JP2016198723A - 液体吸収材、及びそれを用いた液体吸収体 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 繊維長が0.05mm〜50mmの分岐状ミクロフィブリル繊維からなる合成パルプを含む液体吸収材。
[2] 前記合成パルプが、メルトフローレート(MFR)が5.0g/10分〜9.0g/10分のエチレン系樹脂からなる、[1]に記載の液体吸収材。
[3] [1]または[2]の液体吸収材を、ポリオレフィン製不織布で包んだ液体吸収体。
[4] [1]または[2]の液体吸収材を、一部分が液体不透過性フィルムであり、他の部分がポリオレフィン製不織布であるシートで包んだ液体吸収体。
[5] [1]または[2]の液体吸収材と、古紙セルロース繊維との混合物である、液体吸収体。
(合成パルプ)
本発明の吸収材は、繊維長が0.05〜50mm、好ましくは0.65mm〜1.15mmの分岐状ミクロフィブリル繊維からなる合成パルプを含む。本発明において合成パルプとは、ミクロフィブリル形状を有する、合成材料からなる繊維の集合体を意味する。ミクロフィブリル形状とは、図1に示したような複数の微小繊維が絡まり合って太い繊維を形成するような構造である。分岐構造を有する分岐状ミクロフィブリル繊維は、繊維の中に細孔を有するだけではなく、繊維同士が絡まった状態でも細孔を多く形成するため、毛細管現象によって液体を効率よく吸収することができる。
濃度0.02重量%になるように合成パルプを水に分散し、フィンランド国、メッツォオートメーション社製の自動繊維測定機(製品名;FiberLab−3.5)で合成パルプを構成する繊維の一本一本の繊維の長さを測定する。当該測定機では、キャピラリー中を流れる際の繊維にキセノンランプ光を照射してCCD(電荷結合素子)センサーで映像信号を採取し、画像解析する。繊維の長さは0.05mm刻み(級)で測定し、同時に各繊維長さの繊維の存在率(%)も測定する。これをもとに、以下の式により平均繊維長を求める。繊維の長さの測定は、12000〜13000本の繊維について行う。
Ln=ΣL/N (1)
L:1つの級における一本一本の実測繊維長
N:1つの級における繊維本数
平均繊維長(mm)=Σ(Nn×Ln3)/Σ(Nn×Ln2)
Nn:各級の繊維本数
Ln:各級の数平均繊維長(mm)
本発明の液体吸収剤は、合成パルプの他に、本発明の目的を損なわない範囲において、他の種々の化合物を含有していても良い。例えば、従来公知の抗菌剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、各種安定剤、酸化防止剤、分散剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤等が挙げられる。吸収剤は複数の化合物を含有していても良く、その含有量は目的に応じて適宜選択できる。
本発明に係る合成パルプは、種々の方法により得られるが、通常はフラッシュ法で製造することが可能である。フラッシュ法とは、高圧で溶媒に溶解した樹脂を減圧することで溶媒を揮散させ、さらに必要に応じ、ワーリング・ブレンダー、ディスクリファイナー等にて繊維を切断および叩解する方法である。特に、特開昭48−44523号公報に記載されているような方法により、ポリオレフィン溶液を懸濁剤の存在下、水媒体に分散させたものをフラッシュさせると、繊維状物質が乱雑に分岐した形状を有する合成パルプが得られる。かかる合成パルプは、不織布にした場合でも強度も大きいため好ましい。
本発明の液体吸収材は、毛細管現象により液体を効率よく吸収できるだけでなく、化学的に安定であり、油、極性溶剤、水、化学薬品等の有害物質を含む水溶液などの、性質の異なる種々の液体を吸収することができる。本発明の吸収材は、漏えいした各種液体に対して粉末のまま添加して、液体を取り除くことができる。液体を吸収した吸収材は粘土状にまとまるため、液体吸収後の吸収材を集めて除去することも容易である。
