JP2017002737A - ブローバイガス還流構造および内燃機関 - Google Patents

ブローバイガス還流構造および内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成かつ部品点数の増加を抑制しながら内燃機関の広い運転領域においてクランクケース内を負圧状態に保持することができる技術を提供すること。【解決手段】クランク室CR内のブローバイガスをロッカーカバー4内に設けた気液分離室42を介して吸気マニホールド6のコレクタ部6aやクリーンサイドエアダクト16に還流するように構成する。気液分離室42の第1室42aとクリーンサイドエアダクト16とを接続する配管82は、絞り部材72を介してロッカーカバー4に取り付けられる。絞り部材72は、配管82内をクリーンサイドエアダクト16から第1室42a側に流れる空気(新気)の流れに向かって突出すると共に通路断面積が当該空気(新気)の流れ方向に向かって漸増するテーパー管状部76を有している。これにより、第1室42aからクリーンサイドエアダクト16側に流れる場合に比べて圧力損失(ヘッド損失)を大きくしている。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスを吸気通路に還流するブローバイガス還流構造および内燃機関に関する。
特許第3222246号公報(特許文献1)には、内燃機関の吸気通路のうちスロットル弁が配置された位置よりも上流側部分とヘッドカバーの内部とを新気導入通路で連通すると共に、内燃機関の吸気通路のうちスロットル弁が配置された位置よりも下流側部分とヘッドカバーの内部とをPCVバルブを介してブローバイガス還流通路で連通し、比較的低負荷の場合には吸気通路の下流部分に発生する負圧によってクランクケース内部で発生したブローバイガスをブローバイガス還流通路から吸気通路に還流すると共に、比較的高負荷の場合には新気導入通路からも当該ブローバイガスを吸気通路に還流するように構成されたブローバイガス還流構造が記載されている。
当該ブローバイガス還流構造では、吸気通路のうち新気導入通路と吸気通路との接続部よりも下流側部分であってアイドル状態にあるスロットル弁の直近上流側部分と、新気導入通路と、を接続するバイパス通路を設けることにより、高負荷時におけるブローバイガス還流性能の向上と内燃機関がアイドル状態におけるアイドル回転上昇の抑制との両立を図り、内燃機関の広い運転領域においてクランクケース内を負圧状態に保持することができる。
特許第3222246号公報
しかしながら、上述したブローバイガス還流構造では、構造が複雑化するばかりでなく、バイパス通路を構成するための通路部材が別途必要となるため、構造の簡素化および部品点数削減という点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、簡易な構成かつ部品点数の増加を抑制しながら内燃機関の広い運転領域においてクランクケース内を負圧状態に保持することができる技術を提供することを目的とする。
本発明のブローバイガス還流構造は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るブローバイガス還流構造の好ましい形態によれば、内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスをスロットル弁装置よりも下流側に配置された下流側吸気通路に還流するブローバイガス還流構造が構成される。当該ブローバイガス還流構造は、ブローバイガス還流通路と、空気導入通路と、抵抗付与部材と、を備えている。ブローバイガス還流通路は、下流側吸気通路内に生じる負圧の大きさに応じた量のブローバイガスを内燃機関本体の内部から当該下流側吸気通路に還流するように構成されている。空気導入通路は、下流側吸気通路内に生じる負圧が第1の大きさ以上のときにはスロットル弁装置よりも上流側に配置された上流側吸気通路を流れる空気の一部を内燃機関本体の内部に導入し、下流側吸気通路内に生じる負圧が前記第1の大きさよりも小さいときには内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスの一部を上流側吸気通路に還流するように構成されている。そして、抵抗付与部材は、空気導入通路に配置され、内燃機関本体の内部から上流側吸気通路に向かうブローバイガスの流れ抵抗よりも上流側吸気通路から内燃機関本体の内部に向かって流れる空気の流れ抵抗の方が大きくなるように構成されている。
