JP2014201752A - 冷却帯及び連続焼鈍炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギー消費を確実に削減できる冷却帯及び連続焼鈍炉を提供する。【解決手段】連続焼鈍炉1の一次冷却帯4は、互いに逆向きに搬送される加熱前の鋼板W及び加熱後の鋼板Wが通過する冷却室S4と、冷却室S4の上に設けられた複数の第1上部ロール41と、冷却室S4の下に設けられ、第1上部ロール41と協働して加熱後の鋼板Wを導き、冷却室S4の上下の間を往復させる複数の第1下部ロール43と、冷却室S4の上において複数の第1上部ロール41の下方にそれぞれ設けられた複数の第2上部ロール42と、冷却室S4の下において複数の第1下部ロールの下方にそれぞれ設けられ、第2上部ロール42と協働して加熱前の鋼板Wを導き、加熱後の鋼板Wに倣うように往復させる第2下部ロール44とを備え、ロール41,42,43,44は、冷却室S4において、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとが隙間をもって対向するように、鋼板Wを導く。【選択図】図1
Description
本発明は、冷却帯及び連続焼鈍炉に関する。
加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とを備える連続焼鈍炉が知られている。加熱帯は鋼板を加熱し、均熱帯は鋼板の温度を均一に保ち、冷却帯は加熱された鋼板を冷却する。このような連続焼鈍炉は、大きなエネルギーを消費する。特に、加熱帯では鋼板を加熱するためのバーナでガスを燃焼させることで大きなエネルギーを消費する。冷却帯では鋼板を空冷するためのブロワが大きな電気エネルギーを消費すると共に、空冷用のガスを冷却するための熱交換器で大量の冷却水も消費する。そこで、連続焼鈍炉のエネルギー消費の削減が望まれている。
特許文献1には、冷却帯として機能する熱交換帯を有する連続焼鈍炉が開示されている。熱交換帯は、互いに逆向きに搬送される加熱後の鋼板及び加熱前の鋼板が通過する熱交換室を有する。加熱前の鋼板は、熱交換室の上下に設けられたロールにより導かれ、熱交換室の上下の間を往復しながら熱交換室を通過する。加熱後の鋼板も、熱交換室の上下に設けられたロールにより導かれ、加熱前の鋼板に倣って往復しながら熱交換室を通過する。加熱前の鋼板と加熱後の鋼板との間には、複数の熱交換ロールが配置され、両方の鋼板は押さえロールにより熱交換ロールに押しつけられる。この熱交換帯によれば、熱交換ロールを介して加熱後の鋼板から加熱前の鋼板に熱が伝わり、加熱前の鋼板が冷却されると共に加熱前の鋼板が予熱される。このため、鋼板の冷却及び加熱に必要なエネルギーの削減が期待される。
しかしながら、上述した熱交換帯(冷却帯)では、熱交換ロールの熱容量に起因して加熱前及び加熱後の鋼板の熱交換が十分に行われず、加熱前の鋼板の予熱及び加熱後の鋼板の冷却が十分に行われない可能性がある。例えば、熱交換ロールの温度が低いときには熱交換ロールに熱が吸収され、加熱前の鋼板が十分に予熱されない可能性がある。このため、期待通りにエネルギー消費を削減できないおそれがある。
そこで本発明は、エネルギー消費を確実に削減できる冷却帯及び連続焼鈍炉を提供することを目的とする。
本発明は、連続焼鈍炉用の冷却帯であって、互いに逆向きに搬送される加熱前の鋼板及び加熱後の鋼板が通過する冷却室と、冷却室の上に設けられた複数の第1上部ロールと、冷却室の下に設けられ、第1上部ロールと協働して加熱前及び加熱後のいずれか一方の鋼板を導き、冷却室の上下の間を往復させる複数の第1下部ロールと、冷却室の上において複数の第1上部ロールの下方にそれぞれ設けられた複数の第2上部ロールと、冷却室の下において複数の第1下部ロールの下方にそれぞれ設けられ、第2上部ロールと協働して加熱前及び加熱後の他方の鋼板を導き、一方の鋼板に倣うように往復させる第2下部ロールとを備え、第1上部ロール、第1下部ロール、第2上部ロール及び第2下部ロールは、冷却室において、加熱前の鋼板と加熱後の鋼板とが隙間をもって対向するように、鋼板を導く。
この冷却帯によれば、加熱前の鋼板及び加熱後の鋼板は、上下方向に沿う複数のパスを通って冷却室を通過する。このため、直線状の一パスのみを通って冷却室を通過するのに比べ長い道のりで冷却室を通過する。各パスでは、加熱前の鋼板と加熱後の鋼板とは隙間をもって互いに対向するので、加熱後の鋼板の顕熱は、輻射により加熱前の鋼板に伝わる。これらのことから、他の部材に妨げられることなく広い面において熱交換が行われる。このため、加熱後の鋼板は十分に冷却され、加熱前の鋼板は十分に予熱される。従って、エネルギー消費を確実に削減できる。
互いに対向する加熱前の鋼板と加熱後の鋼板との間に設けられた複数のノズルを有し、冷却室内のガスを循環させて複数のノズルから吐出するガス循環装置を更に備えてもよい。この場合、ガスの循環により熱の伝わりを促進し、加熱前の鋼板と加熱後の鋼板との熱交換をより促進できる。また、循環させるガスの流量を制御することにより、加熱後の鋼板の冷却温度及び加熱前の鋼板の予熱温度を制御できる。なお、ノズルから吐出されたガスは、加熱後の鋼板から熱を吸収すると共に加熱前の鋼板に熱を放出するので、循環中のガスの温度は加熱後の鋼板の温度と加熱前の鋼板の温度との間に保たれる。このため、ガス循環装置に熱交換器を設けてガスを加熱又は冷却しなくても、加熱前の鋼板と加熱後の鋼板との間の熱媒体としてガスを機能させ続けることができる。このことも、エネルギー及び冷却水の消費削減に寄与する。
複数のノズルは、加熱後の鋼板の送出口側に偏在していてもよい。この場合、冷却帯から出るときの加熱後の鋼板の温度をより高い精度で制御できる。
