JP2014155254A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より広い定出力領域を実現する。
【解決手段】励磁電流指令演算器135は、トルク電流指令IqCとモータ回転速度ωmとを用いてモータ110の回転負荷状態を認識し当該回転負荷状態に応じた励磁電流指令IdCを演算する。モータ駆動部(q軸電流制御器130、d軸電流制御器145、座標変換器160、PWM制御器165、電力変換器170)は、トルク電流指令IqCと演算した励磁電流指令IdCとを用いてモータ180を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、より広い定出力領域が実現できるモータ制御装置に関する。
工作機械の主軸には、低速重切削と高速切削との両立が求められる。このため、弱め界磁による定出力制御を用いて、低速回転時の高トルク化と高速回転化とを実現している。定出力制御を行うモータ制御装置としては次のような構成のものが例示できる。
図10は、従来のモータ制御装置のブロック図である。このモータ制御装置は次のように動作する。
まず、速度指令を速度演算器15からのモータ回転速度ωmと比較し、速度制御器20によってq軸電流指令IqCを求める。速度演算器15が出力するモータ回転速度ωmは、エンコーダ10が検出する位置フィードバックを用いて演算する。q軸電流指令IqCを座標変換器25からのq軸電流フィードバックIqFと比較し、q軸電流制御器30によってq軸電圧指令VqCを求める。
一方、モータ回転速度ωmを参照して、必要とする励磁電流をd軸電流指令IdCとして与える。d軸電流指令IdCを座標変換器25からのd軸電流フィードバックIdFと比較し、d軸電流制御器45によってd軸電圧指令VdCを求める。
q軸電流指令IqCとd軸電流指令IdCとからすべり周波数演算器50がすべり周波数指令ωsを算出する。すべり周波数指令ωsは速度演算器15が出力するモータ回転速度ωmと加算する。すべり周波数指令ωsとモータ回転速度ωmとで一次周波数指令ω1を求める。一次周波数指令ω1を積分器55で積分して固定子位置指令θmcを求める。
座標変換器60は固定子位置指令θmcを基にq軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを座標変換し、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcを求める。三相電圧指令Vuc、Vvc、VwcはPWM制御器65、電力変換器70を介してモータ80に供給され、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcに応じてモータ80が駆動される。
q軸電流フィードバックIqFとd軸電流フィードバックIdFは、固定子位置指令θmcを基に、座標変換器25がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。
励磁電流指令IdCは、図に示す通り、定トルク領域では一定にし、定出力領域では、モータ80の回転速度の上昇に反比例して減少させる。モータ80の回転速度の上昇に反比例して励磁電流指令IdCを低減させることによって、弱め界磁制御をする。
なお、上記の従来技術に類似する技術として、インバータの直流電圧を検出し、モータの回転速度との兼ね合いで、自動的に磁束制御を行った例として、下記特許文献1に示す技術がある。
特開昭59−149785号公報
近年では、低速重切削におけるさらなる高トルク化と高速切削における回転速度の向上という両方の特性の改善が要求されている。この要求に応えるためには、定出力範囲を広くすることが求められる。
しかし、一般的に、弱め界磁により定出力領域を広くとるようにすると、高速回転時の磁束が減少してしまう。モータの誘起電圧は磁束と回転速度との積で表される。このため、定出力領域を広くとると、高速回転時には、相対的に磁束成分が小さくなって回転速度成分が大きくなり、モータの誘起電圧がモータの回転速度変動の影響を受けやすくなる。
モータには、回転軸を固定するベアリングに起因するロータの芯ブレやエンコーダの芯ブレがある。これらの芯ブレが大きいときには、モータの誘起電圧が変動したり、モータの回転速度の検出に1回転変動が現れたりして、高速軽負荷回転時のモータ電流が不安定になる。
これを改善するためには、高速回転時の磁束を増加させることが考えられる。しかし、高速回転時の磁束を増加させた場合には、モータの誘起電圧が高くなり、高速重負荷回転時に、モータの動作を制御するインバータの出力電圧が飽和して、モータの回転速度が不安定になる。
このように、従来のモータ制御装置では、高速軽負荷回転時のモータの芯ブレやエンコーダの芯ブレに対する安定性と高速重負荷時のインバータの出力電圧の飽和による安定性を両立させることができず、モータの定出力領域を広くすることができなかった。
また、特許文献1に開示されているように、直流電源の電圧を検出する電圧検出器及び誘導電動機の速度を検出する速度検出器を設け、誘導電動機の一次電流を、電圧信号を速度信号で割り算して得られる値に応じた磁束となるように制御し、インバータの出力電圧の飽和を抑制することも考えられる。しかし、特許文献1に開示されている技術では、直流電源の電圧が変化する場合の磁束の最適化はできても、高速軽負荷回転時のモータ電流の安定性の向上と高速重負荷回転時の電圧飽和の抑制を同時に実現できるわけではない。
本発明は、上記のような従来のモータ制御装置の問題を解消するために成されたものであり、高速軽負荷回転時のモータの芯ブレやエンコーダの芯ブレがある場合の安定性の向上と、高速重負荷回転時のインバータ出力電圧の飽和の抑制を同時に達成し、より広い定出力領域を実現することができるモータ制御装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するための、本発明にかかるモータ制御装置は、励磁電流指令演算器及びモータ駆動部を有する。
励磁電流指令演算器は、トルク電流指令とモータ回転速度とを用いてモータの回転負荷状態を認識し当該回転負荷状態に応じた励磁電流指令を演算する。モータ駆動部は、トルク電流指令と演算した励磁電流指令とを用いてモータを駆動する。
以上のように構成された本発明にかかるモータ制御装置によれば、高速軽負荷回転時のモータの芯ブレやエンコーダの芯ブレがある場合の安定性の向上と、高速重負荷回転時のインバータ出力電圧の飽和の抑制と、を両立させることができ、より広い定出力領域が実現できる。