本発明によれば、下流側吸気通路内に生じる負圧が第1の大きさ以上のときには上流側吸気通路を流れる空気の一部が空気導入通路を介して内燃機関本体の内部に導入されると共に、内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスがブローバイガス還流通路を介して下流側吸気通路に還流され、下流側吸気通路内に生じる負圧が第1の大きさよりも小さいときには内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスがブローバイガス還流通路および空気導入通路の両方から上流側吸気通路に還流されるため、内燃機関の広い運転領域においてクランクケース内を負圧状態に保持することができる。なお、内燃機関本体の内部から上流側吸気通路に向かうブローバイガスの流れ抵抗よりも上流側吸気通路から内燃機関本体の内部に向かって流れる空気の流れ抵抗の方が大きくなるように構成されているため、下流側吸気通路内に生じる負圧が第1の大きさ以上のときに空気導入通路を介して内燃機関本体の内部に導入される空気量を抑制することができ、内燃機関がアイドル状態におけるアイドル回転上昇の抑制を図ることができる。また、空気導入通路に抵抗付与部材を配置するのみの構成であるため、簡易な構成で実現でき、部品点数の増加も抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス還流構造の更なる形態によれば、抵抗付与部材は、内燃機関本体の内部側から上流側吸気通路側に向かうに従い通路断面積が漸減するように構成されたテーパー状の絞り部を有している。
本形態によれば、テーパー状の絞り部を設けるのみであるため、内燃機関本体の内部から上流側吸気通路に向かうブローバイガスの流れ抵抗よりも上流側吸気通路から内燃機関本体の内部に向かって流れる空気の流れ抵抗の方を大きくする構成を簡易に確保することができる。
本発明に係るブローバイガス還流構造の更なる形態によれば、抵抗付与部材は、ブローバイガス中に含まれる水分の凝縮に伴い生じた凝縮水を保持可能な保持部を有している。そして、抵抗付与部材は、保持部の少なくとも一部が内燃機関本体に接触した状態で取り付けられるよう構成されている。
本形態によれば、凝縮水を保持するために別途保持部材を設ける必要がないため、部品点数が増加することを良好に防止することができる。しかも、内燃機関本体の熱を保持部に効果的に伝導させることができるため、保持した凝縮水が凍結することを抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス還流構造の更なる形態によれば、抵抗付与部材は、内燃機関本体が車両に搭載された状態において、抵抗付与部材内を流れるブローバイガスおよび空気の流れ方向が鉛直方向となるように内燃機関本体に取り付けられいる。そして、保持部は、抵抗付与部材の鉛直方向の下方部に設けられている。
本形態によれば、ブローバイガス中に含まれる水分が凝縮して凝縮水が生じた際に、当該凝縮水が自重によって鉛直下方に落下するため、凝縮水を保持部に良好に捕集して保持することができる。
本発明に係るブローバイガス還流構造の更なる形態によれば、内燃機関本体は、吸気ポートを有するシリンダヘッドと、気液分離室を有しシリンダヘッドの上方に取り付けられるロッカーカバーと、シリンダヘッドの下方に取り付けられるシリンダブロックと、当該シリンダブロックの下方に取り付けられるオイルパン部材と、を有している。また吸気通路は、空気量を調整可能に構成されたスロットル弁装置と、当該スロットル弁装置に空気を供給するための空気配管部材と、スロットル弁装置からの空気を吸気ポートに供給するための吸気マニホールドと、から構成されている。気液分離室は、第1および第2室を有している。また、シリンダブロックとオイルパン部材とによってクランク室が構成されている。そして、ブローバイガス還流通路は、第1室を介してクランク室と吸気マニホールドとを連通するように構成されており、空気導入通路は、第2室を介してクランク室と空気配管とを連通するように構成されている。
本形態によれば、ブローバイガス中に含まれるオイル成分を気液分離室内で除去した後のブローバイガスを吸気通路に還流することができる。これにより、オイル消費量の低減を図ることができる。
本発明に係るブローバイガス還流構造の更なる形態によれば、第2室と空気配管とを接続する接続配管部材をさらに備えている。そして、抵抗付与部材は、接続配管部材をロッカーカバーに取り付けるための取付部材として構成されている。
本形態によれば、抵抗付与部材が接続配管部材の取付部材としても機能するため、それぞれ別部品とされる構成に比べて部品点数が増加することを良好に抑制することができる。