本発明は、上述した本発明の液体吸収材を、ポリオレフィン製不織布、または一部分が液体不透過性フィルムであり、他の部分がポリオレフィン製不織布であるシートで包んだ液体吸収体に関する。
本発明の液体吸収体に用いる不織布は、ポリオレフィンを主成分とする不織布である。ポリオレフィンとしては、炭素数2〜6のα−オレフィンの単独重合体、あるいは相互の共重合体、さらにはこれらと他の共重合性のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル等との共重合体、さらにはこれら単独重合体や共重合体に不飽和カルボン酸モノマーを過酸化物でグラフト反応させて得られるポリマーが好ましく例示される。特に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテンまたは4−メチル−1−ブテンの結晶性の重合体および共重合体が好ましく例示される。具体的には、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンやエラストマー(ゴム状のエチレン−α−オレフィン共重合体)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、マレイン酸やアクリル酸による酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ3−メチルブテン、ポリ4−メチルブテン及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明に用いる液体不透過性フィルムは、本発明の液体吸収体に吸収させる液体を透過させないフィルムである限り、特に限定はない。具体的には、JIS−L−1092B法に準じた測定により、耐水圧10kPa以上のフィルムであれば、通気性であっても非通気性であっても良く、孔が有っても無くても良い。液体吸収体に吸収させる液体が揮発性液体である場合には、液体の揮発を防ぐ観点から、通気性のないフィルムが望ましい。液体不透過性フィルムとしては、柔軟性がある点でポリエチレン製フィルムが好ましい。
本発明の液吸収体は、上述した本発明の液体吸収材をシートで包んだものである。使用するシートは、上述したポリオレフィン製不織布、あるいは一部分が液体不透過性フィルムであり、他の部分がポリオレフィン製不織布であるシートである。不織布単独、あるいは不織布と液体不透過性フィルムを、ヒートシール、超音波シール、あるいはミシン等で縫い合わせて、前記液体吸収材を収納するための袋に成形することができる。不織布と液体不透過性フィルムの両方を使用する場合には、始めに不織布と液体不透過性フィルムとを連結して1枚のシートを構成してから袋状に成形してもよいし、2種のシートを使って袋を成形してもよい。袋の形状に特に限定はなく、細長いソックス状や、長方形のピロー状等が挙げられる。ポリオレフィン製不織布と液体不透過性フィルムからなるシートを用いる場合には、袋の片面が不織布、反対の面が液体不透過性フィルムになるように袋を成形することが好ましい。このようにして得られた袋に、本発明の液体吸収材を詰めて封をすることにより、本発明の液体吸収体が得られる。
本発明の液体吸収体は、広範囲に大量に漏えいした液体の吸収除去に適している。例えば、ソックス状の不織布に吸収材を詰めた吸収体で、漏れ出る液体の拡散をせき止めたり、さらにピロー状の吸収体で大量の液体をまとめて吸収除去することができる。揮発性の液体を除去する際には、片面が不織布で他方の面が液体不透過性フィルムからなる液体吸収体を用いることが好ましい。床・地面・水上・壁等に拡散した液体を吸収する場合、液体透過性である不織布面側を吸収したい液体と接触させて液体を吸収し、同時に上面の液体不透過性フィルムによって吸収した液体の揮散・揮発を防止することができる。
更に本発明は、本発明の液体吸収材と、古紙セルロース繊維との混合物である、液体吸収体に関する。