実施形態1に係るモータ制御装置のブロック図である。 図1の励磁電流指令演算器におけるモータ回転速度ωmと弱め界磁前の励磁電流指令IdCBとの関係を示す図である。 図1の励磁電流指令演算器におけるモータ回転速度ωmと励磁電流指令IdCとの関係を示す図である。 実施形態2に係るモータ制御装置のブロック図である。 図4の磁束指令演算器におけるモータ回転速度ωmと弱め界磁前の磁束指令φ2CBとの関係を示す図である。 図4の磁束指令演算器におけるモータ回転速度ωmと磁束指令φ2Cとの関係を示す図である。 実施形態3に係るモータ制御装置のブロック図である。 図7の磁束指令演算器におけるモータ回転速度ωmと弱め界磁前の磁束指令φ2CBとの関係を示す図である。 図7の磁束指令演算器におけるモータ回転速度ωmと磁束指令φ2Cとの関係を示す図である。 従来のモータ制御装置の一例を示すブロック図である。
本発明にかかるモータ制御装置は、定出力領域を広くとりつつも、モータの高速軽負荷回転時の安定性、高速重負荷回転時のインバータの出力電圧の飽和による安定性、及び、低速回転時の高トルク化を実現する。すなわち、本発明にかかるモータ制御装置は低速重切削と高速切削を両立させる。
次に、図面を参照しながら、上記のような特性を発揮する、本発明に係るモータ制御装置の実施形態を、〔実施形態1〕から〔実施形態3〕に分けて説明する。
〔実施形態1〕
[モータ制御装置100の全体構成]
図1は、実施形態1に係るモータ制御装置100のブロック図である。
モータ制御装置100は、q軸電圧指令VqCを与える系として、q軸電流制御器130を有する。
q軸電流制御器130は、入力したトルク電流指令IqCからq軸電流フィードバックIqFを減算して得られる電流偏差を入力し、q軸電圧指令VqCを算出する。q軸電流フィードバックIqFは座標変換器125から出力される。q軸電流フィードバックIqFは、後述する固定子位置指令θmcを基に、座標変換器125がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。q軸電流制御器130は比例積分制御器で構成する。
また、モータ制御装置100は、d軸電圧指令VdCを与える系として、励磁電流指令演算器135、d軸電流制御器145を有する。
励磁電流指令演算器135は、トルク電流指令Iqcとモータ回転速度ωmとを入力し、定出力領域を広くとるための最適な励磁電流指令IdCを演算する。モータ回転速度ωmは速度演算器115から出力される。速度演算器115は、モータ回転速度ωmを、エンコーダ110が検出する位置フィードバックを用いて演算する。なお、励磁電流指令演算器135の詳細な動作は後述する。
d軸電流制御器145は、励磁電流指令演算器135から出力されたd軸電流指令IdCからd軸電流フィードバックIdFを減算して得られる電流偏差を入力し、d軸電圧指令VdCを算出する。d軸電流フィードバックIdFは座標変換器125から出力される。d軸電流フィードバックIdFは、後述する固定子位置指令θmcを基に、座標変換器125がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。d軸電流制御器145は、比例積分制御器で構成する。
さらに、モータ制御装置100は、座標変換を行わせるための系として、すべり周波数演算器150、積分器155、OSC157、座標変換器125、160を有する。
すべり周波数演算器150は、トルク電流指令IqCと励磁電流指令演算器135から出力される励磁電流指令IdCを入力し、すべり周波数指令ωsを算出する。なお、すべり周波数演算器150の詳細な動作は後述する。
積分器155は、すべり周波数演算器150から出力されるすべり周波数指令ωsと速度演算器115から出力されるモータ回転速度ωmとを加算して得られる一次周波数指令ω1を入力し、一次周波数指令ω1を積分して固定子位置指令θmcを求める。固定子位置指令θmcはOSC157を介して座標変換器125、160に出力される。
座標変換器160は、入力した固定子位置指令θmcを基に、q軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを座標変換し、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcを求める。
座標変換器125は、入力した固定子位置指令θmcを基に、モータ電流Iu、Ivを座標変換し、q軸電流フィードバックIqF、d軸電流フィードバックIdFを求める。
さらに、モータ制御装置100は、モータ180を駆動させるための系として、PWM制御器165、電力変換器170を有する。なお、PWM制御器165、電力変換器170、q軸電流制御器130、d軸電流制御器145、座標変換器160によってモータ駆動部を形成する。
PWM制御器165は、座標変換器160から出力される三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcを入力し、入力した三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcに基づいて、電力変換器170をスイッチングさせるためのPWM信号を出力する。
電力変換器170は、PWM制御器165から出力されるPWM信号を入力して内部に備えた半導体スイッチング素子をスイッチングし、モータ180を駆動する。
[励磁電流指令演算器135の動作]
前述のように、励磁電流指令演算器135は、定出力領域を広くとるための最適な励磁電流指令IdCを演算する。
図2は、図1の励磁電流指令演算器135におけるモータ回転速度ωmと弱め界磁前の励磁電流指令IdCBとの関係を示す図である。励磁電流指令演算器135はモータ回転速度ωmに応じた弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを演算する。また、図3は、図1の励磁電流指令演算器135におけるモータ回転速度ωmと励磁電流指令IdCとの関係を示す図である。励磁電流指令演算器135はモータ回転速度ωmに応じた励磁電流指令IdCを演算する。
図2及び図3は、トルク電流指令IqCが0(IqC0)、定格(IqCR)、最大(IqCmax)のときのモータ回転速度ωmに対する励磁電流指令特性を示している。図2は、弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを示し、図3は、励磁電流指令IdCを示している。
