JP2015154012A - 真空ラミネーション装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

真空ラミネーション装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 特に、大面積の基板(またはウエハ)を用いた場合であっても、樹脂層内のボイドの発生および基板(またはウエハ)の反りが抑制されるとともに、樹脂層が精度良く成形された半導体装置を低コストで製造する。
【解決手段】 半導体装置を製造する際に用いる真空ラミネーション装置であって、支持基材に封止材として熱硬化性樹脂層を積層した支持基材付封止材の少なくとも側面を取り囲む枠機構を具備し、前記枠機構は、半導体素子を搭載した基板または半導体素子を形成したウエハを、前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層に空間を介して対向させながら保持する保持手段を有するものであり、前記装置は、前記枠機構で取り囲んだ前記支持基材付封止材を前記基板またはウエハと共に真空ラミネーションするものであることを特徴とする真空ラミネーション装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持基材付封止材を用いた半導体装置の製造方法およびこの際に用いる真空ラミネーション装置に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、高性能化に伴い、半導体装置の高集積化、薄型化が進行しており、半導体装置は、BGA(ボール・グリッド・アレイ)に代表されるエリア実装型半導体装置への移行が進んでいる。これらの半導体装置を製造する際に、生産性の面から、大面積・薄型基板の一括成形を行う傾向にあるが、成形後の基板における反りの問題が顕在化している。
半導体の実装方法もピン挿入タイプから表面実装、そしてベアチップ実装が主流になってきている。ベアチップ実装の一つにフリップチップ実装がある。フリップチップは、半導体素子上にバンプと呼ばれる電極端子が形成されたものを示す。これは、直接マザーボードに実装することも可能であるが、多くの場合、プリント配線基板(インターポーザ等)に固定されてパッケージされ、パッケージに設けられた外部接続用端子(アウターボール又はアウターバンプともいう)を介してマザーボードに実装される。インターポーザと接合されるシリコンチップ上のバンプはインナーバンプと呼ばれ、インターポーザ上のパッドと呼ばれる多数の微小な接合面と電気的に接続される。
インナーバンプとパッドとの接合部は微小であるため力学的に弱く、樹脂で封止補強される。フリップチップボンディングした半導体装置の封止には、従来、インナーバンプとパッドとをあらかじめ溶融接合した後、半導体装置とインターポーザの隙間に液状の補強材を注入するアンダーフィリング(キャピラリーフローともいう)後に、液状エポキシ樹脂やエポキシモールディングコンパウンド等で加熱下、加圧成形することでシリコンチップをオーバーモールド(封止)する方法が主流となっている。
しかし、上記方法ではアンダーフィリングとチップの封止が別々の工程で行われる必要があり、生産性が劣る。さらに、上記方法では補強材(アンダーフィル)の中にボイドが発生する、アンダーフィリングに手間がかかるといった問題や、アンダーフィリングとチップの封止で用いる樹脂材料が異なる場合、樹脂界面でストレスが生じ、信頼性低下の原因となるという問題がある。
このような問題を解決するため、アンダーフィリングとチップの封止をトランスファー成形法または圧縮成形法によって一度に行う方法が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2012−74613号公報 特開2011−132268号公報
しかしながら、このようなトランスファー成形法または圧縮成形法による方法では、成形する樹脂層にボイドが発生することがある。ボイドの発生を抑制するために、この方法を減圧下にて実施することも考えられるが、ボイド抑制に必要な真空度を確保するためには金型精度を高くする必要があり、コストの増加を招く。特に、大面積の基板を成形する場合には、より高い真空度が必要であるが、そのための金型精度を得るのは非常に困難である。従って、従来の方法では、大面積の基板を成形する場合に、樹脂層のボイドを抑制できない。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、特に、大面積の基板(またはウエハ)を用いた場合であっても、樹脂層内のボイドの発生および基板(またはウエハ)の反りが抑制されるとともに、樹脂層が精度良く成形された半導体装置を低コストで製造可能な製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、半導体装置を製造する際に用いる真空ラミネーション装置であって、支持基材に封止材として熱硬化性樹脂層を積層した支持基材付封止材の少なくとも側面を取り囲む枠機構を具備し、前記枠機構は、半導体素子を搭載した基板または半導体素子を形成したウエハを、前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層に空間を介して対向させながら保持する保持手段を有するものであり、前記装置は、前記枠機構で取り囲んだ前記支持基材付封止材を前記基板またはウエハと共に真空ラミネーションするものであることを特徴とする真空ラミネーション装置が提供される。
このような真空ラミネーション装置であれば、ボイド抑制に必要な真空度で真空ラミネーションを行うことができ、熱硬化性樹脂層内にボイドが発生するのを低コストで抑制できる。特に、従来は困難であった、大面積の基板またはウエハを用いた場合の、アンダーフィル内にボイドが発生するのを抑制できる。また、熱硬化性樹脂層の外周の下端部分が横方向に広がった形状に成形されるのを枠機構により防止でき、熱硬化性樹脂層を精度良く成形できるものとなる。
前記枠機構は、余剰の前記熱硬化性樹脂層を外部に排出する樹脂排出手段を有するものであることが好ましい。
このようなものであれば、ボイドの発生が抑制された熱硬化性樹脂層を確実に精度良く成形できるとともに、支持基材に積層する熱硬化性樹脂層の量を容易に管理できるものとなる。
前記枠機構の保持手段は、前記基板またはウエハを前記半導体素子搭載面または前記半導体素子形成面を下方に向けた状態で上方から保持するものであり、前記基板またはウエハの周辺部と係合する留め具を有するものであることが好ましい。
このようなものであれば、支持基材付封止材を、熱硬化性樹脂層が上方に向いた状態で載置しながら真空ラミネーションできるので、熱硬化性樹脂層の一部が支持基材上から落ちてしまうのを防止できるものとなる。
前記枠機構は、前記支持基材付封止材を載置する底部と、該底部に対して摺動しながら上下方向に移動可能な側面部を有し、前記底部或いは側面部の一部は、耐熱性の樹脂から成るものであることが好ましい。
このようなものであれば、上記摺動部の隙間を耐熱性の樹脂で極力小さくすることができるので、熱硬化性樹脂層の一部がこの隙間から漏れてしまうのを抑制できる。その結果、樹脂層をより確実に精度良く成形できる。
また、本発明によれば、半導体装置を製造する方法であって、支持基材に封止材として熱硬化性樹脂層を積層した支持基材付封止材を準備する準備工程、前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層により、半導体素子を搭載した基板の半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を被覆する被覆工程、前記熱硬化性樹脂層を加熱、硬化することで、前記基板の半導体素子搭載面又は前記ウエハの半導体素子形成面を一括封止する封止工程、前記封止後の基板またはウエハをダイシングにより切断する切断工程を有し、前記被覆工程を、前記支持基材付封止材の少なくとも側面を枠機構で取り囲み、前記半導体素子を搭載した基板または前記半導体素子を形成したウエハを、前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層に空間を介して対向させながら保持し、前記枠機構で取り囲んだ前記支持基材付封止材を前記基板またはウエハと共に真空ラミネーションすることで行うことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
