JP2016005304A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車外と連通するダクトから流入する外気よる影響を考慮して温度センサの検出値を補正し、蓄電装置を適切に保護する。
【解決手段】本発明は、複数の蓄電素子から構成される蓄電スタックを備え、ケース内部に蓄電スタックが収容された蓄電パックを搭載する車両であり、ケース内と車外とを連通するダクトを備えている。コントローラは、蓄電スタックの充放電を制御するとともに、蓄電スタックの入出力電力の上限値を制限した入出力制御を行う。コントローラは、温度センサの検出値及び外気温度の温度差情報と電流情報とに基づいてダクトを介した外気温度の影響による温度センサの検出値の変動を検知し、温度センサの検出値を補正する。そして、補正された温度センサの検出値を用いて入出力制御を行うとともに、温度差が大きいほど、温度センサの検出値に対する補正量を大きくし、電流量が大きいほど、補正量を小さくして温度センサの検出値を補正する。
【選択図】図4
【解決手段】本発明は、複数の蓄電素子から構成される蓄電スタックを備え、ケース内部に蓄電スタックが収容された蓄電パックを搭載する車両であり、ケース内と車外とを連通するダクトを備えている。コントローラは、蓄電スタックの充放電を制御するとともに、蓄電スタックの入出力電力の上限値を制限した入出力制御を行う。コントローラは、温度センサの検出値及び外気温度の温度差情報と電流情報とに基づいてダクトを介した外気温度の影響による温度センサの検出値の変動を検知し、温度センサの検出値を補正する。そして、補正された温度センサの検出値を用いて入出力制御を行うとともに、温度差が大きいほど、温度センサの検出値に対する補正量を大きくし、電流量が大きいほど、補正量を小さくして温度センサの検出値を補正する。
【選択図】図4
Description
本発明は、蓄電装置が搭載される車両において、蓄電装置から発生するガスを車外に排出する排煙ダクトを備えた蓄電装置の温度検出及び温度検出に基づく蓄電装置の保護に関する。
特許文献1の蓄電装置は、電池スタックと、電池スタックを収容する収容ケースと、この収容ケースに設けられた排煙ダクトとを備える。電池スタックは、複数の単電池を含み、排煙ダクトが、車外に接続されている。このとき、電池スタックには、温度を測定するための温度センサが設けられている。
排煙ダクトは、車外に連通している。車両の使用者が窓を空けて、窓から車室内の空気が外に出ると、その分、排煙ダクトから電池内に空気が流入する。その結果、収容ケース内に外気が流入し、温度センサが、電池スタックの正確な電池温度を測定することができないことがある。
一方で、例えば、電池温度が高い状態で充放電を行うと電池劣化が促進され易く、また、電池温度が低い状態で充電を行うと、内部抵抗の上昇によって過電圧やハイレート劣化などが生じて電池が劣化する。このため、電池温度に応じて電池スタックの充放電を制御する必要があるが、電池スタックの電池温度が正確に測定できないと、電池スタックを適切に保護することができない。
そこで、本発明は、車外と連通するダクトから流入する外気よる影響を考慮して蓄電装置の温度を検出する温度センサの検出値を補正し、蓄電装置を適切に保護できる車両を提供することを目的とする。
本発明は、複数の蓄電素子から構成される蓄電スタックを備え、ケース内部に蓄電スタックが収容された蓄電パックを搭載する車両である。車両は、ケース内と車外とを連通するダクトと、蓄電スタックの温度を測定する温度センサと、車外の外気温度を測定する外気温センサと、蓄電スタックを流れる電流を測定する電流センサと、蓄電スタックの充放電を制御するとともに、蓄電スタックの入出力電力の上限値を制限した入出力制御を行うコントローラと、を備えることができる。
コントローラは、温度センサの検出値及び外気温度の温度差である温度差情報と、蓄電装置を流れる電流量である電流情報とに基づいて、ダクトを介した外気温度の影響による温度センサの検出値の変動を検知し、検出値の変動の検知に伴い温度差情報及び電流情報に基づいて、温度センサの検出値を補正する。そして、補正された温度センサの検出値を用いて入出力制御を行う。
さらに、コントローラは、補正された温度センサの検出値を用いて入出力制御を行う場合に、温度差が大きいほど、温度センサの検出値に対する補正量を大きくし、電流量が大きいほど、補正量を小さくして温度センサの検出値を補正することができる。
本発明によれば、温度センサの検出値の変動が、外気温度の影響によるものであるか否かを判定し、温度センサの検出値と外気温度の温度差に基づいて温度センサの検出値を補正する。このため、外気温度の影響によって生じる温度センサの測定ズレが生じても、外気温度の影響による検出値の変動に伴って蓄電スタックの保護のための入出力制御(保護処理)を行うことができる。そして、外気温度の影響による蓄電スタックの温度変動に応じてその都度温度センサの検出値を補正すればよく、上記測定ズレを見越して予め蓄電スタックの入出力電力を低く制限しておく必要がないため、燃費悪化を抑制することができる。
