JP2015010441A - 軌道パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】レールとタイプレートとの間に軌道パッドと可変パッドを重ねて介装する緩衝構造において、軌道パッドの交換を低コストで容易に行うことを可能にする軌道パッドを実現する。【解決手段】タイプレート1とレール20との間に、樹脂注入された可変パッド40とともに積重された状態で配設される軌道パッド30であって、可変パッド40におけるレールの長手方向に沿う向きの両端には、上方に突出した凸部40aが形成されており、軌道パッド30は、可変パッド40側に配される弾性樹脂材料層32と、レール20側に配される滑性樹脂材料層31とが固着されてなり、弾性樹脂材料層32は、可変パッド40の凸部40a間の上面に当接する肉厚部32aを有し、その肉厚部32aにおける可変パッド40との当接面は、平坦に形成されているようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道の軌道におけるレールとタイプレートとの間にクッションとして介装される軌道パッドに関する。
従来、軌道スラブにレールを締結する場合、軌道スラブ上にタイプレートを固定し、そのタイプレート上に可変パッドが下側、軌道パッドが上側になるように重ね、それら可変パッドと軌道パッドを挟むように載せられたレールをばね部材などからなる締結装置によってタイプレートに支持するようになっている。
軌道パッドは、例えば、ゴム板の上面にSUS鋼板が固着された部材で構成され、レールに作用する衝撃を吸収したり、温度変化に応じて伸縮するレールを滑り易くしたりするために設けられている。また、可変パッドは、柔軟性を有する袋体であって、その中に注入する硬化性の樹脂の注入量を調整することでレール面の高さ調整を行うために設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−28858号公報
しかしながら、軌道パッドが経年劣化し、その弾性が低下したことなどに応じて軌道パッドを交換する場合に、以下の問題があった。
(1)軌道パッドとともに可変パッドを交換することが好ましいのであるが、可変パッドまで交換すると、その分のコストが増えるとともに可変パッドを設置するための作業工程が増えるために、施工コストが増大してしまう。
(2)可変パッドは、軌道パッドの下面からはみ出すサイズを有しているため、そのはみ出した可変パッド部分は注入された樹脂により膨らみ、軌道パッドが重なっている中央側よりも厚みが増した状態で樹脂が硬化した凸部が可変パッドの縁に形成されている。この凸部が新たな軌道パッドの設置の妨げになるので、軌道パッドのみの交換を行うことが難しかった。
(3)従来の軌道パッドの下面には溝が形成されており、樹脂の注入によって膨らんだ可変パッドの上面にはその溝に起因する凹凸が形成されている。この凹凸が新たな軌道パッドの設置の妨げになるので、軌道パッドのみの交換を行うことが難しかった。なお、新たな軌道パッドの下面に交換する軌道パッドと同じ溝が形成されている場合でも、軌道パッドの溝と可変パッドの凹凸とを位置合わせすることは困難であるので、軌道パッドのみの交換を行うことが難しかった。
本発明の目的は、レールとタイプレートとの間に軌道パッドと可変パッドを重ねて介装する緩衝構造において、軌道パッドの交換を低コストで容易に行うことを可能にする軌道パッドを提供することである。
上記目的を達成するため、この発明は、
タイプレートとレールとの間に、樹脂注入された可変パッドとともに積重された状態で配設される軌道パッドであって、
前記可変パッドにおける前記レールの長手方向に沿う向きの両端には、少なくとも上方に突出した凸部が形成されており、
前記軌道パッドは、前記可変パッド側に配される弾性樹脂材料層と、前記レール側に配される滑性樹脂材料層とが固着されてなり、
前記弾性樹脂材料層は、前記可変パッドの前記凸部間の上面に当接する肉厚部を有し、前記肉厚部における前記可変パッドとの当接面は、平坦に形成されているようにした。
従って、タイプレートとレールの間に配設されていた可変パッドと軌道パッドのうち、既設の軌道パッドのみの交換を行う際、既設の可変パッドの両端に凸部が形成されていても、軌道パッドの弾性樹脂材料層における肉厚部の下面を、可変パッドの凸部間の上面に当接させて配設することができるので、その可変パッド上に新たな軌道パッドを配設する交換を容易に行うことができる。