本発明に係る内燃機関の好ましい形態によれば、シリンダボア内を往復摺動するピストンの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換することにより動力を出力する内燃機関が構成される。当該内燃機関では、シリンダボアとピストンとの間隙からクランク室に漏洩したブローバイガスを上述したいずれかの態様の本発明に係るブローバイガス還流構造によって吸気通路に還流するように構成されている。
本発明によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るブローバイガス還流構造を用いてブローバイガスを吸気通路に還流する構成であるため、本発明のブローバイガス還流構造が奏する効果と同様の効果、例えば、簡易な構成かつ部品点数の増加を抑制しながら内燃機関の広い運転領域においてクランクケース内を負圧状態に保持することができる効果などを奏することができる。
本発明によれば、簡易な構成かつ部品点数の増加を抑制しながら内燃機関の広い運転領域においてクランクケース内を負圧状態に保持することができる技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る内燃機関1の構成の概略を示す構成図である。 ブローバイガス還流構造の概略を示す説明図である。 ブローバイガス還流構造を模式的に示す説明図である。 ロッカーカバー4に配管82,84を接続する際の様子を示す分解斜視図である。 絞り部材72の外観を示す斜視図である。 絞り部材72を当該絞り部材72の中心軸線を含む平面で切った断面を示す断面図である。 絞り部材72を介して配管82をロッカーカバー4に取り付けた様子を示す説明図である。 変形例の絞り部材172の構成の概略を示す断面図である。 変形例の絞り部材272の構成の概略を示す断面図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本実施の形態に係る内燃機関1は、図1に示すように、シリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上部に取り付けられたロッカーカバー4と、シリンダヘッド2の側壁に取り付けられた吸気マニホールド6と、シリンダヘッド2の側壁に取り付けられた排気マニホールド7(図2参照)と、シリンダヘッド2の下部に取り付けられたシリンダブロック8と、シリンダブロック8の下部に取り付けられたアッパーオイルパン10と、アッパーオイルパン10の下部に取り付けられたロアオイルパン12と、吸気マニホールド6に取り付けられたスロットル弁装置14と、当該スロットル弁装置14に接続されたクリーンサイドエアダクト16と、を備えている。
シリンダヘッド2、ロッカーカバー4、シリンダブロック8、アッパーオイルパン10およびロアオイルパン12は、本発明における「内燃機関本体」に対応し、アッパーオイルパン10およびロアオイルパン12は、本発明における「オイルパン部材」に対応する実施構成の一例である。また、クリーンサイドエアダクト16は、本発明における「空気配管部材」に対応する実施構成の一例である。
シリンダヘッド2には、図2に示すように、燃焼室構成凹部22と、燃焼室構成凹部22に連通する吸気ポート24および排気ポート26と、当該シリンダヘッド2を上下方向(図2の上下方向)に貫通する貫通穴28a,28bと、が形成されている。貫通穴28aは、吸気ポート24側の側壁寄りに設けられ、貫通穴28bは、排気ポート26側の側壁寄りに設けられている。
なお、シリンダヘッド2にロッカーカバー4が締結されることにより、動弁機構室VMCが構成される。動弁機構室VMCには、吸気弁92や排気弁94を開閉駆動する図示しないカムシャフトを含む動弁機構が収容される。
ロッカーカバー4には、図2に示すように、気液分離室42が設けられている。気液分離室42は、バッフルプレート等によって第1室42aと第2室42bとに区画形成されている。第1室42aおよび第2室42bは、開口43aおよび開口43bを介して動弁機構室VMCに連通している。
なお、開口43aは、ロッカーカバー4がシリンダヘッド2に締結された際に、シリンダヘッド2の貫通穴28aに対応する位置に設けることが好ましい。また、開口43bは、ロッカーカバー4がシリンダヘッド2に締結された際に、シリンダヘッド2の貫通穴28bに対応する位置に設けることが好ましい。
気液分離室42のうち第1室42aは、図2および図3に示すように、配管82によってクリーンサイドエアダクト16に連通接続されている。配管82は、図3および図4に示すように、絞り部材72を介してロッカーカバー4に接続されている。配管82は、本発明における「接続配管部材」に対応する実施構成の一例である。