また、温度センサの検出値に対する補正は、温度差が大きいほど、補正量を大きくし、電流量が大きいほど、補正量を小さくするので、外気温度よる要因が大きいときは、温度センサの検出値の変動を高く見積もり、蓄電スタックをより安全側に保護しつつ、電流量に基づく蓄電スタック自身の発熱による要因が大きいときには、外気温度の影響による検出値の変動を低く見積もり、蓄電スタックの充放電の温度変動を考慮した蓄電スタックの保護を図ることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、本実施例の電池システムの構成を示す図である。図1に示す電池システムは、例えば、車両に搭載することができる。車両としては、例えば、HV(Hybrid Vehicle)、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)、EV(Electric Vehicle)がある。
組電池(蓄電スタックに相当する)1は、直列に接続された複数の単電池(蓄電素子に相当する)2を有する。単電池2としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることができる。
単電池2の数は、組電池1の要求出力などに基づいて、適宜設定することができる。本実施例の組電池1では、すべての単電池2が直列に接続されているが、組電池1には、並列に接続された複数の単電池2が含まれていてもよい。
監視ユニット20は、組電池1の端子間電圧を検出したり、各単電池2の端子間電圧を検出したりし、検出結果をコントローラ30に出力する。電流センサ21は、組電池1に流れる電流を検出し、検出結果をコントローラ30に出力する。温度センサ22は、組電池1(単電池2)の電池温度TBを検出し、検出結果をコントローラ30に出力する。
組電池1は、正極ラインPL及び負極ラインNLを介してインバータ23に接続されている。正極ラインPL及び負極ラインNLには、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gがそれぞれ設けられている。システムメインリレーSMR−B,SMR−Gは、コントローラ30からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。
インバータ23は、組電池1から出力された直流電力を交流電力に変換し、交流電力をモータ・ジェネレータ24に出力する。モータ・ジェネレータ24としては、例えば、三相交流モータを用いることができる。モータ・ジェネレータ24は、インバータ23から出力された交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。モータ・ジェネレータ24によって生成された運動エネルギを、車輪に伝達することにより、車両を走行させることができる。
車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ24は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。インバータ23は、モータ・ジェネレータ24が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力を組電池1に出力する。これにより、組電池1は、回生電力を蓄えることができる。
なお、組電池1とインバータ23とは、昇圧回路を介して接続するようにしてもよい、昇圧回路を用いることにより、組電池1の出力電圧を昇圧することができる。また、昇圧回路は、インバータ23から組電池1への出力電圧を降圧することができる。
コントローラ30は、メモリ31を有しており、メモリ31は、コントローラ30が所定の処理(例えば、本実施例で説明する処理)を行うための各種の情報を記憶している。本実施例では、メモリ31が、コントローラ30に内蔵されているが、メモリ31を、コントローラ30の外部に設けることもできる。
コントローラ30には、外気温センサ25による検出結果が出力される。外気温センサ25は、例えば、1つ又は複数の温度センサで構成することができ、車外の気温(外気温T_out)を測定する。
コントローラ30は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオフからオンに切り替えることにより、組電池1およびインバータ23の接続を行い、図1に示す電池システムが、起動状態(Ready−On)となる。コントローラ30には、車両のイグニッションスイッチのオン/オフ(IG−ON/IG−OFF)に関する情報が入力され、コントローラ30は、イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わることに応じて、電池システムを起動する。