また、弾性樹脂材料層の肉厚部における可変パッドとの当接面は平坦に形成されているので、可変パッドの上面に凹凸が形成されていても、当接面への過度な応力集中を抑えることができ、弾性樹脂材料層が摩損することを低減することができる。
特に、軌道パッドは、弾性樹脂材料層と滑性樹脂材料層とが積重されてなる比較的単純な2層構造の部材であるので、その軌道パッドを既設の可変パッド上に配設する交換を低コストで行うことができる。
また、望ましくは、
前記軌道パッドは、
前記タイプレートに設けられ、前記レールがその幅方向へ移動することを規制するための一対のガイド部の間に少なくとも一部が配される本体部と、
前記本体部における前記レールの長手方向に沿う向きの両側において、前記レールの幅方向に沿い外側に延在して前記ガイド部の端部に当接する跳ね出し部と、
を備えているようにした。
従って、本体部と跳ね出し部を有して、例えば、平面視略H字形状を呈する軌道パッドであれば、その跳ね出し部がタイプレートのガイド部の端部に当接し、両側の跳ね出し部によってガイド部の両端を挟むことが可能になるので、レールがふく進する際に、そのレールの移動につられて軌道パッドが移動することはなく、軌道パッドがタイプレート上からずれてしまうことを防ぐことができる。
また、望ましくは、
前記跳ね出し部において、前記弾性樹脂材料層と前記滑性樹脂材料層とが積重されているようにした。
従って、跳ね出し部は、弾性樹脂材料層と滑性樹脂材料層とが積重されていることで強度が高められているので、ガイド部と接触しても跳ね出し部が損傷し難くなっている。
また、望ましくは、
前記本体部における前記レールの長手方向に沿う縁と、前記跳ね出し部の縁とが交わる隅部は、緩やかに変化する形状に形成されているようにした。
従って、軌道パッドの本体部と跳ね出し部とが交わる隅部が、例えば湾曲面をなすように緩やかに変化する形状に形成されているので、隅部から亀裂が入り難くなっており、軌道パッドが破損し難くなっている。
また、望ましくは、
前記軌道パッドは、
前記タイプレートに設けられ、前記レールがその幅方向へ移動することを規制するための一対のガイド部の間に少なくとも一部が配される本体部と、
前記本体部における前記レールの長手方向に沿う向きの両側の少なくとも一部が下方に延在し、前記タイプレートの外縁に当接可能となる係止端部と、
を備えているようにした。
従って、本体部と係止端部を有する軌道パッドであれば、本体部の両側の係止端部がタイプレートの両方の外縁を係止するように当接し、一対の係止端部によってタイプレートを挟むことができるので、レールがふく進する際に、そのレールの移動につられて軌道パッドが移動することはなく、軌道パッドがタイプレート上からずれてしまうことを防ぐことができる。
本発明によれば、レールとタイプレートとの間に軌道パッドと可変パッドを重ねて介装する緩衝構造において、軌道パッドの交換を低コストで容易に行うことが可能になる。
レール締結装置を示す正面図である。 レール締結装置を示す上面図である。 タイプレートと可変パッドと軌道パッドの配置を上面視して示す説明図である。 本発明に係る軌道パッドを示す説明図であり、上面図(a)と、側面図(b)と、正面図(c)である。 可変パッドと軌道パッドの配置を側面視して示す説明図である。 軌道パッドの変形例を示す説明図であり、タイプレートと可変パッドと軌道パッドの配置を上面視して示している。 軌道パッドの変形例を示す説明図であり、タイプレートと可変パッドと軌道パッドの配置を側面視して示している。 軌道パッドの変形例を上面視して示す説明図(a)と、軌道パッドの変形例を示す斜視図(b)である。 軌道パッドの変形例を上面視して示す説明図(a)と、軌道パッドの変形例を示す斜視図(b)である。
以下、図面を参照して、本発明に係る軌道パッドの実施形態について詳細に説明する。
図1は、レール締結装置100を示す正面図である。図2は、レール締結装置100を示す上面図である。
レール締結装置100は、例えば、図1、図2に示すように、プレストレスト・コンクリート(Prestressed Concrete)製のスラブ11上に、プラスチック製の絶縁板10を介して配設された金属製のタイプレート1を備えている。