互いに対向する加熱前の鋼板同士の間又は互いに対向する加熱後の鋼板同士の間に配置された複数の通気性固体を更に備えてもよい。仮に、互いに対向する加熱前の鋼板と加熱後の鋼板との間に通気性固体を配置すると、熱交換が妨げられる可能性がある。これに対し、加熱前の鋼板同士の間又は加熱後の鋼板同士の間に通気性固体を配置しても熱交換は妨げられない。通気性固体を配置すると、鋼板と冷却室内のガスとの熱交換が促進される。このため、加熱前の鋼板と加熱後の鋼板とが対向していない部分においても、冷却室内のガスを媒体として熱交換が促進される。従って、加熱前の鋼板と加熱後の鋼板との熱交換を更に促進できる。
本発明に係る連続焼鈍炉は、加熱帯と、均熱帯と、上記冷却帯とを備え、加熱帯は、加熱前の鋼板を受け入れ、加熱した後に送り出し、均熱帯は、加熱帯で加熱された鋼板を受け入れ、略一定の温度に保った後に送り出し、冷却帯は、均熱帯で保温された鋼板を、加熱後の鋼板として受け入れる。
この連続焼鈍炉によれば、冷却帯においては、加熱後の鋼板が加熱前の鋼板との熱交換により冷却されるので、より小さいエネルギーで加熱後の鋼板を冷却できる。また、この熱交換により加熱前の鋼板が予熱されるので、加熱帯ではより小さいエネルギーで鋼板を加熱できる。従って、エネルギー消費を確実に削減できる。
均熱帯は、冷却帯から送り出された加熱前の鋼板をも受け入れ、加熱帯に導いてもよい。この場合、冷却帯で予熱された加熱前の鋼板を外部に露出させることなく加熱帯に導くことができるため、加熱前の鋼板の酸化を抑制できる。
加熱帯は、加熱対象の鋼板を挟むように配置されたバーナを有し、加熱対象の鋼板と共にバーナを挟む位置を通るように加熱前の鋼板を導いてもよい。この場合、バーナから加熱対象の鋼板の逆側に伝わる熱を利用して加熱前の鋼板を更に予熱できる。
本発明に係る冷却帯及び連続焼鈍炉によれば、エネルギー消費を確実に削減できる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<連続焼鈍炉>
図1に示すように、連続焼鈍炉1は、加熱帯2と、均熱帯3と、一次冷却帯4と、二次冷却帯5とを備え、連続的に搬送される長尺の鋼板Wを受け入れ、焼鈍を行って送り出す。加熱帯2は、加熱前の鋼板Wを受け入れ、加熱した後に送り出す。均熱帯3は、加熱帯2に隣接しており、加熱帯2で加熱された鋼板Wを受け入れ、略一定の温度に保った後に送り出す。一次冷却帯4は、本発明に係る冷却帯である。一次冷却帯4は、均熱帯3に隣接しており、均熱帯3で保温された鋼板Wを受け入れ、冷却して送り出す。二次冷却帯5は、一次冷却帯4に隣接しており、一次冷却帯4で冷却された鋼板Wを更に冷却する。以下の説明において、「前後」は、二次冷却帯5側を後側、加熱帯2側を前側とした方向を意味する。
図1に示すように、連続焼鈍炉1は、加熱帯2と、均熱帯3と、一次冷却帯4と、二次冷却帯5とを備え、連続的に搬送される長尺の鋼板Wを受け入れ、焼鈍を行って送り出す。加熱帯2は、加熱前の鋼板Wを受け入れ、加熱した後に送り出す。均熱帯3は、加熱帯2に隣接しており、加熱帯2で加熱された鋼板Wを受け入れ、略一定の温度に保った後に送り出す。一次冷却帯4は、本発明に係る冷却帯である。一次冷却帯4は、均熱帯3に隣接しており、均熱帯3で保温された鋼板Wを受け入れ、冷却して送り出す。二次冷却帯5は、一次冷却帯4に隣接しており、一次冷却帯4で冷却された鋼板Wを更に冷却する。以下の説明において、「前後」は、二次冷却帯5側を後側、加熱帯2側を前側とした方向を意味する。
(加熱帯)
加熱帯2は、中空の炉体20と、複数の上部ロール21と、複数の下部ロール22と、複数の導入ロール23A,23B,23C,23Dと、複数のバーナ24と、複数の通気性固体25とを有する。
加熱帯2は、中空の炉体20と、複数の上部ロール21と、複数の下部ロール22と、複数の導入ロール23A,23B,23C,23Dと、複数のバーナ24と、複数の通気性固体25とを有する。
炉体20内は、断熱隔壁26A,26Bにより、加熱室S1と、加熱室S1の上下に位置するロール室S2,S3とに区画されている。炉体20の後側の下部には、後方に開口する受入口20aが設けられ、炉体20の後側の上部には後方に開口する送出口20bが設けられている。受入口20aは、加熱前の鋼板Wを受け入れ、送出口20bは、加熱後の鋼板Wを送り出す。
複数の上部ロール21は、ロール室S2内において前後方向に沿って並んでいる。複数の下部ロール22は、ロール室S3内において前後方向に沿って並ぶと共に、前後方向において複数の上部ロール21と交互に並んでいる。下部ロール22の数は上部ロール21の数に比べ一つ少ないので、全ての下部ロール22は上部ロール21同士の間に位置している。
導入ロール23A,23Cは、炉体20内の下部に設けられており、前後方向に沿って並んだ状態で受入口20aの近傍に位置している。導入ロール23A,23Cは、下部ロール22より下方に位置すると共に、最も後側の下部ロール22より後方に位置している。導入ロール23Dも炉体20内の下部に設けられている。導入ロール23Dは、導入ロール23A,23Cと同じ高さに位置すると共に、最も前側の上部ロール21の真下に位置している。導入ロール23Bは、炉体20内の上部に設けられており、前後方向において導入ロール23A,23Cの間に位置している。導入ロール23Bは、上部ロール21より下方に位置すると共に、最も後側の上部ロール21より後方に位置している。
導入ロール23Aは、受入口20aから前方に向かって受け入れられた鋼板Wを上方へ導く。導入ロール23Bは、導入ロール23Aから上方に向かう鋼板Wを下方へ導く。導入ロール23Cは、導入ロール23Bから下方に向かう鋼板Wを前方へ導く。導入ロール23Dは、導入ロール23Cから前方に向かう鋼板Wを上方へ導く。
