JP2014506855A - 2つのカーカスプライを備えた空気タイヤ - Google Patents

2つのカーカスプライを備えた空気タイヤ Download PDF

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Abstract

空気タイヤの様々な実施形態は、トレッド部、軸方向に離間された第1のビード部および第2のビード部、第1のサイドウォール部および第2のサイドウォール部、ならびに第1および第2のカーカスプライを含む。第1のカーカスプライは、第1のビード部から第2のビード部にタイヤを中心に周方向に延在する主要部、第1および第2の折り返し部のそれぞれが、トレッド部に沿って終端する端部を有するように、第1のビード部の周囲の第1の折り返し部ならびに第2のビード部の周囲の第2の折り返し部を含む。第2のカーカスプライは、第1のサイドウォールに沿って、また第2のサイドウォールに沿ってタイヤを中心に周方向に延在する。第2のカーカスプライは、タイヤの下部内で終端する第1の端部および第2の端部を有する。
【選択図】図なし

Description

本開示は、空気タイヤに関する。より詳細には、本開示は、タイヤのサイドウォール性能を向上させるために改良されたカーカス構造を有する空気タイヤに関する。
膨張し負荷された状態では、ラジアルタイヤは、タイヤのフットプリントの中心でサイドウォール領域において曲げモーメントの影響を受ける。モーメントによって生成された歪みおよび応力は、タイヤのサイドウォール性能に直接関連する。
これまでの調査研究により、最大サイドウォール表面歪みがタイヤのサイドウォールの最も堅くない領域内に生じることを実証されている。サイドウォールのカーカスプライ内部に組み込まれたコードはタイヤの負荷中に圧迫されるようになり、上部サイドウォール領域内の組み合わされたコードの張力は、その結果低減される。したがって、最大サイドウォール表面歪みは、サイドウォールの湾曲に最も脆弱な領域である上部サイドウォール領域内に通常配置される。
さらにより最近の傾向は、タイヤがより大きくなっているだけでなく、サイドウォールがより短くなっており、したがってサイドウォールの上部内により高い応力集中さえもたらす。比較的低い縦横比、例えば55以下の縦横比を有するタイヤにおいて、「含有エネルギー」は高い。したがって、タイヤのサイドウォール内のより高い性能を達成できるタイヤ構造が必要とされている。
少なくとも2つのカーカスプライを備える空気タイヤの様々な実施形態が開示される。一実施形態では、空気タイヤは、1つの外周トレッド、1対のサイドウォール、および1対のビード部を含み、それぞれは1つのビードコアおよび1つのビードフィラーを有する。タイヤは、タイヤを中心に周方向に延在し、主要部、およびビード部の周囲を覆う2つの折り返し部を有する、第1のカーカスプライをさらに含む。第2のカーカスプライはタイヤを中心に周方向に延在し、サイドウォールの下部内で終端する端部を有する。一実施形態では、第2のカーカスプライは、第1のカーカスプライとサイドウォールとの間に配置され、代替的実施形態では、第2のカーカスプライは、第1のカーカスプライの主要部と折り返し部との間に配置される。
添付図面において、添付の特許請求の範囲の例示的実施形態を説明する構造が、以下に提供された詳述とともに示される。同様の要素は、同じ参照番号で識別される。単一の構成部品として示された要素は、複数の構成部品と交換されてもよく、複数の構成部品として示された要素は、単一の構成部品と交換されてもよいことを理解されたい。図面は原寸に比例しておらず、ある種の要素の比率は例示のために誇張されてもよい。
空気タイヤの一実施形態の断面図である。 空気タイヤの代替的実施形態の断面図である。
以下は、本明細書に利用された、選択された用語の定義を含む。該定義は、用語の範囲内に収まり、実施のために使用され得る構成部品の様々な例および/または形を含む。例は限定することを意図するものではない。用語の単数形および複数形の両方が、該定義範囲内であってよい。
「赤道面(EP)」は、タイヤの回転軸に垂直でそのトレッドの中心を通過する平面を意味する。
