JP2014187807A - 蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 並列に接続された複数のヒューズにおいて、ヒューズを溶断させる必要が無いにもかかわらず、ヒューズが溶断してしまうことを抑制する。
【解決手段】 蓄電システムは、並列に接続された複数の蓄電素子(12)を含む蓄電装置(10)と、複数の蓄電素子のそれぞれと直列に接続された複数のヒューズ(12b)と、蓄電装置の充放電を制御するコントローラ(40)と、を有する。コントローラは、複数の蓄電素子の電圧値および各蓄電素子の内部抵抗を用いて、各蓄電素子に流れる電流値を算出する。算出した電流値に応じた各ヒューズのダメージ量が閾値よりも大きいときに、コントローラは、蓄電装置の充電および放電の少なくとも一方を制限する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、ヒューズのダメージ量を把握して、ヒューズが作動すべき条件以外の条件でヒューズが作動してしまうことを抑制する技術に関する。
特許文献1に記載の集合電池では、複数の電池を並列に接続した構成において、並列に接続された各単電池に対してヒューズを接続している。ヒューズは、過大な電流が流れたときに溶断することにより、電流経路を遮断する。
特開平05−275116号公報
特許文献1に記載の構成では、ヒューズの劣化を考慮する必要がある。ヒューズの劣化が進行すると、ヒューズを溶断する必要が無いにもかかわらず、ヒューズが溶断してしまうことがある。ヒューズを不用意に溶断させてしまうと、並列に接続された他のヒューズに電流が流れやすくなり、他のヒューズの劣化を促進させてしまう。
本発明の蓄電システムは、蓄電装置と、蓄電装置の充放電を制御するコントローラとを有する。蓄電装置は、並列に接続された複数の蓄電素子を含んでおり、各蓄電素子には、ヒューズが直列に接続されている。ここで、複数の蓄電素子と接続される複数のヒューズは、並列に接続されることになる。
コントローラは、複数の蓄電素子の電圧値および各蓄電素子の内部抵抗を用いて、各蓄電素子に流れる電流値を算出する。複数の蓄電素子は、並列に接続されているため、複数の蓄電素子のそれぞれにおける電圧値が揃えられる。これにより、複数の蓄電素子の電圧値としては、特定の電圧値(1つの電圧値)が得られる。一方、並列に接続された複数の蓄電素子では、劣化状態(内部抵抗)にバラツキが発生することがあり、この劣化状態のバラツキに応じて、蓄電素子に流れる電流値が互いに異なることになる。
コントローラは、算出した電流値に応じた各ヒューズのダメージ量が閾値よりも大きいときに、蓄電装置の充電および放電の少なくとも一方(充電/放電という)を制限する。ヒューズの劣化は、ヒューズに流れる電流値に依存する。具体的には、ヒューズに流れる電流値が大きくなるほど、ヒューズの劣化が進行しやすくなる。このため、各蓄電素子(言い換えれば、各ヒューズ)に流れる電流値を算出することにより、各ヒューズのダメージ量を算出することができる。
ヒューズのダメージ量が閾値よりも大きいときに、蓄電装置の充電/放電を制限することにより、ヒューズの劣化が進行することを抑制できる。すなわち、充電/放電を制限すれば、ヒューズに電流が流れにくくなり、ヒューズの劣化が進行することを抑制できる。ヒューズの劣化が進行すると、ヒューズを溶断する必要が無いにもかかわらず、ヒューズが溶断してしまうことがある。そこで、上述したように、蓄電装置の充電/放電を制限することにより、ヒューズが溶断しやすくなってしまうことを抑制できる。
蓄電装置の充放電を制御するときには、充電および放電のそれぞれにおいて、許容される電力の上限値が設定される。具体的には、充電電力又は放電電力が上限値を超えないように、蓄電装置の充放電が制御される。ここで、充電を制限するときには、充電に関する上限値を低下させることになる。また、放電を制限するときには、放電に関する上限値を低下させることになる。
上述したように、ヒューズに流れる電流値が大きくなるほど、ヒューズの劣化が進行しやすくなるため、電流値が大きくなるほど、ダメージ量を大きくすることができる。各蓄電素子(各ヒューズ)に流れる電流値に対応したダメージ量を算出し、このダメージ量を累積することにより、現在のヒューズにおけるダメージ量を把握することができる。そして、現在のダメージ量に基づいて、蓄電装置の充放電を制御することができる。
蓄電装置の充電/放電を制限するときには、ダメージ量および閾値の差分に応じた制限量を設定することができる。上述したように、充電/放電に関する上限値を低下させるときには、制限量の分だけ、上限値を低下させることができる。これにより、充電/放電を制限するときにおいて、ダメージ量および閾値の差分を反映させながら、適切な制限を行うことができる。具体的には、充電/放電が過剰に制限されることを抑制したり、充電/放電の制限が不足することを抑制したりすることができる。
複数のヒューズに流れる電流値が互いに異なるときには、複数のヒューズにおけるダメージ量も互いに異なることになる。この場合には、最も大きいダメージ量を基準として、蓄電装置の充放電を制御することができる。具体的には、最も大きいダメージ量が閾値よりも大きいときに、充電/放電を制限することができる。ダメージ量が最も大きいヒューズでは、最も劣化が進行していることになる。このため、最も劣化の進行しているヒューズが不用意に溶断してしまうことを抑制することが好ましい。
蓄電装置は、複数の蓄電ブロックによって構成することができる。ここで、複数の蓄電ブロックは、直列に接続することができ、各蓄電ブロックは、並列に接続された複数の蓄電素子によって構成することができる。このような構成では、各蓄電ブロックにおいて、各蓄電素子に流れる電流値に基づいて、各ヒューズのダメージ量が算出される。そして、これらのヒューズにおけるダメージ量に基づいて、蓄電装置の充放電が制御される。
電流センサを用いることにより、蓄電装置に流れる電流値を検出することができる。ここで、複数の蓄電素子は並列に接続されているため、複数の蓄電素子に流れる電流値の総和が、電流センサによって検出された電流値となる。蓄電素子の電圧値および内部抵抗を用いて、各蓄電素子に流れる電流値を算出(推定)するときには、電流値の総和および検出電流値を比較することにより、推定した電流値が実測値に沿っているか否かを確認することができる。そして、電流値の総和および検出電流値が一致しているときには、このときに算出(推定)された電流値を、各蓄電素子に流れる電流値とすることができる。
電圧センサを用いることにより、並列に接続された複数の蓄電素子における電圧値を検出することができる。このように電圧値を検出すれば、各蓄電素子の内部抵抗を特定することにより、各蓄電素子に流れる電流値を算出(推定)することができる。
電池システムの構成を示す図である。 組電池および監視ユニットの構成を示す図である。 単電池の構成を示す図である。 組電池の温度を調節する構造を示す図である。 ヒューズの特性を示す図である。 単電池に流れる電流値を推定する処理を示すフローチャートである。 単電池の環境温度を推定する方法を説明する図である。 単電池の放熱時における熱抵抗とファンの出力との関係を示す図である。 単電池に流れる電流値を推定する処理を示すフローチャートである。 ヒューズのダメージ量に基づいて、組電池の出力を制御する処理を示すフローチャートである。 ヒューズのダメージ量および出力電力の変化を示す図である。 ヒューズのダメージ量に基づいて、組電池の入力を制御する処理を示すフローチャートである。 ヒューズのダメージ量および入力電力の変化を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例1である電池システム(本発明の蓄電システムに相当する)について、図1を用いて説明する。図1は、電池システムの構成を示す図である。本実施例の電池システムは、車両に搭載されている。
車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車は、車両を走行させる動力源として、後述する組電池に加えて、エンジン又は燃料電池を備えている。電気自動車は、車両を走行させる動力源として、後述する組電池だけを備えている。