一方、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替わったとき、コントローラ30は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオンからオフに切り替える。これにより、組電池1およびインバータ23の接続が遮断され、電池システムは、停止状態(Ready−Off)となる。
図2は、車室内に搭載された電池パックの構成を示す図である。図2の例において、FR方向は、車両100の前方方向、RH方向は、FR方向に直交する車両100の左右方向を示している。組電池1は、ケースC内に収容されて電池パック10(蓄電パックに相当する)を構成する。電池パック10は、例えば、車両100の車室内に配置されるシート(前席又は後部座席)101の下に搭載することができる。
組電池1を収容するケースCには、ブロア4が接続され、ブロア4の上流側に吸気ダクト3が接続されている。吸気ダクト3の端部は、車室内に面する吸気口3aに接続されている。組電池1は、ケースC内部に取り込まれた車室内の空気によって冷却される。また、吸気ダクト3が接続される反対側のケースCには、排気ダクト5が接続される。吸気ダクト3を介して電池パック10内に流入した車室内の空気が、組電池10と熱交換を行い、排気ダクト5を通じて排気口5aから車室内に排気される。
組電池1を構成する複数の単電池2は、例えば、図2に示すように、RH方向に並んで配置することができる。単電池2には、単電池2内部で発生するガスを外部に排出するための排出弁を設けることができる。単電池2は、公知のように、充放電を行う発電要素と、発電要素を収容する電池ケースとを有することができる。発電要素は、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されたセパレータとを有する。セパレータには、電解液が染み込んでいる。また、電池ケースの内部において、発電要素の周囲には、余剰液として電解液が存在している。
排出弁は、充放電に伴う発電要素の温度上昇によって気化した電解液等のガスを単電池2の外部に排出するためのものである。例えば、ガスの発生によって高くなる内圧に対して排出弁が破断等することで、内部のガスを単電池2の外部に排出することができる。
図2の例において、単電池2の上面に排出弁を設けることができ、複数の各単電池2の排出弁に対応して、電池パック10の内部に、RH方向に延びる排煙経路Sを設けることができる。排煙経路Sは、電池パック10から車室内にガスが流入しないように隔離された経路である。排煙経路Sは、車外に連通する排煙ダクト6と接続されている。排煙ダクト6の一端側は、電池パック10の排煙経路Sと接続され、他端側は、車外(車室外)と接続されている。
そして、温度センサ22は、組電池1のうち、互いに異なる複数の箇所に設けることもできる。図2の例では、組電池1の長手方向(RH方向)において、中央部位及び端部部位にそれぞれ3つ設けている。複数の温度センサ22の検出温度を用いる場合、組電池1の温度は、複数の検出温度のうちの最小値、最大値や複数の検出温度の中央値や平均値などを適宜用いることができる。なお、温度センサ22は、組電池1の一箇所に設けるように構成してもよい。
さらに、温度センサ22は、排煙経路S内に複数設けることができる。なお、排煙経路S内ではなく、排煙経路Sに外側に隣接して(例えば、排煙経路Sの外側に接するように)設けることもできる。
単電池2(組電池1)から排出されるガスは、排煙ダクト6を通じて車外に排気し、電池パック10から車室内に流入しないように構成されているが、排煙ダクト6が車外に連通している。このため、図3に示すように、車両100の使用者が窓を空けて、窓から車室内の空気が外に出ると、その分、排煙ダクト6から電池パック10(排煙経路S)内に空気が流入する。図3において、実線は、温度センサ22の検出値、二点鎖線は、窓開け期間における実際の電池温度TBである。
排煙経路S内に設けられている温度センサ22は、排煙ダクト6から流入した外気の影響を受けると、「測温ずれ」を起こす。例えば、外気温T_outよりも実際の電池温度TBが小さくても、温度センサ22の検出値が外気温T_outの影響で急激に上昇し、組電池1の実際の電池温度TBを測定することができない。排煙経路Sに隣接して温度センサ22を設ける場合も同様である。
このため、組電池1の劣化を考慮して電池温度TBに応じ、組電池1の入出力の上下限電力を低く制限する必要があるが、外気温T_outの影響によって「測温ずれ」が生じると、組電池1の電池温度TBを正確に測定できないため、電池温度TBに応じた組電池1の入出力制限、つまり、組電池1の高温異常検出を行うことができなかった。