「断面高さ」は、公称リム径からその赤道面におけるタイヤの外径までの径方向距離を意味する。
「断面幅」は、タイヤの軸に平行で、タイヤが標準圧で24時間膨張されるが、ラベリング、装飾または保護ベルトに起因するサイドウォールの持上げを除いて負荷軽減された時、またはその後のタイヤのサイドウォールの外部間の最大直線距離を意味する。
「縦横比」は、タイヤの断面高さのその断面幅に対する比率を意味する。
「プライ」は、ゴム被覆された平行コードの連続層を意味する。
「サイドウォール」は、トレッドとビードとの間のタイヤの該部分を意味する。
「肩」は、トレッド縁部の真下のサイドウォールの上部を意味する。
「トレッド」は、定格負荷下で道路に接触するタイヤの該部分を指す。
「トレッド幅」は、トレッド表面の軸方向における、すなわちタイヤの回転軸に平行な平面における弧長を意味する。
「軸方向の」および「軸方向に」は、タイヤの回転軸に平行な線または方向を意味する。
「周方向の」および「周方向に」は、タイヤの回転軸に垂直な赤道面に平行なトレッドの表面の周囲に沿って延びる線または方向を指す。
「横方向の」または「横方向に」は、タイヤの一方のサイドウォールから他方のサイドウォールに及ぶタイヤのトレッドに沿った方向を指す。
「径方向の」または「径方向に」は、タイヤの回転軸に垂直な方向を指す。
また方向は、タイヤの回転軸を参照して本明細書に記載されている。用語「上方の」および「上方に」は、タイヤのトレッドに向かう一般的な方向を指す一方で、「下方の」および「下方に」は、タイヤの回転軸に向かう一般的な方向を指す。したがって、「上部」および「下部」などの相対方向の用語が要素に関連して使用される際、「上部」要素は、「下部」要素よりトレッドに接近して離間される。加えて、「上」または「下」などの相対方向の用語が要素に関連して使用される際、別の要素の「上」にある要素は、他方の要素よりトレッドに接近している。用語「内方の」および「内方に」は、タイヤの赤道面に向かう一般的な方向を指す一方で、「外方の」および「外方に」はタイヤの赤道面から離れ、タイヤのサイドウォールに向かう一般的な方向を指す。したがって、「内部」および「外部」などの相対方向の用語が要素に関連して使用される際、「内部」要素は「外部」要素よりタイヤの赤道面に接近して離間される。
図1は、タイヤ100の断面図を示す。タイヤ100は赤道面Eを有し、最大断面幅Wは赤道面Eからタイヤ100の最外点(すなわち点X)まで測定された距離の2倍に等しい。タイヤ100は、上部区域Uおよび下部区域Lの2つの区域に区切られることが可能である。上部区域Uの下部区域Lからの区切りは、タイヤ100の回転軸に実質的に平行な、点Xを通って引かれた仮想線Yである。上部区域Uは、タイヤ100の最大断面幅W(線Yによって表されている)の上に配置されたタイヤ100の部分であって、下部区域Lは、タイヤ100の最大断面幅W(線Yによって表されている)の下に配置される。
引き続き図1を参照すると、タイヤ100は、タイヤ100の上部区域U内に設けられたトレッド102、タイヤ100の上部区域U内および下部区域L内の両方に設けられたサイドウォール104、106、ならびにタイヤ100の下部区域L内に設けられた1対のビード部108、110を含む。ビード部108、110は、ビードコア112、114のそれぞれ、およびビードフィラー116、118のそれぞれを含む。代替的実施形態では、ビード部がタイヤの上部区域Uの中に延在することも可能である。
タイヤ100は、一方のビード部108から他方のビード部110にタイヤ100を中心に周方向に延在する第1のカーカスプライ120を含む。第2のカーカスプライ122は、一方のサイドウォール104から他方のサイドウォール106に沿ってタイヤを中心に周方向に延在する。一実施形態では、第1のカーカスプライ120は、折り返し部123、124を形成するために、ビードコア108、110を中心に完全に外方に曲げられ、折り返し部123、124は肩部140、142を過ぎてトレッド102に向かって上方に延在する。第1のカーカスプライ120の各折り返し部123、124は、それぞれ端部126、128を有し、第1のカーカスプライの主要部129と接触して示されている。