最も前側の上部ロール21は、導入ロール23Dから上方に向かう鋼板Wを下方へ導く。最も前側の下部ロール22は、上部ロール21から下方に向かう鋼板Wを上方へ導く。以後、上部ロール21と下部ロール22とが交互に鋼板Wを導き、加熱室S1の上下の間を往復させる。最も後側の上部ロール21は、最も後側の下部ロール22から上方に向かう鋼板Wを後方へ導く。上部ロール21により後方に導かれた鋼板Wは、送出口20bから均熱帯3に送り出される。このように、上部ロール21と下部ロール22とは、協働して鋼板Wを上下の間で往復させ、上下方向に沿う複数のパスPAを通して加熱室S1を通過させる。なお、隔壁26A,26Bには、パスPAを通る鋼板Wを通過させる複数のスリットが形成されている。
複数のバーナ24は、例えばラジアントチューブバーナであり、複数のパスPAを通る鋼板Wを加熱する。複数のバーナ24は、加熱室S1内に設けられており、複数のパスPAと交互に並ぶ位置のそれぞれにおいて上下方向に並んでいる。上下方向に並ぶバーナ24の列の本数は、パスPAの数より一つ多い。このため、全てのパスPAがバーナ24の列により挟まれている。すなわち、バーナ24は、加熱対象の鋼板Wを挟むように配置されている。
最も後側のバーナ24は、最も後側のパスPAを通る鋼板Wと、導入ロール23Bから導入ロール23Cに向かう加熱前の鋼板Wとの間に位置する。最も前側のバーナ24は、最も前側のパスPAを通る鋼板Wと、導入ロール23Dから上部ロール21に向かう加熱前の鋼板Wとの間に位置する。すなわち、加熱帯2は、加熱対象の鋼板Wと共にバーナ24を挟む位置を通るように加熱前の鋼板Wを導く。
複数の通気性固体25は、例えば多孔質で通気性を有するセラミクスの固体であり、加熱室S1内のガスの熱を吸収し、加熱前の鋼板Wに向かって放射する。複数の通気性固体25は、導入ロール23Aから導入ロール23Bに向かう加熱前の鋼板Wを挟む位置と、導入ロール23Cから導入ロール23Dに向かう加熱前の鋼板Wを挟む位置とに設けられている。
(均熱帯)
均熱帯3は、中空の炉体30と、複数の上部ロール31と、複数の下部ロール32と、導入ロール33と、導出ロール34と、断熱壁35とを有する。
均熱帯3は、中空の炉体30と、複数の上部ロール31と、複数の下部ロール32と、導入ロール33と、導出ロール34と、断熱壁35とを有する。
炉体30の前側の上部には、前方に開口する受入口30aが設けられている。炉体30の前側の下部には、前方に開口する送出口30cが設けられている。炉体30の後側の上部には、後方に開口する送受口30bが設けられている。受入口30aは、スロート11を介して加熱帯2の送出口20bに接続されており、加熱帯2で加熱された加熱後の鋼板Wを受け入れる。送受口30bは、受入口30aから受け入れられた加熱後の鋼板Wを送り出すと共に、一次冷却帯4から加熱前の鋼板Wを受け入れる。送出口30cは、スロート12を介して加熱帯2の受入口20aに接続されており、送受口30bから受け入れられた加熱前の鋼板Wを加熱帯2に送り出す。
複数の上部ロール31は、炉体30内の上部において前後方向に沿って並んでいる。複数の下部ロール32は、炉体30内の下部において前後方向に沿って並ぶと共に、前後方向において複数の上部ロール31と交互に並んでいる。下部ロール32の数は上部ロール31の数に比べ一つ少ないので、全ての下部ロール32は上部ロール31同士の間に位置している。
導入ロール33は、炉体30内の上部に設けられており、送受口30bの近傍に位置している。導入ロール33は、上部ロール31より下方に位置すると共に、最も後側の上部ロール31より後方に位置している。導出ロール34は、炉体30内の下部に設けられている。導出ロール34は、下部ロール32より下方に位置すると共に、最も後側の下部ロール32より後方に位置している。
最も前側の上部ロール31は、受入口30aから後方に向かって受け入れられた加熱後の鋼板Wを下方へ導く。最も前側の下部ロール32は、上部ロール31から下方に向かう加熱後の鋼板Wを上方へ導く。以後、上部ロール31と下部ロール32とが交互に加熱後の鋼板Wを導き、炉体30内の上下の間を往復させる。最も後側の上部ロール31は、最も後側の下部ロール32から上方に向かう加熱後の鋼板Wを後方へ導く。上部ロール31により後方に導かれた加熱後の鋼板Wは、送出口30cから一次冷却帯4に送り出される。このように、上部ロール31と下部ロール32とは、協働して加熱後の鋼板Wを往復させ、上下方向に沿う複数のパスPBを通して炉体30内を通過させる。複数のパスPBを通る加熱後の鋼板Wの温度は、炉体30に内蔵されたバーナ(不図示)等により略一定に保たれる。
導入ロール33は、送受口30bから前方に向かって受け入れられた加熱前の鋼板Wを下方へ導く。導出ロール34は、導入ロール33から下方に向かう加熱前の鋼板Wを前方へ導く。導出ロール34から前方に向かう加熱前の鋼板Wは、送出口30cから加熱帯2に送り出される。すなわち、均熱帯3は、一次冷却帯4から送り出された加熱前の鋼板Wをも受け入れ、加熱帯2に導く。
断熱壁35は、最も後側のパスPBを通る加熱後の鋼板Wと、導入ロール33から導出ロール34に向かう加熱前の鋼板Wとの間を仕切っている。断熱壁35は、パスPBを通る加熱後の鋼板Wから加熱前の鋼板Wへの熱の伝わりを防止し、パスPBを通る加熱後の鋼板Wの温度の変動を抑制する。
(一次冷却帯)
一次冷却帯4は、中空の炉体40と、複数の第1上部ロール41と、複数の第2上部ロール42と、複数の第1下部ロール43と、複数の第2下部ロール44と、複数の導入ロール45A,45Bと、複数の導出ロール46A,46Bと、ガス循環装置47(図2参照)と、複数の通気性固体48とを備える。