図2に示すように、弱め界磁前の励磁電流指令IdCBは、モータ回転速度ωmが0からωまでは電流Iのままで変わらない。モータ回転速度がωを超えると、トルク電流指令IqCが0(IqC0)のときには、励磁電流指令IdCBは電流Iから一定の傾きで上昇する。トルク電流指令IqCが定格(IqCR)のときには、その上昇の度合いはトルク電流指令IqCが0(IqC0)のときよりも小さい。トルク電流指令IqCが最大(IqCmax)のときには、モータ回転速度ωmにかかわらずトルク電流指令IqCは電流Iのままで変わらない。
また、図3に示すように、励磁電流指令IdCは、モータ回転速度ωmが0からωまでは励磁電流指令IdCは電流Iのままで変わらない。モータ回転速度がωを超えると、トルク電流指令IqCが最大(IqCmax)のときには、励磁電流指令IdCは電流Iからモータ回転速度ωmに反比例して下降する。トルク電流指令IqCが定格(IqCR)のときには、その下降の度合いはトルク電流指令IqCが最大(IqCmax)のときよりも小さい。トルク電流指令IqCが0(IqC0)のときには、その下降の度合いはトルク電流指令IqCが定格(IqCR)のときよりもさらに小さい。
励磁電流指令演算器135は、弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを次式によって求める。
IdCB=I
(0≦|ωm|≦ωのとき)
IdCB={I+K・(1−KIqC・|Iqc|)}・(|ωm|−ω)
(ω<|ωm|のとき) …(1)
ここで、ω:基底速度
:基底速度における励磁電流
:高速回転時の励磁電流を上昇させる係数
IqC:トルク電流指令に応じて励磁電流を減少させる係数
上記の式(1)にモータ回転速度ωmを代入して弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを可視化すると図2のようなグラフとなる。
高速回転時の励磁電流を上昇させる係数Kによって高速軽負荷回転時における弱め界磁前の励磁電流指令IdCBの値を大きくすることができ、高速軽負荷回転時のモータ電流の安定性が改善できる。Kの最適値をどの値にするかは、トライアンドエラーによる実験によって求めるか、シミュレーションによって求める。
また、トルク電流指令Iqcの増加に応じて磁束φを減少させる係数KIqCによって、トルク電流指令Iqcが大きくなると弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを小さくし、高速重負荷回転時のインバータ出力電圧の飽和が抑制できる。
励磁電流指令演算器135は、上記のようにして弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを求めた後、励磁電流指令IdCを次式によって求める。
IdC=IdCB
(0≦|ωm|≦ωのとき)
IdC=IdCB・ω/|ωm|
(ω<|ωm|のとき) …(2)
上記の式(2)にモータ回転速度ωmを代入して励磁電流指令IdCを可視化すると図3のようなグラフとなる。
励磁電流指令演算器135は、モータ回転速度ωmに応じて、(1)式の演算を行って弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを求めた後に、弱め界磁前の励磁電流指令IdCBに対して(2)式の演算を行い、励磁電流指令IdCをd軸電流制御器145に向けて出力する。
[すべり周波数演算器150の動作]
すべり周波数演算器150は、下記の式に示すように、トルク電流指令IqCと励磁電流指令IdCとからすべり周波数指令ωsを算出する。すべり周波数指令ωsは次式によって求める。
ωs=R2/L2・(IqC/IdC) …(3)
R2:二次抵抗
L2:二次インダクタンス
[モータ制御装置100の動作]
まず、入力したトルク電流指令IqCを座標変換器125からのq軸電流フィードバックIqFと比較し、q軸電流制御器130によってq軸電圧指令VqCを求める。
一方、モータ回転速度ωmとトルク電流指令IqCとから、励磁電流指令演算器135が上記の(1)式及び(2)式を用いて求めた励磁電流指令IdCを、座標変換器125からのd軸電流フィードバックIdFと比較し、d軸電流制御器145によってd軸電圧指令VdCを求める。
トルク電流指令IqCと励磁電流指令IdCとから、すべり周波数演算器150が上記の(3)式を用いてすべり周波数指令ωsを算出する。すべり周波数指令ωsは速度演算器115が出力するモータ回転速度ωmと加算する。すべり周波数指令ωsとモータ回転速度ωmとで一次周波数指令ω1を求める。一次周波数指令ω1を積分器155で積分して固定子位置指令θmcを求める。
座標変換器160は固定子位置指令θmcを基にq軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを座標変換し、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcを求める。三相電圧指令Vuc、Vvc、VwcはPWM制御器165、電力変換器170を介してモータ180に供給され、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcに応じてモータ180が駆動される。
q軸電流フィードバックIqFとd軸電流フィードバックIdFは、固定子位置指令θmcを基に、座標変換器125がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。
以上に説明したように、励磁電流指令演算器135は、モータ回転速度と基底速度との差に比例させて励磁電流を増加させた値を求め、その値を基に弱め界磁を実施するようにし、さらに、弱め界磁領域でトルク電流指令Iqcに比例させて磁束を低減する。つまり、励磁電流指令演算器135は、低速重負荷回転時、高速軽負荷回転時、高速重負荷回転時の全てにおいて最適な励磁電流指令IdCを出力する。
このため、実施形態1にかかるモータ制御装置100によれば、高速軽負荷回転時のモータの芯ブレやエンコーダの芯ブレに対する安定性と高速重負荷回転時のインバータ出力電圧飽和による安定性を両立させることができる。したがって、高速軽負荷回転時の安定性と高速重負荷回転時の安定性を両立させることができるようになり、広い定出力領域を実現して低速重切削と高速切削を両立させた工作機械を実現できる。
なお、実施形態1に係るモータ制御装置100は、q軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを出力する系に非干渉制御器を設け、d軸及びq軸の干渉を制御するようにしても良い。また、d軸及びq軸の電流制御系の内部を三相電流制御系で構成しても良い。
