレス板を設置し、本発明の粘着シートに重さ100gのおもりを鉛直方向に垂れ下がるようにひもで試験片に吊るし、100gf(0.98N)の荷重をかける。温度50℃で120分静置した後に、本発明の粘着シートがずれた距離を測定する。
ずれた距離が0.1mm未満であった場合は、おもりの重さを50g上げて(荷重を50gf上げて)、さらに温度50℃で120分静置し、本発明の粘着シートがずれた距離を測定する。最初に本発明の粘着シートとステンレス板とを貼り合わせた位置から、本発明の粘着シートがずれた距離が0.1mm以上となった時のおもりの重さ(g)を、本発明の粘着シートの繊維状粘着剤層とステンレス板との貼り付け面積(cm2)で割り、限界保持力(g/cm2)とする。
なお、本発明の粘着シートは、上記の<試験>において、粘着シートがずれた距離が0.1mm未満であれば、本発明のアクリル系粘着シート、本発明のウレタン系粘着シート、本発明のSIS系粘着シート以外でもよく、不織布及び/又は多孔質フィルムを含む基材の少なくとも一方の表面に、ホットメルト型粘着剤(例えば、ホットメルト型ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ホットメルト型シリコーン系粘着剤、ホットメルト型ポリエステル系粘着剤、ホットメルト型ポリアミド系粘着剤、ホットメルト型フッ素系粘着剤、ホットメルト型エポキシ系粘着剤など)をスプレー塗布して形成された繊維状粘着剤層を有する粘着シートであってもよい。
本発明の粘着シートは、特に限定されないが、例えば、医療、衛生材料、自動車、建築、家庭用電化製品などの用途に好適に用いられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
SISブロック共重合体[日本ゼオン(株)製、商品名「クインタック 3280」]:100重量部に、水素添加テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「クリアロンM105」、23℃で固体の粘着付与剤]:60重量部、芳香族変性テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSレジンTO−L」、23℃で液体の粘着付与剤]50重量部、及び酸化防止剤[BASFジャパン(株)製、商品名「イルガノックスB612」]:1重量部を添加し、混合してホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を得た。
上記ホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を、180℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度180℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。
実施例2
SISブロック共重合体[日本ゼオン(株)製、商品名「クインタック 3280」]:100重量部に、水素添加テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「クリアロンM105」、23℃で固体の粘着付与剤]:70重量部、芳香族変性テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSレジンTO−L」、23℃で液体の粘着付与剤]:40重量部、及び酸化防止剤[BASFジャパン(株)製、商品名「イルガノックスB612」]:1重量部を添加し、混合してホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を得た。
上記ホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を、185℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度185℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。
実施例3
SISブロック共重合体[日本ゼオン(株)製、商品名「クインタック 3280」]:100重量部に、水素添加テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「クリアロンM105」、23℃で固体の粘着付与剤]:70重量部、芳香族変性テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSレジンTO−L」、23℃で液体の粘着付与剤]:30重量部、及び酸化防止剤[BASFジャパン(株)製、商品名「イルガノックスB612」]:1重量部を添加し、混合してホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を得た。
上記ホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を、200℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度200℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。
比較例1
SISブロック共重合体[日本ゼオン(株)製、商品名「クインタック 3280」]:100重量部に、水素添加テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「クリアロンM105」、23℃で固体の粘着付与剤]:80重量部、芳香族変性テルペン系樹脂[ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSレジンTO−L」、23℃で液体の粘着付与剤]:100重量部、及び酸化防止剤[BASFジャパン(株)製、商品名「イルガノックスB612」]:1重量部を添加し、混合してホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を得た。
上記ホットメルト型スチレン−イソプレン−スチレン系粘着剤を、170℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度170℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。