絞り部材72は、図5および図6に示すように、円筒管状部74と、当該円筒管状部74の内側に円筒管状部74と同軸上に設けられたテーパー管状部76と、円筒管状部74およびテーパー管状部76を接続する接続部78と、から構成されている。絞り部材72は、本発明における「抵抗付与部材」に対応し、テーパー管状部76は、本発明における「テーパー状の絞り部」に対応する実施構成の一例である。
当該絞り部材72は、図6に示すように、長尺状のパイプ材の長手方向一端部(図6の下側)を長手方向他端部(図6の上側)に向けて内側に折り曲げ加工することにより成形されており、これにより円筒管状部74、テーパー管状部76および接続部78が一体に成形されている。円筒管状部74の長手方向中央部よりも下方部分、テーパー管状部76および接続部78によってテーパー管状部76の外周面側(円筒管状部74の内側)には、環状の袋小路空間79が構成される。円筒管状部74の長手方向中央部よりも下方部分、テーパー管状部76および接続部78は、本発明における「保持部」に対応する実施構成の一例である。
テーパー管状部76は、図5および図6に示すように、接続部78側から遠ざかるに従って外径および内径が共に縮径されるテーパー形状に構成されている。
こうして構成された絞り部材72は、図7に示すように、円筒管状部74のうち接続部78側とは反対側の部分(円筒管状部74の長手方向中央部よりも上方部分)をロッカーカバー4に対して突出させた状態で、円筒管状部74のうち接続部78側の部分をロッカーカバー4の取付穴4aに圧入嵌合することにより取り付けられる。
即ち、絞り部材72は、図7に示すように、円筒管状部74の長手方向中央部よりも下方部分がロッカーカバー4の取付穴4aに圧入嵌合される。なお、絞り部材72は、内燃機関1が車載された際に、絞り部材72の軸線方向が鉛直方向を向くようにロッカーカバー4に取り付けられる。円筒管状部74の長手方向中央部よりも下方部がロッカーカバー4に圧入嵌合される態様は、本発明における「保持部の少なくとも一部が内燃機関本体に接触した状態取り付けられる」態様に対応する実施構成の一例である。
また、絞り部材72の円筒管状部74のうち接続部78側と反対側の部分(円筒管状部74の長手方向中央部よりも上方部分)には、配管82が外嵌される。このように、絞り部材72を配管82とロッカーカバー4との接続部材として用いることにより、部品点数が増加することを良好に抑制することができる。
また、気液分離室42のうち第2室42bは、図2および図3に示すように、配管84によって吸気マニホールド6のコレクタ部6aに連通接続されている。配管84は、図3および図4に示すように、PCVバルブ46を介してロッカーカバー4に接続されている。
PCVバルブ46は、吸気マニホールド6のコレクタ部6a内の圧力が負圧になると開弁し、コレクタ部6a内の圧力が正圧になると閉弁するように構成されており、コレクタ部6a内の負圧の大きさに応じた量のブローバイガスを流すことができる流量制御弁として構成されている。
シリンダブロック8は、図2に示すように、シリンダボア52と、当該シリンダブロック8を上下方向(図2の上下方向)に貫通する貫通穴54a,54bと、が形成されている。また、シリンダブロック8は、クランクシャフト62を回転可能に支持可能に構成されている。クランクシャフト62には、コンロッド64を介してピストンPが取り付けられる。なお、シリンダブロック8にアッパーオイルパン10が締結されることによりクランク室CRが構成され、シリンダボア52に摺動可能に収容されたピストンPの頂部とシリンダボア52とシリンダヘッド2の燃焼室構成凹部22とによって燃焼室CCが構成される。クランク室CRは、本発明における「内燃機関本体の内部」に対応する実施構成の一例である。
貫通穴54aは、図2に示すように、吸気マニホールド6が配置される側の側壁寄りに設けられており、シリンダブロック8にシリンダヘッド2が締結された際にシリンダヘッド2の貫通穴28aに連通する。貫通穴28a,54aによって動弁機構室VMCとクランク室CRとが連通される。
また、貫通穴54bは、図2に示すように、排気マニホールド7が配置される側の側壁寄りに設けられており、シリンダブロック8にシリンダヘッド2が締結された際にシリンダヘッド2の貫通穴28bに連通する。貫通穴28b,54bによって動弁機構室VMCとクランク室CRとが連通される。
次に、こうして構成された内燃機関1の動作に伴ってシリンダボア52とピストンPとの隙間から漏洩するブローバイガスが吸気マニホールド6のコレクタ部6aやクリーンサイドエアダクト16に還流される際の様子について図2、図3および図7を参照しながら説明する。