〔実施形態2〕
[モータ制御装置200の全体構成]
図4は、実施形態2に係るモータ制御装置200のブロック図である。実施形態2に係るモータ制御装置200は、実施形態1に係るモータ制御装置100の構成に磁束制御器と磁束演算器を付加し、励磁電流指令演算器135に換えて磁束指令演算器を設けている。
モータ制御装置200は、q軸電圧指令VqCを与える系として、q軸電流制御器230を有する。q軸電流制御器230は実施形態1のq軸電流制御器130と同一である。
また、モータ制御装置200は、d軸電圧指令VdCを与える系として、磁束指令演算器220、磁束制御器240、d軸電流制御器245を有する。
磁束指令演算器220は、入力したトルク電流指令IqCとモータ回転速度ωmとを入力し、定出力領域を広くとるための最適な磁束指令φ2Cを演算する。なお、磁束指令演算器220の詳細な動作は後述する。
磁束制御器240は、磁束指令演算器220から出力された磁束指令φ2Cから磁束φ2を減算して得られる磁束偏差を入力し、d軸電流指令IdCを算出する。磁束φ2は磁束演算器235から出力される。磁束制御器240は、比例積分制御器で構成する。
磁束演算器235は、磁束φ2を、座標変換器225が出力するd軸電流フィードバックIdFを用いて演算する。磁束演算器235の詳細な動作は後述する。
d軸電流制御器245は、磁束制御器240から出力されたd軸電流指令Idcからd軸電流フィードバックIdFを減算して得られる電流偏差を入力し、d軸電圧指令VdCを算出する。d軸電流フィードバックIdFは座標変換器225から出力される。d軸電流フィードバックIdFは、後述する固定子位置指令θmcを基に、座標変換器225がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。d軸電流制御器245は、比例積分制御器で構成する。
さらに、モータ制御装置200は、座標変換を行わせるための系として、すべり周波数演算器250、積分器255、OSC257、座標変換器225、260を有する。
すべり周波数演算器250は、入力したトルク電流指令IqCと磁束演算器235から出力される磁束φ2を入力し、すべり周波数指令ωsを算出する。なお、すべり周波数演算器250の詳細な動作は後述する。
積分器255、OSC257、座標変換器225、260は、実施形態1の積分器155、OSC157、座標変換器125、160と同一である。
さらに、モータ制御装置200は、モータ280を駆動させるための系として、PWM制御器265、電力変換器270を有する。PWM制御器265、電力変換器270は、実施形態1のPWM制御器165、電力変換器170と同一である。なお、PWM制御器265、電力変換器270、q軸電流制御器230、d軸電流制御器245、座標変換器260によってモータ駆動部を形成する。
[磁束指令演算器220の動作]
前述のように、磁束指令演算器220は、定出力領域を広くとるための最適な磁束指令φ2Cを演算する。
図5は、図4の磁束指令演算器220におけるモータ回転速度ωmと弱め界磁前の磁束指令φ2CBとの関係を示す図である。磁束指令演算器220はモータ回転速度ωmに応じた弱め界磁前の磁束指令φ2CBを演算する。また、図6は、図4の磁束指令演算器220におけるモータ回転速度ωmと磁束指令φ2Cとの関係を示す図である。磁束指令演算器220はモータ回転速度ωmに応じた磁束指令φ2Cを演算する。
図5及び図6は、トルク電流指令IqCが0(IqC0)、定格(IqCR)、最大(IqCmax)のときのモータ回転速度ωmに対する磁束φの磁束指令特性を示している。図5は、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを示し、図6は、磁束指令φ2Cを示している。
図5に示すように、弱め界磁前の磁束指令φ2CBは、モータ回転速度ωmが0からωまでは磁束φのままで変わらない。モータ回転速度がωを超えると、トルク電流指令IqCが0(IqC0)のときには、磁束指令φ2CBは磁束φから一定の傾きで上昇する。トルク電流指令IqCが定格(IqCR)のときには、その上昇の度合いはトルク電流指令IqCが0(IqC0)のときよりも小さい。トルク電流指令IqCが最大(IqCmax)のときには、モータ回転速度ωmにかかわらず磁束指令φ2CBは磁束φのままで変わらない。
また、図6に示すように、磁束指令φ2Cは、モータ回転速度ωmが0からωまでは磁束指令φ2Cは磁束φのままで変わらない。モータ回転速度がωを超えると、トルク電流指令Iqcが最大(IqCmax)のときには、磁束指令φ2Cは磁束φからモータ回転速度ωmに反比例して下降する。トルク電流指令IqCが定格(IqCR)のときには、その下降の度合いはトルク電流指令IqCが最大(IqCmax)のときよりも小さい。トルク電流指令IqCが0(IqC0)のときには、その下降の度合いはトルク電流指令Iqcが定格(IqCR)のときよりもさらに小さい。
磁束指令演算器220は、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを次式によって求める。
φ2CB=φ
(0≦|ωm|≦ωのとき)
φ2CB={φ+K・(1−KIqC・|Iqc|)}・(|ωm|−ω)
(ω<|ωm|のとき) …(4)
ここで、ω:基底速度
φ:基底速度における磁束
:高速回転時の磁束を上昇させる係数
IqC:トルク電流指令に応じて磁束を減少させる係数
上記の式(1)にモータ回転速度ωmを代入して磁束指令φ2CBを可視化すると図5のようなグラフとなる。
高速回転時の磁束を上昇させる係数Kによって高速軽負荷回転時の磁束指令φ2CBの値を大きくすることができ、高速軽負荷回転時のモータ電流の安定性が改善できる。Kの最適値をどの値にするかは、トライアンドエラーによる実験によって求めるか、シミュレーションによって求める。
また、トルク電流指令Iqcの増加に応じて磁束φを減少させる係数KIqCによって、トルク電流指令Iqcが大きくなると磁束指令φ2CBを小さくし、高速重負荷回転時のインバータ出力電圧の飽和が抑制できる。
磁束指令演算器220は、上記のようにして弱め界磁前の磁束指令を求めた後、磁束指令φ2Cを次式によって求める。
φ2C=φ2CB
(0≦|ωm|≦ωのとき)
φ2C=φ2CB・ω/|ωm|
(ω<|ωm|のとき) …(5)
上記の式(4)にモータ回転速度ωmを代入して磁束指令φ2Cを可視化すると図6のようなグラフとなる。
