JP2014185092A - テトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体 - Google Patents

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Kozo Yoshida
耕三 吉田
Wataru Hirose
亘 広瀬
Yoshihiro Kato
義裕 加藤
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Abstract

【課題】代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5(mGluR5)ネガティブモジュレーターとしての作用及びMAO−B阻害活性を併せ持ち、薬物動態的に優れた経口吸収性を有し生物学的利用率が高く、安全性に優れている、mGluR5及びMAO−Bが関与する精神疾患若しくは神経変性疾患の治療剤の提供。
【解決手段】
式(I)の化合物又はその製薬学的に許容される塩
式(I):
[式中、Rは、水素、ハロゲン、C1−3アルキル又はシアノを表す]。

【選択図】なし

Description

本発明は、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5(mGluR5)ネガティブモジュレーターとしての作用を有する医薬として有用な新規なテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体に関する。より詳しくは、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病、ハンチントン病等のmGluR5受容体が関与する精神疾患若しくは神経変性疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用な新規な化合物に関する。
L−グルタミン酸は、中枢神経系における主要な興奮性神経伝達物質であり、神経細胞に結合し、細胞表面の受容体を活性化する。L−グルタミン酸は2つの異質性の受容体ファミリー(イオンチャネル型及び代謝型グルタミン酸受容体(mGluR))を通して作用する。mGluRは、G−タンパク共役型受容体であり、グルタミン酸と結合すると細胞内のセカンドメッセンジャーを活性化する。8個のmGluRのサブタイプがクローニングされており、配列の類似性及び薬理学的性質に基づき、3個のグループに分類されている。mGluR1及びmGluR5はグループIに属し、G−タンパク共役型のメカニズムにより細胞応答を開始し、ホスホリパーゼCを活性化し、イノシトールリン脂質の加水分解及び細胞内のカルシウム動員を引き起こす(Schoepp, D.D., et al., Neuropharmacology 1999, 38, 1431)。
mGluR5は中枢神経系及び末梢の両方において発現している(Chizh, B.A., et al., Amino Acids 2002, 23, 169)。故に、mGluR5活性の調節は末梢及び中枢神経系の両方における障害の治療に有用である。末梢における障害に関して、mGluR5ネガティブモジュレーターは、胃食道逆流症(GERD)などの胃腸(GI)管障害の治療に有効であることが示されている。
中枢神経系において、mGluR5の過剰な活性化が多くの疾患(様々な痛みを伴う状態、不安症やうつ病などの精神障害、薬物依存及び薬物離脱症状などの別の神経学的障害)に関わることが示されている。例えば、mGluR5ネガティブモジュレーターは、ストレス性高体温、恐怖増強驚愕などの不安症の様々な動物モデルにおいて有効である。
mGluR5の調節が関連する別の末梢及び中枢神経系障害として、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病、ハンチントン病等が挙げられる。故に、神経障害などの様々な障害の治療方法として効果のあるmGluR5モジュレーターの有用性は非常に高い。
中枢神経系障害、特にアルツハイマー病又はパーキンソン病等の神経変性疾患の治療剤としては、複数の標的分子に作用を有する化合物が有用であるという説が提唱されている(例えばCavalli,et al.,J.Med.Chem.,2008,51,347−372.Morphy,et al.,J.Med.Chem.,2005,48,6523−6543.等)。
モノアミンオキシダーゼ(以下、MAOと略すことがある。)−B阻害剤としての作用を有する化合物は、アルツハイマー病又はパーキンソン病等の神経変性疾患の治療に有用であることが知られている。そのため、神経変性疾患の治療剤を志向した多元作用リガンドの創製において、化合物にMAO−Bの阻害活性を追加的に付与することは非常に興味深い(例えばHuang,et al.,J.Med.Chem.,2012,55,8483−8492.,Cavalli,et al.,J.Med.Chem.,2008,51,347−372.等)。
mGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用を有する化合物としては、これまでに下記で示される5員へテロ環と縮環した二環性骨格を有する化合物が報告されている(特許文献1)。具体的には、式(A):
[式中、
はシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、そのそれぞれが適宜置換されていてもよく;
はシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールであり、そのそれぞれが適宜置換されていてもよく;
及びRは独立してそれぞれ水素、ハロゲン、又は低級アルキルであるか;
及びRが同一の炭素原子に結合するとき、CRはC=Oであるか、R及びRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって3から7員のスピロシクロアルキルを形成してもよいか;あるいは
及びRが異なる炭素原子に結合するとき、R及びRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって3から7員の架橋又は縮合シクロアルキルを形成してもよく;
は結合、−S−、−SO−、−SO−、−O−、−NR−、−CR−、−CR−CR−、適宜置換されていてもよいシクロアルキル、適宜置換されていてもよいヘテロシクリル;適宜置換されていてもよいアリール、又は適宜置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は結合、−O−、−NR−、−CR−又は−CR−CR−であり;
XはC又はNであり;
YはO、S、N、NR10、又はCR10であり;
ZはO、S、N、NR10、又はCR10であり;ここで、Y及びZの両方がO又は両方がSということはなく;
及びRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、又は低級アルキルであるか、CRはC=Oであるか;あるいはR及びRはそれらが結合した炭素原子と一緒になって3から7員のシクロアルキルを形成してもよく;
及びRはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、又は低級アルキルであるか、CRはC=Oであるか;あるいはR及びRはそれらが結合した炭素原子と一緒になって3から7員のシクロアルキルを形成してもよく;
及びR10はそれぞれ独立して水素又は低級アルキルであり;
GはN、CH、CR’、COR’、又はCNR’R”であり;
R’は低級アルキルであり;
R”は低級アルキルであり;
及びR’又はL及びR’’は一緒になって3から10員の環を形成してもよく;
oは0、1、又は2であり;
pは1又は2である]