一次冷却帯4は、中空の炉体40と、複数の第1上部ロール41と、複数の第2上部ロール42と、複数の第1下部ロール43と、複数の第2下部ロール44と、複数の導入ロール45A,45Bと、複数の導出ロール46A,46Bと、ガス循環装置47(図2参照)と、複数の通気性固体48とを備える。
炉体40内は、断熱材からなる2枚の隔壁49A,49Bにより、冷却室S4と、冷却室S4の上下に位置するロール室S5,S6とに区画されている。炉体40の前側の上部には、前方に開口する送受口40aが設けられている。炉体40の後側の下部には、後方に開口する送出口40bと下方に開口する受入口40cとが設けられている。受入口40cは、加熱前の鋼板Wを受け入れる。送受口40aは、スロート13を介して均熱帯3の送受口30bに接続されており、受入口40cから受け入れられた加熱前の鋼板Wを送り出すと共に、均熱帯3で保温された加熱後の鋼板Wを受け入れる。送出口40bは、送受口40aから受け入れられた加熱後の鋼板Wを二次冷却帯5に送り出す。
複数の第1上部ロール41は、ロール室S5内において前後方向に沿って並んでいる。複数の第1下部ロール43は、ロール室S6内において前後方向に沿って並ぶと共に、前後方向において複数の第1上部ロール41と交互に並んでいる。第1上部ロール41の数と第1下部ロール43の数は等しい。第1上部ロール41と第1下部ロール43の配列において、最も後側には第1上部ロールが位置し、最も前側には第1下部ロール43が位置している。
複数の第2上部ロール42は、ロール室S5内において複数の第1上部ロール41の下方にそれぞれ設けられている。第2上部ロール42の外径は第1上部ロール41の外径に比べ小さい。複数の第2下部ロール44は、ロール室S6内において複数の第1下部ロール43の下方にそれぞれ設けられている。第1下部ロール43の外径は第2上部ロール42の外径に等しく、第2下部ロール44の外径は第1上部ロール41の外径に等しい。すなわち、第1下部ロール43の外径は第2下部ロール44の外径に比べ小さい。
導入ロール45A及び導出ロール46Aは炉体40内に設けられており、送受口40aの近傍に位置している。導入ロール45Aは導出ロール46Aより上方に位置すると共に、導出ロール46Aより後方に位置している。導入ロール45A及び導出ロール46Aは、最も前側の第1下部ロール43より前方に位置している。導出ロール46Bは、炉体40内に設けられており、送出口40bの近傍に位置している。導出ロール46Bは、最も後側の第1上部ロール41より後方に位置している。導入ロール45Bは、炉体40外に設けられており、受入口40cの下方に位置している。導入ロール45Bは、最も後側の第1上部ロール41の真下に位置している。導入ロール45Bと導出ロール46Bとは、前後方向において離間している。
導入ロール45Aは、送受口40aから後方に向かって受け入れられた加熱後の鋼板Wを下方へ導く。最も前側の第1下部ロール43は、導入ロール45Aから下方に向かう加熱後の鋼板Wを上方へ導く。最も前側の第1上部ロール41は、第1下部ロール43から上方に向かう加熱後の鋼板Wを下方へ導く。以後、第1下部ロール43と第1上部ロール41とが交互に加熱後の鋼板Wを導き、冷却室S4の上下の間を往復させる。導出ロール46Bは、最も後側の第1上部ロール41から下方に向かう加熱後の鋼板Wを後方へ導く。導出ロール46Bにより後方に導かれた加熱後の鋼板Wは、送出口40bから送り出される。このように、第1上部ロール41と第1下部ロール43とは、協働して加熱後の鋼板Wを往復させ、上下方向に沿う複数のパスPCを通して冷却室を通過させる。
導入ロール45Bは、加熱帯2及び均熱帯3の下方で後方に搬送された加熱前の鋼板Wを上方へ導き、受入口40cに導入する。最も後側の第2上部ロール42は、受入口40cから上方に向かって受け入れられた加熱前の鋼板Wを下方へ導く。最も後側の第2下部ロール44は、第2上部ロール42から下方に向かう加熱前の鋼板Wを上方へ導く。以後、第2上部ロール42と第2下部ロール44とが交互に加熱前の鋼板Wを導き、加熱後の鋼板Wに倣うように往復させる。導出ロール46Aは、最も前側の第2下部ロール44から上方に向かう加熱前の鋼板Wを前方へ導く。導出ロール46Aにより前方に導かれた加熱前の鋼板Wは、送受口40aから均熱帯3に送り出される。このように、第2上部ロール42と第2下部ロール44とは、協働して加熱前の鋼板Wを往復させ、複数のパスPCを通して冷却室S4を通過させる。なお、隔壁49A,49Bには、パスPCを通る鋼板Wを通過させる複数のスリットが設けられている。
上述したように、第2上部ロール42及び第1下部ロール43の外径は、第1上部ロール41及び第2下部ロール44の外径に比べ小さい。このため、各パスPCにおいて、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとは隙間をもって対向する。導入ロール45Aは導出ロール46Aより後方に位置しているため、第2下部ロール44から導出ロール46Aに向かう加熱前の鋼板Wも、導入ロール45Aから第1下部ロール43に向かう加熱後の鋼板Wと隙間をもって対向する。導入ロール45Bと導出ロール46Bとは前後方向において離間しているので、導入ロール45Bから第2上部ロール42に向かう加熱前の鋼板Wも、第1上部ロール41から導出ロール46Bに向かう加熱後の鋼板Wと隙間をもって対向する。加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの隙間は、例えば200〜300mmであることが好ましい。