また、外気温T_outの影響によって生じる「測温ずれ」を見越して、予め組電池1の入出力の上下限電力を低く制限してしまうと、燃費が悪化してしまう。
そこで、本実施例では、車外と連通する排煙経路Sに設けられる温度センサ22の検出値が変動した場合に、外気温による影響であるか否かを判別するとともに、外気温の影響によって温度センサ22の検出値が変動したと判別されるときに、電池温度TBを検出する温度センサ22の検出値を補正し、補正された電池温度(TB_htmp)を用いて組電池1の高温異常検出を行うようにする。なお、外気温の影響によって温度センサ22の検出値が変動していないと判別されるときは、温度センサ22の検出値を補正せずに、温度センサ22の検出値をそのまま用いて組電池1の高温異常検出を行う。
図4は、本実施例における電池システムの電池高温異常判定処理を示すフローチャートである。コントローラ30は、図4に示す処理を所定のタイミングで、かつ任意の間隔で繰り返し行うことができる。
図4に示すように、コントローラ30は、ステップS101において、各フラグbxoffset_htmp、bxoffset_depをOFFに初期化し、変数T_offset_htmp、T_offset_depをそれぞれ0に初期化する。
コントローラ30は、ステップS102において、電池温度TB、電流値Ib、外気温T_outを各センサからそれぞれ取得する。コントローラ30は、ステップS103において、外気温T_outが電池温度TBよりも高いか否かを判別する。外気温T_outが電池温度TBよりも高いとき、コントローラ30は、図4に示す電池高温異常判定処理を行い、外気温T_outが電池温度TBよりも低いとき、コントローラ30は、図9に示す許容入力電力の設定処理を行う。
コントローラ30は、外気温T_outが電池温度TBよりも高いとき、ステップS104に進み、bxoffset_htmpがOFFであるか否かを判別する。bxoffset_htmpがONである場合、温度オフセット量(補正値)が適用されている状態、すなわち、温度センサ22の検出値が補正されている状態を示す。
コントローラ30は、bxoffset_htmpがOFFであるとき、ステップS105に進み、外気流入による温度上昇の判定閾値DT_htmp_pth(>0)を算出する。
ここで、図3に示すように、温度センサ22の検出値が大きく変化する要因としては、排煙ダクト6を通じて外気が電池パック10(排煙経路S)内に流入する場合と、組電池1の電流値Ibとが挙げられる。組電池1は充放電によって発熱し、その発熱量は、内部抵抗×電流値Ibの二乗となるので、外気の影響以外にも組電池1自身の充放電による発熱を考慮し、外気の影響による温度センサ22の検出値の変動を判定する必要がある。
図5は、外気流入による温度上昇の判定閾値DT_htmp_pth(>0)を算出するマップ(マップA)の一例を示す図である。温度上昇は、単位時間当たりの温度上昇率(dT/dt>0)である。
図5に示すマップAは、縦軸に温度差T_out−TB、横軸にIb2(発熱量)を規定し、温度差が大きく、発熱量(電流値Ib)が大きくなるほど、温度上昇の判定閾値DT_htmp_pthが大きくなるように設定されている。つまり、充放電による組電池1自身の発熱量が大きいとき、温度センサ22の検出値の変動の要因として、外気温の影響が小さいと判定し、充放電による組電池1自身の発熱量が小さいとき、温度センサ22の検出値の変動の要因として外気温の影響が大きいものと判定する。
例えば、図5の「小」と付された箇所において、10秒で2℃の温度変化があった場合、発熱量が小さいので、温度差が小さくても温度センサ22の検出値の変動は、外気温が要因であると判断されるように、判定閾値DT_htmp_pthが小さく算出される。一方、「大」と付された箇所では、例えば、10秒で10℃温度変化があったにもかかわらず、発熱量が大きい。この場合、温度差が大きくても温度センサ22の検出値の変動は、外気温よりも組電池1自身の発熱による要因が大きいものとして、判定閾値DT_htmp_pthが大きく算出される。なお、図5の例において、温度変化なしの領域を設定することができる。
コントローラ30は、ステップS105において、温度センサ22及び外気温センサ25の各検出値を用いて温度差T_out−TBを算出し、算出された温度差T_out−TBと、電流センサ21で検出された電流値Ibに基づいて、図5に示すマップAから判定閾値DT_htmp_pthを算出することができる。
コントローラ30は、ステップS105において判定閾値DT_htmp_pthを算出すると、ステップS106に進む。コントローラ30は、ステップS102で検出された電池温度TBから単位時間当たりの温度変化率dT/dtを算出し、温度変化率dT/dt(>0)が判定閾値DT_htmp_pthよりも大きいか否かを判別する。コントローラ30は、温度変化率dT/dtが判定閾値DT_htmp_pthよりも大きいとき、温度センサ22の検出値に、外気温の影響による温度変動があったものと判断する。