で表される化合物がmGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用を有することを開示している。
特許文献1には、例えば、下記式で表されるテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体が開示されている。
当該化合物は、テトラヒドロオキサゾロピリジン環の2位炭素原子に無置換2−ピリジル基が結合し、且つ5位窒素原子に置換されても良い3−ピリジル基が結合している。
また、特許文献1には、例えば、下記式で表されるテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体が開示されている。
当該化合物は、テトラヒドロオキサゾロピリジン環の2位炭素原子に5−フルオロピリジン−2−イル基が結合し、且つ5位窒素原子に置換されても良いフェニル基が結合している。一方、後述するように本発明化合物は、テトラヒドロオキサゾロピリジン環の2位炭素原子に5−フルオロピリジン−2−イル基が結合し、且つ5位窒素原子に置換されても良い3−ピリジル基が結合している点において構造的に特徴がある。また、本発明化合物は、MAO−Bに対する阻害活性を有しており、上記特許文献1の化合物については本活性に関しては何ら具体的な開示も示唆もされていない。
また、一般的に医薬品のグルタチオン(GSH)付加体の形成は、生体内すなわちヒト体内においてタンパク質との付加体の形成を引き起こす可能性を示唆する。タンパク質付加体は、重篤な特異的毒性の原因となる、あるいは、少なくとも関連していると考えられているため、そのような付加体を形成しやすい反応性代謝物を生成する化合物は安全性面において深刻な欠点となり得る(例えば、Uetrecht J.P., Chem Res Toxicol. 1999 12(5):387-395. 山田久陽, 山口順一, 飯田 泉, 奥山 茂.特異体質性薬物毒性.日本薬理学雑誌 2006 127(6): 473-480.等)。
国際公開第10/114971号
本発明が解決しようとする課題は、mGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用とMAO−B阻害剤としての作用を併せ持つ新規化合物を提供することにある。このようなmGluR5ネガティブモジュレーターは、mGluR5とMAO−Bが関与する精神疾患若しくは神経変性疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用であることが期待されることから、治療効果に優れ、さらに安全性の高い薬剤を提供することが本発明の課題である。具体的な課題としては、強いmGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用及びMAO−B阻害活性を併せ持ち、薬物動態的に優れた経口吸収性を有し生物学的利用率が高く、安全性に優れている、例えばGSH付加体の生成がない、又は生成が起こりにくい薬剤を提供することが挙げられる。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、化学構造上の特徴として、4,5,6,7‐テトラヒドロオキゾロ[4,5−c]ピリジン骨格の2位炭素原子に5−フルオロピリジン−2−イル基を有し、且つ5位窒素原子に置換されていてもよい3−ピリジル基を有しているテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩が、強いmGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用を有すると共に、MAO−B阻害剤としての作用を併せ持ち、GSH付加体の生成がない、又は生成が起こりにくく、薬物動態的に優れた経口吸収性を有していることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、以下に記載される、mGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩に関するものである。
〔項1〕式(I):
[式中、Rは、水素、ハロゲン、C1−3アルキル又はシアノを表す]
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項2〕Rが、フッ素、塩素、メチル又はシアノである、
項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項3〕Rが、フッ素、塩素、メチル又はシアノであり、かつ、当該Rが置換するピリジン環の4位又は5位に置換している、
項1又は項2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項4〕以下の化合物から選択される、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン(実施例1)、
5−(5−クロロピリジン−3−イル)−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン(実施例2)、
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(5−メチルピリジン−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン(実施例3)、及び
3−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6,7−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル]ピリジン−4−カルボニトリル(実施例4)。
〔項5〕3−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6,7−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル]ピリジン−4−カルボニトリル(実施例4)である、
項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項6〕項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩及び医薬品上許容される担体を含有する医薬品組成物。
〔項7〕項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する精神疾患又は神経変性疾患の治療剤。
〔項8〕代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する精神疾患又は神経変性疾患が、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病又はハンチントン病である、
項7に記載の治療剤。
〔項9〕代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する疾患を治療するための項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
〔項10〕項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩と、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病又はハンチントン病の治療剤又は予防剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤とを組み合わせてなる医薬。