磁束指令演算器220は、モータ回転速度ωmに応じて、(4)式の演算を行って弱め界磁前の磁束指令φ2CBを求めた後に、磁束指令φ2CBに対して(5)式の演算を行い、磁束指令φ2Cを磁束制御器240に向けて出力する。
[すべり周波数演算器250の動作]
すべり周波数演算器250は、下記の式に示すように、トルク電流指令Iqcと磁束φ2Cとからすべり周波数指令ωsを算出する。すべり周波数指令ωsは次式によって求める。
ωs=M・R2/L2・(Iqc/φ2) …(6)
R2:二次抵抗
φ2:二次磁束
L2:二次インダクタンス
M:相互インダクタンス
[磁束演算器235の動作]
磁束演算器235は、下記の式に示すように、d軸電流フィードバックIdFから磁束φ2を求める。
φ2=1/(1+L2/R2・S)・M・IdF …(7)
S:すべり
IdF:q軸電流フィードバック
[モータ制御装置200の動作]
まず、入力したトルク電流指令IqCを座標変換器225からのq軸電流フィードバックIqFと比較し、q軸電流制御器230によってq軸電圧指令VqCを求める。
一方、モータ回転速度ωmとトルク電流指令IqCとから、磁束指令演算器220が上記の(4)式及び(5)式を用いて算出した磁束を磁束指令φ2Cとして与え、磁束演算器235が上記の(7)式を用いて算出した磁束φ2と比較し、磁束制御器240によってd軸電流指令IdCを求める。d軸電流指令IdCを座標変換器225からのd軸電流フィードバックIdFと比較し、d軸電流制御器245によってd軸電圧指令VdCを求める。
トルク電流指令IqCと磁束φ2とからすべり周波数演算器250が上記の(6)式を用いてすべり周波数指令ωsを算出する。すべり周波数指令ωsは速度演算器215が出力するモータ回転速度ωmと加算する。すべり周波数指令ωsとモータ回転速度ωmとで一次周波数指令ω1を求める。一次周波数指令ω1を積分器255で積分して固定子位置指令θmcを求める。
座標変換器260は固定子位置指令θmcを基にq軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを座標変換し、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcを求める。三相電圧指令Vuc、Vvc、VwcはPWM制御器265、電力変換器270を介してモータ280に供給され、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcに応じてモータ280が駆動される。
q軸電流フィードバックIqFとd軸電流フィードバックIdFは、固定子位置指令θmcを基に、座標変換器225がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。
以上に説明したように、磁束指令演算器220は、モータ回転速度と基底速度との差に比例させて磁束を増加させた値を求め、その値を基に弱め界磁を実施するようにし、さらに、弱め界磁領域でトルク電流指令Iqcに比例させて磁束を低減する。つまり、磁束指令演算器220は、低速重負荷回転時、高速軽負荷回転時、高速重負荷回転時の全てにおいて最適な磁束指令φ2Cを出力する。
このため、実施形態2にかかるモータ制御装置200によれば、実施形態1に係るモータ制御装置100と同様の効果を奏する。
なお、実施形態2に係るモータ制御装置200も、q軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを出力する系に非干渉制御器を設け、d軸及びq軸の干渉を制御するようにしても良い。また、d軸及びq軸の電流制御系の内部を三相電流制御系で構成しても良い。
〔実施形態3〕
[モータ制御装置300の全体構成]
図7は、実施形態3に係るモータ制御装置300のブロック図である。実施形態3に係るモータ制御装置300は、実施形態2に係るモータ制御装置200の構成に最大一次電流指令算出器、トルク制限値演算器、リミッタ及びq軸電流演算器を付加している。
モータ制御装置300は、q軸電圧指令VqCを与える系として、q軸電流制御器330、最大一次電流指令算出器375、トルク制限値演算器385、リミッタ390及びq軸電流演算器395を有する。q軸電流制御器330は実施形態2のq軸電流制御器230と同一である。
最大一次電流指令算出器375は、モータ380に供給する一次電流指令の最大値を算出し、最大一次電流指令IPCとしてトルク制限値演算器385に出力する。
トルク制限値演算器385は、磁束制御器340が出力するd軸電流指令IdCと最大一次電流指令IPCとから、トルク制限値TLIMを演算する。なお、トルク制限値演算器385の詳細な動作は後述する。
リミッタ390は、トルク制限値演算器385が演算したトルク制限値TLIMを入力し、トルク指令TCBの値を±TLIM内に制限する。
q軸電流演算器395は、リミッタ390を介して入力されるトルク指令TCBを用いてq軸電流IqCを演算する。
また、モータ制御装置300は、d軸電圧指令VdCを与える系として、磁束指令演算器320、磁束制御器340、d軸電流制御器345を有する。
磁束指令演算器320は、トルク指令TCBの絶対値を最大トルクTCBmで割り算して求めたトルク指令比TCCと、モータ回転速度ωmとを入力し、定出力領域を広くとるための最適な磁束指令φ2Cを演算する。最大トルクTCBmは、速度演算器315から出力されるモータ回転速度ωmから求める。最大トルクTCBmは、最大トルクTmを基底速度ω以上の回転速度に反比例させて減少させることで求めたトルクである。なお、磁束指令演算器320の詳細な動作は後述する。
磁束制御器340及びd軸電流制御器345は、実施形態2の磁束制御器240及びd軸電流制御器245と同一である。
さらに、モータ制御装置300は、座標変換を行わせるための系として、すべり周波数演算器350、積分器355、OSC357、座標変換器325、360を有する。すべり周波数演算器350、積分器355、OSC357、座標変換器325、360は、実施形態2のすべり周波数演算器250、積分器255、OSC257、座標変換器225、260と同一である。
さらに、モータ制御装置300は、モータ380を駆動させるための系として、PWM制御器365、電力変換器370を有する。PWM制御器365、電力変換器370は、実施形態2のPWM制御器265、電力変換器270と同一である。なお、PWM制御器365、電力変換器370、q軸電流制御器330、d軸電流制御器345、座標変換器360によってモータ駆動部を形成する。