このような製造方法であれば、ボイド抑制に必要な真空度での真空ラミネーションにより、熱硬化性樹脂層内にボイドが発生するのを低コストで抑制できる。特に、従来は困難であった、大面積の基板またはウエハを用いた場合の、アンダーフィル内にボイドが発生するのを抑制できる。また、熱硬化性樹脂層の外周の下端部分が横方向に広がった形状に成形されるのを枠機構により防止でき、熱硬化性樹脂層を精度良く成形できる。
前記準備工程において、前記製造する半導体装置に必要な量よりも多い量の前記熱硬化性樹脂層を封止材として前記支持基材に積層しておき、前記被覆工程を、余剰の前記熱硬化性樹脂層を外部に排出しながら行うことが好ましい。
このようにすれば、ボイドの発生が抑制された熱硬化性樹脂層を確実に精度良く成形できるとともに、支持基材に積層する熱硬化性樹脂層の量を容易に管理できる。
前記被覆工程において、前記基板またはウエハを前記半導体素子搭載面または前記半導体素子形成面を下方に向けた状態で、前記基板またはウエハの周辺部に留め具を係合させて上方から保持することが好ましい。
このようにすれば、支持基材付封止材を、熱硬化性樹脂層が上方に向いた状態で載置しながら真空ラミネーションできるので、熱硬化性樹脂層の一部が支持基材上から落ちてしまうのを防止できる。
本発明の枠機構を有する真空ラミネーション装置を用いて半導体装置を製造すれば、熱硬化性樹脂層内にボイドが発生するのを低コストで抑制できる。特に、従来は困難であった、大面積の基板またはウエハを用いた場合の、アンダーフィル内にボイドが発生するのを抑制できる。また、熱硬化性樹脂層の外周の下端部分が横方向に広がった、いわゆるダレ形状に成形されるのを枠機構により防止でき、熱硬化性樹脂層の成形性を向上できる。
本発明の真空ラミネーション装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の真空ラミネーション装置の枠機構の一例を示す概略断面図である。 本発明の真空ラミネーション装置の枠機構の一例を示す概略断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法の一例を示すフロー図である。 本発明の半導体装置の製造方法の被覆工程および封止工程の一例を示すフロー図である。 本発明の真空ラミネーション装置の枠機構で、樹脂ダレが防止される様子を示す概略図である。 従来の真空ラミネーション装置において、樹脂ダレが発生する様子を示す概略図である。
以下、本発明の半導体装置の製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前述のように、従来のトランスファー成形法や圧縮成形法によって半導体素子を熱硬化性樹脂層で封止する方法では、特に、大面積の基板(またはウエハ)を用いた場合、コストが増加し、また、熱硬化性樹脂層内にボイドが発生するのを抑制するのが困難であった。
本発明者らが、上記問題について鋭意検討を重ねた結果、以下のことに想到し、本発明を完成させた。すなわち、所定の減圧度での真空ラミネーションによって、半導体素子を搭載した基板(以降、単に素子搭載基板と呼ぶ)の半導体素子搭載面(以降、単に素子搭載面と呼ぶ)、または半導体素子を形成したウエハ(以降、単に素子形成ウエハと呼ぶ)の半導体素子形成面(以降、単に素子形成面と呼ぶ)を支持基材付封止材で被覆する。このとき用いる真空ラミネーション装置に枠機構を設け、この枠機構で支持基材付封止材の少なくとも側面を取り囲みつつ、素子搭載基板または素子形成ウエハを、支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層に空間を介して対向させながら保持するように構成する。このような本発明の真空ラミネーション装置により、熱硬化性樹脂層の高成形性を確保しつつ、熱硬化性樹脂層内にボイドが発生するのを低コストで抑制できる。
以下、本発明の真空ラミネーション装置について図1、図2を参照して説明する。
下記で詳細に説明する支持基材付封止材は、図2に示すように、支持基材2に封止材として熱硬化性樹脂層3を積層したものである。ここでは、支持基材付封止材で素子搭載基板を被覆する場合を例として説明するが、素子形成ウエハに対しても同様にして被覆を行うことができる。
図1に示すように、真空ラミネーション装置30は、枠機構31、真空チャンバー32、真空手段33、押圧手段34を有している。
枠機構31は、支持基材付封止材1の少なくとも側面を取り囲むものであり、図2に示すように、素子搭載基板20を、支持基材付封止材1の熱硬化性樹脂層3に空間42を介して対向させながら保持する保持手段41を有する。素子搭載基板20と支持基材付封止材1を保持した枠機構31は、真空チャンバー32内部に載置される。
真空チャンバー32は、例えば、上側プレート35の周辺部のフランジの下端にOリング37を設け、上側プレート35と下側プレート36とを密着させることで形成することができる。上側プレート35と下側プレート36には、それぞれヒーターを内蔵することができる。これらヒーターによって、真空ラミネーション中に、熱硬化性樹脂層3を加熱して硬化させることができる。すなわち、真空ラミネーションと同時に素子搭載面または面素子形成面を封止できる。
真空手段33は、真空チャンバー32と接続する真空ポンプを有し、真空チャンバー32内を所定の減圧度、例えば1kPa以下で真空状態にする。
押圧手段34は、真空チャンバー32内部に載置された枠機構31を所定の押し圧力で押圧する。これによって、枠機構31で取り囲んだ支持基材付封止材1を素子搭載基板20と共に真空ラミネーションすることができる。押圧手段34は、例えば、上側プレート35と下側プレート36の間に設けられるダイアフラムラバー38と、上側プレート35とダイアフラムラバー38の間に圧縮空気を送り込む圧縮機(不図示)で構成することができる。上側プレート35とダイアフラムラバー38の間に圧縮空気を送り込むことでダイアフラムラバー38が膨張し、ダイアフラムラバー38と下側プレート36で素子搭載基板20と支持基材付封止材1を枠機構31を介して挟むことで、真空ラミネーションが行われる。この場合、押圧手段34の押し圧力は、送り込む圧縮空気の量によって調整される。
真空手段33の真空ポンプは、上側プレート35側と下側プレート36側の両側から真空チャンバー32に接続するものとすることができる。これにより、ダイアフラムラバー38で上下2つに分割された真空チャンバー32のそれぞれに対して、独立して真空引きすることができる。
以下、枠機構31の好ましい形態について、図2、図3を参照して詳細に説明する。
図2、図3に示す枠機構31は、上部43と下部44に分離可能に構成されている。下部44は、底部45と側面部46を有している。図3に示すように、上部43と下部44を切り離すことで、支持基材付封止材1を容易に底部45上に載置することができる。
側面部46は、底部45に対して摺動しながら上下方向に移動するように構成できる。この場合、底部45或いは側面部46の一部は、例えば、フッ素樹脂などの耐熱性の樹脂から成るものであることが好ましい。このようなものであれば、例えば、上記摺動を行うために上記底部45と側面部46に形成された隙間を耐熱性の樹脂で極力小さくすることができる。その結果、樹脂がこの隙間から漏れてしまうのを抑制でき、熱硬化性樹脂層3をより確実に精度良く成形できる。