図2に示されるように、ガス循環装置47は、複数のノズル47aと、複数の吸気口47bと、ブロワ47cとを有する。複数のノズル47aは、パスPCにおいて鋼板Wa,Wcの間に設けられ、上下方向に沿って並んでいる。ノズル47aは、鋼板Wa,Wcの両方に開口している(図3参照)。複数の吸気口47bは、隣り合うパスPCの間に設けられ、上下方向に沿って並んでいる。ブロワ47cは、吸気口47b及びノズル47aに接続されており、冷却室S4内のガスを吸気口47bから吸引し、ノズル47aから鋼板Wa,Wcに吹き付ける。
ノズル47a及び吸気口47bは、全てのパスPCに設けられていてもよいし、一部のパスPCに偏在していてもよい。一例として、本実施形態のノズル47aは前側の5本のパスPC1に偏在している(図1参照)。すなわち、ノズル47aは、加熱後の鋼板Wbの送出口40b側に偏在している。吸気口47bもノズル47aに合わせて偏在している。
複数の通気性固体48は、例えば多孔質で通気性を有するセラミクスの固体であり、冷却室S4内に設けられておいる。複数の通気性固体48は、加熱後の鋼板Wb同士の間のそれぞれにおいて、上下方向に沿って並んでいる。通気性固体48は、加熱前の鋼板Wa同士の間に設けられていてもよいし、加熱前の鋼板Wa同士の間と加熱後の鋼板Wb同士の間の両方に設けられていてもよい。通気性固体48は、加熱後の鋼板Wbの熱を吸収し、冷却室S4内のガスに伝える。
(二次冷却帯)
二次冷却帯5は、空冷部6と、空冷部6に隣接する水冷部7とを有する。空冷部6は、中空の炉体60と、複数の上部ロール61と、複数の下部ロール62と、ガス循環冷却装置(不図示)とを有する。炉体60の前側の下部には、前方に開口する受入口60aが設けられている。炉体60の後側の上部には、後方に開口する送出口60bが設けられている。受入口60aは、スロート14を介して一次冷却帯4の送出口40bに接続されており、一次冷却帯4から送り出された加熱後の鋼板Wを受け入れる。送出口60bは、受入口60aから受け入れられた加熱後の鋼板Wを送り出す。
二次冷却帯5は、空冷部6と、空冷部6に隣接する水冷部7とを有する。空冷部6は、中空の炉体60と、複数の上部ロール61と、複数の下部ロール62と、ガス循環冷却装置(不図示)とを有する。炉体60の前側の下部には、前方に開口する受入口60aが設けられている。炉体60の後側の上部には、後方に開口する送出口60bが設けられている。受入口60aは、スロート14を介して一次冷却帯4の送出口40bに接続されており、一次冷却帯4から送り出された加熱後の鋼板Wを受け入れる。送出口60bは、受入口60aから受け入れられた加熱後の鋼板Wを送り出す。
複数の上部ロール61は、炉体60内の上部に設けられており、前後方向に沿って並んでいる。複数の下部ロール62は、炉体60内の下部に設けられており、前後方向に沿って並ぶと共に、前後方向において複数の上部ロール61と交互に並んでいる。
下部ロール62の数は上部ロール61の数に等しい。下部ロール62と上部ロール61の配列において、最も前側には下部ロール62が位置し、最も後側には上部ロール61が位置している。
最も前側の下部ロール62は、受入口60aから後方に向かって受け入れられた加熱後の鋼板Wを上方へ導く。最も前側の上部ロール61は、下部ロール62から上方に向かう加熱後の鋼板Wを下方へ導く。以後、下部ロール62と上部ロール61とが交互に加熱後の鋼板Wを導き、炉体60内の上下の間を往復させる。最も後側の上部ロール61は、最も後側の下部ロール62から上方に向かう加熱後の鋼板Wを後方へ導く。上部ロール61により後方に導かれた加熱後の鋼板Wは、送出口60bから送り出される。このように、上部ロール61と下部ロール62とは、協働して加熱後の鋼板Wを往復させ、上下方向に沿う複数のパスPDを通して炉体60内を通過させる。
ガス循環冷却装置は、炉体60内のガスを熱交換器で冷却しながら循環させ、パスPDを通る加熱後の鋼板Wにそのガスを吹き付けることで、パスPDを通る加熱後の鋼板Wをガスジェット冷却する。
炉体60の送出口60bの外側には、後方に突出し、下方に折れ曲がった導出筒60cが設けられている。導出筒60c内の折れ曲がり部には、導出ロール63が設けられている。導出ロール63は、送出口60bから送り出された加熱後の鋼板Wを下方へ導き、導出筒60cに沿わせる。導出ロール63から下方に向かう加熱後の鋼板Wは、導出筒60cの端部から送り出される。
水冷部7は、水冷槽70と、浸漬ロール71とを有する。水冷槽70は冷却水を収容し、導出筒60cの端部の下に配置されている。浸漬ロール71は、水冷槽70内に設けられ、冷却水に浸漬される。水冷槽70は、導出筒60cから下方に送り出された加熱後の鋼板Wを受け入れる。浸漬ロール71は、加熱後の鋼板Wを上方に導きながら、冷却水内に通す。これにより加熱後の鋼板Wが水冷される。
<連続焼鈍工程>
続いて、連続焼鈍炉1において行われる連続焼鈍工程について説明する。加熱前の鋼板Wは、加熱帯2、均熱帯3の下を通って後方に向かい、一次冷却帯4の受入口40cに進入し、複数のパスPCを通って冷却室S4を通過する。各パスPCにおいて、加熱前の鋼板Wは加熱後の鋼板Wと隙間をもって対向し、加熱後の鋼板Wとの熱交換により予熱される。全てのパスPCを通過した加熱前の鋼板Wは、スロート13を通って均熱帯3に進入する。
続いて、連続焼鈍炉1において行われる連続焼鈍工程について説明する。加熱前の鋼板Wは、加熱帯2、均熱帯3の下を通って後方に向かい、一次冷却帯4の受入口40cに進入し、複数のパスPCを通って冷却室S4を通過する。各パスPCにおいて、加熱前の鋼板Wは加熱後の鋼板Wと隙間をもって対向し、加熱後の鋼板Wとの熱交換により予熱される。全てのパスPCを通過した加熱前の鋼板Wは、スロート13を通って均熱帯3に進入する。