内燃機関1の運転が開始されるとピストンPがシリンダボア52内を当該シリンダボア52の軸線方向(図2の上下方向)に往復運動する。このとき、燃焼室CCに供給された混合気(例えば、空気とガソリンの混合気)の一部(主に未燃焼の混合気)がピストンPとシリンダボア52との間隙からクランク室CRに漏れ出ることによりブローバイガスが発生する。
内燃機関1が比較的低負荷状態で運転されているとき、即ち、スロットル弁装置14のスロットル弁(図示せず)の開度が比較的小さいときには、コレクタ部6a内の負圧が大きいため、当該負圧の作用によってPCVバルブ46の開度が大きくなる。これにより、クランク室CR内のブローバイガスが当該負圧によってコレクタ部6a側に向かって流れることとなる。即ち、クランク室CR内のブローバイガスは、貫通穴54bおよび貫通穴28bを通って開口43bから気液分離室42の第2室42bに流入し、当該第2室42b内で気液分離が行われ後、PCVバルブ46から配管84内を流れてコレクタ部6aに還流される。
貫通穴54bおよび貫通穴28b、開口43b、気液分離室42の第2室42b、PCVバルブ46および配管84によって構成される通路は、本発明における「ブローバイガス還流通路」に対応する実施構成の一例である。
このようにクランク室CR内のブローバイガスがコレクタ部6a側に向かって流れることにより、クランク室CR内も負圧となる。これにより、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気(新気)の一部が当該負圧によってクランク室CR側に向かって流れることとなる。即ち、クリーンサイドエアダクト16内を流れる空気(新気)の一部は、配管82から絞り部材72を通って気液分離室42の第1室42a内に導入され、開口43aから貫通穴28aおよび貫通穴54aを通ってクランク室CR内に導入される。こうしてクランク室CR内の換気が行われる。
配管82、絞り部材72、気液分離室42の第1室42a、開口43a貫通穴28aおよび貫通穴54aによって構成される通路は、本発明における「空気導入通路」に対応する実施構成の一例である。
ここで、絞り部材72は、図7に示すように、テーパー管状部76がクリーンサイドエアダクト16からクランク室CR側に流れる空気(新気)の流れに向かって突出するようにロッカーカバー4に取り付けられており、かつテーパー管状部76の通路断面積が当該空気(新気)の流れ方向に向かって漸増する構成であるため、第1室42a側から絞り部材72を通って配管82側に流れる場合に比べて配管82側から絞り部材72を介して第1室42a側に流れる場合の方が圧力損失(ヘッド損失)が大きくなる。
これにより、簡易な構成でクリーンサイドエアダクト16からクランク室CR側へ導入される空気(新気)の流量が過大となることを良好に抑制することができる。この結果、クランク室CR内を負圧状態に良好に保持することができる。また、内燃機関1がアイドリング状態で運転されるときに、スロットル弁装置14を実質的にバイパスする空気量(クリーンサイドエアダクト16から導入された空気(新気)がPCVバルブ46を介してコレクタ部6aに導入されることとなる空気量)が過大となることを良好に抑制できるため、アイドリング回転の上昇を抑制することができる。
一方、内燃機関1が比較的高負荷状態で運転されているとき、即ち、スロットル弁装置14のスロットル弁(図示せず)の開度が比較的大きいときには、コレクタ部6a内の負圧が小さいため、PCVバルブ46の開度が小さくなる。これにより、クランク室CRからコレクタ部6a側へ流れるブローバイガス量は少なくる。
しかしながら、スロットル弁装置14のスロットル弁(図示せず)の開度が大きいため、吸入空気量が大きくなっており、クランク室CR内のブローバイガスが当該吸入空気の流れに吸い上げられるようにしてクリーンサイドエアダクト16側にも流れることとなる。即ち、クランク室CR内のブローバイガスが、貫通穴54aおよび貫通穴28aを通って開口43aから気液分離室42の第1室42aに流入し、当該第1室42a内で気液分離が行われ後、絞り部材72を通って配管82からクリーンサイドエアダクト16にも還流される。
ここで、前述したように、絞り部材72は、テーパー管状部76がクリーンサイドエアダクト16からクランク室CR側に向かって流れる空気(新気)の流れに向かって突出するようにロッカーカバー4に取り付けられており、かつテーパー管状部76の通路断面積が当該空気(新気)の流れ方向に向かって漸増する構成であるため、第1室42a側から絞り部材72を通って配管82側に流れる場合に比べて配管82側から絞り部材72を介して第1室42a側に流れる場合の方が圧力損失(ヘッド損失)が大きくなっているため、クランク室CRからクリーンサイドエアダクト16側へ十分な量のブローバイガスを還流することができる。