枠機構31は、余剰の熱硬化性樹脂層3、すなわち、製造する半導体装置に必要な量よりも多い量の樹脂を外部に排出する樹脂排出手段47を有している。この樹脂排出手段47は、支持基材付封止材1と素子搭載基板20の間の空間42と接続する孔(不図示)を介して排出された樹脂を格納する格納部48と、樹脂が必要以上に排出されるのを防ぐための押さえ手段49を有する。樹脂排出手段47によって、ボイドが抑制された所望の厚さの熱硬化性樹脂層3を確実に精度良く成形することができる。図2、図3に示す例では、押さえ手段49はバネを用いて構成されている。
樹脂排出手段47を有する本発明の真空ラミネーション装置30では、押圧手段34の押し圧力を調整することで、所望の厚さの半導体装置を製造することができる。
例えば、複数の半導体素子を搭載した基板または複数の半導体素子を形成したウエハを用いて半導体装置を製造する際、不良の半導体素子がある場合には、その不良素子を基板またはウエハから取り除いてから封止を行う。この場合、製造する半導体装置に必要な熱硬化性樹脂層3の量は取り除いた不良素子の体積分多くなる。上記のような樹脂排出手段47を有する真空ラミネーション装置を用いれば、予め必要な量よりも多い量の熱硬化性樹脂層3を支持基材2に積層しておき、余剰の熱硬化性樹脂層3を外部に排出しながら真空ラミネーションを行うことができるので、樹脂量の管理が極めて容易になる。
支持基材付封止材1の熱硬化性樹脂層3の一部が支持基材2上から落ちてしまうのを防止するために、熱硬化性樹脂層3を上方に向け、素子搭載基板20を素子搭載面を下方に向けた状態で真空ラミネーションを行うことが好ましい。そのため、図3に示すように、枠機構31の保持手段41は、素子搭載基板20の周辺部と係合する留め具50を有している。この保持手段41により、素子搭載基板20を素子搭載面を下方に向けた状態で上方から容易に保持することができる。
このような本発明の真空ラミネーション装置であれば、ボイド抑制に必要な、例えば1kPa以下の真空度で真空ラミネーションを行うことができ、熱硬化性樹脂層内にボイドが発生するのを低コストで抑制できる。特に、大面積の基板またはウエハを用いた場合の、アンダーフィル内にボイドが発生するのを抑制できる。また、図6に示すように、枠機構31により、熱硬化性樹脂層3がダレ形状に成形されるのを防止でき、熱硬化性樹脂層3の成形性を向上できる。
一方、本発明のような枠機構31のない従来の真空ラミネーション装置では、図7に示すように、熱硬化性樹脂層3の外周の下端部分が横方向に広がった、いわゆるダレ形状に成形されてしまう。
本発明の真空ラミネーション装置の枠機構は、このような樹脂ダレを防止するために、支持基材付封止材の少なくとも側面を取り囲むことができるものであれば良く、上記に例示した構成に限定されない。すなわち、枠機構は、上記したような上部、下部、側面部、底部などの複数の部材から構成されるものに限定されず、例えば、枠機構全体が一体的に構成されたものであっても良い。
次に、本発明の半導体装置の製造方法について説明する。
図4は、例としてフリップチップ接続方式の素子搭載基板を用いた、本発明の半導体装置の製造方法の一例の示すものである。本発明の半導体装置の製造方法は、支持基材付封止材の準備工程(図4のA)、素子搭載面または素子形成面の被覆工程(図4のA、B)と封止工程(図4のB、C)、封止後の基板またはウエハを切断する切断工程(図4のC、D)を有する。本発明では、被覆工程を枠機構31を用いて真空ラミネーションで行うことに特徴を有する。
<準備工程>
まず、図4に示すような、支持基材付封止材1を準備する。支持基材付封止材1は、支持基材2の片面に熱硬化樹脂層3を積層することで作製される。また、この工程で、支持基材付封止材1により封止する対象である、素子搭載基板20または素子形成ウエハを準備することができる。
熱硬化樹脂層3を積層する方法としては、例えば支持基材2の片面に未硬化の熱硬化性樹脂をシート状あるいはフィルム状で積層し真空ラミネートや高温真空プレス、熱ロール等を用いることで形成する方法、減圧又は真空下で印刷やディスペンス等で液状エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を塗布し加熱する方法、未硬化の熱硬化性樹脂をプレス成形する方法が挙げられる。
支持基材付封止材1の熱硬化樹脂層3を形成しない側の支持基材2の表面に薄膜の樹脂層を形成してもよい。この薄膜の樹脂層を形成する方法としては、例えば支持基材2に、印刷方式、スプレー方式、コーティング方式、あるいは従来のエポキシ硬化性樹脂やシリコーン硬化性樹脂等で用いられてきたプレス成形、フィルムの熱圧着方式で形成し、熱又は光で硬化させる方法等が挙げられる。
このような薄膜の樹脂層を形成することで、支持基材付封止材1を用いて封止された半導体装置は、従来のエポキシ樹脂等で封止された半導体装置と同様の外観及びレーザーマーキング性を得ることができる。
[支持基材]
支持基材2は、後に詳述する熱硬化樹脂層3を硬化させた時の収縮応力を抑制する効果を奏するものであり、封止後の基板またはウエハの反りを低減させ、一個以上の半導体素子を配列、接着させた基板を補強するために重要である。そのため、支持基材2は硬くて剛直なものであることが好ましいが、支持基材2として使用することができるものは特に限定されず、封止する対象となる素子搭載基板または素子形成ウエハに応じて、無機基板、金属基板、又は有機樹脂基板を使用することができる。特に有機樹脂基板を使用する場合には、繊維基材含有の有機樹脂基板を使用することもできる。
無機基板としてはセラミックス基板、ガラス基板、シリコンウエハなど、金属基板としては表面が絶縁処理された銅やアルミ基板などを代表的なものとして挙げることができる。有機樹脂基板としては繊維基材に熱硬化性樹脂やフィラー等を含浸させてなる樹脂含浸繊維基材、さらに熱硬化性樹脂を半硬化又は硬化した樹脂含浸繊維基材や、熱硬化性樹脂等を基板状に成形した樹脂基板が挙げられる。代表的なものとして、BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂基板、ガラスエポキシ基板、FRP(繊維強化プラスチック)基板等を挙げることができる。
有機樹脂基板に用いる繊維基材として使用することができるものとしては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、石英ガラス繊維、金属繊維等の無機繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維等の有機繊維、さらには炭化ケイ素繊維、炭化チタン繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維等が挙げられ、製品特性に応じていかなるものも使用することができる。また、最も好ましい繊維基材としてはガラス繊維、石英繊維、炭素繊維等を挙げることができる。中でも絶縁性の高いガラス繊維や石英ガラス繊維が繊維基材として好ましい。
有機樹脂基板に用いる熱硬化性樹脂としては特に限定されないが、BT樹脂、エポキシ樹脂等や、通常半導体素子の封止に使用される下記に例示するようなエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂、さらにシアネートエステル樹脂等が挙げられる。
繊維基材に含浸させる熱硬化性樹脂として熱硬化性エポキシ樹脂を用いた樹脂含浸繊維基材、又はエポキシ樹脂を含浸後に半硬化したものを支持基材として使用して支持基材付封止材を作製する場合、支持基材の片面上に形成される熱硬化樹脂層に用いる熱硬化性樹脂もエポキシ樹脂であることが好ましい。このように、支持基材に含浸させた熱硬化性樹脂と熱硬化樹脂層の熱硬化性樹脂とが同種の樹脂であれば、素子搭載面または素子形成面を一括封止するときに同時に硬化をさせることができ、それにより一層強固な封止機能が達成されるため好ましい。