均熱帯3に進入した加熱前の鋼板Wは、導入ロール33及び導出ロール34に導かれて炉体30内を通過し、スロート12を通って加熱帯2に進入する。加熱帯2に進入した加熱前の鋼板Wは、通気性固体25の間を通りながら導入ロール23Aから導入ロール23Bに向かい、最も後側のバーナ24に対向しながら導入ロール23Bから導入ロール23Cに向かい、通気性固体25の間を通りながら導入ロール23Cから導入ロール23Dに向かい、最も前側のバーナ24に対向しながら導入ロール23Dから上部ロール21に向かう。上部ロール21に達した鋼板Wは、複数のパスPAを通って加熱室S1を通過し、バーナ24により加熱される。全てのパスPAを通過した加熱後の鋼板Wは、スロート11を通って均熱帯3に進入する。
均熱帯3に進入した加熱後の鋼板Wは、複数のパスPBを通って炉体30内を通過する。パスPBを通過する加熱後の鋼板Wの温度は略一定に保たれる。全てのパスPBを通過した加熱後の鋼板Wは、スロート13を通って一次冷却帯4に戻る。一次冷却帯4に戻った加熱後の鋼板Wは、加熱前の鋼板Wと逆向きに複数のパスPCを通って冷却室S4を通過する。全てのパスPCを通過した加熱後の鋼板Wは、スロート14を通って二次冷却帯5の空冷部6に進入する。各パスPCにおいて、加熱後の鋼板Wは加熱前の鋼板Wと隙間をもって対向し、加熱前の鋼板Wとの熱交換により冷却される。全てのパスPCを通過した加熱後の鋼板Wは、スロート14を通って二次冷却帯5の空冷部6に進入する。
空冷部6に進入した加熱後の鋼板Wは、複数のパスPDを通って炉体60内を通過して冷却される。全てのパスPDを通過した加熱後の鋼板Wは、導出筒60cを通って水冷部7に進入する。水冷部7に進入した加熱後の鋼板Wは、冷却水に浸漬され、水冷槽70から上方に引き出される。
以上で連続焼鈍工程が完了する。上述したように、一次冷却帯4において、加熱前の鋼板W及び加熱後の鋼板Wは、上下方向に沿う複数のパスPCを通って冷却室S4を通過する。このため、直線状の一パスのみを通って冷却室S4を通過するのに比べ長い道のりで冷却室S4を通過する。各パスPCでは、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとは隙間をもって互いに対向するので、加熱後の鋼板Wの顕熱は、他の部材に吸収されることなく輻射により加熱前の鋼板Wに伝わる。これらのことから、他の部材に妨げられることなく広い面において熱交換が行われる。このため、加熱後の鋼板Wは十分に冷却され、加熱前の鋼板Wは十分に予熱される。
このように、一次冷却帯4において加熱後の鋼板Wが加熱前の鋼板Wとの熱交換により十分に冷却されるので、より小さいエネルギーで加熱後の鋼板Wを冷却できる。また、加熱前の鋼板Wが十分に予熱されるので、加熱帯2ではより小さいエネルギーで加熱前の鋼板Wを加熱できる。従って、エネルギー消費を確実に削減できる。
一次冷却帯4は、ガス循環装置47を備えており、ガス循環装置47は、冷却室S4内のガスを循環させて複数のノズル47aから吐出する。このため、ガスの循環により熱の伝わりを促進し、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの熱交換をより促進できる。更に、ノズル47aは加熱前及び加熱後の鋼板Wの両方にガスを吹き付けるため、熱交換をより一層促進できる。
また、ガスの循環速度を制御することにより、加熱後の鋼板Wの冷却温度及び加熱前の鋼板Wの予熱温度を制御できる。このことは、厚さが異なる複数種類の鋼板Wに連続焼鈍炉1を適用する場合に特に有用である。例えば、鋼板Wの厚さが大きい場合又は鋼板Wの搬送速度が大きい場合には、ガスの循環速度を大きくして冷却温度を維持できる。
なお、ノズル47aから吐出されたガスは、加熱後の鋼板Wから熱を吸収すると共に加熱前の鋼板Wに熱を放出するので、循環中のガスの温度は加熱後の鋼板Wの温度と加熱前の鋼板Wの温度との間に保たれる。このため、ガス循環装置47においてガスを加熱又は冷却することなく、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの間の熱媒体としてガスを機能させ続けることができる。このことも、エネルギー及び冷却水の消費削減に寄与する。
更に、ノズル47aは、加熱後の鋼板Wの送出口40b側に偏在している。このため、一次冷却帯4から出るときの加熱後の鋼板Wの温度をより高い精度で制御できる。
冷却室S4において、加熱後の鋼板W同士の間には通気性固体48が設けられている。仮に、互いに対向する加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの間に通気性固体48を配置すると、熱交換が妨げられる可能性がある。これに対し、加熱前の鋼板W同士の間又は加熱後の鋼板W同士の間に通気性固体48を配置しても熱交換は妨げられない。通気性固体48を配置すると、鋼板Wと冷却室S4内のガスとの熱交換が促進される。このため、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとが対向していない部分においても、冷却室S4内のガスを媒体として熱交換が促進される。従って、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの熱交換を更に促進できる。
均熱帯3は、一次冷却帯4から送り出された加熱前の鋼板Wをも受け入れ、加熱帯2に導く。このため、一次冷却帯4で予熱された加熱前の鋼板Wを外部に露出させることなく加熱帯2に導くことができるため、加熱前の鋼板Wの酸化を抑制できる。
加熱帯2は、加熱対象の鋼板Wを挟むように配置されたバーナ24を有し、加熱対象の鋼板Wと共にバーナ24を挟む位置を通るように加熱前の鋼板Wを導く。このため、バーナ24から加熱対象の鋼板Wの逆側に伝わる熱を利用して加熱前の鋼板Wを更に予熱できる。