これにより、クランク室CR内にブローバイガスが充満することが抑制されるため、クランク室CR内が正圧となることを良好に抑制することができる。言い換えると、クランク室CR内を負圧状態に良好に保持することができる。この結果、シリンダブロック8やアッパーオイルパン10、これらの隙間をシールするシール部材などの損傷や劣化によってクランク室CR内と外部とが連通したとしても、ブローバイガスが外部に漏出することを良好に抑制でき、内燃機関1の環境性能の低下を抑制することができる。
また、配管82が大気に晒されており、当該配管82の内部が気液分離室42の第1室42a内に比べて温度が低くなっているため、第1室42aから絞り部材72を介して配管82に排出されたブローバイガスは、当該配管82内を流れる間に冷却されて、ブローバイガス中の水分が凝縮して凝縮水が発生するが、本実施の形態では、当該凝縮水は、図7に示すように、絞り部材72の袋小路空間79によって保持する構成である。
ここで、内燃機関1が車載された際に、絞り部材72の軸線方向が鉛直方向を向くように絞り部材72がロッカーカバー4に取り付けられる構成であるため、自重で鉛直方向に落下する凝縮水を袋小路空間79に良好に捕集して保持することができる。
したがって、比較的低温である空気が流れるクリーンサイドエアダクト16内にブローバイガスが還流される際には、ブローバイガス中の水分が良好に除去されているため、ブローバイガス中の水分がスロットル弁等に付着して凍結することを良好に防止することができる。
なお、円筒管状部74の長手方向中央部よりも下方部分がロッカーカバー4に接触した状態で取り付けられているため、高温となっているロッカーカバー4の熱が円筒管状部74を介して袋小路空間79内に効果的に伝導される。これにより、袋小路空間79内に保持された凝縮水の凍結も良好に抑制することができる。
本実施の形態では、絞り部材72をロッカーカバー4の取付穴4aに圧入嵌合する構成としたが、これに限らない。例えば、円筒管状部74の長手方向中央部よりも下方部(円筒管状部74のうち接続部78側の部分)に雄ネジを成形すると共に、ロッカーカバー4の取付穴4aに雌ネジを成形して、絞り部材72を取付穴4aにネジ係合させる構成としても良い。
あるいは、図8の変形例の絞り部材172に示すように、絞り部材172の円筒管状部174のうち接続部78側に径方向外方に張り出すようにフランジ部180を一体形成し、当該フランジ部180をロッカーカバー4に当接して溶接や振動溶着、接着などによって取り付ける構成としても良い。
本実施の形態では、絞り部材72は、円筒管状部74、テーパー管状部76および接続部78が一体に成形される構成としたが、これに限らない。例えば、図9の変形例の絞り部材272に示すように、円筒管状部274と、テーパー管状部276および接続部278と、を別体に成形した後、これらを溶接や振動溶着、接着などによって一体に成形する構成としても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 内燃機関(内燃機関)
2 シリンダヘッド(内燃機関本体、シリンダヘッド)
4 ロッカーカバー(内燃機関本体、ロッカーカバー)
4a 取付穴
6 吸気マニホールド(吸気マニホールド)
6a コレクタ部
7 排気マニホールド
8 シリンダブロック(内燃機関本体、シリンダブロック)
10 アッパーオイルパン(内燃機関本体、オイルパン部材)
12 ロアオイルパン(内燃機関本体、オイルパン部材)
14 スロットル弁装置(スロットル弁装置)
16 クリーンサイドエアダクト(空気配管部材)
22 燃焼室構成凹部
24 吸気ポート(吸気ポート)
26 排気ポート
28a 貫通穴(空気導入通路)
28b 貫通穴(ブローバイガス還流通路)
42 気液分離室(気液分離室)
42a 第1室(第1室、空気導入通路)
42b 第2室(第2室、ブローバイガス還流通路)
43a 開口(空気導入通路)
43b 開口(ブローバイガス還流通路)
46 PCVバルブ
52 シリンダボア(シリンダボア)
54a 貫通穴(空気導入通路)
54b 貫通穴(ブローバイガス還流通路)
62 クランクシャフト(クランクシャフト)
64 コンロッド
72 絞り部材(抵抗付与部材)
74 円筒管状部
76 テーパー管状部(テーパー状の絞り部)
78 接続部
79 袋小路空間(保持部)
82 配管(空気導入通路、接続配管部材)
84 配管(ブローバイガス還流通路)
92 吸気弁
94 排気弁
172 絞り部材(抵抗付与部材)
174 円筒管状部
180 フランジ部
272 絞り部材(抵抗付与部材)