また、繊維基材に含浸させる熱硬化性樹脂としてシリコーン樹脂、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂、シアネートエステル樹脂等を用いた場合も同様に、支持基材に含浸させた熱硬化性樹脂と熱硬化樹脂層の熱硬化性樹脂が同種の樹脂であることが好ましい。
支持基材の厚みは、無機基板、金属基板、又は有機樹脂基板のいずれの場合も20ミクロン(μm)〜1mmであることが好ましく、30ミクロン〜500ミクロンであることがより好ましい。20ミクロン以上であれば薄すぎて変形しやすくなることを抑制できるため好ましく、また1mm以下であれば半導体装置そのものが厚くなることを抑制できるため好ましい。
[熱硬化樹脂層]
熱硬化樹脂層3は、後述するように、半導体素子を封止する際の封止材として機能する。例えば、フリップチップ接続方式で基板に搭載された半導体素子を封止する場合には、アンダーフィルのための樹脂層にもなる。
熱硬化樹脂層3の厚みは20ミクロン以上2000ミクロン以下であることが好ましい。20ミクロン以上であれば素子搭載面または素子形成面を封止するのに充分であり、薄すぎることによる充填性の不良が生じることを抑制できるため好ましく、2000ミクロン以下であれば封止された半導体装置が厚くなり過ぎることが抑制できるため好ましい。
熱硬化樹脂層3に用いられる樹脂は、特に限定はされないが、通常、半導体素子の封止に使用される液状エポキシ樹脂や固形のエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、又はエポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂、シアネートエステル樹脂等の熱硬化性樹脂であることが好ましい。特に、熱硬化樹脂層3は、50℃未満で固形化し、かつ50℃以上150℃以下で溶融するエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、及びエポキシシリコーン混成樹脂、シアネートエステル樹脂のいずれかを含むものであることが好ましい。
[素子搭載基板または素子形成ウエハ]
素子搭載基板としては、例えば、図4に示すような、フリップチップ接続方式で半導体素子5を複数個のバンプ6を介して搭載した基板7が挙げられる。この基板7は、ギャップサイズ(基板と半導体チップとの隙間の幅)の範囲が10〜200μm程度のものが好ましい。あるいは、一個以上の半導体素子を接着剤で無機基板、金属基板あるいは有機基板上に搭載した基板であっても良い。素子形成ウエハとしては、表面に半導体素子が形成されたウエハが挙げられる。なお、素子搭載基板は、半導体素子を搭載し配列した半導体素子アレイを含む。
素子搭載基板または素子形成ウエハは、200mm×200mm以上の面積、例えば、300mm×300mmの面積を有するものとすることができる。
<被覆工程>
被覆工程では、支持基材付封止材1の熱硬化性樹脂層3により、素子搭載基板20の素子搭載面(または素子形成ウエハの素子形成面)を被覆する(図4のA、B)。図4に示すようなフリップチップ接続方式の基板を被覆する場合には、この被覆工程でアンダーフィリングも同時に行われる。
本発明において被覆工程は、上記した本発明の真空ラミネーション装置を用いて行う。具体的には、図5に示すように、支持基材付封止材1の少なくとも側面を枠機構31で取り囲み、素子搭載基板20または素子形成ウエハを、支持基材付封止材1の熱硬化性樹脂層3に空間42を介して対向させながら保持する。このとき、上記したように、熱硬化性樹脂3の一部が支持基材2上から落ちてしまうのを防止するために、基板20(またはウエハ)を素子搭載面(または素子形成面)を下方に向けた状態で、基板20(またはウエハ)の周辺部に留め具を係合させて上方から保持することが好ましい。
この枠機構31で取り囲んだ支持基材付封止材1を基板20またはウエハと共に真空ラミネーションする。
上記準備工程において、製造する半導体装置に必要な量よりも多い量の熱硬化性樹脂層3を支持基材2に積層しておき、被覆工程を、余剰の熱硬化性樹脂層3を外部に排出しながら行うことが好ましい。このようにすれば、支持基材2に積層する熱硬化性樹脂層3の量の複雑な調整を行う必要がなくなるので、半導体装置の製造が容易になるとともに、熱硬化性樹脂層3のボイドの発生をより確実に抑制できる。ここで、製造する半導体装置に必要な量は、例えば、半導体素子が1つもない基板またはウエハを支持基材付封止材1で封止した場合に所望の厚さの半導体装置が得られるのに必要な量とすることができる。このようにすれば、不良の半導体素子の個数に関わらず、樹脂量を容易に決定できる。
<封止工程>
封止工程では、上記の被覆工程の後、熱硬化樹脂層3を加熱、硬化することで、素子搭載面又は素子形成面を一括封止する工程である(図4のB)。
図4のBで示すように、封止後の基板4は、複数個のバンプ6を介して半導体素子5が搭載された基板7の素子搭載面を、熱硬化樹脂層3により封止すると同時にアンダーフィリングを行い、熱硬化樹脂層3を加熱、硬化することで封止樹脂層3’とし、支持基材付封止材1により一括封止されたものである。
真空ラミネーションによって被覆工程および封止工程を実施する方法について以下により詳細に説明する。ここでは例として、上記本発明の真空ラミネーション装置30を用いて、未硬化の熱硬化性シリコーン樹脂からなる熱硬化性樹脂層を有する支持基材付封止材で、図4に示すようなフリップチップ接続方式の素子搭載基板20を封止する場合について、図5を参照しながら説明する。
支持基材付封止材1を真空ラミネーション装置30の枠機構31の底部上に載置し、支持基材付封止材1の少なくとも側面を枠機構31で取り囲む。素子搭載基板20を、枠機構31で支持基材付封止材1の熱硬化性樹脂層3に空間42を介して対向させながら保持する(図5のA)。あるいは、このように枠機構31で支持基材付封止材1と素子搭載基板20を保持した後に、枠機構31を真空ラミネーション装置30の底部上に載置しても良い。
上下プレート35、36に内蔵されたヒーターを上下プレート35、36が所定温度、例えば150℃に加熱されるように設定する。上側プレート35側から、上側プレート35とダイアフラムラバー38で囲まれた空間内を減圧し、ダイアフラムラバー38を上側プレート35に密着させる(図5のB)。
その後、下側プレート36を上昇させて真空チャンバー32を形成し、下側プレート36側から真空チャンバー32内を減圧する(図5のC)。真空チャンバー32内が所定の減圧度、例えば1kPa以下で減圧されたら、上側プレート35と真空ポンプとをつなげる配管の弁を閉じ、上側プレート35とダイアフラムラバー38の間に圧縮空気を送り込む(図5のD)。これにより、ダイアフラムラバー38が膨張し、素子搭載基板20と支持基材付封止材1を枠機構31を介してダイアフラムラバー38と下側プレート36で挟むことで、真空ラミネーションが行われる。その結果、熱硬化性樹脂層3にボイドやダレ形状が発生するのを効果的に抑制しつつ、素子搭載面を被覆することができる。この時、アンダーフィリングも同時に行われる。
これと同時に、熱硬化性樹脂層3の硬化が進行し、素子搭載面の封止が完了する。すなわち、封止工程が被覆工程に引き続いて行われる。硬化時間としては3〜20分程度あれば十分である。熱硬化性樹脂層3は硬化する時に収縮応力を生じるが、本発明では、支持基材付封止材を用いているので、この収縮応力による基板の反りを支持基材2により抑制することができる。真空ラミネーションが完了したら真空チャンバー内を常圧に戻し、下側プレート36を下降させ、封止後の素子搭載基板を取り出す。
上記工程によりボイドとダレのない熱硬化性樹脂層3が精度良く成形された、反りのない封止後の素子搭載基板を得ることができる。取り出した素子搭載基板は通常、150〜180℃の温度で1〜4時間ポストキュアすることで電気特性や機械特性を安定化させることができる。