コントローラ30は、ステップS106において温度センサ22の検出値に、外気温の影響による温度変動があったものと判別されると、ステップS107に進み、温度差T_out−TB及び電流値Ib(発熱量Ib2)に応じた温度オフセット量(補正値)T_offset_htmpを算出する。
図6は、外気温T_outと温度センサ22の検出値との温度差T_out−TBと電流値Ibに基づく発熱量に応じた温度オフセット量(補正値)の算出マップの一例を示す図である。図6に示すマップBにおいて、横軸が温度差T_out−TB、縦軸がIb2(発熱量)である。
図6に示すように、温度オフセット量T_offset_htmp(>0)は、温度差T_out−TBが大きいほど、大きくなるように規定されている。これは、外気温よる要因が大きく温度センサ22の検出値の「測温ずれ」が大きいと判断し、温度センサ22の検出値に対する補正値も大きく規定するためのである。
一方、温度オフセット量T_offset_htmpは、発熱量(電流値)が大きいほど、小さくなるように規定されている。これは、外気温よりも組電池1自身の発熱による要因が大きいときは、温度センサ22の検出値の「測温ずれ」が小さいと判断し、温度センサ22の検出値に対する補正値を小さくすることで、実際の電池温度TBが温度センサ22の検出値に近いものとするためである。
コントローラ30は、ステップS107において温度オフセット量(補正値)T_offset_htmpを算出した後、ステップS108においてbxoffset_htmpをONに設定し、ステップS110に進む。
コントローラ30は、ステップS110において、補正後の電池温度TB_htmpを算出する。具体的には、電池温度TBに、温度オフセット量T_offset_htmpを加算して補正後の電池温度TB_htmpを算出する。
コントローラ30は、補正値TB_htmpと電池高温閾値HTMPとを比較し(S111)、電池温度TB_htmpが電池高温閾値HTMPよりも大きい場合、組電池1が高温異常状態であると判定する(S112)。電池温度TB_htmpが電池高温閾値HTMP以下である場合、コントローラ30は、ステップS102に戻り、電池高温異常判定処理等を繰り返し行う。
なお、ステップS106において、コントローラ30は、温度変化率dT/dtが判定閾値DT_htmp_pth以下であるとき、温度センサ22の検出値に外気による変動がないものとしてステップS109に進み、温度オフセット量T_offset_htmpを「0」に設定する。電池温度TBに対する0補正、すなわち、補正後の電池温度TB_htmp=電池温度TBが算出されるようにする(S110)。
コントローラ30は、組電池1が高温異常状態であると判定されると、組電池1を保護するために、上述したような上下限電力を低く制限した組電池1の充放電制御を行うことができる。なお、電池温度に応じて上下限電力を低く制限する組電池1の充放電制御として、例えば、特開2008−220088号公報に記載の手法を適用することができる。
本実施例では、外気温T_outが電池温度TBよりも高いとき、温度センサ22の検出値の変動の要因が、外気温T_outの影響によるものであるか否かを判定し、外気温T_outと温度センサ22の検出値(TB)との温度差に応じて、温度オフセット量T_offset_htmp分だけ、温度センサ22の検出値を補正し、電池温度を高く見積もって電池高温異常判定処理を行う。
このように構成することで、外気温の影響によって生じる温度センサ22の「測温ずれ」が生じても、外気温の影響による組電池1の温度上昇に対する電池保護を適切に行うことができる。そして、外気温の影響による組電池1の温度変動に応じてその都度温度センサ22の検出値を補正すればよく、外気温T_outの影響によって生じる「測温ずれ」を見越して余分に組電池1の入出力の上下限電力を低く制限しておく必要がないため、燃費悪化を抑制することができる。
また、温度オフセット量T_offset_htmpは、温度差T_out−TBが大きいほど、大きくなり、発熱量(電流値)が大きいほど、小さくなるように規定されている。つまり、外気温よる要因が大きいときは、温度センサ22の検出値に対する補正値も大きくして実際の電池温度TBよりも高く見積もり、高く見積もった電池温度で電池高温異常判定処理を行うことで、外気温による温度変動に応じた組電池1の保護をより安全側で行うことができる。
一方、外気温よりも組電池1自身の発熱による要因が大きいときには、組電池1の実際の電池温度TB側に近い電池温度で電池高温異常判定処理を行うことで、外気温の影響を低く見積もって組電池1を保護することができる。つまり、外気温T_outの影響によって生じる「測温ずれ」による温度変動を高く見積もらずに、電池高温異常判定処理を行うことで、組電池1の充放電の温度変動を考慮した電池保護を図ることができる。