組電池(本発明の蓄電装置に相当する)10の正極端子と接続された正極ラインPLには、システムメインリレーSMR−Bが設けられている。システムメインリレーSMR−Bは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。組電池10の負極端子と接続された負極ラインNLには、システムメインリレーSMR−Gが設けられている。システムメインリレーSMR−Gは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。
システムメインリレーSMR−Gには、システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rが並列に接続されている。システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rは、直列に接続されている。システムメインリレーSMR−Pは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。電流制限抵抗Rは、組電池10を負荷(具体的には、後述する昇圧回路32)と接続するときに、突入電流が流れることを抑制するために用いられる。
組電池10を負荷と接続するとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Pをオフからオンに切り替える。これにより、電流制限抵抗Rに電流を流すことができ、突入電流が流れることを抑制することができる。ここで、車両のイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったときに、組電池10が負荷と接続される。イグニッションスイッチのオンおよびオフに関する情報は、コントローラ40に入力される。
次に、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えるとともに、システムメインリレーSMR−Pをオンからオフに切り替える。これにより、組電池10および負荷の接続が完了し、図1に示す電池システムは、起動状態(Ready-On)となる。一方、組電池10および負荷の接続を遮断するとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオンからオフに切り替える。これにより、図1に示す電池システムは停止状態(Ready-Off)となる。ここで、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替わったときに、組電池10および負荷の接続が遮断される。
電流センサ31は、組電池10に流れる電流値Ibを検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。本実施例において、組電池10を放電しているときには、電流センサ31によって検出された電流値を正の値としている。また、組電池10を充電しているときには、電流センサ31によって検出された電流値を負の値としている。
本実施例では、電流センサ31が正極ラインPLに設けられているが、これに限るものではない。すなわち、電流センサ31は、組電池10に流れる電流値Ibを検出できればよい。具体的には、電流センサ31は、負極ラインNLに設けることができる。また、複数の電流センサ31を用いることもできる。なお、コストや体格などを考慮すると、本実施例のように、1つの組電池10に対して1つの電流センサ31を設けることが好ましい。
昇圧回路32は、組電池10の出力電圧を昇圧し、昇圧後の電力をインバータ33に出力する。また、昇圧回路32は、インバータ33の出力電圧を降圧し、降圧後の電力を組電池10に出力することができる。昇圧回路32は、コントローラ40からの制御信号を受けて動作する。本実施例の電池システムでは、昇圧回路32を用いているが、昇圧回路32を省略することもできる。
インバータ33は、昇圧回路32から出力された直流電力を交流電力に変換し、交流電力をモータ・ジェネレータ34に出力する。また、インバータ33は、モータ・ジェネレータ34が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力を昇圧回路32に出力する。モータ・ジェネレータ34としては、例えば、三相交流モータを用いることができる。
モータ・ジェネレータ34は、インバータ33からの交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。組電池10の出力電力を用いて車両を走行させるとき、モータ・ジェネレータ34によって生成された運動エネルギは、車輪に伝達される。
車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ34は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。インバータ33は、モータ・ジェネレータ34が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力を昇圧回路32に出力する。昇圧回路32は、インバータ33からの電力を組電池10に出力する。これにより、回生電力を組電池10に蓄えることができる。
コントローラ40は、メモリ41を有しており、メモリ41には、コントローラ40が所定の処理を行うための各種の情報が記憶されている。本実施例では、メモリ41がコントローラ40に内蔵されているが、コントローラ40の外部にメモリ41を設けることもできる。
監視ユニット20は、後述するように、組電池10に含まれる電池ブロックの電圧値Vを検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。図2には、組電池10および監視ユニット20の構成を示す。図2に示すように、組電池10は、直列に接続された複数の電池ブロック(本発明の蓄電ブロックに相当する)11を有する。複数の電池ブロック11を直列に接続することにより、組電池10の出力電圧を確保することができる。ここで、電池ブロック11の数は、組電池10に対して要求される電圧を考慮して、適宜設定することができる。
各電池ブロック11は、並列に接続された複数の単電池(本発明の蓄電素子に相当する)12を有する。複数の単電池12を並列に接続することにより、電池ブロック11(組電池10)の満充電容量を増やすことができる。例えば、組電池10の出力を用いて車両を走行させるときには、組電池10の満充電容量を増やすことにより、走行距離を延ばすことができる。各電池ブロック11を構成する単電池12の数は、組電池10に要求される満充電容量などを考慮して、適宜設定することができる。
各電池ブロック11には、監視IC(Integrated Circuit)21が並列に接続されている。監視ユニット20は、複数の監視IC21を有しており、監視IC21は、電池ブロック11の数だけ設けられている。各監視IC21は、各電池ブロック11の電圧値Vを検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。
単電池12としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることができる。例えば、単電池12としては、18650型の電池を用いることができる。18650型の電池は、いわゆる円筒型の電池であり、直径が18[mm]であり、長さが65.0[mm]である。
円筒型の電池とは、電池ケースが円筒状に形成されており、電池ケースの内部には、充放電を行う発電要素が収容されている。発電要素の構成については、後述する。なお、単電池12の形状は、適宜設定することができる。例えば、単電池12として、角型の電池を用いることができる。角型の電池とは、電池ケースが直方体に沿った形状に形成されている。
単電池12は、図3に示すように、発電要素12aおよびヒューズ12bを有する。発電要素12aおよびヒューズ12bは、単電池12の外装を構成する電池ケースに収容されている。発電要素12aは、充放電を行う要素であり、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されるセパレータとを有する。正極板は、集電板と、集電板の表面に形成された正極活物質層とを有する。負極板は、集電板と、集電板の表面に形成された負極活物質層とを有する。正極活物質層は、正極活物質や導電剤などを含んでおり、負極活物質層は、負極活物質や導電剤などを含んでいる。