ここでは、フリップチップ接続方式の基板の被覆および封止について説明したが、上記したような半導体素子を接着剤で搭載した基板や、表面に半導体素子が形成されたウエハにも同様に本発明の方法を適用して、同様の効果を得ることができる。
<個片化工程>
個片化工程は、上記の封止工程後の基板またはウエハをダイシングにより切断する工程である(図4のC、D)。封止後の基板は、図4のCの点線で示す位置で、例えばダイシングブレードを用いて切断される。この工程により、個片化された半導体装置8を得ることができる(図4のD)。
このようにして製造された半導体装置であれば、基板またはウエハ上の半導体素子がボイドのない熱硬化性樹脂層で封止され、大面積・薄型の基板またはウエハを用いた場合でも反りが小さく、かつ耐熱や耐湿信頼性等に優れた高品質な半導体装置となる。
[エポキシ樹脂]
上記支持基材付封止材の熱硬化樹脂層に用いられるエポキシ樹脂は特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂又は4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂のようなビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、トリスフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェニロールエタン型エポキシ樹脂、及びフェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂の芳香環を水素化したエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂など室温で液状や固体の公知のエポキシ樹脂が挙げられる。また、必要に応じて、上記以外のエポキシ樹脂を目的に応じて一定量併用することができる。
エポキシ樹脂からなる熱硬化樹脂層にはエポキシ樹脂の硬化剤を加えることができる。このような硬化剤としては、フェノールノボラック樹脂、各種アミン誘導体、酸無水物や酸無水物基を一部開環させカルボン酸を生成させたものなどを使用することができる。なかでも製造する半導体装置の信頼性を確保するためにフェノールノボラック樹脂を用いるのが好ましい。特に、エポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂の混合比をエポキシ基とフェノール性水酸基の比率が1:0.8〜1.3となるように混合することが好ましい。
さらに、エポキシ樹脂と硬化剤の反応を促進するため、反応促進剤としてイミダゾール誘導体、フォスフィン誘導体、アミン誘導体、有機アルミニウム化合物などの金属化合物等を使用しても良い。
エポキシ樹脂からなる熱硬化樹脂層には、さらに必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。例えば、樹脂の性質を改善する目的で種々の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリコーン系等の低応力剤、ワックス類、ハロゲントラップ剤等の添加剤を目的に応じて添加配合することができる。
エポキシ樹脂からなる熱硬化樹脂層は、半導体素子を封止する樹脂層となることから塩素等のハロゲンイオン、またナトリウム等のアルカリイオンは極力減らしたものであることが好ましい。各イオンを減らす方法としては、イオン交換水50mlに試料10gを添加し、密封して120℃のオーブン中に20時間静置した後、加熱抽出する方法を挙げることができ、120℃での抽出でいずれのイオンも10ppm以下であることが好ましい。
[シリコーン樹脂]
支持基材付封止材の熱硬化樹脂層に用いられるシリコーン樹脂は特に限定されないが、例えば熱硬化性シリコーン樹脂、UV硬化性シリコーン樹脂等が使用可能である。特に、シリコーン樹脂からなる熱硬化樹脂層は付加硬化型シリコーン樹脂組成物を含むことが好ましい。付加硬化型シリコーン樹脂組成物としては、(A)非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物(例えば、アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン)、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び(C)白金系触媒を必須成分とするものが特に好ましい。以下、これら(A)〜(C)成分について説明する。
(A)成分:非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物
(A)成分の非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物としては、
111213SiO−(R1415SiO)−(R1617SiO)−SiR111213 (1)
(式中、R11は非共役二重結合含有一価炭化水素基を示し、R12〜R17はそれぞれ同一又は異種の一価炭化水素基を示し、a及びbは0≦a≦500、0≦b≦250、かつ0≦a+b≦500を満たす整数である。)
で示される分子鎖両末端が脂肪族不飽和基含有トリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサンなどの、オルガノポリシロキサンが例示される。
上記一般式(1)中、R11は非共役二重結合含有一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数2〜8、特に好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基で代表される脂肪族不飽和結合を有する非共役二重結合含有一価炭化水素基である。
上記一般式(1)中、R12〜R17はそれぞれ同一又は異種の一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。また、このうちR14〜R17は、より好ましくは脂肪族不飽和結合を除く一価炭化水素基であり、特に好ましくはアルケニル基等の脂肪族不飽和結合を持たないアルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。さらに、このうちR16、R17は芳香族一価炭化水素基であることが好ましく、フェニル基やトリル基等の炭素数6〜12のアリール基等であることが特に好ましい。
上記一般式(1)中、a及びbは0≦a≦500、0≦b≦250、かつ0≦a+b≦500を満たす整数であり、aは10≦a≦500であることが好ましく、bは0≦b≦150であることが好ましく、またa+bは10≦a+b≦500を満たすことが好ましい。
上記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンは、例えば、環状ジフェニルポリシロキサン、環状メチルフェニルポリシロキサン等の環状ジオルガノポリシロキサンと、末端基を構成するジフェニルテトラビニルジシロキサン、ジビニルテトラフェニルジシロキサン等のジシロキサンとのアルカリ平衡化反応によって得ることができるが、この場合、アルカリ触媒(特にKOH等の強アルカリ)による平衡化反応においては、少量の触媒で不可逆反応で重合が進行するため、定量的に開環重合のみが進行し、末端封鎖率も高いため、通常、シラノール基及びクロル分は含有されない。
上記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンとしては、具体的に下記のものが例示される。
Figure 2015154012
(上記式において、k、mは、0≦k≦500、0≦m≦250、かつ0≦k+m≦500を満足する整数であり、好ましくは5≦k+m≦250、かつ0≦m/(k+m)≦0.5を満足する整数である。)
