JP2015170657A - 太陽電池モジュール用封止材及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用封止材及び太陽電池モジュール Download PDF

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彰宏 高柳
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伺励 越田
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Abstract

【課題】EVAから生成する酢酸による耐久性の低下を抑制し、かつ裏側の封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込むことを抑制する。【解決手段】太陽電池セル11と、太陽電池セル11を挟持した第1の封止材12a及び第2の封止材12bとを備え、太陽電池セル11の少なくとも表側の第1の封止材12aが、ポリエチレン及びエチレン−アクリルモノマー共重合体のいずれか一方又は両方からなり、メルトマスフローレートが10g/10分以下で、かつ環球法軟化点が120℃以上であるエチレン系重合体(A)を含有し、かつ裏側の第2の封止材12bが着色されている、太陽電池モジュール10。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用封止材及び太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題への関心の高まりに伴い、太陽光発電の普及が急速に拡大している。通常、太陽光発電では、発電素子である複数の太陽電池セルが電気的に接続された状態で一対のシート状の封止材に挟持され、さらにこれらが透明保護材とバックシートに挟持された太陽電池モジュールが使用される。
太陽電池セルを封止する封止材としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」という。)を主成分とした封止材が広く使用されている。しかし、該封止材を用いると、EVAが分解して酢酸が生成され、該酢酸の酸性によって太陽電池モジュールの配線が腐食することがある。そのため、封止材としてEVAを用いた場合には、太陽電池モジュールの耐久性向上に限界がある。
EVA以外の樹脂を用いた封止材としては、例えば、以下のものが提案されている。
エチレン−メタクリル酸共重合体と結晶性ポリエチレンからなり、メルトフローレート(ASTM D−1238、温度190℃、荷重2.16kgで測定した値)が0.1g/10分以上40g/10分以下のポリマーブレンド又はポリマーアロイを用いた封止材(特許文献1)。
特許第4336442号公報
太陽電池モジュールでは、光の利用効率を高めるため、太陽電池セルの裏側に配置する封止材の光の反射率を向上させために該封止材を白色等に着色することがある。
しかし、特許文献1の封止材では、モジュール製造時に封止材が過剰に流動し、該封止材の一部が、太陽電池セルにおける該封止材が配置された側と反対側に回り込むことがある。そのため、特許文献1の封止材では、裏側の封止材を白色等に着色した場合に、該封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込み、太陽電池セルの表側で光を反射し、光の利用効率を低下させることがある。
本発明は、少なくとも太陽電池セルの表側を封止する太陽電池モジュール用封止材として、EVAから生成する酢酸による耐久性の低下を抑制でき、かつ裏側の封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込むことを抑制できる太陽電池モジュール用封止材を提供することを目的とする。また、本発明は、EVAから生成する酢酸による耐久性の低下が抑制され、かつ裏側の封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込むことが抑制された太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の太陽電池モジュール用封止材は、太陽電池セルの少なくとも表側を封止する太陽電池モジュール用封止材であり、ポリエチレン及びエチレン−アクリルモノマー共重合体のいずれか一方又は両方からなり、JIS K 7210:1999に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトマスフローレートが10g/10分以下であり、かつJIS K 2207に従って測定した環球法軟化点が120℃以上であるエチレン系重合体(A)を含有することを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを挟持した一対の太陽電池モジュール用封止材とを備え、前記太陽電池セルの少なくとも表側の太陽電池モジュール用封止材が本発明の太陽電池モジュール用封止材であり、かつ裏側の太陽電池モジュール用封止材が着色されていることを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールでは、前記一対の太陽電池モジュール用封止材の両方が、本発明の太陽電池モジュール用封止材であることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用封止材は、少なくとも太陽電池セルの表側を封止する太陽電池モジュール用封止材であり、EVAから生成する酢酸による耐久性の低下を抑制でき、かつ裏側の封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込むことを抑制できる。