引き続き図1を参照すると、タイヤ100は、少なくとも1つのベルト、例えば、トレッド102の真下をタイヤ100を中心に周方向に延在するベルト130、132を含む。図1に示されたタイヤ100は2つのベルトを特徴とするが、タイヤ100は、代替的実施形態(図示せず)において単一のベルトまたは3つ以上のベルトを含むことができる。示されたようにベルト130、132は、第1のカーカスプライ120の主要部129および端部126、128がベルト130、132の真下に配置されるように、トレッド102とカーカスプライ120、122との間に配置される。ベルト130は縁部133、135を有し、ベルト132は縁部137、139を有し、これらはタイヤ100の肩領域140、142のそれぞれの内方で終端する。一実施形態では、第1のカーカスプライ120の端部126、128は、最も広いベルト、例えば示されたようにベルト130の真下で終端する。代替的実施形態では、第1のカーカスプライ120の端部126、128は、最も広いベルト130の縁部133および135から15〜50ミリメートルの距離で終端する。別の代替的実施形態では、第1のカーカスプライ120の端部126、128は、最も広いベルト130の縁部133および135から15〜35ミリメートルの距離で終端する。さらに別の代替的実施形態では、第1のカーカスプライ120の端部126、128は、最も広いベルト130の縁部133および135から25〜35ミリメートルの距離で終端する。
1つまたは複数のベルト、例えばベルト130、132は、径方向に配置された、平行に位置合わせされたコードまたはワイヤを含むことができる。代替的実施形態では、1つまたは複数のベルトは、タイヤ100の赤道面Eに対して斜めに配置された、平行に位置合わせされたコードまたはワイヤを含むことができる。すべての場合において、コードまたはワイヤは、金属(例えば、鋼鉄もしくは他の金属合金)またはポリマー(例えば、ポリイミド、ポリエステル、もしくはアラミド繊維)で作成されることが可能である。タイヤ100は、トレッド102とベルト130、132との間に提供されたトレッドキャップ150を選択的にさらに含むことができる。トレッドキャップ150を使用して、タイヤの構成部品(例えば、ベルト、プライ、およびトレッド)を一緒に保持する働きができる。トレッドキャップ150は、例えば、1つまたは複数のポリエステルまたはナイロン繊維プライを含むことができる。
図1に示されたように、タイヤ100の断面高さHは、赤道面Eでトレッド102の外表面から先端平面tを通過する先端部152、154まで測定される。第1のカーカスプライ120の折り返し部123、124の高さHは、先端部152、154から折り返し部の端部126、128まで径方向に測定される。折り返し部123、124の高さHは、断面高さHの70%〜99%の範囲であってよい。
上述のように、第2のカーカスプライ122は、一方のサイドウォール104に沿って他方のサイドウォール106にタイヤ100を中心に周方向に延在する。一実施形態では、第2のカーカスプライ122は、タイヤ100の下部区域L内で終端する端部160、162を有する。別の実施形態では、第2のカーカスプライの端部160、162は、ビード部108、110のそれぞれに沿って延在し、その中でビード部108、110は、タイヤの下部区域Lに沿ったあらゆる場所で、さらに下部区域Lのわずか上でタイヤの上部区域Uの中に延在することができる。そこで第2のカーカスプライ120の端部160、162がサイドウォールに沿って終端する場所は、タイヤの断面高さHを単位として表現されることが可能である。例えば、第2のカーカスプライ122の端部160、162は、先端平面tから測定されタイヤ100の断面高さHの最大55%である高さHで終端することができる。代替的実施形態では、高さHは、タイヤ100の断面高さHの1%〜20%である。別の代替的実施形態では、高さHは、タイヤ100の断面高さHの5%〜20%である。