〔項11〕項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする、不安症・強迫性障害等の不安障害;うつ病・双極性障害等の気分障害;アルツハイマー病等の認知障害;統合失調症等の精神病;パーキンソン病;レボドパ誘発性ジスキネジア;ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症等の神経変性疾患;自閉症;脆弱X症候群又は注意欠陥多動障害の発達障害;ダウン症候群等の知的障害;炎症性疼痛;神経障害性疼痛;術後疼痛;急性熱痛覚過敏;機械的アロディニア;内臓痛・慢性疼痛等の疼痛;てんかん;てんかん発作;攻撃性;外傷後ストレス障害;触覚過敏;感覚性興奮性亢進;脳卒中・頭部外傷等の酸素欠乏障害;及び虚血障害からなる群から選択される、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する疾患の治療剤。
本発明により、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病、ハンチントン病等のmGluR5受容体が関与する精神疾患若しくは神経変性疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用なテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩を提供することが可能である。詳しくは、本発明により、強いmGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用を有すると共に、MAO−B阻害剤としての作用を併せ持ち、GSH付加体の生成がない、又は生成が起こりにくく、薬物動態的に優れた経口吸収性を有するテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体又はその製薬学的に許容される塩を提供することが可能である。
本発明で提供される化合物又はその製薬学的に許容される塩は、水和物及び/又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物及び/又は溶媒和物もまた本発明の化合物に包含される。
式(I)の化合物は、回転異性体が存在し得る場合には、個々の単一化合物及びそれらの混合物のいずれも本発明の範囲に包含される。例えば、軸不斉が複数存在する場合、数種の回転異性体として存在することがある。本発明においては、これらの回転異性体及びそれらの混合物は本発明の式(I)で表される化合物に包含される。また、一般式(I)で表される化合物のいずれか1つ又は2つ以上の1Hを2H(D)に変換した重水素変換体も一般式(I)で表される化合物に包含される。結晶として得られる一般式(I)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩には、結晶多形が存在する場合があり、その結晶多形も本発明に包含される。
特に断らない限り、本明細書中で用いられる全ての技術用語及び科学用語は当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本明細書中で引用される全ての刊行物及び特許は、引用によりその全体を取り込む。
本明細書において、例えば、C1−3とは炭素数が1〜3であり、Cとは炭素数が3であることを表す。他の数字の場合も同様である。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味し、好ましくは、フッ素原子又は塩素原子である。
「C1−3アルキル」とは炭素原子数が1〜3の直鎖又は分枝鎖の飽和の脂肪族炭化水素を意味し、その具体例として、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル等が挙げられ、好ましくはメチルが挙げられる。
式(I)で表される本発明の化合物において、好適な置換基は以下のとおりである。
Rは、水素、ハロゲン、C1−3アルキル又はシアノであり、好ましくは水素、フッ素、塩素、メチル又はシアノであり、より好ましくはシアノである。
本明細書中で用いられるように、特に断らない限り、用語「製薬学的に許容される塩」は、製薬学的に許容される無毒な酸(無機酸及び有機酸を含む)から調製される塩を意味する。例えば、以下に限定されないが、酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、フロン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グルコレン(glucorenic)酸、ガラクツロン酸、グリシド酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、リン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などである。
本明細書中で用いられるように、特に断らない限り、用語「製薬学的に許容される担体」は、製薬学的に許容される材料、組成物又は媒体、例えば液体もしくは固形の増量剤、希釈剤、溶媒又は封入材料を意味する。実施態様の1つにおいて、各成分は医薬製剤の他の成分と適合するという意味で「製薬学的に許容される」であり、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、抗原性、又は他の問題もしくは合併症を引き起こすことなく、合理的なベネフィット/リスク比に見合ってヒト若しくは動物の組織又は臓器と接触しての使用に適切である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition, Lippincott Williams & Wilkins:Philadelphia, PA, 2005;Handbook of Pharmaceutical Excipients, 5th Edition, Rowe et al., Eds., The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2005;及びHandbook of Pharmaceutical Additives, 3rd Edition, Ash and Ash Eds., Gower Publishing Company:2007;Pharmaceutical Preformulation and Formulation, 2nd Edition, Gibson Ed., CRC Press LLC:Boca Raton, FL, 2009を参照。
本発明における化合物(I)の製造法について説明する。
本発明のテトラヒドロオキサゾロピリジン化合物は、公知化合物から、下記製造方法又は下記製造方法に準じる方法によって、適宜当業者に周知の合成方法を組み合わせて製造することができる。原料化合物は公知のものを使用するか、後記実施例に記載の方法、又は後記実施例に準じる方法によって、適宜当業者に周知の合成方法を組み合わせて製造することもできる。下記の製造法で用いられる化合物は、反応に支障を来たさない範囲において塩を形成してもよい。また、製造する物質の量に応じて、反応をスケールアップ又はスケールダウンしてもよい。
下記の各製造法において、アミド化反応、カップリング反応、酸化反応、還元反応、環化反応、加水分解反応などを行う場合、これらの反応は当業者に公知である種々の方法に準じて行うことができる。このような方法としては、コンプリヘンシブ オーガニック トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)1999年刊、ブイシーエイチ パブリッシャーズ(VCH Publishers,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