単電池12としてリチウムイオン二次電池を用いるときには、例えば、正極板の集電板をアルミニウムで形成し、負極板の集電板を銅で形成することができる。また、正極活物質としては、例えば、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2を用い、負極活物質としては、例えば、カーボンを用いることができる。セパレータ、正極活物質層および負極活物質層には、電解液がしみ込んでいる。なお、電解液を用いる代わりに、正極板および負極板の間に、固体電解質層を配置することもできる。
ヒューズ12bは、単電池12の電流経路を遮断するために用いられる。具体的には、ヒューズ12bに流れる電流値が予め設定された値よりも大きくなると、ヒューズ12bが溶断する。ヒューズ12bを溶断させることにより、単電池12の電流経路を機械的に遮断することができる。これにより、発電要素12aに過大な電流が流れることを防止して、単電池12(発電要素12a)を保護することができる。
本実施例では、ヒューズ12bを電池ケースに収容しているが、電池ケースの外部にヒューズ12bを設けることもできる。電池ケースの外部にヒューズ12bを設ける場合には、各単電池12に対してヒューズ12bが接続され、ヒューズ12bは、単電池12と直列に接続される。
次に、組電池10(単電池12)の温度を調節する構造について、図4を用いて説明する。図4に示す矢印は、単電池12の温度調節に用いられる空気の主な移動方向を示している。図4に示す構造では、単電池12として、円筒型電池が用いられており、単電池12は、図4の紙面と直交する方向に延びている。図4に示す単電池12は、単電池12の長手方向と直交する平面で単電池12を切断したときの断面図を示している。
図4に示すように、複数の電池ブロック11は、ケース13に収容されている。ケース13の内部には、仕切り板14が設けられており、仕切り板14によって仕切られたスペースに、各電池ブロック11が収容されている。ここで、複数の電池ブロック11は、所定方向(図4の左右方向)に並んで配置されている。また、各電池ブロック11を構成する複数の単電池12は、2つの方向(図4の上下方向および左右方向)に並んで配置されている。
ケース13には、吸気ダクト15および排気ダクト16が接続されている。吸気ダクト15および排気ダクト16は、ケース13を挟む位置に設けられている。吸気ダクト15は、複数の電池ブロック11の配列方向に延びており、吸気ダクト15には、ファン50が接続されている。ファン50の駆動は、コントローラ40によって制御される。
ファン50を駆動することにより、吸気ダクト15に空気を取り込むことができる。例えば、吸気ダクト15の一端に形成された開口部を、車室内に露出させることにより、車室内の空気を吸気ダクト15に取り込むことができる。車室とは、乗員の乗車するスペースである。吸気ダクト15には、温度センサ51が設けられている。温度センサ51は、吸気ダクト15を移動する空気の温度Tinput、言い換えれば、単電池12に供給される空気の温度Tinputを検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。
ケース13は、吸気ダクト15との接続部分において、複数の吸気口13aを有する。吸気ダクト15の内部を移動する空気は、吸気口13aを通過して、ケース13の内部に進入する。これにより、空気は、各電池ブロック11の単電池12と接触し、空気および単電池12の間において、熱交換が行われる。
例えば、充放電などによって単電池12が発熱しているときには、冷却用の空気を単電池12と接触させることにより、単電池12の温度上昇を抑制することができる。また、外部環境などによって単電池12が過度に冷えているときには、加温用の空気を単電池12と接触させることにより、単電池12の温度低下を抑制することができる。車室内の空気は、車両に搭載された空調設備などによって、単電池12の温度調節に適した温度に設定されやすい。このため、車室内の空気を単電池12に導くことにより、単電池12の温度を調節しやすくなる。
ケース13は、排気ダクト16との接続部分において、複数の排気口13bを有する。単電池12との間で熱交換された後の空気は、排気口13bを通過して、排気ダクト16に導かれる。排気ダクト16に導かれた空気は、排気ダクト16に沿って移動して、所定の場所に排出される。排気ダクト16には、温度センサ52が設けられている。温度センサ52は、排気ダクト16を移動する空気の温度Toutput、言い換えれば、単電池12と熱交換された後の空気の温度Toutputを検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。
本実施例では、図4に示す構造を用いて、組電池10(単電池12)の温度を調節しているが、これに限るものではない。単電池12に空気を供給して、単電池12の温度を調節することができればよく、空気を移動させる構造は、公知の構造を適宜採用することができる。例えば、本実施例では、吸気ダクト15にファン50を接続しているが、排気ダクト16にファン50を接続することもできる。
本実施例の組電池10では、各単電池12に対してヒューズ12bを設けている。ここで、ヒューズ12bに流れる電流値が大きくなるほど、ヒューズ12bが劣化しやすく、ヒューズ12bの劣化が進行するほど、ヒューズ12bが溶断しやすくなってしまう。ヒューズ12bが溶断しやすくなることとは、ヒューズ12bに流れる電流値が、ヒューズ12bを溶断すべき電流値よりも小さいにもかかわらず、ヒューズ12bが溶断してしまうことである。
ヒューズ12bが溶断すると、溶断状態のヒューズ12bを含む単電池12には電流が流れなくなる。ここで、電池ブロック11では、複数の単電池12(複数のヒューズ12b)が並列に接続されているため、電池ブロック11において、少なくとも1つのヒューズ12bが溶断すると、溶断していないヒューズ12bには、溶断状態のヒューズ12bに流れる予定であった電流も流れてしまう。これにより、非溶断状態のヒューズ12bに流れる電流値が上昇してしまう。
非溶断状態のヒューズ12bを含む単電池12に流れる電流値が上昇すると、言い換えれば、単電池12に対する電流負荷が増加すると、単電池12の内部において、塩濃度の偏りが発生しやすくなる。そして、塩濃度の偏りに伴う劣化が発生しやすくなり、単電池12の内部抵抗が上昇してしまうことがある。また、単電池12として、リチウムイオン二次電池を用いたときには、単電池12に対する電流負荷の増加によって、リチウムが析出してしまうおそれがある。
さらに、非溶断状態のヒューズ12bに流れる電流値が上昇すれば、このヒューズ12bが劣化しやすくなる。ヒューズ12bの劣化が進行すると、図5に示すように、ヒューズ12bが溶断しやすくなる。図5は、ヒューズ12bの特性を示しており、横軸が電流値であり、縦軸が通電時間である。予め設定された特性ラインでは、任意の電流値において、通電し続けることができる時間(通電時間)を規定している。
図5に示す特性ラインでは、電流値が大きくなるほど、通電時間を短くしている。言い換えれば、電流値が小さくなるほど、通電時間を長くしている。ここで、特定の電流値での通電時間が、特性ライン(設定値)で規定された通電時間よりも長くなると、ヒューズ12bが溶断するようになっている。また、特性ライン(設定値)によれば、通電時間が同じであっても、電流値が大きくなるほど、ヒューズ12bを溶断しやすくしている。
ヒューズ12bの劣化が進行すると、図5の矢印で示すように、特性ラインが変化する。劣化後の特性ラインでは、予め設定された特性ラインに比べて、特定の電流値での通電時間が短くなってしまう。これにより、ヒューズ12bが溶断しやすくなる。上述したように、1つの電池ブロック11において、ヒューズ12bが溶断すると、非溶断状態のヒューズ12bに電流が流れやすくなり、非溶断状態のヒューズ12bが劣化しやすくなってしまう。そして、非溶断状態のヒューズ12bを連鎖的に溶断させてしまうおそれがある。
そこで、本実施例では、ヒューズ12bのダメージ量を算出し、このダメージ量に基づいて、ヒューズ12bが不用意に溶断しないように、組電池10の入出力を制御している。ここで、ヒューズ12bのダメージ量は、上述したように、ヒューズ12bに流れる電流値Iに依存する。このため、まず、電池ブロック11に含まれる複数のヒューズ12bのそれぞれに流れる電流値Iを特定する必要がある。