別の実施形態では、端部160、162は、サイドウォールに沿ってビードコア112、114のそれぞれに近位の場所に実質的に下部に延在する。例えば、端部160、162は、ビードコア112、114のそれぞれの頂面164、166のそれぞれのわずか上に延在してもよい。別の実施形態では、第2のカーカスプライの端部160、162は、タイヤ100のヒール面hの上の最小および最大距離dで終端することができる。例えば、カーカスプライ122の端部162は、ヒール面hに沿って延在するヒールPの上にあるカーカス平面cに沿って点Pに隣接して配置されることが可能である。一実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部162は、約30ミリメートルの最大距離である距離dで終端する。代替的実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部162は、約25ミリメートルの最大距離で終端する。別の代替的実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部162は、タイヤのヒールPの上に約20ミリメートルの最大距離で終端する。
場合によっては、タイヤのフランジ170、172を通る空気の移動は、カーカスプライの強度を弱くする可能性がある。したがって、第2のカーカスプライの端部160、162は、空気が第2のカーカスプライの早期劣化を引き起こすようにカーカスプライ122を通って移動しないように、ヒール面hの上に最小距離で終端することも望ましい。一実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部162は、タイヤのヒールPの上に少なくとも5ミリメートルである距離dで終端する。代替的実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部162は、タイヤのヒールPの上に少なくとも10ミリメートルで終端する。別の代替的実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部162は、タイヤのヒールPの上に少なくとも13ミリメートルで終端する。他の代替的実施形態では、第2のカーカスプライ122の端部は、外側から内側に向かってビードコア112、114を中心に内方に覆うことができ、第2のカーカスプライはビード部112および114の中心線Cを超えて延在しないことが望ましい。
図2は、タイヤ200の代替的実施形態の断面図を示す。タイヤ200は、一方のビード部108から他方のビード部110にタイヤ200を中心に周方向に延在する第1のカーカスプライ220および第2のカーカスプライ222を含む。第1のカーカスプライ220は、ビードコア108、110を中心に外方に曲げられ、サイドウォール104、106のそれぞれに隣接した折り返し部123、124を形成するために、トレッド102に向かって上方に延在する。各折り返し部123、124は、折り返し端部126、128のそれぞれで終端する。この実施形態では、第2のカーカスプライ222は、第1のカーカスプライ220の主要部229と折り返し部223、224との間に配置される。第1のカーカスプライ220の折り返し端部226、228は、第2のカーカスプライ222とベルト130との間に配置される。
第1のカーカスプライの上側端部226、228は、タイヤ200の肩領域140、142を過ぎて終端し、図1に示された実施形態に関して上述されたように、トレッド部102の真下で終端する。また図1に示されたものと同様に、折り返し部123、124の高さHは、断面高さHの約70%〜約99%の範囲であり、断面高さHは、赤道面Eで外部トレッド表面から先端平面tまで測定される。
第2のカーカスプライ222は、タイヤ100の下部区域L内で終了する端部260、262を有する。そこで第2のカーカスプライ220の端部260、262がサイドウォールに沿って終了する場所は、タイヤの断面高さHを単位として表現されることが可能である。一実施形態では、第2のカーカスプライ220の端部260、262は、先端平面tから測定されタイヤ200の断面高さHの最大55%である高さHで終端することができる。代替的実施形態では、第2のカーカスプライ220の端部260、262は、タイヤ200の断面高さHの1%〜20%の高さHで終端できる。別の代替的実施形態では、第2のカーカスプライ220の端部260、262は、タイヤ200の断面高さHの5%〜20%の高さHで終端できる。