本反応は、反応に不活性な溶媒(不活性溶媒)を用いて行うのが有利である。「不活性溶媒」とは例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなどの芳香族系溶媒;ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒;酢酸エチル、ギ酸エチルなどのエステル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコールなどのアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒及び水であり、並びにこれらの均一系及び不均一系混合溶媒などである。これらの不活性溶媒は当業者に公知である種々の反応条件に応じて適宜選択される。
以下に詳述する製造法において、「塩基」とは例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物;リチウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属のアミド;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシドなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の低級アルコキシド;ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、メチルリチウムなどのアルキルリチウム;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸水素塩;トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)、N,N−ジメチルアニリンなどのアミン;ピリジン、イミダゾール、2,6−ルチジンなどの塩基性へテロ環化合物などである。これらの塩基は当業者に公知である種々の反応条件に応じて適宜選択される。
「酸」とは例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸及びp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、酢酸などの有機酸である。これらの酸は当業者に公知である種々の反応条件に応じて適宜選択される。
[製造方法1]
式(I)で表される化合物又はその塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中、Halは、ハロゲン原子を表し、その他の記号は前記と同意義を示す。]
工程1:化合物(I)は、不活性溶媒中、パラジウム触媒及び塩基存在下、配位子の存在下又は非存在下、化合物(A−1)と対応する3−ハロゲン化ピリジン(A−2)のカップリング反応によって得ることができる。ここでパラジウム触媒とは、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、塩化ビス(ベンゾニトリル)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウムなどのパラジウム化合物である。配位子とは、ジメチルフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィノフェロセン(DPPF)、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリメトキシホスフィン、トリエトキシホスフィン、トリ−tert−ブトキシホスフィン、トリフェニルホスフィン(PPh3)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP)、トリフェノキシホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(X−Phos)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン(Xantphos)などが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは50℃〜120℃である。反応時間は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、30分〜72時間、好ましくは6時間〜18時間である。
[製造方法2]
化合物(A−1)で表される化合物又はその塩は、例えば下記の方法によって製造できる。
[式中PGはtert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどのアミノ基の保護基を表し、その他の記号は前記と同意義を示す。]
工程2:化合物(A−6)は、WO2011029046Aに記載の方法などにより製造できる化合物(A−3)又はその塩を、不活性溶媒中、塩基存在下又は非存在下、5−フルオロピコリン酸(A−4)あるいは5−フルオロピコリン酸ハライド(A−5)とのアミド化反応に供することにより得ることができる。ここで化合物(A−3)とカルボン酸(A−4)を用いたアミド化反応とは、例えば不活性溶媒中、塩基存在下又は非存在下、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸(HBTU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、1,1′−カルボニルジイミダゾール(CDI)などの縮合剤を用いたアミド化反応、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル、トリメチルアセチルクロリドなどを用いた混合酸無水物経由のアミド化反応などである。ここで縮合剤を用いたアミド化反応の際、必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)などの添加物を使用することができる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは−10℃〜70℃である。反応時間は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、30分〜72時間、好ましくは30分〜12時間である。
工程3:化合物(A−7)は、化合物(A−6)を不活性溶媒中、適当な酸化反応に供することにより得ることができる。ここで適当な酸化反応としては、アルコールを酸化してケトンへと変換できる酸化反応であり、例えばスワン酸化、三酸化硫黄・ピリジン錯体などを用いるDMSO酸化、デス−マーチン試薬などの超原子価ヨウ素試薬やPCC、PDCなどのクロム(VI)試薬を用いる酸化反応が挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは−10℃〜70℃である。反応時間は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、30分〜72時間、好ましくは30分〜12時間である。
工程4:化合物(A−8)は、化合物(A−7)を不活性溶媒中、適当な脱水還化剤を用いて反応させることで得ることができる。ここで適当な脱水環化剤としては、例えば塩化チオニル、オキシ塩化リン、五酸化二リン、バージェス試薬(1−メトキシ−N−トリエチルアンモニオスルホニル−メタンイミデート)などが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは−10℃〜50℃である。反応時間は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、30分〜72時間、好ましくは30分〜12時間である。
工程5:化合物(A−1)は、化合物(A−8)を下記に示す保護基に関する文献既知の方法で脱保護反応に供することで得ることができる。