電池ブロック11に含まれる各ヒューズ12b(各単電池12)に対して電流センサを設ければ、各ヒューズ12bに流れる電流値Iを検出することができる。しかし、この場合には、電流センサの数が増えすぎてしまい、コストやサイズなどを考慮すると、各ヒューズ12bに対して電流センサを設けることはできない。そこで、図1に示す電池システムの構成において、言い換えれば、組電池10に対して電流センサ31を設ける構成において、各ヒューズ12bに流れる電流値Iを推定する必要がある。
各ヒューズ12b(各単電池12)に流れる電流値Iを推定する処理について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。図6に示す処理は、コントローラ40によって実行され、所定の周期(dt)で繰り返して行われる。
ステップS101において、コントローラ40は、温度センサ51,52(図4参照)の出力に基づいて、吸気温度Tinputおよび排気温度Toutputを検出する。また、コントローラ40は、電流センサ31の出力に基づいて、組電池10に流れる電流値Ibを検出する。
ステップS102において、コントローラ40は、各電池ブロック11の電圧値Vを設定する。この電圧値Vは、監視IC21によって検出された電圧値ではなく、演算上で設定される電圧値である。ステップS103において、コントローラ40は、各電池ブロック11に含まれる各単電池12の抵抗値(内部抵抗)Rを算出する。具体的には、抵抗値Rは、下記式(1)に基づいて算出することができる。
上記式(1)に示すように、各単電池12の現在における抵抗値Rは、初期状態の抵抗値R0iに劣化率rを乗算することによって算出することができる。初期状態とは、単電池12の劣化が発生する前の状態であり、例えば、単電池12を製造した直後の状態である。上記式(1)に示すtは、時間を示す。
劣化率rは、単電池12の抵抗値に関する劣化率であり、後述する方法によって特定される。単電池12の劣化が進行するほど、単電池12の抵抗値が上昇するため、単電池12の劣化が進行するほど、劣化率rは、「1」よりも大きくなる。なお、単電池12が劣化していないときには、劣化率rが「1」となる。
単電池12の抵抗値は、単電池12に流れる電流値、単電池12のSOC(State of Charge)および、単電池12の温度に依存する。このため、初期状態の抵抗値R0iについても、単電池12の電流値I、単電池12のSOC(SOC)および単電池12の温度Tから特定することができる。ここで、SOCとは、満充電容量に対する、現在の充電容量の割合である。
具体的には、抵抗値R0i、電流値I、SOCおよび温度Tの対応関係を実験などによって予め求めておけば、電流値I、SOCおよび温度Tを特定することによって、抵抗値R0iを算出することができる。ここで、上述した対応関係は、マップ又は関数として表すことができ、対応関係に関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。電流値I、SOCおよび温度Tは、後述する処理によって特定される。また、劣化率rについても、後述する処理によって特定される。
ステップS104において、コントローラ40は、単電池12のOCV(Open Circuit Voltage)を算出する。OCVおよびSOCは、所定の対応関係を有しているため、この対応関係を実験などによって予め求めておけば、SOCからOCVを算出することができる。具体的には、コントローラ40は、SOCに対応するOCVを算出する。OCVおよびSOCの対応関係は、マップ又は関数として表すことができ、この対応関係に関する情報は、メモリ41に記憶することができる。
ステップS105において、コントローラ40は、各単電池12に流れる電流値Iを算出する。電流値Iの算出は、各電池ブロック11に含まれる各単電池12に対して行われる。具体的には、電流値Iは、下記式(2)に基づいて算出することができる。
上記式(2)において、OCVとしては、ステップS104の処理で算出された値が用いられる。また、Vとしては、ステップS102の処理で設定された値が用いられる。さらに、Rとしては、ステップS103の処理で算出された値が用いられる。各電池ブロック11に含まれる複数の単電池12は、並列に接続されているため、複数の単電池12における電圧値は、互いに等しくなり、電圧値Vとなる。一方、各電池ブロック11に含まれる複数の単電池12において、抵抗値Rが互いに異なるときには、電流値Iが互いに異なることになる。
ステップS106において、コントローラ40は、電池ブロック11に含まれる、すべての単電池12の電流値Iを積算して、積算値ΣIを算出する。そして、コントローラ40は、ステップS101の処理で検出された電流値Ibが、積算値ΣIと一致しているか否かを判別する。
ここで、積算値ΣIが電流値Ibと一致していれば、コントローラ40は、各単電池12で推定した電流値Iが実測値と一致していると判断して、ステップS107の処理を行う。一方、積算値ΣIが電流値Ibと一致していなければ、コントローラ40は、各単電池12で推定した電流値Iが実測値と一致していないと判断して、ステップS102の処理に戻る。
ステップS102からステップS106までの処理は、積算値ΣIが電流値Ibと一致するまで繰り返される。すなわち、ステップS102からステップS106までの処理では、収束計算が行われ、電流値Ibと一致する積算値ΣIが特定される。言い換えれば、電池ブロック11に含まれる各単電池12の電流値Iが特定される。収束計算の方法としては、例えば、二分法やニュートン法といった公知の方法を用いることができる。
本実施例では、積算値ΣIが電流値Ibと一致しているか否かを判別しているが、これに限るものではない。具体的には、積算値ΣIおよび電流値Ibの差分が許容範囲内であるときには、コントローラ40は、ステップS107の処理を行うことができる。電流値Ibは、電流センサ31による検出値であるため、電流値Ibには、電流センサ31の検出誤差が含まれることがある。この検出誤差を考慮して、上述した許容範囲を設定することができる。許容範囲は、予め設定することができ、許容範囲に関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。
ステップS107において、コントローラ40は、各単電池12の環境温度Tiaを算出する。環境温度Tiaとは、単電池12の周囲における温度である。各単電池12の環境温度Tiaは、図7に示すように、吸気温度Tinputおよび排気温度Toutputを用いて特定することができる。図7において、横軸は、電池モジュール11に含まれる単電池12の番号を示し、縦軸は、環境温度Tiaを示す。図4に示す構造において、No.1の単電池12は、吸気口13aに最も近い位置に配置されており、No.1の単電池12の環境温度Tiaは、吸気温度Tinputに等しいとみなすことができる。
No.2の単電池12は、No.1の単電池12よりも吸気口13aから離れており、No.2の単電池12の環境温度Tiaは、No.1の単電池12の環境温度Tia(吸気温度Tinput)よりも高くなる。そして、単電池12の番号が大きくなるほど、単電池12が吸気口13aから離れるようになっているため、単電池12の番号が大きくなるほど、単電池12の環境温度Tiaが高くなる。No.kmの単電池12は、排気口13bに最も近い位置に配置されており、No.kmの単電池12の環境温度Tiaは、排気温度Toutputに等しいとみなすことができる。
上述したように、各単電池12が配置される位置を考慮することにより、図7に示すように、吸気温度Tinputおよび排気温度Toutputに基づいて、各単電池12の環境温度Tiaを推定することができる。図7に示す温度特性は、予め実験を行うことにより、関数又はマップとして用意しておくことができる。この関数又はマップと、検出した吸気温度Tinputおよび排気温度Toutputとに基づいて、図7に示す温度特性を特定することができる。図7に示す温度特性を特定すれば、各単電池12の環境温度Tiaを推定することができる。
また、コントローラ40は、ステップS107において、単電池12の放熱時における熱抵抗Riaを算出する。熱抵抗Riaは、図8に示す関係を用いて算出することができる。図8において、横軸は、ファン50の出力、言い換えれば、ファン50から供給される風量を示す。また、図8の縦軸は、単電池12の放熱時における熱抵抗Riaを示す。