また、本発明の太陽電池モジュールにおいては、EVAから生成する酢酸による耐久性の低下が抑制されており、かつ裏側の封止材が太陽電池セルの表側に回り込むことが抑制されている。
本発明の太陽電池モジュールの一例を示した断面図である。
<太陽電池モジュール用封止材>
本発明の太陽電池モジュール用封止材(以下、「封止材」という。)は、太陽電池モジュールにおいて、少なくとも太陽電池セルの表側を封止するために用いるシート状の封止材である。
本発明の封止材は、エチレン系重合体(A)を含有し、必要に応じて架橋剤(B)、架橋助剤(C)、添加剤(D)をさらに含有する。また、本発明の封止材は、EVAを含まないことが好ましい。なお、耐久性の向上効果を損なわない範囲であれば、EVAを少量含んでも構わない。
[エチレン系重合体(A)]
エチレン系重合体(A)は、ポリエチレン及びエチレン−アクリルモノマー共重合体のいずれか一方又は両方からなる。
ポリエチレンとしては、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンのいずれか1種又は2種以上を使用できる。
エチレン−アクリルモノマー共重合体は、エチレンとアクリルモノマーとの共重合体である。
エチレン−アクリルモノマー共重合体としては、例えば、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体等のエチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体が挙げられる。
エチレン−アクリルモノマー共重合体は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレン系重合体(A)の質量平均分子量は、10,000〜300,000が好ましく、30,000〜100,000がより好ましい。エチレン系重合体(A)の質量平均分子量が前記下限値以上であれば、太陽電池モジュールにした際の封止材の機械的物性を良好にしやすい。エチレン系重合体(A)の質量平均分子量が前記上限値以下であれば、封止材の加工性を良好にしやすい。
エチレン系重合体(A)においては、JIS K 7210:1999に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトマスフローレート(以下、「MFR」という。)が10g/10分以下であり、かつJIS K 2207に従って測定した環球法軟化点が120℃以上である。これにより、太陽電池モジュールにおいて、裏側の封止材が太陽電池セルの表側に回り込むことを抑制できる。
エチレン系重合体(A)のMFRは、10g/10分以下であり、1〜10g/10分が好ましく、2〜8g/10分がより好ましく、2〜7g/10分がさらに好ましい。エチレン系重合体(A)のMFRが前記下限値以上であれば、封止材の加工性を高めることができる。エチレン系重合体(A)のMFRが前記上限値以下であれば、裏側の封止材が太陽電池セルの表側に回り込むことを抑制しやすい。
エチレン系重合体(A)の環球法軟化点は、120℃以上であり、120〜195℃が好ましく、130〜190℃がより好ましく、140〜185℃がさらに好ましい。エチレン系重合体(A)の環球法軟化点が前記下限値以上であれば、裏側の封止材が太陽電池セルの表側に回り込むことを抑制しやすい。エチレン系重合体(A)の環球法軟化点が前記上限値以下であれば、封止材の加工性を高めることができる。
[架橋剤(B)]
架橋剤(B)は、エチレン系重合体(A)を架橋させる成分である。
架橋剤(B)としては、1時間半減期が100℃以上130℃未満である第1の有機過酸化物、及び1時間半減期が130℃以上160℃以下である第2の有機過酸化物のいずれか一方又は両方が好ましい。
第1の有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート等が挙げられる。
第1の有機過酸化物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
第2の有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド等が挙げられる。
第2の有機過酸化物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋剤(B)が第1の有機過酸化物のみからなる場合、封止材における架橋剤(B)の含有量は、エチレン系重合体(A)の100質量部に対して、0.05〜0.8質量部が好ましく、0.1〜0.5質量部がより好ましい。架橋剤(B)の含有量が前記下限値以上であれば、耐久性に優れた封止材が得られやすい。架橋剤(B)の含有量が前記上限値以下であれば、コスト面で有利になる。また、太陽電池モジュール製造時又は製造後において、未反応の架橋剤(B)の分解によるガスの発生が抑制されるため、封止材と透明保護材又はバックシートとの間においてインフレーションと称される膨れが発生することを防止しやすい。
架橋剤(B)が第2の有機過酸化物のみからなる場合、同様の理由から、封止材における架橋剤(B)の含有量は、エチレン系重合体(A)の100質量部に対して、0.05〜1.0質量部が好ましく、0.1〜0.6質量部がより好ましい。