[製造方法3]
化合物(A−7)で表される化合物は、例えば下記の製造方法によっても製造することができる。
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
工程6:化合物(A−7)は、CN101857565Aに記載の方法などにより製造できる化合物(A−9)又はその塩を、不活性溶媒中、塩基存在下又は非存在下、5−フルオロピコリン酸ハライド(A−5)とのアミド化反応に供することにより得ることができる。
反応温度は、通常、−30℃〜150℃、好ましくは−10℃〜70℃である。反応時間は、通常、30分〜72時間、好ましくは30分〜12時間である。
[製造方法4]
化合物(A−7)で表される化合物は、CN101857565Aに記載の方法などにより製造できる化合物(A−10)から、下記の工程7−1、7−2及び7−3の一連の変換によっても製造することができる。
[式中、LGはメタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、o−ニトロベンゼンスルホニルオキシなどの脱離基を表し、Rはメチル又はエチルを表し、その他の記号は前記と同意義を示す。]
工程7−1及び7−2:化合物(A−11)で表される反応中間体は、CN101857565Aに記載の方法により製造できる化合物(A−10)を、不活性溶媒中、適当な塩基を作用させて転位反応(工程7−1)を行った後、塩基存在下又は非存在下、5−フルオロピコリン酸ハライド(A−5)とのアミド化反応(工程7−2)に供することにより得ることができる。工程7−1において使用される適当な塩基としては、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属の低級アルコキシドが挙げられる。
各工程の反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは−10℃〜70℃である。反応時間は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、30分〜72時間、好ましくは30分〜12時間である。
工程7−3:化合物(A−7)は、化合物(A−11)で表される反応中間体を、不活性溶媒中、上記で挙げられる酸を用いた酸性水溶液による開環反応に供することで得ることができる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは−10℃〜70℃である。反応時間は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、30分〜72時間、好ましくは30分〜12時間である。
前記の製造方法において使用する原料や試薬などは、特に断らない限り、市販の化合物であるか、又は公知の化合物から公知の方法を用いて製造することができる。また、前記式(I)の化合物において、官能基を適宜変換することによって、式(I)の別の化合物としてもよい。官能基の変換は、通常行われる一般的方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、アール.シー.ラロック(R. C. Larock)著(1989年)等参照]によって行うことができる。
前記製造方法において、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件下で変化するか又は説明した方法を実施するのに不適切な場合は、当該官能基を予め適当な保護基で保護した上で、反応を実施し、その後、脱保護することにより、目的化合物を得ることができる。保護基としては、例えばプロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、ティー・ダブリュー・グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等に記載されているような通常の保護基を用いることができる。具体的には、アミンの保護基としてはエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アセチル、ベンゾイル、ベンジル等を、また水酸基の保護基としてはトリアルキルシリル、アセチル、ベンゾイル、ベンジル等を挙げることができる。ケトンの保護基としてはジメチルアセタール、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、S,S’−ジメチルジチオアセタール、1,3−ジチアン、オキシム等を挙げることができる。
前記製造方法において、本発明化合物(I)及び中間体は公知の手段(例えば、溶媒抽出、中和、ろ過、洗浄、乾燥、濃縮、蒸留、再結晶、クロマトグラフィー等)により単離精製することができる。また、各製造法において用いられる化合物は、上記と同様の公知の手段によって単離精製することができる。単離精製は各反応後に行ってもよいし、いくつかの反応終了後に行ってもよい。
式(I)で表される化合物の製薬学的に許容される塩を取得するには、化合物(I)が製薬学的に許容される塩の形で得られる場合そのまま精製すればよく、一方、遊離の形で得られる場合、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、上記で挙げられる酸を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。例えば、水、メタノール、エタノール、アセトン等の溶媒中で、製薬学的に許容される酸と混合することで、塩にすることができる。
次に本発明を、実施例及び試験例によりさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例等に限定されるものではない。また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。尚、以下の実施例において示された化合物名は、ACD/Name (ACD/Labs 10.01、Advanced Chemistry Development Inc.)により命名しており、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。
実施例において以下の略号を使用することがある。
Me:メチル
Et:エチル
Ph:フェニル
n−:ノルマル
tert−:ターシャリー
Boc:tert−ブトキシカルボニル
Cbz:ベンジルオキシカルボニル
THF:テトラヒドロフラン
DMF;N,N−ジメチルホルムアミド
EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
ObsMS[M+1]:観測されたプロトン化分子Rt:保持時間
化合物の同定にはプロトン核磁気共鳴吸収スペクトル(H−NMRスペクトル)やマススペクトル(LC−MS)を用いた。LC−MS分析においては、エレクトロスプレーイオン法(ESI)によってプロトン化された分子のマススペクトルを観測した。
以下の製造例及び実施例中、「室温」とは、0〜30℃の温度を示し、「%」は特記しない限り重量パーセントを意味する。カラムクロマトグラフィーを使用して精製した際の「シリカゲル」及び「NHシリカゲル」は、山善株式会社にて市販されているシリカゲル及びNHシリカゲルを使用した。製造例及び実施例中記載の各機器データは以下の測定機器にて測定した。
高速液体クロマト質量分析計;LCMSの測定条件は、以下の通りであり、観察された質量分析の値[MS(m/z)]をMH+で、保持時間をRt(min)で示す。
MSスペクトル:
LCMS:島津LCMS−2020
LC Column:
Phenomenex Kinetex 1.7 μm C18(50 mm × 2.10 mm)
Solvent:
A液:0.05%TFA/H2O、B液:MeOH