図8に示すように、ファン50の出力が高くなるほど、言い換えれば、ファン50から供給される風量が多くなるほど、各単電池12の熱抵抗Riaが低下する。ここで、熱抵抗Riaが低下するほど、単電池12が放熱されやすくなる。吸気口13aに最も近い単電池12(No.1の電池12)では、ファン50からの空気を受けやすいため、ファン50の出力が高くなるほど、熱抵抗Riaが低下しやすい。
一方、排気口13bに最も近い単電池12(No.kmの電池12)では、ファン50からの空気を受けにくいため、ファン50の出力が高くなっても、熱抵抗Riaが低下しにくい。このように、単電池12の位置が吸気口13aから離れるほど、熱抵抗Riaが低下しにくくなる。
各単電池12について、図8に示す熱抵抗特性を実験などによって予め求めておけば、ファン50の出力を特定することにより、各単電池12の熱抵抗Riaを算出することができる。図8に示す熱抵抗特性は、マップ又は関数として表すことができ、この熱抵抗特性に関する情報は、メモリ41に記憶することができる。組電池10(単電池12)の温度を調節するときには、コントローラ40がファン50の駆動を制御するため、コントローラ50は、ファン50の出力を特定することができる。
ステップS108において、コントローラ40は、各単電池12の温度Tを算出し、メモリ41に記憶された電池温度Tを更新する。すなわち、電池温度Tを算出するたびに、メモリ41に記憶された電池温度Tを消去し、新たに算出された電池温度Tをメモリ41に記憶する。電池温度Tは、下記式(3)に基づいて算出することができる。
上記式(3)によれば、現在の電池温度T(t+dt)は、前回の電池温度T(t)を基準として、所定時間dtにおける単電池12の発熱量および放熱量を考慮することによって算出することができる。上記式(3)に示すCは、単電池12の熱容量を示す。上記式(3)の右辺第2項は、単電池12に電流が流れることに伴う発熱量を示している。ここで、Iは、ステップS102からステップS106までの処理で特定された電流値(推定値)であり、Rは、ステップS103の処理で算出された抵抗値である。
上記式(3)の右辺第3項は、単電池12から単電池12の周囲に放出される熱量を示す。ここで、T(t)は、前回の電池温度を示し、Tia,Riaは、ステップS107の処理で算出された環境温度および熱抵抗をそれぞれ示す。上記式(3)の右辺第4項は、2つの単電池12の間における放熱量を示す。ここで、Rikは、2つの単電池12の間における熱抵抗を示し、実験などによって予め算出しておくことができる。
kは、1からkmまでの値であり、電池ブロック11を構成する単電池12の数を示す。特定の単電池12の温度Tを算出するときには、特定の単電池12と、他の各単電池12との間における放熱量を考慮する必要がある。したがって、上記式(3)によれば、2つの単電池12の間における放熱量を、上記式(3)の右辺第4項として規定している。
電池温度Tの初期値としては、ステップS107の処理で算出される環境温度Tiaを用いることができる。すなわち、単電池12の温度Tは、単電池12の周囲における温度Tiaに等しいと仮定して、電池温度Tの初期値を環境温度Tiaと見なすことができる。ステップS108の処理で算出された電池温度Tは、ステップS103の処理において、抵抗値R0iを特定するときに用いられる。
一方、コントローラ40は、ステップS108において、各単電池12のSOCを算出する。SOCは、下記式(4)に基づいて算出することができる。
上記式(4)において、qは、単電池12の満充電容量に関する劣化率を示す。Qは、初期状態の満充電容量を示し、予め測定しておくことができる。初期状態とは、上述したように、単電池12の劣化が発生する前の状態である。満充電容量Qに劣化率qを乗算することにより、現在の単電池12における満充電容量を算出することができる。ここで、単電池12の劣化が進行するほど、単電池12の満充電容量が低下しやすいため、劣化率qは、単電池12の劣化が進行するほど、「1」よりも小さくなる。なお、単電池12が劣化していないときには、劣化率qが「1」となる。
所定時間dtの間における電流値Iを、現在の単電池12における満充電容量で除算することにより、単電池12に電流が流れたときのSOCの変化量を算出することができる。ここで、電流値Iは、ステップS102からステップS106までの処理で推定された値である。単電池12の放電時には、電流値Iが正の値となるため、現在のSOC(t+dt)は、前回のSOC(t)よりも低くなる。一方、単電池12の充電時には、電流値Iが負の値となるため、現在のSOC(t+dt)は、前回のSOC(t)よりも高くなる。
なお、SOCの初期値は、単電池12のOCVから算出することができる。単電池12のOCVを測定すれば、SOCおよびOCVの対応関係を用いることにより、測定したOCVに対応するSOC(SOC)を算出することができる。SOCの初期値を算出した後は、上記式(4)に基づいて、現在のSOCを算出することができる。ステップS108の処理で算出されたSOCは、ステップS103の処理において抵抗値R0iを特定したり、ステップS104の処理においてOCVを算出したりするときに用いられる。
ステップS109において、コントローラ40は、単電池12の劣化率r,qを算出する。劣化率r,qは、下記式(5),(6)に基づいて算出することができる。
上記式(5)において、rは、単電池12の抵抗値に関する劣化係数を示す。劣化係数rは、電流値、SOCおよび電池温度に応じて設定される。すなわち、電流値、SOCおよび電池温度の少なくとも1つが変化することに応じて、劣化係数rが変化する。具体的には、劣化係数r、電流値、SOCおよび電池温度の対応関係を示す情報を実験などによって求めておけば、電流値、SOCおよび電池温度を特定することにより、劣化係数rを特定することができる。
ここで、電流値としては、ステップS102からステップS106までの処理で算出された電流値(推定値)Iが用いられる。SOCとしては、ステップS108の処理で算出された値(SOC)が用いられる。電池温度としては、ステップS108の処理で算出された温度Tが用いられる。
上記式(5)に示すf(t)は、時間の関数を示す。時間tは、電流値、SOCおよび電池温度のそれぞれを複数の区分に分けたときにおいて、単電池12の状態が各区分に存在するときの累積時間を示す。電流値、SOCおよび電池温度のそれぞれに関して、各区分の範囲は適宜設定することができる。
単電池12における電流値、SOCおよび電池温度のそれぞれが特定の値を示すとき、このときの電流値、SOCおよび電池温度に対応する区分に関して、時間が累積される。ここで、電流値、SOCおよび電池温度の少なくとも1つに関して、区分を超える変化が発生したときには、時間の累積される区分が変化する。
メモリ41には、電流値、SOCおよび電池温度の各区分に対応づけられた状態で、累積時間が記憶される。この累積時間が、関数f(t)に代入される。上述したように、区分毎に劣化係数rが設定されるため、各区分において、劣化係数rに関数f(t)を乗算することにより、区分毎の劣化率rを算出することができる。本実施例では、すべての区分において、劣化率rを算出し、これらの劣化率rを積算している。積算値としての劣化率rは、ステップS103の処理において、抵抗値Rを算出するときに用いられる。
劣化率qについても、劣化率rと同様に算出している。すなわち、電流値、SOCおよび電池温度のそれぞれを複数の区分に分けたときにおいて、単電池12の状態(電流値I、SOC、電池温度T)が各区分に存在するときの累積時間を測定する。この累積時間は、関数g(t)に代入される。また、各区分において劣化係数qが設定されており、各区分において、劣化係数qに関数g(t)を乗算することにより、区分毎の劣化率qを算出することができる。本実施例では、すべての区分において、劣化率qを算出し、これらの劣化率qを積算している。積算値としての劣化率qは、ステップS108の処理において、SOCを算出するときに用いられる。
本実施例では、電流値、SOCおよび電池温度のそれぞれに関して、複数の区分を設定しているが、これに限るものではない。具体的には、電流値、SOCおよび電池温度の少なくとも1つに関して、複数の区分を設定することができる。そして、設定された各区分において、本実施例と同様に、劣化係数(r,q)および時間の関数(f(t),g(t))に基づいて、劣化率(r,q)を算出することができる。