一実施形態では、図1の第2のカーカスプライの端部160、162に関して上述のように、端部260、262は、タイヤのヒール面hの上の最小および最大距離dで終端することができる。例えば、第2のカーカスプライ222の端部260、262は、ヒール面hの上の距離dであるカーカス平面cに沿って終端することができる。一実施形態では、端部260、262は、タイヤのヒール面hの上に約30ミリメートルの最大距離、別の実施形態では、25ミリメートルの最大距離、また別の実施形態では、約20ミリメートルの最大距離で終端する。別の実施形態では、端部260、262は、ビードコア112、114の頂面164、166のそれぞれに実質的に延在する。さらに別の実施形態では、第2のカーカスプライ222の端部260、262は、頂面164、166の下に、ビードコア112、114のそれぞれの中または隣接して、またビード部112および114の中心線Cの周囲まで延びることができる。
図1および2の第1および第2のカーカスプライ120、122、220および222は、0.4mm〜2.5mmの範囲が可能である厚さを有する。代替的実施形態では、第1および第2のカーカスプライ120、122、220および222は、0.5mm〜1.5mmの範囲が可能である厚さを有する。別の代替的実施形態では、第1および第2のカーカスプライ120、122、220および222は、0.8mm〜1.2mmの範囲が可能である厚さを有する。第2のカーカスプライ122、222は、第1のカーカスプライ120、220と同じまたは異なることが可能である厚さを有する。
2つのカーカスプライをタイヤのサイドウォール内に提供することにより、タイヤのサイドウォール性能が向上される。タイヤのサイドウォールの剛性が増加するにつれて、タイヤのサイドウォール内の表面歪みが減少する。タイヤのサイドウォールにおける表面歪みの低減は、サイドウォールの撓みを低減させ、サイドウォールの寿命を延長させ、また車両の取扱いを向上させることができる。以下の例は、その中で2つのカーカスプライが示された実施形態に説明されたように使用される、サイドウォールにおける表面歪みの低減を示す。
本明細書の一実施形態では、全プライ、すなわち主要部および折り返し部は、1デニールおよび実質的に同じコードの直径を有する同じ有機繊維コードからなる。換言すると、有機繊維コードは、主要部と折り返し部との間を連続する。コードを本体プライで押し出すことができるか、または本体プライ上をカレンダー処理することができる。様々な実施形態のいずれにおいても、第1の本体プライに使用されるコードは、第2の本体プライに使用されるコードと物質的に同じまたは異なることが可能である。また、1デシメートル当たりのコードの数は、第1の本体プライと第2の本体プライとの間で異なることも可能である。
第1および第2のカーカスプライ120、122、220、222は、径方向に配置された、平行に位置合わせされたコードを含む。平行に位置合わせされたコードは、タイヤ100の赤道面Eに実質的に垂直に配向される。代替的実施形態では、1つまたは複数のカーカスプライは、タイヤ100の赤道面Eに対して斜めに配置された、平行に位置合わせされたコードを含むことができる。コードは、有機繊維コード、例えば、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミドなどから作成されることができ、スチールコードも使用できる。
各ビード部108、110には、ビード部を強化するために、フィラー116、118がさらに設けられる。フィラーは、上記と同様の合成または天然繊維から作成され、カーカスプライとビードコアとの間に配置され、その中でビードコアを覆う。エラストマーフィラーは、それぞれのビードコアの径方向の外部から、サイドウォールに向かって断面幅を徐々に低減して延在する。ビードコアは、好ましくは連続して覆われた単一またはモノフィラメント鋼線から作成される。
ビード部108、110は、チェーファ(図示せず)を選択的に含むことができ、チェーファは、例えば網状形状に形成された合成または天然繊維から作成される。チェーファは、ビード部の軸方向の内表面および底表面、ならびにカーカスの折り返し部の軸方向の外表面に沿って延在する。チェーファは、ビード領域に保護を加え、ビードフィラーと共に、ビード部の垂直および横方向の剛性を増加させる働きをする。