Gradient Condition:
0.0 min;A/B=70:30
0.0−1.90 min;A/B=1:99
1.91−3.00 min;A/B=70:30
Flow rate:
0.5 mL/min
UV:
220、254nm
カラム温度:
40℃
NMR:NMRの測定条件は、以下の通りであり、明細書の記載を簡略化するために実施例及び実施例中の表において以下に示すような略号を用いることもある。NMRに用いられる記号としては、sは一重線、dは二重線、ddは二重の二重線、tは三重線、tdは三重線の二重線、qは四重線、mは多重線、brは幅広い、brsは幅広い一重線、brdは幅広い二重線及びbrtは幅広い三重線を意味する。
NMRスペクトル:400 MHz(JEOL AL400、日本電子)又は300 MHz(JEOL LA300、日本電子)
実施例1:
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン(製造実施例1−3、175mg)、3−ブロモ−5−フルオロピリジン(176mg)、酢酸パラジウム(18mg)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン(93mg)及び炭酸セシウム(488mg)を1,4−ジオキサン(8mL)に懸濁させ、窒素雰囲気下、100℃で16時間攪拌した。放冷後、反応混合物にクロロホルム(20mL)を加え、不溶物をろ去しし、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=2/1−1/1)により精製し、表題化合物(210mg)を固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.57(d,J=2.7Hz,1H),8.21(dd,J=2.0,1.7Hz,1H),8.12(dd,J=8.8,4.4Hz,1H),7.97(d,J=2.4Hz,1H),7.55(ddd,J=8.5,8.3,2.7Hz,1H),6.94(ddd,J=11.5,2.4,2.4Hz,1H),4.34(t,J=2.0Hz,2H),3.78(t,J=5.6Hz,2H),3.02(m,2H)
ObsMS[M+1]:315
Rt(min):1.29
実施例1の製造に用いた2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン(製造実施例1−3)は、ベンジル 3−アミノ−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート塩酸塩及び5−フルオロピコリン酸を用いて下記の方法によって製造した。
製造実施例1−1:
ベンジル 3−{[(5−フルオロピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート
5−フルオロピコリン酸(34.9g)の1,4−ジオキサン(350mL)懸濁液に塩化チオニル(44.1g)を加えて2時間加熱還流した。溶媒を留去した後、得られた残渣をTHF(70mL)に溶解して、ベンジル 3−アミノ−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート塩酸塩(57.6g)のTHF(600mL)懸濁液に加えた。氷冷下、トリエチルアミン(71.6g)を滴下して加え、18時間攪拌した。反応混合物に水(400mL)を加えて、酢酸エチル(700mL)で抽出した。有機層を水(400mL)、飽和食塩水(300mL)で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、溶媒を留去した。得られた残渣をエタノール/ヘキサン(1/1,760mL)から再結晶し、表題化合物(60.4g)を固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl):δ8.62(br,1H),8.44(d,J=2.8Hz,1H),8.22(dd,J=8.6,4.5Hz,1H),7.54(ddd,J=8.6,8.2,2.8Hz,1H),7.45−7.32(m,5H),5.30−5.18(m,2H),5.08−5.00(m,1H),4.78−4.71(m,1H),4.63−4.40(m,1H),3.18−3.11(m,1H),2.93−2.84(m,1H),2.76−2.57(m,1H)
ObsMS[M+1]:372
Rt(min):1.72
製造実施例1−2:
ベンジル 2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6,7−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−カルボキシレート
製造実施例1−1(100g)のTHF(1.1L)溶液にバージェス試薬(1−メトキシ−N−トリエチルアンモニオスルホニル−メタンイミデート)(104.5g)を加え、40℃で3.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、水(1.0L)を加え、酢酸エチル(1.2L,400mL)で2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をエタノール(400mL)から再結晶し、表題化合物(74.3g)を固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.54(d,J=2.8Hz,1H),8.08(br,1H),7.51(ddd,J=8.6,8.6,2.8Hz,1H),7.38−7.32(m,5H),5.16(s,2H),4.56(br,2H),3.87(br,2H),2.86(br,2H)
ObsMS[M+1]:354
Rt(min):1.86
製造実施例1−3:
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン
製造実施例1−2(10.0g)のAcOH(40mL)溶液を室温で30%HBr/AcOH(28mL)に滴下した。室温にて2時間攪拌した後、氷冷下で反応混合物を1mol/LHCl水溶液(200mL)に加えた。水層を酢酸エチル/ヘキサン(1/4,200mL)で2回洗浄した後、水酸化ナトリウム水溶液(7.5mol/L,250mL)でpHを9〜10に調整し、クロロホルム(200mL)で3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をアセトニトリル(18mL)から再結晶し、表題化合物(5.34g)を固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl):8.55(d,J=2.7Hz,1H),8.11(dd,J=8.8,4.4Hz,1H),7.52(ddd,J=8.8,8.5,2.7Hz,1H),3.91(t,J=2.0Hz,2H),3.22(t,J=5.7Hz,2H),2.84−2.80(m,2H)
ObsMS[M+1]:220
Rt(min):0.27
実施例2:
5−(5−クロロピリジン−3−イル)−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン
実施例1に記載の方法と同様の方法により、3−ブロモ−5−フルオロピリジンの替わりに3−ブロモ−5−クロロピリジンを用いて表題化合物を製造した。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.57(d,J=2.7Hz,1H),8.26(d,J=2.7Hz,1H),8.12(dd,J=8.8,4.4Hz,1H),8.06(d,J=2.0Hz,1H),7.54(m,1H),7.22(dd,J=2.4,2.2Hz,1H),4.34(t,J=2.0Hz,2H),3.77(t,J=5.6Hz,2H),3.01(m,2H)