(A)成分としては、上記一般式(1)で示される直鎖構造を有するオルガノポリシロキサンの他、必要に応じて、3官能性シロキサン単位、4官能性シロキサン単位等を含む三次元網目構造を有するオルガノポリシロキサンを併用することもできる。このような非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物は1種単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
(A)成分の非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物中の非共役二重結合を有する基(Si原子に結合する二重結合を有する一価炭化水素基)の量は、全一価炭化水素基(Si原子に結合する全ての一価炭化水素基)のうち0.1〜20モル%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜10モル%、特に好ましくは0.2〜5モル%である。非共役二重結合を有する基の量が0.1モル%以上であれば硬化させたときに良好な硬化物を得ることができ、20モル%以下であれば硬化させたときの機械的特性が良いため好ましい。
また、(A)成分の非共役二重結合を有する有機ケイ素化合物は芳香族一価炭化水素基(Si原子に結合する芳香族一価炭化水素基)を有することが好ましく、芳香族一価炭化水素基の含有量は、全一価炭化水素基(Si原子に結合する全ての一価炭化水素基)の0〜95モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜90モル%、特に好ましくは20〜80モル%である。芳香族一価炭化水素基は樹脂中に適量含まれた方が、硬化させたときの機械的特性が良く製造もしやすいという利点がある。
(B)成分:オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B)成分としては、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであれば、架橋剤として作用し、(B)成分中のSiH基と(A)成分のビニル基、アルケニル基等の非共役二重結合含有基とが付加反応することにより、硬化物を形成することができる。
また、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、芳香族一価炭化水素基を有することが好ましい。このように、芳香族一価炭化水素基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであれば、上記の(A)成分との相溶性を高めることができる。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンは1種単独で用いても2種以上を混合して用いてもよく、例えば、芳香族炭化水素基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを(B)成分の一部又は全部として含ませることができる。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、これに限られるものではないが、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、1−グリシドキシプロピル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−グリシドキシプロピル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−グリシドキシプロピル−5−トリメトキシシリルエチル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、トリメトキシシラン重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO3/2単位とからなる共重合体等が挙げられる。
また、下記構造で示される単位を使用して得られるオルガノハイドロジェンポリシロキサンも用いることができる。
Figure 2015154012
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、一分子中のケイ素原子の数(又は重合体の場合は重合度)は2以上が好ましく、より好ましくは3〜500、特に好ましくは4〜300程度のものを使用することができる。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分のアルケニル基等の非共役二重結合を有する基1個あたり(B)成分中のケイ素原子結合水素原子(SiH基)が0.7〜3.0個となる量であることが好ましい。
(C)成分:白金系触媒
(C)成分の白金系触媒としては、例えば塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、キレート構造を有する白金錯体等が挙げられる。これらは1種単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。
(C)成分の白金系触媒の配合量は、硬化有効量であり所謂触媒量でよく、通常、(A)成分及び(B)成分の総質量100質量部あたり、白金族金属の質量換算で0.1〜500ppmであることが好ましく、特に0.5〜100ppmの範囲であることが好ましい。
シリコーン樹脂からなる熱硬化樹脂層は、半導体素子を封止する樹脂層となることから塩素等のハロゲンイオン、またナトリウム等のアルカリイオンは極力減らしたものであることが好ましい。各イオンを減らす方法としては、エポキシ樹脂と同様であり、120℃での抽出でいずれのイオンも10ppm以下であることが好ましい。
[エポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂]
支持基材付封止材の熱硬化樹脂層に用いられるエポキシ樹脂とシリコーン樹脂からなる混成樹脂は特に限定されないが、例えば前述のエポキシ樹脂と前述のシリコーン樹脂を用いたものを挙げることができる。
混成樹脂からなる熱硬化樹脂層は、半導体素子を封止する樹脂層となることから塩素等のハロゲンイオン、またナトリウム等のアルカリイオンは極力減らしたものであることが好ましい。各イオンを減らす方法としては、エポキシ樹脂及びシリコーン樹脂と同様であり、120℃での抽出でいずれのイオンも10ppm以下であることが好ましい。
[シアネートエステル樹脂]
支持基材付封止材の熱硬化樹脂層に用いられるシアネートエステル樹脂は特に限定されないが、例えばシアネートエステル化合物又はそのオリゴマーと、硬化剤としてフェノール化合物及びジヒドロキシナフタレン化合物のいずれか又は両方を配合した樹脂組成物が挙げられる。
(シアネートエステル化合物又はそのオリゴマー)
上記のシアネートエステル樹脂に用いられるシアネートエステル化合物又はそのオリゴマーとして使用する成分は、下記一般式(2)で示されるものである。
Figure 2015154012
(式中、R及びRは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R
Figure 2015154012
のいずれかを示し、n=0〜30の整数である。Rは水素原子又はメチル基である。)
ここで、シアネートエステル化合物としては、1分子中にシアネート基を2個以上有するものであり、具体的には、多芳香環の2価フェノールのシアン酸エステル、例えばビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−エチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(4−シアネートフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−シアネートフェニル)−2,2−プロパン、ジ(4−シアネートフェニル)エーテル、ジ(4−シアネートフェニル)チオエーテル、多価フェノールのポリシアン酸エステル、例えばフェノールノボラック型シアネートエステル、クレゾールノボラック型シアネートエステル、フェニルアラルキル型シアネートエステル、ビフェニルアラルキル型シアネートエステル、ナフタレンアラルキル型シアネートエステルなどが挙げられる。