架橋剤(B)が第1の有機過酸化物及び第2の有機過酸化物の両方からなる場合、同様の理由から、封止材における架橋剤(B)の含有量は、エチレン系重合体(A)の100質量部に対して、0.05〜1.0質量部が好ましく、0.1〜0.5質量部がより好ましい。
また、架橋剤(B)が第1の有機過酸化物及び第2の有機過酸化物の両方からなる場合、第1の有機過酸化物と第2の有機過酸化物との質量比率は、第1の有機過酸化物:第2の有機過酸化物=10:90〜90:10が好ましく、20:80〜80:20がより好ましい。
[架橋助剤(C)]
架橋助剤(C)は、重合性不飽和基(ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロキシ基等)を2つ以上有する化合物である。該化合物としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる。
架橋助剤(C)の含有量は、エチレン系重合体(A)の100質量部に対して、0.3〜5.0質量部が好ましく、0.5〜3.0質量部がより好ましい。架橋助剤(C)の含有量が前記下限値以上であれば、架橋剤(B)の含有量をより低く抑えることができるため、封止材と透明保護材又はバックシートとの間においてインフレーションと称される膨れが発生することを防止しやすい。架橋助剤(C)の含有量が前記上限値以下であれば、コスト面で有利である。
[添加剤(D)]
添加剤(D)としては、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、顔料、染料、充填材等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤等が挙げられる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤等が挙げられる。
シランカップリング剤は、後述する太陽電池セル、透明保護材、バックシート等との接着性を改良する成分である。
シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤の配合量は、エチレン系重合体(A)の100質量部に対して、0〜10質量部が好ましく、0〜5質量部がより好ましい。
[厚み]
本発明の封止材の厚みは、製造する太陽電池モジュールに応じて0.05〜1mmの範囲内で適宜選択される。封止材の厚みが0.05mm以上であれば、太陽電池セルを充分に封止できる。封止材の厚みが1mm以下であれば、太陽電池モジュールを薄型化できる。
[封止材の製造方法]
本発明の封止材の製造方法としては、特に限定されず、エチレン系重合体(A)を用いる以外は公知の製造方法を採用できる。例えば、エチレン系重合体(A)と、必要に応じて用いる架橋剤(B)、架橋助剤(C)及び添加剤(D)を混合して封止材用組成物を調製し、該封止材用組成物を成形してシート化する方法が挙げられる。
シート化方法としては、例えば、Tダイを用いた押出成形法、プレス成形法等が挙げられる。また、封止材用組成物を溶液とする場合は、離型シートに塗工し、乾燥することにより、シート化する方法でもよい。
[作用効果]
本発明の封止材は、ポリエチレン及びエチレン−アクリルモノマー共重合体のいずれか一方又は両方からなるエチレン系重合体(A)を用いており、EVAを用いなくてもよいため、EVAが分解して生成する酢酸による太陽電池モジュールの耐久性の低下を抑制できる。
また、本発明の封止材では、MFRが10g/10分以下で、かつ環球法軟化点が120℃以上のエチレン系重合体(A)を用いているため、太陽電池モジュールの製造時において、該封止材が必要以上に流動することが抑制される。そのため、本発明の封止材により太陽電池セルの表側を封止することで、モジュール製造時において、裏側の封止材の一部が、本発明の封止材を押し退けつつ太陽電池セルの表側に回り込むことが抑制される。その結果、太陽電池セルの裏側の封止材を白色等に着色したとしても、該裏側の封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込んで光の利用効率が低下することが抑制される。
<太陽電池モジュール>
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを挟持した一対の封止材とを備え、前記太陽電池セルの少なくとも表側の封止材が本発明の封止材であり、かつ裏側の封止材が着色されている。本発明の太陽電池モジュールは、少なくとも表側の封止材として本発明の封止材を用いる以外は、公知の態様を採用できる。
以下、本発明の封止材を用いた太陽電池モジュールの一実施形態例について説明する。
本実施形態の太陽電池モジュール10は、図1に示すように、複数の太陽電池セル11,11,・・・と、一対の第1の封止材12a及び第2の封止材12bと、透明保護材13と、バックシート14とを備える。
太陽電池モジュール10では、複数の太陽電池セル11,11,・・・が、一対の第1の封止材12a及び第2の封止材12bに挟持されて固定され、それらが透明保護材13とバックシート14の間に配置されている。また、第1の封止材12aが透明保護材13側、第2の封止材12bがバックシート14側に配置されている。
[封止材]