[磁束指令演算器320の動作]
前述のように、磁束指令演算器320は、定出力領域を広くとるための最適な磁束指令φ2Cを演算する。
図8は、図7の磁束指令演算器320におけるモータ回転速度ωmと弱め界磁前の磁束指令φ2CBとの関係を示す図である。磁束指令演算器320はモータ回転速度ωmに応じた弱め界磁前の磁束指令φ2CBを演算する。また、図9は、図7の磁束指令演算器320におけるモータ回転速度ωmと磁束指令φ2Cとの関係を示す図である。磁束指令演算器320はモータ回転速度ωmに応じた磁束指令φ2Cを演算する。
図8及び図9は、トルク指令比TCCが0(TCC0)、定格(TCCR)、最大(TCCmax)のときのモータ回転速度ωmに対する磁束φの磁束指令特性を示している。図8は、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを示し、図9は、磁束指令φ2Cを示している。
図8に示すように、弱め界磁前の磁束指令φ2CBは、モータ回転速度ωmが0からωまでは磁束φのままで変わらない。モータ回転速度がωを超えると、トルク指令比TCCが0(TCC0)のときには、磁束指令φ2CBは磁束φから一定の傾きで上昇する。トルク指令比TCCが定格(TCCR)のときには、その上昇の度合いはトルク指令比TCCが0(TCC0)のときよりも小さい。トルク指令比TCCが最大(TCCmax)のときには、モータ回転速度ωmにかかわらず磁束指令φ2CBは磁束φのままで変わらない。
また、図9に示すように、磁束指令φ2Cは、モータ回転速度ωmが0からωまでは磁束指令φ2Cは磁束φのままで変わらない。モータ回転速度がωを超えると、トルク指令比TCCが最大(TCCmax)のときには、磁束指令φ2Cは磁束φからモータ回転速度ωmに反比例して下降する。トルク指令比TCCが定格(TCCR)のときには、その下降の度合いはトルク指令比TCCが最大(TCCmax)のときよりも小さい。トルク指令比TCCが0(TCC0)のときには、その下降の度合いはトルク指令比TCCが定格(TCCR)のときよりもさらに小さい。
まず、磁束指令演算器320が入力するトルク指令比TCCは次のようにして求める。
速度演算器315から出力されるモータ回転速度ωmを用いて最大トルクTCBmを求める。
TCBm=Tm
(0≦|ωm|≦ωのとき)
TCBm=Tm・ω/|ωm|
(ω<|ωm|のとき) …(8)
次に、トルク指令比TCCを求める。
TCC=|TCB|/TCBm
磁束指令演算器320は、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを次式によって求める。
φ2CB=φ
(0≦|ωm|≦ωのとき)
φ2CB={φ+K・(1−KTC・TCC)}・(|ωm|−ω)
(ω<|ωm|のとき) …(9)
ここで、ω:基底速度
φ:基底速度における磁束
:高速回転時の磁束を上昇させる係数
TC:トルク指令比に応じて磁束を減少させる係数
上記の式(9)にモータ回転速度ωmを代入して磁束指令φ2CBを可視化すると図8のようなグラフとなる。
高速回転時の磁束を上昇させる係数Kによって高速軽負荷回転時の磁束指令φ2CBの値を大きくすることができ、高速軽負荷回転時のモータ電流の安定性が改善できる。Kの最適値をどの値にするかは、トライアンドエラーによる実験によって求めるか、シミュレーションによって求める。
また、トルク指令比TCCの増加に応じて磁束φを減少させる係数KTCによって、トルク指令比TCCが大きくなると磁束指令φ2CBを小さくし、高速重負荷回転時のインバータ出力電圧の飽和が抑制できる。
磁束指令演算器320は、上記のようにして弱め界磁前の磁束指令を求めた後、磁束指令φ2Cを次式によって求める。
φ2C=φ2CB
(0≦|ωm|≦ωのとき)
φ2C=φ2CB・ω/|ωm|
(ω<|ωm|のとき) …(10)
上記の式(10)にモータ回転速度ωmを代入して磁束指令φ2Cを可視化すると図9のようなグラフとなる。
磁束指令演算器320は、モータ回転速度ωmに応じて、(9)式の演算を行って弱め界磁前の磁束指令φ2CBを求めた後に、磁束指令φ2CBに対して(10)式の演算を行い、磁束指令φ2Cを磁束制御器340に向けて出力する。
[すべり周波数演算器350の動作]
すべり周波数演算器350は、実施形態2のすべり周波数演算器250と同様に、上記の(6)式を用いて、トルク電流指令Iqcと磁束φ2Cとからすべり周波数指令ωsを算出する。
[磁束演算器335の動作]
磁束演算器335は、実施形態2の磁束演算器235と同様に、上記の(7)式を用いて、d軸電流フィードバックIdFから磁束φ2を求める。
[トルク制限値演算器385の動作]
トルク制限値演算器385は、d軸電流指令IdCと最大一次電流指令IPCとから次式を用いてトルク制限値TLIMを演算する。
TLIM=Pm・M/L2・φ2・(IPC−IdC1/2 …(11)
ここで、Pmはモータ380の極対数
[q軸電流演算器395の動作]
q軸電流演算器395は、リミッタ390を介してトルク制限された後のトルク指令を求め、q軸電流指令IqCを、次式を用いて求める。
IqC=L2/(Pm・M・φ2)・(トルク制限された後のトルク指令)…(12)
[モータ制御装置300の動作]
入力したトルク指令TCBは、リミッタ390によってトルク制限値TLIM内に制限され、q軸電流演算器395に出力される。q軸電流演算器395は、トルク制限後のトルク指令TCBに基づいてq軸電流指令IqCを求める。q軸電流指令IqCを座標変換器325からのq軸電流フィードバックIqFと比較し、q軸電流制御器330によってq軸電圧指令VqCを求める。なお、リミッタ390がトルク指令TCBの値を制限するためのトルク制限値TLIMは、トルク制限値演算器385が上記の(11)式を用いて算出する。
一方、モータ回転速度ωmとトルク指令比TCCとから、磁束指令演算器320が上記の(9)式及び(10)式を用いて算出した磁束を磁束指令φ2Cとして与え、磁束演算器335が上記の(7)式を用いて算出した磁束φ2と比較し、磁束制御器340によってd軸電流指令IdCを求める。d軸電流指令IdCを座標変換器325からのd軸電流フィードバックIdFと比較し、d軸電流制御器345によってd軸電圧指令VdCを求める。
トルク電流指令IqCと磁束φ2とからすべり周波数演算器350が上記の(6)式を用いてすべり周波数指令ωsを算出する。すべり周波数指令ωsは速度演算器315が出力するモータ回転速度ωmと加算する。すべり周波数指令ωsとモータ回転速度ωmとで一次周波数指令ω1を求める。一次周波数指令ω1を積分器355で積分して固定子位置指令θmcを求める。