本実施例では、図6に示す処理によって、各電池ブロック11に含まれる各単電池12に流れる電流値Iを推定しているが、これに限るものではない。具体的には、図9に示す処理によって、各電池ブロック11に含まれる各単電池12に流れる電流値Iを推定することができる。図9に示す処理は、コントローラ40によって実行され、所定の周期(dt)で繰り返して行われる。図9に示す処理において、図6に示す処理と同じ処理については、同一の符号を付している。
図9に示す処理では、ステップS110において、コントローラ40が、温度センサ51,52の出力に基づいて、吸気温度Tinputおよび排気温度Toutputを検出する。また、コントローラ40は、ステップS110において、監視ユニット20(監視IC21)の出力に基づいて、各電池ブロック11の電圧値Vを検出する。そして、ステップS103の処理によって、各単電池12の抵抗値Rが算出され、ステップS104の処理によって、各単電池12のOCVが算出される。
また、ステップS105において、コントローラ40は、上記式(2)に基づいて、各単電池12の電流値Iを算出する。ここで、上記式(2)に示す電圧値Vとしては、ステップS110の処理で検出された電圧値Vが用いられる。電流値Iを算出した後は、図6に示す処理と同様に、ステップS107からステップS109までの処理が行われる。
なお、本実施例では、図6又は図9に示す処理に基づいて、各単電池12に流れる電流値Iを推定しているが、これに限るものではない。例えば、特開2008−243373号公報などには、電池モデルを用いて、推定電流値を算出する技術が記載されている。この技術では、単電池12の電圧値Vおよび温度Tを入力値として、単電池12に流れる電流値Iを推定することができる。
図6又は図9に示す処理などを行うことにより、各電池ブロック11に含まれる各単電池12に流れる電流値Iを推定することができるため、この電流値Iに基づいて、各単電池12に含まれるヒューズ12bのダメージ量FDを算出することができる。具体的には、ヒューズ12bのダメージ量FDは、下記式(7)に基づいて算出することができる。
上記式(7)において、FD(t+dt)は、今回のダメージ量であり、FD(t)は、前回のダメージ量である。F(I)は、時間dtの間に発生したダメージ量であり、ヒューズ12bに流れる電流値Iに応じて変化する。
ここで、ダメージ量F(I)および電流値Iの対応関係を実験などによって予め求めておけば、上述したように電流値Iを推定することにより、ダメージ量F(I)を算出することができる。一般的に、ヒューズ12bに流れる電流値が大きくなるほど、ヒューズ12bが劣化しやすいため、電流値Iが大きくなるほど、ダメージ量F(I)を大きくすることができる。ダメージ量F(I)および電流値Iの対応関係は、マップ又は関数として表すことができ、この対応関係に関する情報は、メモリ41に記憶することができる。
本実施例では、ヒューズ12bのダメージ量F(I)を、ヒューズ12bに流れる電流値Iから算出しているが、これに限るものではない。例えば、電流値Iだけでなく、ヒューズ12bの温度を考慮して、ダメージ量F(I,T)を算出することができる。具体的には、電流値I、ヒューズ温度およびダメージ量F(I,T)の対応関係を実験などによって予め求めておけば、電流値Iおよびヒューズ温度を特定することにより、ダメージ量F(I,T)を算出することができる。
図6又は図9に示す処理では、単電池12の環境温度Tiaを算出している。このため、環境温度Tiaに基づいて、ヒューズ12bの温度を算出することができる。ここで、電池ケースにヒューズ12bを収容しているときには、ヒューズ12bの温度として、単電池12の温度Tを用いることもできる。
ヒューズ12bのダメージ量FDが上昇すれば、ヒューズ12bが溶断しやすくなっているため、ヒューズ12bに流れる電流値を制限することが好ましい。具体的には、組電池10を放電するときには、放電電流を制限することが好ましく、組電池10を充電するときには、充電電流を制限することが好ましい。
このように、各ヒューズ12bのダメージ量FDに基づいて、組電池10の充放電を制御することができる。図10には、ヒューズ12bのダメージ量FDに基づいて、組電池10の放電を制御する処理を示している。図10に示す処理は、コントローラ40によって実行される。
ステップS201において、コントローラ40は、各ヒューズ12bのダメージ量FDを算出する。ダメージ量FDは、上記式(7)に基づいて算出される。電池ブロック11に含まれる複数の単電池12において、電流値Iがばらつくと、単電池12に含まれるヒューズ12bのダメージ量FDもばらつくことになる。
ステップS202において、コントローラ40は、複数のヒューズ12bにおけるダメージ量FD(t)のうち、最も大きいダメージ量FDmax(t)を特定する。上述したように複数のヒューズ12bにおいて、ダメージ量FD(t)のバラツキが発生しているときには、最も大きいダメージ量FDmax(t)が特定される。ここで、ダメージ量FDmax(t)は、組電池10に含まれる、すべてのヒューズ12bにおいて、最も大きいダメージ量FD(t)となる。
ステップS203において、コントローラ40は、現在の時間tにおける閾値Glim(t)を特定する。ここで、閾値Glim(t)について、図11を用いて説明する。図11において、縦軸は、ダメージ量FD(t)および単電池12の出力電力をそれぞれ示す。また、図11の横軸は、時間を示す。GMAXは、ヒューズ12bで許容されるダメージ量FD(t)の最大値を示す。すなわち、ダメージ量GMAXは、ヒューズ12bが寿命に到達したときのダメージ量FD(t)となる。
単電池12(又は車両)が予め設定された寿命に到達したときに、ダメージ量FD(t)をダメージ量GMAXに到達させることができる。これにより、ヒューズ12bの寿命を、単電池12(又は車両)の寿命に合わせることができる。単電池12(又は車両)の寿命は、時間tMAXとして規定することができる。時間tMAXは、単電池12(又は車両)を初めて使用したときからの経過時間を示す。このため、経過時間が時間tMAXに到達したときに、単電池12(又は車両)が寿命となる。
許容ダメージ量G(t)は、時間tにおいて、許容されるダメージ量FD(t)の最大値である。許容ダメージ量G(t)は、ダメージ量GMAXおよび時間tMAXに基づいて決定される。図11では、時間0であるときのダメージ量FD(t)と、時間tMAXであるときのダメージ量GMAXとを結ぶ直線(一点鎖線)に基づいて、許容ダメージ量G(t)が決定される。図11に示す一点鎖線によれば、時間tおよび許容ダメージ量G(t)は、比例関係にある。
本実施例では、図11に示す一点鎖線(直線)に基づいて、許容ダメージ量G(t)を決定しているが、これに限るものではない。すなわち、図11の一点鎖線で示す軌跡は、単電池12の使用状態などを考慮して、適宜設定することができる。具体的には、許容ダメージ量G(t)を特定する一点鎖線は、直線ではなく、曲線であってもよい。
閾値Glim(t)は、許容ダメージ量G(t)よりも所定量ΔGだけ小さい値である。許容ダメージ量G(t)を基準として、単電池12(組電池10)の出力を制御することができるが、この場合には、制御遅れなどによって、ダメージ量FDmax(t)が許容ダメージ量G(t)よりも大きくなってしまうおそれがある。
そこで、本実施例では、許容ダメージ量G(t)よりも小さい閾値Glim(t)を基準として、単電池12(組電池10)の出力を制御している。これにより、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glim(t)よりも大きくなってしまっても、ダメージ量FDmax(t)が許容ダメージ量G(t)に到達することを抑制できる。
ここで、許容ダメージ量G(t)および閾値Glim(t)の差分ΔGは、適宜設定することができる。なお、許容ダメージ量G(t)を基準として、単電池12(組電池10)の出力を制御してもよい。
上述したように、閾値Glim(t)は、許容ダメージ量G(t)に基づいて予め設定される。このため、閾値Glim(t)に関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。コントローラ40は、現在の時間tを計測すれば、この計測時間tに対応した閾値Glim(t)を特定することができる。ここで、現在の時間tは、単電池12(組電池10)を初めて使用してからの経過時間であり、タイマを用いて計測することができる。ステップS203の処理では、上述したように閾値Glim(t)が特定される。