太陽電池モジュール10においては、少なくとも表側の第1の封止材12aが本発明の封止材である。すなわち、表側の第1の封止材12aが本発明の封止材で、裏側の第2の封止材12bが本発明の封止材以外の封止材であるか、第1の封止材12a及び第2の封止材12bの両方が本発明の封止材である。本発明の封止材以外の封止材としては、公知の封止材を採用できる。
本発明では、裏側の封止材の一部が表側に回り込むことがより抑制される点から、表側と裏側の両方の封止材が本発明の封止材であることが好ましい。
太陽電池セル11の第2の封止材12bは、例えば、白色等に着色される。これにより、太陽電池セル11の裏側で第2の封止材12bの光の反射率が向上し、光の利用効率が高くなる。
封止材を白色に着色する態様としては、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、鉛白、酸化亜鉛、カオリン等を配合する態様が挙げられる。
[太陽電池セル]
太陽電池セル11としては、p型とn型の半導体を接合した構造を有するpn接合型太陽電池素子が挙げられる。
pn接合型太陽電池素子としては、シリコン系(単結晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモルファスシリコン系等)、化合物系(GaAs系、CIS系、CdTe−CdS系)等が挙げられる。
本実施形態例では、複数の太陽電池セル11,11,・・・は、導線及び半田接合部を備えたタブストリング15を介して電気的に直列に接続されている。
[透明保護材]
透明保護材13としては、ガラス板、樹脂板等が挙げられる。
ガラス板としては、光透過性の点から、表面に凹凸をつけた型板ガラスが好ましい。
型板ガラスの材料としては、鉄分の少ない白板ガラス(高透過ガラス)が好ましい。
[バックシート]
バックシート14の材料としては、ポリフッ化ビニル、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリオレフィン(ポリエチレン等)、ガラス、金属(アルミニウム等)等が挙げられる。バックシート14は、単層であってもよく、複層であってもよい。
[太陽電池モジュールの製造方法]
太陽電池モジュール10の製造方法としては、一対の第1の封止材12a及び第2の封止材12bのいずれか一方又は両方に本発明の封止材を用いる以外は、公知の方法を採用できる。例えば、以下の方法が挙げられる。
タブストリング15を用いて電気的に接続した複数の太陽電池セル11,11,・・・を一対の第1の封止材12a及び第2の封止材12bで挟み、さらにそれらを透明保護材13とバックシート14とで挟む。その後、加熱して、第1の封止材12a及び第2の封止材12b、第1の封止材12aと透明保護材13、第2の封止材12bとバックシート14とを接着する。
第1の封止材12a及び第2の封止材12bが架橋剤(B)を含有する場合には、架橋剤(B)の分解温度以上に加熱することが好ましい。架橋剤(B)の分解温度以上に加熱すれば、第1の封止材12a及び第2の封止材12bに含まれるエチレン系重合体(A)を架橋でき、第1の封止材12a及び第2の封止材12bの耐久性をより向上させることができる。
[作用効果]
以上説明した本発明の太陽電池モジュールにおいては、少なくとも太陽電池セルの表側の封止材として本発明の封止材を用いるため、EVAから生成する酢酸による耐久性の低下が抑制されている。また、白色等に着色された裏側の封止材の一部が太陽電池セルの表側に回り込むことが抑制されるため、光の利用効率を低下させることが抑制される。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[MFR]
エチレン系重合体のMFRは、JIS K 7210:1999に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定した。
[環球法軟化点]
エチレン系重合体の環球法軟化点は、JIS K 2207に従って測定した。
[使用原料]
(エチレン系重合体(A))
A−1:エチレン−エチルアクリレート共重合体(日本ユニカー社製、商品名「NUC−6170」、MFR:6g/10分、環球法軟化点:173℃)。
A−2:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(住友化学社製、商品名「WH206」、MFR:2g/10分、環球法軟化点:185℃)。
A−3:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(住友化学社製、商品名「WH303」、MFR:7g/10分、環球法軟化点:146℃)。
(架橋剤(B))
B−1:有機過酸化物(化薬アクゾ社製、商品名「カヤエステルAN」、1時間半減期:114℃)。
(架橋助剤(C))
C−1:トリアリルシアヌレート(化薬アクゾ社製、商品名「パーカリンク300」)。
(添加剤(D))
D−1:シランカップリング剤(信越化学工業社製、商品名「KBM−403」)。
D−2:紫外線吸収剤(BASFジャパン社製、商品名「TINUVIN P」)。
D−3:光安定剤(BASFジャパン社製、商品名「TINUVIN114」)。
(他の重合体(F)(比較対象))
F−1:エチレン−エチルアクリレート共重合体(日本ユニカー社製、商品名「DPDJ−9169」、MFR:20g/10分、環球法軟化点:137℃)。
F−2:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(住友化学社製、商品名「WH401」、MFR:20g/10分、環球法軟化点:125℃)。