タイプレート1は、アンカー用Tボルト5aとナット5bによって、スラブ11に固定されている。このアンカー用Tボルト5aとナット5bは、レール20の両側方に設けられている。
スラブ11には所定位置に予め埋込栓(図示省略)が埋設されている。その埋込栓にアンカー用Tボルト5aのT字型のボルト頭部が係合されており、ボルト先端部がスラブ11上面に突き出た状態で、アンカー用Tボルト5aがスラブ11に設けられている。
そのアンカー用Tボルト5aに位置決めされるように、絶縁板10とタイプレート1がスラブ11上に置かれ、アンカー用のTボルト5aにナット5bを締め付けることによって、タイプレート1をスラブ11に固定している。
なお、図3に示すように、タイプレート1には、アンカー用Tボルト5aが挿通されるボルト孔1aが形成されている。同様に、絶縁板10にもアンカー用Tボルト5aが挿通される取付孔(図示省略)が形成されている。
タイプレート1のボルト孔1aから突き出たアンカー用Tボルト5aには、カバープレート9、絶縁カラー8、平座金7、ばね座金6、平座金4が順に通されており、最後にナット5bがアンカー用Tボルト5aに螺着されて締め付けられている。
なお、絶縁カラー8のボス部(図示省略)はカバープレート9およびタイプレート1のボルト孔1a内へ進入しており、タイプレート1とアンカー用Tボルト5aとの間は絶縁カラー8によって電気的に絶縁されている。
また、タイプレート1には、レール20がその幅方向へ移動することを規制するための突壁である一対のガイド部1b,1bが設けられている。この一対のガイド部1b,1b間に載置された可変パッド40と軌道パッド30を介して、タイプレート1上にレール20が配置されている。
なお、後述するが、可変パッド40は樹脂が注入されている既存の可変パッドであり、軌道パッドを交換する際にタイプレート1上に継続して載置される。この既存の可変パッド40上に、新たな軌道パッド30が配設されている。
軌道パッド30は、可変パッド40に比べて消耗、劣化が激しいので交換される。
タイプレート1のガイド部1bには、図3に示すように、レール支持用のTボルト3aが係合される切欠溝1cが形成されている。この切欠溝1cにTボルト3aのT字型のボルト頭部が係合され、ボルト先端部が上方に突き出た状態で、Tボルト3aがガイド部1bに設けられている。また、一対のガイド部1b,1bの外側であって切欠溝1cの近傍のタイプレート1上面には、板ばね2が当接する板ばね位置決め部1dが設けられている。
このTボルト3aに板ばね2と平座金4が取り付けられた後、ナット3bをTボルト3aに螺着することで、板ばね2をタイプレート1に締め付けている。この板ばね2には、Tボルト3aが挿通されるボルト孔(図示省略)及び切欠部2aが形成されている。
そして、タイプレート1に取り付けられた板ばね2の一端がレール20をタイプレート1に向けて付勢することによって、レール20がタイプレート1に支持されている。
次に、本発明に係る軌道パッド30について、具体的に説明する。
軌道パッド30は、上述したように、タイプレート1上に設けられている可変パッド40上に載置され、可変パッド40とレール20の間に配設される部材である。
つまり、タイプレート1とレール20の間に配設されていた既設の可変パッド40と既設の軌道パッドのうち、既設の軌道パッドのみの交換を行う際、本発明に係る軌道パッド30を用いて、可変パッド40上に新たな軌道パッド30を配設する交換を行う。
可変パッド40におけるレール20の長手方向に沿う向きの両端には、図3、図5に示すように、少なくとも上方に突出した凸部40aがパッドの縁に沿うように形成されている(図3、図5参照)。
この可変パッド40の凸部40aは、レール締結の施工当初、可変パッドに樹脂を注入してレール面の高さ調整を行った際に、既設の軌道パッドの下面からはみ出した可変パッド部分が樹脂により膨らみ、既設の軌道パッドが重なっていた中央側よりも厚みが増した状態で樹脂が硬化した部分である。
軌道パッド30は、例えば、図1、図4(a)(b)(c)に示すように、可変パッド40側に配される弾性樹脂材料層32と、レール20側に配される滑性樹脂材料層31とが固着されてなる2層構造を有している。
滑性樹脂材料層31は、比較的硬く平滑性に富んだ樹脂材料からなり、例えば、硬質ゴム(EB材)、ポリエチレン、ポリアミドなどを用いることができる。