またビード部は、選択的にビードフィラー挿入部を含むことができる。一実施形態では、ビードフィラー挿入部はサイドウォール内部に押し出されることが可能であり、別の実施形態ではカーカスプライ上にカレンダー処理されることが可能である。挿入部は、例えばビードフィラーの上に配置されることが可能である。ビードフィラー挿入部214は、補強プライ202、214とカーカスプライ114、116との間の緩衝材として働くように構成される。ビードフィラー挿入部214はゴムから作成されるが、別のエラストマー材料から作成されてもよい。ビードフィラー挿入部214は、個別の構成部品として示されているが、ビードフィラー112の延長部であることが可能である。
タイヤ100、200は、第1および第2のベルトの縁部のそれぞれと、第1および第2のカーカスプライとの間のタイヤの肩領域内に提供されるベルト縁部挿入部を選択的に含むことができる。ベルト縁部挿入部は、内端部および外端部を有する。ベルト縁部挿入部は、ベルトの縁部からカーカスプライを保護するように構成される。ベルト縁部挿入部は、押し出されたゴムから作成されることが可能であるが、別のエラストマー材料から作成されてもよい。図1の実施形態に示さる、ベルト縁部挿入部136は選択的であるが、代替的実施形態(図示せず)においては削除されてもよい。
また図1および2のタイヤ100、200は、第1および第2のカーカスプライ120、122、220、222とタイヤのサイドウォール104、106(またはその一部)との間に提供される少なくとも1つの補強層(図示せず)を含むことができる。
以下の例は、上に説明された様々な実施形態によるタイヤのサイドウォール内への2つのカーカスプライの提供の潜在的影響を実証するものであり、本発明の範囲または精神を限定すると解釈されるべきではない。
最大許容膨張圧35psiおよび最大負荷積載量1709lb(以下「コントロールタイヤ」と言う)を有するP255/45R18タイヤを、19psiに膨張した。コントロールタイヤのコンピュータでシミュレーションされたモデルを生成した。次いで、最大負荷積載量1709lbをコントロールタイヤに加えてコントロールタイヤを偏向させた。仮想タイヤを生成するために、コントロールタイヤのコンピュータでシミュレーションされたモデルに修正をすることができた。仮想タイヤから、タイヤのサイドウォールの表面に沿った表面歪み値を予測できた。この場合、コントロールタイヤのコンピュータでシミュレーションされたモデルを、一方のビード部から他方のビード部にタイヤを中心に周方向に延在し、スタビライザプライの終端まで覆う、1つのカーカスプライ、および図1の実施形態に示されたように、折り返し部の外側上、または図2の実施形態に示されたように、折り返し部の内側上のいずれかで、一方のビード部から他方に周方向に折り返された第2のカーカスプライを含んだ、仮想タイヤを生成するために修正した。
下の表1は、コントロールタイヤの表面歪みの予測値を、図1(実施例1)および図2(実施例2)に示された実施形態の表面歪みの予測値と比較する、サイドウォール表面歪みの結果を示す。表1に示されたように、コントロールタイヤの予測された最大サイドウォール表面歪みは24.0%であったが、一方実施例1および実施例2の両方で予測された最大サイドウォール表面歪みは20.5%であった。
これは、サイドウォール表面歪みにおいて3.5%の低減を表す。
用語「含む(includes)」または「含んでいる(including)」が本明細書または特許請求の範囲において使用される限りは、特許請求の範囲において移行用語として利用される場合に解釈される用語のように、用語「備える(comprising)」と同様の方法で包括的であると意図される。さらに、用語「または(or)」が利用される(例えば、AまたはB(A or B))限りは、「AもしくはBまたは両方(A or B or both)」を意味することが意図される。出願人が「AまたはBのみだが両方ではない(only A or B but not both)」ことを示すことを意図する際は、用語「AまたはBのみだが両方ではない」が利用される。したがって、本明細書で用語「または」の使用は包括的であり、排他的使用ではない。Bryan A. Garner、A Dictionary of Modern Legal Usage 624(第2版、1995年)を参照されたい。また、用語「中(in)」または「中に(into)」が本明細書または特許請求の範囲において使用される限りは、「上(on)」または「上へ(onto)」を追加的に意味することが意図される。