次に、ステップS104において、bxoffset_htmpがONである場合について説明する。bxoffset_htmpがONであるとき、温度センサ22によって検出された検出値に対して補正値が適用された電池温度TB_htmpの状態であるため、外気温の影響を受けなくなったときは、補正されている電池温度TB_htmpを、温度センサ22によって検出される電池温度TBに戻す必要がある。
そこで、コントローラ30は、温度オフセット量T_offset_htmpが加算されて電池温度TB_htmpが適用されている場合、外気温の影響が解消されているかを判定し、外気温の影響がないと判別される場合には、温度オフセット量T_offset_htmpの適用しないようにする制御する。
コントローラ30は、ステップS113において、組電池1の温度降下の判定閾値DT_htmp_mthを算出する。温度降下は、単位時間当たりの温度降下率(dT/dt<0)である。
図7に示すマップCは、縦軸に判定閾値DT_htmp_mth、横軸にIb2(発熱量)が規定されており、発熱量が小さいほど、温度降下率の判定閾値DT_htmp_mthがより小さく算出されるように設定されている。なお、図5に示したマップAとは異なり、図7に示すマップCは降下側なので、判定閾値DT_htmp_mthは、負の値とすることができ、判定閾値DT_htmp_mthが小さいことは、絶対値として大きいことを意味している。
コントローラ30は、電流センサ21で検出された電流値に基づいて、図7に示すマップCから判定閾値DT_htmp_mthを算出すると、ステップS114に進む。コントローラ30は、ステップS102で検出された電池温度TBから単位時間当たりの温度変化率dT/dtを算出し、温度変化率dT/dt(<0)が判定閾値DT_htmp_mthよりも小さい(絶対値として大きい)か否かを判別する。コントローラ30は、温度変化率dT/dtが閾値DT_htmp_mthよりも小さいとき、外気温による影響がなくなったものと判断し、設定されていた温度オフセット量(補正値)T_offset_htmpを「0」に設定し(S115)、bxoffset_htmpをOFFに設定する(S116)。
一方、コントローラ30は、ステップS114において、温度変化率dT/dtが判定閾値DT_htmp_mthよりも大きいと判別された場合、ステップS117に進み、外気温による影響がなくなっていないものと判断し、設定されていた温度オフセット量T_offset_htmpの補正値の適用が継続されるように、T_offset_htmpに前回値が設定される。
図8は、排煙ダクト6を通じた電池パック10への外気流入による温度センサ22の検出値の変化と電流値Ibの変化との関係を示す図である。図8の例では、外気温T_outが電池温度TBも低い場合に、排煙経路S内に設けられている温度センサ22が、排煙ダクト6から流入した外気の影響を受けて低温側に「測温ずれ」を起こす一例を示したものである。
例えば、外気温T_outよりも実際の電池温度TBが高くても、温度センサ22の検出値が外気温T_outの影響で急激に降下(低下)し、同様に、組電池1の実際の電池温度TBを測定することができない。
組電池1(単電池2)は、電池温度TBが低い状態で充電されると、内部抵抗が高いために、上限電圧を超えた充電が行われたり、ハイレート劣化が生じたりすることが知られている。このため、上述した外気温の影響による温度上昇と同様に、外気温の影響によって温度が降下する変動を判別して電池温度TBを検出する温度センサ22の検出値を補正し、補正された電池温度TB_htmpを用いて組電池1の入力制限を行うことができる。
図9は、本実施例における電池システムの許容入力電力(Win)の設定処理を示すフローチャートである。図9に示す処理は、コントローラ30によって遂行され、図4のステップS103において、外気温T_outが電池温度TBよりも低いときに行われる。
図9に示すように、コントローラ30は、ステップS103において、ステップS102で検出された電池温度TB、外気温T_outに基づいて、外気温T_outが電池温度TBよりも低いとき(S103のNO)、ステップS1101に進む。
コントローラ30は、ステップS1101において、bxoffset_depがOFFであるか否かを判別する。bxoffset_depがONである場合、温度オフセット量(補正値)が適用されている状態、すなわち、温度センサ22の検出値が補正されている状態を示す。
コントローラ30は、bxoffset_depがOFFであるとき、ステップS1102に進み、外気流入による温度降下の判定閾値DT_dep_mth(<0)を算出する。