弾性樹脂材料層32は、比較的柔らかく弾性に富んだ樹脂材料からなり、例えば、発泡EPDM(発泡エチレンプロピレンゴム)、発泡SBR(発泡スチレンブタジエンゴム)、PUF(ポリウレタンフォーム)などを用いることができる。
この弾性樹脂材料層32と滑性樹脂材料層31は、例えば、加熱融着や加硫接着やプラズマ接合による手法、接着剤を用いた手法、弾性樹脂材料層32と滑性樹脂材料層31を一体成形する手法などによって固着することができる。
滑性樹脂材料層31は、列車の加減速時に受ける力や温度変化による伸縮などによってレール20がふく進して長手方向に移動する際、レール20が軌道パッド30上で好適に滑るように、レール20との摩擦力を調整する層として機能する。
弾性樹脂材料層32は、レール20に作用する衝撃を吸収する機能を備えており、この弾性樹脂材料層32の材料や厚みを適宜調整することによって、軌道パッド30のばね定数が、例えば30〜60[MN/m]に調整されている。
また、弾性樹脂材料層32は、図4、図5に示すように、可変パッド40の凸部40a間の上面に当接する肉厚部32aを有している。
つまり、弾性樹脂材料層32の肉厚部32aにおけるレール20の長手方向に沿う向きの長さは、可変パッド40の両端の凸部40a間の長さに相当している。
この肉厚部32aの厚みは、5mm以上であることが好ましく、軌道パッド30上にレール20が載せられた際に収縮して、可変パッド40の凸部40aの高さと略同じ寸法になることが好ましい。
なお、図4中、滑性樹脂材料層31や弾性樹脂材料層32の厚み寸法のほか、軌道パッド30の各部の寸法を記しているが、これは軌道パッド30の一例に関するものであり、本発明はこれに限定されるものではない。また、軌道パッド30の厚みは、既設の軌道パッドの交換を行って本発明に係る軌道パッド30に付け替えた後、軌道パッド30上に載置したレール20のレール面高さが、交換作業前と略同じ高さになるように、予め調整されている。
また、肉厚部32aにおける可変パッド40との当接面は、平坦に形成されている。
前述したように、可変パッド40は、レール締結の施工当初、可変パッドに注入した樹脂を硬化させて成形されているので、既設の軌道パッドが重なっていた部分には、既設の軌道パッドの下面に形成されていた溝などに起因する凹凸が形成されている。この可変パッド40上に載置する軌道パッド30(弾性樹脂材料層32)の下面に溝などが形成されている場合、可変パッド40上面の凹凸と軌道パッド30下面の溝が噛み合わないと、部分的に過度な応力集中が発生してしまい、軌道パッド30の弾性樹脂材料層32が摩損してしまうことがある。
そこで、肉厚部32aの下面である可変パッド40との当接面を平坦に形成することで、過度な応力集中の発生を抑えて、弾性樹脂材料層32が摩損することを低減した。特に、弾性樹脂材料層32は、比較的柔らかく弾性に富む材料からなり、可変パッド40上面の凹凸形状に倣って弾性変形しやすいので、より一層応力集中し難くなっており摩損し難くなっている。
また、軌道パッド30は、図2、図3に示すように、一対のガイド部1b、1bの間に少なくとも一部が配される本体部30aと、その本体部30aにおけるレール20の長手方向に沿う向きの両側において、レール20の幅方向に沿い外側に延在してガイド部1bの端部に当接する跳ね出し部30bと、を備えており、例えば、図4(a)に示すように、平面視略H字形状を呈している。
この軌道パッド30の跳ね出し部30bがガイド部1bの端部に当接し、両側の跳ね出し部30bによってガイド部1bの両端を挟んでいることで、タイプレート1上の軌道パッド30が、レール20の長手方向に沿って移動しないように規制されている。
つまり、軌道パッド30が平面視略H字形状を呈していることにより、レール20がふく進する際に、そのレール20の移動につられて軌道パッド30が移動することはなく、軌道パッド30がタイプレート1上からずれてしまうことを防ぐことができる。
また、軌道パッド30の跳ね出し部30bは、弾性樹脂材料層32と滑性樹脂材料層31とが積重されて構成されており、跳ね出し部30bの強度が高められているので、ガイド部1bと接触しても跳ね出し部30bが損傷し難くなっている。