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされてもよく、等価物が置換されてもよいことを当業者には理解されたい。例えば、上に論じられた例示的実施形態は具体的な空気タイヤの特徴に関連するが、追加の特徴が企図される。加えて、多くの修正が、その本質の範囲から逸脱することなく、材料の特定の状況を本発明の教示に適合されてもよい。例えば、第1および第2の本体プライの様々な特徴は、様々な例全体を通して示されかつ/または説明されたように、空気タイヤの様々な設計および特徴と組み合わせることが可能である。したがって、本発明は特定の実施形態に限定されないが、本発明は、係属中の特許請求の範囲内に収まるすべての実施形態を含むことが意図される。

Claims (20)

  1. トレッド部と、
    軸方向に離間された第1のビード部および第2のビード部と、
    第1のサイドウォール部および第2のサイドウォール部と、
    前記第1のビード部から前記第2のビード部にタイヤを中心に周方向に延在する主要部と、前記第1のビード部の周囲の第1の折り返し部および前記第2のビード部の周囲の第2の折り返し部であって、前記第1の折り返し部および前記第2の折り返し部のそれぞれは前記トレッド部に沿って終端する端部を有する第1の折り返し部および第2の折り返し部と、を有する第1のカーカスプライと、
    前記タイヤの下部内で終端する第1の端部および第2の端部を有し、前記第1のサイドウォールおよび前記第2のサイドウォールに沿って前記タイヤを中心に周方向に延在する第2のカーカスプライと、を備える空気タイヤ。
  2. 前記タイヤを中心に周方向に延在する前記第2のカーカスプライは、前記第1のカーカスプライの前記折り返し部と前記サイドウォールの少なくとも1つとの間に配置される、請求項1に記載の空気タイヤ。
  3. 前記タイヤを中心に周方向に延在する前記第2のカーカスプライは、前記第1のカーカスプライの前記主要部と前記第1のカーカスプライの前記折り返し部との間に配置される、請求項1に記載の空気タイヤ。
  4. 前記トレッド部は、第1の縁部および第2の縁部を有する少なくとも1つのベルトを有し、前記第1のカーカスプライの前記第1の端部および前記第2の端部は、赤道面に向かって内方に延在する、前記ベルトの前記第1の縁部および前記第2の縁部のそれぞれから約15〜約50ミリメートルの範囲の距離で終端する、請求項1に記載の空気タイヤ。
  5. 前記タイヤは、上部区域および下部区域を備え、前記第2のカーカスプライの前記端部は、前記タイヤの前記下部区域内の点で終端する、請求項1に記載の空気タイヤ。
  6. 前記第1および第2のサイドウォールはヒール面内に位置するヒールで終端し、前記第2のカーカスプライの前記端部は、前記ヒール面の上に最大距離約20ミリメートルを有する点の下で終端する、請求項1に記載の空気タイヤ。
  7. 前記第1および第2のサイドウォールはヒール面内に位置するヒールで終端し、前記第2のカーカスプライの前記端部は、前記ヒール面の上に最大距離約5ミリメートルを有する点の上で終端する、請求項1に記載の空気タイヤ。
  8. 前記ビード部のそれぞれはビードコアを備え、前記第2のカーカスプライの前記端部は前記ビードコアの近位で終端する、請求項1に記載の空気タイヤ。
  9. 前記第1および第2のカーカスプライのコードは、ポリイミド、ポリエステル、レーヨン、アラミドおよび鋼鉄からなる群から選択された材料から作成される、請求項1に記載の空気タイヤ。