本発明に係る古紙セルロース繊維は、新聞紙等の古紙を乾式粉砕して解繊したものである。古紙セルロース繊維の原料古紙としては、新聞のみならずダンボール、電話番号簿、雑誌、折り込み紙、文庫本、紙管などのリサイクルを前提とした多岐にわたる紙類が挙げられる。特に天然の木質繊維を原料とした古紙は、繊維自体が無数の空気胞を持つと共に、絡み合った繊維間にも空間を抱えることから、吸液性を持っており、本発明においては効果的である。異物が混入しないことから、未使用新聞紙を原料に用いた古紙セルロース繊維が好ましい。
本発明の液体吸収体においては、液体吸収材のみならず、古紙セルロース繊維にも液体が補足される。よって、本発明の液体吸収材単独では完全な除去が困難な、床などにこびりついた高粘性の液体等も、吸収体にからめ取りながら取り除くことが可能になる。
特開昭63−66380号公報の記載に準じ、MFRが5.0〜9.0のポリエチレンを用いて、繊維長は0.65〜1.15mmの分岐状ミクロフィブリル繊維からなる合成パルプを製造し、この合成パルプを本発明の吸収材として、本願の実施例に用いた。
比較例においては、ニューピグコーポレーション製のピグライトドライを液体吸収材として使用した。
[液体吸収材による液体の吸収]
ポリカップ容器に、表1に示した吸収対象の液体100gを量りとり、そこへ、液体吸収材を重量を量りながら添加し、液体吸収の様子を観察した。液体吸収材は、「5倍重量」の場合は20g、「10倍重量」の場合は10gを添加した(即ち、液体が吸収材に対して「5倍」または「10倍」となる量を添加した)。結果を表1に示した。
[不織布を用いた液体吸収体の製造]
液体吸収材5gを、ポリプロピレン製不織布であるシンテックス(三井化学社製)で包み込み、ヒートシールにて封をして袋状にして、液体吸収体を得た。
始めに、液体吸収体の重量を測定した。
次に、表2と表3に示した吸収対象の液体200gをポリカップに量りとり、そこに液体吸収体を投入し、30分間浸した。液体吸収体を取り出し、表面の液体を拭い取り、液体を吸収した後の液体吸収体の重量を測定した。液体を吸収する前と後の液体吸収体の重量から、液体吸収率(%)を求めた。結果を、吸収体に含まれる吸収材及び吸収させた液体と共に表2および表3に示した。
[不織布と液体不透過性フィルムとを用いた液体吸収体の製造]
不織布の代わりに、不織布と液体不透過性フィルムをつなぎ合わせたシートを用いる以外は、実施例4〜14及び比較例4〜14の[不織布を用いた液体吸収体の製造]と同様に、片面が不織布であり、反対側の面が液体不透過性フィルムである液体吸収体を製造した。
表4に示した液体を使用し、実施例4〜14及び比較例4〜14と同様に、液体吸収体の液体吸収率を測定した。結果を、吸収体に含まれる吸収材及び吸収させた液体と共に表4に示した。
[液体吸収体の製造]
古紙セルロース繊維(三井化学産資製のウラゴメール)と、液体吸収材とを7:3の割合でミキサーにて混合し、液体吸収体を得た。
表5に示した液体を使用し、実施例1〜3及び比較例1〜3と同様に、液体吸収体による液体の吸収を観察した。尚、使用する液体に対して、それぞれ重量で1/3、1/5、1/10となる量の液体吸収材を用いた(即ち、液体が吸収材に対して「3倍」、「5倍」または「10倍」となる量を添加した)。更に液体吸収後の容器における液体の付着具合についても観察した。結果を、吸収体に含まれる吸収材及び吸収させた液体と共に表5に示した。
Claims (5)
- 繊維長が0.5mm〜50mmの分岐状ミクロフィブリル繊維からなる合成パルプを含む液体吸収材。
- 前記合成パルプが、メルトフローレート(MFR)が5.0g/10分〜9.0g/10分のエチレン系樹脂からなる、請求項1に記載の液体吸収材。
- 請求項1または2の液体吸収材を、ポリオレフィン製不織布で包んだ液体吸収体。
- 請求項1または2の液体吸収材を、一部分が液体不透過性フィルムであり、他の部分がポリオレフィン製不織布であるシートで包んだ液体吸収体。
- 請求項1または2の液体吸収材と、古紙セルロース繊維との混合物である、液体吸収体。
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