例えば、跳ね出し部が比較的硬い樹脂材料からなる滑性樹脂材料層31のみで構成されていると、ガイド部1bと接触した跳ね出し部に負荷が集中した場合に、その跳ね出し部に亀裂などの損傷が生じやすいという問題がある。そこで、比較的硬い樹脂材料からなる滑性樹脂材料層31と比較的柔らかい樹脂材料からなる弾性樹脂材料層32とを積重することによって、柔軟性と剛性を合わせ持った高強度の跳ね出し部30bを形成し、ガイド部1bと強く接触しても損傷し難い跳ね出し部30bとした。
また、図4(a)に示すように、軌道パッド30の本体部30aにおけるレール20の長手方向に沿う縁と跳ね出し部30bの縁とが交わる隅部30cは、例えば湾曲面をなすように緩やかに変化する形状に形成されている。例えば、隅部30cは、R1〜R3mmにR加工されている。なお、隅部30cは、R加工(R面取り加工)されていることに限らずC面取り加工されていてもよく、例えば、45°の斜め直線面取り加工でもよい。
軌道パッド30の本体部30aと跳ね出し部30bとが交わる隅部30cが湾曲面など緩やかに変化する形状に形成されていることによって、その隅部30cから亀裂が入り難くなっており、軌道パッド30が破損し難くなっている。
例えば、内角が90°以下の角ばった隅部には負荷が集中しやすいため、隅部30cがR加工などされておらず角ばった部分を有すると、応力集中によってその隅部30cにノッチ(切れ込み)が形成されて亀裂が生じやすいという問題がある。具体的に、レール20のふく進に伴い、軌道パッド30がレール20と一体的に動こうとして、ガイド部1bに跳ね出し部30bが押し付けられるように接触し、角ばった隅部に負荷が作用した際、その隅部から亀裂が入って軌道パッド30が破損してしまう虞がある。そこで、隅部30cにR加工などを施すことで、その隅部30cが亀裂の始端となりにくいようにした。
以上のように、本実施形態の軌道パッド30によれば、タイプレート1とレール20の間に配設されていた既設の可変パッド40と既設の軌道パッドのうち、既設の軌道パッドのみの交換を行う際、可変パッド40の両端に凸部40aが形成されていても、軌道パッド30の弾性樹脂材料層32における肉厚部32aの下面を、可変パッド40の凸部40a間の上面に当接させて配設することができるので、既設の可変パッド40上に新たな軌道パッド30を配設する交換を容易に行うことができる。また、弾性樹脂材料層32の肉厚部32aにおける可変パッド40との当接面は平坦に形成されているので、可変パッド40の上面に凹凸が形成されていても、当接面への過度な応力集中を抑えることができ、弾性樹脂材料層32が摩損することを低減することができる。
特に、軌道パッド30は、弾性樹脂材料層32と滑性樹脂材料層31とが積重されてなる比較的単純な2層構造の部材であるので、その軌道パッド30を既設の可変パッド40上に配設する交換を低コストで行うことができる。
そして、軌道パッド30は、可変パッド40側に配される弾性樹脂材料層32と、レール20側に配される滑性樹脂材料層31を有しているので、ふく進するレール20を好適に滑らせ、またレール20に作用する衝撃を好適に吸収することができ、軌道パッドとして必要な機能を十分に兼ね備えている。
また、軌道パッド30が平面視略H字形状を呈するように、本体部30aと跳ね出し部30bを有しており、その跳ね出し部30bがタイプレート1のガイド部1bの端部に当接し、両側の跳ね出し部30bによってガイド部1bの両端を挟んでいるので、レール20がふく進する際に、そのレール20の移動につられて軌道パッド30が移動することはなく、軌道パッド30がタイプレート1上からずれてしまうことを防ぐことができる。
特に、その跳ね出し部30bは、弾性樹脂材料層32と滑性樹脂材料層31とが積重されていることで強度が高められているので、ガイド部1bと接触する跳ね出し部30bが損傷し難くなっている。
更に、軌道パッド30の本体部30aと跳ね出し部30bとが交わる隅部30cが、湾曲面をなすように緩やかに変化する形状に形成されているので、隅部30cから亀裂が入り難くなっており、軌道パッド30が破損し難くなっている。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図6、図7に示すように、軌道パッド30は、本体部30aの両側の跳ね出し部30bの一部がタイプレート1に向けて延在し、タイプレート1の外縁に当接可能となる係止端部30dを備えていてもよい。この係止端部30dは、弾性樹脂材料層32の端部に肉厚部32aよりも厚い部分を形成することで設けられている。