ObsMS[M+1]:331,333
Rt(min):1.65
実施例3:
2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(5−メチルピリジン−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン
実施例1に記載の方法と同様の方法により、3−ブロモ−5−フルオロピリジンの替わりに3−ブロモ−5−メチルピリジンを用いて表題化合物を製造した。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.22(d,J=2.9Hz,1H),8.12(dd,J=8.8,4.4Hz,1H),7.97(s,1H),7.54(ddd,J=8.8,8.0,2.9Hz,1H),7.06(s,1H),4.32(t,J=2.0Hz,2H),3.74(t,J=5.6Hz,2H),2.99(m,2H),2.31(s,3H)
ObsMS[M+1]:311
Rt(min):0.75
実施例4:
3−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6,7−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル]ピリジン−4−カルボニトリル
実施例1に記載の方法と同様の方法により、3−ブロモ−5−フルオロピリジンの替わりに3−ブロモ−4−シアノピリジンを用いて表題化合物を製造した。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.58(d,J=2.9Hz,1H),8.52(s,1H),8.30(d,J=4.8Hz,1H),8.13(ddd,J=8.8,4.4,0.5Hz,1H),7.55(m,1H),7.44(dd,J=4.8,0.7Hz,1H),4.45(t,J=2.0Hz,2H),3.86(t,J=5.5Hz,2H),3.13(m,2H)
ObsMS[M+1]:322
Rt(min):1.46
試験例
試験例1:mGluR5 in vitro機能アッセイ
機能アッセイは、テトラサイクリンで誘導されるプロモーターの制御下においてヒト組み換えmGluR5受容体発現する誘導型細胞株を用いて行われた。具体的には、pcDNA4/TO(invitrogen)にヒトmGluR5遺伝子を挿入し、TR発現ヒト腎臓由来HEK細胞(ATCC)に導入した。その後Geneticin(invitrogen)による選別を行い、ヒトmGluR5安定発現細胞を得た。
抗生物質(ブラストシジン、G418)培地中で増殖させたmGluR5細胞を10倍希釈したTRYPLE EXPRESS(life technologies)で軽く流すことにより剥離し、アッセイバッファー(HBSS、20mmol/L HEPES、0.1%BSA)に3x10 cells/mlとなる様に懸濁した。テトラサイクリン(終濃度100ng/mL)下でapoaequorinを一過的に導入し、384穴プレートに50μLずつ分注後、COインキュベーターで一中夜培養した。細胞を室温でセレンテラジンh(Promega、終濃度5nmol/L)と共に少なくとも4時間インキュベートした。アッセイバッファーで希釈した試験化合物を細胞に10μL添加してインキュベーション後に、終濃度2μMとなる様グルタミン酸溶液を10μL添加し、得られた発光量をHamamatsu Functional Drug Screening System 7000(FDSS 7000)を用いて記録した。阻害パーセントはグルタミン酸(終濃度2μmol/L)による活性化を基に算出した。Stat Preclinica(株式会社タクミインフォメーションテクノロジー)ソフトウェアにより、シグモイド型用量反応モデルに適用した非線形回帰を用いて分析することによって、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5(mGluR5)に対する阻害活性(IC50)を算出した。
実施例で得た本発明のテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体について、上記の試験を行い、結果を表1に示す。
以上の試験結果から、本発明のテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体又は医薬的に許容される塩は強いmGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用を有することが明らかになった。
試験例2:MAO−B in vitro阻害アッセイ
96穴ブラックプレートに、DMSOに溶解した試験化合物を2μL、アッセイバッファー(0.1mol/Lリン酸カリウムバッファーpH7.4)を98μL、アッセイバッファーで希釈した3.7μg/mlのMAO−B酵素(ベクトンディッキンソン社、カタログ番号456284)を80μL添加して、37℃に設定したインキュベーターで30分加温した。0.2mM Kynuramine(シグマアルドリッチ社)を20μLずつ96穴ブラックプレートに添加し、37℃に設定したインキュベーターで20分加温した。その後、5mol/L NaOHを50μL添加して10分間静置後、得られた蛍光量を蛍光マイクロプレートリーダーを用いて記録した(310nmol/L excitation、380nmol/L emission)。阻害パーセントは試験化合物を含まないDMSO存在下の活性を基に算出した。
Stat Preclinica(株式会社タクミインフォメーションテクノロジー)ソフトウェアにより、シグモイド型用量反応モデルに適用した非線形回帰を用いて分析することによって、MAO−Bに対する阻害活性(IC50)を算出した(表2)。
以上の試験結果から、本発明のテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体又は医薬的に許容される塩はMAO−B阻害活性を有することが明らかになった。特に実施例1及び実施例2は強いMAO−B阻害剤としての作用を示した。
試験例3:ダンシル化グルタチオン(dGSH)トラッピングアッセイ
反応性代謝物を検出する方法として、肝ミクロソームでの代謝により被験物質から生成する代謝物のうち、ダンシル化グルタチオン(dGSH)と反応するものを検出し定量した。代謝反応はスクリーニングロボット(Tecan社製)を用い、代謝物‐dGSH結合物濃度は蛍光検出UPLCシステム(Waters社製)を用いて測定した。
(溶液調製)
被験物質をDMSOに溶解し、10mmol/Lの被験物質溶液を調製した。リン酸カリウムバッファー(500mmol/L、pH 7.4)7.6mL、ヒト肝ミクロソーム(Xenotech社製、20mg protein/mL)1.9mL、純水1.27mLを加えて、ミクロソーム溶液を調製した。ミクロソーム溶液3.78mLに純水0.67mLを加えてミクロソーム(dGSH(−))溶液を、ミクロソーム溶液6.48mLにdGSH溶液(20mmol/L)1.14mLを加えてミクロソーム(dGSH(+))溶液を調製した。NADPH 80.9mgを純水30mLに溶解してcofactor液を、Tris(2−carboxyethyl)phosphin(TECP)33mgをメタノール115mLに溶解して反応停止液を調製した。
(反応)