座標変換器360は固定子位置指令θmcを基にq軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを座標変換し、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcを求める。三相電圧指令Vuc、Vvc、VwcはPWM制御器365、電力変換器370を介してモータ380に供給され、三相電圧指令Vuc、Vvc、Vwcに応じてモータ380が駆動される。
q軸電流フィードバックIqFとd軸電流フィードバックIdFは、固定子位置指令θmcを基に、座標変換器325がモータ電流Iu、Ivを座標変換することによって求める。
以上に説明したように、磁束指令演算器320は、モータ回転速度と基底速度との差に比例させて磁束を増加させた値を求め、その値を基に弱め界磁を実施するようにし、さらに、弱め界磁領域でトルク電流指令Iqcに比例させて磁束を低減する。つまり、磁束指令演算器320は、低速重負荷回転時、高速軽負荷回転時、高速重負荷回転時の全てにおいて最適な磁束指令φ2Cを出力する。
このため、実施形態3にかかるモータ制御装置300によれば、実施形態1、2に係るモータ制御装置100と同様の効果を奏する。
なお、実施形態3に係るモータ制御装置300も、q軸電圧指令VqC、d軸電圧指令VdCを出力する系に非干渉制御器を設け、d軸及びq軸の干渉を制御するようにしても良い。また、d軸及びq軸の電流制御系の内部を三相電流制御系で構成しても良い。
100、200、300 モータ制御装置、
10、110、210、310 エンコーダ、
15、115、215、315 速度演算器、
20 速度制御器、
25、125、225、325 座標変換器、
135 励磁電流指令演算器、
30、130、230、330 q軸電流制御器、
235、335 磁束演算器、
240、340 磁束制御器、
45、145、245、345 d軸電流制御器、
50、150、250、350 すべり周波数演算器、
55、155、255、355 積分器、
60、160、260、360 座標変換器、
65、165、265、365 PWM制御器、
70、170、270、370 電力変換器、
80、180、280、380 モータ、
157、257、357 OSC、
220、320 磁束指令演算器。
励磁電流指令演算器は、トルク電流指令とモータ回転速度とを用いてモータの回転負荷状態を認識し当該回転負荷状態に応じた励磁電流指令を演算する。モータ駆動部は、トルク電流指令と演算した励磁電流指令とを用いてモータを駆動する。
励磁電流指令演算器は、モータ回転速度が基底速度以上では弱め界磁前の励磁電流指令をモータ回転速度の増加に応じて上昇させる一方トルク電流指令の増加に応じて減少させて求め、求めた弱め界磁前の励磁電流指令をさらにモータ回転速度の増加に応じて反比例させる。

Claims (18)

  1. トルク電流指令とモータ回転速度とを用いてモータの回転負荷状態を認識し当該回転負荷状態に応じた励磁電流指令を演算する励磁電流指令演算器と、
    前記トルク電流指令と演算した励磁電流指令とを用いて前記モータを駆動するモータ駆動部と、
    を有することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記励磁電流指令演算器は、
    前記モータ回転速度の増加に反比例して励磁電流指令を小さくする弱め界磁機能を有し、
    前記モータが小さなトルク電流指令で高速回転している時には励磁電流指令を前記弱め界磁機能による励磁電流指令よりも大きくする一方、前記モータが大きなトルク電流指令で高速回転している時には励磁電流指令を前記弱め界磁機能による励磁電流指令相当にすることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記モータに供給する電流を座標変換することによってq軸電流フィードバック及びd軸電流フィードバックを求める座標変換器をさらに有し、
    前記モータ駆動部は、前記トルク電流指令から前記q軸電流フィードバックを減算した値及び前記励磁電流指令から前記d軸電流フィードバックを減算した値を用いて前記モータを駆動する電力を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記トルク電流指令と前記励磁電流指令演算器が演算した励磁電流指令とからすべり周波数指令を演算するすべり周波数演算器をさらに有し、
    前記座標変換器は、前記すべり周波数演算器が演算したすべり周波数指令を用いて前記モータに供給する電流を座標変換することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記励磁電流指令演算器は、
    まず弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを次式によって求める。
    IdCB=I
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    IdCB={I+K・(1−KIqC・|Iqc|)}・(|ωm|−ω)
    (ω<|ωm|のとき)
    ここで、ω:基底速度
    :基底速度における励磁電流
    :高速回転時の励磁電流を上昇させる係数
    IqC:トルク電流指令に応じて励磁電流を減少させる係数
    次に、弱め界磁前の励磁電流指令IdCBを求めた後、励磁電流指令IdCを次式によって求める。
    IdC=IdCB
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    IdC=IdCB・ω0/|ωm|
    (ω<|ωm|のとき)
    以上の演算を行うことによって励磁電流指令IdCを求めることを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. トルク電流指令とモータ回転速度とを用いてモータの回転負荷状態を認識し当該回転負荷状態に応じた磁束指令を演算する磁束指令演算器と、
    モータに供給する電流から求めた磁束と前記磁束指令演算器が演算した磁束指令とから励磁電流指令を求める磁束制御器と、
    前記トルク電流指令と求めた励磁電流指令とを用いて前記モータを駆動するモータ駆動部と、
    を有することを特徴とするモータ制御装置。
  7. 前記磁束指令演算器は、