[実施例1]
(表側封止材)
エチレン系重合体(A−1)100質量部、架橋剤(B−1)0.5質量部、架橋助剤(C−1)0.5質量部、添加剤(D−1)0.5質量部、添加剤(D−2)0.5質量部、及び添加剤(D−3)0.5質量部を混合し、封止材用組成物を得た。次いで、得られた封止材用組成物をプレス成形して、厚さ500μmのシート状の表側封止材を得た。
(裏側封止材)
さらに二酸化チタン10質量部を追加した以外は、表側封止材と同様にして裏側封止材を得た。
[実施例2]
(表側封止材)
エチレン系重合体(A−2)100質量部、架橋剤(B−1)0.5質量部、架橋助剤(C−1)0.5質量部、添加剤(D−1)0.5質量部、添加剤(D−2)0.5質量部、及び添加剤(D−3)0.5質量部を混合し、封止材用組成物を得た。次いで、得られた封止材用組成物をプレス成形して、厚さ500μmのシート状の表側封止材を得た。
(裏側封止材)
エチレン系重合体(A−3)100質量部、架橋剤(B−1)0.5質量部、架橋助剤(C−1)0.5質量部、添加剤(D−1)0.5質量部、添加剤(D−2)0.5質量部、及び添加剤(D−3)0.5質量部、二酸化チタン10質量部を混合し、封止材用組成物を得た。次いで、得られた封止材用組成物をプレス成形して、厚さ500μmのシート状の裏側封止材を得た。
[比較例1]
(表側封止材)
エチレン系重合体(F−1)100質量部、架橋剤(B−1)0.5質量部、架橋助剤(C−1)0.5質量部、添加剤(D−1)0.5質量部、添加剤(D−2)0.5質量部、及び添加剤(D−3)0.5質量部を混合し、封止材用組成物を得た。次いで、得られた封止材用組成物をプレス成形して、厚さ500μmのシート状の表側封止材を得た。
(裏側封止材)
実施例1で作成した裏側封止材を使用した。
[比較例2]
(表側封止材)
比較例1で作成した表側封止材を使用した。
(裏側封止材)
エチレン系重合体(F−2)100質量部、架橋剤(B−1)0.5質量部、架橋助剤(C−1)0.5質量部、添加剤(D−1)0.5質量部、添加剤(D−2)0.5質量部、及び添加剤(D−3)0.5質量部、二酸化チタン10質量部を混合し、封止材用組成物を得た。次いで、得られた封止材用組成物をプレス成形して、厚さ500μmのシート状の裏側封止材を得た。
[評価方法]
(モジュール作製)
上記のようにして得た裏側封止材と表側封止材とで、タブストリングを固定した多結晶シリコン系太陽電池セル1枚を挟み、これらをガラス板と、ポリフッ化ビニル及びポリエステルからなるバックシートとで挟んで積層体を得た。この積層体を樹脂製の袋に入れ、袋内部を真空にすると共に150℃に加熱した後、モジュール外に出したタブストリングを結線して、実験用の単セル太陽電池モジュールを得た。
(セル上への裏側封止材回り込み)
ガラス側からセルの周辺部を目視観察し、裏側封止材(白色)がセル上(表側)に回り込みしているかを確認した。セル端部が真直ぐシャープに観察されれば合格(○)、蛇行して観察されれば不合格(×)とした。
(発電性能)
ソーラーシュミレーター(日清紡メカトロニクス社製PVS1114iD)を用いて、得られた太陽電池モジュールのI−V特性を測定して、1セルあたりの発電量(最大電力Pmax)を求めた。
各例の評価結果を表1に示す。
Figure 2015170657
表1に示すように、表側封止材にMFRが10g/10分以下、かつ環球法軟化点が120℃以上のエチレン系重合体(A)を用いた実施例1及び2では、裏面封止材がセル上に回り込むことが抑制されており、良好な発電性能が得られた。
表側封止材にMFRが10g/10分を超える他の重合体(F)を用いた比較例1及び2では、裏面封止材がセル上に回り込んでおり、実施例1及び2に比べて発電性能が劣っていた。
10 太陽電池モジュール
11 太陽電池セル
12a 第1の封止材
12b 第2の封止材
13 透明保護材
14 バックシート
15 タブストリング

Claims (3)

  1. ポリエチレン及びエチレン−アクリルモノマー共重合体のいずれか一方又は両方からなり、JIS K 7210:1999に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトマスフローレートが10g/10分以下であり、かつJIS K 2207に従って測定した環球法軟化点が120℃以上であるエチレン系重合体(A)を含有する、太陽電池セルの少なくとも表側を封止する太陽電池モジュール用封止材。
  2. 太陽電池セルと、前記太陽電池セルを挟持した一対の太陽電池モジュール用封止材とを備え、前記太陽電池セルの少なくとも表側の太陽電池モジュール用封止材が請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材であり、かつ裏側の太陽電池モジュール用封止材が着色されている、太陽電池モジュール。
  3. 前記一対の太陽電池モジュール用封止材の両方が、請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材である、請求項2に記載の太陽電池モジュール。
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JP2021002662A (ja) * 2014-07-02 2021-01-07 アルケマ フランス 光起電力モジュールの封止材

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