ステップS204において、コントローラ40は、ステップS202の処理で特定されたダメージ量FDmax(t)が、ステップS203の処理で特定された閾値Glim(t)よりも大きいか否かを判別する。ダメージ量FDmax(t)が閾値Glim(t)よりも大きければ、コントローラ40は、ステップS205の処理を行う。一方、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glim(t)よりも小さければ、コントローラ40は、ステップS210の処理を行う。
ここで、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glim(t)よりも大きいとき、コントローラ40は、単電池12(組電池10)の出力を制限する必要があると判別し、ステップS205以降の処理を行う。単電池12(組電池10)の出力を制限することにより、ヒューズ12bに流れる電流を抑制でき、ヒューズ12bの劣化が進行することを抑制できる。このように、ヒューズ12bの劣化進行を抑制することにより、ダメージ量FDmax(t)を閾値Glim(t)よりも低下させることができる。
ステップS205において、コントローラ40は、現在の時間tにおける許容ダメージ量G(t)を特定する。上述したように、許容ダメージ量G(t)は、ダメージ量GMAXおよび時間tMAXに基づいて、予め設定される。このため、許容ダメージ量G(t)に関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。すなわち、単電池12を初めて使用してからの経過時間tと、許容ダメージ量G(t)との対応関係をメモリ41に記憶しておくことができる。これにより、コントローラ40は、現在までの時間tを計測すれば、現在の時間tに対応した許容ダメージ量G(t)を特定することができる。
ステップS206において、コントローラ40は、時間tで許容される最大の出力電力Wout,max(t)を算出する。出力電力Wout,max(t)は、下記式(8)に基づいて算出される。
上記式(8)において、Wout,MAXは、組電池10を放電するときに得られる最大の電力値である。出力電力Wout,MAXは、組電池10の出力特性に基づいて予め設定される。ここで、出力電力Wout,MAXに関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。Wlimitは、組電池10の出力を制限するときの電力量である。上記式(8)から分かるように、組電池10の出力を制限するとき、出力電力Wout,max(t)は、制限電力量Wlimitの分だけ、出力電力Wout,MAXよりも低くなる。
制限電力量Wlimitは、例えば、下記式(9)に基づいて算出することができる。
上記式(9)において、FDmax(t)は、時間tにおける最大のダメージ量を示し、Glimit(t)は、時間tにおける閾値を示す。kは、重み付け係数を示し、適宜設定することができる。重み付け係数kは、メモリ41に記憶しておくことができる。
上記式(9)によれば、閾値Glimit(t)およびダメージ量FDmax(t)の差分に応じて、制限電力量Wlimitが決定される。このように制限電力量Wlimitを決定すれば、組電池10の出力を制限する処理において、閾値Glimit(t)およびダメージ量FDmax(t)の差分を反映させることができる。すなわち、ダメージ量FDmax(t)および閾値Glimit(t)の差分が大きくなるほど、制限電力量Wlimitが増加して、組電池10の出力が制限されやすくなる。言い換えれば、ダメージ量FDmax(t)および閾値Glimit(t)の差分が小さくなるほど、制限電力量Wlimitが減少して、組電池10の出力が制限されにくくなる。
ステップS207において、コントローラ40は、組電池10に要求される出力電力Wout(t)を特定する。例えば、車両のアクセルペダルが押し込まれるほど、要求される出力電力Wout(t)が上昇する。ステップS208において、コントローラ40は、ステップS207の処理で特定された出力電力Wout(t)が、ステップS206の処理で算出された出力電力Wout,max(t)よりも高いか否かを判別する。
出力電力Wout(t)が出力電力Wout,max(t)よりも高いとき、コントローラ40は、ステップS209の処理を行う。一方、出力電力Wout(t)が出力電力Wout,max(t)よりも低いとき、コントローラ40は、ステップS210の処理を行う。ステップS210において、コントローラ40は、組電池10の実際の出力電力Wout(t)として、要求された出力電力Wout(t)を設定する。
ステップS208の処理からステップS209の処理に進むときには、要求される出力電力Wout(t)が出力電力Wout,max(t)よりも高くなっている。このため、ステップS209の処理において、組電池10の実際の出力電力Wout(t)を出力電力Wout,max(t)に設定すれば、実際の出力電力Wout(t)は、要求される出力電力Wout(t)よりも低くなる。すなわち、組電池10の出力が制限されることになる。
ステップS210において、コントローラ40は、組電池10の実際の出力電力Wout(t)として、要求された出力電力Wout(t)を設定する。ステップS208の処理からステップS210の処理に進むとき、要求される出力電力Wout(t)は、出力電力Wout,max(t)よりも低くなっている。ここで、出力電力Wout,max(t)は、ダメージ量FDmax(t)を考慮した最大の出力電力である。
このため、要求される出力電力Wout(t)が出力電力Wout,max(t)よりも低ければ、ヒューズ12bの劣化を許容しつつ、組電池10の実際の出力電力Wout(t)として、要求される出力電力Wout(t)を設定することができる。このように、ステップS210の処理では、組電池10の出力が制限されない。
ここで、ステップS204の処理からステップS210の処理に進んだときにも、組電池10の出力は制限されない。ステップS204の処理からステップS210の処理に進むときには、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glimit(t)に到達していない。このため、ダメージ量FDmax(t)の増加を許容することができ、組電池10の出力を制限する必要も無い。
図11は、図10に示す処理を行ったときにおいて、ダメージ量FDmax(t)の変化と、出力電力Wout,max(t)の変化とを示す図(一例)である。図11に示すように、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glimit(t)よりも大きくなると、出力電力Wout,max(t)は、出力電力Wout,MAXよりも低くなり、組電池10の出力が制限される。
上述したように、組電池10の出力を制限すれば、ヒューズ12bに電流が流れにくくなり、ヒューズ12bの劣化が進行することを抑制できる。これに伴い、ダメージ量FDmax(t)を閾値Glimit(t)よりも小さくすることができる。ダメージ量FDmax(t)が閾値Glimit(t)よりも小さくなれば、組電池10の出力制限が解除される。すなわち、出力電力Wout,max(t)は、出力電力Wout,MAXに設定される。これにより、各ヒューズ12bのダメージ量FDmax(t)を監視しながら、組電池10の出力を制御することができる。
また、本実施例によれば、ダメージ量FDmax(t)を閾値Glimit(t)に沿って変化させることができる。これにより、組電池10(又は車両)の寿命となる時間tMAXまで、ヒューズ12bを溶断させる必要がある場合を除き、ヒューズ12bを溶断させることなく使用し続けることができる。
図10に示す処理では、ダメージ量FDmax(t)および閾値Glimit(t)の大小関係に基づいて、組電池10の出力を制御しているが、これに限るものではない。具体的には、ダメージ量FDmax(t)および閾値Glimit(t)の大小関係に基づいて、組電池10の入力を制御することもできる。組電池10の入力時でも、ヒューズ12bに電流が流れ、ヒューズ12bの劣化を進行させてしまう。そこで、ダメージ量FDmax(t)に基づいて、組電池10の入力を制御することができる。