図10は、外気流入による温度降下の判定閾値DT_dep_mth(<0)を算出するマップ(マップA1)の一例を示す図である。温度降下は、単位時間当たりの温度降下率(dT/dt<0)である。
図10に示すマップA1は、縦軸に温度差T_out−TB、横軸にIb2(発熱量)を規定し、温度差が大きく、発熱量(電流値Ib)が小さくなるほど、温度降下の判定閾値DT_dep_mthが大きくなるように設定されている。つまり、充放電による組電池1自身の発熱量が小さいとき、温度センサ22の検出値の変動の要因として、外気温の影響が大きいと判定し、充放電による組電池1自身の発熱量が大きいとき、温度センサ22の検出値の変動の要因として外気温の影響が小さいものと判定する。なお、図10の例においても、温度変化なしの領域を設定することができる。
コントローラ30は、ステップS1102において、温度センサ22及び外気温センサ25の各検出値を用いて温度差T_out−TBを算出し、算出された温度差T_out−TBと、電流センサ21で検出された電流値Ibに基づいて、図10に示すマップA1から判定閾値DT_dep_mthを算出することができる。
コントローラ30は、ステップS1103において、ステップS102で検出された電池温度TBから単位時間当たりの温度変化率dT/dtを算出し、温度変化率dT/dt(<0)が判定閾値DT_dep_mthよりも小さいか(絶対値として大きいか)否かを判別する。コントローラ30は、温度変化率dT/dtが判定閾値DT_dep_mthよりも小さいとき、温度センサ22の検出値に、外気温の影響による温度変動があったものと判断する。
コントローラ30は、ステップS1104において、温度差T_out−TB及び電流値Ib(発熱量Ib2)に応じた温度オフセット量(補正値)T_offset_htmpを算出する。このとき、温度降下側なので、補正値として算出される温度オフセット量は、負の値が適用される。
図11は、外気温T_outと温度センサ22の検出値との温度差T_out−TBと電流値Ibに基づく発熱量に応じた温度オフセット量(<0)の算出マップの一例を示す図である。図11に示すマップB1は、横軸が温度差T_out−TB、縦軸がIb2(発熱量)である。図11に示すマップB1において、温度オフセット量T_offset_depは、図6に示したマップBと同様であり、温度差T_out−TBが大きいほど、温度オフセット量が小さく(絶対値として大きく)なるように規定されている。また、発熱量(電流値)が大きいほど、大きく(絶対値として小さく)なるように規定されている。
コントローラ30は、ステップS1104において温度オフセット量(補正値)T_offset_depを算出した後、ステップS1105においてbxoffset_depをONに設定し、ステップS1107に進む。
コントローラ30は、ステップS1107において、補正後の電池温度TB_depを算出する。具体的には、電池温度TBに、温度オフセット量T_offset_depを加算して補正後の電池温度TB_depを算出する。このとき、温度オフセット量T_offset_depは、負の値であるので、電池温度TBから温度オフセット量T_offset_depを減算する補正となる。
コントローラ30は、電池温度TB_dep、電流センサ21で検出された電流値Ibを用いて、組電池1の許容入力電力Winを算出する(S1108)。コントローラ30は、算出された許容入力電力Winを充電電力の上限値として組電池1の充放電制御を行う。なお、電池温度及び電流値を用いた許容入力電力Winの設定は、例えば、特許第5223920号に記載の手法を適用することができる。
なお、ステップS1103において、コントローラ30は、温度変化率dT/dtが判定閾値DT_dep_mth以上であるとき、温度センサ22の検出値に対して外気による変動がないものとしてステップS1106に進み、温度オフセット量T_offset_depを「0」に設定する。補正後の電池温度TB_dep=電池温度TBが算出されるようにする(S1107)。
また、図9に示す処理においても同様に、電池温度を補正した後、外気温の影響を受けなくなったときは、温度オフセット量T_offset_depが加算(減算)されて補正されている電池温度TB_htmpを、温度センサ22によって検出される電池温度TBに戻す必要がある。
このため、コントローラ30は、ステップS1101において、bxoffset_depがONである場合、ステップS1109に進み、外気温の影響が解消されているかを判定し、外気温の影響がないと判別される場合には、温度オフセット量T_offset_depを適用しないようにする制御する。
コントローラ30は、ステップS1109において、組電池1の温度上昇の判定閾値DT_dep_pthを算出する。温度上昇は、単位時間当たりの温度上昇率(dT/dt>0)である。