274 円筒管状部
276 テーパー管状部(テーパー状の絞り部)
278 接続部
VMC 動弁機構室
CC 燃焼室
CR クランク室(内燃機関本体の内部、クランク室)
P ピストン(ピストン)

Claims (8)

  1. 内燃機関本体の内部で発生したブローバイガスをスロットル弁装置よりも下流側に配置された下流側吸気通路に還流するブローバイガス還流構造であって、
    前記下流側吸気通路内に生じる負圧の大きさに応じた量の前記ブローバイガスを前記内燃機関本体の内部から前記下流側吸気通路に還流するよう構成されたブローバイガス還流通路と、
    前記下流側吸気通路内に生じる負圧が第1の大きさ以上のときには前記スロットル弁装置よりも上流側に配置された上流側吸気通路を流れる空気の一部を前記内燃機関本体の内部に導入し、前記下流側吸気通路内に生じる負圧が前記第1の大きさよりも小さいときには前記内燃機関本体の内部で発生した前記ブローバイガスの一部を前記上流側吸気通路に還流するよう構成された空気導入通路と、
    前記空気導入通路に配置され、前記内燃機関本体の内部から前記上流側吸気通路に向かう前記ブローバイガスの流れ抵抗よりも前記上流側吸気通路から前記内燃機関本体の内部に向かって流れる空気の流れ抵抗の方が大きくなるよう構成された抵抗付与部材と、
    を備えるブローバイガス還流構造。
  2. 前記抵抗付与部材は、前記内燃機関本体の内部側から前記上流側吸気通路側に向かうに従い通路断面積が漸減するよう構成されたテーパー状の絞り部を有している
    請求項1に記載のブローバイガス還流構造。
  3. 前記抵抗付与部材は、前記ブローバイガス中に含まれる水分の凝縮に伴い生じた凝縮水を保持可能な保持部を有しており、該保持部の少なくとも一部が前記内燃機関本体に接触した状態で取り付けられるよう構成されている
    請求項1または2に記載のブローバイガス還流構造。
  4. 前記保持部は、前記絞り部の外周面に構成されている請求項3に記載のブローバイガス還流構造。
  5. 前記抵抗付与部材は、前記内燃機関本体が車両に搭載された状態において、前記抵抗付与部材内を流れる前記ブローバイガスおよび前記空気の流れ方向が鉛直方向となるよう前記内燃機関本体に取り付けられており、
    前記保持部は、前記抵抗付与部材の前記鉛直方向の下方部に設けられている
    請求項3または4に記載のブローバイガス還流構造。
  6. 前記内燃機関本体は、吸気ポートを有するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドの上方に取り付けられるロッカーカバーと、前記シリンダヘッドの下方に取り付けられるシリンダブロックと、該シリンダブロックの下方に取り付けられるオイルパン部材と、を有しており、
    前記ロッカーカバーは、気液分離室を有しており、
    前記上流側吸気通路は、前記スロットル弁装置に空気を供給するための空気配管部材を有しており、
    前記下流側吸気通路は、前記スロットル弁装置からの空気を前記吸気ポートに供給するための吸気マニホールドを有しており、
    前記気液分離室は、第1および第2室を有しており、
    前記シリンダブロックと前記オイルパン部材とによってクランク室が構成されており、
    前記ブローバイガス還流通路は、前記第1室を介して前記クランク室と前記吸気マニホールドとを連通するよう構成されており、
    前記空気導入通路は、前記第2室を介して前記クランク室と前記空気配管部材とを連通するよう構成されている
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のブローバイガス還流構造。
  7. 前記第2室と前記空気配管部材とを接続する接続配管部材をさらに備え、
    前記抵抗付与部材は、前記接続配管部材を前記ロッカーカバーに取り付けるための取付部材として構成されている
    請求項6に記載のブローバイガス還流構造。
  8. シリンダボア内を往復摺動するピストンの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換することにより動力を出力する内燃機関であって、
    前記シリンダボアと前記ピストンとの間隙からクランク室に漏洩したブローバイガスを請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のブローバイガス還流構造によって前記吸気通路に還流するよう構成されている
    内燃機関。
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