このように、軌道パッド30におけるレール20の長手方向に沿う向きの両側に、下方に延在する一対の係止端部30dを設け、軌道パッド30の両側の係止端部30dがタイプレート1の両方の外縁を係止するように当接させることで、一対の係止端部30dによってタイプレート1を挟むことができるので、レール20がふく進する際に、そのレール20の移動につられて軌道パッド30が移動することはなく、軌道パッド30がタイプレート1上からずれてしまうことを防ぐことができる。
また、図8(a)(b)に示すように、軌道パッド30は、本体部30aの両側に跳ね出し部30bを備えず、本体部30aにおけるレール20の長手方向に沿う向きの両側からタイプレート1に向けて延在し、タイプレート1の外縁に当接可能となる係止端部30dを備えていてもよい。
このように、本体部30aの両側に係止端部30dを備える軌道パッド30であっても、一対の係止端部30dによってタイプレート1を挟むことができるので、レール20がふく進する際に、そのレール20の移動につられて軌道パッド30が移動することはなく、軌道パッド30がタイプレート1上からずれてしまうことを防ぐことができる。
また、図9(a)(b)に示すように、軌道パッド30は、本体部30aにおけるレール20の長手方向に沿う向きの両側の一部であって、本体部30aにおけるレール20の幅方向の中央側部分がタイプレート1に向けて延在し、タイプレート1の外縁に当接可能となる係止端部30dを備えていてもよい。
このような軌道パッド30であっても、一対の係止端部30dによってタイプレート1を挟むことができるので、レール20がふく進する際に、そのレール20の移動につられて軌道パッド30が移動することはなく、軌道パッド30がタイプレート1上からずれてしまうことを防ぐことができる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 タイプレート
1b ガイド部
20 レール
30 軌道パッド
30a 本体部
30b 跳ね出し部
30c 隅部
30d 係止端部
31 滑性樹脂材料層
32 弾性樹脂材料層
32a 肉厚部
40 可変パッド
40a 凸部
100 レール締結装置

Claims (5)

  1. タイプレートとレールとの間に、樹脂注入された可変パッドとともに積重された状態で配設される軌道パッドであって、
    前記可変パッドにおける前記レールの長手方向に沿う向きの両端には、少なくとも上方に突出した凸部が形成されており、
    前記軌道パッドは、前記可変パッド側に配される弾性樹脂材料層と、前記レール側に配される滑性樹脂材料層とが固着されてなり、
    前記弾性樹脂材料層は、前記可変パッドの前記凸部間の上面に当接する肉厚部を有し、前記肉厚部における前記可変パッドとの当接面は、平坦に形成されていることを特徴とする軌道パッド。
  2. 前記軌道パッドは、
    前記タイプレートに設けられ、前記レールがその幅方向へ移動することを規制するための一対のガイド部の間に少なくとも一部が配される本体部と、
    前記本体部における前記レールの長手方向に沿う向きの両側において、前記レールの幅方向に沿い外側に延在して前記ガイド部の端部に当接する跳ね出し部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の軌道パッド。
  3. 前記跳ね出し部において、前記弾性樹脂材料層と前記滑性樹脂材料層とが積重されていることを特徴とする請求項2に記載の軌道パッド。
  4. 前記本体部における前記レールの長手方向に沿う縁と、前記跳ね出し部の縁とが交わる隅部は、緩やかに変化する形状に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の軌道パッド。
  5. 前記軌道パッドは、
    前記タイプレートに設けられ、前記レールがその幅方向へ移動することを規制するための一対のガイド部の間に少なくとも一部が配される本体部と、
    前記本体部における前記レールの長手方向に沿う向きの両側の少なくとも一部が下方に延在し、前記タイプレートの外縁に当接可能となる係止端部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の軌道パッド。
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