図12に示すマップC1は、縦軸に判定閾値DT_dep_pth、横軸にIb2(発熱量)が規定されており、発熱量が小さいほど、温度上昇率の判定閾値DT_dep_pthがより小さく算出されるように設定されている。なお、図10に示したマップA1とは異なり、図12に示すマップC1は上昇側なので、判定閾値DT_dep_pthは、正の値とすることができる。
コントローラ30は、電流センサ21で検出された電流値に基づいて、図12に示すマップC1から判定閾値DT_dep_pthを算出すると、ステップS1110に進む。コントローラ30は、ステップS102で検出された電池温度TBから単位時間当たりの温度変化率dT/dtを算出し、温度変化率dT/dt(>0)が判定閾値DT_dep_pthよりも大きいか否かを判別する。コントローラ30は、温度変化率dT/dtが閾値DT_dep_pthよりも大きいとき、外気温による影響がなくなったものと判断し、設定されていた温度オフセット量(補正値)T_offset_depを「0」に設定し(S1111)、bxoffset_depをOFFに設定する(S1112)。
一方、コントローラ30は、ステップS1110において、温度変化率dT/dtが判定閾値DT_dep_pthよりも小さいと判別された場合、ステップS1113に進み、外気温による影響がなくなっていないものと判断し、設定されていた温度オフセット量T_offset_depの補正値の適用が継続されるように、T_offset_depに前回値が設定される。
本実施例では、外気温T_outが電池温度TBよりも低いとき、温度センサ22の検出値の変動の要因が、外気温T_outの影響によるものであるか否かを判定し、外気温T_outと温度センサ22の検出値(TB)との温度差に応じて、温度オフセット量T_offset_dep分だけ、温度センサ22の検出値を補正し、電池温度をより低く見積もって、組電池1の許容入力電力Winを設定する。
このように構成することで、外気温の影響による組電池1の温度降下に対する電池保護を適切に行えるとともに、外気温の影響による組電池1の温度変動に応じてその都度温度センサ22の検出値を補正すればよく、外気温T_outの影響によって生じる「測温ずれ」を見越して余分に組電池1の許容入力電力を低く制限しておく必要がないため、燃費悪化を抑制することができる。
また、上述した温度オフセット量T_offset_htmpと同様に、温度オフセット量T_offset_depは、温度差T_out−TBが大きいほど、大きくなり、発熱量(電流値)が大きいほど、小さくなるように規定されている。このため、外気温よる要因が大きいときは、外気温T_outの影響によって生じる「測温ずれ」による温度変動を高く見積もり、組電池1の許容入力電力をより小さく制限して組電池1をより安全側に保護しつつ、外気温よりも組電池1自身の発熱による要因が大きいときには、外気温T_outの影響によって生じる「測温ずれ」による温度変動を高く見積もらずに、組電池1の充放電の温度変動を考慮した電池保護を図ることができる。
1:組電池、2:単電池、3:吸気ダクト、3a:吸気口、4:ブロア、5:排気ダクト、5a:排気口、6:排煙ダクト、20:監視ユニット、21:電流センサ、22:温度センサ、23:インバータ、24:モータ・ジェネレータ、25:外気温センサ、30:コントローラ、31:メモリ、100:車両、101:シートSMR−B,SMR−G:システムメインリレー、PL:正極ライン、NL:負極ライン、C:ケース、S:排煙経路
Claims (1)
- 複数の蓄電素子から構成される蓄電スタックを備え、ケース内部に前記蓄電スタックが収容された蓄電パックを搭載する車両であって、
前記ケース内と車外とを連通するダクトと、
前記蓄電スタックの温度を測定する温度センサと、
車外の外気温度を測定する外気温センサと、
前記蓄電スタックを流れる電流を測定する電流センサと、
前記蓄電スタックの充放電を制御するとともに、前記蓄電スタックの入出力電力の上限値を制限した入出力制御を行うコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記温度センサの検出値及び前記外気温度の温度差である温度差情報と、前記蓄電装置を流れる電流量である電流情報とに基づいて、前記ダクトを介した外気温度の影響による前記温度センサの検出値の変動を検知し、前記検出値の変動の検知に伴い前記温度差情報及び前記電流情報に基づいて、前記温度センサの検出値を補正し、補正された前記温度センサの検出値を用いて前記入出力制御を行うとともに、
さらに、前記温度差が大きいほど、前記温度センサの検出値に対する補正量を大きくし、前記電流量が大きいほど、前記補正量を小さくして前記温度センサの検出値を補正することを特徴とする車両。
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