更に、加熱帯2は、複数の通気性固体25を有し、通気性固体25の近傍を通るように加熱前の鋼板Wを導く。これにより、加熱帯2内のガスの熱が通気性固体25に吸収され、加熱前の鋼板Wに放射される。このため、加熱前の鋼板Wを更に予熱できる。
なお、本発明に係る冷却帯は、途中で連続焼鈍工程を行う様々な設備に応用可能である。以下にその例を示す。図4に示される竪型の溶融亜鉛メッキ設備1Aは、上述した連続焼鈍炉1と同様に加熱帯2と、均熱帯3と、一次冷却帯4とを備えるのに加え、溶融亜鉛メッキ装置8を備える。
溶融亜鉛メッキ装置8は、一次冷却帯4の後側に隣接している。図4は、溶融亜鉛メッキ装置8のうち、溶融亜鉛を収容する溶融亜鉛槽80のみを図示している。溶融亜鉛槽80内には、浸漬ロール81が設けられている。浸漬ロール81は、溶融亜鉛槽80内の溶融亜鉛に浸漬される。一次冷却帯4の送出口40bの外側には、加熱後の鋼板Wを溶融亜鉛槽80に導く導出筒40dが設けられている。導出筒40d内には、鋼板を導出筒40dに沿わせるための複数の導出ロール46C,46Dが設けられている。溶融亜鉛槽80は、導出筒40dから送り出された加熱後の鋼板Wを受け入れる。浸漬ロール81は、加熱後の鋼板Wを上方に導きながら、溶融亜鉛内に通す。
図5に示される横型の溶融亜鉛メッキ設備1Bは、横型の加熱帯9と、一次冷却帯4Aと、溶融亜鉛メッキ装置8とを備える。加熱帯9は、前後方向に延在する中空の炉体90と、複数のバーナ91と、2個の前部ロール92とを有する。炉体90の後側は後方に開口して送受口90aを構成している。送受口90aは、一次冷却帯4Aから加熱前の鋼板Wを受け入れ、加熱後の鋼板Wを一次冷却帯4Aに送り出す。
2個の前部ロール92は、炉体90内の前部に設けられ、上下方向に沿って並んでいる。下側の前部ロール92は、送受口90aの下部から前方に導入された加熱前の鋼板Wを上方へ導く。上側の前部ロール92は、下側の前部ロール92から上方に向かう加熱前の鋼板Wを後方へ導く。前部ロール92により後方に導かれた鋼板Wは、送受口90aの上部から一次冷却帯4Aに送り出される。
複数のバーナ24は、上側の前部ロール92から後方に向かう鋼板Wの上下において、前後方向に沿って並んでおり、鋼板Wを加熱する。すなわち、複数のバーナ24は、加熱対象の鋼板Wを挟むように配置されている。
下側のバーナ24は、上側の前部ロール92から後方に向かう鋼板Wと、後方から下側の前部ロール92に向かう加熱前の鋼板Wとの間に位置する。すなわち、加熱帯2は、加熱対象の鋼板Wと共にバーナ24を挟む位置を通るように加熱前の鋼板Wを導く。
一次冷却帯4Aは、送受口40aが炉体40の後側の下部に位置する点で、上述した一次冷却帯4と異なっている。送受口40aは、加熱帯2の送受口90aに接続されている。加熱前の鋼板Wは、ルーパー15及び入側洗浄装置16を経て一次冷却帯4に導入される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は、必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば図6に示されるように、第1上部ロール41を、前後方向に並ぶ一対の第1上部ロール41Aに置き換え、第2下部ロール44を、前後方向に並ぶ一対の第2下部ロール44Aに置き換えてもよい。この場合、第1上部ロール41及び第2下部ロール44の外径を第2上部ロール42及び第1下部ロール43の外径に比べ小さくしつつ、加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wの間に隙間をもたせることができる。第1上部ロール41及び第2下部ロール44の外径を小さくすることにより、一次冷却帯4の高さを削減できる。
また、第1上部ロール41と第1下部ロール43により加熱前の鋼板Wを導き、第2上部ロール42と第2下部ロール44により加熱後の鋼板Wを導いてもよい。また、上述した連続焼鈍炉1は、対象とする鋼種に応じて、二次冷却帯5の直前に過時効帯(不図示)を更に備えていてもよい。
続いて、実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
<溶融亜鉛メッキライン>
上述した1次冷却帯4を、竪型の溶融亜鉛メッキラインに適用した(溶融亜鉛メッキ設備1A)。一次冷却帯4として、12本のパスPCに鋼板Wを通すものを準備し,12本のパスPCを合計した長さを280mとした。ガス循環装置47のノズル47aは、前側の5本のパスPC1に偏在させた。第1上部ロール41及び第2下部ロール44の直径を約1200mmとし、第2上部ロール42及び第1下部ロール43の直径を約800mmとすることで、各パスPCにおける加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの隙間を約200mmとした。
上述した1次冷却帯4を、竪型の溶融亜鉛メッキラインに適用した(溶融亜鉛メッキ設備1A)。一次冷却帯4として、12本のパスPCに鋼板Wを通すものを準備し,12本のパスPCを合計した長さを280mとした。ガス循環装置47のノズル47aは、前側の5本のパスPC1に偏在させた。第1上部ロール41及び第2下部ロール44の直径を約1200mmとし、第2上部ロール42及び第1下部ロール43の直径を約800mmとすることで、各パスPCにおける加熱前の鋼板Wと加熱後の鋼板Wとの隙間を約200mmとした。
<厚さ0.8mmの鋼板における運転成績>
厚さ0.8mmの鋼板Wを、毎分150mの速度で連続焼鈍炉1に通し、連続焼鈍工程を実施した。送受口40aから均熱帯3に送り出される加熱前の鋼板Wの目標温度を370℃とし、均熱帯3から送受口40aに受け入れられる加熱後の鋼板Wの目標温度を800℃とし、一次冷却帯4から送り出される加熱後の鋼板Wの目標温度を450℃とした。加熱前の鋼板Wの温度は約20℃であった。この条件下において、ガス循環装置47の駆動電力は300kWであり、加熱帯2におけるバーナ24の燃焼エネルギーは毎時1000万kcalであった。