図12は、組電池10の入力を制御するときの処理を示すフローチャートである。図12に示す処理は、コントローラ40によって実行される。
ステップS301からステップS305までの処理は、図10に示すステップS201からステップS205までの処理と同様である。ステップS306において、コントローラ40は、時間tにおいて許容される最大の入力電力Win,max(t)を算出する。入力電力Win,max(t)は、下記式(10)に基づいて算出される。
上記式(10)において、Win,MAXは、組電池10を充電するときに得られる最大の電力値である。Wlimitは、組電池10の入力を制限するときの電力量である。上記式(10)から分かるように、組電池10の入力を制限するとき、入力電力Win,max(t)は、制限電力量Wlimitの分だけ、入力電力Win,MAXよりも低くなる。制限電力量Wlimitは、上記式(9)と同様に、閾値Glimit(t)およびダメージ量FDmax(t)の差分に応じて決定することができる。
このように制限電力量Wlimitを決定すれば、組電池10の入力を制限する処理において、閾値Glimit(t)およびダメージ量FDmax(t)の差分を反映させることができる。すなわち、ダメージ量FDmax(t)および閾値Glimit(t)の差分が増加するほど、制限電力量Wlimitが増加して、組電池10の入力が制限されやすくなる。また、ダメージ量FDmax(t)および閾値Glimit(t)の差分が増加するほど、制限電力量Wlimitが減少して、組電池10の入力が制限されにくくなる。
ステップS307において、コントローラ40は、組電池10に入力される電力Win(t)を特定する。ステップS308において、コントローラ40は、ステップS307の処理で特定された入力電力Win(t)が、ステップS306の処理で算出された入力電力Win,max(t)よりも高いか否かを判別する。
入力電力Win(t)が入力電力Win,max(t)よりも高いとき、コントローラ40は、ステップS309の処理を行う。一方、入力電力Win(t)が入力電力Win,max(t)よりも低いとき、コントローラ40は、ステップS310の処理を行う。ステップS310において、コントローラ40は、組電池10の実際の入力電力Win(t)として、入力しようとする電力Win(t)を設定する。
ステップS308の処理からステップS309の処理に進むときには、入力電力Win(t)が許容最大入力Win,max(t)よりも高くなっている。このため、ステップS309の処理において、組電池10の実際の入力電力Win(t)を入力電力Win,max(t)に設定すれば、実際の入力電力Win(t)は、入力しようとする電力Win(t)よりも低くなる。すなわち、組電池10の入力が制限されることになる。
ステップS310において、コントローラ40は、組電池10の実際の入力電力Win(t)として、入力しようとする電力Win(t)を設定する。ステップS308の処理からステップS310の処理に進むとき、入力しようとする電力Win(t)は、入力電力Wout,max(t)よりも低くなっている。入力電力Wout,max(t)は、ダメージ量FDmax(t)を考慮した最大の入力電力である。
このため、入力しようとする電力Win(t)が入力電力Win,max(t)よりも低ければ、組電池10の実際の入力電力Wout(t)として、入力しようとする電力Wout(t)を設定することができる。このように、ステップS310の処理では、組電池10の入力が制限されない。
ここで、ステップS304の処理からステップS310の処理に進んだときにも、組電池10の入力は制限されない。ステップS304の処理からステップS310の処理に進むときには、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glimit(t)に到達していない。このため、ダメージ量FDmax(t)の増加を許容することができ、組電池10の入力を制限する必要も無い。
図13は、図12に示す処理を行ったときにおいて、ダメージ量FDmax(t)の変化と、入力電力Win,max(t)の変化とを示す図(一例)である。図13に示すように、ダメージ量FDmax(t)が閾値Glimit(t)よりも大きくなると、入力電力Win,max(t)は、入力電力Win,MAXよりも低くなり、組電池10の入力が制限される。
組電池10の入力を制限すると、ヒューズ12bに電流が流れにくくなり、ヒューズ12bの劣化が進行することを抑制できる。これに伴い、ダメージ量FDmax(t)を閾値Glimit(t)よりも小さくすることができる。ダメージ量FDmax(t)が閾値Glimit(t)よりも小さくなれば、組電池10の入力制限が解除される。すなわち、入力電力Win,max(t)は、入力電力Win,MAXに設定される。これにより、各ヒューズ12bのダメージ量FDmax(t)を監視しながら、組電池10の入力を制御することができる。
10:組電池(蓄電装置)、11:電池ブロック(蓄電ブロック)、
12:単電池(蓄電素子)、12a:発電要素、12b:ヒューズ、13:ケース、
13a:吸気口、13b:排気口、14:仕切り板、15:吸気ダクト、
16:排気ダクト、20:監視ユニット(電圧センサ)、
21:監視IC(電圧センサ)、31:電流センサ、32:昇圧回路、
33:インバータ、34:モータ・ジェネレータ、40:コントローラ、41:メモリ、
50:ファン、51,52:温度センサ、PL:正極ライン、NL:負極ライン、
R:電流制限抵抗、SMR−B,SMR−G,SMR−P:システムメインリレー

Claims (7)

  1. 並列に接続された複数の蓄電素子を含む蓄電装置と、
    前記複数の蓄電素子のそれぞれと直列に接続された複数のヒューズと、
    前記蓄電装置の充放電を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記複数の蓄電素子の電圧値および前記各蓄電素子の内部抵抗を用いて、前記各蓄電素子に流れる電流値を算出し、
    算出した電流値に応じた前記各ヒューズのダメージ量が閾値よりも大きいときに、前記蓄電装置の充電および放電の少なくとも一方を制限することを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記コントローラは、前記電流値が大きくなるほど、前記ダメージ量が大きくなる関係を用いて、前記各ヒューズのダメージ量を算出することを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記コントローラは、前記蓄電装置の充電および放電の少なくとも一方を制限するとき、前記ダメージ量および前記閾値の差分に応じた制限量を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電システム。
  4. 前記コントローラは、前記複数のヒューズにおけるダメージ量のうち、最も大きいダメージ量が前記閾値よりも大きいときに、前記蓄電装置の充電および放電の少なくとも一方を制限することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  5. 前記蓄電装置は、並列に接続された前記複数の蓄電素子によってそれぞれ構成され、直列に接続される複数の蓄電ブロックを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  6. 前記蓄電装置に流れる電流値を検出する電流センサを有しており、
    前記コントローラは、並列に接続された前記複数の蓄電素子において、算出した電流値の総和が、前記電流センサによって検出された電流値に等しいとき、前記各蓄電素子に流れる電流値として、算出した電流値を用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  7. 並列に接続された前記複数の蓄電素子における電圧値を検出する電圧センサを有しており、
    前記コントローラは、前記各蓄電素子の内部抵抗と、前記電圧センサによって検出された電圧値とを用いて、前記各蓄電素子に流れる電流値を算出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の蓄電システム。
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