    前記モータ回転速度の増加に反比例して磁束指令を小さくする弱め界磁機能を有し、
    前記モータが小さなトルク電流指令で高速回転している時には磁束指令を前記弱め界磁機能による磁束指令よりも大きくする一方、前記モータが大きなトルク電流指令で高速回転している時には磁束指令を前記弱め界磁機能による磁束指令相当にすることを特徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記モータに供給する電流から求めた磁束は、前記モータに供給する電流を座標変換することによって求めたd軸電流フィードバックから磁束演算器が求めることを特徴とする請求項6または7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記トルク電流指令と前記磁束演算器が演算した磁束とからすべり周波数指令を演算するすべり周波数演算器をさらに有することを特徴とする請求項8に記載のモータ制御装置。
  10. 前記d軸電流フィードバックは、前記モータに供給する電流を座標変換する座標変換器によって求め、前記座標変換器は、前記モータに供給する電流を座標変換してq軸電流フィードバックをも求めることを特徴とする請求項8に記載のモータ制御装置。
  11. 前記モータ駆動部は、前記トルク電流指令から前記q軸電流フィードバックを減算した値及び前記励磁電流指令から前記d軸電流フィードバックを減算した値を用いて前記モータを駆動する電力を求めることを特徴とする請求項10に記載のモータ制御装置。
  12. 前記磁束指令演算器は、
    まず、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを次式によって求める。
    φ2CB=φ
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    φ2CB={φ+K・(1−KIqC・|Iqc|)}・(|ωm|−ω)
    (ω<|ωm|のとき)
    ここで、ω:基底速度
    φ:基底速度における磁束
    :高速回転時の磁束を上昇させる係数
    IqC:トルク電流指令に応じて磁束を減少させる係数
    次に、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを求めた後、磁束指令φ2Cを次式によって求める。
    φ2C=φ2CB
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    φ2C=φ2CB・ω/|ωm|
    (ω<|ωm|のとき)
    以上の演算を行うことによって磁束指令φ2Cを求めることを特徴とする請求項11に記載のモータ制御装置。
  13. モータ回転速度を用いて求めた最大トルクで、与えられたトルク電流指令を割ることにより得られたトルク指令比と、前記モータ回転速度とを用いて、モータの回転負荷状態を認識し当該回転負荷状態に応じた磁束指令を演算する磁束指令演算器と、
    モータに供給する電流から求めた磁束と前記磁束指令演算器が演算した磁束指令とから励磁電流指令を求める磁束制御器と、
    前記トルク電流指令と求めた励磁電流指令とを用いて前記モータを駆動するモータ駆動部と、
    を有することを特徴とするモータ制御装置。
  14. 前記磁束指令演算器は、
    前記モータ回転速度の増加に反比例して磁束指令を小さくする弱め界磁機能を有し、
    前記モータが小さなトルク電流指令で高速回転している時には磁束指令を前記弱め界磁機能による磁束指令よりも大きくする一方、前記モータが大きなトルク電流指令で高速回転している時には磁束指令を前記弱め界磁機能による磁束指令相当にすることを特徴とする請求項13に記載のモータ制御装置。
  15. 前記モータに供給する電流から求めた磁束は、前記モータに供給する電流を座標変換することによって求めたd軸電流フィードバックから磁束演算器が求めることを特徴とする請求項13または14に記載のモータ制御装置。
  16. 前記トルク指令を一定の値に制限するリミッタと、
    前記リミッタによって制限されたトルク指令を入力して前記q軸電流指令を出力するq軸電流演算器と、
    をさらに有し、
    前記モータ駆動部は、前記q軸電流演算器が出力したq軸電流指令から前記q軸電流フィードバックを減算した値及び前記励磁電流指令から前記d軸電流フィードバックを減算した値を用いて前記モータを駆動する電力を求めることを特徴とする請求項15に記載のモータ制御装置。
  17. 前記磁束制御器が出力する励磁電流指令、最大一次電流指令算出器が出力する最大一次電流指令及び磁束演算器が出力する磁束を用いて、前記リミッタに設定するトルク制限値を算出するトルク制限値演算器をさらに有し、
    前記リミッタは、前記トルク制限値演算器が出力するトルク制限値を用いて前記q軸電流演算器に入力されるトルク指令を一定の値に制限することを特徴とする請求項16に記載のモータ制御装置。
  18. 前記磁束指令演算器が入力するトルク指令比TCCは次のようにして求める。
    TCBm=Tm
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    TCBm=Tm・ω/|ωm|
    (ω<|ωm|のとき)
    次に、トルク指令比TCCを求める。
    TCC=|TCB|/TCBm
    前記磁束指令演算器は、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを次式によって求める。
    φ2CB=φ
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    φ2CB={φ+K・(1−KTC・TCC)}・(|ωm|−ω)
    (ω<|ωm|のとき)
    ここで、ω:基底速度
    φ:基底速度における磁束
    :高速回転時の磁束を上昇させる係数
    TC:トルク指令比に応じて磁束を減少させる係数
    次に、弱め界磁前の磁束指令φ2CBを求めた後、磁束指令φ2Cを次式によって求める。
    φ2C=φ2CB
    (0≦|ωm|≦ωのとき)
    φ2C=φ2CB・ω/|ωm|
    (ω<|ωm|のとき)
    以上の演算を行うことによって磁束指令φ2Cを求めることを特徴とする請求項17に記載のモータ制御装置。
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