厚さ0.8mmの鋼板Wを、毎分150mの速度で連続焼鈍炉1に通し、連続焼鈍工程を実施した。送受口40aから均熱帯3に送り出される加熱前の鋼板Wの目標温度を370℃とし、均熱帯3から送受口40aに受け入れられる加熱後の鋼板Wの目標温度を800℃とし、一次冷却帯4から送り出される加熱後の鋼板Wの目標温度を450℃とした。加熱前の鋼板Wの温度は約20℃であった。この条件下において、ガス循環装置47の駆動電力は300kWであり、加熱帯2におけるバーナ24の燃焼エネルギーは毎時1000万kcalであった。
加熱後の鋼板のみを通すガスジェット冷却式の一次冷却帯を用いた既存の溶融亜鉛メッキラインにおいて、800℃の加熱後の鋼板Wを450℃に冷却する場合、ブロワの運転に700〜750kWの電力を消費し、空冷用のガスを冷却するために毎時500m3の水を消費することが予測される。また、一次冷却帯4において予熱を行わず、20℃から370℃への昇温をも加熱帯2において行う場合、加熱帯2のバーナ24の燃焼エネルギーは毎時1400万kcalに上昇することが予測される。これに対し、本実施例では、ガス循環装置47の消費電力は300kWであり、空冷用のガスを冷却する水は不要であり、加熱帯2のバーナ24の燃焼エネルギーは毎時1000万kcalであった。従って、本実施例に係る連続焼鈍炉1によれば、既存の溶融亜鉛メッキラインに対し、消費電力を約60%削減し、冷却水の消費量を約90%削減し、加熱帯2のバーナ24の燃焼エネルギーを約30%削減できることが確認された。
<厚さ1.0mmの鋼板における運転成績>
厚さ1.0mmの鋼板Wを、毎分150mの速度で連続焼鈍炉1に通し、ガス循環装置47の出力のみを調節し、板温の制御を試みた。その結果、厚さ1.0mmの鋼板Wにおいても、鋼板Wの温度を、厚さ0.8mmの鋼板を用いた場合と略同等の値に制御できた。従って、本実施例に係る連続焼鈍炉1によれば、鋼板Wの厚さが異なっても、加熱後の鋼板Wの冷却温度及び加熱前の鋼板Wの予熱温度を一定にできることが確認された。
厚さ1.0mmの鋼板Wを、毎分150mの速度で連続焼鈍炉1に通し、ガス循環装置47の出力のみを調節し、板温の制御を試みた。その結果、厚さ1.0mmの鋼板Wにおいても、鋼板Wの温度を、厚さ0.8mmの鋼板を用いた場合と略同等の値に制御できた。従って、本実施例に係る連続焼鈍炉1によれば、鋼板Wの厚さが異なっても、加熱後の鋼板Wの冷却温度及び加熱前の鋼板Wの予熱温度を一定にできることが確認された。
1…連続焼鈍炉、2…加熱帯、3…均熱帯、4,4A…一次冷却帯、9…加熱帯、24…バーナ、40b…送出口、41,41A…第1上部ロール、42…第2上部ロール、43…第1下部ロール、44,44A…第2下部ロール、47…ガス循環装置、47a…ノズル、48…通気性固体、91…バーナ、PC,PC1…パス、S4…冷却室、W…鋼板、Wa…加熱前の鋼板、Wb…加熱後の鋼板。
Claims (7)
- 連続焼鈍炉用の冷却帯であって、
互いに逆向きに搬送される加熱前の鋼板及び加熱後の鋼板が通過する冷却室と、
前記冷却室の上に設けられた複数の第1上部ロールと、
前記冷却室の下に設けられ、前記第1上部ロールと協働して前記加熱前及び加熱後のいずれか一方の鋼板を導き、前記冷却室の上下の間を往復させる複数の第1下部ロールと、
前記冷却室の上において前記複数の第1上部ロールの下方にそれぞれ設けられた複数の第2上部ロールと、
前記冷却室の下において前記複数の第1下部ロールの下方にそれぞれ設けられ、前記第2上部ロールと協働して前記加熱前及び加熱後の他方の鋼板を導き、前記一方の鋼板に倣うように往復させる第2下部ロールと、を備え、
前記第1上部ロール、前記第1下部ロール、前記第2上部ロール及び前記第2下部ロールは、前記冷却室において、前記加熱前の鋼板と前記加熱後の鋼板とが隙間をもって対向するように、前記鋼板を導く、冷却帯。 - 互いに対向する前記加熱前の鋼板と前記加熱後の鋼板との間に設けられた複数のノズルを有し、前記冷却室内のガスを循環させて前記複数のノズルから吐出するガス循環装置を更に備える、請求項1記載の冷却帯。
- 前記複数のノズルは、前記加熱後の鋼板の送出口側に偏在している、請求項2記載の冷却帯。
- 互いに対向する前記加熱前の鋼板同士の間又は互いに対向する前記加熱後の鋼板同士の間に配置された複数の通気性固体を更に備える、請求項1〜3のいずれか一項記載の冷却帯。
- 加熱帯と、均熱帯と、請求項1〜4のいずれか一項記載の冷却帯とを備え、
前記加熱帯は、前記加熱前の鋼板を受け入れ、加熱した後に送り出し、
前記均熱帯は、前記加熱帯で加熱された前記鋼板を受け入れ、略一定の温度に保った後に送り出し、
前記冷却帯は、前記均熱帯で保温された前記鋼板を、前記加熱後の鋼板として受け入れる、連続焼鈍炉。 - 前記均熱帯は、前記冷却帯から送り出された前記加熱前の鋼板をも受け入れ、前記加熱帯に導く、請求項5記載の連続焼鈍炉。
- 前記加熱帯は、加熱対象の前記鋼板を挟むように配置されたバーナを有し、前記加熱対象の鋼板と共に前記バーナを挟む位置を通るように前記加熱前の鋼板を導く、請求項5又は6記載の連続焼鈍炉。
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- 2013-04-01 JP JP2013076142A patent/JP2014201752A/ja active Pending
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