前述のシアネートエステル化合物はフェノール類と塩化シアンを塩基性下、反応させることにより得られる。上記シアネートエステル化合物は、その構造より軟化点が106℃の固形のものから、常温で液状のものまでの幅広い特性を有するものの中から用途に合わせて適宜選択することができる。
このうち、シアネート基の当量が小さいもの、即ち官能基間分子量が小さいものは硬化収縮が小さく、低熱膨張、高Tgの硬化物を得ることができる。シアネート基当量が大きいものは若干Tgが低下するが、トリアジン架橋間隔がフレキシブルになり、低弾性化、高強靭化、低吸水化が期待できる。
なお、シアネートエステル化合物中に結合あるいは残存している塩素は好ましくは50ppm以下、より好ましくは20ppm以下であることが好適である。50ppm以下であれば長期高温保管時熱分解により遊離した塩素あるいは塩素イオンが酸化されたCuフレームやCuワイヤー、Agメッキを腐食させ、剥離や電気的不良を引き起こす可能性がないため好ましい。また、樹脂の絶縁性も低下することがないため好ましい。
(硬化剤)
一般にシアネートエステル化合物の硬化剤や硬化触媒としては金属塩、金属錯体や活性水素を持つフェノール性水酸基や一級アミン類などが挙げられるが、特にフェノール化合物やジヒドロキシナフタレン化合物が好適に用いられる。
フェノール化合物
上記のシアネートエステル樹脂に用いることができるフェノール化合物は特に限定されないが、例えば下記一般式(3)で示されるものが挙げられる。
Figure 2015154012
(式中、R及びRは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R
Figure 2015154012
のいずれかを示し、p=0〜30の整数である。Rは水素原子又はメチル基である。)
ここでフェノール化合物としては1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールA型樹脂、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル型樹脂、ビフェニルアラルキル型樹脂、ナフタレンアラルキル型樹脂が挙げられ、これらのうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
フェノール化合物はフェノール水酸基当量が小さいもの、例えば、水酸基当量120以下のものはシアネート基との反応性が高く、120℃以下の低温でも硬化反応が進行する。この場合はシアネート基に対する水酸基のモル比を小さくすると良い。好適な範囲はシアネート基1モルに対し0.05〜0.11モルである。この場合、硬化収縮が少なく、低熱膨張で高Tgの硬化物が得られる。
一方フェノール水酸基当量が大きいもの、例えば水酸基当量175以上のものはシアネート基との反応が抑えられ保存性が良く、流動性が良い組成物が得られる。好適な範囲はシアネート基1モルに対し0.1〜0.4モルである。この場合Tgは若干低下するが吸水率の低い硬化物が得られる。希望の硬化物特性と硬化性を得るために、これらのフェノール樹脂を2種類以上併用することもできる。
上記のシアネートエステル樹脂に用いることができるジヒドロキシナフタレン化合物は下記一般式(4)で表される。
Figure 2015154012
ここでジヒドロキシナフタレンとしては、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレンなどが挙げられる。
融点が130℃の1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレンは非常に反応性が高く、少量でシアネート基の環化反応を促進する。融点が200℃以上の1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレンは比較的反応が抑制される。
これらのジヒドロキシナフタレンを単独で使用した場合、官能基間分子量が小さく、かつ剛直な構造であるため硬化収縮が小さく、高Tgの硬化物が得られる。また水酸基当量の大きい1分子中に2個以上の水酸基を持つフェノール化合物と併用することにより硬化性を調整することもできる。
なお、上記フェノール化合物及びジヒドロキシナフタレン中のハロゲン元素やアルカリ金属などは、120℃、2気圧下での抽出で10ppm、特に5ppm以下であることが好ましい。
[無機充填剤]
支持基材付封止材の熱硬化樹脂層は無機充填剤を含み、無機充填剤としては、従来知られている各種の無機充填剤を用いることができる。具体的には、ヒュームドシリカ(煙霧質シリカ)、沈降シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ボロンナイトライド、チッカアルミ、チッカケイ素、マグネシア、マグネシウムシリケート、アルミニウムなどが挙げられる。中でも真球状の溶融シリカが低粘度化のため好ましく、さらには、ゾルゲル法又は爆燃法で製造された球状シリカを用いることが好ましい。なお、これらの無機充填剤は、シランカップリング剤等で表面処理されたものであってもよいが、表面処理なしでも使用できる。
無機充填剤の量としては、支持基材付封止材の熱硬化樹脂層における樹脂組成物全体の50〜90質量%であることが好ましく、特に、60〜85質量%が望ましい。50質量%以上とすることで強度や耐湿信頼性等の低下を抑制でき、90質量%以下とすることで粘度の上昇によるアンダーフィル浸入性の低下を抑制できる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
[半導体素子を搭載した基板]
半導体素子搭載の有機樹脂基板:厚み100μm、縦240mm、横240mmのBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂基板(線膨張係数:10ppm/℃)に、7.3×7.3mm角のチップが168個搭載可能となるようにCu配線を形成したもの(フルエリア部パッド:パッド径100μm、パッドピッチ300μm ペリフェラル部リード:リード幅20μm、リードピッチ80μm)を準備した。この基板のCu配線形成面に、Cuピラー高さ30μm+SnAg15μmを上記配線に接続可能となるように配置した厚み100μm、7.3×7.3mm角のシリコンチップを168個フリップチップボンディングした。接続後にチップと基板の間に形成された空間の高さはおよそ48μmであった。
[支持基材]
厚み50μm、230mm×230mmのBT樹脂基板(線膨張係数:6ppm/℃)を準備した。
[熱硬化樹脂層の樹脂組成物]
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂60質量部、フェノールノボラック樹脂30質量部、平均粒径0.6μm、粒径10μm以上が0.08質量%の球状シリカ350質量部、触媒TPP(トリフェニルホスフィン)0.8質量部、シランカップリング剤KBM403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業製)0.5質量部を高速混合装置で十分混合した後、連続混練装置で加熱混練して厚み約150μmのシート状に成形し冷却した。
[支持基材付封止材の作製]
上記支持基材の片側に、上記エポキシ樹脂組成物からなるシートを積層させ、該エポキシ樹脂組成物積層面にフッ素樹脂処理を施したPETフィルム(剥離フィルム)を積層した。この積層物を50℃で圧着して、支持基材付封止材を作製した。
[半導体素子を搭載した基板の封止]
上記で作製した支持基材付封止材を用いて上記半導体素子を搭載した基板を、真空ラミネーション装置(ニチゴーモートン社製)を用いて封止した。