被験物質溶液12μLを純水388μLと混合し、96ウェルプレートに50μLずつ6ウェルに分注した。上記6ウェルを2ウェルずつ3群に分け、それぞれ「反応群」、「未反応群」、「dGSH未添加群」とした。「反応群」及び「未反応群」にミクロソーム(dGSH(+))溶液を、「dGSH未添加群」にミクロソーム(dGSH(−))を50μLずつ添加した。「反応群」及び「dGSH未添加群」にcofactor液を、「未反応群」に純水を50μLずつ添加した。37℃で60分間インキュベートした後、反応停止液を450μLずつ添加して反応を停止した。「反応群」及び「dGSH未添加群」に純水を、「未反応群」にcofactor液を50μLずつ添加し、プレートを−20℃で1時間冷却後、遠心分離(4000 rpm、10分間)を行った。上清を別プレートに回収し、分析に供した。
(分析)
蛍光検出UPLCシステム(Waters社製)を用いて、以下の条件で代謝物−dGSH結合物濃度を測定した。
カラム:Waters ACQUITY UPLC BEHC18 1.7μm 2.1× 10mm
溶出溶媒: A, 0.2%ギ酸/40%メタノール; B, 0.2%ギ酸/メタノール
グラジエント:B, 0%(0 min)→83.3%(9.33 min)→83.3%(10.63 min)→0%(10.64 min)→0%(13 min)
蛍光強度は有機溶媒組成によって変化するため、溶出時の有機溶媒組成で補正を行った。
実施例で得た本発明のテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体について、上記の試験を行い、結果を表3に示す。
以上の試験結果から本発明のテトラヒドロオキサゾロピリジン誘導体又は医薬的に許容される塩は、GSH付加体の生成がない、又は生成が起こりにくいことから、反応性代謝物が生成しない、又は生成しにくい安全性に優れた化合物であることが証明できた。
試験例4:ラットを用いた薬物動態試験
7週齢のラットに対して、本発明化合物を生理食塩水溶液にて静脈投与又はメチルセルロース水溶液にて経口投与し、それぞれ以下の時間で血液を採取した。
静脈投与:投与後5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間及び24時間
経口投与:投与後15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間及び24時間
採取した血液を4℃に設定した冷却遠心器を用いて3000rpm×10分間遠心分離することで得た血漿をHPLCにて測定し、得られたタイムカーブを基に薬物動態パラメータを算出した。
好ましい化合物である実施例1〜4について、上記の試験を行った結果を表4に示す。
これらの試験結果から、本発明化合物が薬物動態的に優れており、生体内においても有用であることが証明できた。
以上で説明したように、本発明の化合物が強いmGluR5ネガティブモジュレーターとしての作用及びMAO−B阻害活性を併せ持ち、安全性的にも、薬物動態的にも優れていることを見出した。したがって、本発明の化合物は、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン、脆弱X症候群、自閉症、うつ病、ハンチントン病等のmGluR5受容体が関与する精神疾患若しくは神経変性疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用である。

Claims (11)

  1. 式(I):
    [式中、Rは、水素、ハロゲン、C1−3アルキル又はシアノを表す]
    で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  2. Rが、フッ素、塩素、メチル又はシアノである、
    請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  3. Rが、フッ素、塩素、メチル又はシアノであり、かつ、当該Rが置換するピリジン環の4位又は5位に置換している、
    請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  4. 以下の化合物から選択される、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
    2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(5−フルオロピリジン−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン、
    5−(5−クロロピリジン−3−イル)−2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン、
    2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−5−(5−メチルピリジン−3−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン、及び
    3−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6,7−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル]ピリジン−4−カルボニトリル。
  5. 3−[2−(5−フルオロピリジン−2−イル)−6,7−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−c]ピリジン−5(4H)−イル]ピリジン−4−カルボニトリルである、
    請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩及び医薬品上許容される担体を含有する医薬品組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する精神疾患又は神経変性疾患の治療剤。
  8. 代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する精神疾患又は神経変性疾患が、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病又はハンチントン病である、
    請求項7に記載の治療剤。
  9. 代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する疾患を治療するための請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  10. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩と、統合失調症、不安障害、気分障害、薬物依存症、神経変性疾患、レボドパ誘発性ジスキネジア、パーキンソン病、脆弱X症候群、自閉症、うつ病又はハンチントン病の治療剤又は予防剤から選択される少なくとも1種の薬剤とを組み合わせてなる医薬。
  11. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする、不安症・強迫性障害等の不安障害;うつ病・双極性障害等の気分障害;アルツハイマー病等の認知障害;統合失調症等の精神病;パーキンソン病;レボドパ誘発性ジスキネジア;ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症等の神経変性疾患;自閉症;脆弱X症候群又は注意欠陥多動障害の発達障害;ダウン症候群等の知的障害;炎症性疼痛;神経障害性疼痛;術後疼痛;急性熱痛覚過敏;機械的アロディニア;内臓痛・慢性疼痛等の疼痛;てんかん;てんかん発作;攻撃性;外傷後ストレス障害;触覚過敏;感覚性興奮性亢進;脳卒中・頭部外傷等の酸素欠乏障害;及び虚血障害からなる群から選択される、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5が関与する疾患の治療剤。
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