  10. 前記第1のカーカスプライは、約0.4ミリメートル〜約2.5ミリメートルの範囲の厚さを有し、前記第2のカーカスプライは、約0.4ミリメートル〜約2.5ミリメートルの範囲の厚さを有する、請求項1に記載のタイヤ。
  11. 前記折り返し部は、前記タイヤの前記断面高さの少なくとも約70%程度の高さを有する、請求項1に記載のタイヤ。
  12. 前記タイヤを中心に周方向に延在する少なくとも1つのベルトをさらに備え、前記少なくとも1つのベルトは、前記トレッドと、前記第1のカーカスプライおよび前記第2のカーカスプライの少なくとも1つとの間に設けられる、請求項1に記載のタイヤ。
  13. 前記タイヤの縦横比は約55未満である、請求項1に記載のタイヤ。
  14. 第1の縁部および第2の縁部を有するベルトを有するトレッド部と、
    軸方向に離間された第1のビード部および第2のビード部と、
    第1のサイドウォール部および第2のサイドウォール部と、
    前記第1のビード部から前記第2のビード部に前記タイヤを中心に周方向に延在する主要部と、前記第1のビード部の周囲の第1の折り返し部および前記第2のビード部の周囲の第2の折り返し部であって、前記第1の折り返し部は第1の端部を有し、前記第2の折り返し部は第2の端部を有し、前記第1の端部および第2の端部は、前記ベルトの前記第1の縁部および前記第2の端部のそれぞれから約15〜約50ミリメートルの範囲の距離で終端する、第1の折り返し部および第2の折り返し部と、を有する、第1のカーカスプライと、
    前記タイヤの下部内の前記第1の折り返し部と前記第1のサイドウォールとの間で終端する第1の端部、および前記タイヤの前記下部内の前記第2の折り返し部と前記第2のサイドウォールとの間で終端する第2の端部を有し、一方のビード部から他方のビード部に前記タイヤを中心に周方向に延在する、第2のカーカスプライと、を備える空気タイヤ。
  15. 前記第2のカーカスプライの前記第1の端部および前記第2の端部は、前記第1のビード部の第1のビードコアおよび前記第2のビード部の第2のビードコアのそれぞれの近位で終端する、請求項14に記載の空気タイヤ。
  16. 第1の縁部および第2の縁部を有するベルトを有するトレッド部と、
    軸方向に離間された第1のビード部および第2のビード部と、
    第1のサイドウォール部および第2のサイドウォール部と、
    前記第1のビード部から前記第2のビード部に前記タイヤを中心に周方向に延在する主要部と、前記第1のビード部の周囲の第1の折り返し部および前記第2のビード部の周囲の第2の折り返し部であって、前記第1の折り返し部は第1の端部を有し、前記第2の折り返し部は第2の端部を有し、前記第1の端部および第2の端部は、前記ベルトの前記第1の縁部および前記第2の端部のそれぞれから約15〜約50ミリメートルの範囲の距離で終端する、第1の折り返し部および第2の折り返し部と、を備える、第1のカーカスプライと、
    前記タイヤの下部内の前記第1のカーカスプライの前記主要部と前記第1の折り返し部との間で終端する第1の端部、および前記タイヤの前記下部内の前記第1のカーカスプライの前記主要部と第2の折り返し部との間で終端する第2の端部を有し、一方のビード部から他方のビード部に前記タイヤを中心に周方向に延在する、第2のカーカスプライと、を備える空気タイヤ。
  17. 前記第2のカーカスプライの前記第1の端部および前記第2の端部はそれぞれ、前記第1のビード部の第1のビードコアおよび前記第2のビード部の第2のビードコアの近位で終端する、請求項16に記載の空気タイヤ。
  18. 前記第1および第2のサイドウォールはヒール面内に位置するヒールで終端し、前記第2のカーカスプライの前記端部は、前記ヒール面の上に最大距離約20ミリメートルを有する点の下で終端する、請求項14に記載の空気タイヤ。
  19. 前記第1および第2のサイドウォールはヒール面内に位置するヒールで終端し、前記第2のカーカスプライの前記端部は、前記ヒール面の上に最大距離約5ミリメートルを有する点の上で終端する、請求項18に記載の空気タイヤ。
  20. 前記タイヤの縦横比は約55未満である、請求項19に記載のタイヤ。
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