上記支持基材付封止材を図3の枠機構下部44の底部45上に熱硬化樹脂層が上になるように載置し、一方で上記半導体素子搭載基板を、枠機構上部43に素子搭載面が下を向くようにして、保持手段41を用いて保持した。続いて図2に示すように枠機構上部43と下部44を重ね合わせた。この際、空間42を介して上記支持基材付封止材と上記半導体素子搭載基板が接触しないようした。
その後枠機構31を予め上下プレート温度を150℃に設定した真空ラミネーション装置30の下側プレート36に載置した。続いて下側プレートを上昇させて上側プレートと密着させることで形成された真空チャンバー内を減圧して50Paとした後、上側プレートとダイアフラムラバーの間を大気開放すると共に0.5MPaの圧縮空気を送り込んで、5分間加圧成形した。これにより第1のキャビティに封止厚み225μmの樹脂層を成形すると同時に、余剰の樹脂を第2のキャビティへ排出した。
その後取り出した封止後半導体素子搭載基板を180℃で4時間ポストキュアして熱硬化性樹脂を硬化させた。この封止後半導体素子搭載基板の成形性を断面観察により確認した。熱硬化性樹脂層の外周部に樹脂が広がったダレ形状は発生せず、封止後の総厚みは325μm±5μmであった。封止後の総厚みは約325μmであった。
この基板をダイシングテープに貼り付け、ダイシングを行い個片化して、16×16mm角の半導体装置を製造した。この半導体装置を、超音波探傷装置及び半導体装置の半導体素子部分をカットした断面の観察により調べた結果、ボイド、未充填がなく浸入性も良好であった。
(比較例1)
実施例1と同様に半導体素子を搭載した基板、支持基材付封止材を準備し、真空ラミネーション装置(ニチゴーモートン社製)を用いて封止した。但し、本発明の枠機構を用いず、上記半導体素子搭載基板と上記支持基材付封止材を、支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層が半導体素子搭載面上に載置されるようにして下側プレート上に設置した。それ以外は全て実施例1と同一条件にて封止、硬化した。この封止後半導体素子搭載基板の成形性を断面観察により確認した。熱硬化性樹脂層の外周部に樹脂が広がったダレ形状がみられ、封止後の総厚みは中央部325μmに対し周辺部は300μmであった。さらに実施例1と同様に個片化した半導体装置を超音波探傷装置及び半導体装置の半導体素子部分をカットした断面の観察により調べた結果、ボイド、未充填がなく浸入性も良好であった。
(比較例2)
圧縮成形装置の成形金型温度を150℃に設定し、上金型に上記半導体素子を搭載した基板を吸引することで吸着させた。一方、上記熱硬化性エポキシ樹脂を載置した上記支持基板付封止材は下金型に同様に吸引吸着させた。
その後、金型の周囲をシールし、その内部を脱気により真空度5kPaとした後、上下金型を閉じた。成形厚みは225μmとした。続いて20Kg/cmの圧力を加えて、成形時間5分間で圧縮成形を行った。その後取り出した封止後半導体素子搭載基板を180℃で4時間ポストキュアして熱硬化性樹脂を硬化させた。封止後の総厚みは約325μm±5μmであった。
この基板をダイシングテープに貼り付け、ダイシングを行い個片化して、16×16mm角の半導体装置を製造した。この半導体装置を、超音波探傷装置及び半導体装置の半導体素子部分をカットした断面の観察により調べた結果、半導体素子搭載とそれをフリップチップボンディングした基板からなる空間の素子中心部分に樹脂の未充填がみられた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…支持基材付封止材、 2…支持基材、 3…熱硬化樹脂層、
3’…封止樹脂層、 4…封止後の基板、 5…半導体素子、
6…バンプ、 7…基板、 8…半導体装置、 20…半導体素子搭載基板、
30…真空ラミネーション装置、 31…枠機構、
32…真空チャンバー、 33…真空手段、 34…押圧手段、
35…上側プレート、 36…下側プレート、
37…Oリング、 38…ダイアフラムラバー、
41…保持手段、 42…空間、 43…上部、 44…下部、
45…底部、 46…側面部、 47…樹脂排出手段、
48…格納部、 49…押さえ手段、 50…留め具、
51…成形樹脂、 52…余剰樹脂。

Claims (7)

  1. 半導体装置を製造する際に用いる真空ラミネーション装置であって、
    支持基材に封止材として熱硬化性樹脂層を積層した支持基材付封止材の少なくとも側面を取り囲む枠機構を具備し、
    前記枠機構は、半導体素子を搭載した基板または半導体素子を形成したウエハを、前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層に空間を介して対向させながら保持する保持手段を有するものであり、
    前記装置は、前記枠機構で取り囲んだ前記支持基材付封止材を前記基板またはウエハと共に真空ラミネーションするものであることを特徴とする真空ラミネーション装置。
  2. 前記枠機構は、余剰の前記熱硬化性樹脂層を外部に排出する樹脂排出手段を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の真空ラミネーション装置。
  3. 前記枠機構の保持手段は、前記基板またはウエハを前記半導体素子搭載面または前記半導体素子形成面を下方に向けた状態で上方から保持するものであり、前記基板またはウエハの周辺部と係合する留め具を有するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空ラミネーション装置。
  4. 前記枠機構は、前記支持基材付封止材を載置する底部と、該底部に対して摺動しながら上下方向に移動可能な側面部を有し、前記底部および側面部は、耐熱性の樹脂から成るものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の真空ラミネーション装置。
  5. 半導体装置を製造する方法であって、
    支持基材に封止材として熱硬化性樹脂層を積層した支持基材付封止材を準備する準備工程、
    前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層により、半導体素子を搭載した基板の半導体素子搭載面、又は半導体素子を形成したウエハの半導体素子形成面を被覆する被覆工程、
    前記熱硬化性樹脂層を加熱、硬化することで、前記基板の半導体素子搭載面又は前記ウエハの半導体素子形成面を一括封止する封止工程、
    前記封止後の基板またはウエハをダイシングにより切断する切断工程を有し、
    前記被覆工程を、前記支持基材付封止材の少なくとも側面を枠機構で取り囲み、前記半導体素子を搭載した基板または前記半導体素子を形成したウエハを、前記支持基材付封止材の熱硬化性樹脂層に空間を介して対向させながら保持し、前記枠機構で取り囲んだ前記支持基材付封止材を前記基板またはウエハと共に真空ラミネーションすることで行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記準備工程において、前記製造する半導体装置に必要な量よりも多い量の前記熱硬化性樹脂層を封止材として前記支持基材に積層しておき、前記被覆工程を、余剰の前記熱硬化性樹脂層を外部に排出しながら行うことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記被覆工程において、前記基板またはウエハを前記半導体素子搭載面または前記半導体素子形成面を下方に向けた状態で、前記基板またはウエハの周辺部に留め具を係合させて上方から保持することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の半導体装置の製造方法。

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