実施例4
ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤[ノーテープ工業(株)製、商品名「アクリメルトG−7048」]を、150℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度150℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、照度1200mW/cm2、光量300mJ/cm2の紫外線を照射して、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層(ゲル分率:50%)を形成し、粘着シートを作製した。
実施例5
ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤[ノーテープ工業(株)製、商品名「アクリメルトG−7048」]を、150℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度150℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、照度1200mW/cm2、光量350mJ/cm2の紫外線を照射して、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層(ゲル分率:60%)を形成し、粘着シートを作製した。
実施例6
ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤[ノーテープ工業(株)製、商品名「アクリメルトG−7048」]を、150℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度150℃、塗布量10g/m2でスプレー塗工にて塗布し、照度1200mW/cm2、光量350mJ/cm2の紫外線を照射して、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層(ゲル分率:60%)を形成し、粘着シートを作製した。
比較例2
ホットメルト型紫外線硬化性アクリル系粘着剤[ノーテープ工業(株)製、商品名「アクリメルトG−7048」]を、150℃で溶融し、ポリエステル系スパンボンド不織布[旭化成せんい(株)製、商品名「E5025」、目付量25g/m3]の片面上に、塗布温度150℃、塗布量30g/m2でスプレー塗工にて塗布し、照度1200mW/cm2、光量200mJ/cm2の紫外線を照射して、平均繊維径が50μmの繊維状粘着剤層(ゲル分率:30%)を形成し、粘着シートを作製した。
[評価]
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、下記の測定又は評価を行った。評価結果は表1に示した。
(1)粘度
実施例及び比較例においてホットメルト型粘着剤を溶融した際の粘度(加熱溶融温度における粘度)を測定した。加熱溶融温度における粘度は、粘度測定装置として、ブルックフィールド社製のブルックフィールド粘度計を用いて、スピンドル28番、回転数5rpmの測定条件で測定した。測定した加熱溶融温度における粘度(mPa・s)は、表1の「加熱溶融温度のおける粘度(mPa・s)」の欄に示した。
なお、実施例及び比較例の粘度の測定において、加熱溶融温度とは、粘着剤を塗布する温度(塗布温度)である。
(2)フラジール通気度
実施例及び比較例で得られた粘着シートを、温度60℃、圧力0.4MPaで10秒間加圧、又は温度40℃で6ケ月間静置した。製造直後の粘着シート(初期の粘着シート)、温度60℃、圧力0.4MPaで10秒間加圧した粘着シート(加圧後の粘着シート)、及び温度40℃で6ケ月間静置した粘着シート(高温保存後の粘着シート)について、フラジール通気度を、JIS L 1096に準拠して測定した。
初期の粘着シート、加圧後、及び高温保存後の粘着シートのフラジール通気度(cc/cm2/sec)は、表1の「フラジール通気度(cc/cm2/sec) 初期」、「フラジール通気度(cc/cm2/sec) 加圧後」、「フラジール通気度(cc/cm2/sec) 高温保存後」の欄にそれぞれ示した。
高温保存後の粘着シートは、初期の粘着シートのフラジール通気度に比べ、高温保存後の粘着シートのフラジール通気度の変化幅が、0〜10cc/cm2/secの場合(変化がない場合を含む)を「優れる(◎)」、10cc/cm2/secを超え20cc/cm2/sec以下の場合を「良好(○)」、20cc/cm2/secを超える場合を「劣る(×)」と通気性を評価した。高温保存後の粘着シートの通気性評価は、表1の「通気性 高温保存後」の欄に示した。
(3)保持力
実施例及び比較例で得られた粘着シートから、長さ20mm、幅10mmのシート片(20mm×10mmのシート片)を切り出し、試験片を作製した。該試験片を、ステンレス板(厚さ1.5mm、サイズ:長さ125mm×幅50mm)の片面の下端に、試験片の繊維状粘着剤層とステンレス板との貼り付け面積が200mm2(長さ20mm×幅10mm)となるように貼り合わせ、2kgローラーを1往復させることにより圧着した。その後、50℃下で0.5時間放置した。その後、試験片の繊維状粘着剤層とステンレス板との貼り付け面が鉛直方向となるように、試験片及びステンレス板を設置し、重さ100gのおもりを鉛直方向に垂れ下がるようにひもで試験片に吊るし、100gf(0.98N)の荷重をかけた。温度50℃で120分静置した後に、試験片がずれた距離を測定した。なお、試験片がずれた距離は、試験片の鉛直方向におけるずれた距離(移動距離)であり、測定開始時にステンレス板と試験片とを貼り合わせた位置の上端から、120分経過後におけるステンレス板と試験片とを貼り合わせた位置の上端までの距離をいう。
試験片がずれた距離は、表1の「保持力 粘着シートがずれた距離(mm)」の欄に示した。また、粘着シートがずれた距離が、0.1mm未満であったものを「優れる(○)」、0.1mm以上ずれたものを「劣る(×)」と、粘着シートの保持力を評価し、表1の「保持力 評価」の欄に示した。
表1から明らかなように、本発明の粘着シート(実施例1〜6)は、加圧後、及び高温保存後において、製造直後から通気性の変化が少なく、均一な通気性を有していた。なお、実施例3のホットメルト型SIS系粘着剤は、溶融温度における粘度高く、スプレー塗布できる限界の粘度であった。